JP6317192B2 - 外被除去具 - Google Patents

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Description

本発明は、引き裂き紐が埋設された被覆ケーブルの芯線に傷を付けることなく、容易に引き裂き紐を露出させることができる外被除去具に関するものである。
外被の内部に引き裂き紐が埋設された被覆ケーブルが知られている。この被覆ケーブルでは、外被の一部を削り取ることにより引き裂き紐の一部を露出させ、露出した引き裂き紐を引っ張り出すことによって外被を縦に引き裂き、除去することができる。このような引き裂き紐を有する被覆ケーブルの断面図を図10に示す。
この被覆ケーブル50では、2組の引き裂き紐52、53が外被51内に埋設されている。また、これら引き裂き紐52、53の埋設位置が外側からわかるように、外被51には半径方向に突出し、長手方向へ延びる2本の突条56が対極位置に形成されている。2組のうち、一方の引き裂き紐52は、ケーブルコアである光ファイバ50aを内部に備えるコア部57に接する位置に配置されており、他方の引き裂き紐53は、突条56の中に配置されている。これにより、突条56を目印にして外被51を剥ぎ取ると、引き裂き紐53に続いて引き裂き紐52を引き出すことができる。このような被覆ケーブル50については、特許文献1に記載がある。
一方、上記のように、被覆ケーブルに埋設された引き裂き紐を露出させるための手持ち工具も知られている。
このような手持ち工具の一例としてケーブル外被除去器100を図11に示す。ケーブル外被除去器100には、板状の剥き刃101が設けられている。作業者は、把持部104を片手で掴んで、図10に示したような被覆ケーブル50の外被51に剥き刃101を当て、長手方向へ向かって外被51上を滑らせることにより、果物の皮を剥くように外被51を削ることができる。
なお、このケーブル外被除去器100には、被覆ケーブル50を引っ掛けて保持するためのケーブル保持部103が備えられているので、ケーブル外被除去器100と被覆ケーブル50との間隔を略一定に保ち、安定して作業を行うことができる。また、引き裂き紐53(又は52)が露出した後は、紐掛け部102に引き裂き紐52、53の一部を引っ掛けて引き出すことができる。
このような手持ち工具を用いると、カッターやナイフの刃の切っ先を外被51へ突き立てて切り込む場合とは異なり、コア部57への損傷を防止することができる。図11のケーブル外被除去器100については、特許文献2に記載がある。
特開2009−198701号公報 特開2002−64916号公報
上述のような被覆ケーブル50においては、一般に、外被51がポリエチレンやポリ塩化ビニル等の比較的軟質な樹脂材で形成されているので、図11に示したケーブル外被除
去器100のような手動利器で切削加工をすることが可能である。しかし、切り込む深さに応じて樹脂材から刃先に受ける抵抗が大きく変化するので、引き裂き紐の埋設されている一定の深さを正確に捉えるには熟練を要する。
また、切り込み抵抗を低減させて安定して作業を行うために、複数回に小分けして外被51を削り取る場合、除去された被覆材の厚さを把握するのが難しくなるため、削り過ぎによりケーブルコアを損傷させる恐れがある。
さらに、複数回に分けて切削する場合、外被51の外側面に設けられている突条56が除去された後では、引き裂き紐52、53の埋設されている正確な位置が分かり難くなる。
そこで、本発明では、熟練を要さず、簡易な操作で容易かつ確実に引き裂き紐を取り出すことができる外被除去具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の外被除去具は、外被の内部に引き裂き紐が埋設された被覆ケーブルの外被除去具であって、被覆ケーブルの側面の一部を収容可能な収容溝が形成された本体部と、被覆ケーブルの一部と対極にある他の一部を収容できるように収容溝に対向する位置に対向溝が形成され、対向溝が回動中心側へ偏在するようにして本体部の長手方向の略中央位置に回動可能に取り付けられたハンドル部と、収容溝及び対向溝の少なくとも一方に、溝底から刃先までの距離が、引き裂き紐の埋設深さと略同じになるように設けられた内設刃と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の外被除去具は、上記構成に加えて、内設刃は、収容溝及び対向溝に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の外被除去具は、上記構成に加えて、収容溝に設けられている内設刃及び、対向溝に設けられている内設刃は、互いの刃先同士を近付けるように、かつ、収容溝及び対向溝の延びる方向に対して同一の向きにそれぞれの刃先を向けるように傾斜配置されていることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、収容溝及び対向溝の間に被覆ケーブルを挟んだ状態において、回転軸を中心とし、本体部に対してハンドル部を回動させ、被覆ケーブルを挟む力を増大させると、収容溝及び対向溝の少なくとも一方に設けられた内設刃が、被覆ケーブルの外被に切り込まれる。これにより、切り込まれた内設刃の刃先と、この内設刃が設けられている収容溝又は対向溝の溝底との距離は、引き裂き紐の埋設深さと略同じになるように設定されているので、収容溝又は対向溝の溝底に着底した被覆ケーブルに切り込まれている内設刃の刃先は、引き裂き紐の埋設されている深さに到達し、引き裂き紐を引き出すことが可能となる。
また、本発明によれば、内設刃が収容溝及び対向溝に設けられている場合、上記効果に加えて、収容溝及び対向溝の間に被覆ケーブルを挟んだ状態において、回転軸を中心として本体部に対してハンドル部を回動させ、被覆ケーブルを挟む力を増大させると、収容溝に内設された収容溝の内設刃及び、対向溝に内設された対向溝の内設刃とが、対極位置から同時に外被に切り込まれる。これにより、対極位置にある外被がそれぞれ、引き裂き紐の埋設深さにまで切り込まれるので、引き裂き紐が対極位置に埋設された被覆ケーブルに対して、同時に引き裂き紐を露出させることが可能となる。
また、本発明によれば、上記効果に加えて、収容溝及び対向溝の間に挟んだ被覆ケーブルに対して、それぞれの溝内に設けられた内設刃の刃先の向かう方向へ外被除去具を滑ら
せると、2枚の内設刃は互いの刃先同士を近付けるようにハの字型に配置されているので、それぞれの刃先が外被に切り込み易くなる。これにより、外被除去具を被覆ケーブルの長手方向へ滑らせるだけで、対極位置の外被をそれぞれ、引き裂き紐の埋設深さと同じ厚さに剥ぎ取ることができる。
本発明の実施の形態に係る外被除去具の全体斜視図である。 閉状態における図1の外被除去具をハンドル部の設置側から見た平面図である。 閉状態における図1の外被除去具を収容溝の延びる方向から見た側面図である。 図3のA−A線で切断した断面を拡大した拡大断面図である。 図1の外被除去具の使用状態においてケーブルが切削される様子を示した斜視図である。 図1の外被除去具の切断動作を示し、(a)は切断前の開状態、(b)はケーブルに収容溝内設刃及び対向溝内設刃のそれぞれが当接した状態、(c)は切断後の閉状態を示した図である。 引き裂き紐の埋設深さを示す被覆ケーブルの断面図である。 切断時における対向溝内設刃の動きを示した側面図である。 切断時のケーブル上における対向溝内設刃の動きを示した図である。 従来の引き裂き紐を備えた光ファイバケーブルの断面図である。 従来のケーブル外被除去器を示す全体図である。
以下、本発明の実施の形態に係る外被除去具について図を用いて説明する。なお、被覆の剥ぎ取り対象となるケーブルについては、適宜、図10に示した被覆ケーブル50を参照するものとする。ただし、説明の便宜のため、図10以外の図面において示した被覆ケーブル50では、内側の引き裂き紐52のみが設けられた形態を例として示し、また、コア部57内の光ファイバ50aについては、図示を省略している。
先ず、図1〜4を用いて、本発明の実施の形態に係る外被除去具の構成について説明する。図1は外被除去具1の全体を示した斜視図である。図2は、図1の外被除去具1について、後述するハンドル部4が取り付けられている側から見た平面図である。図3は、外被除去具1について、後述する収容溝2aの延びる方向から見た側面図である。また、図4は、図3において外被除去具1をA−A線で切断し、その断面を拡大して示した拡大断面図である。
図1を参照して、この外被除去具1の本体部2は、略角柱状に形成されている。そして、図2に示すように、本体部2の長手方向の略中央位置には回動軸10が設けられている。この回動軸10によって、本体部2にはハンドル部4が回動可能に軸支されている。図1には、ハンドル部4が本体部2から離れ、被覆ケーブル50を収容可能な程度に開かれた状態が示されている。
次に図3を参照して、回動軸10の近傍には、本体部2及びハンドル部4ともに溝が形成されている。このうち、本体部2側に形成されている溝は収容溝2aであり、被覆ケーブル50の側面の一部(図3では下部)を収容できるように、回転軸10に対して平行に延びる凹溝で形成されている。一方、ハンドル部4側に形成されている溝は、収容溝2aに対向する位置に形成された対向溝4aである。この対向溝4aも収容溝2aと同様に被覆ケーブル50の側面の他の一部(図3では上部)を収容できるように回転軸10に平行な凹溝で形成されており、ハンドル部4が完全に閉じた状態では、これら対向溝4a及び収容溝2aの側縁同士が接合して、略円筒状のガイド孔が形成される。
続いて、図3のA−A線で外被除去具1を切断した断面を示した図4を参照する。本体部2及びハンドル部4には、収容溝2a及び対向溝4aが形成されている側を内側として、これら収容溝2a及び対向溝4aの内側と外側との間を貫通する開口2b、4bが形成されている。これら開口2b、4b内には、傾斜面2c、4cが形成されており、これら傾斜面2c、4cに沿って、被覆ケーブル50の外被51を切削するための刃が配置されている。本実施の形態では、収容溝2a内に刃先6aを侵入させるようにして設けられている刃を収容溝内設刃6と呼び、対向溝4a内に刃先8aを侵入させるようにして設けられている刃を対向溝内設刃8と呼ぶ。
本実施の形態では、傾斜面2c、4cはそれぞれ、回動軸10の延びる方向に対して約20度の傾斜角となるように設定されている。この傾斜角は20度が基本設定角度であり、10〜45度の範囲で設定されるのが望ましい。
このような構成により、被覆ケーブル50を収容溝2a及び対向溝4aの間に挟むように配置し、ハンドル部4を本体部2側へ押し付けるように力を加えながら、被覆ケーブル50の長手方向へ向かって外被除去具1を滑らせると、カンナで削ぐように対極位置の外被51を除去することができる。このとき、収容溝内設刃6及び対向溝内設刃8によって削られた外被51の一部は、それぞれ、開口2b、4bから排出される。この様子を図5に示す。
図5は、図1の外被除去具1の使用状態を示しており、被覆ケーブル50が切削されるときの様子を示している。なお、この図5では、ハンドル部4が本体部2に対して完全に閉じて、引き裂き紐52の露出作業が完了した状態が示されている。また、被覆ケーブル50の断面形状については、構成が認識できる程度に拡大し、別途、二点鎖線で囲んだ部分に表わしている。
この図5から分かるように、本実施の形態に係る外被除去具1によって側面の対極位置の外被51が剥ぎ取られると、対極位置に埋設された2本の引き裂き紐52が同時に露出する。そして、このように対極位置の外被51を切削した後、開口4b及び裏面側の開口2b(図示せず)から突出した外被51を根元近くで切断すると、被覆ケーブル50と外被除去具1とを容易に引き離すことができる。
次に、図6を用いて、切断時の動作について説明する。図6は、図1の外被除去具1の切断動作を表わしたものであり、(a)は切断前の開状態、(b)は被覆ケーブル50に収容溝内設刃6及び対向溝内設刃8のそれぞれが当接した状態、(c)は切断後の閉状態(作業完了状態)を示している。
まず、図6(a)のように、本体部2の収容溝2aに側面の一部が収容されるように被覆ケーブル50が配置される。このとき、引き裂き紐52が埋設されている方向を示す突条56の一方が収容溝内設刃6に当接するように配置される。
そして、この状態でハンドル部4を閉じると、図6(b)のように、ハンドル部4の対向溝4a内に被覆ケーブル50の側面の他の一部が収容されると共に、対向溝内設刃8が被覆ケーブル50の側面に当接した状態となる。そして、ハンドル部4と本体部2の一端側との間を閉じるように力を加えながら、被覆ケーブル50の軸方向に沿って外被除去具1を滑らせると、収容溝内設刃6と対向溝内設刃8とがそれぞれ外被51に切り込まれる。収容溝内設刃6と対向溝内設刃8とが外被51へ十分に切り込まれ、ハンドル部4が本体部2に対して完全に閉じると、図6(c)のような状態になる。
図4に戻って、本実施の形態に係る外被除去具1では、収容溝内設刃6の刃先6aと収
容溝2aの溝底2dとの隙間D1は、外被51の内部に埋設される引き裂き紐52の埋設深さD3(図5を参照)と略同じ距離となるように設定されている。また、対向溝内設刃8の刃先8aと対向溝4aの溝底4dとの隙間D2も同様に、引き裂き紐52の埋設深さD4と略同じ距離になるよう設定されている。
ここで、埋設深さD3、D4について図7を用いて説明する。図7は、被覆ケーブル50の拡大断面を示している。なお、この図7は、被覆ケーブル50内における引き裂き紐52の位置を模式的に示したものであり、実際の寸法関係を表したものではない。図7に示すように、上述の埋設深さD3、D4は、埋設されている引き裂き紐52のうち、被覆ケーブル50の径方向において最も外径側に位置する部分までの深さをいう。本実施の形態では、被覆ケーブル50の径方向に引き裂き紐52と突条56とが並んでいるので、埋設深さD3、D4は、それぞれ、突条56の最も突出した外面と、引き裂き紐52の最も外径側の部分との間の距離となる。
このため、図6(c)のようにハンドル部4が完全に閉じた状態では、収容溝2a及び対向溝4aの内壁と、被覆ケーブル50の外被51又は突条56の突出面とが当接状態となるので、刃先6a、8aが引き裂き紐52の外径側の位置へ正確に達した状態となっている。すなわち、収容溝内設刃6及び対向溝内設刃8は、引き裂き紐52の側面が僅かに現れる程度に切り込まれ、引き裂き紐52の埋設深さを超えて切り込まれることがないので、引き裂き紐52を確実に露出させることができるとともに、コア部57への損傷の発生を防止できる。
なお、本実施の形態において、収容溝2aや対向溝4aに対する溝底2d、4dとは、溝の下方を示すものではなく、溝の最も奥側の位置を指すものとする。したがって、図4においては、溝底2dは、収容溝2aの最も下側の位置であるのに対し、溝底4dは、対向溝4aの最も上側の位置が相当する。
このように、本実施の形態に係る外被除去具1によれば、被覆ケーブル50を本体部2及びハンドル部4の収容溝2a及び対向溝4aの間に挟み込み、ハンドル部4を本体部2側へ閉じながら被覆ケーブル50の長手方向へ滑らせるだけで、対極位置に埋設された引き裂き紐52を同時に露出させることができるので、熟練を要さず、正確な加工を容易に行うことが可能である。また、収容溝内設刃6及び対向溝内設刃8を外被51に対して1回滑らせるだけで、確実に引き裂き紐52を露出させることができるので、カッター等を用いた従来の不確実で細かな作業と比較して、作業効率が著しく向上する。
ところで、被覆ケーブル50の外被51には、突条56が形成されているので、引き裂き紐52の埋設位置が容易に確認できるとはいえ、切削作業の際に、刃先6a、8aの位置に対して適切に被覆ケーブル50が配置されない場合、引き裂き紐52の位置は、刃先6a、8aに対してズレを生じる。
しかし、本実施の形態に係る外被除去具1では、対向する収容溝内設刃6及び対向溝内設刃8において、互いの刃先6a、8a同士が相対的に角度を変化させながら接近するので、被覆ケーブル50の初期配置に多少のズレが生じた場合であっても、確実に引き裂き紐52を露出させることが可能である。この機構については、次の図8及び9を用いて詳しく説明する。
図8は、ハンドル部4が回動するときの対向溝内設刃8の動きを示した側面図である。また、図9は、ハンドル部4の回動に伴って外被51を切削する際の対向溝内設刃8の動きを、被覆ケーブル50に沿って表わしている。
先ず、図8を参照して、ハンドル部4が開いた状態では、収容溝内設刃6と対向溝内設刃8とは互いの刃先6a、8aをハの字に開いた状態となっている。そして、ハンドル部4を本体部2側へ向かって閉じて行くと、各段階における対向溝内設刃8の刃先8aの位置の変化を複数の一点鎖線にて模式的に示したように、収容溝内設刃6の刃先6aに対して徐々に平行になるように変化しながら接近する。そして、最終的に上述の図6(c)に示したようにハンドル部4が完全に閉じた状態では、収容溝内設刃6と対向溝内設刃8とは互いに平行の配置となる。
すなわち、被覆ケーブル50を収容溝2a及び対向溝4aの間に滑らせながら対向溝内設刃8を外被51に切り込ませると、捩じれた切削曲面が形成される。図8には、対向溝内設刃8の軌跡を追うことができるように、刃先8aの特定の位置に黒丸30で印を付して示している。また、黒丸30で示した刃先8aの特定位置の変化を二点鎖線で繋いで示している。図8から分かるように、回動軸10の延びる方向から見ると、黒丸30は、回動軸10を中心とした円弧軌道を描いている。
これに対して、図9では、対向溝内設刃8(図8を参照)が外被51を切り進む様子が、回動軸10に垂直な方向から示されている。図9では、下方に回動軸10、上方に回動端となるように被覆ケーブル50が配置されているものとする。
従って、ハンドル部4の回動と共に対向溝内設刃8は、一点鎖線で示した中心線よりも僅かに下方側(回動軸側)から被覆ケーブル50の側面へ接近する。この場合、図8に示したように、対向溝内設刃8は、ハンドル部4と一体となって円弧軌道を描いて被覆ケーブル50に接近するので、回動軸10側から先に刃先8aが当接する。
図9では、図8の黒丸30で示した刃先8aの特定位置の軌道を、二点鎖線の矢印で示している。上述のように、ハンドル部4を閉じる方向へ力を加えながら、図9において右側へ被覆ケーブル50を送るように外被除去具1を滑らせて行くと、最初回動軸10寄りに当接した対向溝内設刃8の刃先8aは、ハンドル部4が本体部2へ近付くに連れて収容溝内設刃6の刃先6aと平行になるように角度を変化させるので、徐々に回動端側へスライドして行く。このようにして、対向溝内設刃8は、図9中に斜線で示した捩じれた切削面51aを形成しながら外被51の一部を切削する。
すなわち、図9に示すように、対向溝内設刃8が周方向へのスライドを伴って外被51を切り進むので、僅かな振れ幅Wが生じる。このように、本実施の形態に係る外被除去具1では、切断前における被覆ケーブル50の配置が刃先6aに対して僅かにズレた場合であっても、周方向へ対向溝内設刃8の刃先8aが回り込むので、引き裂き紐52の埋設位置を通過する確率が増大し、確実に露出させることが可能となる。
図8に示したような、ハンドル部4の回動に伴って移動する対向溝内設刃8の刃先8aの角度の変化は、回動軸10と対向溝4aとの距離によって異なる。つまり、挟持される被覆ケーブル50の近傍における対向溝内設刃8の振る舞いにのみ着目すれば、対向溝4aが回転軸10の近くに形成されているほど、対向溝内設刃8の角度変化は大きくなる。したがって、周方向への振れ幅Wについては、収容溝2a及び対向溝4aの形成される位置と回動軸10との位置関係を適宜選択することによって調節することができる。
尚、上記の実施の形態では、収容溝2aと対向溝4aに、収容溝内設刃6、対向溝内設刃8が設けられた構成を例として示した。しかし、収容溝2a及び対向溝4aの少なくとも一方に内設刃が設けられていれば、少なくとも1本の引き裂き紐を確実に露出させることができる。すなわち、引き裂き紐が2本埋設された被覆ケーブルに対しては、本実施の形態に示した構成が適しており、1本のみ埋設された被覆ケーブルに対しては、何れか一
方の内設刃で十分である。
また、上記の実施の形態では、ハンドル部4が閉じられて、収容溝2a及び対向溝4a同士が接合した状態において、被覆ケーブル50の略全周が収容される構成を例として示した。しかし、少なくとも、収容溝又は対向溝の溝底と、内設刃の刃先との距離が、引き裂き紐の埋設深さと略同じになるように配置できる深さであれば、収容溝、対向溝は、被覆ケーブル全周を覆う深さである必要はない。さらに、収容溝、対向溝は、被覆ケーブルの外径に沿った円筒面を形成していなくても良い。
また、上記の実施の形態では、ハンドル部4が回動軸10によって本体部2の略中央位置に取り付けられた構成を例として示したが、中央位置でなくても構わない。
また、上記の実施の形態では、収容溝内設刃及び対向溝内設刃には、それぞれ平刃が採用され、収容溝及び対向溝の延びる方向に対して、刃先が垂直に配置された構成を例として示した。しかし、これに限らず、平面視において刃先が緩やかに傾いた片刃で構成されていても構わない。さらに、平面視でV字型又はU字型に刃先が形成された平刃であっても構わない。このように構成すると、突条がV字又はU字の谷部分に安定するので、より効率良く作業を行うことができる。
上記の実施の形態では、被覆の剥ぎ取り対象として被覆ケーブル50の構成を例として示したが、具体的には、24(24芯)、40(40芯)、40Z(40芯)、100Z(100芯)等の線種のANSケーブルが主な対象となる。したがって、これらのケーブルの被覆の厚さに合わせて、収容溝と収容溝内設刃との間の距離、或いは、対向溝と対向溝内設刃との間の距離が設定される。
本発明は、外被の中に埋設された引き裂き紐を、ケーブルコアに傷を付けることなく容易かつ確実に露出させることができるので、埋設されている本数に関わらず、引き裂き紐が埋設された光ファイバケーブルや、金属の芯線を有する信号線などに対して有用である。
1 外被除去具
2 本体部
2a 収容溝
4 ハンドル部
4a 対向溝
2b、4b 開口
2c、4c 傾斜面
2d、4d 溝底
6 収容溝内設刃
8 対向溝内設刃
6a、8a 刃先
10 回動軸
50 被覆ケーブル(光ファイバケーブル)
50a 光ファイバ
51 外被
52、53 引き裂き紐
56 突条
57 コア部
D1、D2 隙間
D3、D4 埋設深さ

Claims (3)

  1. 外被の内側に引き裂き紐が埋設された被覆ケーブルの外被除去具であって、
    前記被覆ケーブルの側面の一部を収容可能な収容溝が形成された本体部と、
    前記被覆ケーブルの前記一部と対極にある他の一部を収容できるように前記収容溝に対向する位置に対向溝が形成され、前記対向溝が回動中心側へ偏在するようにして前記本体部の長手方向の略中央位置に回動可能に取り付けられたハンドル部と、
    前記収容溝及び前記対向溝の少なくとも一方に、溝底から刃先までの距離が、前記引き裂き紐の埋設深さと略同じになるように設けられた内設刃と、
    を備えたことを特徴とする外被除去具。
  2. 前記内設刃は、前記収容溝及び前記対向溝に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の外被除去具。
  3. 前記収容溝に設けられている前記内設刃及び、前記対向溝に設けられている前記内設刃は、互いの刃先同士を近付けるように、かつ、前記収容溝及び前記対向溝の延びる方向に対して同一の向きにそれぞれの刃先を向けるように傾斜配置されていることを特徴とする請求項2に記載の外被除去具。
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