JPH08290833A - 連続式アンローダの掘削深さ制御方法 - Google Patents

連続式アンローダの掘削深さ制御方法

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JPH08290833A
JPH08290833A JP9833895A JP9833895A JPH08290833A JP H08290833 A JPH08290833 A JP H08290833A JP 9833895 A JP9833895 A JP 9833895A JP 9833895 A JP9833895 A JP 9833895A JP H08290833 A JPH08290833 A JP H08290833A
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Kazuo Hosomi
和夫 細見
Tomoki Ishikawa
知己 石川
Hiroaki Ishikawa
裕昭 石川
Tsunehiro Kaneda
経博 兼田
Masamichi Ogami
正通 大神
Takashi Ida
傑 井田
Masao Fujita
昌男 藤田
Takumi Hayashioka
卓巳 林岡
Tooru Odagami
徹 小田上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】船倉内の掘削後の荷の掘削面を常に船倉底面と
平行にしながら当該荷の掘削深さを一定に自動制御可能
として荷揚げの安定化,効率化を計る。 【構成】船倉20の底面と平行な面に存在するハッチコ
ーミング20aの対角コーナーの反射プリズム24a,
24bからバケットエレベータ5の水平面内位置までの
距離L1 ,L2 を自動追尾式レーザ式距離センサ22
a,22bで検出すると共にその距離方向の鉛直線から
の角度θ1 ,θ2 を角度センサ23a,23bで検出
し、それらから得られた高さX1 ,X2 を用いて、ブー
ム角を制御してバケットエレベータ5の高さを制御する
シリンダ14を伸縮してバケットエレベータ5の船倉底
面に対する高さを一定になるように制御し、掻き取り部
11の俯仰角を制御するシリンダ21を伸縮して当該掻
き取り部11の横方向への移動が当該船倉底面に対して
平行となるように制御する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船倉内の荷を連続的に
掻き取り搬出する連続式アンローダに関し、特にバケッ
トエレベータを横方向に移動しながら掻き取られる荷の
掘削深さを制御するのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】バケットエレベータ形の連続式アンロー
ダは、岸壁に沿って移動可能な走行フレーム上に旋回フ
レームが旋回可能に支持され、その旋回フレームから横
方向に突設されたブームの先端部にバケットエレベータ
が支持されている。また、このバケットエレータは、エ
レベータシャフト内をエンドレスに移動して周回するチ
ェーンバケットが設けられて構成されている。このチェ
ーンバケットは、複数のスプロケットに沿って少なくと
も下方から上方に向けて移動しながら周回するチェーン
に、例えば当該チェーンのピンから突設した支持部にバ
ケットを複数取付けて構成され、その多くは、後述する
バケット及びチェーンの大きさや重さのために、二本の
チェーンの間にバケットを吊るすようにして取付け、特
にその下部には掻き取り部が形成されている。
【0003】そして、前記バケットエレベータを船倉内
に立てた状態で、前記チェーンバケットを移動周回させ
ると、前記掻き取り部では、前記バケット内に船倉内の
石炭や鉱石等のバラ荷が掻き取られ、そのままエレベー
タシャフトを構成するコラム部材内に沿ってバケットエ
レベータ最上部まで運ばれ、続いて当該最上部でスプロ
ケットに沿って回転するチェーンに伴って転回する。こ
のバケットの転回によって、各バケット内の荷は、バケ
ットエレベータ最上部に設けられた排出用シュートを介
して、当該バケットエレベータ最上部の外周に配置され
た回転フィーダに排出される。この回転フィーダに排出
された荷は、当該回転フィーダを介して前記ブーム上に
設置されたベルトコンベヤに乗り継ぎ、前記旋回フレー
ムのシュート部まで運ばれて、当該シュート部によって
直接又は機内のコンベヤを乗り継いで地上側設備に搬出
される。
【0004】このバケットエレベータの掻き取り部は比
較的大きいが、一箇所に固定したままでは到底、広大な
船倉内の荷を全て掻き取って搬出することはできない。
そこで、この荷役作業について図4を用いながら簡潔に
説明する。なお、同図の各分図−1は船倉の横断面図で
あり、各分図−2は船倉の縦断面図であり、各分図−3
は船倉内の平面図であり、各分図−1,2では掻き取り
搬出開始前の荷姿を破線で示し、掻き取り搬出の軌跡及
び掻き取り搬出後の荷姿を実線で示し、一層分の掻き取
り搬出断面を実線で示し、各分図−3では掻き取り搬出
される荷の面を斜線で示す。そして、この荷役作業で
は、例えばまず図4a−1〜3に示すように、前記バケ
ットエレベータ5の掻き取り部11を船倉20の上端開
口部から当該船倉20内に下ろしてバケットの移動方向
の荷Mを掻き取って搬出し、その後、バケットエレベー
タ5全体をバケットの移動方向と異なる水平方向(以
下,この方向を単に横方向とも記す)に移動しながら一
層分の荷Mを掻き取り搬出し、バケットエレベータ5並
びにその掻き取り部11を一層分下げて次の一層分の荷
Mを掻き取り搬出し、これを繰り返して船倉20内上端
部の荷Mを掻き取り搬出する。そして、ある程度まで船
倉20内上端部の荷Mが掻き取り搬出されたら、図4b
−1〜3に示すように、バケットエレベータ5の掻き取
り部11を前記船倉20の上端開口部より艙壁側に押し
込みながら、前記横方向に移動させ且つ必要に応じて旋
回させて一層分の荷Mを掻き取り搬出し、これを繰り返
して船倉20上方の斜めに広がるように形成された艙壁
部の荷Mを掻き取り搬出する。更に、船倉20内上方の
荷Mが掻き取り搬出されたら、図4c−1〜3に示すよ
うに、船倉20の艙壁は全体としてほぼ鉛直面となるの
で、当該艙壁にバケットがぶつかって両者が損傷するこ
とのないように前記掻き取り部11の艙壁に対向する先
端部を艙壁からある程度離し、前記バケットエレベータ
5並びにその掻き取り部11を横方向に移動させ且つ必
要に応じて旋回させて一層分の荷Mを掻き取り搬出し、
これを繰り返して船倉20中央の鉛直な艙壁部の荷Mを
掻き取り搬出する。更に、船倉20内中央の荷Mが掻き
取り搬出されたら、図4d−1〜3に示すように、バケ
ットエレベータ5の掻き取り部11を後退させながら、
前記横方向に移動させ且つ必要に応じて旋回させて一層
分の荷Mを掻き取り搬出し、これを繰り返して船倉20
下方の斜めに狭まるように形成された艙壁部の荷Mを掻
き取り搬出する。そして、バケットエレベータ5の掻き
取り部11だけでは十分に効率的な掻き取り搬出ができ
ない程度まで荷Mの搬出が行われたら、図4e−1〜3
に示すように、ブルドーザ等の掻き取り作業車両を船倉
20内に入れ、当該掻き取り作業車両により船倉20内
に残った全ての荷Mを搬出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
なバケットエレベータ5の掻き取り搬出から地上設備ま
での荷役にかかる単位時間当たりの荷揚げ量(特に荷揚
げ重量)を安定させるには、当該バケットエレベータ5
による掻き取り搬出量,即ち単位時間当たりの掘削量
(掘削重量)を安定させる必要がある。この単位時間当
たりの掘削量は、前記掻き取り部による掘削の深さと同
じく掘削の長さとバケットエレベータの横移動速度と荷
の比重との積で決定する。このうち、掘削の長さは掻き
取り部の長さで決定され、比重は荷の種類で決定される
から、掘削量安定化のためには掘削深さと横移動速度と
を制御しなければならないことになる。
【0006】ここで、前記掻き取り部により掻き取り搬
出される荷の掘削面の対地変動について考察すると、ま
ず海面そのものが対地変動してしまう潮位の問題があ
る。これは、海潮の流れや海底地形等により、大きい場
合には1時間当たり±1m程度も変動する。また、荷役
中は船倉内の荷が次々と搬出されてしまうから、その重
量減少により船舶そのものの喫水が上昇し、それに伴っ
て荷の掘削面も上昇方向に対地変動する。このとき、荷
の掻き取り搬出される船倉が、船舶の中央部又は重心位
置近傍であるときには、当該荷の掘削面は水平又はほぼ
水平に上昇するが、それ以外の船倉である場合には斜め
に上昇することになる。また、このような貨物用船舶で
は荷揚げに伴ってバラストが行われるが、その漲水によ
って船舶そのものの喫水が下降し、それに伴って荷の掘
削面も下降方向に対地変動する。このとき、漲水は荷の
掻き取り搬出される船倉毎に行われると考えると、荷の
掻き取り搬出される船倉が、船舶の中央部又は重心位置
近傍であるときには、当該荷の掘削面は水平又はほぼ水
平に下降するが、それ以外の船倉である場合には斜めに
下降することになる。
【0007】これらの荷の掘削面の対地変動要因は複雑
に絡み合っていて、当該荷の掘削面の対地変動を演算に
よって予測することは事実上不可能である。また、運転
席のオペレータには船倉内の荷の掘削面は見えないか
ら、地上を基準としてバケットエレベータ及びその掻き
取り部を水平方向に移動しても、掻き取り搬出後の掘削
面はフラットでない場合の方が多い。また、荷の掘削面
が見えないオペレータが掘削深さを変動させると、掻き
取り搬出される荷の断面が段々となって荷役不能とな
る。
【0008】このような問題を解決するためには、例え
ば荷の掘削面近傍に個別の作業者を配置し、その作業者
からの連絡指示に応じてオペレータが掘削深さを調整制
御することが考えられるが、そのようにしたのでは当該
個別の作業者分だけコスト高となるし、オペレータは本
来バケットエレベータの移動軌跡及び横移動速度(手動
時)の調整制御や付属装置の操作等に専念すべきである
から、掘削深さは自動制御により一定に保持できるよう
にすべきである。
【0009】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、荷の掘削深さを一定に自動制御できるよ
うにした連続式アンローダの掘削深さ制御方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の諸問題を解決する
ために、本発明のうち請求項1に係る連続式アンローダ
の掘削深さ制御方法は、複数のバケットの取付けられた
チェーンがバケットエレベータ内に沿って移動して周回
し、このバケットエレベータを横方向に移動しながら、
その下部に設けられた掻き取り部で各バケット内に船倉
内の荷を所定掘削深さ分掻き取って垂直運搬する連続式
アンローダの掘削深さ制御方法において、予め設定され
た船上の二箇所とバケットエレベータとの距離及びその
角度を検出し、それらからバケットエレベータの船倉底
面に対する高さを算出し、当該バケットエレベータの船
倉底面に対する高さが一定で且つ前記掻き取り部の横方
向への移動が当該船倉底面に対して平行となるようにバ
ケットエレベータの横方向への移動掻き取り時における
当該バケットエレベータの高さと掻き取り部の傾きとを
制御することを特徴とするものである。
【0011】また、本発明のうち請求項2に係る連続式
アンローダの掘削深さ制御方法は、前記船上の二箇所
が、船倉のハッチコーミングの対角方向の二つの隅部で
あることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】而して、本発明のうち請求項1に係る連続式ア
ンローダの掘削深さ制御方法では、予め設定された船上
の二箇所とバケットエレベータとの距離及びその角度を
検出すれば、前記船上の二箇所からの当該バケットエレ
ベータの高さ及び位置を算出することができるから、こ
れに基づいてバケットエレベータの船倉底面に対する高
さを算出し、バケットエレベータの横方向への移動掻き
取り時における当該バケットエレベータの高さと掻き取
り部の傾きとを制御して、当該バケットエレベータの船
倉底面に対する高さが一定で且つ前記掻き取り部の横方
向への移動が当該船倉底面に対して平行となるようにす
れば、荷の掘削面は常に船倉底面と平行となり、且つ前
記掻き取り部の各横方向への移動時における荷の掘削深
さは、その横移動中一定に保持され、当該船倉内の荷役
中、常に安定した荷揚げ量を確保することができる。勿
論、この間、荷の掘削面を監視する作業者は必要ない。
【0013】また、本発明のうち請求項2に係る連続式
アンローダの掘削深さ制御方法では、前記船上の二箇所
を、船倉の底面に対して平行面に存在する当該船倉のハ
ッチコーミングの対角方向の二つの隅部とすることで、
例えば、この二つの隅部からのバケットエレベータの高
さを一定にすれば、前記横移動時における掻き取り部の
移動軌跡を容易に船倉の底面と平行に維持することがで
き、しかも例えば超音波距離センサ等を用いて前記距離
及びその角度を検出する際には、当該超音波の通路に障
害物がないので距離や角度の検出が容易になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の連続式アンローダの掘削深さ
制御方法の一実施例を図面に基づいて説明する。まず、
本実施例の連続式アンローダの構成について説明する。
本機の基本概略構成は従来と同様であり、図1に示すよ
うに、岸壁1と平行に敷設された二本のレール1aによ
り、当該岸壁1に沿って移動可能な走行フレーム2の上
に旋回フレーム3が旋回可能に支持され、その旋回フレ
ーム3から横方向に突設されたブーム4の先端部にバケ
ットエレベータ5が支持されている。本実施例のバケッ
トエレベータ5は、バランシングレバー6及びカウンタ
ウエイト7によって、ブーム4の起伏角度に関係なく鉛
直を保持するようになっている。なお、図中、14は、
前記ブーム4の起伏角度を調整するためのシリンダであ
り、このシリンダ14を伸ばすとブーム4は上向きとな
ってバケットエレベータ5が上昇し、シリンダ14を縮
めるとブーム4は下向きとなってバケットエレベータ5
が下降するようになっている。
【0015】また、前記バケットエレベータ5には、エ
レベータシャフト8aを構成するコラム部材8内で,無
端状に連結されたチェーン12に複数のバケット9を取
付けて構成されるチェーンバケットが矢印方向に移動し
て所定の軌跡で周回するように複数のスプロケットが配
設されているが、ここでは説明の都合上,バケットエレ
ベータ5の最上部5aに設けられた上部スプロケット1
0a,当該バケットエレベータ5の下部に設けられた側
面掘削方式の掻き取り部11の前方(図1では左方)の
下前部スプロケット10b及び当該掻き取り部11の後
方(図1では右方)の下後部スプロケット10cにのみ
符号を付す。これにより、チェーン12及びバケット9
は、前記バケットエレベータ5の最上部5aの上部スプ
ロケット10aと掻き取り部11との間を矢印方向に移
動周回しながら循環する。なお、前記下前部スプロケッ
ト10bと下後部スプロケット10c間にはシリンダ1
3が介装され、このシリンダ13を伸縮することで両ス
プロケット10b,10cの配設軸間距離を変化させ
て、チェーン12及びバケット9の移動周回軌跡を変え
られるようになっている。
【0016】そして、前記各バケット9は例えば図2c
に示すように二本のチェーン12の間に吊り下げられる
ようにして取付けられており、具体的には各チェーン1
2を構成する二種類のリンクを連結し且つローラが被嵌
されるピンの内側突出端部から左右二種類のブラケット
を延設し、バケット9の外側に設けられている形鋼製連
結部と前記左右のブラケットとを,ボルト・ナット等の
連結具によって連結固定している。
【0017】また、前記掻き取り部11はコラム部材8
から吊り下げられたようになっており、前記スプロケッ
ト10b,10cやシリンダ13を含む掻き取り部11
は、シリンダ21の伸縮によって、掻き取り部11全
体、特に掻き取り部11底面のバケット9の軌跡の傾き
を調整できるようになっている。また、前記バケットエ
レベータ5の最上部5aには、前記上部スプロケット1
0aの回りでチェーン12が上向きから下向きに方向を
転換し、それに取付けられている前記バケット9の開口
部が下向きに転回し、更にそのまま下方に移動される際
に、その下向き開口部と上下に対向する位置に図示され
ない排出用シュートが形成されており、この排出用シュ
ートの下端開口部は、前記バケットエレベータ5の最上
部5aの外周に配設されている回転フィーダ14に対向
している。この回転フィーダ14は、前記排出用シュー
トから搬出される荷をブーム4側に搬送するものであ
る。また、前記ブーム4にはブームコンベヤ15が配置
され、このブームコンベヤ15は、荷をホッパ16に供
給可能となっている。そのホッパ16の下方には機内の
ベルトフィーダ17や機内コンベヤ18が配置されてい
る。
【0018】前記構成を備えた連続式アンローダでは、
バケットエレベータ5の下端部の掻き取り部11を船倉
20内に挿し入れて、チェーン12を矢印の所定方向に
移動させて周回させることにより、当該掻き取り部11
に位置して移動されるバケット9で次々とコークスや鉱
石等のバラ荷Mの掘削,掻き取りを行う。そして、これ
らのバケット9に掻き取られた荷Mは、チェーン12の
上昇に伴ってバケットエレベータ5の最上部5aまで鉛
直搬送され、続いて当該バケット9が転回することで当
該バケット9から落下する。その落下した荷Mは前記搬
出用シュート内に落ち込んで回転フィーダ14側に搬出
され、更にブームコンベヤ15に乗り継いでホッパ16
に搬送され、更にベルトフィーダ17及び機内コンベヤ
18を介して地上側設備19に搬出される。これを、前
記各バケット9で繰り返して行うことで船倉20内の荷
Mは連続的に陸揚げされる。なお、このバケットエレベ
ータを用いた荷役作業の手順は前記図4を用いた従来の
それと同様又はほぼ同様であるために、その詳細な説明
を省略する。
【0019】一方、前記バケットエレベータ5の最上部
5aには、前記掻き取り部11による掻き取り搬出時の
荷の掘削深さを一定に自動制御するための二つの自動追
尾式レーザ式距離センサ22a,22bが取付けられ、
またそれらの各距離センサ22a,22bが鉛直線に対
して何度の角度方向の距離を検出しているかを検出する
角度センサ23a,23bも取付けられている。また、
船舶Sには、特に図2に明示するように前記船倉20の
ハッチコーミング20aの対角隅部に反射プリズム24
a,24bが取付けられている。
【0020】前記自動追尾式レーザ式距離センサ22
a,22bは、対応する反射プリズム24a,24bを
自動的に追尾しながら当該反射プリズム24a,24b
に対してレーザ光を発信し、その発信から受信までの時
間から両者の間の距離を検出するものである。また、前
記反射プリズム24a,24bが取付けられている前記
船倉20のハッチコーミング20aの対角隅部は、当該
船倉20の底面と平行な面上に存在する。従って、図3
に示すように前記レーザ式距離センサ22a,22bで
検出された当該レーザ式距離センサ−反射プリズム間距
離,即ち斜辺長さL1 ,L2 及び前記角度センサ23
a,23bで検出された斜辺と底辺とのなす角度θ1
θ2 を入力した図示されないコントロールユニットで
は、それらの余弦値から各レーザ式距離センサ22a,
22bの前記ハッチコーミング20aからの高さX1
2 を算出することができる。
【0021】ここで、前記二つのレーザ式距離センサ2
2a,22bが、前記掻き取り部11の底面のバケット
9の軌跡がなす平面と平行な平面上にあるとし、且つ船
舶Sに傾きがなくて船倉20の底面が水平であるとする
と、前記バケットエレベータ5そのものの船舶に対する
高さを一定に制御することで、前述したバケットエレベ
ータ5の掻き取り部11による一層分の掻き取り搬出に
係る掘削深さも一定に制御されるから、前記二つのレー
ザ式距離センサ−ハッチコーミング高さX1 ,X2 を前
記掘削深さに対応する一定値になるように前記図示され
ないコントロールユニットが前記シリンダ14を伸縮す
れば、掘削深さは一定に自動制御され且つ荷の掘削面は
常に船倉底面と平行,即ちこの場合には水平となる。ま
た、船舶Sに傾きが生じて船倉20の底面が水平でない
場合には、水平面上に保持されたままの二つのレーザ式
距離センサ22a,22bの検出値から算出される反射
プリズム24a,24bまでの高さX1 ,X2 が変化す
る。このとき前記反射プリズム24a,24b間の距離
は事前に認識可能であるから、前記図示されないコント
ロールユニットでは、この距離を斜辺とし且つ前記二つ
の高さX1 ,X2 の偏差を垂線とする正弦逆関数から、
船倉底面の水平面に対する傾斜角が算出され、その傾斜
角の前記掻き取り長さ方向角度に前記掻き取り部11の
底面のバケット9の軌跡面が一致するように、前記図示
されないコントロールユニットが前記シリンダ21を伸
縮すれば荷の掘削面は常に船倉底面と平行となり、この
場合も前記バケットエレベータ5の高さ制御との併用に
よって掘削深さは一定となる。
【0022】従って、オペレータは予め設定された横移
動速度を達成させるだけで、少なくとも各一層分の掻き
取り搬出時の荷揚げ量は安定し、また前後の一層分の掻
き取り搬出時においても荷の掘削面は常に船倉底面と平
行であるから、予め設定された掘削深さ分だけバケット
エレベータ5及び掻き取り部11を下げて掘削するだけ
で、荷揚げ量を安定化することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明の連続式アン
ローダの掘削深さ制御方法によれば、予め設定された船
上の二箇所とバケットエレベータとの距離及びその角度
から当該バケットエレベータの船倉底面に対する高さ及
び位置を算出し、それに基づいて当該バケットエレベー
タの船倉底面に対する高さが一定で且つ前記掻き取り部
の横方向への移動が当該船倉底面に対して平行となるよ
うに、当該バケットエレベータの高さと掻き取り部の傾
きとを制御することにより、荷の掘削面は常に船倉底面
と平行となり、且つ前記掻き取り部の各横方向への移動
時における荷の掘削深さは一定に保持され、当該船倉内
の荷役中、常に安定した荷揚げ量を確保することができ
る。
【0024】また、前記船上の二箇所を、船倉の底面に
対して平行面に存在する当該船倉のハッチコーミングの
対角方向の二つの隅部とすることで、前記横移動時にお
ける掻き取り部の移動軌跡を容易に船倉の底面と平行に
維持することができ、しかも前記距離及びその角度の検
出を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続式アンローダの概略構成図である。
【図2】図1の連続式アンローダで掘削深さを一定に制
御するための平面図である。
【図3】図2の掘削深さ一定制御の説明図である。
【図4】船倉内の荷を掻き取り搬出する荷役の説明図で
ある。
【符号の説明】
1は岸壁 2は走行フレーム 3は旋回フレーム 4はブーム 5はバケットエレベータ 6はバランシングレバー 7はカウンタウエイト 8はコラム部材 9はバケット 10a,10b,10cはスプロケット 11は掻き取り部 12はチェーン 13はシリンダ 14はシリンダ 15はブームコンベヤ 16はホッパ 17はベルトフィーダ 18は機内コンベヤ 20は船倉 21はシリンダ 22a,22bは自動追尾式レーザ式距離センサ 23a,23bは角度センサ 24a,24bは反射プリズム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 知己 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 石川 裕昭 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 兼田 経博 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 大神 正通 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 井田 傑 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 藤田 昌男 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 林岡 卓巳 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川鉄物流株式会社水島支社内 (72)発明者 小田上 徹 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川鉄物流株式会社水島支社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のバケットの取付けられたチェーン
    がバケットエレベータ内に沿って移動して周回し、この
    バケットエレベータを横方向に移動しながら、その下部
    に設けられた掻き取り部で各バケット内に船倉内の荷を
    所定掘削深さ分掻き取って垂直運搬する連続式アンロー
    ダの掘削深さ制御方法において、予め設定された船上の
    二箇所とバケットエレベータとの距離及びその角度を検
    出し、それらからバケットエレベータの船倉底面に対す
    る高さを算出し、当該バケットエレベータの船倉底面に
    対する高さが一定で且つ前記掻き取り部の横方向への移
    動が当該船倉底面に対して平行となるようにバケットエ
    レベータの横方向への移動掻き取り時における当該バケ
    ットエレベータの高さと掻き取り部の傾きとを制御する
    ことを特徴とする連続式アンローダの掘削深さ制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記船上の二箇所は、船倉のハッチコー
    ミングの対角方向の二つの隅部であることを特徴とする
    請求項1に記載の連続式アンローダの掘削深さ制御方
    法。
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