JP7080159B2 - 不正開封防止キャップ - Google Patents

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Description

本発明は、不正開封防止キャップに関する。
容器本体の不正開封を防止するために、容器本体の口部に不正開封防止キャップを取り付けることがある。このような不正開封防止キャップでは、特定の使用者(以下、「対象者」と称する)による開封を許容した上で、乳幼児や子供のような非使用者(以下、「非対象者」と称する)による意図しない開封を防止できることが好ましい。
この種の不正開封防止キャップとして、容器本体の口部に螺着される有頂筒状の内キャップと、内キャップに対して周方向に回転可能に取り付けられ、内キャップを外側から囲む有頂筒状の外キャップと、を備え、内キャップの外周面には、外側に突出する被係止突部が設けられており、外キャップの周筒部には、径方向内側に弾性変形可能であり、被係止突部に周方向に係止可能な弾性片が設けられたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような不正開封防止キャップでは、弾性片を内側に押し込んで係止部を被係止突部に係止させることにより、外キャップが内キャップと共に口部に対する緩み方向に回転させることが可能となっている。
特開2003-104408号公報
しかしながら、上記従来の不正開封防止キャップでは、非対象者が外キャップを握っただけでも、指先などで弾性片を押さえることによって弾性片を意図せず径方向内側に押し込む場合がある。このような場合では、被係止突部と弾性片とが係止してしまい、容器本体が意図せず開封される可能性があった。
そこで、本発明は、非対象者による開封をより確実に防止できる不正開封防止キャップを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る不正開封防止キャップは、内容物が収容される容器本体の口部に螺着される有頂筒状の内キャップと、前記内キャップに対してキャップ軸回りの周方向に回転可能に取り付けられ、前記内キャップを外側から囲む有頂筒状の外キャップと、を備え、前記内キャップの天壁部と前記外キャップの頂板部との間には、前記内キャップにおける前記口部に対する締め込み側に向けて前記外キャップを回転させたときに前記内キャップと前記外キャップとの相対回転を規制すると共に、前記内キャップにおける前記口部に対する緩み側に向けて前記外キャップを回転させたときに前記内キャップと前記外キャップとの相対回転を許容するラチェット機構が設けられ、前記内キャップの外周面には、外側に突出する被係止突部が設けられており、前記外キャップの外周面には、前記緩み側に突出し、前記締め込み側に折り返し可能な弾性片が設けられており、前記外キャップには、前記外キャップを貫通する差込孔部が形成され、前記差込孔部のうち、前記締め込み側に位置する小孔部が、前記小孔部に対して前記緩み側に位置する大孔部よりも、キャップ軸方向に小さく、前記弾性片には、前記弾性片が前記締め込み側に折り返された状態で前記小孔部に差し込まれることによって、前記外キャップにおける前記小孔部の開口周縁部に、キャップ軸に交差する径方向の内側から係止するフック部が設けられ、前記フック部が前記小孔部に差し込まれたときに、前記フック部が、前記開口周縁部のうち、前記大孔部に対して前記締め込み側から隣接する部分に係止し、かつ、前記被係止突部に前記周方向で係止可能とされ、前記フック部が前記小孔部に差し込まれて前記外キャップが前記緩み側に向けて回転するときに、前記フック部が前記被係止突部と前記差込孔部の開口縁とによって前記周方向で挟まれることを特徴とする。
この発明では、フック部を差込孔部に挿入しない状態では、外キャップを口部に対して周方向の緩み側に回転させても、内キャップに対して空転する。一方、弾性片を折り返してフック部を小孔部(差込孔部)に差し込むと、フック部が被係止突部に対して上記緩み側から係止する。この状態で外キャップを口部に対して上記緩み側に回転させると、外キャップが内キャップと共に口部に対して回転する。これにより、容器本体が開封される。ここで、差込孔部に差し込んだフック部を被係止突部と差込孔部の開口縁とによって周方向で挟むことにより、外キャップを上記緩み側に回転させたときにフック部が被係止突部を周方向で乗り越えたりフック部が差込孔部から抜け出たりすることを抑制することができる。その結果、外キャップを口部に対して上記緩み側に回転させたときにフック部が被係止突部に係止している状態を維持しやすくなる。
このように、フック部を差込孔部に差し込まない限り外キャップが内キャップと共に口部に対して上記緩み側に意図せず回転することが防止されており、フック部を差込孔部に差し込む操作を知らない非対象者による開封をより確実に防止できる。
なお、フック部が小孔部に差し込まれるときには、弾性片が折り返されて弾性変形している。そのため、弾性片に作用する弾性復元力により、フック部が小孔部から径方向の外側に抜け出ようとする。このとき、フック部が外キャップにおける小孔部の開口周縁部に径方向の内側から係止している。これにより、フック部が小孔部から抜け出ることが規制される。
一方、フック部が差込孔部に差し込まれた状態で、外キャップが口部に対して周方向の締め込み側に回転すると、フック部が被係止突部に対して締め込み側から当接する。これにより、被係止突部がフック部を緩み側に相対的に押し込んで、フック部が小孔部から大孔部に移動する。ここでフック部は、外キャップにおける小孔部の開口周縁部のうち、大孔部に対して締め込み側から隣接する部分に係止している。したがって、フック部が緩み側に移動して小孔部から大孔部に到達したときに、外キャップに対するフック部の係止が解除される。その結果、弾性片に作用する弾性復元力により、フック部が大孔部から自動的に抜け出る。これにより、フック部を差込孔部から容易に離脱させることができる。したがって、不正開封防止キャップの利便性が向上する。
また、外キャップを口部に対して周方向の締め込み側に回転させたときには、内キャップがラチェット機構を介して外キャップと共に上記締め込み側に回転するので、不正開封防止キャップを開封した後に口部に対して再度装着することができる。したがって、不正開封防止キャップの利便性がさらに向上する。
前記フック部は、前記フック部が前記小孔部に差し込まれたときに前記小孔部に位置する連結部と、前記連結部から上方に延び、前記フック部が前記小孔部に差し込まれたときに、前記開口周縁部に径方向の内側から係止する係止部と、を備えていてもよい。
この場合、フック部が小孔部に差し込まれたときに、係止部が、外キャップにおける小孔部の開口周縁部に対して径方向の内側から係止する。したがって、差込孔部に差し込まれたフック部が、差込孔部から予期せず離脱するのを確実に抑制することができる。
この発明にかかる不正開封防止キャップによれば、弾性片を差込孔部に挿入しない状態では外キャップが上記緩み側で内キャップに対して空転し、弾性片を差込孔部に差し込むことによって外キャップが内キャップと共に口部に対して上記緩み側に回転するので、外キャップが内キャップと共に意図せず回転することを防止し、非対象者による開封をより確実に防止できる。
本発明の一実施形態に係る不正開封防止キャップを備える容器を示す側面図である。 図1に示す側面図における要部を拡大した図である。 図1に示す容器を、図1とは異なる方向から見た側面図である。 図1に示すA-A矢視断面図である。 図4に示すB-B矢視断面図である。 図5に示す断面図における要部を拡大した図である。 図4に示す断面図と同一断面の断面図であって、弾性片を折り返した状態を示す図である。 図1に示す側面図と同一方向から見た側面図であって、弾性片を折り返しながら下方に変形させた状態を示す図である。 図1に示す側面図と同一方向から見た側面図であって、フック部を小孔部に差し込んだ状態を示す図である。 図9に示すC-C矢視断面図である。 図10に示す断面図における要部を拡大した図である。 図10に示すD-D矢視断面図である。 図12に示す断面図における要部を拡大した図である。 図9に示す容器に対して外キャップを緩み方向に回転させ、フック部が差込孔部の開口縁と被係止突部とに挟まれた状態を示す図である。 図14に示すE-E矢視断面図である。 図15に示す断面図と同一断面の断面図であって、フック部が小孔部に差し込まれた状態で、外キャップが締め込み方向に回転する場合を示す図である。
以下、本発明による不正開封防止キャップの第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態にかかる不正開封防止キャップ1は、図1から図6に示すように、内部に内容物が収容された有底円筒状の容器本体2の円筒状の口部3に螺着される。不正開封防止キャップ1および容器本体2は、容器4を構成する。容器本体2(容器4)には、例えば医薬や農薬、洗剤など特定の対象者のみに利用が制限されている内容物が収容されているが、内容物の種類は、これらに限定されない。
不正開封防止キャップ1は、口部3に螺着される有頂円筒状の内キャップ5と、内キャップ5を外側から囲む有頂円筒状の外キャップ6と、を備える。
ここで、内キャップ5及び外キャップ6は、それらの中心軸線が共通軸上に位置する状態で配設されている。以下、この中心軸線をキャップ軸Oと称し、図5に示すように不正開封防止キャップ1を容器本体2に装着した状態で容器本体2の底部から不正開封防止キャップ1に向かう方向を上方、その逆方向を下方とする。また、キャップ軸Oから見た平面視でキャップ軸Oに交差する方向を径方向、キャップ軸O回りで周回する方向を周方向とする。さらに、例えば図4に示すように、周方向のうち口部3に対する不正開封防止キャップ1の締め込み側を締め込み方向A1、口部3に対する不正開封防止キャップ1の緩み方向を緩み方向A2と称する。
内キャップ5は、図4から図6に示すように、平面視で円状の天壁部11と、天壁部11の外周縁から下方に向けて延設された円筒状の周壁部12と、を有する。これら天壁部11及び周壁部12は、キャップ軸Oと同軸に配設されている。
天壁部11の上面には、図6に示すように、ラチェット片部24が緩み方向A2に向けて突設されている。ラチェット片部24は、薄板状をなしている。ラチェット片部24は、緩み方向A2に向かうにしたがって上側に向けて延在している。
周壁部12の上端部は、図5および図6に示すように、周壁部12のうち上端部よりも下側の部分(以下、小径部12aという)よりも拡径されている。周壁部12の上端部には、径方向内側に窪む被装着凹部12Bが設けられている。周壁部12の上端部内には、口部3を密閉するパッキン11aが配置されている。パッキン11aは、天壁部11の下面と口部3の開口端縁との間に挟み込まれている。パッキン11aは、周壁部12(内キャップ5)に組み付けられ、内キャップ5と一体となり口部3に対して着脱される。
図5に示すように、周壁部12の内周面には、口部3の雄ネジ部3Aと螺合する雌ネジ部12Aが形成されている。周壁部12の外周面には、複数の被係止突部14が径方向外側に向けて突設されている。被係止突部14は、周壁部12の小径部12aに設けられている。被係止突部14は、小径部12aにおける上下方向の全長にわたって延びている。被係止突部14における径方向の外側の端縁の位置は、周壁部12の上端部における径方向の外側の端縁の位置と同等である。被係止突部14は、図4に示すように、平面視で矩形状をなすと共に上下方向に延在しており、周方向に等間隔をあけて配設されている。被係止突部14のうち締め込み方向A1側の第1側面14Aおよび緩み方向A2側の第2側面14Bはいずれも、ほぼ径方向に延在している。
外キャップ6は、図4及び図5に示すように、平面視で円状の頂板部21と、頂板部21の外周縁から下方に向けて延設された円筒状の周筒部22と、を有する。これら頂板部21及び周筒部22は、キャップ軸Oと同軸に配設されている。
周筒部22の内周面は、周壁部12の上端部に当接(摺接)しており、外キャップ6の内キャップ5に対する周方向への回動をガイド可能となっている。なお、周筒部22の内周面は、周壁部12の上端部に加えて被係止突部14とも当接(摺接)してもよい。
また図5および図6に示すように、周筒部22の内周面には、径方向内側に突出して被装着凹部12Bに対して嵌合する装着突部22Aがほぼ全周にわたって形成されている。被装着凹部12Bおよび装着突部22Aは、内キャップ5と外キャップ6との周方向の相対回転を許容しつつ上下方向の相対変位を制限している。なお、別の構成によって内キャップ5と外キャップ6との上下方向の相対変位を制限してもよい。
頂板部21の下面には、図6に示すように、ラチェット突部25が下側に向けて突設されている。ラチェット突部25は、緩み方向A2を向く第1側面25aと、締め込み方向A1を向く第2側面25bと、を備えている。第1側面25aは、上下方向に対して傾斜している。第1側面25aは、下方にむかうに従い締め込み方向A1に延びている。第2側面25bは、上下方向に沿って延びている。ラチェット突部25と前述のラチェット片部24とによって、ラチェット機構23が構成される。なおラチェット機構23において、ラチェット突部25が内キャップ5(天壁部11)に設けられ、ラチェット片部24が外キャップ6(頂板部21)に設けられていてもよい。
また図1から図5に示すように、周筒部22には、周筒部22を径方向に貫通する差込孔部22Bが形成されている。図2に示すように、差込孔部22Bは、締め込み方向A1に位置する小孔部22B1と、小孔部22B1に対して緩み方向A2に位置する大孔部22B2と、を備えている。小孔部22B1および大孔部22B2は、周方向に連続しており、一連の差込孔部22Bを形成している。小孔部22B1は、大孔部22B2よりも上下方向(キャップ軸O方向)に小さい。小孔部22B1は、大孔部22B2よりも周方向に小さい。小孔部22B1および大孔部22B2はいずれも、径方向外側から見た正面視において周方向に長い矩形状に形成されている。小孔部22B1の下端は大孔部22B2の下端と上下方向に同等である。小孔部22B1の上端は大孔部22B2の上端よりも下方に位置している。差込孔部22B全体として見ると、締め込み方向A1側の一部よりも緩み方向A2側の残部が上方に向けて一段階、拡大している。外キャップ6における小孔部22B1の開口周縁部のうち、小孔部22B1に対して上方に位置する部分(以下、開口隣接部22Eという)は、大孔部22B2の上端に対して締め込み方向A1側から隣接している。
図4に示すように、周筒部22のうち差込孔部22Bの周方向の端面22C、22Dは、径方向に沿って延びている。
さらに、図1から図4に示すように、周筒部22のうち差込孔部22Bよりも緩み方向A2側で隣接する部分における外周面には、緩み方向A2に向けて突出する弾性片26が形成されている。弾性片26のうち締め込み方向A1側に位置する基端部は、周筒部22に接続されている。弾性片26のうち、上記基端部を除く部分は、周方向の全長にわたって、周筒部22の外周面から一定の距離、離間している。弾性片26のうち緩み方向A2側に位置する先端部には、径方向外側に突出するフック部26Aが形成されている。
図2に示すように、フック部26Aは、弾性片26から径方向外側に突出する連結部26A1と、連結部26A1から上下方向に延びる係止部26A2と、を備えている。連結部26A1の上面は、開口隣接部22Eの下端縁(小孔部22B1の上端)に当接または圧接が可能となる位置に配置されている。連結部26A1の長さ(径方向の大きさ)は、外キャップ6における周筒部22の厚さ(径方向の大きさ)以上となっている。係止部26A2は、連結部26A1の先端から上方に延びており、係止部26A2の少なくとも一部が開口隣接部22Eと上下方向に同等の位置に配置されている。係止部26A2の上端は、大孔部22B2の上端よりも下方に位置している。
図4に示すように、弾性片26の基端部からフック部26Aまでの周方向の距離は、上記基端部から小孔部22B1までの周方向の距離以上となっている。
図7から図13に示すように、フック部26Aは、弾性片26が締め込み方向A1に折り返された状態で小孔部22B1に差し込まれる。これにより、図11に示すように、フック部26A(係止部26A2)は、被係止突部14に周方向で係止可能となる。このとき連結部26A1は、小孔部22B1に位置する。またこのとき係止部26A2は、開口隣接部22Eに対して径方向の内側から係止する。
次に、以上のような構成の不正開封防止キャップ1の使用方法を説明する。
図1から図6に示すように、フック部26Aを差込孔部22Bに差し込まない状態では、外キャップ6を緩み方向A2に回転させると、図6に示すようなラチェット突部25が、ラチェット片部24に対して締め込み方向A1側から接近、当接する。そして、外キャップ6を内キャップ5に対してさらに緩み方向A2に回転させると、ラチェット突部25の第1側面25aがラチェット片部24の上面を摺動し、ラチェット突部25がラチェット片部24を押下する。このとき、ラチェット片部24がその基端部を起点として下側に向けて弾性変形し、ラチェット突部25がラチェット片部24を乗り越える。そのため、外キャップ6は、内キャップ5に対して緩み方向A2で空転し、外キャップ6を緩み方向A2に回転させる力は、内キャップ5に伝達されない。これにより、外キャップ6は、内キャップ5を口部3に対して緩み方向A2に回転させることができない。したがって、非対象者による意図しない開封が防止される。このように、外キャップ6が緩み方向A2に回転するときに、ラチェット機構23は、内キャップ5と外キャップ6との相対回転を許容する。
ここで、被装着凹部12Bおよび装着突部22Aが、内キャップ5と外キャップ6との上下方向の相対変位を規制している。そのため、外キャップ6を内キャップ5に対して緩み方向A2に回転させたときにラチェット突部25がラチェット片部24に対してラチェット片部24を乗り越えられなくなる程度まで、外キャップ6の頂板部21が内キャップ5の天壁部11に対して接近することが抑制されている。これにより、外キャップ6を内キャップ5に対して緩み方向A2に回転させたときに、ラチェット突部25がラチェット片部24を乗り越えられずにラチェット片部24に対して締め込み方向A1側から係止してしまうこと、およびその結果として、外キャップ6が内キャップ5と共に口部3に対して緩み方向A2に回転してしまうことのいずれもが確実に防止されている。
なお、内キャップ5の天壁部11および外キャップ6の頂板部21の一方から他方に向けてガイド筒(ガイド部材)を延ばす構成を採用してもよい。この場合、前記ガイド筒が天壁部11と頂板部21との接近を防止する。また、前記ガイド筒が天壁部11または頂板部21上を摺動することで、前記ガイド筒が外キャップ6の周方向の回転を案内する。
一方、口部3を開封するためには、まず、図7に示すように、弾性片26の基端部を起点に折り返し、フック部26Aを差込孔部22Bの小孔部22B1に差し込む。このとき図8に示すように、対象者がフック部26Aを小孔部22B1に対して上下方向(本実施形態では下方)に変位させた後に差し込む。この過程では、まず対象者は、弾性片26を折り返しながら下方に弾性変形させる。そして対象者は、フック部26Aの係止部26A2を、開口隣接部22Eに対して、径方向の外側から内側に移動させる。その後、対象者は、弾性片26を上方に向けて復元変形させる。これにより、フック部26Aの係止部26A2が開口隣接部22Eに対して径方向内側から係止する。また、フック部26Aの連結部26A1は、開口隣接部22Eに対して下方から当接または圧接する。なお連結部26A1は、開口隣接部22Eに対して下方に離間していてもよい。
なお、フック部26Aを小孔部22B1に差し込むときには、上記操作に代えて、フック部26Aを大孔部22B2に差し込んだ後、フック部26Aを大孔部22B2から締め込み方向A1にスライドさせ、フック部26Aを小孔部22B1に差し込む等してもよい。
図9から図13に示すように、フック部26Aが小孔部22B1に差し込まれた状態では、フック部26Aの連結部26A1が小孔部22B1内に位置し、係止部26A2が開口隣接部22Eに、径方向内側から係止されている。この係止により、弾性片26の復元力が外キャップ6に受け止められ、弾性片26の復元変形が規制されている。これにより、差込孔部22Bに差し込まれたフック部26Aが、差込孔部22Bから予期せず離脱するのを確実に抑制されている。
この状態で外キャップ6を口部3に対して緩み方向A2に回転させると、図14および図15に示すように、フック部26Aは、被係止突部14の第1側面14Aに締め込み方向A1側から当接、係止する。そして、外キャップ6を緩み方向A2に回転させると、フック部26Aは、被係止突部14の第1側面14Aと周筒部22のうち差込孔部22Bの締め込み方向A1側の端面22Cとによって周方向で挟まれる。これにより、フック部26Aが内キャップ5に対して周方向で移動することが規制される。そして、外キャップ6を緩み方向A2に回転させる力は、内キャップ5に伝達され、外キャップ6を口部3に対してさらに緩み方向A2に回転させると、外キャップ6は、内キャップ5と共に口部3に対して緩み方向A2に回転する。これにより、内キャップ5と共に口部3から取り外される。
ここで、外キャップ6を内キャップ5と共に口部3に対して緩み方向A2に回転させるためには、弾性片26を折り返して小孔部22B1に差し込む操作が必要になる。よって、非対象者によって意図せず不正開封防止キャップ1が開封されることを抑制している。
また、上述のように、被係止突部14の第1側面14Aと周筒部22のうち差込孔部22Bの端面22Cとの間でフック部26Aを周方向に挟んでいる。したがって、外キャップ6を緩み方向A2に回転させても、フック部26Aが差込孔部22Bから抜け出たりすることが防止されている。これにより、フック部26Aと被係止突部14との係止状態がより確実に維持される。
なお、弾性片26が復元変形してフック部26Aが差込孔部22Bから抜け出ることをより抑制するために、折り返した弾性片26を指で押さえておくことが好ましい。
図16に示すように、フック部26Aが小孔部22B1に差し込まれた状態で外キャップ6を口部3に対して締め込み方向A1に回転させると、フック部26Aは、被係止突部14の第2側面14Bに緩み方向A2側から当接する。そして、さらに外キャップ6を締め込み方向A1に回転させると、被係止突部14がフック部26Aを緩み方向A2に相対的に押し込む。すると、フック部26Aが小孔部22B1から大孔部22B2に移動する。ここでフック部26Aが、外キャップ6における小孔部22B1の開口周縁部のうち、大孔部22B2に対して締め込み方向A1に隣接する部分(開口隣接部22E)に係止している。したがって、フック部26Aが緩み方向A2に移動して小孔部22B1から大孔部22B2に到達したときに、外キャップ6に対するフック部26Aの係止が解除される。その結果、弾性片26に作用する弾性復元力により、フック部26Aが大孔部22B2から自動的に抜け出る。
不正開封防止キャップ1を容器本体2の口部3に再度装着する場合には、外キャップ6を口部3に対して締め込み方向A1に回転させる。すると、図6に示すようなラチェット突部25の第2側面25bがラチェット片部24の先端面に対して緩み方向A2側から当接、係止される。そのため、外キャップ6は、内キャップ5と共に口部3に対して締め込み方向A1に回転する。これにより、不正開封防止キャップ1は、容器本体2の口部3に再装着される。このように、外キャップ6が締め込み方向A1に回転するときに、ラチェット機構23は、内キャップ5と外キャップ6との相対回転を規制する。
なお被係止突部14、差込孔部22B、ラチェット機構23および弾性片26は、以下のように構成されている。すなわち、フック部26Aが小孔部22B1に差し込まれた状態で外キャップ6が口部3に対して締め込み方向A1に回転するとき、ラチェット突部25がラチェット片部24に対して緩み方向A2側から当接する前に、フック部26Aが被係止突部14に緩み方向A2側から当接して小孔部22B1から大孔部22B2まで押し込まれる。
この構成は、例えば、内キャップ5における被係止突部14およびラチェット片部24の周方向の位置関係やそれぞれの大きさ、外キャップ6における差込孔部22B、ラチェット突部25、弾性片26およびフック部26Aの周方向の位置関係やそれぞれの大きさを適宜調整することで実現可能である。具体的には、例えば、内キャップ5において、被係止突部14と、ラチェット片部24の先端面と、の周方向の位置を同等にする。そして、外キャップ6において、ラチェット突部25を小孔部22B1に対して緩み方向A2に配置する。これにより、ラチェット片部24の先端面がラチェット突部25に当接する前に、小孔部22B1に差し込まれたフック部26Aを被係止突部14に当接させることができる。
上記構成により、被係止突部14がフック部26Aを小孔部22B1から大孔部22B2に押し込む前にラチェット機構23が機能することが防止される。被係止突部14がフック部26Aを小孔部22B1から大孔部22B2に押し込む前にラチェット機構23が機能すると、フック部26Aが差込孔部22Bから抜け出る前に内キャップ5と外キャップ6とが供回りを開始する。
以上説明したように、本実施形態に係る不正開封防止キャップ1によれば、フック部26Aを差込孔部22Bに差し込まない限り外キャップ6が内キャップ5と共に口部3に対して上記緩み方向A2に意図せず回転することが防止されており、フック部26Aを差込孔部22Bに差し込む操作を知らない非対象者による開封をより確実に防止できる。
一方、フック部26Aが差込孔部22Bに差し込まれた状態で、外キャップ6が口部3に対して締め込み方向A1に回転すると、被係止突部14がフック部26Aを緩み方向A2に相対的に押し込む。その結果、フック部26Aが小孔部22B1から大孔部22B2に移動して、フック部26Aが大孔部22B2から自動的に抜け出る。これにより、フック部26Aを差込孔部22Bから容易に離脱させることができる。したがって、不正開封防止キャップ1の利便性が向上する。
また、外キャップ6を口部3に対して周方向の締め込み方向A1に回転させたときには、内キャップ5がラチェット機構23を介して外キャップ6と共に上記締め込み方向A1に回転するので、不正開封防止キャップ1を開封した後に口部3に対して再度装着することができる。したがって、不正開封防止キャップ1の利便性がさらに向上する。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、弾性片及び被係止突部は、少なくとも1つずつ設けられていればよく、弾性片を複数設けても、被係止突部を1つのみ設けてもよい。
差込孔部は、上下両端において上下方向に開口していない窓部のような形状でなくてもよい。例えば、差込孔部が、下端において下方に開口した形状など、他の形状であってもよい。
小孔部の下端が大孔部の下端よりも上方に位置していてもよい。この場合、外キャップにおける小孔部の開口周縁部のうち、小孔部に対して下側に位置する部分に、フック部が係止する構成を採用することができる。本発明では、フック部が小孔部に差し込まれたときに、フック部が、前記開口周縁部のうち、大孔部に対して締め込み側から隣接する部分に係止する他の構成を採用することができる。
外キャップと弾性片とは、単一部材で構成されてもよいし、2つの部材を組み合わせることによって構成されてもよい。
各構成部材の説明において、「円筒状」などと記載しているが、楕円状や、三角形状、矩形状のような他の多角形状など、適宜他の形状であってもよい。
容器本体は、単層のボトル型容器に限らず、例えば二重容器などの積層型容器であってもよく、パウチ容器であってもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 不正開封防止キャップ
2 容器本体
3 口部
5 内キャップ
6 外キャップ
11 天壁部
14 被係止突部
21 頂板部
22B 差込孔部
22B1 小孔部
22B2 大孔部
23 ラチェット機構
26 弾性片
26A フック部
26A1 連結部
26A2 係止部
A1 締め込み側
A2 緩み側
O キャップ軸

Claims (2)

  1. 内容物が収容される容器本体の口部に螺着される有頂筒状の内キャップと、
    前記内キャップに対してキャップ軸回りの周方向に回転可能に取り付けられ、前記内キャップを外側から囲む有頂筒状の外キャップと、
    を備え、
    前記内キャップの天壁部と前記外キャップの頂板部との間には、前記内キャップにおける前記口部に対する締め込み側に向けて前記外キャップを回転させたときに前記内キャップと前記外キャップとの相対回転を規制すると共に、前記内キャップにおける前記口部に対する緩み側に向けて前記外キャップを回転させたときに前記内キャップと前記外キャップとの相対回転を許容するラチェット機構が設けられ、
    前記内キャップの外周面には、外側に突出する被係止突部が設けられており、
    前記外キャップの外周面には、前記緩み側に突出し、前記締め込み側に折り返し可能な弾性片が設けられており、
    前記外キャップには、前記外キャップを貫通する差込孔部が形成され、
    前記差込孔部のうち、前記締め込み側に位置する小孔部が、前記小孔部に対して前記緩み側に位置する大孔部よりも、キャップ軸方向に小さく、
    前記弾性片には、前記弾性片が前記締め込み側に折り返された状態で前記小孔部に差し込まれることによって、前記外キャップにおける前記小孔部の開口周縁部に、キャップ軸に交差する径方向の内側から係止するフック部が設けられ、
    前記フック部が前記小孔部に差し込まれたときに、前記フック部が、前記開口周縁部のうち、前記大孔部に対して前記締め込み側から隣接する部分に係止し、かつ、前記被係止突部に前記周方向で係止可能とされ、
    前記フック部が前記小孔部に差し込まれて前記外キャップが前記緩み側に向けて回転するときに、前記フック部が前記被係止突部と前記差込孔部の開口縁とによって前記周方向で挟まれることを特徴とする不正開封防止キャップ。
  2. 前記フック部は、
    前記フック部が前記小孔部に差し込まれたときに前記小孔部に位置する連結部と、
    前記連結部から上方に延び、前記フック部が前記小孔部に差し込まれたときに、前記開口周縁部に径方向の内側から係止する係止部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の不正開封防止キャップ。
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