JP7091149B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Description
また、本明細書では、冷却貯蔵庫の低温異常の原因の特定に要する時間を短縮する技術を開示する。
また、本明細書では、冷却貯蔵庫の除霜異常の原因の特定に要する時間を短縮する技術を開示する。
・第2種の高温異常は部品の故障ではなく冷却貯蔵庫の設置環境や使用状況が原因であることもある。従来は第2種の高温異常の場合にも部品を点検しており、原因の特定に時間を要していた。
・第1種の高温異常と第2種の高温異常とでは故障している可能性がある部品が異なる。従来は例えば第1種の高温異常であっても第2種の高温異常の原因となる部品まで点検しており、点検する部品が多くなるため原因の特定に時間を要していた。
上記の冷却貯蔵庫によると、第1種の高温異常と第2種の高温異常とを区別して報知する。言い換えると、冷却貯蔵庫は高温異常を2分化して報知する。このため、例えば第1種の高温異常の場合は、作業者は第2種の高温異常の原因となる部品については点検しなくてよい。このため、高温異常の原因の特定に要する時間を短縮できる。これにより、メンテナンスが完了するまでに時間がかかることによって食品などの収納物が劣化する可能性を低減できる。
・第1種の低温異常は部品の故障ではなく冷却貯蔵庫の設置環境が原因であることもある。従来は第1種の低温異常の場合にも部品を点検しており、原因の特定に時間を要していた。
・第1種の低温異常と第2種の低温異常とでは故障している可能性がある部品が異なる。従来は例えば第1種の低温異常であっても第2種の低温異常の原因となる部品まで点検しており、点検する部品が多くなるため原因の特定に時間を要していた。
上記の冷却貯蔵庫によると、第1種の低温異常と第2種の低温異常とを区別して報知する。言い換えると、冷却貯蔵庫は低温異常を2分化して報知する。このため、例えば第1種の低温異常の場合は、作業者は第2種の低温異常の原因となる部品については点検しなくてよい。このため、低温異常の原因の特定に要する時間を短縮できる。これにより、メンテナンスが完了するまでに時間がかかることによって食品などの収納物が劣化する可能性を低減できる。
・第2種の除霜異常は部品の故障ではなく冷却貯蔵庫の使用状況が原因であることもある。従来は第2種の除霜異常の場合にも部品を点検しており、原因の特定に時間を要していた。
・第1種の除霜異常と第2種の除霜異常とでは故障している可能性がある部品が異なる。従来は例えば第1種の除霜異常であっても第2種の除霜異常の原因となる部品まで点検しており、点検する部品が多くなるため原因の特定に時間を要していた。
上記の冷却貯蔵庫によると、第1種の除霜異常と第2種の除霜異常とを区別して報知する。言い換えると、冷却貯蔵庫は除霜異常を2分化して報知する。このため、例えば第1種の除霜異常の場合は、作業者は第2種の除霜異常の原因となる部品については点検しなくてよい。このため、除霜異常の原因の特定に要する時間を短縮できる。これにより、メンテナンスが完了するまでに時間がかかることによって食品などの収納物が劣化する可能性を低減できる。
上記の冷却貯蔵庫によると、例えばメンテナンスを行った作業者が操作部を操作することにより、除霜異常の報知を終了させることができる。これにより、冷却貯蔵庫の使用者が混乱してしまうことを抑制できる。
上記の冷却貯蔵庫によると、庫内温度を表示するときは発光部を消灯し、警報番号を表示するときは発光部を点灯させるので、庫内温度が表示されているのか警報番号が表示されているのかが判り易くなる。
実施形態1を図1ないし図6に基づいて説明する。以降の説明において上下方向及び左右方向とは図1に示す上下方向及び左右方向を基準とし、前後方向とは図2に示す前後方向を基準とする。
図1及び図2を参照して、実施形態1に係る冷蔵庫1(冷却貯蔵庫の一例)の全体構成について説明する。冷蔵庫1は主に業務に用いられる2ドア式の冷蔵庫である。
図1に示すように、操作部19は機械室16の前側に設けられている開口から前側に露出している。操作部19についての説明は後述する。
周囲温度サーミスタ33(周囲温度センサの一例)は操作部19に設けられている。周囲温度サーミスタ33は冷蔵庫1の周囲温度を検出して制御部35に出力する。周囲温度サーミスタ33は貯蔵庫本体11の外に配されているので、周囲温度は外気温度と言い換えることもできる。
凝縮器23の前側には空気中の塵埃が凝縮器23に付着して凝縮能力が低下することを防止するための図示しないフィルターが設けられている。また、凝縮器23の冷媒管にはフィルターの目詰まりを検出するための目詰サーミスタ31(図4参照)が取り付けられている。目詰サーミスタ31は凝縮器温度センサの一例である。
庫内サーミスタ30(庫内温度センサの一例)は空気循環路28内において庫内ファン29と蒸発器25との間に配されている。庫内サーミスタ30は庫内温度を検出して制御部35に出力する。庫内サーミスタ30は除霜運転時の除霜サーミスタを兼ねている。
図4を参照して、冷蔵庫1の電気的構成について説明する。冷蔵庫1は制御部35を備えている。制御部35には操作部19、圧縮機22、庫内ファン29、凝縮器ファン24、庫内サーミスタ30、目詰サーミスタ31、周囲温度サーミスタ33、除霜ヒータ32などが接続されている。
図5を参照して、操作部19について説明する。操作部19には表示装置40(表示部の一例)、複数の操作ボタン41、点検ランプ42(発光部の一例)、フィルターランプ43、霜取中ランプ44などが設けられている。
複数の操作ボタン41は使用者が目標温度の設定などの各種の操作を行うためのボタンである。以降の説明では設定された目標温度のことを設定温度という。
ここでは制御部35によって実行される処理のうち冷却運転及び高温異常報知処理(報知処理の一例)について説明する。
図6を参照して、冷却運転について説明する。冷却運転は圧縮機22及び凝縮器ファン24の運転/停止を切り替えることによって庫内温度を所定の冷却温度範囲内に維持するものである。冷却温度範囲の上限温度は例えば設定温度+1.7K[ケルビン]であり、下限温度は設定温度-2.0Kである。1.7Kや2.0Kは一例であり、これに限定されるものではない。
図6を参照して、高温異常報知処理について説明する。本実施形態では設定温度より10K以上高い温度(言い換えると上限温度より8.3K以上高い温度)を高温と定義する。10Kは一例であり、設定温度から何度以上高い温度を高温とするかは適宜に決定可能である。高温異常報知処理は、庫内温度が設定温度より10K以上高い状態(すなわち高温の状態)が2時間以上継続した場合に高温異常であることを使用者に報知する処理である。8.3Kは所定温度の一例であり、2時間は所定時間の一例である。
高温異常1は、圧縮機22が停止していることによって庫内温度が高温になる異常である。圧縮機22が停止する原因としては、圧縮機22自体の故障、圧縮機22の制御基板の故障、圧縮機22への通電をオン/オフするリレーの故障などが考えられる。
高温異常2は、圧縮機22が運転されているにも関わらず庫内温度が高温になる異常である。圧縮機22が運転されているにも関わらず庫内温度が高温になる原因としては、圧縮機22以外の構成要素の故障、庫内サーミスタ30の故障による異常な庫内温度の出力、冷凍回路21の冷媒洩れ、高温環境(設置環境の一例)での使用や扉開閉回数が多いなどの過酷な使用状況などが考えられる。
このため、制御部35は、庫内温度が設定温度より10K以上高い状態が2時間継続し、且つ、その2時間の間に凝縮器23の温度と周囲温度との差の絶対値が一時的にでも3K以上であった場合は、圧縮機22が運転されていたとして高温異常2を報知する。以下、具体的に説明する。
制御部35は、表示装置40に高温異常の警報番号を表示するとき、庫内温度と高温異常の警報番号とを交互に表示させる。その場合に、制御部35は、表示されている情報が庫内温度であるか警報番号であるかを判り易くするために、警報番号を表示している間だけ点検ランプ42を点灯させる。
実施形態1に係る冷蔵庫1によると、高温異常を高温異常1と高温異常2とに2分化して報知する。このため、例えば高温異常1の場合は、メンテナンスを行う作業者は高温異常2の原因となる部品については点検しなくてよい。このため、高温異常の原因の特定に要する時間を短縮できる。これにより、メンテナンスが完了するまでに時間がかかることによって食品などの収納物が劣化する可能性を低減できる。また、原因の特定に要する時間を短縮できるので作業者の作業負担を軽減することもできる。
実施形態2を図7によって説明する。実施形態2に係る制御部35は低温異常報知処理(報知処理の一例)を実行する。
図7を参照して、低温異常報知処理について説明する。本実施形態では設定温度より5K以上低い温度(言い換えると下限温度より3.0K以上低い温度)を低温と定義する。5Kは一例であり、設定温度から何度以上低い温度を低温とするかは適宜に決定可能である。低温異常報知処理は、庫内温度が設定温度より5K以上低い状態(すなわち低温の状態)が1時間以上継続した場合に低温異常であることを使用者に報知する処理である。3.0Kは所定温度の一例であり、1時間は所定時間の一例である。
低温異常1は、圧縮機22が停止しているにも関わらず庫内温度が低温になる異常である。圧縮機22が停止しているにも関わらず庫内温度が低温になる原因としては、庫内サーミスタ30の故障による異常な庫内温度の出力、低温環境(設置環境の一例)での使用などが考えられる。
このため、制御部35は、庫内温度が設定温度より5K以上低い状態が1時間継続し、且つ、その1時間の間に凝縮器23の温度と周囲温度との差の絶対値が常に3K(所定値の一例)未満であった場合は、圧縮機22が停止していたとして低温異常1を報知する。以下、具体的に説明する。
低温異常2は、圧縮機22が運転されていたために庫内温度が低温になる異常である。圧縮機22が運転されていたために庫内温度が低温になる原因としては、圧縮機22の制御基板の故障、圧縮機22への電流供給をオン/オフするリレーの故障などが考えられる。
制御部35は、表示装置40に低温異常の警報番号を表示するとき、庫内温度と低温異常の警報番号とを交互に表示させる。その場合に、制御部35は、表示されている情報が庫内温度であるか警報番号であるかを判り易くするために、警報番号を表示している間だけ点検ランプ42を点灯させる。
実施形態2に係る冷蔵庫1によると、低温異常を低温異常1と低温異常2とに2分化して報知する。このため、例えば低温異常1の場合は、作業者は低温異常2の原因となる部品については点検しなくてよい。このため、低温異常の原因の特定に要する時間を短縮できる。これにより、メンテナンスが完了するまでに時間がかかることによって食品などの収納物が劣化する可能性を低減できる。
実施形態3を図8によって説明する。実施形態3に係る制御部35は、蒸発器25に付着した霜を溶かす除霜運転を強制終了した場合にデフロスト異常報知処理(報知処理の一例)を実行する。
図8を参照して、除霜運転について説明する。前述した冷却運転を行うと蒸発器25に霜が付着する。このため制御部35は所定の除霜開始条件が成立すると除霜運転を行う。所定の除霜開始条件は「前回の除霜運転が終了してから一定時間が経過した」、「予め設定されている時刻に達した」、「使用者によって除霜が指示された」などである。除霜開始条件は適宜に決定できる。
除霜運転では圧縮機22が停止され、除霜ヒータ32に通電されるので庫内温度が上昇する。時点T2は、除霜運転を開始した後、庫内サーミスタ30(言い換えると除霜サーミスタ)によって検出された庫内温度が所定のヒータデフロスト終了温度(除霜終了温度の一例)まで上昇した時点である。制御部35は庫内温度がヒータデフロスト終了温度まで上昇すると除霜ヒータ32への通電を終了する(除霜終了処理の一例)。ただし、制御部35は除霜ヒータ32への通電を終了しても蒸発器25の水切りのために直ぐには圧縮機22、凝縮器ファン24及び庫内ファン29の運転を再開せず、5分が経過するとこれらの運転を再開する。これにより冷却運転に戻る。
図8を参照して、除霜運転の強制終了について説明する。制御部35は、ヒータデフロスト方式による除霜運転を開始した時から1時間(一定時間の一例)が経過しても庫内温度がヒータデフロスト終了温度まで上昇しなかった場合は除霜運転を強制終了する。
デフロスト異常報知処理は、ヒータデフロスト方式による除霜を強制終了した場合に、デフロスト異常であることを使用者に報知する処理である。
デフロスト異常は次に説明するデフロスト異常1(第1種の異常の一例)とデフロスト異常2(第2種の異常の一例)とに分けることができる。デフロスト異常1とデフロスト異常2とでは原因が異なる。このため、制御部35は冷蔵庫1のメンテナンスを行う作業者がデフロスト異常の原因を特定し易くするためにデフロスト異常1とデフロスト異常2とを区別して報知する。言い換えると、制御部35はデフロスト異常を2分化して報知する。
デフロスト異常1は、除霜ヒータ32に通電されないことによって庫内温度がヒータデフロスト終了温度まで上昇しなかった異常である。除霜ヒータ32に通電されない原因としては、除霜ヒータ32の故障、除霜ヒータ32への通電をオン/オフするリレーの故障、温度ヒューズの断線などが考えられる。
デフロスト異常2は、除霜ヒータ32に通電されていたにも関わらず庫内温度がヒータデフロスト終了温度まで上昇しなかった異常である。除霜ヒータ32に通電されていたにも関わらず庫内温度がヒータデフロスト終了温度まで上昇しなかった原因としては、庫内サーミスタ30の故障による異常な庫内温度の出力、断熱扉12の開閉による蒸発器25への多量の霜の付着などの使用状況が考えられる。
制御部35は、表示装置40にデフロスト異常の警報番号を表示するとき、庫内温度とデフロスト異常の警報番号とを交互に表示させる。その場合に、制御部35は、表示されている情報が庫内温度であるか警報番号であるかを判り易くするために、警報番号を表示している間だけ点検ランプ42を点灯させる。
実施形態3に係る冷蔵庫1によると、デフロスト異常をデフロスト異常1とデフロスト異常2とに2分化して報知する。このため、例えばデフロスト異常1の場合は、作業者はデフロスト異常2の原因となる部品については点検しなくてよい。このため、デフロスト異常の原因の特定に要する時間を短縮できる。これにより、メンテナンスが完了するまでに時間がかかることによって食品などの収納物が劣化する可能性を低減できる。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書によって開示される技術的範囲に含まれる。
Claims (6)
- 冷却貯蔵庫であって、
開閉扉を有する貯蔵庫本体と、
圧縮機及び凝縮器を有する冷凍回路と、
庫内温度を検出する庫内温度センサと、
前記凝縮器の温度を検出する凝縮器温度センサと、
当該冷却貯蔵庫の周囲の温度を検出する周囲温度センサと、
異常を報知する報知部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記圧縮機を運転して庫内を冷却する冷却運転であって、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度が所定の下限温度まで低下すると前記圧縮機を停止させ、その後に庫内温度が所定の上限温度まで上昇すると前記圧縮機の運転を再開する冷却運転と、
高温異常が発生した場合に前記報知部に異常を報知させる報知処理であって、庫内温度が前記上限温度より所定温度以上高い状態が所定時間継続し、且つ、その間に前記凝縮器温度センサによって検出された温度と前記周囲温度センサによって検出された温度との差が常に所定値未満であった場合は第1種の異常を報知させ、庫内温度が前記上限温度より前記所定温度以上高い状態が前記所定時間継続し、且つ、その間に前記差が一時的にでも前記所定値以上であった場合は第2種の異常を報知させる報知処理と、
を実行する、冷却貯蔵庫。 - 請求項1に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記制御部は、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度が前記下限温度まで低下すると報知を終了させる、冷却貯蔵庫。 - 冷却貯蔵庫であって、
開閉扉を有する貯蔵庫本体と、
圧縮機及び凝縮器を有する冷凍回路と、
庫内温度を検出する庫内温度センサと、
前記凝縮器の温度を検出する凝縮器温度センサと、
当該冷却貯蔵庫の周囲の温度を検出する周囲温度センサと、
異常を報知する報知部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記圧縮機を運転して庫内を冷却する冷却運転であって、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度が所定の下限温度まで低下すると前記圧縮機を停止させ、その後に庫内温度が所定の上限温度まで上昇すると前記圧縮機の運転を再開する冷却運転と、
低温異常が発生した場合に前記報知部に異常を報知させる報知処理であって、庫内温度が前記下限温度より所定温度以上低い状態が所定時間継続し、且つ、その間に前記凝縮器温度センサによって検出された温度と前記周囲温度センサによって検出された温度との差が常に所定値未満であった場合は第1種の異常を報知させ、庫内温度が前記下限温度より前記所定温度以上低い状態が前記所定時間継続し、且つ、その間に前記差が一時的にでも前記所定値以上であった場合は第2種の異常を報知させる報知処理と、
を実行する、冷却貯蔵庫。 - 請求項3に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記制御部は、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度が前記上限温度まで上昇すると報知を終了させる、冷却貯蔵庫。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記報知部は庫内温度を表示する表示部であり、
前記制御部は、前記第1種の異常又は前記第2種の異常を報知するときは、庫内温度と、前記第1種の異常の警報番号又は前記第2種の異常の警報番号とを前記表示部に交互に表示させる、冷却貯蔵庫。 - 請求項5に記載の冷却貯蔵庫であって、
当該冷却貯蔵庫の点検が必要であることを点灯によって報知する発光部を備え、
前記制御部は、庫内温度を表示させるときは前記発光部を消灯させ、前記第1種の異常の警報番号又は前記第2種の異常の警報番号を表示するときは前記発光部を点灯させる、冷却貯蔵庫。
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