JP7079082B2 - 熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体 - Google Patents

熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体に関する。
例えば特許文献1には、p型熱電変換材料を有するp型熱電変換材料部112とn型熱電変換材料を有するn型熱電変換材料部111とを直接的に接合して断面U字状に形成した熱電変換素子が開示されている(図8を参照)。このU字状熱電変換素子のp型熱電変換材料部112とn型熱電変換材料部111は、いずれも四角柱状部材であり、互いに対向する側面のうち四角柱状部材の高さ方向一端側部分同士が直接的に接合されて接合面123が形成され、他端側部分は離間していてスリット131が形成されている。
特許第3949848号公報
熱電変換素子は、実装時等に振動や衝撃を受けたり、使用時等に熱サイクル環境下に置かれて熱応力を受けたりするため、接合面に亀裂が生じやすく、接合面が分離すると熱電変換素子の熱電性能が消失してしまうという問題があった。特に、図8に示すようなU字状熱電変換素子の場合には、スリット131の閉鎖側端部と接合面123とが連続するように配置されているが、スリット131の閉鎖側端部に応力が集中しやすいため、接合面123に亀裂が生じやすい。
本発明は、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の接合面に亀裂が生じにくい熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体を提供することを課題とする。
本発明の一態様に係る熱電変換素子は、p型熱電変換材料を有するp型熱電変換材料部と、n型熱電変換材料を有するn型熱電変換材料部とが接合された熱電変換素子であって、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の一側面同士が対向して、対向する部分が接合されていることを要旨とする。
本発明の別の態様に係る熱電変換モジュールは、上記一態様に係る熱電変換素子を備えることを要旨とする。
本発明のさらに別の態様に係る移動体は、上記別の態様に係る熱電変換モジュールを搭載したことを要旨とする。
本発明によれば、熱電変換素子のp型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の接合面に亀裂が生じにくい。
本発明に係る熱電変換素子の第一実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。 第一実施形態の変形例の構造を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る熱電変換素子の第二実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る熱電変換モジュールの一実施形態の構造を模式的に示す図であり、(a)は熱電変換モジュールの内部構造を、一部を破断して示す斜視図であり、(b)は(a)の熱電変換モジュールのA-A断面図である。 実施例21の熱電変換素子の構造を模式的に示す斜視図である。 実施例22の熱電変換素子の構造を模式的に示す斜視図である。 実施例23の熱電変換素子の構造を模式的に示す斜視図である。 従来例及び比較例1、21の熱電変換素子の構造を模式的に示す斜視図である。
本発明の一実施形態について、以下に詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。また、本実施形態には種々の変更又は改良を加えることが可能であり、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。
〔第一実施形態〕
第一実施形態の熱電変換素子は、p型熱電変換材料を有するp型熱電変換材料部12と、n型熱電変換材料を有するn型熱電変換材料部11とが接合された熱電変換素子であって、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の一側面同士が対向して、対向する部分が接合されている。
図1の例では、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11は、同一形状の四角柱状部材であり、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の一側面同士が、外縁を一致させて対向している。そして、対向する部分の全面が、電極等を介することなく直接的に接合されており、且つ、この対向する部分にはp型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11が離間している部分は存在しない。p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11との接合方法は、両者が物理的且つ電気的に接続されるならば、特に限定されない。
なお、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の形状は、四角柱状に限定されず他の柱状であってもよく、例えば、三角柱状、六角柱状等の多角柱状であってもよいし、円柱状、半円柱状であってもよい。また、多角柱状、円柱状、半円柱状等のどのような柱状の場合でも、直角柱状、斜角柱状のいずれであってもよい。さらに、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の形状は、接合して熱電変換素子を形成することが可能であるならば、柱状に限定されるものではなく、例えば角錐状、角錐台状、円錐状、円錐台状、楕円体状とすることもできる。さらに、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の形状は、同一でなくてもよい。
また、上記においては、「p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11は、対向する部分の全面が接合されており、且つ、この対向する部分にはp型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11が離間している部分は存在しない」と説明したが、これは、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23をマクロ的に見た場合のことであって、ミクロ的に見て接合面23の完全な全面が接合していることを意味するものではない。すなわち、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23をマクロ的に見れば、実質的にその全面が接合されているが、ミクロ的に見れば、その極一部の微小部分が接合しておらず離間している場合も、本発明に包含される。
p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23が延びる方向(図1の例では、四角柱状部材の高さ方向)の一端部を高温側端部とし、他端部を低温側端部とする。低温側端部には、ハンダ、金属ペースト等の接合方法を用いて電極及び配線を接続する。そして、高温側端部を加熱するなどして高温側端部と低温側端部との間に温度差を設ければ、熱電変換素子の熱電作用により発電することができる。第一実施形態の熱電変換素子は、例えば廃熱発電に利用可能である。廃熱の発生源は特に限定されるものではないが、自動車、電車、航空機、船舶等の移動体があげられる。また、工場、焼却場、発電所等の産業・民生用プロセスにおいて発生する廃熱も利用可能である。
第一実施形態の熱電変換素子は、上記のように、従来のU字状熱電変換素子とは異なる構造を有している。すなわち、図8に示すU字状熱電変換素子の場合には、p型熱電変換材料部112とn型熱電変換材料部111の一側面同士が対向し、対向する部分のうち一部が接合されており、他部が離間してスリット131が形成されている。そして、p型熱電変換材料部112とn型熱電変換材料部111の接合面123と、応力が集中しやすいスリット131の閉鎖側端部とが連続するように配置されている。これに対して、第一実施形態の熱電変換素子は、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11とが対向する部分にはp型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11が離間している部分(すなわちスリット)は存在しない。
よって、第一実施形態の熱電変換素子は、実装時等に振動や衝撃を受けたり、使用時等に熱サイクル環境下に置かれて熱応力を受けたりしたとしても、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23に亀裂が生じにくく、接合面23が分離しにくい。したがって、第一実施形態の熱電変換素子は、図8に示す従来のU字状熱電変換素子に比べて、熱電性能が消失しにくい。
また、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11が電極を介することなく直接的に接合されているため、p型熱電変換材料部12と電極との間、及び、n型熱電変換材料部11と電極との間の線膨張係数の差を小さくできる。そのため、例えば熱電変換素子を直火で加熱した後に水冷するなど、熱電変換素子に高い負荷が作用するような使い方がなされたとしても、熱電変換素子に割れ、クラック等の損傷が発生し難く、耐久性が高い。さらに、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合界面における抵抗値がほぼゼロとなるため、発電量を増大することができ、発電効率を向上することができる。また、部品数が少なくて済むため、組み立てコストを低減することができる。
なお、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11の少なくとも一方には、接合された一側面以外の面に開口する貫通孔又は有底穴を設けてもよい。使用時に高温側端部と低温側端部との温度差が大きくなるように貫通孔又は有底穴を設ければ、熱電変換素子の熱電性能を向上させることができる。p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11の少なくとも一方には、貫通孔と有底穴のいずれか一方を設けてもよいし、両方を設けてもよい。また、貫通孔と有底穴を設ける個数は、いずれも1個でもよいし複数個でもよい。
熱電変換素子は、図1に示すように、1個のp型熱電変換材料部12と1個のn型熱電変換材料部11を接合して構成してもよいが、図2に示すように、複数個(図2の例の場合は10個)のp型熱電変換材料部12と複数個(図2の例の場合は10個)のn型熱電変換材料部11を交互に接合して構成することもできる。このような構成により、配線や組み立てに要するコストを低減することができる。
次に、第一実施形態の熱電変換素子を用いて構成された熱電変換モジュールについて説明する。例えば、図4に示す熱電変換モジュール60は、図1に示す第一実施形態の熱電変換素子と、低温側配線42と、高温側絶縁基板51と、低温側絶縁基板52と、を備えている。
そして、本実施形態の熱電変換モジュール60は、図4に示すように、一の熱電変換素子が有するp型熱電変換材料部12の低温側端部と、別の熱電変換素子が有するn型熱電変換材料部11の低温側端部とが、低温側配線42を介して電気的に直列に配列された構成を有している。低温側配線42の材料は、導電性金属であればよく、Cu、Ag、Alなどが使用できる。
高温側絶縁基板51及び低温側絶縁基板52は、n型熱電変換材料部11及びp型熱電変換材料部12と、低温側配線42とを固定する機能を備え、さらに熱電変換モジュール60が均一に受熱可能とする機能を備える。
高温側絶縁基板51の材料は、熱電変換モジュール60を使用する際の上限温度(例えば800℃)以上の融点を持ち、熱電変換素子の高温側端部との間で絶縁される材料であればよく、例えばアルミナであってよい。また、低温側絶縁基板52の材料は、高温側絶縁基板51と同一であってもよいし、異なってもよいが、低温側配線42との間で絶縁される材料である必要がある。
なお、熱電変換モジュール60は、高温側絶縁基板51を備えていなくてもよい。この場合は、熱電変換素子の高温側端部と高温側絶縁基板51との接続がなくなるため、熱電変換素子にかかる熱応力が緩和され、高温における熱電変換モジュール60の信頼性が向上する。
このような本実施形態の熱電変換モジュール60は、自動車等の移動体に搭載してもよい。その際には、移動体の廃熱を利用した発電に使用できる。
次に、第一実施形態の熱電変換素子に用いられる熱電変換材料について説明する。p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料の種類は特に限定されるものではないが、例えば600℃以上の熱源を用い且つ大気中での使用(例えば直火加熱)を想定するならば、Siクラスレート化合物等のクラスレート化合物を用いることができる。クラスレート化合物を用いる場合は、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料の少なくとも一方をクラスレート化合物とすればよい。
p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料の少なくとも一方をクラスレート化合物とすれば、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11の電気伝導性が高くなり、熱の伝導性を低減できる。そのため、高温側端部と低温側端部の間の温度差が増大され、発電量を増大することができる。また、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料を、構造の類似しているSiクラスレート化合物とすれば、高温への耐久性、具体的には800℃程度の温度への耐久性に優れ、接合面23の接合強度が向上し、熱電変換素子が損傷しにくい。なお、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料は、Siクラスレート化合物を主成分としていれば、添加物や不純物を少量含有していてもよい。
ここで、Siクラスレート化合物について説明する。Siクラスレート化合物は、複数のSi原子によって構成された結晶格子の内部空間にゲスト原子が封じ込められた化合物であり、化学式AxySizで表すことができる。化学式AxySiz中のAはバリウム(Ba)であってもよい。また、化学式AxySiz中のBはガリウム(Ga)及びアルミニウム(Al)であってもよいし、銅(Cu)又はニッケル(Ni)であってもよい。
あるいは、p型熱電変換材料として使用する場合は、化学式AxySiz中のBは、Ga、Al、Cu、Ni、金(Au)及び白金(Pt)からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素であればよい。一般的に、BがAu又はPtであるときに、Siクラスレート化合物がp型熱電変換材料を形成する傾向にある。
また、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料として使用する場合は、化学式AxySiz中のAとしてBaを選択し、BとしてGa及びAlを選択したBa-Ga-Al-Siクラスレート化合物が好ましい。Ba-Ga-Al-Siクラスレート化合物は、主に、基本的な格子がSiのクラスレート格子から構成され、Ba原子がその内部に内包され、クラスレート格子を構成する原子の一部がGa、Alで置換された構造を有している。このクラスレート化合物は、Ba、Ga、Si、Alが同時に含まれた化合物である。
Ba-Ga-Al-Siクラスレート化合物の化学式BaaGabAlcSidの組成比a、b、c、dは、概ねa+b+c+d=54という関係を有する。また、Ga、Al、Siの各組成比b、c、dは、概ねb+c+d=46という関係を有する。これらの関係を満たせば、当該Ba-Ga-Al-Siクラスレート化合物はSiクラスレート相を主体とするものとなり、理想的な結晶構造をとり得る。
Ga、Al以外の元素でも置換されたSiクラスレート化合物を、熱電変換材料として使用することも可能である。例えば、化学式BaaGabAlcCudNieAufPtgSihで表されるSiクラスレート化合物があげられる。このSiクラスレート化合物のBa、Ga、Al、Cu、Ni、Au、Pt、Siの各組成比a、b、c、d、e、f、g、hは、概ねa+b+c+d+e+f+g+h=54という関係を有する。また、Ga、Al、Cu、Ni、Au、Pt、Siの各組成比b、c、d、e、f、g、hは、概ねb+c+d+e+f+g+h=46という関係を有する。これらの関係を満たせば、当該Siクラスレート化合物はSiクラスレート相を主体とするものとなり、理想的な結晶構造をとり得る。
例えば化学式BaaGabAlcSihで表される化合物がSiクラスレート化合物となる組成は、7≦a≦9、0≦b≦15、0≦c≦15、27≦h≦35である。また、例えば化学式BaaCudSihで表される化合物がSiクラスレート化合物となる組成は、7≦a≦9、2≦d≦10、36≦h≦44である。さらに、例えば化学式BaaNieSihで表される化合物がSiクラスレート化合物となる組成は、7≦a≦9、1≦e≦7、39≦h≦45である。さらに、例えば化学式BaaAufSihで表される化合物がSiクラスレート化合物となる組成は、7≦a≦9、2≦f≦10、36≦h≦44である。さらに、例えば化学式BaaPtgSihで表される化合物がSiクラスレート化合物となる組成は、7≦a≦9、1≦g≦7、39≦h≦45である。
Ba-Ga-Al-Siクラスレート化合物に少量の添加物、不純物が含まれた化合物を、Siクラスレート化合物として使用してもよい。すなわち、化学式BaaGabAlcSidxで表されるBa-Ga-Al-Si-X系のクラスレート化合物を使用してもよい。ここで、Xはホウ素(B)、Pdである。ホウ素(B)やPdは、ゼーベック係数を上昇させるのに有用な場合がある。
Ba-Ga-Al-Si-X系のクラスレート化合物の化学式BaaGabAlcSidxのBa、Ga、Al、Si、Xの各組成比a、b、c、d、xは、概ねa+b+c+d+x=54という関係を有する。なお、Ba-Ga-Al-Si-X系のクラスレート化合物に少量の添加物、不純物が含まれた化合物を、Siクラスレート化合物として使用してもよい。
次に、第一実施形態の熱電変換素子の製造方法の一例について説明する。まず、Siクラスレート化合物の製造方法を説明する。所定の原子組成を有し且つ均一なSiクラスレート化合物のインゴットを製造する。まず、所望の原子組成となるように、所定量の原料(Eu、Ba、Sr、Ga、Al、Si等)を秤量し混合する(混合工程)。原料は、元素単体であってもよいし、合金や化合物であってもよい。また、その形状は、粉末でも片状でも塊状でもよいが、短時間で均質に混ざり合った状態とするためには、微細な粉末状が好ましい。ただし、Baについては、酸化を防ぐために塊状が好ましい。なお、Siの原料として単体のSiではなくAl-Siの母合金を用いると、融点を低下させることができる。
次に、混合した原料を加熱し、溶融させる(溶融工程)。溶融方法は特に限定されるものではなく、種々の方法を用いることができる。溶融方法としては、例えば、抵抗発熱体による加熱溶解、高周波誘導溶解、アーク溶解、プラズマ溶解、電子ビーム溶解などがあげられる。溶融の際に原料を入れるルツボの素材としては、グラファイト、アルミナ、コールドクルーシブル等が、加熱方法に応じて用いられる。溶融は、原料の酸化を防ぐために、不活性ガス雰囲気下又は真空雰囲気下で行うことが好ましい。
加熱時間としては、全ての原料が液体状態で均質に混ざり合う時間が必要とされるが、Siクラスレート化合物の製造に要するエネルギー量を考慮して、加熱時間を短時間としてもよい。例えば、加熱時間は、1分間以上100分間以下としてもよく、さらに1分間以上10分間以下としてもよく、1分間以上5分間以下としてもよい。また、溶融時には、機械的又は電磁的な方法により攪拌を加えてもよい。
続いて、溶融した原料からインゴットを製造する。インゴットの製造方法は特に限定されるものではなく、鋳型を用いて鋳造してもよいし、ルツボ中で凝固させてもよい。そして、できあがったインゴットを均質化するために、インゴットを加熱してアニール処理を施してもよい。
得られたインゴットをボールミル等を用いて粉砕すると、微粒子状のSiクラスレート化合物を得ることができる。得られる微粒子は、焼結性を向上するために細かい粒度とすることが好ましい。例えば、微粒子の粒径は、好ましくは100μm以下であり、さらに好ましくは1μm以上75μm以下である。
所望の粒径の微粒子とするために、ボールミル等でインゴットを粉砕した後に、粒度を調整してもよい。粒度の調整方法としては、ISO3310-1に規定されたレッチェ社製試験ふるいとレッチェ社製ふるい振とう機AS200デジットを用いたふるい分け等があげられる。ふるい分けをガスアトマイズ法等の各種アトマイズ法やフローイングガスエバポレーション法等に変えて、微粉末を製造してもよい。
次に、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11の製造方法を説明する。得られた微粒子状のSiクラスレート化合物を焼結して、均質で空隙の少ない所定形状(例えば四角柱状等の柱状)の焼結体(p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11)を得ることができる。焼結方法としては、放電プラズマ焼結法、ホットプレス法、熱間等方圧加圧焼結法などを用いることができる。
放電プラズマ焼結法を用いる場合は、その焼結の一条件となる焼結温度は、好ましくは600℃以上1000℃以下であり、より好ましくは900℃以上1000℃以下である。焼結時間は、好ましくは1分間以上10分間以下であり、より好ましくは3分間以上7分間以下である。焼結圧力は、好ましくは40MPa以上80MPa以下であり、より好ましくは50MPa以上70MPa以下である。
焼結温度が600℃未満では焼結が完了しないおそれがあり、焼結温度が1000℃超過では微粒子状のSiクラスレート化合物が溶融する場合がある。焼結時間が1分未満では密度が低くなるおそれがあり、焼結時間が10分を超えると焼結が完了・飽和し、それ以上時間をかける意義がないと考えられる。
特に、焼結工程では、微粒子状のSiクラスレート化合物を上記焼結温度まで加熱してその温度で上記焼結時間保持し、その後に当該Siクラスレート化合物を加熱前の温度まで冷却する。この場合、微粒子状のSiクラスレート化合物を焼結温度まで加熱する工程とその温度で保持している工程とでは加圧状態とし、その後の当該Siクラスレート化合物を冷却する工程では加圧状態を解除する。かかる圧力操作によれば、Siクラスレート化合物の焼結体の焼結工程での割れを抑制することができる。
焼結工程により得られたp型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11のそれぞれの焼結体を接合して、接合体を作製する(接合工程)。例えば、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11が同一形状の四角柱状部材である場合には、それぞれの一側面同士を外縁が一致するように対向させ、直接的に接合する。焼結体の接合には、拡散接合法を用いることが望ましい。
あるいは、上記の焼結工程と接合工程を同時に行って、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11の接合体を製造してもよい。すなわち、接合体を形成するための焼結型にp型熱電変換材料の微粒子とn型熱電変換材料の微粒子とを層状に重ねて充填し、焼結することにより、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11が接合された図1に示すような形状の接合体を、一段の工程で製造することができる。
このようにして得られたp型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11が直接接合された接合体を所望の形状に整形加工することにより(整形加工工程)、熱電変換素子を製造する。あるいは、所望の形状を有する焼結型を用意して、上記の焼結工程、接合工程、整形加工工程を一段の工程で行ってもよい。
このような第一実施形態の熱電変換素子は、図8に示すような従来の熱電変換素子に比べて、製造方法が容易であり、低コストである。
〔第一実施形態の熱電変換素子の実施例〕
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
(熱電変換素子の作製)
純度99%以上の高純度のBaと、純度99.9%以上の高純度のAl、Ga、Si、Auを、以下に示す配合比率(配合量(単位はg))で混合して、原料混合物A、Bを得た(混合工程)。原料混合物Aの配合比率は、Ba:12.8g、Al:3.0g、Ga:7.7g、Si:8.9gである。原料混合物Bの配合比率は、Ba:14.4g、Si:14.4g、Au:14.5gである。
得られた原料混合物A、Bをそれぞれ水冷銅ハース上に載置し、Ar(アルゴン)雰囲気中において300Aの電流で1分間アーク溶解した後に、水冷銅ハース上で常温まで冷却することによりインゴットを得た。原料の不均一を解消するためにインゴットを反転して、再度アーク溶解を行った後に上記と同様に冷却した。このような工程を5回繰り返して、Siクラスレート化合物を有するインゴットを得た(インゴット製造工程)。
次に、インゴットの均一性を高めるために、アルゴン雰囲気中においてインゴットを900℃で6時間加熱するアニール処理を施した(アニール処理工程)。なお、得られたインゴットの組成は、各元素の固溶限や第二相、第三相の生成に伴い、原料の仕込み組成(配合比率)とは若干ずれることがある。
得られたインゴットを、メノウ製遊星ボールミルを用いて粉砕し、微粒子を得た(粉砕工程)。このとき、得られた微粒子の粒径が75μm以下となるように、ISO3310-1規格のレッチェ社製試験ふるいとレッチェ社製ふるい振とう機AS200デジットを用いて、粒度を調整した。
得られた各微粒子の性能を確認するために、特性評価用焼結体を作製した。焼結型に各微粒子を充填し、放電プラズマ焼結法(SPS法)を用いて焼結を行った。焼結時には、圧力50MPaまで加圧した後に加熱した。真空雰囲気下にて焼結を行ったが、Arガスなどの不活性雰囲気下で焼結を行ってもよい。焼結型の表面を測温することで、900~1050℃程度まで加熱を行い、その温度で5分間焼結をしてから加圧状態を解除し、室温まで冷却して特性評価用焼結体を得た。冷却時の温度が500℃以上の状態では、特性評価用焼結体を真空雰囲気下で保持することが好ましいが、500℃未満では大気雰囲気下で保持しても差し支えない。
なお、各微粒子は、それぞれ原子組成が異なることから、いずれもSiクラスレート化合物であるものの、好適な焼結温度は異なる。焼結温度が低すぎると、低密度な焼結体となり割れの原因となりうる。また、焼結温度が高すぎると、サンプルが溶融するおそれがある。そのため、温度と焼結の進行度合いとを確認しながら、それぞれ好適な焼結温度を選択する必要がある。
このようにして原料混合物Aから得られた特性評価用焼結体は、n型熱電変換特性を示し、原料混合物Bから得られた特性評価用焼結体は、p型熱電変換特性を示した。
得られた各微粒子がn型熱電変換特性又はp型熱電変換特性を示すことが確認できたので、これら微粒子から熱電変換素子を作製した。すなわち、得られた各微粒子を焼結型に充填して焼結を行い、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部とが接合されてなる熱電変換素子を作製した。焼結型には、まず原料混合物Aから得られた微粒子を充填し、その上に原料混合物Bから得られた微粒子を層状に重ねて充填した。このとき、原料混合物Aから得られた微粒子の層の上面をなるべく水平に形成し、原料混合物Aから得られた微粒子の層と原料混合物Bから得られた微粒子の層との境界が水平になることが望ましい。
なお、原料混合物Aから得られた微粒子と原料混合物Bから得られた微粒子の混合物を、原料混合物Aから得られた微粒子の層と原料混合物Bから得られた微粒子の層との間に配して焼結してもよい。そうすれば、原料混合物Aから得られた微粒子の層と原料混合物Bから得られた微粒子の層との境界において、固相拡散をより促進することができるので、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部とがより強固に接合される。
焼結方法としては、放電プラズマ焼結法(SPS法)を用いた。焼結時には、圧力50MPaまで加圧した後に加熱した。真空雰囲気下にて焼結を行ったが、Arガスなどの不活性雰囲気下で焼結を行ってもよい。焼結型の表面を測温することで、900℃程度まで加熱を行い、その温度で5分間焼結をしてから加圧状態を解除し、室温まで冷却して接合体を得た。
このとき、原料混合物Aから得られた微粒子と原料混合物Bから得られた微粒子とが、ともに緻密に焼結されることが望ましいので、焼結温度としては、両者の焼結温度よりも高温の900℃を選択した。また、冷却時の温度が500℃以上の状態では、焼結体を真空雰囲気下で保持することが好ましいが、500℃未満では大気雰囲気下で保持しても差し支えない。
このようにして得られたp型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の接合体を、奥行1mm×幅5mm×高さ5mmの外形寸法に整形して、熱電変換素子を得た。ここで、高さとは、接合面に沿い且つ高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向の長さに相当し、幅とは、接合面に直交する方向の長さに相当し、奥行とは、接合面に沿い且つ高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向に直交する方向の長さに相当する。
なお、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料が直接固相拡散することで、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部が直接的に接合できればよいので、上記の方法以外の方法でも接合体を製造することができる。
例えば、原料混合物Aから得られた微粒子を焼結して得られた焼結体を、焼結型内に設置し、そこに原料混合物Bから得られた微粒子を充填して、焼結体の上に原料混合物Bから得られた微粒子を配する。これを、原料混合物Aから得られた微粒子の焼結温度よりも低温で焼結することで、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部が直接的に接合された焼結体が得られる。p型熱電変換材料とn型熱電変換材料の焼結温度が異なる場合には、このような方法を採用することもできる。
あるいは、原料混合物Aから得られた微粒子と原料混合物Bから得られた微粒子とを別々に焼結して、各焼結体を接触させた状態で通電接合を行ってもよい。この方法であれば、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部が固相拡散により接合される。
さらには、原料混合物Aから得られた微粒子と原料混合物Bから得られた微粒子とを別々に焼結して、各焼結体を加圧接触させた状態を維持したまま、電気炉等を用いて高温に熱処理する方法を採用することもできる。
(熱電変換素子の評価)
上記のようにして得られた熱電変換素子の耐衝撃性と熱電性能を評価した。耐衝撃性は、熱電変換素子を地上1mの高さから落下させた時の熱電変換素子の割れの有無により評価した。落下後の熱電変換素子の外観を観察し、熱電変換素子に割れやひびが生じた場合は不合格とした。また、外観上異常がない場合でも、抵抗値が倍以上に上昇した場合は、内包的にひびが生じたと判断して不合格とした。この耐衝撃性試験を10個の熱電変換素子について行ったところ、不合格品は5個未満であった。
熱電性能は、起電圧により評価した。すなわち、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の低温側端部に銅端子を接続し、高温側端部をヒーターにより800℃に加熱し、低温側端部を水冷により30℃とした状態で、銅端子から起電圧を測定した。その結果、実施例1の熱電変換素子の起電圧は20mVであった。
(比較例1)
実施例1と同様にして、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の接合体を製造した。得られた接合体を奥行1mm×幅5mm×高さ5mmの外形寸法に整形し、さらに、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の接合面に沿ってスリットを形成して、図8に示すような断面U字状をなす比較例1の熱電変換素子を得た。スリットについて詳述すると、接合体の接合面のうち高温側端部側の部分についてはp型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部が接合されたままとし、低温側端部側の部分についてはp型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部が離間するようにスリットを設けた。
スリットの深さ(接合面に沿い且つ高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向の長さ)は4.0mm、スリットの幅(離間しているp型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の間隔)は0.1mmとした。また、p型熱電変換材料部及びn型熱電変換材料部の低温側端部の幅(スリットの内壁面と熱電変換材料部の側面との間の、接合面に直交する方向の長さ)はいずれも2.45mmとした。
実施例1と同様にして耐衝撃性を評価したところ、不合格品が5個以上であり、耐衝撃性が比較的弱く、壊れやすかった。また、実施例1と同様にして熱電性能を評価したところ、起電圧は80mVであった。
これらの結果から、比較例1の熱電変換素子は、比較的大きな起電圧を得られたものの、耐衝撃性が比較的弱く、壊れやすいことがわかった。
一方、実施例1の熱電変換素子は、起電圧は比較例1よりも低いものの、優れた耐衝撃性を有することがわかった。図2に示すような熱電変換素子、すなわち、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部を複数直列に接続した熱電変換素子とすれば、大きな起電圧を得ることが可能であるので、本発明の熱電変換素子は低消費電力の機器等への適用には有利であると言える。
〔第二実施形態〕
第二実施形態の熱電変換素子の構成は、第一実施形態の熱電変換素子の構成と同様の部分を有しているので、主に異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
第二実施形態の熱電変換素子は、p型熱電変換材料を有するp型熱電変換材料部12と、n型熱電変換材料を有するn型熱電変換材料部11とが接合された熱電変換素子であって、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の一側面同士が対向して、対向する部分が接合されている。
そして、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の少なくとも一方に、上記の接合した一側面(接合面23)以外の面のみに開口し内部に延びる開口部31が設けられていて、この開口部31の位置は、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23から離れている。
図3の例では、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11は、同一形状の四角柱状部材であり、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の一側面同士が、外縁を一致させて対向している。そして、対向する部分の全面が、電極等を介することなく直接的に接合されており、且つ、この対向する部分にはp型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11が離間している部分は存在しない。p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11との接合方法は、両者が物理的且つ電気的に接続されるならば、特に限定されない。
そして、n型熱電変換材料部11には開口部31(以下「スリット31」と記すこともある)が設けられている。詳述すると、スリット31は、n型熱電変換材料部11の表面から内部に向かい且つ接合面23に平行をなして延びる平面状の空隙である。また、スリット31は、四角柱状部材が有する6つの面のうち、一方の底面21と、接合面23に対向しない2つの側面との3つの面のみに開口して、他の面(接合面23、他方の底面、及び接合面23に対向する側面)には開口しない。このスリット31の形成位置は、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23から離れている。
スリット31を設ける個数は、1個でもよいし複数個でもよい。また、スリット31は、接合面23に平行をなしていてもよいが、非平行でもよい。さらに、スリット31は、図3の例のように、一方の底面21と、接合面23に対向しない2つの側面との3つの面のみに開口するものに限定されるものではなく、例えば接合面23以外の3つの側面のみに開口するものでもよい。ただし、スリット31は、低温側端部側の面(図3の例であれば底面21)に開口していることが好ましい。
第二実施形態の熱電変換素子は、上記のように、従来のU字状熱電変換素子とは異なる構造を有している。すなわち、図8に示すU字状熱電変換素子の場合には、p型熱電変換材料部112とn型熱電変換材料部111の一側面同士が対向し、対向する部分のうち一部が接合されており、他部が離間してスリット131が形成されている。そして、スリット131がp型熱電変換材料部112とn型熱電変換材料部111の接合部分に形成されており、p型熱電変換材料部112とn型熱電変換材料部111の接合面123と、応力が集中しやすいスリット131の閉鎖側端部とが連続するように配置されている。
これに対して、第二実施形態の熱電変換素子は、スリット31は有しているものの、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23と、応力が集中しやすいスリット31の閉鎖側端部とが連続するように配置されておらず、離れた位置に存在している。よって、第二実施形態の熱電変換素子は、実装時等に振動や衝撃を受けたり、使用時等に熱サイクル環境下に置かれて熱応力を受けたりしたとしても、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23に亀裂が生じにくく、接合面23が分離しにくい。したがって、第二実施形態の熱電変換素子は、図8に示す従来のU字状熱電変換素子に比べて、熱電性能が消失しにくい。
スリット31の深さ、すなわち、接合面23に沿い且つ高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向の長さが小さいほど、スリット31の閉鎖側端部に亀裂が生じにくいが、スリット31によって熱電変換素子に温度差が生じやすくなるため、スリット31の深さが小さいほど熱電特性は低下する傾向がある。よって、所望の熱電特性や耐性に応じて、スリット31の深さを調整するとよい。また、スリット31と接合面23との間隔が大きいほど熱電特性が低下するので、所望の熱電特性や耐性に応じて、スリット31と接合面23との間隔を調整するとよい。
スリット31と接合面23との間隔は、下記の条件を満たすことが好ましい。その条件について、図3に示す熱電変換素子を例に説明する。図3の熱電変換素子においては、スリット31はp型熱電変換材料部12には設けられておらず、n型熱電変換材料部11のみに設けられており、低温側端部側の底面21に開口し、接合面23に対して平行をなして高温側端部に向かって延びている。
ここで、スリット31を境界として、熱電変換素子を幅方向に2つの部分に分ける。すなわち、スリット31を境界として、接合面23を含む側である接合面含有側部分と、接合面23を含まない側である接合面非含有側部分との2つの部分に分ける。よって、図3の例では、スリット31が形成されていないp型熱電変換材料部12を含む接合面含有側部分は、その一部はp型熱電変換材料で形成されているが残部はn型熱電変換材料で形成されている。一方、スリット31が形成されているn型熱電変換材料部11の一部分である接合面非含有側部分は、全てn型熱電変換材料で形成されている。
このとき、スリット31が形成されていないp型熱電変換材料部12の全体とn型熱電変換材料部11の一部とで構成される接合面含有側部分の体積のうち、p型熱電変換材料部12の体積の割合αは、0.5超過1未満であることが好ましい。この条件を満たすことにより、熱電特性を大きく損なうことなく耐衝撃性等の耐性を良好にすることができる。よって、この条件を持たす熱電変換素子は、実装時等に振動や衝撃を受けたり、使用時等に熱サイクル環境下に置かれて熱応力を受けたりしたとしても、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合面23に亀裂がより生じにくく、接合面23がより分離しにくい。
上記の割合αが0.5以下であると、p型熱電変換材料部12の全体とn型熱電変換材料部11の一部とで構成される接合面含有側部分において、熱電特性がn型特性を示してしまうおそれがあるため、発電量が大きく低下するおそれがある。よって、熱電特性の観点からは、割合αは0.5超過とすることが好ましい。
図3の例とは逆に、スリット31がn型熱電変換材料部11には設けられておらず、p型熱電変換材料部12のみに設けられており、低温側端部側の底面21に開口し、接合面23に対して平行をなして高温側端部に向かって延びている場合も、図3の例と同様である。
スリット31を境界として熱電変換素子を幅方向に2つの部分に分けると、スリット31が形成されていないn型熱電変換材料部11を含む接合面含有側部分は、その一部はn型熱電変換材料で形成されているが残部はp型熱電変換材料で形成されている。一方、スリット31が形成されているp型熱電変換材料部12の一部分である接合面非含有側部分は、全てp型熱電変換材料で形成されている。
そして、図3の例とは逆の構成の例の場合にも、スリット31が形成されていないn型熱電変換材料部11の全体とp型熱電変換材料部12の一部とで構成される接合面含有側部分の体積のうち、n型熱電変換材料部11の体積の割合αは、0.5超過1未満であることが好ましい。
要するに、スリット31がp型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11のいずれに形成されている場合であっても、スリット31を境界として熱電変換素子を幅方向に二分し、接合面23を含む側である接合面含有側部分と、接合面23を含まない側である接合面非含有側部分との2つの部分に分ける。すると、接合面含有側部分は、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11のうち一方の熱電変換材料部の全体と他方の熱電変換材料部の一部とで構成されるが、接合面含有側部分の体積のうち前記一方の熱電変換材料部の体積の割合αが0.5超過1未満であることが好ましい。
なお、第二実施形態の熱電変換素子においては、第一実施形態の場合と同様に、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11の少なくとも一方に、接合された一側面以外の面に開口する貫通孔又は有底穴を設けてもよい。
また、第二実施形態の熱電変換素子は、第一実施形態の場合と同様に、図4に示す熱電変換モジュール60を構成することができる。
さらに、第二実施形態の熱電変換素子に用いられる熱電変換材料については、第一実施形態の熱電変換素子の場合と同様であるので、説明は省略する。
さらに、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11の製造方法や、p型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11の接合体の製造方法は、第一実施形態の熱電変換素子の場合と同様であるが、スリット31の形成は、接合体の製造方法におけるいずれの工程において行っても差し支えない。
例えば、スリット31のない熱電変換材料部を焼結法によって製造し、スリット31のない2つの熱電変換材料部を接合して接合体を得た後に、加工によりスリット31を形成してもよいし、スリット31のない熱電変換材料部を焼結法によって製造した後に、加工によりスリット31を形成し、そのスリット31を形成した熱電変換材料部と他の熱電変換材料部とを接合して接合体を得てもよい。
または、スリット31を有する熱電変換材料部を焼結法によって製造し、そのスリット31を有する熱電変換材料部と他の熱電変換材料部とを接合して接合体を得てもよい。
あるいは、スリット31を形成可能な焼結型を用いて、スリット31を有する接合体を一段の工程で製造してもよい。すなわち、スリット31を有する接合体を形成するための焼結型にp型熱電変換材料の微粒子とn型熱電変換材料の微粒子とを層状に重ねて充填し、焼結することにより、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11が接合された図3に示すような形状の接合体を、一段の工程で製造することができる。
〔第二実施形態の熱電変換素子の実施例〕
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例21)
第一実施形態の熱電変換素子の実施例1及び比較例1で用いた原料混合物A、Bを用いるとともに、第一実施形態の熱電変換素子の実施例1及び比較例1と同様の製造方法を用いて、断面U字状をなす熱電変換素子を製造した。
実施例21の熱電変換素子を図5に示す。図5に示す通り、熱電変換素子を構成するp型熱電変換材料部12の寸法は奥行1mm×幅1.8mm×高さ5mmであり、熱電変換素子を構成するn型熱電変換材料部11の寸法は奥行1mm×幅3.2mm×高さ5mmであり、熱電変換素子の外形寸法は奥行1mm×幅5mm×高さ5mmである。ここで、高さとは、接合面23に沿い且つ高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向の長さに相当し、幅とは、接合面23に直交する方向の長さに相当し、奥行とは、接合面23に沿い且つ高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向に直交する方向の長さに相当する。
p型熱電変換材料部12にはスリット31は設けられておらず、n型熱電変換材料部11には、底面21と、接合面23に対向しない2つの側面との3つの面のみに開口するスリット31が、接合面23に沿い且つ高温側端部へ向かって延びるように形成されている。このスリット31の深さ(接合面23に沿い且つ高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向の長さ)は4.0mmであり、幅は0.1mmである。
熱電変換素子は、接合面23を含む側である接合面含有側部分と、接合面23を含まない側である接合面非含有側部分との2つの部分に分けられるが、図5に示すように、接合面含有側部分の幅は2.0mm、接合面非含有側部分の幅は2.9mmである。
このとき、スリット31が形成されていないp型熱電変換材料部12の全体とn型熱電変換材料部11の一部とで構成される接合面含有側部分の体積のうち、p型熱電変換材料部12の体積の割合αは、0.69である。
実施例21の熱電変換素子の耐衝撃性を、実施例1及び比較例1と同様の方法によって評価した。耐衝撃性試験を10個の熱電変換素子について行ったところ、不合格品は5個未満であった。この結果から、実施例21の熱電変換素子は優れた耐衝撃性を有することが分かる。
(実施例22)
実施例22の熱電変換素子は、各寸法以外は実施例21の熱電変換素子と同様である。実施例22の熱電変換素子を図6に示す。図6に示す通り、熱電変換素子を構成するp型熱電変換材料部12の寸法は奥行1mm×幅2.0mm×高さ5mmであり、熱電変換素子を構成するn型熱電変換材料部11の寸法は奥行1mm×幅3.0mm×高さ5mmであり、熱電変換素子の外形寸法は奥行1mm×幅5mm×高さ5mmである。スリット31の深さは4.0mmであり、幅は0.1mmである。
また、図6に示すように、接合面含有側部分の幅は2.45mm、接合面非含有側部分の幅は2.45mmである。このとき、スリット31が形成されていないp型熱電変換材料部12の全体とn型熱電変換材料部11の一部とで構成される接合面含有側部分の体積のうち、p型熱電変換材料部12の体積の割合αは、0.80である。
実施例22の熱電変換素子の耐衝撃性を、実施例1及び比較例1と同様の方法によって評価した。耐衝撃性試験を10個の熱電変換素子について行ったところ、不合格品は5個未満であった。この結果から、実施例22の熱電変換素子は優れた耐衝撃性を有することが分かる。
(実施例23)
実施例23の熱電変換素子は、スリット31がn型熱電変換材料部11には設けられておらずp型熱電変換材料部12に設けられている点と、p型熱電変換材料部12及びn型熱電変換材料部11の形状が角錐台状であってp型熱電変換材料部12とn型熱電変換材料部11との接合面23が高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向に対して傾斜している点と、各寸法が異なる点以外は、実施例21の熱電変換素子と同様である。
実施例23の熱電変換素子を図7に示す。図7に示す通り、熱電変換素子を構成するp型熱電変換材料部12の寸法は奥行1mm×高温側端部の幅4.0mm×低温側端部の幅3.0mm×高さ5mmであり、熱電変換素子を構成するn型熱電変換材料部11の寸法は奥行1mm×高温側端部の幅1.0mm×低温側端部の幅2.0mm×高さ5mmであり、熱電変換素子の外形寸法は奥行1mm×幅5mm×高さ5mmである。スリット31の深さは4.0mmであり、幅は0.1mmである。
また、図7に示すように、接合面含有側部分の幅は2.45mm、接合面非含有側部分の幅は2.45mmである。このとき、スリット31が形成されていないn型熱電変換材料部11の全体とp型熱電変換材料部12の一部とで構成される接合面含有側部分の体積のうち、n型熱電変換材料部11の体積の割合αは、0.60である。
実施例23の熱電変換素子の耐衝撃性を、実施例1及び比較例1と同様の方法によって評価した。耐衝撃性試験を10個の熱電変換素子について行ったところ、不合格品は5個未満であった。この結果から、実施例23の熱電変換素子は優れた耐衝撃性を有することが分かる。
(比較例21)
比較例21の熱電変換素子は、比較例1の熱電変換素子と同一である。比較例21の熱電変換素子を図8に示す。図8に示す通り、熱電変換素子を構成するp型熱電変換材料部112の寸法は奥行1mm×高温側端部の幅2.5mm×低温側端部の幅2.45mm×高さ5mmであり、熱電変換素子を構成するn型熱電変換材料部111の寸法は奥行1mm×高温側端部の幅2.5mm×低温側端部の幅2.45mm×高さ5mmであり、熱電変換素子の外形寸法は奥行1mm×幅5mm×高さ5mmである。スリット131の深さは4.0mmであり、幅は0.1mmである。
また、図8に示すように、比較例21の熱電変換素子は、p型熱電変換材料部112及びn型熱電変換材料部111の接合面123とスリット131の閉鎖側端部とが連続するように配置されているため、接合面含有側部分及び接合面非含有側部分は存在しないが、スリット131を挟んで配置されたp型熱電変換材料部112とn型熱電変換材料部111は、それぞれp型熱電変換材料又はn型熱電変換材料のみで形成されているので、実施例21等と同様の考え方を用いて、割合αは1.00とする。
比較例21の熱電変換素子の耐衝撃性を、実施例1及び比較例1と同様の方法によって評価した。耐衝撃性試験を10個の熱電変換素子について行ったところ、不合格品が5個以上であった。この結果から、比較例21の熱電変換素子は、耐衝撃性が比較的弱く、壊れやすいことが分かる。
11 n型熱電変換材料部
12 p型熱電変換材料部
21 底面
23 接合面
31 開口部(スリット)
60 熱電変換モジュール

Claims (8)

  1. p型熱電変換材料を有するp型熱電変換材料部と、n型熱電変換材料を有するn型熱電変換材料部とが接合された熱電変換素子であって、
    前記p型熱電変換材料部と前記n型熱電変換材料部の一側面同士が対向して、対向する部分が接合されており、
    前記p型熱電変換材料部と前記n型熱電変換材料部の少なくとも一方に、前記一側面以外の面のみに開口し内部に延びる開口部を設け、前記開口部の位置は、前記p型熱電変換材料部と前記n型熱電変換材料部の接合面から離れており、
    前記開口部は低温側端部側の面に開口する熱電変換素子。
  2. 前記p型熱電変換材料部及び前記n型熱電変換材料部のうち一方の熱電変換材料部に前記開口部が設けられていて、前記開口部を境界として熱電変換素子は幅方向に二分されて、前記接合面を含む側である接合面含有側部分と、前記接合面を含まない側である接合面非含有側部分との2つの部分に分けられ、
    前記接合面含有側部分は、前記p型熱電変換材料部及び前記n型熱電変換材料部のうち他方の熱電変換材料部の全体と一方の熱電変換材料部の一部とで構成され、前記接合面含有側部分の体積のうち前記他方の熱電変換材料部の体積の割合αが0.5超過1未満である請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記p型熱電変換材料部と前記n型熱電変換材料部は同一形状の四角柱状部材であり、前記p型熱電変換材料部及び前記n型熱電変換材料部のうち一方の熱電変換材料部に前記開口部が設けられていて、
    前記開口部は、前記接合面に平行をなして延びる平面状の空隙であり、前記四角柱状部材が有する6つの面のうち、一方の底面と、前記接合面に対向しない2つの側面との3つの面のみに開口して、前記接合面、他方の底面、及び前記接合面に対向する側面には開口しない請求項1又は請求項2に記載の熱電変換素子。
  4. 前記p型熱電変換材料部と前記n型熱電変換材料部は角錐台状部材であり、前記接合面が高温側端部と低温側端部とを結ぶ方向に対して傾斜している請求項1又は請求項2に記載の熱電変換素子。
  5. 前記一側面以外の面に開口する貫通孔又は有底穴を設けた請求項1~4のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  6. 前記p型熱電変換材料がp型Siクラスレート化合物であり、前記n型熱電変換材料がn型Siクラスレート化合物である請求項1~5のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の熱電変換素子を備える熱電変換モジュール。
  8. 請求項7に記載の熱電変換モジュールを搭載した移動体。
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