JP7088887B2 - ケーブルの被覆除去方法およびケーブルの被覆除去装置 - Google Patents

ケーブルの被覆除去方法およびケーブルの被覆除去装置 Download PDF

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Description

本発明は、芯線の周囲の被覆を除去して芯線を露出させるケーブルの被覆除去方法およびその方法を実施するための装置に関する。
電線等のケーブルの端末部における芯線の周囲の被覆を除去する場合、ケーブルの半径方向に動くカッタを備えた被覆除去装置が用いられている。従来のこの種の被覆除去装置では、ケーブルの先端近傍の被覆を例えば一対のカッタにより挟み込むようにして切り込み、その切り込み状態のまま、被覆電線に対しカッタを相対的に後退させることにより、切り込み位置より先端側の被覆を剥ぎ取るようにしている。また、切り込みの際にカッタを回転させるものも知られている。
カッタで被覆に切り込みを入れる際には、電線の芯線にカッタの刃先が接触しないように切り込み深さを設定するのが望ましいが、実際には設定が難しい。そこで、刃先が芯線に接触してインピーダンスが変化したことを検知することにより、カッタの切込み深さを制御する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
その他には、被覆の剪断強度と芯線の剪断強度の違いをカッタを介して圧力センサで検出したり、カッタと芯線の導通接触を検出したりすることで、カッタの切込み深さを制御する方法や、公称直径から切り込み深さを設定する方法なども知られている。
特開2014-33479号公報
しかし、従来のいずれの方法も、カッタによる芯線への傷つけを低減することはできるが、傷が全く付かないわけではなかった。特に電線の断面はきれいな同心円状ではないことも多く、そのために芯線に刃先が食い込んで芯線に傷が付いたり芯線の一部が切れたりする場合もあった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被覆を剥がす際に、芯線に傷が付いたり、芯線の一部が切れたりすることなく、芯線をきれいな状態に保ちながら被覆を除去することのできるケーブルの被覆除去方法およびケーブルの被覆除去装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るケーブルの被覆除去方法およびケーブルの被覆除去装置は、下記(1)~(6)を特徴としている。
(1) 切込刃に切り込み方向の押圧力をかける付勢機構と、ケーブルの一部の被覆を回転させ得る回転機構と、ケーブルの一部の被覆を把持する把持機構および同被覆を引き抜く引き抜き機構と、を有する被覆除去装置を用いて、ケーブルの端末部における芯線の外周の被覆を除去する方法であって、
前記付勢機構によって、前記芯線に達する手前の位置で刃先が止まる大きさの押圧力を前記切込刃にかけて該切込刃を被覆に切り込ませる切り込み工程と、
前記回転機構によって、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対してケーブルの軸線回りに回転させることで、前記切込刃の刃先と前記芯線の外周との間の被覆の切り残し部分を捩り切る捩り切り工程と、
前記把持機構と前記引き抜き機構によって、切り込み位置よりも先端側の被覆を掴んで引き抜くことで、切り込み位置よりも先端側の被覆を除去して芯線を露出させる皮剥ぎ工程と、
を備える、
ことを特徴とするケーブルの被覆除去方法。
(2) 前記捩り切り工程では、
前記切り込み位置よりも先端側の被覆を前記把持機構によって掴んだ状態で、前記切込刃を開き、前記回転機構によって前記把持機構をケーブルの軸線回りに回転させる、
ことを特徴とする上記(1)に記載のケーブルの被覆除去方法。
(3) 前記捩り切り工程では、
前記切り込み工程の終了時の前記切込刃に押圧力がかかった状態を保ったまま、前記回転機構によって、前記切込刃をケーブルの軸線回りに回転させることで、前記切込刃と被覆との間に発生する摩擦により、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させ、それにより、前記切込刃の刃先と前記芯線の外周との間の被覆の切り残し部分に捩り切りトルクを導入して当該部分を捩り切る、
ことを特徴とする上記(1)に記載のケーブルの被覆除去方法。
(4) 前記切り込み工程の後の前記切込刃の刃先と前記芯線の外周との間の被覆の切り残し部分を捩り切るための必要トルクよりも大きなトルクで、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させる条件として、前記切込刃の切り込み深さを算出し、前記切り込み工程では、その算出した切り込み深さを実現できる押圧力を前記付勢機構によって前記切込刃に付与する、
ことを特徴とする上記(1)~(3)のいずれかに記載のケーブルの被覆除去方法。
(5) ケーブルの端末部における芯線の外周の被覆を除去する装置であって、
定位置に設定された回転軸線の回りに回転する回転ヘッドおよび該回転ヘッドを回転駆動する回転機構と、
前記回転ヘッドの前方にて前記ケーブルの端末部を前記回転軸線に芯合わせした状態で且つ先端を前記回転ヘッドの後方へ向けた姿勢で保持固定するケーブル保持機構と、
前記回転ヘッド上に該回転ヘッドの半径方向にそれぞれ変位可能に搭載され、半径方向内方に変位することで、前記ケーブルの端末部の被覆に刃先を切り込ませる切込刃、および、該切込刃よりも前記ケーブルの先端側に配されて被覆を把持する把持機構と、
前記切込刃および把持機構を半径方向外方に開操作および半径方向内方に閉操作する開閉機構と、
前記開閉機構による閉操作時に前記切込刃に対し切り込み方向の押圧力を、前記芯線に達する手前の位置で刃先が止まる大きさで付与する付勢機構と、
前記回転ヘッドと前記ケーブル保持機構とを前記回転軸線方向に沿って相対移動させる機能を有し、移動および停止により前記ケーブルに対する前記切込刃および前記把持機構の軸線方向における位置決めを行うと共に、前記把持機構により前記ケーブルの端末部の被覆を把持した状態で、前記回転ヘッドと前記ケーブル保持機構とを互いに離間する方向に移動させることにより、前記切り込み位置から先端側の前記被覆を剥ぎ取る引き抜き機構と、
を具備する、
ことを特徴とするケーブルの被覆除去装置。
(6) 前記付勢機構として、バネおよび流体圧シリンダの少なくともいずれかが設けられている、
ことを特徴とする上記(5)に記載のケーブルの被覆除去装置。
上記(1)の構成のケーブルの被覆除去方法によれば、被覆を切断する際に、切り込みを入れた部分で被覆を引っぱって切る(引きちぎる)のではなく、切り込みを入れた状態で被覆を捩って切る(捩り切る)ので、きれいな破断面を作ることができる。また、捩り切った後で不要な被覆を引き抜いて剥がすので、芯線に無用な力がかかることがなく、きれいに芯線を露出させることができる。
また、被覆に切り込みを入れる際には、切込刃に付与する切り込み圧力を、芯線に切り込む圧力よりも低く設定することにより、芯線が傷付いたり芯線が切れたりすることがない。そのため、電線の信頼性を高めることができる。
また、芯線に切込刃の刃先が到達しないように被覆に切り込みを入れるので、切込刃のダメージを低減することができ、また、被覆の切断後に不要な被覆を引き抜く際に、切込刃と別に設けた把持機構によって被覆を把持して引き抜くので、切込刃のダメージを低減することができる。したがって、切込刃の耐久性アップが図れる。
また、被覆に切り込みを入れる際に、切り込み深さの設定のための検出手段や位置決め機構を用いずに済むので、そのような機構の制御を含めて構成の簡素化が図れ、コスト低減が可能となる。
更に、被覆に切り込みを入れる際に、切り込み深さをケーブルごとに設定するのではなく、切込刃に付与する力を設定するので、ケーブルの種類やサイズ毎の設定や調整が不要であり、準備作業の簡易化や準備時間の短縮が図れる。
上記(2)の構成のケーブルの被覆除去方法によれば、把持機構の回転により、捩り切りトルクを被覆の捩り切り予定箇所に伝達するので、把持機構を回転させるだけで、切り込み位置で被覆を捩り切ることができる。
上記(3)の構成のケーブルの被覆除去方法によれば、切込刃の回転により、切込刃と被覆の摩擦で捩り切りトルクを被覆の捩り切り予定箇所に伝達するので、切込刃を回転させるだけで、切り込み位置で被覆を捩り切ることができる。
上記(4)の構成のケーブルの被覆除去方法によれば、芯線に刃先が到達しない範囲で、できるだけ切り込み深さが大きくなるように、切込刃の押圧力を設定することにより、被覆の捩り切りの容易化が図れて、切断面の品質が高められる。
上記(5)の構成のケーブルの被覆除去装置によれば、上記(1)の方法を実施することができ、それによる効果を奏することができる。
上記(6)の構成のケーブルの被覆除去装置によれば、切込刃に対する押圧力の付与を、バネや流体圧シリンダによって簡単に行うことができる。
本発明によれば、被覆を剥がす際に、芯線に傷が付いたり、芯線の一部が切れたりすることなく、芯線をきれいな状態に保ちながら被覆を除去することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る被覆除去方法の説明図で、図1(a)は切込刃により被覆に切り込みを入れた状態を示す横断面図、図1(b)はそのときの側面図である。 図2は、実施形態に係る被覆除去方法における切り込み工程と捩り切り工程の説明図で、図2(a)は切り込み工程において切込刃の刃先が芯線に達する手前の位置まで切り込みを入れた状態を示す横断面図、図2(b)は捩り切り工程において切込刃を回転させることで捩り切りを行っているときの状態を示す横断面図、図2(c)は捩り切り工程が終了した段階での被覆の破断面の様子を示すケーブルの断面図である。 図3は、実施形態に係る被覆除去方法における皮剥ぎ工程の説明図で、図3(a)は捩り切り工程が終了した後の皮剥ぎ工程の準備段階を示す側面図、図3(b)は皮剥ぎ工程を実施し先端側の被覆が除去されて芯線が露出した状態を示す側面図である。 図4は、切り込み工程を行っているときの力の関係を説明するための模式側断面図である。 図5は、捩り切り工程を行っているときの力の関係を説明するための図で、図5(a)は模式側断面図、図5(b)は模式横断面図である。 図6は、実施形態に係る被覆除去装置の主要部の上から見た平面図である。 図7は、切り込み工程を行う前の状態を上から見て示す拡大平面図である。 図8は、切り込み工程や捩り切り工程を実施しているときの状態を示す拡大平面図である。 図9は、皮剥ぎ工程を実施している状態を示す正面側から見た斜視図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
本実施形態に係る被覆除去方法は、以下に記載する被覆除去装置を用いて、電線(ケーブル)の端末部における芯線の外周の被覆(絶縁外被)を先端から所定長さの範囲で除去する方法である。
被覆除去装置は、おおまかには、被覆に切り込みを入れる切込刃(カッタ)と、切込刃に切り込み方向の押圧力をかける付勢機構と、電線の一部の被覆を回転させ得る回転機構と、電線の一部の被覆を把持する把持機構および同被覆を引き抜く引き抜き機構と、作業対象の電線を定位置に保持するケーブル保持機構と、を有している。本実施形態の被覆除去方法では、この被覆除去装置を用いて、被覆に対する切り込み工程と、捩り切り工程と、皮剥ぎ工程とを、この順番に、電線を定位置に保持固定したまま連続して実行する。
図1は、本実施形態に係る被覆除去方法の説明図で、図1(a)は切込刃により被覆に切り込みを入れた状態を示す横断面図、図1(b)はそのときの側面図、図2は、本実施形態に係る被覆除去方法における切り込み工程と捩り切り工程の説明図で、図2(a)は切り込み工程において切込刃の刃先が芯線に達する手前の位置まで切り込みを入れた状態を示す横断面図、図2(b)は捩り切り工程において切込刃を回転させることで捩り切りを行っているときの状態を示す横断面図、図2(c)は捩り切り工程が終了した段階での被覆の破断面の様子を示すケーブルの断面図である。また、図3は、本実施形態に係る被覆除去方法における皮剥ぎ工程の説明図で、図3(a)は捩り切り工程が終了した後の皮剥ぎ工程の準備段階を示す側面図、図3(b)は皮剥ぎ工程を実施し先端側の被覆が除去されて芯線が露出した状態を示す側面図である。
図1および図2に示すように、被覆除去の作業対象の電線(ケーブル)は、芯線(導体)Waの外周を被覆(絶縁樹脂)Wbで包囲した単芯の電線Wである。切込刃(カッタ)1は、電線Wの中心(後述の回転軸線Lに一致)を挟んで180°対向する位置に一対配置されている。一対の切込刃1は、電線Wの中心に対して半径方向に変位可能に設けられており、開閉機構により、電線Wの中心に対して対称に、半径方向内方に閉操作されたり、半径方向外方に開操作されたりする。また、切込刃1の刃先1aは、回転軸線L方向から見てV溝型に形成されている。
一対の切込刃1は、図1(b)に示すように、可動ブラケット10に取り付けられており、可動ブラケット10が開閉機構によって開閉操作されることで、一対の切込刃1が開閉動作する。また、特に閉操作時には、可動ブラケット10にバネや流体圧シリンダ(主にエアシリンダ)等の付勢機構11による付勢力Fが付与され、これにより、切込刃1に、切り込み方向への所定の押圧力(付勢力)が加えられる。また、可動ブラケット10には、バネ12を介して被覆チャック(把持機構)2が取り付けられており、被覆チャック2は、可動ブラケット10の動きに追従して被覆Wbに噛み込んだり離れたりする。
図1および図2(a)に示すように、切り込み工程では、開閉機構により切込刃1を矢印A1の方向に閉じる。そして、付勢機構11によって、芯線Waの外周に達する手前の位置で刃先1aが止まる大きさの押圧力(付勢力)Fを切込刃1に付与して、切込刃1の刃先1aを被覆Wbに切り込ませる。このとき、切込刃1は回転していない。芯線Waの外周に達する手前の位置とは、例えば、芯線Waの外周と刃先1aとの間に間隔αが確保されるような位置を指す。なお、切込刃1よりも電線Wの先端側に配置された被覆チャック2を、適当な付勢力で切り込み位置より先端側の被覆Wbに噛み込ませる(図1(b)中の矢印B1で示す動き)。
次に、捩り切り工程では、図2(b)の矢印Rで示すように、回転機構によって、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して電線の軸線(回転軸線L)回りに回転させる。それにより、切込刃1の刃先1aと芯線Waの外周との間の被覆の切り残し部分を捩り切る。つまり、図2(c)に示すように、最初の切り込み工程では、被覆Wbの内のほぼ外周側の部分Wb1が切断される。次いで、捩り切り工程では、その残りの部分の被覆Wb2が捩り切られる。これにより、切り込み位置から先端側の被覆が基端側の被覆から確実に切断される。
次の皮剥ぎ工程では、図3(a)に示すように、被覆チャック2によって、切り込み位置Cよりも先端側の被覆Wbを確実に掴む(矢印B2の動作)と共に、切込刃1を開く(矢印A2)。そしてその状態で、引き抜き機構により、図3(b)に示すように、切込刃1や可動ブラケット10ごと被覆チャック2を矢印S方向に移動させることで、切り込み位置Cよりも先端側の被覆Wbを除去して芯線Waを露出させる。以上により被覆除去作業を終了する。
ところで、捩り切り工程で、切り込み位置より先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させるには、以下の(1)~(3)の場合が考えられる。
(1)切込刃1の回転により先端側の被覆にトルクを付与する場合
(2)被覆チャック2の回転により先端側の被覆にトルクを付与する場合
(3)その両方の回転により先端側の被覆にトルクを付与する場合
(1)の場合は、捩り切り工程で、切り込み工程の終了時の切込刃1に押圧力がかかった状態を保ったまま、回転機構によって、切込刃1を電線の軸線回りに回転させることで、切込刃1と被覆Wbとの間に発生する摩擦により、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させる。これにより、切込刃1の刃先1aと芯線Waの外周との間の被覆の切り残し部分(被覆残部)に捩り切りトルクを導入して当該部分を捩り切る。
(2)の場合は、切り込み工程後に切込刃1を開いた後に、捩り切り工程で、切り込み位置よりも先端側の被覆を被覆チャック(把持機構)2によって掴んだ状態で、回転機構によって、被覆チャック2を電線の軸線回りに回転させることで、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させる。これにより、切込刃1の刃先1aと芯線Waの外周との間の被覆の切り残し部分(被覆残部)に捩り切りトルクを導入して当該部分を捩り切る。
(3)の場合は、捩り切り工程で、切り込み工程の終了時の切込刃1に押圧力がかかった状態を保ったまま、回転機構によって、切込刃1を電線の軸線回りに回転させるとともに、切り込み位置よりも先端側の被覆を被覆チャック(把持機構)2によって掴んだ状態で、回転機構によって、被覆チャック2を電線の軸線回りに回転させる。これにより、切込刃1の刃先1aと芯線Waの外周との間の被覆の切り残し部分(被覆残部)に捩り切りトルクを導入して当該部分を捩り切る。
ここで、皮剥ぎ後の被覆Wbの端部に防水栓を取り付け、その状態で端子を加締める場合に、被覆材の断面がギザギザであると、防水栓の取り付け位置の精度が低下し、端子を加締めた後の防水機能が低下する可能性が生じる。上記(1)~(3)のいずれの場合でも、付勢機構によって切り込みに必要な力(押圧力)Fを切込刃1に付与し、切り込み深さhを維持しながら、切込刃1を電線の軸線Lを中心に回転させるので、切込刃1で芯線Waを傷つけることなく、且つ、皮剥ぎ工程によって得られる被覆材の断面を滑らかにできる。以下では、(3)の場合についてさらに検討するが、切り込みに必要な力Fについては、(1)や(2)の場合についても適用される。
図4は、切り込み工程を行っているときの力の関係を説明するための模式側断面図である。
まず、被覆Wbに切り込みを入れる際に切込刃1に加える切込力Fと、その際に被覆Wbから切込刃1に作用する反力(抵抗力)Fcの間には次式が成り立つ。
F=Fc
次に、Fcについて検討してみると、次式が成り立つ。
Fc=Ff+Fp
ただし、Ff=切込刃と被覆材の間に発生する摩擦力の切込方向の分力
Fp=被覆材から切込刃が受ける切込方向の反力
図4から分かるように、FfとFpは、次式(1)、(2)で表すことができる。
Figure 0007088887000001
Figure 0007088887000002
ただし、 θ=切込刃の刃先角
P=切込刃の刃表面に垂直に働く抗力
μ=切込刃と被覆との間の摩擦係数
h=切込刃の先端からの距離(切り込み深さ)
dA=切込刃と被覆材との接触面積
切り込みの際に切込刃1の刃表面に垂直に働く抗力Pは、ケーブルの中心Lからの半径方向の距離をrとすると、関数P(r)で表すことができる。一般に、電線の特性上、必要強度と柔軟性との関係から、細い電線は抗力Pが大きく、太い電線は小さくなる。上記の式に基づいて、切り込みに必要な力(押圧力)Fを求めると、次式(3)が得られる。
Figure 0007088887000003
次に、切込刃1と被覆Wbとの間の摩擦力(μP)による捩り切り(捩り剪断)について検討する。
図5は、捩り切り工程を行っているときの力の関係を説明するための図で、図5(a)は模式側断面図、図5(b)は模式横断面図である。
まず、前提として、図5(a)に示すように、切り込み工程での切込刃1による切り込み深さhは、切込刃1の刃先1aの先端が芯線Waに達する手前に設定されている。この状態で、切込力(押圧力)Fと切り込み深さhを維持しながら、切込刃1を電線の軸線Lを中心に回転させる。このとき、被覆チャック2も併せて回転させる。すると、切込刃1と被覆Wbとの間に働く摩擦力μPによって、切り残された残りの被覆Wb2に捩りトルクが発生し、この捩りトルクが大きくなることで、切り残された残りの被覆Wb2が捩り切られることになる。その捩り切られるのに必要な力(捩り剪断力)を求めてみる。
切込刃の刃表面に垂直に働く抗力Pにより生じる回転方向の摩擦力fは、
f=μ・P・dA
である。これによって生じるトルクTfは、
Tf=f・r
=μ・P・dA・r
で表される。ここで、dA=2πr・drと計算できるから、上式は、
Tf=μ・P・2πr・dr・r
=μ・P・2πr^2・dr
となる。
そして、摩擦力による総トルク(捩りトルク)Tallfを計算すると、次式が導かれる。
Figure 0007088887000004
ただし、R:電線の中心から被覆の外周までの距離
Rcut:電線の中心から切り込み先端までの距離
上の捩りトルクによって残存部分の材料が捩り剪断されるための条件、つまり、残分を剪断するために必要なトルクTは、
Figure 0007088887000005
ただし、τ:被覆材料に固有の捩り剪断強さ
Zp:材料残分の極断面係数
r1:材料残分の内周径
r2:材料残分の外周径
したがって、次式を満たせば、剪断(捩り切り)が成立すると言える。
Figure 0007088887000006
以上により、式(6)を満たすように、式(4)、(5)式のRcutを小さくしていく(切り込み深さhを大きくして芯線に近づける)ことにより、式(4)の値は大きくなり、式(5)の値は大きくなり、結果として、残余被覆のねじ切りが容易となる。次いで、切り込み深さh(=R-Rcut)が決まったら、その切り込み深さを達成するための切り込み圧力(切込刃1に対する押圧力)F=Fcを求め、このFcが付与されるように、切込刃1を押し込む付勢機構(バネの力やシリンダ)の圧力を設定する。
つまり、切り込み工程の後の切込刃1の刃先1aと芯線Waの外周との間の被覆の切り残し部分(被覆残部)を捩り切るための必要トルクTよりも大きなトルクTallfで、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させる条件として、切込刃1の切り込み深さhを算出し、切り込み工程では、その算出した切り込み深さhを実現できる押圧力を付勢機構によって切込刃1に付与する。
以上のように、予定する切り込み深さ(あくまでも芯線に刃先が達しない深さ)となるように、切込刃1に加える付勢力を設定する。できるだけ、芯線Waに達しない範囲で切り込み深さが大きくなるように付勢力を設定する。それにより、被覆の破断面の品質を高めながら、確実な捩り切りを行うことができる。
なお、図1(b)の構成においては、切込刃1に加わる力Fcut+被覆チャック2に加わる力Fch=ブラケットに加える付勢力(バネ力Fspまたはシリンダ推進力Fcyl)となる。
次に実機の図を参照しながら装置と方法の追加説明をする。
図6は、本実施形態に係る被覆除去装置の主要部の上から見た平面図、図7は、切り込み工程を行う前の状態を上から見て示す拡大平面図、図8は、切り込み工程や捩り切り工程を実施しているときの状態を示す拡大平面図、図9は、皮剥ぎ工程を実施している状態を示す正面側から見た斜視図である。
図6~図9に示すように、本実施形態に係る被覆除去装置は、定位置に設定された回転軸線の回りに回転する回転ヘッド15および該ヘッドを回転駆動する回転機構(モータ)20と、回転ヘッド15の前方にてケーブルの端末部を回転軸線に芯合わせした状態で且つ先端を回転ヘッドの後方へ向けた姿勢で保持固定するケーブル保持機構40と、回転ヘッド15上に該回転ヘッド15の半径方向にそれぞれ変位可能に搭載され、半径方向内方に変位することで、ケーブル保持機構40にて保持されたケーブルの端末部の被覆に刃先を切り込ませる切込刃1、および、該切込刃1よりもケーブルの先端側に配されて被覆を把持する把持機構(被覆チャック2)と、切込刃1および把持機構(被覆チャック2)を半径方向外方に開操作および半径方向内方に閉操作する開閉機構と、開閉機構による閉操作時に切込刃1に対し切り込み方向の押圧力を付与する付勢機構と、回転ヘッド15とケーブル保持機構40とを回転軸線方向に沿って相対移動させる機能を有し、移動および停止によりケーブルに対する切込刃1および把持機構(被覆チャック2)の軸線方向における位置決めを行うと共に、把持機構(被覆チャック2)によりケーブルの端末部の被覆を把持した態で、回転ヘッド15とケーブル保持機構40とを互いに離間する方向に移動させることにより、切り込み位置から先端側の被覆を剥ぎ取る引き抜き機構としての機能を有する軸線方向移動機構と、有する。
なお、上記実施形態では、主に単芯の被覆電線の芯線の周囲の被覆(絶縁外被)を除去する場合を念頭において説明したが、除去対象の被覆の概念の中には、通常の単芯の被覆電線の絶縁外被の他に、同軸ケーブルであれば、芯線に相当する内部導体(中心導体)の周囲の誘電体も含まれている。あるいは、誘電体と共に、その周囲の外部導体(編組線やアルミ箔)やその外側の絶縁被覆も含まれている。要するに、どの範囲を芯線と言い、どの範囲を被覆と言うかは、作業ケースによって決められる。
また、上記実施形態では、ケーブルが電線である場合を想定して説明したが、電線以外の光ケーブル等も作業対象に含まれる。
また、上記実施形態では、ケーブル保持機構40が固定的に設けられ、回転ヘッド15がケーブル保持機構40に対して前進・後退する場合を想定して説明したが、ケーブル保持機構40側を移動させてもよい。つまり、ケーブル保持機構40と回転ヘッド15とが接近・離間方向に相対移動するような構成であればよい。
以上説明したケーブルの被覆除去方法によれば、被覆Wbを切断する際に、切り込みを入れた部分で被覆Wbを引っぱって切る(引きちぎる)のではなく、切り込みを入れた状態で被覆Wbを捩って切る(捩り切る)ので、きれいな破断面を作ることができる。また、捩り切った後で不要な被覆Wbを引き抜いて剥がすので、芯線Waに無用な力がかかることがなく、きれいに芯線Waを露出させることができる。
また、被覆Wbに切り込みを入れる際には、切込刃1に付与する切り込み圧力を、芯線Waに切り込む圧力よりも低く設定することにより、芯線Waが傷付いたり芯線Waが切れたりすることがないようにすることができる。そのため、被覆除去作業でのトラブルの解消を図ることができる。
また、芯線Waに切込刃1の刃先1aが到達しないように被覆Wbに切り込みを入れるので、切込刃1のダメージを低減することができるし、被覆Wbの切断後に不要な被覆Wbを引き抜く際に、切込刃1と別に設けた被覆チャック2(把持機構)によって被覆Wbを把持して引き抜くので、切込刃1のダメージを低減することができる。それらのため、切込刃1の耐久性アップが図れる。
また、被覆Wbに切り込みを入れる際に、切り込み深さの設定のための検出手段や位置決め機構を用いないので済むので、その制御を含めて構成の簡素化が図れてコスト低減が可能となる。
更に、被覆Wbに切り込みを入れる際に、切り込み深さをケーブルごとに設定するのではなく、切込刃1に付与する力(付勢力)を設定するので、ケーブルの種類やサイズ毎の設定や調整が不要であり、準備作業の簡易化や準備時間の短縮が図れる。
また、切込刃1の回転により、切込刃1と被覆Wbの摩擦で捩り切りトルクを被覆Wbの捩り切り予定箇所に伝達する場合は、切込刃1を回転させるだけで、切り込み位置で被覆チャック2(把持機構)を捩り切ることができる。
また、被覆チャック2(把持機構)の回転により、捩り切りトルクを被覆Wbの捩り切り予定箇所に伝達する場合は、被覆チャック2(把持機構)を回転させるだけで、切り込み位置で被覆チャック2(把持機構)を捩り切ることができる。
また、上記被覆除去方法によれば、芯線Waに刃先1aが到達しない範囲で、できるだけ切り込み深さが大きくなるように、切込刃1の押圧力を設定することにより、被覆の捩り切りの容易化が図れて、切断面の品質が高められる。
また、上記実施形態の装置によれば、切込刃1に対する押圧力の付与を、バネや流体圧シリンダによって簡単に行うことができる。
ここで、上述した本発明の実施形態に係るケーブルの被覆除去方法およびケーブルの被覆除去装置の特徴をそれぞれ以下[1]~[6]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 切込刃1に切り込み方向の押圧力をかける付勢機構(11)と、ケーブルWの一部の被覆(Wb)を回転させ得る回転機構と、ケーブルの一部の被覆を把持する把持機構(被覆チャック2)および同被覆を引き抜く引き抜き機構と、を有する被覆除去装置を用いて、ケーブル(W)の端末部における芯線の外周の被覆(Wb)を除去する方法であって、
前記付勢機構によって、前記芯線(Wa)に達する手前の位置で刃先(1a)が止まる大きさの押圧力を前記切込刃(1)にかけて該切込刃(1)を被覆に切り込ませる切り込み工程と、
前記回転機構によって、切り込み位置よりも先端側の被覆(Wb)を基端側の被覆(Wb)に対してケーブルの軸線(L)回りに回転させることで、前記切込刃(1)の刃先(1a)と前記芯線(Wa)の外周との間の被覆の切り残し部分を捩り切る捩り切り工程と、
前記把持機構(2)と前記引き抜き機構によって、切り込み位置よりも先端側の被覆(Wb)を掴んで引き抜くことで、切り込み位置よりも先端側の被覆(Wb)を除去して芯線(Wa)を露出させる皮剥ぎ工程と、
を備える、
ことを特徴とするケーブルの被覆除去方法。
[2] 前記捩り切り工程では、
前記切り込み位置よりも先端側の被覆(Wb)を前記把持機構(2)によって掴んだ状態で、前記切込刃(1)を開き、前記回転機構によって前記把持機構(2)をケーブルの軸線(L)回りに回転させる、
ことを特徴とする上記[1]に記載のケーブルの被覆除去方法。
[3] 前記捩り切り工程では、
前記切り込み工程の終了時の前記切込刃に押圧力がかかった状態を保ったまま、前記回転機構によって、前記切込刃(1)をケーブルの軸線L回りに回転させることで、前記切込刃(1)と被覆(Wb)との間に発生する摩擦により、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させ、それにより、前記切込刃(1)の刃先(1a)と前記芯線(Wa)の外周との間の被覆(Wb)の切り残し部分に捩り切りトルクを導入して当該部分を捩り切る、
ことを特徴とする上記[1]に記載のケーブルの被覆除去方法。
[4] 前記切り込み工程の後の前記切込刃(1)の刃先(1a)と前記芯線(Wa)の外周との間の被覆(Wb)の切り残し部分を捩り切るための必要トルクよりも大きなトルクで、切り込み位置よりも先端側の被覆(Wb)を基端側の被覆(Wb)に対して回転させる条件として、前記切込刃(1)の切り込み深さを算出し、前記切り込み工程では、その算出した切り込み深さを実現できる押圧力を前記付勢機構によって前記切込刃(1)に付与する、
ことを特徴とする上記[1]~[3]のいずれかに記載のケーブルの被覆除去方法。
[5] ケーブルの端末部における芯線(Wa)の外周の被覆(Wb)を除去する装置であって、
定位置に設定された回転軸線(L)の回りに回転する回転ヘッド(15)および該回転ヘッドを回転駆動する回転機構(20)と、
前記回転ヘッド(15)の前方にて前記ケーブルの端末部を前記回転軸線に芯合わせした状態で且つ先端を前記回転ヘッドの後方へ向けた姿勢で保持固定するケーブル保持機構(40)と、
前記回転ヘッド(15)上に該回転ヘッドの半径方向にそれぞれ変位可能に搭載され、半径方向内方に変位することで、前記ケーブルの端末部の被覆に刃先を切り込ませる切込刃(1)、および、該切込刃よりも前記ケーブルの先端側に配されて被覆を把持する把持機構(2)と、
前記切込刃(1)および把持機構(2)を半径方向外方に開操作および半径方向内方に閉操作する開閉機構と、
前記開閉機構による閉操作時に前記切込刃に対し切り込み方向の押圧力を付与する付勢機構と、
前記回転ヘッドと前記ケーブル保持機構とを前記回転軸線方向に沿って相対移動させる機能を有し、移動および停止により前記ケーブルに対する前記切込刃および前記把持機構の軸線方向における位置決めを行うと共に、前記把持機構により前記ケーブルの端末部の被覆を把持した状態で、前記回転ヘッドと前記ケーブル保持機構とを互いに離間する方向に移動させることにより、前記切り込み位置から先端側の前記被覆を剥ぎ取る引き抜き機構と、
を具備する、
ことを特徴とするケーブルの被覆除去装置。
[6] 前記付勢機構(11)として、バネおよび流体圧シリンダの少なくともいずれかが設けられている、
ことを特徴とする上記[5]に記載のケーブルの被覆除去装置。
1 切込刃
1a 刃先
2 被覆チャック(把持機構)
10 可動ブラケット
11 付勢機構
12 バネ
15 回転ヘッド
20 回転機構(モータ)
40 ケーブル保持機構
W 電線(ケーブル)
Wa 芯線
Wb 被覆
L 軸線(回転軸線)

Claims (6)

  1. 切込刃に切り込み方向の押圧力をかける付勢機構と、ケーブルの一部の被覆を回転させ得る回転機構と、ケーブルの一部の被覆を把持する把持機構および同被覆を引き抜く引き抜き機構と、を有する被覆除去装置を用いて、ケーブルの端末部における芯線の外周の被覆を除去する方法であって、
    前記付勢機構によって、前記芯線に達する手前の位置で刃先が止まる大きさの押圧力を前記切込刃にかけて該切込刃を被覆に切り込ませる切り込み工程と、
    前記回転機構によって、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対してケーブルの軸線回りに回転させることで、前記切込刃の刃先と前記芯線の外周との間の被覆の切り残し部分を捩り切る捩り切り工程と、
    前記把持機構と前記引き抜き機構によって、切り込み位置よりも先端側の被覆を掴んで引き抜くことで、切り込み位置よりも先端側の被覆を除去して芯線を露出させる皮剥ぎ工程と、
    を備える、
    ことを特徴とするケーブルの被覆除去方法。
  2. 前記捩り切り工程では、
    前記切り込み位置よりも先端側の被覆を前記把持機構によって掴んだ状態で、前記切込刃を開き、前記回転機構によって前記把持機構をケーブルの軸線回りに回転させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のケーブルの被覆除去方法。
  3. 前記捩り切り工程では、
    前記切り込み工程の終了時の前記切込刃に押圧力がかかった状態を保ったまま、前記回転機構によって、前記切込刃をケーブルの軸線回りに回転させることで、前記切込刃と被覆との間に発生する摩擦により、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させ、それにより、前記切込刃の刃先と前記芯線の外周との間の被覆の切り残し部分に捩り切りトルクを導入して当該部分を捩り切る、
    ことを特徴とする請求項1に記載のケーブルの被覆除去方法。
  4. 前記切り込み工程の後の前記切込刃の刃先と前記芯線の外周との間の被覆の切り残し部分を捩り切るための必要トルクよりも大きなトルクで、切り込み位置よりも先端側の被覆を基端側の被覆に対して回転させる条件として、前記切込刃の切り込み深さを算出し、前記切り込み工程では、その算出した切り込み深さを実現できる押圧力を前記付勢機構によって前記切込刃に付与する、
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のケーブルの被覆除去方法。
  5. ケーブルの端末部における芯線の外周の被覆を除去する装置であって、
    定位置に設定された回転軸線の回りに回転する回転ヘッドおよび該回転ヘッドを回転駆動する回転機構と、
    前記回転ヘッドの前方にて前記ケーブルの端末部を前記回転軸線に芯合わせした状態で且つ先端を前記回転ヘッドの後方へ向けた姿勢で保持固定するケーブル保持機構と、
    前記回転ヘッド上に該回転ヘッドの半径方向にそれぞれ変位可能に搭載され、半径方向内方に変位することで、前記ケーブルの端末部の被覆に刃先を切り込ませる切込刃、および、該切込刃よりも前記ケーブルの先端側に配されて被覆を把持する把持機構と、
    前記切込刃および把持機構を半径方向外方に開操作および半径方向内方に閉操作する開閉機構と、
    前記開閉機構による閉操作時に前記切込刃に対し切り込み方向の押圧力を、前記芯線に達する手前の位置で刃先が止まる大きさで付与する付勢機構と、
    前記回転ヘッドと前記ケーブル保持機構とを前記回転軸線方向に沿って相対移動させる機能を有し、移動および停止により前記ケーブルに対する前記切込刃および前記把持機構の軸線方向における位置決めを行うと共に、前記把持機構により前記ケーブルの端末部の被覆を把持した状態で、前記回転ヘッドと前記ケーブル保持機構とを互いに離間する方向に移動させることにより、前記切り込み位置から先端側の前記被覆を剥ぎ取る引き抜き機構と、
    を具備する、
    ことを特徴とするケーブルの被覆除去装置。
  6. 前記付勢機構として、バネおよび流体圧シリンダの少なくともいずれかが設けられている、
    ことを特徴とする請求項5に記載のケーブルの被覆除去装置。
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