JP6622767B2 - 電線被覆剥ぎ装置および電線被覆剥ぎ方法 - Google Patents

電線被覆剥ぎ装置および電線被覆剥ぎ方法 Download PDF

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Description

本発明は、電線被覆剥ぎ装置および電線被覆剥ぎ方法に係り、特に、複数の被覆切り裂き刃を用いて、電線の被覆を所定の長さにわたって切り裂くものに関する。
従来、図12〜図14で示すように、電線割り込ませ刃303内に、3つの異なる刃である傾斜刃305、平行刃307、中剥ぎ刃309を設けた被覆剥ぎ取り刃301が知られている(たとえば特許文献1参照)。
電線311から被覆317を剥ぎ取るときには、被覆剥ぎ取り刃301を電線311に沿わせ傾斜刃305で最初の切り込みを行う。平行刃307によって電線311を中心線313に誘い込む。導体(芯線)315に沿って中剥ぎ刃309が被覆317を剥ぎ取っていくとともに平行刃307で導体315に密着している被覆317を押し開き、被覆317を導体315から外していく。
このとき、導体抑え面319が導体315に常に沿うので、導体315の傷付きを回避しつつ、被覆317を剥ぎ取ることができる。
特開2015−2611号公報
ところで、従来の被覆剥ぎ取り刃301を用いた場合、被覆剥ぎ取り刃301の形状によって、被覆317の剥ぎ取り部分321が半分以下(電線311の長手方向で見て電線311の周方向で半分以下)になってしまう。
これにより、被覆剥ぎ取り刃301を用いた剥ぎ取り後に、被覆317の残っている部位323を、別途芯線315から剥ぎ取る必要があり、被覆317の剥ぎ取り作業が面倒であるという問題がある。被覆の残っている部位323を、電線311の長手方向で見ると、電線311の周方向において半分以上の範囲で芯線315に貼り付いている。
なお、上記問題は、電線311の径が太くなり、また、被覆317の剥ぎ取り寸法(電線311の長手方向における寸法)が短くなるほど顕著になる。
また、被覆剥ぎ取り刃301を用いた場合、電線311の径(サイズ)が変わると被覆317の剥ぎ取りが難しくなる。被覆317の剥ぎ取りには、電線311の合せたサイズの被覆剥ぎ取り刃301が必要になる。
つまり、従来の被覆剥ぎ取り刃301には、電線311のサイズに応じた汎用性が無いという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、被覆の剥ぎ取り作業を容易に行うことができるとともに、電線のサイズに応じた汎用性を備えた電線被覆剥ぎ装置および電線被覆剥ぎ方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、一対の切れ刃を備えており、芯線とこの芯線を覆っている被覆とを備えている電線における前記被覆の、前記電線の周方向でお互いが離れている2つの箇所を、前記一対の切れ刃と前記電線の相対的な移動とによって、所定の長さにわたって切り裂く第1の被覆切り裂き刃と、前記電線の被覆の、前記第1の被覆切り裂き刃で切り裂く2つの箇所から前記電線の周方向で離れている箇所を、前記電線の前記相対的な移動によって、所定の長さにわたって切り裂く第2の被覆切り裂き刃とを有する電線被覆剥ぎ装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電線被覆剥ぎ装置において、前記電線の外径に応じて前記各被覆切り裂き刃を移動位置決めする被覆切り裂き刃移動位置決め部を有する電線被覆剥ぎ装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電線被覆剥ぎ装置において、一定の力をもって前記各被覆切り裂き刃の前記電線の被覆の切り裂きがなされるように、前記各被覆切り裂き刃に力を付与する被覆切り裂き刃力付与部を有する電線被覆剥ぎ装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電線被覆剥ぎ装置において、前記第2の被覆切り裂き刃は、前記電線の被覆を切り裂くときに、前記電線の芯線にころがり対偶をなして接触するように構成されている電線被覆剥ぎ装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電線被覆剥ぎ装置において、前記電線の被覆に切り込みを入れる電線周方向切り込み部を有し、前記電線周方向切り込み部は、前記各被覆切り裂き刃によって所定の長さにわたって前記被覆に形成されるスリットの長手方向の少なくとも一方の端に切り込みを入れるように構成されている電線被覆剥ぎ装置である。
請求項6に記載の発明は、芯線とこの芯線を覆っている被覆とを備えている電線における前記被覆の、周方向でお互いが離れている2つの箇所に、第1の被覆切り裂き刃の一対の切れ刃を切り込ませる第1の被覆切り裂き刃切り込ませ工程と、前記電線における前記被覆の、前記第1の被覆切り裂き刃切り込ませ工程での前記一対の切れ刃での切り込み箇所から離れている箇所に、第2の被覆切り裂き刃を切り込ませる第2の被覆切り裂き刃切り込ませ工程と、前記各被覆切り裂き刃切り込ませ工程で前記第1の被覆切り裂き刃の一対の切れ刃を前記電線の被覆に切り込ませ前記第2の被覆切り裂き刃を前記電線の被覆に切り込ませている状態で、前記各被覆切り裂き刃に対して前記電線をこの長手方向に所定の距離だけ相対的に移動して、前記電線の被覆に前記第2の被覆切り裂き刃で所定の長さにわたるスリットを1つ形成するスリット形成工程とを有する電線被覆剥ぎ方法である。
本発明によれば、被覆の剥ぎ取り作業を容易に行うことができるとともに、電線のサイズに応じた汎用性を備えた電線被覆剥ぎ装置および電線被覆剥ぎ方法を提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る電線被覆剥ぎ装置の概略構成を示す図である。 図1におけるII矢視図である。 本発明の実施形態に係る電線被覆剥ぎ装置の第1の被覆切り裂き刃の平面図である。 本発明の実施形態に係る電線被覆剥ぎ装置の第1の被覆切り裂き刃の切れ刃の部位を示す斜視図である。 図3におけるV−V断面を示す図である。 変形例に係る電線被覆剥ぎ装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る電線被覆剥ぎ装置によってスリットが形成された電線を示す図であり、(b)は(a)におけるVIIB−VIIB断面を示す図である。 一部で被覆が除去された電線を示す図である。 本発明の実施形態に係る電線被覆剥ぎ装置の電線周方向切り込み部の概略構成を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係る電線被覆剥ぎ装置の電線周方向切り込み部の動作を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係る電線被覆剥ぎ装置の電線周方向切り込み部の動作を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 従来の電線割り込ませ刃を示す図である。 従来の電線割り込ませ刃を示す図である。 従来の電線割り込ませ刃を用いた電線の被覆剥ぎを示す図である。
本発明の実施形態に係る電線被覆剥ぎ装置1は、芯線3とこの芯線3を覆っている被覆5とを備えている電線7(図2、図7、図8参照)で、電線7の長手方向の一部(たとえば中間部)で被覆5を除去するとき(被覆5の中剥ぎをするときに)に使用するものである。
電線7は可撓性を備えている。また、電線7の断面(長手方向に対して直交する平面による断面)は、たとえば、図2等で示すように、円形状等の所定形状に形成されている。
さらに説明すると、芯線3はたとえば複数本の素線(図示せず)によって構成されている。素線は、銅、アルミニウム、もしくは、アルミニウム合金等の金属で細長い円柱状に形成されている。
芯線3は、複数本の素線を撚った形態、もしくは、複数本の素線がまとまって直線状に延びている形態で構成されている。芯線3の断面は、複数本の素線がほとんど隙間の無い状態で束ねられていることで概ね円形状になっている。
被覆5はたとえば熱可塑性樹脂で構成されており、被覆5の断面は、所定の幅(厚さ)を備えた円環状に形成されている。芯線3の外周の全周に被覆5の内周の全周が接触している。なお、芯線3が1本の素線で構成されていることもある。
電線被覆剥ぎ装置1は、図1、図2で示すように、第1の被覆切り裂き刃9と第2の被覆切り裂き刃11とを備えて構成されている。
第1の被覆切り裂き刃9は、図3、図4で示すように、一対の切れ刃13を備えて構成されている。そして、直線状に延伸している電線7における被覆5の2つの箇所を、一対の切れ刃13と電線7の移動とによって、電線7の長手方向に沿い所定の長さにわたって切り裂くようになっている。
なお、一対の切れ刃13で切り裂かれる電線7の被覆5の2つの箇所は、電線7の長手方向でみて、電線7の周方向でお互いが離れている。
第2の被覆切り裂き刃11は、直線状に延伸している電線7における被覆5の1つの箇所を、第2の被覆切り裂き刃11と電線7の移動とによって、電線7の長手方向に沿い所定の長さにわたって切り裂くようになっている。
なお、各被覆切り裂き刃9、11による電線7の被覆5の切り裂きは同時になされるようになっている。第2の被覆切り裂き刃11で切り裂かれる電線7の被覆5の箇所は、電線7の長手方向でみて、第1の被覆切り裂き刃9で切り裂く2つの箇所から電線の周方向で離れている。
さらには、第2の被覆切り裂き刃11で切り裂かれる電線7の被覆5の箇所は、電線7の長手方向でみて、第1の被覆切り裂き刃9とは反対側で、一対の切れ刃13で切り裂かれる2つの箇所の中間(たとえば中央)に位置している。
また、電線被覆剥ぎ装置1には、被覆切り裂き刃移動位置決め部15と被覆切り裂き刃力付与部17と電線ガイド体19とが設けられている。
被覆切り裂き刃移動位置決め部15は、切り裂きの対象である電線7の外径に応じて各被覆切り裂き刃9、11を移動位置決めするようになっている。
被覆切り裂き刃力付与部17は、一定の力をもって、各被覆切り裂き刃9、11による電線7の被覆5の切り裂きがなされるように、各被覆切り裂き刃9、11に力を付与するようになっている。
上記一定の力とは、被覆切り裂き刃9、11が電線7の被覆5を切り裂くことができるが、被覆切り裂き刃9、11が電線7の芯線3は切ることができない力である。また、上記一定の力では、既に理解されるように、被覆切り裂き刃9、11による芯線3の傷付き(実用上で問題のある傷付き)等は発生しない。上記一定の力は、電線7の被覆5の硬さ等に応じて調整自在になっている。
第2の被覆切り裂き刃11は、電線7の被覆5を切り裂くときに、電線7の芯線3にころがり対偶をなして接触するように構成されている。
電線ガイド体19は、複数(少なくとも2つ)設けられており、電線ガイド体19(19A、19B)のそれぞれが電線7の長手方向の一部で、電線7の外周に係合している。そして、電線7がこの長手方向でのみ移動できるように電線7をガイドしている。
また、各電線ガイド体19(19A、19B)は、電線7の上と下とに配置されている。各電線ガイド体19のそれぞれが、電線ガイド体移動位置決め部16により、電線7の外径に応じ、電線7に対して接近しまた離反する方向(電線7の径方向;上下方向)で、移動位置決め自在になっている。
図2で示す状態では、各電線ガイド体19(19A、19B)が電線7に接触しているが、各電線ガイド体19と電線7との間には、付勢力が働いていないか、もしくは、僅かな付勢力しか働いていない。各電線ガイド体19と電線7との間に所定の値以上の付勢力が働くと、電線7がこの長手方向で各電線ガイド体19に対して移動することができなくなるからである。
なお、各電線ガイド体19(19A、19B)が電線7をガイドしている状態で、各電線ガイド体19と電線7とがごく僅かに離れていてもよい。この場合、電線7はこの径方向にもごく僅かに移動してしまうが、被覆5を除去するときに支障が無ければ、電線7がこの径方向で各電線ガイド体19に対してごく僅かに移動してもよい。
また、各電線ガイド体19(19A、19B)が電線7をガイドしている状態で各電線ガイド体19と電線7との間に僅かな付勢力が働く場合には、摩擦係数を低減するための処理が各電線ガイド体19(電線7と接する部位)に施されていることが望ましい。
電線7の長手方向は、たとえば、水平な一方向になっている。第1の被覆切り裂き刃9は、たとえば、電線7の上方に設けられており、電線7の長手方向では、電線7の移動方向下流側で、上側の電線ガイド体19Aから僅かに離れている。なお、第1の被覆切り裂き刃9が、電線7の移動方向上流側で、上側の電線ガイド体19Aから僅かに離れていてもよい。
第1の被覆切り裂き刃9には、図3、図4で示すように、「V」字状の一対の切れ刃13が形成されている。切れ刃13は、図5で示すように、鋭角になってとがっている。
第1の被覆切り裂き刃9は、被覆切り裂き刃移動位置決め部15によって、図1に矢印A1で示す方向(上下方向のベクトル成分を含む斜め方向)で移動位置決め自在になっている。そして、第1の被覆切り裂き刃9の一対の切れ刃13を電線7の被覆5に切り込ませることができるようになっている。
一対の切れ刃13を電線7の被覆5に切り込ませている状態では、一対の切れ刃13の「V」字の間に電線7が入り、一対の切れ刃13それぞれの先端が、電線7の芯線3に接するか、芯線3の近傍に位置している。
一対の切れ刃13を電線7の被覆5に切り込ませている状態で電線7をこの長手方向で所定の距離だけ移動すると、図7で示すように、被覆切り裂き刃11での切り裂きがされた箇所には、一対のスリット(スリット状の溝)21(21A)が所定の長さにわたって形成される。
第2の被覆切り裂き刃11は、たとえば、電線7の下側の電線ガイド体19Bに支持されており、電線7の径方向で、被覆切り裂き刃移動位置決め部15によって、図1に矢印A2で示す方向(上下方向)で移動位置決め自在になっている。そして、第2の被覆切り裂き刃11を電線7の被覆5に切り込ませることができるようになっている。
第2の被覆切り裂き刃11を電線7の被覆5に切り込ませている状態では、第2の被覆切り裂き刃11の先端が、電線7の芯線3に接するか、芯線3の近傍に位置している。
第2の被覆切り裂き刃11を電線7の被覆5に切り込ませている状態で電線7をこの長手方向で所定の距離だけ移動すると、図7で示すように、被覆切り裂き刃11での切り裂きがされた箇所には、スリット(スリット状の溝)21(21B)が所定の長さにわたって形成される。
すなわち、一対の切れ刃13と第2の被覆切り裂き刃11とによって、電線7の被覆5が所定の長さにわたって切り裂かれるようになっている。
この切り裂かれる箇所は、電線7の長手方向の一部であり、電線7の長手方向のたとえば中間部であるが、長手方向の端部であってもよい。
また、電線7の長手方向で見ると、各スリット21(21A、21B)は、たとえば、電線7の外周を3等配するところに位置している。
各被覆切り裂き刃9、11による切り裂きがされたことで、第1の被覆切り裂き刃9の切れ刃13の両側、第2の被覆切り裂き刃11の両側で、被覆5が分離されるようになっている。
また、被覆切り裂き刃9、11での切り裂き後に被覆切り裂き刃9、11が撤去されたときに、上述したように、被覆切り裂き刃9、11での切り裂きがされたことで、スリット(スリット状の溝)21が形成される。スリット21は、電線7の長手方向で見えると、図7(b)で示すように、所定の長さの直線(線分)で形成されており、たとえば、上記線分の延長線上に電線7の中心が存在している。
スリット21の深さは、被覆5の表面から被覆5の芯線3に接している箇所までのものになる。また、被覆切り裂き刃9、11の切り裂きでは、スリット21が形成されるだけで、被覆5の切り屑が生成されることはほぼ無い。
ここで、電線被覆剥ぎ装置1について例を掲げてさらに詳しく説明する。電線被覆剥ぎ装置1はベース体(図示せず)を備えて構成されている。
ベース体には、電線7を設置するための電線設置部(図示せず)が設けられている。電線設置部に電線7を設置したことで、図1、図2等で示すように、電線7が所定の長さ直線状に延伸する。また、電線設置部に設置されている電線7は、被覆5の切り裂きを行うときに、直線状の部位がこの長手方向で移動するようになっている。
電線7の長手方向で見ると、図2で示すように、電線7の上側に位置している電線ガイド体19Aの下面は、たとえば、中央部が上方に凹んでおり半径が電線7の半径よりも大きい円弧状に形成されている。電線7の下側に位置している電線ガイド体19Bの上面は、たとえば、中央部が下方に凹んでおり半径が電線7の半径よりも大きい円弧状に形成されている。
電線ガイド体19(19A、19B)は、直線状の電線7の近傍に位置し、ベース体に支持されている。電線ガイド体19A、電線ガイド体19Bは、上下方向で移動自在なように、ベース体に支持されており、電線ガイド体移動位置決め部16によって、電線7に対して接近・離反する方向で移動位置決め自在になっている。
また、電線ガイド体19Bには、第2の被覆切り裂き刃11の一部が入り込む被覆切り裂き刃用貫通孔23が設けられている。なお、被覆切り裂き刃用貫通孔23に入り込んだ第2の被覆切り裂き刃11の部位は、被覆切り裂き刃用貫通孔23の内壁から離れているので、電線ガイド体19Bに接触することはない。
第2の被覆切り裂き刃11は、薄い円板状の被覆切り裂き刃本体部25と、被覆切り裂き刃本体部25と一体になっている円柱状の被覆切り裂き刃支持部27とを備えて構成されている。被覆切り裂き刃本体部25の外周が、被覆5を切り裂く切れ刃を構成している。
円柱状の被覆切り裂き刃支持部27の外径は、円板状の被覆切り裂き刃本体部25の外径よりも小さくなっており、円柱状の被覆切り裂き刃支持部27の高さ寸法の値は、円板状の被覆切り裂き刃本体部25の厚さ寸法の値よりも大きくなっている。
被覆切り裂き刃支持部27は2つ設けられていて、それぞれが、円板状の被覆切り裂き刃本体部25の厚さ方向の両面から突出している。円板状の被覆切り裂き刃本体部25の中心軸と2つの被覆切り裂き刃支持部27の中心軸とはお互いが一致している。
第2の被覆切り裂き刃11の被覆切り裂き刃本体部25の一部は、第2の被覆切り裂き刃11の被覆切り裂き刃用貫通孔23内に入り込むともに、この入り込んだ部位の先端部が、第2の被覆切り裂き刃11の上下面から上方に僅かに突出するようになっている。
第2の被覆切り裂き刃11の被覆切り裂き刃本体部25の残りの部位と被覆切り裂き刃支持部27とは、第2の被覆切り裂き刃11の下面の下方で被覆切り裂き刃用貫通孔23の外部に位置している。
第2の被覆切り裂き刃11は、この中心軸を回転中心にして回転するように、図示しない被覆切り裂き刃支持体に支持されている。第2の被覆切り裂き刃11は、被覆切り裂き刃支持体に回転自在支持されているのであって、第2の被覆切り裂き刃11を回転駆動するためのアクチュエータは設けられていない。
また、被覆切り裂き刃支持体は、電線ガイド体19Bの下方に設置されており、たとえば、電線ガイド体19Bに支持されていて、上下方向で移動自在になっている。なお、被覆切り裂き刃支持体が、ベース体に支持されていて、上下方向で移動自在になっていてもよい。
第2の被覆切り裂き刃11に力を付与する被覆切り裂き刃力付与部17は、流体圧シリンダ(たとえば空気圧シリンダ)等のアクチュエータを備えて構成されており、被覆切り裂き刃支持体は、空気圧シリンダによって、空気圧シリンダに供給される一定の値の空気圧によって、一定の力で駆動(上下方向に移動)するようになっている。
第2の被覆切り裂き刃11が電線7の被覆5を切り裂くときには、電線ガイド体19Bの上面が被覆5に接しており、電線ガイド体19Bの上面から上方に突出している第2の被覆切り裂き刃11の被覆切り裂き刃本体部25の部位が、被覆切り裂き刃力付与部17の空気圧シリンダによって与えられた力をもって、被覆5内に切り込まれるようになっている。
空気圧シリンダに与える空気圧はたとえば図示しないレギュレータを用いて一定の値にされるのであるが、レギュレータの設定圧を変えることで、第2の被覆切り裂き刃11の推力を変えることができる。
被覆切り裂き刃力付与部17によって、被覆切り裂き刃本体部25の上端が電線7の芯線3に接触している状態で、電線7をこの長手方向に移動すると、被覆切り裂き刃支持体に支持されている第2の被覆切り裂き刃11は、芯線3に対してころがり対偶をなすようになっている。すなわち、芯線3と被覆切り裂き刃本体部25との間には滑りが発生することなく、電線7がこの長手方向に移動し第2の被覆切り裂き刃11がこの中心軸を回転中心にして自転するようになっている。
第1の被覆切り裂き刃9は、たとえば、電線ガイド体19Aに支持されていて、上下方向で移動自在になっている。なお、第1の被覆切り裂き刃9が、ベース体に支持されていて、上下方向で移動自在になっていてもよい。
第1の被覆切り裂き刃9に力を付与する被覆切り裂き刃力付与部17も、第2の被覆切り裂き刃11に力を付与する被覆切り裂き刃力付与部17と同様に、流体圧シリンダ(たとえば空気圧シリンダ)等のアクチュエータを備えて構成されている。そして、第1の被覆切り裂き刃9に力を付与するようになっている。
なお、電線7の長手方向で見ると、電線7の長手方向と上下方向とに対して直交する方向(図2の左右方向)で、電線ガイド体19Aの中心と電線ガイド体19Bの中心と第1の被覆切り裂き刃9の中心と第2の被覆切り裂き刃11の中心とはお互いが一致している。
また、上記説明では、電線ガイド体19等に対して電線7が移動するようになっているが、電線7に対して電線ガイド体19等が移動するように構成されていてもよい。要するに電線ガイド体19等対して電線7が相対的に移動するようになっていればよい。
次に、電線被覆剥ぎ装置1の動作を説明する。
初期状態として、電線7が直線状になって延伸しており、各電線ガイド体19(19A、9B)、各被覆切り裂き刃9、11が、電線7から離れているものとする。
上記初期状態において、図1、図2で示すように、各ガイド体19(19A、9B)を電線7側に移動して電線7をガイドするとともに、各被覆切り裂き刃9、11を電線7側に移動して各被覆切り裂き刃9、11を電線7の被覆5に切り込ませる。この切り込みによって、各被覆切り裂き刃9、11の先端が、芯線3に接するか芯線3の近傍に位置する。
続いて、各被覆切り裂き刃9、11を電線7の被覆5に切り込ませている状態で、電線7をこの長手方向に所定の距離だけ移動して、電線7の被覆5の複数箇所に所定の長さにわたるスリット21を形成する(図7参照)。
続いて、別の装置(図示せず)を用いて、各スリット21の長手方向の両端で被覆5に被覆5の全周にわたる環状でスリット状の切り込みを入れる。この切り込みとスリット21とで囲まれた被覆5の部位を電線7から除去することで、図8に示すような電線7の中剥ぎがされる。
なお、図7から図8に示す状態にすることで、スリット21の本数に応じた数(たとえば、3つ)の被覆片が電線7から分離される。
電線被覆剥ぎ装置1は、複数の電線ガイド体19によって、電線7がこの長手方向で移動自在なように電線7をガイドする。また、被覆切り裂き刃9、11によって、各電線ガイド体19で保持されている電線7の被覆5の複数箇所を、電線7の移動によって所定の長さにわたって切り裂く。
各被覆切り裂き刃9、11による切り裂きがされた結果、図7で示すように、電線7の被覆5の外周を3等配する3箇所で、芯線3まで達する3本のスリット21が被覆5に形成される。
所定の長さの3本のスリット21が形成された電線7について、3本のスリット21の長手方向の両端で被覆5に切り込みを入れれば(電線7の長手方向に対して直交している環状のスリットを形成すれば)、被覆5を芯線3から容易に剥ぎ取ることができる。なお、なお、電線7の径がとても小さい等の所定の状況によっては、上記環状のスリットを形成しなくても、被覆5を芯線3から容易に剥ぎ取ることができる。
電線被覆剥ぎ装置1によって形成された3本のスリット21によって3つに仕切られた被覆5の部位のいずれもが、従来のもののように芯線3の周方向で(電線の長手方向で見て)180°以上の角度をもって芯線3に接することはなく、芯線3の周方向で120°の角度をもって芯線3に接している。これにより、3本のスリット21が形成された被覆5の部位では、芯線3と被覆5との密着力が小さくなっており、人の指の感覚からすればほぼ無くなっている。
そして、詳しくは後述する電線周方向切り込み部31(図10〜図12参照)を用い、3本のスリット21を形成し3本のスリット21の長手方向の両端部に切り込みを入れれば、3本のスリット21が形成された被覆5の部位を芯線3から容易に分離し、電線7の中剥ぎをすることができる。
なお、上記説明では、3本のスリット21によって3つに仕切られた被覆5の部位が電線7の周方向で120°の角度をもって芯線3に接しているが、上記120°の角度が180°未満であればよい。
さらに説明すると、第1の被覆切り裂き刃9の一対の切れ刃13で切り裂かれる電線7の被覆の2つの箇所(一対のスリット21A)は、従来の被覆剥ぎ取り刃301を用いた場合と同様にして、電線7の長手方向で見て、電線7の周方向で180°未満(劣角が180°未満)の角度をもって配置されている。
第2の被覆切り裂き刃11で切り裂かれる電線7の被覆の1つの箇所(リット21B)は、電線7の長手方向で見て、第1の被覆切り裂き刃9の一対の切れ刃13で切り裂かれる電線7の被覆の2つの箇所(一対のスリット21A)の優角を2等分するところに位置している。
これにより、被覆切り裂き刃9、11で形成された複数本のスリット21によって複数に仕切られた被覆5の部位のいずれもが、従来のもののように電線7の周方向で180°以上の角度をもって芯線3に接することはない。
また、電線被覆剥ぎ装置1によれば、被覆切り裂き刃9、11が電線7の径方向で移動自在になっている。これにより、電線7の径や芯線3の径が変わった場合(電線7のサイズが変わった場合)であっても、被覆切り裂き刃9、11を別形状のものに取り換えるような段取り変えをすることなく、対応することができ、電線7のサイズに応じた汎用性が高くなっている。
また、設備(電線被覆剥ぎ装置1)の小型化や設備の台数少なくして効率的な運用をすることができ、コストの削減をはかることができる。
また、電線被覆剥ぎ装置1によれば、電線7の外径に応じて各電線ガイド体19を移動位置決めする電線ガイド体移動位置決め部16が設けられているので、電線7の外径が変わった場合であっても、各電線ガイド体19による電線7の保持を確実にすることができる。
また、電線被覆剥ぎ装置1によれば、被覆切り裂き刃力付与部17によって一定の力が被覆切り裂き刃9、11に力を付与されるので、電線7の芯線3を傷付けることなく電線7の被覆5を確実に切り裂くことができきる。
また、被覆切り裂き刃力付与部17によって付与される力の大きさを調整すれば、被覆5の硬さ等が変わった場合であっても、被覆5を的確に切り裂くことができる。
また、電線被覆剥ぎ装置1によれば、電線7の被覆5を切り裂くときに、被覆切り裂き刃11が電線7の芯線3にころがり対偶をなして接触するので、電線7の芯線3の傷付きを一層確実に防止することができる。
ところで、図1で示す電線被覆剥ぎ装置1では、第1の被覆切り裂き刃9の位置と第2の被覆切り裂き刃11の位置とが電線7の長手方向で若干ずれているが、図6で示す電線被覆剥ぎ装置1のように、第1の被覆切り裂き刃9の位置と第2の被覆切り裂き刃11の位置とが電線7の長手方向でお互いに一致していてもよい。
このように構成すると、第1の被覆切り裂き刃9と電線ガイド体19Aとが干渉する場合あるので、「V」字状の切れ刃13を備えた第1の被覆切り裂き刃9を、電線ガイド体19Aとして用いてもよい。
また、第1の被覆切り裂き刃9による切り裂きによって、一対の切れ刃13の間の被覆5の部位が、電線7の芯線3から離れるように構成されていてもよい。
ここで、電線被覆剥ぎ装置1の電線周方向切り込み部31について、図9〜図11を参照しつつ詳しく説明する。
電線周方向切り込み部31は、各被覆切り裂き刃9、11によって切り裂かれた被覆5の部位の、芯線3(切り裂かれた被覆5の部位以外の電線7の部位)からの剥離を容易にするために設けられている。
電線周方向切り込み部31は、電線7の長手方向の所定の部位で被覆5に切り込みを入れるようになっている。
すなわち、電線周方向切り込み部31は、各被覆切り裂き刃9、11による切り裂きによって、電線7の長手方向で所定の長さにわたって電線7の被覆5に形成されるスリット21の長手方向の少なくとも一方の端(たとえば両端)に、切り込みを入れように構成されている。
なお、電線周方向切り込み部31による切り込み(切り込み部33の形成)は、各被覆切り裂き刃9、11によるスリット21の形成が完了した後、もしくは、各被覆切り裂き刃9、11によるスリット21の形成をする前に、なされるようになっている。
ここで、電線周方向切り込み部31について、例を掲げてさらに詳しく説明する。
図9(a)、図10(a)、図11(a)では、この紙面に直交する方向が電線7の長手方向になっており、図9(b)、図10(b)、図11(b)では、左右方向が電線7の長手方向になっている。
電線周方向切り込み部31は、一対の被覆切り込み刃35(35A、35B)を備えて構成されている。
被覆切り込み刃35Aは、概ね平板状に形成されており、厚さ方向で見ると、被覆切り込み刃35Aには、図9(a)等で示すように、「V」字状の刃部37が設けられている。「V」字の頂点の角度は鈍角になっている。
刃部37は片刃になっている。これにより、図9(b)等で示すように、被覆切り込み刃35Aの厚さ方向の一方の面の端部(電線7側の端部)には、電線7の長手方向に対してななめになっている平面39が形成されており、被覆切り込み刃35Aの厚さ方向の他方の面(全面)は、電線7の長手方向に対して直交している平面41になっている。被覆切り込み刃35Bは、被覆切り込み刃35Aと同形状に形成されている。
電線7の長手方向で見ると(電線周方向切り込み部31の正面図では)、図9(a)で示すように、被覆切り込み刃35Aの「V」字状の刃部37の頂点と、被覆切り込み刃35Bの「V」字状の刃部37の頂点と、電線7の中心軸とは1本の直線上に存在している。
また、電線7の長手方向で見ると、図9(a)図10(a)で示すように、被覆切り込み刃35Bは、電線7の中心軸に対して、被覆切り込み刃35Aとは点対称の位置に配置されている。
さらに、電線7の長手方向で見ると、図9(a)図10(a)で示すように、被覆切り込み刃35Aは、上記1本の直線の延伸方向(図9(a)図10(a)の上下方向)で、電線7に対して相対的に移動自在になっている(電線7に近づく方向、電線7から離れる方向で移動自在になっている)。
被覆切り込み刃35Bも、上記1本の直線の延伸方向で、被覆切り込み刃35Aとは別個に、もしくは、被覆切り込み刃35Aに同期して被覆切り込み刃35Aと同様に電線7に対して相対的に移動自在になっている。
電線周方向切り込み部31の側面図では、図10(b)で示すように、被覆切り込み刃35Aの平面41と、被覆切り込み刃35Bの平面41とは、電線7の長手方向で同じところに位置しており、被覆切り込み刃35Bの平面39は、被覆切り込み刃35A、35Bの平面41を間にして、被覆切り込み刃35Aの平面39の反対側に位置している。
さらに説明すると、被覆切り込み刃35Aは、第1の被覆切り込み刃支持体(図示せず)に支持されており、上記第1の被覆切り込み刃支持体に対して、上述した電線7に近づく方向、電線7から離れる方向で移動自在になっている。
また、被覆切り込み刃35Aの駆動(第1の被覆切り込み刃支持体に対する移動)は、被覆切り裂き刃9、11と同様にして、図示しない空気圧シリンダ等のアクチュエータによってなされるようになっている。
被覆切り込み刃35Bは、第2の被覆切り込み刃支持体(図示せず)に支持されており、上記第2の被覆切り込み刃支持体に対して、上述した電線7に近づく方向、電線7から離れる方向で移動自在になっている。
また、被覆切り込み刃35Bの駆動(第2の被覆切り込み刃支持体に対する移動)も、被覆切り込み刃35Aと同様にして、図示しない空気圧シリンダ等のアクチュエータによってなされるようになっている。これにより、被覆切り込み刃35Bは、被覆切り込み刃35Aとは別個に駆動するようになっている。
上記第1の被覆切り込み刃支持体と上記第2の被覆切り込み刃支持体とは、電線被覆剥ぎ装置1の上記ベース体に対して、電線7の中心軸を回動中心にして、所定の角度(90°)の範囲で回動するようになっている(図10(a)、図11(a)参照)。
また、上記第1の被覆切り込み刃支持体と上記第2の被覆切り込み刃支持体とは、一体化しているが(たとえば1つの部材で構成されているが)、上記第1の被覆切り込み刃支持体と上記第2の被覆切り込み刃支持体とが別部材で構成されており、上記第1の被覆切り込み刃支持体と上記第2の被覆切り込み刃支持体とのそれぞれの位置や姿勢が、上記ベース体に対して微調整可能に構成されていてもよい。
次に、電線周方向切り込み部31の動作について説明する。初期状態では、図9で示すように、電線周方向切り込み部31の各被覆切り込み刃35(35A、35B)が電線7から離れているものとする。
被覆切り裂き刃9、11によるスリット21の形成が終了した後、上記電線設置部(図示せず)で直線状に延伸している電線7をこの長手方向で移動位置決めし、スリット21の長手方向の一方に端(図7に参照符号L1で示す箇所)を電線周方向切り込み部31の各被覆切り込み刃35の平面41のところに合わせる。
続いて、図10で示すように、被覆切り込み刃35(35A、35B)を、電線7側に移動して、被覆切り込み刃35の刃部37の先端が電線7の芯線3に接する程度まで、刃部37を電線7の被覆5に切り込ませる(被覆切り込み刃35を第1の切り込みポイントに移動する)。
この状態を維持したまま、被覆切り込み刃35(35A、35B)を電線7の中心軸を回動中心にしてたとえば90°回動させる(図11参照;被覆切り込み刃35を第2の切り込みポイントに移動する))。
続いて、図9で示したように、被覆切り込み刃35(35A、35B)を電線7から一旦離し、上記電線設置部(図示せず)で直線状に延伸している電線7をこの長手方向で移動位置決めし、スリット21の長手方向の他方に端(図7に参照符号L2で示す箇所)を電線周方向切り込み部31の各被覆切り込み刃35の平面41のところに合わせる。
そして、スリット21の長手方向の一方に端(図7に参照符号L1で示す箇所)を電線周方向切り込み部31の各被覆切り込み刃35の平面41のところに合わせた場合と同様にして、電線周方向切り込み部31の被覆切り込み刃35により被覆5への切り込みを行う。
これにより、電線7の長手方向に対して直交している環状のスリット(切り込み部33)が被覆5に形成され、この環状のスリット33と被覆切り裂き刃9、11で形成されたスリット21とで囲まれた電線7の被覆5の部位が容易に芯線3から除去される。
なお、スリット21の長手方向の一方の端のみに、電線周方向切り込み部31の被覆切り込み刃35による被覆5への切り込みを行ってもよい。
また、被覆切り込み刃35(35A、35B)を電線7側に移動しつつ被覆切り込み刃35(35A、35B)を回動させてもよい。この場合、被覆切り込み刃35(35A、35B)を1回往復回動させもしくは複数回往復回動させてもよい。
また、ステッピングモータ等のアクチュエータを用いて、被覆切り込み刃35(35A、35B)の電線7に対する位置決めをしてもよい(図9(a)等での上下方向の位置決めをしてもよい)。そして、被覆切り込み刃35の刃部37の先端が芯線3まで到達する前の電線7の芯線3から僅かに離れている状態まで、刃部37を電線7の被覆5に切り込むようにしてもよい。
また、上記説明では、また、1つのアクチュエータで被覆切り込み刃35Aを移動し、他の1つのアクチュエータで被覆切り込み刃35Bを移動しているが、1つのアクチュエータとカム装置もしくはリンク機構とを用いて、被覆切り込み刃35Aと被覆切り込み刃35Bとを同時に同期させて移動させてもよい。
また、上記説明では、電線周方向切り込み部31が1つだけ設けられているが、電線周方向切り込み部31を2つ設けてもよい。この場合、2つの電線周方向切り込み部31は、電線7の長手方向でお互いが離れている。
さらに、スリット21の長さに合わせて、2つの電線周方向切り込み部31の少なくとも一方の電線周方向切り込み部31が、電線の長手方向で、電線7に対して移動位置決め自在になっている。そして、スリット21の長手方向の両端に、同時に切り込み部33を形成してもよい。
また、上記説明では、スリット21の形成後に、電線周方向切り込み部31による被覆5への切り込みをしているが、上述したように、電線周方向切り込み部31による被覆5への切り込みをし終えた後、スリット21の形成を形成してもよい。
また、電線周方向切り込み部31として、被覆切り裂き刃9、11と同等な形態のものを採用し、被覆切り込み刃35を芯線3と転がり対偶させてもよい。
なお、上述したものを方法の発明として把握してもよい。
すなわち、芯線とこの芯線を覆っている被覆とを備え直線状に延伸している電線における前記被覆の、周方向でお互いが離れている2つの箇所に、一対の切れ刃を備えて構成されている第1の被覆切り裂き刃の前記一対の切れ刃を、切り込ませる第1の被覆切り裂き刃切り込ませ工程と、前記電線における前記被覆の、前記第1の被覆切り裂き刃切り込ませ工程での前記一対の切れ刃での切り込み箇所から離れている箇所に、第2の被覆切り裂き刃を、切り込ませる第2の被覆切り裂き刃切り込ませ工程と、前記各被覆切り裂き刃切り込ませ工程で前記第1の被覆切り裂き刃の一対の切れ刃を前記電線の被覆に切り込ませ前記第2の被覆切り裂き刃を前記電線の被覆に切り込ませている状態で、前記各被覆切り裂き刃に対して前記電線をこの長手方向に所定の距離だけ相対的に移動して、前記電線の被覆の複数箇所に所定の長さにわたるスリットを複数形成するスリット形成工程とを有する電線被覆剥ぎ方法として把握してもよい。
1 電線被覆剥ぎ装置
3 芯線
5 被覆
7 電線
9 第1の被覆切り裂き刃
11 第2の被覆切り裂き刃
13 切れ刃
15 被覆切り裂き刃移動位置決め部
17 被覆切り裂き刃力付与部
31 電線周方向切り込み部

Claims (6)

  1. 一対の切れ刃を備えており、芯線とこの芯線を覆っている被覆とを備えている電線における前記被覆の、前記電線の周方向でお互いが離れている2つの箇所を、前記一対の切れ刃と前記電線の相対的な移動とによって、所定の長さにわたって切り裂く第1の被覆切り裂き刃と、
    前記電線の被覆の、前記第1の被覆切り裂き刃で切り裂く2つの箇所から前記電線の周方向で離れている箇所を、前記電線の前記相対的な移動によって、所定の長さにわたって切り裂く第2の被覆切り裂き刃と、
    を有することを特徴とする電線被覆剥ぎ装置。
  2. 請求項1に記載の電線被覆剥ぎ装置において、
    前記電線の外径に応じて前記各被覆切り裂き刃を移動位置決めする被覆切り裂き刃移動位置決め部を有することを特徴とする電線被覆剥ぎ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電線被覆剥ぎ装置において、
    一定の力をもって前記各被覆切り裂き刃の前記電線の被覆の切り裂きがなされるように、前記各被覆切り裂き刃に力を付与する被覆切り裂き刃力付与部を有することを特徴とする電線被覆剥ぎ装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の電線被覆剥ぎ装置において、
    前記第2の被覆切り裂き刃は、前記電線の被覆を切り裂くときに、前記電線の芯線にころがり対偶をなして接触するように構成されていることを特徴とする電線被覆剥ぎ装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電線被覆剥ぎ装置において、
    前記電線の被覆に切り込みを入れる電線周方向切り込み部を有し、
    前記電線周方向切り込み部は、前記各被覆切り裂き刃によって所定の長さにわたって前記被覆に形成されるスリットの長手方向の少なくとも一方の端に切り込みを入れるように構成されていることを特徴とする電線被覆剥ぎ装置。
  6. 芯線とこの芯線を覆っている被覆とを備えている電線における前記被覆の、周方向でお互いが離れている2つの箇所に、第1の被覆切り裂き刃の一対の切れ刃を切り込ませる第1の被覆切り裂き刃切り込ませ工程と、
    前記電線における前記被覆の、前記第1の被覆切り裂き刃切り込ませ工程での前記一対の切れ刃での切り込み箇所から離れている箇所に、第2の被覆切り裂き刃を切り込ませる第2の被覆切り裂き刃切り込ませ工程と、
    前記各被覆切り裂き刃切り込ませ工程で前記第1の被覆切り裂き刃の一対の切れ刃を前記電線の被覆に切り込ませ前記第2の被覆切り裂き刃を前記電線の被覆に切り込ませている状態で、前記各被覆切り裂き刃に対して前記電線をこの長手方向に所定の距離だけ相対的に移動して、前記電線の被覆に前記第2の被覆切り裂き刃で所定の長さにわたるスリットを1つ形成するスリット形成工程と、
    を有することを特徴とする電線被覆剥ぎ方法。
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