JP6826925B2 - 熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体 - Google Patents

熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体に関する。
従来から、熱電変換素子として熱電変換材料部と電極層とを組み合わせたものが知られており、特に複数の熱電変換材料部を電気的に配列したものが熱電変換モジュールとして使用されている。
ゼーベック効果を利用した熱電変換モジュールは、熱エネルギーを電気エネルギーに変換することを可能とする。実際に熱電変換する場合は、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部とを用いて、これらを交互に電気的に直列に接続する構造とする。熱電変換モジュールの性質を利用すると、産業・民生用プロセスや移動体から排出される廃熱を有効な電力に変換することができるため、熱電変換は、環境問題に配慮した省エネルギー技術として注目されている。
そこで、廃熱発電の場合の温度域である600〜800℃程度の高温域で使用可能な熱電変換材料が求められている。そのような新しい熱電変換材料の1つとして、クラスレート化合物が注目されている。有望なクラスレート化合物としていくつかの種類が報告されているが、コスト面などからBa−Ga−Al−Si系、Sr−Ga−Al−Si系等のSiクラスレート化合物が注目されている。
Ba、Ga、Al、SiからなるSiクラスレート化合物の組成や合成法については、既にいくつか開示されている。例えば特許文献1には、単位格子あたりx個(10.8≦x≦12.2)のSi原子がAl原子又はGa原子で置換された化学式Ba(Al,Ga)Si46−xで表されるSiクラスレート化合物の単結晶とその製造方法が開示されている。
しかしながら、Siクラスレート化合物を使用した熱電変換材料は熱電変換特性(ゼーベック係数、パワーファクター)が未だ十分でないことが課題とされており、熱電変換特性の向上についての技術が提案されている。例えば特許文献2には、Si基多結晶体の各粒子の周囲にクラスレート化合物多結晶体の粒子が配置された複合体組織を有する熱電変換材料が開示されている。そして、この熱電変換材料は、高いゼーベック係数と低い電気抵抗率を損ねることなく、熱伝導率の大幅な低下を実現することが開示されている。
また、特許文献3には、BaGaAlSi系クラスレート化合物を主体とする化合物において、Sm又はBiからなる相が分散していることで、パワーファクターが増大することが開示されている。さらに、特許文献4には、CoSb系熱電変換材料に関してではあるが、希土類金属を添加して粒界に析出させることによってゼーベック係数を増大する技術が開示されている。
一方、熱サイクル環境下においては、熱電変換材料にクラックや割れが生じる恐れがある。クラックや割れの原因の一つとして、熱電変換材料中に存在する線膨張係数の異なる不純物相がある。線膨張係数の差から、温度変化によって熱電変換材料中にひずみが生じ、そこを起点としてクラックや割れが生じる恐れがある。
また、熱サイクル環境下において、熱電変換材料に経時的な熱電変換特性の劣化が生じる恐れもある。この原因の一つとして、熱電変換材料中の不純物相がある。熱電変換材料が高温下で使用されるなかで、熱電変換特性を有する母相と不純物相に元素拡散が生じ、母相の組成が変化してしまうためである。
特開2004−67425号公報 特開2002−64227号公報 特開2015−2181号公報 特開平11−150307号公報
熱電変換発電の実用化のためには、熱電変換材料の熱電変換特性のさらなる向上が必要である。また、各種装置や各種移動体等への実装の観点から、熱電変換材料には、熱サイクル環境下における機械的強度や経時的特性安定性の向上が必要である。
本発明は、高温下で使用されても熱電変換特性が高く、また、熱サイクル環境下で使用されてもクラック、割れや熱電変換特性の低下が生じにくい熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体を提供することを課題とする。
本発明の一態様に係る熱電変換材料は、複数のSi原子によって構成された結晶格子の内部空間にゲスト原子が封じ込められたSiクラスレート化合物を含有する熱電変換材料であって、ゲスト原子は、Eu原子と、Ba原子又はSr原子であり、結晶格子を構成するSi原子の一部は、Ga原子及びAl原子の少なくとも一方で置換されていて、Siクラスレート化合物は化学式EuGaAlSiで表され、化学式中のAはBa又はSrを示し、また、化学式は、以下の6つの数式0<a≦3.5、7.0≦a+b≦9.0、0≦c≦24、0≦d≦24、22≦e≦38、及びa+b+c+d+e=54をいずれも満たし、c及びdは同時に0とならないことを要旨とする。
また、本発明の他の態様に係る熱電変換素子は、p型熱電変換材料部と、p型熱電変換材料部に接続するn型熱電変換材料部と、を備え、p型熱電変換材料部とn型熱電変換材料部の少なくとも一方が、上記一態様に係る熱電変換材料で形成されていることを要旨とする。
さらに、本発明の他の態様に係る熱電変換モジュールは、上記他の態様に係る熱電変換素子を備えることを要旨とする。
さらに、本発明の他の態様に係る移動体は、上記他の態様に係る熱電変換モジュールを搭載したことを要旨とする。
本発明の熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体は、高温下で使用されても熱電変換特性が高く、また、熱サイクル環境下で使用されてもクラック、割れや熱電変換特性の低下が生じにくい。
本発明に係る熱電変換素子の一実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る熱電変換モジュールの一実施形態の構造を模式的に示す図であり、(a)は熱電変換モジュールの内部構造を、一部を破断して示す斜視図であり、(b)は(a)の熱電変換モジュールのA−A断面図である。 実施例1の熱電変換材料の反射電子像を示す図である。 熱電変換材料におけるEu量とパワーファクターとの関係を示すグラフである。 熱電変換材料におけるEu量とSi相の割合αとの関係を示すグラフである。 熱電変換材料におけるEu量とパワーファクターとの関係を示すグラフである。 熱電変換材料におけるEu量とSi相の割合αとの関係を示すグラフである。
本発明の一実施形態について、以下に詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。また、本実施形態には種々の変更又は改良を加えることが可能であり、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。
本実施形態の熱電変換材料は、複数のSi原子によって構成された結晶格子の内部空間にゲスト原子が封じ込められたSiクラスレート化合物を含有する。ゲスト原子は2種であり、1種はEu原子で、もう1種はBa原子又はSr原子である。また、結晶格子を構成するSi原子の一部は、Ga原子及びAl原子の少なくとも一方で置換されていて、Siクラスレート化合物は化学式EuGaAlSiで表される。
この化学式中のAは、Ba又はSrを示す。また、上記の化学式は、以下の6つの数式0<a≦3.5、7.0≦a+b≦9.0、0≦c≦24、0≦d≦24、22≦e≦38、及びa+b+c+d+e=54をいずれも満たす。ただし、c及びdは同時に0とならない。
なお、上記の化学式中のAがBaである場合は、上記の化学式は、以下の6つの数式0.2<a≦3.5、7.6≦a+b≦8.2、7≦c≦11、0≦d≦7、22≦e≦38、a+b+c+d+e=54をいずれも満たすことがより好ましい。
また、上記の化学式中のAがSrである場合は、上記の化学式は、以下の6つの数式1.0<a≦3.5、7.4≦a+b≦8.0、7≦c≦10、4≦d≦7、22≦e≦38、及びa+b+c+d+e=54をいずれも満たすことがより好ましい。
さらに、上記の化学式は、a+b=8、c+d+e=46、a+b+c+d+e=54をいずれも満たすことが特に好ましく、Siクラスレート化合物におけるSiクラスレート化合物相の割合がより多くなり、理想的な結晶構造を取り得る。
このような構成の本実施形態の熱電変換材料は、Siクラスレート化合物にEuが添加されており、さらにSiクラスレート化合物が上記のような原子組成を有するため、Siクラスレート化合物相の割合が多く、Si相等の不純物相の割合が少ない(すなわち、単相性が高い)。よって、高温下で使用されても熱電変換特性(ゼーベック係数、パワーファクター等)が高い。また、熱サイクル環境下で使用されてもクラック、割れが生じにくく、且つ、熱電変換特性の低下が生じにくい。
例えば、Euを含まない化学式AGaAlSiで表されるSiクラスレート化合物に比べると、本実施形態の熱電変換材料は、高温下(例えば600℃以上800℃以下の高温域)におけるパワーファクターが高く、且つ、Si相の割合が同等程度か、あるいは低い。
本実施形態の熱電変換材料は、常温から800℃までの温度下での使用に好適であるが、特に、600℃以上800℃以下の高温域においても上記のような優れた性能を有しているので、例えば廃熱発電に利用可能である。廃熱の発生源は特に限定されるものではないが、自動車、電車、航空機、船舶等の移動体があげられる。また、工場、焼却場、発電所等の産業・民生用プロセスにおいて発生する廃熱も利用可能である。
さらに、本実施形態の熱電変換材料は、有害元素を含有せず且つ安価である。
なお、本実施形態の熱電変換材料は、上記の化学式EuGaAlSiで表されるSiクラスレート化合物を含有するが、このSiクラスレート化合物は、Eu、Ba、Sr、Ga、Al、Si以外の原子(例えばB(ホウ素)、Pd)を有していてもよい。すなわち、Eu、Ba、Sr、Ga、Al、Si以外の1種以上の元素を添加して、Siクラスレート化合物を製造してもよい。BやPdは、ゼーベック係数を上昇させるのに有効である場合がある。
また、本実施形態の熱電変換材料は、上記のSiクラスレート化合物のみで構成されるか、あるいは、上記のSiクラスレート化合物を主成分とすることが好ましいが、上記のような優れた性能に悪影響を与えない程度の量であれば、各種の添加剤や不純物を含有してもよい。
本実施形態の熱電変換材料は、上記のような優れた性能を有しているため、入力された熱エネルギーを電気エネルギーに変換して出力する機能を有する熱電変換素子や熱電変換モジュールの材料として使用することができる。すなわち、本実施形態の熱電変換素子は、図1に示すように、p型熱電変換材料部12と、p型熱電変換材料部12に接続するn型熱電変換材料部11と、を備えている。p型熱電変換材料部12は、上記した本実施形態の熱電変換材料で形成されており、p型熱電特性を示す。また、n型熱電変換材料部11は、上記した本実施形態の熱電変換材料で形成されており、n型熱電特性を示す。n型熱電変換材料部11とp型熱電変換材料部12は電気的に接続されており、熱電変換素子をなしている。
なお、n型熱電変換材料部11とp型熱電変換材料部12の接続方法は、両者が電気的に接続されるならば、特に限定されない。
また、熱電変換の際には、熱電変換素子におけるn型熱電変換材料部11とp型熱電変換材料部12の接続部分を高温とし、接続部分から離れたn型熱電変換材料部11及びp型熱電変換材料部12のそれぞれの端部側を低温とすることが好ましい。そして、低温とする上記端部側に、電極及び配線を接続する。
本実施形態の熱電変換モジュール60は、図1に示す本実施形態の熱電変換素子を備えている。すなわち、本実施形態の熱電変換モジュール60は、図2に示すように、図1に示す熱電変換素子と、低温側配線42と、高温側絶縁基板51と、低温側絶縁基板52とを備えている。
そして、本実施形態の熱電変換モジュール60は、図2に示すように、一の熱電変換素子が有するp型熱電変換材料部12の低温側部分と、別の熱電変換素子が有するn型熱電変換材料部11の低温側部分とが、低温側配線42を介して電気的に直列に配列された構成を有している。低温側配線42の材料は、導電性金属であればよく、Cu、Ag、Alなどが使用できる。
高温側絶縁基板51及び低温側絶縁基板52は、n型熱電変換材料部11及びp型熱電変換材料部12と、低温側配線42とを固定する機能を備え、さらに熱電変換モジュール60が均一に受熱可能とする機能を備える。
高温側絶縁基板51の材料は、熱電変換モジュール60を使用する際の上限温度(例えば800℃)以上の融点を持ち、熱電変換素子の高温側部分との間で絶縁される材料であればよく、例えばアルミナであってよい。また、低温側絶縁基板52の材料は、高温側絶縁基板51と同一であってもよいし、異なってもよいが、低温側配線42との間で絶縁される材料である必要がある。
なお、熱電変換モジュール60は、高温側絶縁基板51を備えていなくてもよい。この場合は、熱電変換素子の高温側部分と高温側絶縁基板51との接続がなくなるため、熱電変換素子にかかる熱応力が緩和され、高温における熱電変換モジュール60の信頼性が向上する。
このような本実施形態の熱電変換モジュール60は、自動車等の移動体に搭載してもよい。その際には、移動体の廃熱を利用した発電に使用できる。
ここで、本実施形態の熱電変換材料について、さらに詳細に説明する。
〔Si相について〕
Siクラスレート化合物には、Si相が不純物相として存在することがある。熱電変換材料の熱サイクル環境下における機械的強度及び経時的特性安定性の観点から、このSi相の割合は低いことが好ましい。Si相が存在してしまう理由としては、Siクラスレート化合物におけるSi固溶域が狭いことが考えられる。Euを固溶させることで、Siクラスレート化合物におけるSi固溶域が拡大されるため、Si相の割合が低くなるものと考えられる。
Siクラスレート化合物中のSi相の存在は、Siクラスレート化合物を粉末X線回折により分析して、Si相由来の回折ピークパターンを検出することにより確認することができる。なお、Si相には、Eu、Ba、Sr、Ga、Al等の他の元素や、添加物、不純物が僅かに含まれている場合がある。
なお、Si相の割合αとは、Siクラスレート化合物を粉末X線回折により分析して得られるSiクラスレート化合物相の最大回折ピーク強度に対する、Si相の最大回折ピーク強度の割合である。「回折ピーク強度」とは、粉末X線回折において測定された各化合物相のピーク高さと定義する。また、「最大回折ピーク強度」とは、ピーク高さが最大のピークの回折ピーク強度とする。
Siクラスレート化合物相の最大回折ピーク強度に対するSi相の最大回折ピーク強度の割合は、Si相の最大回折ピーク強度をSiクラスレート化合物相の最大回折ピーク強度で除することにより算出することができる。
〔Siクラスレート化合物の製造方法について〕
所定の原子組成を有し且つ均一なSiクラスレート化合物のインゴットを製造する。まず、所望の原子組成となるように、所定量の原料(Eu、Ba、Sr、Ga、Al、Si等)を秤量し混合する(混合工程)。原料は、元素単体であってもよいし、合金や化合物であってもよい。また、その形状は、粉末でも片状でも塊状でもよいが、短時間で均質に混ざり合った状態とするためには、微細な粉末状が好ましい。ただし、Baについては、酸化を防ぐために塊状が好ましい。なお、Siの原料として単体のSiではなくAl−Siの母合金を用いると、融点を低下させることができる。
次に、混合した原料を加熱し、溶融させる(溶融工程)。溶融方法は特に限定されるものではなく、種々の方法を用いることができる。溶融方法としては、例えば、抵抗発熱体による加熱溶解、高周波誘導溶解、アーク溶解、プラズマ溶解、電子ビーム溶解などが挙げられる。溶融の際に原料を入れるルツボの素材としては、グラファイト、アルミナ、コールドクルーシブル等が、加熱方法に応じて用いられる。溶融は、原料の酸化を防ぐために、不活性ガス雰囲気下又は真空雰囲気下で行うことが好ましい。
加熱時間としては、全ての原料が液体状態で均質に混ざり合う時間が必要とされるが、Siクラスレート化合物の製造に要するエネルギー量を考慮して、加熱時間を短時間としてもよい。例えば、加熱時間は、1分間以上100分間以下としてもよく、さらに1分間以上10分間以下としてもよく、1分間以上5分間以下としてもよい。また、溶融時には、機械的又は電磁的な方法により攪拌を加えてもよい。
続いて、溶融した原料からインゴットを製造する。インゴットの製造方法は特に限定されるものではなく、鋳型を用いて鋳造してもよいし、ルツボ中で凝固させてもよい。そして、できあがったインゴットを均質化するために、インゴットを加熱してアニール処理を施してもよい。
得られたインゴットをボールミル等を用いて粉砕すると、微粒子状のSiクラスレート化合物を得ることができる。得られる微粒子は、焼結性を向上するために細かい粒度とすることが好ましい。例えば、微粒子の粒径は、好ましくは100μm以下であり、さらに好ましくは1μm以上75μm以下である。
所望の粒径の微粒子とするために、ボールミル等でインゴットを粉砕した後に、粒度を調整してもよい。粒度の調整方法としては、ISO3310−1に規定されたレッチェ社製試験ふるいとレッチェ社製ふるい振とう機AS200デジットを用いたふるい分け等があげられる。ふるい分けをガスアトマイズ法等の各種アトマイズ法やフローイングガスエバポレーション法等に変えて、微粉末を製造してもよい。
得られた微粒子状のSiクラスレート化合物を焼結して、均質で空隙の少ない、所定の形状の焼結体を得ることができる。焼結方法としては、放電プラズマ焼結法、ホットプレス法、熱間等方圧加圧焼結法などを用いることができる。
放電プラズマ焼結法を用いる場合は、その焼結の一条件となる焼結温度は、好ましくは600℃以上1000℃以下であり、より好ましくは900℃以上1000℃以下である。焼結時間は、好ましくは1分以上10分以下であり、より好ましくは3分以上7分以下である。焼結圧力は、好ましくは40MPa以上80MPa以下であり、より好ましくは50MPa以上70MPa以下である。
焼結温度が600℃未満では焼結が完了しない恐れがあり、焼結温度が1000℃超過では微粒子状のSiクラスレート化合物が溶融する場合がある。焼結時間が1分未満では密度が低くなる恐れがあり、焼結時間が10分を超えると焼結が完了・飽和し、それ以上時間をかける意義がないと考えられる。
特に、焼結工程では、微粒子状のSiクラスレート化合物を上記焼結温度まで加熱してその温度で上記焼結時間保持し、その後に当該Siクラスレート化合物を加熱前の温度まで冷却する。この場合、微粒子状のSiクラスレート化合物を焼結温度まで加熱する工程とその温度で保持している工程とでは加圧状態とし、その後の当該Siクラスレート化合物を冷却する工程では加圧状態を解除する。かかる圧力操作によれば、Siクラスレート化合物の焼結体の焼結工程での割れを抑制することができる。
〔Siクラスレート化合物の生成の確認方法について〕
上記の製造方法によってSiクラスレート化合物が生成されたか否かは、組成分析及び粉末X線回折(XRD)によって確認することができる。具体的には、Siクラスレート化合物の微粒子を焼結し、得られた焼結物を再度粉砕して粉末を得て、JIS K0131に準ずる方法により粉末の回折X線を測定する。得られたピークがタイプ1クラスレート相(Pm−3n、空間群No.223)又はタイプ8クラスレート相(I−43m、空間群No.217−1)を示すものであれば、Si系クラスレート化合物が生成したことが確認できる。
Siクラスレート化合物にEuが内包されているか否かは、組成分析により確認することができる。組成分析の結果、前述の6つの数式を全て満たし、且つ、Siクラスレート化合物にEuが検出されれば、Eu置換Siクラスレート化合物が合成されたことが確認できる。なお、Euが理想的に元素置換しているか否かの確認は非常に困難であるため、EuがSiクラスレート化合物に含有していることが確認できれば、Eu置換Siクラスレート化合物が合成されているとする。
〔Si相の生成の確認方法について〕
上記の製造方法によって生成されたSiクラスレート化合物には、不純物相としてSi相が生成される恐れがあり、Si相によって熱電変換材料の機械的強度や経時的特性安定性が低下する恐れがある。そのため、Siクラスレート化合物中のSi相の割合を低下させることが望まれる。
上記の製造方法によってSi相が生成されたか否かは、Siクラスレート化合物の生成の確認と同様に、組成分析及び粉末X線回折(XRD)によって確認することができる。具体的には、Siクラスレート化合物の微粒子を焼結し、得られた焼結物を再度粉砕して粉末を得て、JIS K0131に準ずる方法により粉末の回折X線を測定する。得られたピークがSi相(Fd−3m、空間群No.227)を示すものであり、得られた組成分析結果のSi原子比が90atm.%以上であれば、Si相が生成したことが確認できる。
〔熱電変換材料の特性の評価方法について〕
次に、上記の方法で製造された熱電変換材料(Siクラスレート化合物)の無次元性能指数ZTを算出するための特性評価方法の一例について説明する。特性評価の項目は、ゼーベック係数Sと電気抵抗率ρである。
まず、熱電変換材料の粉末の焼結物について、電子線マイクロアナライザー(株式会社島津製作所製EPMA−1610)による組成分析と、ミクロ組織観察及び焼結密度測定を行う。各種特性の評価用サンプルは、円柱状焼結体(直径20mm、高さ5〜20mm)から切り出し整形して作製する。ゼーベック係数Sと電気抵抗率ρは、アルバック理工株式会社製の熱電特性評価装置ZEM−3を用いた四端子法により測定する。以上の測定結果からパワーファクターも算出でき、その熱電変換材料の特性をパワーファクターによって評価することができる。
〔実施例〕
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
純度99%以上の高純度のBa、Sr、Euと、純度99.9%以上の高純度のAl、Ga、Siを、表1に示す配合比率(配合量(単位はg))で混合して、実施例1〜9及び比較例1〜4の各原料混合物を得た(混合工程)。
この原料混合物を水冷銅ハース上に載置し、Ar(アルゴン)雰囲気中において300Aの電流で1分間アーク溶解した後に、水冷銅ハース上で常温まで冷却することによりインゴットを得た。原料の不均一を解消するためにインゴットを反転して、再度アーク溶解を行った後に上記と同様に冷却した。このような工程を5回繰り返して、Siクラスレート化合物を有するインゴットを得た(インゴット製造工程)。
次に、インゴットの均一性を高めるために、アルゴン雰囲気中においてインゴットを900℃で6時間加熱するアニール処理を施した(アニール処理工程)。なお、得られたインゴットの組成は、各元素の固溶限や第二相、第三相の生成に伴い、原料の仕込み組成(配合比率)とは若干ずれることがある。
得られたインゴットを、メノウ製遊星ボールミルを用いて粉砕し、微粒子を得た(粉砕工程)。このとき、得られた微粒子の粒径が75μm以下となるように、ISO3310−1規格のレッチェ社製試験ふるいとレッチェ社製ふるい振とう機AS200デジットを用いて、粒度を調整した。
得られた微粒子の性能を確認するために、特性評価用焼結体を作製した。焼結型に各微粒子を充填し、放電プラズマ焼結法(SPS法)を用いて焼結を行った。焼結時には、圧力50MPaまで加圧した後に加熱した。真空雰囲気下にて焼結を行ったが、Arガスなどの不活性雰囲気下で焼結を行ってもよい。焼結型の表面を測温することで、900〜1050℃程度まで加熱を行い、その温度で5分間焼結をしてから加圧状態を解除し、室温まで冷却して特性評価用焼結体を得た。冷却時の温度が500℃以上の状態では、特性評価用焼結体を真空雰囲気下で保持することが好ましいが、500℃未満では大気雰囲気下で保持しても差し支えない。
なお、各微粒子は、それぞれ原子組成が異なることから、いずれもSiクラスレート化合物であるものの、好適な焼結温度は異なる。焼結温度が低すぎると、低密度な焼結体となり割れの原因となりうる。また、焼結温度が高すぎると、サンプルが溶融する恐れがある。そのため、温度と焼結の進行度合いとを確認しながら、それぞれ好適な焼結温度を選択する必要がある。
このようにして得られた各特性評価用焼結体について、電子線マイクロアナライザー(株式会社島津製作所製EPMA−1610)を用いて組成分析を行った。また、「Siクラスレート化合物の生成の確認方法について」と「Si相の生成の確認方法について」において前述したX線回折を行って、Siクラスレート化合物中のSi相の割合αを算出した。
さらに、「熱電変換材料の特性の評価方法について」において前述した特性評価を行った。すなわち、特性評価用焼結体の中心部分を切り出し、ゼーベック係数Sと電気抵抗率ρを測定した。ゼーベック係数Sと電気抵抗率ρは、アルバック理工株式会社製の熱電特性評価装置ZEM−3を用いた四端子法により測定した。そして、得られたゼーベック係数Sと電気抵抗率ρから、パワーファクターを算出した。
図3に、実施例1の熱電変換材料の反射電子像を示す。実施例1の組成分析の結果、Siクラスレート化合物相が存在し(図3を参照)、Euが存在したことからEu置換Siクラスレート化合物であった。また、実施例1の熱電変換材料の粉末XRDによる回折パターンから、タイプ1Siクラスレート相とSi相とが存在することが分かった。実施例1におけるSi相の割合αは0.03であった。
実施例2〜5及び比較例1〜3の熱電変換材料も、実施例1と同様に評価を行った。それぞれの実施例及び比較例における組成分析の結果と、Si相の割合αと、600℃におけるパワーファクターとを、それぞれ表2、3、4に示す。なお、組成分析の結果は、原子の量比の合計が54となるように換算している。ただし、数値の丸め方等により、a+b+c+d+eが54前後となる場合もある。
また、実施例1〜3及び比較例1について、Eu量と600℃におけるパワーファクターとの関係を示すグラフと、Eu量とSi相の割合αとの関係を示すグラフを、それぞれ図4、5に示す。図4、5のグラフにおいては、実施例を○印で、比較例を×印で示してある。
実施例2、3は、比較例1に比べて、600℃におけるパワーファクターが高かった。さらに、Si相の割合αは少なく、すなわち熱電変換材料の単相性(Siクラスレート化合物相の単相)が高かった。これらの結果から、Eu置換Ba−Ga−Al−Si系クラスレート化合物では、熱電変換特性及び単相性の向上を確認することができた。
実施例4、5は、比較例2、3に比べて、それぞれ600℃におけるパワーファクターが高かった。さらに、Si相の割合αは少なく、すなわち熱電変換材料の単相性(Siクラスレート化合物相の単相)が高かった。これらの結果から、Eu置換Ba−Ga−Si系クラスレート化合物及びEu置換Ba−Al−Si系クラスレート化合物においても、熱電変換特性及び単相性の向上を確認することができた。
また、化学式EuGaAlSiで表されるSiクラスレート化合物のAとしてBaが選択された場合に、熱電変換特性及び単相性の向上を確認することができた。
実施例6、7、8、9及び比較例4の熱電変換材料についても、上記した他の実施例と同様に評価を行った。仕込み組成、Eu量、Si相の割合α、800℃におけるパワーファクターをそれぞれ表5に示す。また、実施例6〜9及び比較例4について、Eu量と800℃におけるパワーファクターとの関係を示すグラフと、Eu量とSi相の割合αとの関係を示すグラフを、それぞれ図6、7に示す。図6、7のグラフにおいては、実施例を○印で、比較例を×印で示してある。
実施例6、7は、比較例4に比べて、それぞれ800℃におけるパワーファクターが高かった。さらに、Si相の割合αは少なく、すなわち熱電変換材料の単相性(Siクラスレート化合物相の単相)が高かった。そして、実施例8、9は、実施例6、7よりもさらに800℃におけるパワーファクターが高く、Si相の割合αは少なかった。これらの結果から、化学式EuGaAlSiで表されるSiクラスレート化合物のAとしてSrが選択された場合においても、熱電変換特性及び単相性の向上を確認することができた。
11 n型熱電変換材料部
12 p型熱電変換材料部
60 熱電変換モジュール

Claims (5)

  1. 複数のSi原子によって構成された結晶格子の内部空間にゲスト原子が封じ込められたSiクラスレート化合物を含有する熱電変換材料であって、
    前記ゲスト原子は、Eu原子と、Ba原子又はSr原子であり、前記結晶格子を構成するSi原子の一部は、Ga原子及びAl原子の少なくとも一方で置換されていて、前記Siクラスレート化合物は化学式EuGaAlSiで表され、
    前記化学式中のAはBa又はSrを示し、
    また、前記化学式は、前記化学式中のAがBaである場合は、以下の6つの数式0.2≦a≦3.5、7.5≦a+b≦8.0、0≦c≦16.0、0≦d≦13.0、30.5≦e≦33.7、及びa+b+c+d+e=54をいずれも満たし、c及びdは同時に0とならず、
    前記化学式中のAがSrである場合は、以下の6つの数式1.0≦a≦3.5、7.4≦a+b≦7.7、7.8≦c≦8.6、4.5≦d≦6.3、32.5≦e≦33.3、及びa+b+c+d+e=54をいずれも満たし、
    前記Siクラスレート化合物はSiクラスレート化合物相とSi相を有し、
    前記化学式中のAがBaである場合は、前記Siクラスレート化合物中の前記Si相の割合αは0.01≦α≦0.04であり、
    前記化学式中のAがSrである場合は、前記Siクラスレート化合物中の前記Si相の割合αは0.10≦α≦0.24である熱電変換材料。
  2. 前記化学式中のAはBaであり、
    また、前記化学式は、以下の6つの数式0.2<a≦3.5、7.6≦a+b≦8.0、7≦c≦11、0≦d≦7、30.5≦e≦33.7、及びa+b+c+d+e=54をいずれも満たす請求項1に記載の熱電変換材料。
  3. p型熱電変換材料部と、前記p型熱電変換材料部に接続するn型熱電変換材料部と、を備え、前記p型熱電変換材料部と前記n型熱電変換材料部の少なくとも一方が、請求項1又は請求項2に記載の熱電変換材料で形成されている熱電変換素子。
  4. 請求項3に記載の熱電変換素子を備える熱電変換モジュール。
  5. 請求項4に記載の熱電変換モジュールを搭載した移動体。
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