JP6959069B2 - 折り取りスパウト - Google Patents
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Description
また、衛生面からスパウト本体に直接手を触れることを避けるため、スパウト本体の筒部の先端側の外周を覆うカバーを設け、かつ、カバーの取外し動作と折取部の切り離し動作を同時に行うようにして使用者の利便性を向上した折り取りスパウトも公知である(例えば、特許文献1、2等参照。)。
さらに、挿入腕(163)が係合孔(152)と係合していることで、開封時に弱化部(121)を破断した後もカバー(160)が折取部(150)を保持可能となるため、開封時の折取部(150)の散乱を防止できる。
また、折取部が、流路に直交する方向に延びる1対の操作腕を有し、操作腕が、流路を中心とする円周方向に延びる係合孔を有し、カバーの内周部には、流路を中心として回転させた際に係合孔に挿入される挿入腕が設けられているため、使用時にカバーを捩って取り外す動作によって、折取部が弱化部で破断して切り離され、カバーと一体となってスパウト本体から取り外すことができ、廃棄処理も容易となり、利便性が向上する。
また、膨出部は、係合孔よりも上方に突出形成されているため、係合孔に挿入腕が挿入された際、膨出部が挿入腕の上方に位置し、係合孔と膨出部によって挿入腕の上下を挟持するため、挿入腕の係合孔からの意図しない抜けを抑制し、折取部を確実にカバーで保持して落下させることなく離脱させることができる。
また、使用時にカバーを捩って取り外す動作の際、膨出部が係合孔に挿入されない挿入腕の上方を対向した位置関係で押さえるため、より確実に、カバーと折取部とのがたつきを防ぐとともに、挿入腕の係合孔からの意図しない抜けを抑制し、折取部をカバーで保持することができる。
請求項6に記載の構成によれば、スパウト本体の筒部下部の外周面には、ネジ部が設けられており、ネジ部の少なくとも一部は、上下方向に面取りされた面取り部を有しているため、カバーを回転させて折取部ごとカバーをスパウト本体から離脱させる際、ネジ部に接触していたカバーの内周面が、カバーに干渉することなくカバーを容易に取り外すことができる。
折り取りスパウト100は、流路116の先端が一体形成された折取部117により閉じられたものであり、図1および図7に示すように、中心を貫通する流路116を有する筒部111と筒部111の先端から弱化部122を介して一体形成された折取部117とを備え、折取部117により流路116の先端を閉塞可能なスパウト本体110と、スパウト本体110の筒部111の先端側の外周を覆うカバー130とを備えている。
また、凸部115より上方の筒部111の下部外周面には、筒部111の半径方向外方に突出形成された係合突起125が2つ、2つの凸部115を結んだ線と直交する方向から、筒部111を挟み込むように対向配置されている。
係合突起125の上面は、半径方向外方へ向かうに従って下方に傾斜している。
フランジ部114の下方には、パウチ等の容器に取り付け溶着可能な取付部113が接続されている。
また、係合孔119の内面には、係合孔119の半径方向外方側の内側面から半径方向内方に突出形成されたロック用突起120が軸方向上下に亘って設けられている。
さらに、折取部117の、係合孔119よりも上方の外周面には、1対の操作腕118を結んだ線と直交する方向において、半径方向外方に突出形成された2つの膨出部121が対向配置されている。
カバー係合部133は、長辺部側のスカート壁132の内周面に設けられており、スパウト本体110の拡径部112の外周面と係合可能に構成されている。
挿入腕134は、長辺部側のスカート壁132の内周面上部に4つ周状に均等配置されており、それぞれの挿入腕134は、隣り合う挿入腕134と対向する円周方向に延びるように配置されているとともに、後述する、カバー130が、スパウト本体110の先端側を覆って固定された状態において、操作腕118の係合孔119の両側にそれぞれ対向するように配置されている。
よって、挿入腕134は、カバー130を一方に回す際に、操作腕118の係合孔119に挿入可能に構成され、挿入腕134の先端側には、係合孔119に挿入腕134を挿入した際に、ロック用突起120を乗り越えて係合可能な半径方向外方側に突出形成された乗越部135が設けられている。
切欠き部137は、長辺部側のスカート壁132の下部に設けられ、下方が開放されている。
また、切欠き部137は、長辺部側のスカート壁132の中心側から短辺部側のスカート壁132へ向かって徐々に上昇する斜面を形成している。
折り取りスパウト100は、スパウト本体110とカバー130がそれぞれ別個に射出成形等により製造され、スパウト本体110の先端側からカバー130を被せ、カバー130の内周面に形成されたカバー係合部133が筒部111の拡径部112と係合することで、カバー130がスパウト本体110の先端側を覆って固定し、折り取りスパウト100として組立てられる。
また、カバー130に外力が加わってもカバー係合部133を介して筒部111に直接力が加わるのみで折取部117や弱化部122に力が伝わることはなく、意図しない外力により弱化部122が損傷することを確実に防止できる。
このとき、係合窓136と係合突起125は、互いに係合することで、カバー130のスパウト本体110からの抜け止め部として機能する。
なお、説明のため、B−B’断面図は、カバー130の係合窓136や切欠き部137を無視したカバー130の輪郭線を用いる。
この状態から、カバー130を、スパウト本体110に対して時計回りに回し始める。
図8に示すように、徐々にカバー130を回していくと、時計回り円周方向に延在する一方の挿入腕134が1対の操作腕118の係合孔119にそれぞれ挿入され始め、30°回転させて乗越部135がロック用突起120を乗り越えるまで挿入腕134を係合孔119に挿入すると、カバー130を逆回転させても乗越部135がロック用突起120に係合しているため、挿入腕134が係合孔119から抜けることはない。
結果、一方の挿入腕134と他方の挿入腕134とが、隣り合う挿入腕134と対向する円周方向に延在して互いに配置されていること、ロック用突起120と乗越部135が係合していること、膨出部121が上方移動を規制していること、の構成により、カバー130の回転時に発生する周方向のぐらつきを抑え、ロック用突起120と乗越部135の係合が解除されることがなく、そして、挿入腕134を挟持することで、ガタツキを防ぎ、折取部117の意図しない脱落を抑制することができる。
カバー130を35°回転させると、係合窓136は係合突起125よりも周方向に長い孔状に設けられ、係合窓136の周方向の少なくとも一端は、スパウト本体110を流路116を中心として回転させた際の係合突起125の描く円よりも外方に達しているため、カバー130の回転に伴って係合窓136から係合突起125が抜けることで、カバー130のスパウト本体からの抜け止めが解除される。
なお、カバー130の形状は、長辺部側のスカート壁132として機能する部分があればどのような形状でもよく、例えば、カバー天面131の周縁部がトラック形状でもよく、長方形でもよく、明確な長辺短辺の切れ目がないような完全楕円形状でもよい。
このとき、弱化部122は既に捩じ切られているため、切欠き部137の斜面は、カバー130の回転に従って凸部115の斜面と再び接触した際にカムとして機能し、係合窓136および係合突起125によるカバー130のスパウト本体110からの抜け止めも再度解除された状態で、凸部115の斜面に沿ってカバー130を上昇させるとともに、拡径部112とカバー係合部133との係合を解除させることで、スパウト本体110からカバー130を離脱する補助として作用することになる。
また、ネジ部123の凸部115上方に位置する部分(短辺部側のスカート壁132に対応する部分)は、筒部111を挟み込むように対向配置された面取り部124によって上下方向に面取りされており、カバー130を270°回転させた位置でスパウト本体110から離脱させる際、面取り部124側にカバー130のスパウト本体110との最接近部が位置するため、カバー130がネジ部123に干渉することなくスパウト本体110から離脱することができる。
また、上述した実施形態では、係合孔の内面には、係合孔の半径方向外方側の内側面から筒部の半径方向内方に突出形成されたロック用突起が軸方向上下に亘って設けられているものとして説明したが、ロック用突起の形成箇所はこれに限定されず、例えば、係合孔の半径方向内方側の内側面から筒部の半径方向外方にロック用突起が設けられていてもよい。
また、上述した実施形態では、抜け止め部として機能する係合窓および係合突起が設けられているものとして説明したが、抜け止め部の構成はこれに限定されず、例えば、筒部の外周面とカバーの内周面に、互いが上下方向対称に設けられた楔形の突起を設け、互いを係合して抜け止め部として機能させてもよく、抜け止め部として機能する係合窓や係合突起がなくてもよい。
また、上述した実施形態では、カバー係合部が筒部の拡径部と係合することで、カバーがスパウト本体の先端側を覆って固定されるものとして説明したが、カバーの固定方法はこれに限定されず、例えば、拡径部の代わりにネジ部と係合するカバー係合部を設けてもよく、ネジ部および拡径部を含む筒部の外周面と係合する、上下方向に長いリブ状に形成されたカバー係合部を設けてもよい。
110 ・・・ スパウト本体
111 ・・・ 筒部
112 ・・・ 拡径部
113 ・・・ 取付部
114 ・・・ フランジ部
115 ・・・ 凸部
116 ・・・ 流路
117 ・・・ 折取部
118 ・・・ 操作腕
119 ・・・ 係合孔
120 ・・・ ロック用突起
121 ・・・ 膨出部
122 ・・・ 弱化部
123 ・・・ ネジ部
124 ・・・ 面取り部
125 ・・・ 係合突起
130 ・・・ カバー
131 ・・・ カバー天面
132 ・・・ スカート壁
133 ・・・ カバー係合部
134 ・・・ 挿入腕
135 ・・・ 乗越部
136 ・・・ 係合窓
137 ・・・ 切欠き部
Claims (6)
- 中心を貫通する流路を有する筒部と該筒部の先端から弱化部を介して一体形成された折取部とを備え、該折取部により前記流路の先端を閉塞可能なスパウト本体と、該スパウト本体の筒部の先端側の外周を覆うカバーとを備えた折り取りスパウトであって、
前記カバーが、前記スパウト本体の先端側から被せられて前記折取部を含んで覆うように別体に形成され、
前記スパウト本体の先端側を覆って固定された状態で、前記折取部と接触しない形状に形成され、
前記スパウト本体の前記折取部が、前記流路に直交する方向に延びる1対の操作腕を有し、
該操作腕が、前記流路を中心とする円周方向に延びる係合孔を有し、
前記カバーの内周部には、前記カバーを前記流路を中心として回転させた際に前記係合孔に挿入される挿入腕が設けられており、
前記折取部が、前記折取部の外周面の前記操作腕と異なる位置から外方に突出形成される膨出部を有し、
前記膨出部は、前記係合孔よりも上方に突出形成されていることを特徴とする折り取りスパウト。 - 前記膨出部は、1対の前記操作腕を結んだ線と直交する方向において、前記操作腕よりも短く半径方向外方に1対突出形成されていることを特徴とする請求項1に記載の折り取りスパウト。
- 前記係合孔の内面には、前記係合孔の内側面から半径方向に突出形成されたロック用突起が設けられ、
前記挿入腕の先端には、挿入時に前記ロック用突起を乗り越えて係合する半径方向に突出形成された乗越部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の折り取りスパウト。 - 前記挿入腕が、前記係合孔の両側に対向して設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の折り取りスパウト。
- 前記スパウト本体の弱化部より下方の前記筒部の外周面には拡径部が設けられ、
前記カバーの内周面には、前記拡径部と係合するカバー係合部が設けられ、
前記拡径部と前記カバー係合部が係合することにより、前記カバーが前記スパウト本体の先端側を覆って固定されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の折り取りスパウト。 - 前記スパウト本体の筒部下部の外周面には、ネジ部が設けられており、前記ネジ部の少なくとも一部は、上下方向に面取りされた面取り部を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の折り取りスパウト。
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