JP7201466B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Description
ただし、周囲温度が高い場合や扉開閉が頻繁に行われた場合、あるいは圧縮機が故障によって停止している場合も、庫内温度が上昇することによって一定時間ごとの貯蔵室の温度の上昇幅が一定値以上であることが一定回数以上連続することがある。このため、単に一定時間ごとの貯蔵室の温度の上昇幅が一定値以上であることが一定回数以上連続しただけでは当該所定の処理が不必要に実行される可能性がある。
ここで、通常、冷媒漏れが発生しても圧縮機が運転されていれば凝縮器の温度が周囲温度よりある程度高くなる。このため、凝縮器温度センサによって検知された温度が周囲温度センサによって検知された周囲温度より所定値以上高い場合は圧縮機が運転されていると判断できる。
上記の冷却貯蔵庫によると、第1の扉(あるいは第2の扉)が開かれていることが第1の検知部(あるいは第2の検知部)によって検知されておらず、周囲温度が所定温度以下であり、且つ、第1の凝縮器(あるいは第2の凝縮器)の温度と周囲温度との差が所定値以上であるという条件の下で、一定時間ごとの第1の貯蔵室(あるいは第2の貯蔵室)の温度の上昇幅が一定値以上であることが一定回数以上連続すると冷媒漏れに関する所定の処理を実行するので、周囲温度が高い場合や扉開閉が頻繁に行われた場合、あるいは圧縮機が故障によって停止している場合に当該所定の処理が不必要に実行されることを抑制できる。
上記の冷却貯蔵庫によると、冷媒漏れが発生した場合はヒータへの通電を停止するので、貯蔵室内への熱侵入量を低減できる。これにより貯蔵室内の温度上昇が抑制され、食材を傷みにくくすることができる。
また、除霜運転を禁止すると、冷却貯蔵庫に収納されている食材に悪影響を与えることを抑制できる。具体的には、一般に除霜運転では圧縮機を停止させるので庫内温度が上昇する。通常であればその後に圧縮機の運転が再開されて庫内温度が低下するので食材に悪影響を与えることはないが、冷媒漏れが発生しているとその後に圧縮機を運転しても庫内温度が低下しないため、庫内温度が上昇したままとなり、庫内の食材が傷む虞がある。除霜運転を禁止すると庫内の食材が傷む可能性を抑制できる。
また、冷媒漏れを警報すると、使用者に断熱扉の開閉を控えるよう促すことができる。断熱扉の開閉が控えられると庫内温度が上昇しにくくなるので、庫内の食材が傷む可能性を抑制できる。また、冷媒漏れを警報すると、使用者に室内の換気を促すことができる。このため、庫外に漏れ出した可燃性冷媒が室内に留まることによる危険性を低減できる。また、冷媒漏れを警報すると、使用者が冷却貯蔵庫の製造メーカーにサービス依頼を早期に行うことができるので、庫内の食材が傷む可能性を抑制できる。
実施形態1を図1ないし図8に基づいて説明する。以降の説明において上下方向及び左右方向とは図1に示す上下方向及び左右方向を基準とし、前後方向とは図2に示す前後方向を基準とする。
図1に示すように、実施形態1に係る冷凍冷蔵庫1(冷却貯蔵庫の一例)は4ドア式の冷凍冷蔵庫であり、前側に開口12(12A,12B)を有する貯蔵庫本体11、貯蔵庫本体11の上方に配されている機械室13、機械室13の前面に設けられている操作パネル14、貯蔵庫本体11の下面に設けられている4つの脚部15などを備えている。
各断熱扉20の背面において貯蔵庫本体11に接触する部分には図示しない樹脂製のパッキンが取り付けられている。図1では省略しているが、貯蔵庫本体11には断熱扉20と接触する面を加熱して結露を防止する前面枠ヒータ46(図5参照、ヒータの一例)が配されている。
冷蔵室用冷凍ユニット21は断熱性のユニット台に後述する冷蔵室用冷凍回路23を取り付けたものである。冷凍室用冷凍ユニット22は断熱性のユニット台に後述する冷凍室用冷凍回路24を取り付けたものである。図示しない電装箱には後述する制御部40(図5参照)が収容されている。
冷蔵室用冷凍ユニット21は断熱性のユニット台31を有しており、ユニット台31に冷蔵室用冷凍回路23が取り付けられている。ユニット台31は貯蔵庫本体11の天井壁32に形成されている開口33より一回り大きい形に形成されており、開口33を塞ぐように天井壁32の上に配置されている。
冷却室35内において冷蔵室用庫内ファン36と冷蔵室用蒸発器23Eとの間には冷蔵室用庫内サーミスタ37(第1の庫内温度センサ及び第1の検知部の一例)が配されている。
図5を参照して、冷凍冷蔵庫1の電気的構成について説明する。冷凍冷蔵庫1は制御部40を備えている。制御部40には操作パネル14、周囲温度サーミスタ41、冷蔵室用圧縮機23A、冷蔵室用凝縮器ファン23G、冷蔵室用庫内ファン36、冷蔵室用庫内サーミスタ37、冷蔵室用目詰サーミスタ38、冷蔵室用除霜サーミスタ39、冷凍室用圧縮機24A、冷凍室用凝縮器ファン24G、冷凍室用庫内ファン42(庫内ファンの一例)、冷凍室用庫内サーミスタ43(第2の庫内温度センサ及び第2の検知部の一例)、冷凍室用目詰サーミスタ44(第2の凝縮器温度センサの一例)、冷凍室用除霜サーミスタ45、前面枠ヒータ46などが接続されている。
図6を参照して、操作パネル14について説明する。操作パネル14は冷蔵室17内の温度(以下、庫内温度ともいう)や後述する警報番号などを7セグ表示する表示部51、冷凍室18内の温度(以下、庫内温度ともいう)や後述する警報番号などを7セグ表示する表示部52、表示する情報に応じた図形や文字を表示する表示ランプ53(点検ランプ53A、フィルターランプ53B、霜取中ランプ53C、ECOランプ53D)、複数の操作ボタン54などを備えている。複数の操作ボタン54はユーザが庫内の目標温度(以下、設定温度という)などの各種の設定や冷凍冷蔵庫1に対する各種の指示を行うためのものである。
制御部40によって実行される制御処理のうち扉開検知、凝縮器のフィルターの目詰まり検知、冷却運転、除霜運転、冷媒漏れ検知、及び、冷媒漏れに関する所定の処理について説明する。以下の説明では冷媒漏れ検知、及び、冷媒漏れに関する所定の処理以外の処理については冷凍室18を例に説明する。
扉開検知は、冷凍室18の断熱扉20Bが開かれたことを検知する処理である。断熱扉20Bが開かれたことを検知する方法としては、庫内温度の上昇から判断する方法、人感センサを用いる方法、扉開閉に連動する扉開閉スイッチを用いる方法などの種々の方法が可能である。
冷凍室用凝縮器24Bのフィルターが目詰まりすると冷凍室用凝縮器ファン24Gが回転しても冷凍室用凝縮器24Bと外気との間で十分に熱交換が行われず、冷却効率が低下する。このため制御部40は冷凍室用目詰サーミスタ44を用いてフィルターの目詰まりを検知する。
図7を参照して、冷却運転について説明する。冷却運転は、冷凍室用圧縮機24A及び冷凍室用凝縮器ファン24Gの運転/停止を切り替えることによって庫内温度を所定の冷却温度範囲内に維持するものである。冷却温度範囲の上限温度は例えば設定温度+1.7K[ケルビン]であり、下限温度は設定温度-2.0K[ケルビン]である。
上述した冷却運転を行うと冷凍室用蒸発器24Eに霜が付着する。このため制御部40は所定の除霜開始条件が成立すると冷凍室用蒸発器24Eを除霜する除霜運転を開始する。除霜開始条件は、予め設定されている除霜開始時刻が到来した、前回の除霜運転が終了してから一定時間が経過した、ユーザによって除霜運転が指示されたなどである。
なお、冷凍室用蒸発器24Eの下部に除霜ヒータ(図示せず)を配置し、冷凍室用庫内ファン42を停止させ、除霜ヒータに通電することによって除霜してもよい。
制御部40は、冷蔵室17の断熱扉20Aが開かれていることが検知されておらず、周囲温度が所定温度以下であり、且つ、冷蔵室用凝縮器23Bの温度が周囲温度より所定値以上高いという条件の下で、一定時間ごとの冷蔵室17の温度の上昇幅が一定値以上であることが一定回数以上連続するか、又は、冷凍室18の断熱扉20Bが開かれていることが検知されておらず、周囲温度が所定温度以下であり、且つ、冷凍室用凝縮器24Bの温度が周囲温度より所定値以上高いという条件の下で、一定時間ごとの冷凍室18の温度の上昇幅が一定値以上であることが一定回数以上連続すると、冷媒漏れが発生したと判断する。
ここでは冷凍室用冷凍回路24で冷媒漏れが発生した場合を例に説明したが、冷蔵室用冷凍回路23で冷媒漏れが発生した場合も同様である。
制御部40は、冷媒漏れが発生したと判断した場合は、冷媒漏れに関する所定の処理を実行する。具体的には、制御部40は以下の処理を実行する。
・定期的に実施される除霜運転を実施しないように制御する。なお、操作パネル14の手動霜取ボタン54を無効にすることにより、非定期的に実施される除霜運転についても実施しないようにしてもよい。
・冷媒漏れを警報する。冷媒漏れの警報では、制御部40は操作パネル14の点検ランプ53Aを点滅させるとともに、表示部51又は52に庫内温度と冷媒漏れを警報する警報番号とを交互に表示する。このとき、制御部40は点検ランプ53Aが消灯しているときに庫内温度を表示し、点検ランプ53Aが点灯しているときに警報番号を表示する。
・前面枠ヒータ46への通電を停止させる。
実施形態1に係る冷凍冷蔵庫1によると、冷蔵室17の断熱扉20A(あるいは冷凍室18の断熱扉20B)が開かれていることが検知されておらず、周囲温度が所定温度以下であり、且つ、冷蔵室用凝縮器23B(あるいは冷凍室用凝縮器24B)の温度と周囲温度との差が所定値以上であるという条件の下で、一定時間ごとの冷蔵室17(あるいは冷凍室18)の温度の上昇幅が一定値以上であることが一定回数以上連続すると冷媒漏れに関する所定の処理を実行する。このため、周囲温度が高い場合や扉開閉が頻繁に行われた場合、あるいは冷蔵室用圧縮機23A(あるいは冷凍室用圧縮機24A)が故障によって停止している場合に当該所定の処理が不必要に実行されることを抑制できる。
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書によって開示される技術的範囲に含まれる。
これに対し、例えば第1の貯蔵室の場合、「第1の凝縮器の温度と周囲温度との差が所定値以上である」という条件を「第1の圧縮機に運転を指示している」という条件に置き換えてもよい。通常、第1の圧縮機に運転を指示すれば第1の凝縮器の温度と周囲温度との差は所定値以上になるからである。第2の貯蔵室についても同様である。
Claims (4)
- 冷却貯蔵庫であって、
第1の貯蔵室と第2の貯蔵室とを有する貯蔵庫本体と、
前記第1の貯蔵室の開口を開閉する第1の扉と、
第1の圧縮機、第1の凝縮器、第1の凝縮器ファン及び第1の蒸発器を有し、前記第1の貯蔵室を冷却する第1の冷凍回路と、
前記第1の貯蔵室内の温度を検知する第1の庫内温度センサと、
前記第1の凝縮器の温度を検知する第1の凝縮器温度センサと、
前記第1の扉が開かれたことを検知する第1の検知部と、
前記第2の貯蔵室の開口を開閉する第2の扉と、
第2の圧縮機、第2の凝縮器、第2の凝縮器ファン及び第2の蒸発器を有し、前記第2の貯蔵室を冷却する第2の冷凍回路と、
前記第2の貯蔵室内の温度を検知する第2の庫内温度センサと、
前記第2の凝縮器の温度を検知する第2の凝縮器温度センサと、
前記第2の扉が開かれたことを検知する第2の検知部と、
周囲温度を検知する周囲温度センサと、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第1の扉が開かれていることが前記第1の検知部によって検知されておらず、周囲温度が所定温度以下であり、且つ、前記第1の凝縮器の温度と周囲温度との差が所定値以上であるという条件の下で、一定時間ごとの前記第1の貯蔵室の温度の上昇幅が一定値以上であることが一定回数以上連続するか、
又は、
前記第2の扉が開かれていることが前記第2の検知部によって検知されておらず、周囲温度が所定温度以下であり、且つ、前記第2の凝縮器の温度と周囲温度との差が所定値以上であるという条件の下で、一定時間ごとの前記第2の貯蔵室の温度の上昇幅が一定値以上であることが一定回数以上連続すると、冷媒漏れに関する所定の処理を実行する、冷却貯蔵庫。 - 請求項1に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記所定の処理は、前記第1の凝縮器ファン及び前記第2の凝縮器ファンを回転させる処理である、冷却貯蔵庫。 - 請求項1又は請求項2に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記貯蔵庫本体には前記扉と接触する面を加熱して結露を防止するヒータが設けられており、
前記所定の処理は、前記ヒータへの通電を停止する処理である、冷却貯蔵庫。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記所定の処理は、前記蒸発器で冷却された空気を庫内に循環させる庫内ファンを運転する処理、前記蒸発器を除霜する除霜運転を禁止する処理、及び、冷媒漏れを警報する処理の少なくとも一つを含む、冷却貯蔵庫。
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