JP7077015B2 - 容器、除湿装置 - Google Patents

容器、除湿装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7077015B2
JP7077015B2 JP2017253030A JP2017253030A JP7077015B2 JP 7077015 B2 JP7077015 B2 JP 7077015B2 JP 2017253030 A JP2017253030 A JP 2017253030A JP 2017253030 A JP2017253030 A JP 2017253030A JP 7077015 B2 JP7077015 B2 JP 7077015B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall portion
cover member
container
aqueous solution
moisture permeable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017253030A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019118849A (ja
Inventor
隆志 小金井
優子 ▲高▼井
弘恭 明神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ST Corp
Original Assignee
ST Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ST Corp filed Critical ST Corp
Priority to JP2017253030A priority Critical patent/JP7077015B2/ja
Publication of JP2019118849A publication Critical patent/JP2019118849A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7077015B2 publication Critical patent/JP7077015B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)

Description

本発明は、内部に除湿剤を収容する容器、及び除湿装置に関する。
従来、袋状の容器に潮解性の除湿剤を収容した除湿装置が知られている。この種の容器として、当該容器内の空間を構成する部分の一部を、微多孔膜を含むシート部材で形成した容器が知られている。微多孔膜は、水蒸気を通し、かつ、除湿剤が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制する孔が複数形成された膜である(例えば、特許文献1参照)。微多孔膜を通過して容器内に侵入した空気中の水蒸気は、除湿剤と反応して水溶液となり、容器内に溜まる。
実開昭60-52256号公報
上述のように、内部の空間を構成する部分の一部が微多孔膜を含むシート部材から形成された容器を有する除湿装置には、以下の問題があった。すなわち、容器に外部から圧力が加わると、容器内部の水溶液が微多孔膜を通過して外部に出る。または、微多孔膜に汚れ等が付着すると、汚れ等の性質によっては、容器内の水溶液が微多孔膜を通過して外部に出るという問題がある。または、使用時に透湿フィルムに穴が開いてしまい、穴から容器内の水溶液が外部に出るという問題が有る。
例えば、ユーザが容器を強く握ったり、または、容器を落下させることによって容器が外部から押圧されると、容器内の水溶液が微多孔を通過して外部に出る場合がある。
または、使用者が、ハンドクリーム等が付着した手で微多孔膜に触れると、ハンドクリーム等に含まれる界面活性成分が微多孔膜に付着する虞がある。微多孔膜の界面活性成分が付着した所は表面張力が下がり、容器内の水溶液が微多孔膜を通過して外部に出てしまう。
または、使用時に微多孔膜やフィルムなどの表面にきずがついたり、熱溶着された端部が切れてしまったりすることで、使用時に容器内の水溶液が微多孔膜を通過して外部に出てしまう。このように、容器内の水溶液が外部に出ることにより、除湿装置の周囲が汚れる。
この為、本発明は、内部に貯留された水溶液が外部に出ることを防止可能な容器、及び除湿装置に関する。
本発明の容器は、除湿剤を収容可能容器である。前記容器は、水蒸気が通過可能であり、かつ、前記除湿剤が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制する透湿部を、内部の空間を構成する上下方向に延設された壁部の少なくとも一部に有する容器本体と、前記容器本体の前記壁部の表面に沿って前記透湿部の下方に設けられ、上縁以外の縁が前記容器本体の前記壁部に固定された、前記水溶液を通さない材料で形成されたカバー部材と、を備える。前記カバー部材の前記上縁より上方に前記透湿部の少なくとも一部が存在する。前記容器は、前記壁部の前記表面と前記カバー部材の前記上縁との間に、前記透湿部の少なくとも一部を通って前記容器本体の外部に出て前記壁部の前記表面を伝って流れ落ちる前記水溶液を通過可能な隙間を有する。
本発明の除湿装置は、除湿剤と、容器と、を備える。前記容器は、水蒸気が通過可能であり、かつ、前記除湿剤が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制する透湿部を、内部の空間を構成する上下方向に延設された壁部の少なくとも一部に有する容器本体と、前記容器本体の前記壁部の表面に沿って前記透湿部の下方に設けられ、上縁以外の縁が前記容器本体の前記壁部に固定された、前記水溶液を通さない材料で形成されたカバー部材と、を備える。前記カバー部材の前記上縁より上方に前記透湿部の少なくとも一部が存在する。前記容器は、前記壁部の前記表面と前記カバー部材の前記上縁との間に、前記透湿部の少なくとも一部を通って前記容器本体の外部に出て前記壁部の前記表面を伝って流れ落ちる前記水溶液を通過可能な隙間を有する。
本発明によれば、容器内の水溶液が外部に出た場合であっても、当該容器外に出た水溶液は透湿部を伝ってカバー部材の上縁と容器本体との間の隙間を通って、カバー部材と容器本体とにより構成された収容空間内に収容されるので、外部に出た水溶液が載置部上に流れ出ることを防止できる。
さらに、カバー部材によって、使用者が接触しても、容器の内部の空間から水溶液が出ることがない範囲を確保することができる。換言すると、使用者はカバー部材を把持することによって、使用者の手に界面活性成分等の異物が付着していた場合であっても、容器内から水溶液が外部に出ることを防止できる。
本発明の実施形態に係る除湿装置を前方から見た状態を一部切り欠いて示す斜視図。 本発明の実施形態に係る除湿装置を後方から見た状態を示す背面図。 本発明の実施形態に係る除湿装置に用いられる容器の後壁部を示す断面図。 本発明の実施形態に係る除湿装置に用いられるカバー部材の溶着箇所を示す説明図。 本発明の実施形態に係る除湿装置の変形例を示す概略図。
本発明の一実施形態に係る除湿装置10を、図1乃至図5を用いて説明する。図1は、除湿装置10を前方から見た状態を一部切り欠いて示す斜視図である。図2は、除湿装置10を後方から見た状態を示す背面図である。図3は、除湿装置10に用いられる容器15の後壁部22を示す断面図である。図4は、除湿装置10に用いられるカバー部材30の溶着箇所を示す説明図である。なお、図4中では、溶着箇所をわかりやすくするために、ハッチングを付している。このハッチングは断面を示すものではない。
図1及び図2に示すように、除湿装置10は、容器15、及び、容器15内に収容された除湿剤40を有している。
容器15は、容器本体20、及び容器本体20に固定されたカバー部材30を有している。容器本体20は、内部に閉塞した空間Rを有している。さらに、容器本体20は、少なくとも一部が、透湿部に形成されている。透湿部は、後述する微多孔膜24を含むシート部材から形成された部分であり、水蒸気を通し、かつ、容器本体20内に貯留された水溶液を通さない性質を有する部分である。容器本体20内に貯留された水溶液は、本実施形態では、除湿剤40が水蒸気により潮解して生成された水溶液である。
容器本体20は、一例として、複数のシート部材を、例えば熱による溶着によって固定することにより構成された所謂スタンディングパウチ容器である。容器本体20は、立位状態で机等の載置部1上に載置可能に構成されている。
本実施形態では、容器本体20は、一例として、前壁部21、後壁部22、及び底壁部23を有している。容器本体20は、前壁部21、後壁部22、及び底壁部23により、内部に除湿剤40を収容可能な空間Rを形成する。
前壁部21は、透明であり、空気、及び、容器15内に貯留された水溶液を通さないシート部材から形成されている。前壁部21は、空気を通さないことから、水蒸気も通さない。前壁部21は、一例として、ポリアミドやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、塩化ビニル等から形成されたプラスチックフィルムを有している。前壁部21は、一例として、長方形状に形成されている。
図2に示すように、後壁部22は、水蒸気を通し、且つ、容器本体20内に貯留された水溶液の通過を規制する微多孔膜24を含むシート部材から形成されている。このシート部材は、具体的には、図3に示すように、空気を通し、かつ、除湿剤40が水蒸気により潮解して生成された水溶液を通さない性質を有する微多孔膜24、及び、この微多孔膜24の両面のそれぞれに固定された不織布25を有するシート部材である。微多孔膜の厚みは、一例で、20μm以上であって200μm以下である。不織布25は、目付けで10g以上であって100g以下である。
微多孔膜24は、複数の孔を有する膜である。これらの孔のそれぞれは、水蒸気を通す大きさを有し、かつ、除湿剤40が水蒸気により潮解して生成された水溶液が通らない大きさを有する。孔は、例えば0.1μm以上であって10μm以下の径を有している。微多孔膜24は、この孔を複数有することにより、水蒸気を通過させ、水溶液の通過を規制する。不織布25は、水蒸気が通過可能に形成されている。
後壁部22は、一例として、前壁部21と同形状に形成されている。このように構成された後壁部22の一方の短手方向に沿う第1の後壁部用縁部22aは、前壁部21の一方の短手方向に沿う第1の前壁部用縁部21aに、一例として熱による溶着により、固定されている。
後壁部22の長手方向に沿う第2の後壁部用縁部22bは、前壁部21の長手方向に沿う第2の前壁部用縁部21bに、一例として熱による溶着によって、固定されている。後壁部22の長手方向に沿う第3の後壁部用縁部22cは、前壁部21の長手方向に沿う第3の前壁部用縁部21cに、一例として熱による溶着によって、固定されている。
このように構成された後壁部22のうち、溶着されていない部分は、透湿部Xとなる。すなわち、後壁部22の、第1の後壁部用縁部22a、第2の後壁部用縁部22b、第3の後壁部用縁部22c、及び後述する底壁部23に溶着される、短手方向に沿う第4の後壁部用縁部22dを除く部分は、容器本体20の内部の空間Rに空気を移動する通路として機能する部分である透湿部Xとなる。透湿部Xは、水蒸気が通過可能であり、かつ、除湿剤40が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制する微多孔膜24を含むシート部材で形成された部分である。
底壁部23は、容器本体20内に貯留された水溶液、及び、空気を通さない性質を有するシート部材から形成されている。底壁部23は、一例として、前壁部21を構成するシート部材と同じシート部材から形成されている。
底壁部23は、一例として、長方形状に形成されている。底壁部23は、前壁部21の長手方向の他端部、及び後壁部22の長手方向の他端部に、例えば熱により、溶着されている。底壁部23は、前壁部21及び後壁部22を互いに引き離すことによって、図1に示すように展開される。なお、底壁部23を折り畳むことによって、容器本体20を扁平にすることが可能となる。
このように構成された容器本体20は、内部に除湿剤40が収容されると、除湿剤40によって前壁部21及び後壁部22が互いに離れることにより、底壁部23が展開される。底壁部23が展開されると、前壁部21の底壁部23側の短手方向に沿う縁、及び、後壁部22の底壁部23側の短手方向に沿う縁が、環状に連続する。
このように、前壁部21の短手方向に沿う縁、及び後壁部22の短手方向に沿う縁が環状に連続することにより、容器本体20は、これら縁を下端縁として、載置部1上に載置可能となる。
カバー部材30は、後壁部22の表面に沿って透湿部Xの少なくとも一部より下方に設けられる。換言すると、カバー部材30は、後壁部22の表面に沿ってカバー部材30の上方に透湿部Xの少なくとも一部が配置されるように、容器本体20に設けられる。また、本実施形態では、カバー部材30は、さらに、透湿部Xの下縁X1の全域を覆う。
カバー部材30は、具体例として、透湿部Xの下縁X1から所定高さまでの透湿部Xの範囲の全域を覆う。この所定高さは、透湿部Xの上縁X2よりも下の位置である。さらに具体的には、カバー部材30は、後壁部22の略中央位置から下側の範囲の全域を覆う。
なお、後壁部22の透湿部Xは、後壁部22の、内部の空間Rに空気を通過可能な部分である。また、後壁部22の、容器本体20内の空間Rを構成する部分とは、本実施形態では、後壁部22の、前壁部21や底壁部23に溶着される縁以外の部分である。すなわち、空間の壁部を構成する部分である。また、下縁X1の全域とは、下縁X1の、上下方向に直交する幅方向の一端から他端までの範囲である。
カバー部材30は、後壁部22の下側部分と同形状の長方形状に形成されている。カバー部材30は、上縁31を除く3つの縁が後壁部の側縁及び下縁と重なる姿勢で後壁部22に重ねられ、後壁部22に上縁31以外3つの縁部が溶着される。後壁部22においてカバー部材30が溶着される部分は、孔がつぶれるので、空気が通過不能となる。即ち、透湿部Xではない。
この為、透湿部Xの下縁X1は、図4に示すように、後壁部22の、カバー部材30が溶着される範囲Hを示すハッチング部分の内部低縁H1と同じ位置となる。また、カバー部材30の上縁31は、透湿部Xの上縁X2よりも下方に位置する。換言すると、後壁部22は、カバー部材30より上方に、カバー部材30により覆われない範囲を有する。
カバー部材30と後壁部22との溶着箇所は、上縁31の幅方向一端から、カバー部材30の一方の側縁、カバー部材30の下縁、及びカバー部材30の他方の側縁を通って、上縁31の幅方向他端まで連続する。このように、溶着箇所は、凹形状に形成される。この為、溶着により、カバー部材30の縁と後壁部22の縁との間は、シールされる。
カバー部材30は、容器本体20内に貯留した水溶液及び空気を通さない材料から形成されている。本実施形態では、一例として、カバー部材30は前壁部21と同じシート部材から形成されている。
図4に示すように、カバー部材30は、上述したように除湿装置10を載置部1に載置したときに上端となる上縁31以外の縁が、熱による溶着により、容器本体20に固定されている。そして、上縁31及び後壁部22との間を、漏れた水溶液が通ることが可能な通路としている。ここで言う、漏れた水溶液とは、容器15内に貯留された水溶液が、後述する、外部の圧力、界面活性成分等により、後壁部22を通過して外部に漏れ出た水溶液である。また、カバー部材30と後壁部22との間は、この漏れた水溶液が流動可能な隙間Sを有している。
カバー部材30は、容器本体20の前壁部21、後壁部22、及び底壁部23と合わせて熱によって溶着されてもよい。
なお、本実施形態では、一例として、上縁31の全域は後壁部22に固定されていないが、他の例では、上縁31の一部が後壁部22に固定されてもよい。要するに、上縁31の少なくとも一部が、後壁部22に対して固定されていなければよい。上縁31の一部が固定されていないことによって隙間Sが設けられ、この隙間Sを、上述の漏れた水溶液が流動可能となる。
さらに、本実施形態では、カバー部材30は一例として四角状に形成されているが、例えば円や5角形等の、四角形以外の形状に形成されてもよい。このように、カバー部材30が四角形以外の形状に形成されることによって、上縁31が直線状ではなく、曲線または屈曲部を有する複数の直線の連続体となる場合であっても、容器15が載置部1に載置されたときに上縁となる部分の少なくとも一部が後壁部22に固定されないことによって、水蒸気及び水溶液が通過可能な隙間Sが確保される。
このように構成されたカバー部材30は、透湿部Xの表面に沿って、透湿部Xの一部よりも下方に配置される。また、カバー部材30は、透湿部Xの下縁X1から所定高さ位置までの全範囲を覆う。そして、カバー部材30は、上縁31以外の縁が、後壁部22に固定される。
除湿剤40は、一例として、塩化マグネシウムや硫酸マンガン、クエン酸、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、十酸化四リン、リン酸などの潮解性の除湿剤であり、具体的には、塩化カルシウムである。
なお、除湿剤40である潮解性除湿薬剤の他に、必要に応じて従来から除湿装置に使用されている他の添加剤を混合することも可能である。他の添加剤としては、例えば、香料、消臭剤、防カビ剤、抗菌剤、増粘剤、及び色素の少なくとも1つである。
次に、除湿装置10の動作を説明する。使用者は、除湿装置10の中心より下側の部分を把持することにより、除湿装置10を安定して移動できる。このとき、使用者は、前壁部21、及びカバー部材30に触れることとなる。この為、使用者の手に付着したハンドクリーム等、界面活性成分を含む異物が後壁部22に付着することが防止される。
除湿装置10の外部の水蒸気の一部は、後壁部22のカバー部材30に覆われていない部分を通過して容器本体20内(空間R内)に侵入する。また、除湿装置10の外部の水蒸気の他の一部は、カバー部材30の上縁31及び後壁部22の間の隙間Sを通ってカバー部材30及び後壁部22の間に侵入し、さらに、後壁部22を通過して容器本体20内に侵入する。容器本体20内に侵入した水蒸気は、除湿剤40を潮解することによって水溶液となり、容器本体20内に溜まる。
このように構成された除湿装置10は、例えば外部からの圧力により透湿部Xを通して外部に水溶液が出ても、外部に出た水溶液は、容器本体20とカバー部材30とにより形成されたポケット内に溜まり、載置部1上に流れ出ない。また、後壁部22のカバー部材30より上方の部分を通って外部に出た水溶液は、後壁部22を伝って、カバー部材30の上縁31と後壁部22との間を通って、カバー部材30と容器本体20との間に形成されたポケット内に入る。
カバー部材30によって、容器15の、使用者が持ちやすい部分であってさらに水溶液が貯留される部分が覆われる。この為、使用者が、ハンドクリーム等の界面活性成分を含む物質が付着した手で除湿装置10に触れても、界面活性成分が後壁部22に付着することを防止できる。この為、界面活性成分によって表面張力が下がり、後壁部22を通して容器本体20内の水溶液が外部に出ることが防止される。
また、後壁部22が微多孔膜24を含むシート部材から形成され、カバー部材30は透湿部Xの下縁X1から所定高さまでの範囲の全域を覆っている。このため、透湿部Xのカバー部材30よりも上方の部分から漏れ出た水溶液は、カバー部材30と後壁部22とにより構成されたポケット内に収容される。
また、カバー部材30は、透湿部Xの下縁X1を覆う。このため、カバー部材30は、透湿部Xの下縁X1より下方に位置するので、透湿部Xから漏れ出た水溶液を、カバー部材30と後壁部22とによって構成したポケットに収容することが可能となる。
なお、本実施形態では、カバー部材30の上縁31が後壁部22に固定されていないこと(本実施形態では溶着されていない)によって、上縁31と後壁部22との間は、空気及び漏れ出た水溶液が通る通路となる。
上縁31と後壁部22との間の隙間Sは、水溶液を通しやすい隙間に設定されてもよい。換言すると、上縁31と後壁部22との間の距離が、水溶液が通過しやすい距離に設定されてもよい。このように、上縁31と後壁部22との間に、水溶液が通過しやすい隙間Sが設けられた除湿装置10の変形例を図5に示す。図5に示す変形例では、水溶液が通ることが可能な程度の隙間Sも有している。
図5に示すように、界面活性成分の作用、または、外部圧力によって、後壁部22のカバー部材30に覆われていない範囲から水溶液が漏れ出た場合であっても、当該水溶液が後壁部22の表面を伝って下方に流れると、カバー部材30の上縁31及び後壁部22の間の隙間Sを通って、カバー部材30及び後壁部22の間に収容される。カバー部材30が水溶液を通さないので、カバー部材30と後壁部22の間に収容された水溶液は、外部に漏れ出ることがない。
そのため、内部に貯留された水溶液が外部に出ることを防止可能な容器、及び除湿装置を提供することが可能となる。
本実施形態では、カバー部材30は、1つ設けられた。しかしながら、カバー部材30の数は、1つに限定されない。他の例では、透湿部Xの下縁X1を含む範囲を少なくとも覆うカバー部材30に加えて、さらにその上方に設けられてもよい。さらに上方に設けられるカバー部材は、複数であってもよい。
また、本実施形態では、後壁部22の一部(溶着された部分を除いた部分)が透湿部Xに形成された。しかしながら、容器15は、その一部が透湿部に形成されることに限定されない。他の例では、容器15の空間Rを構成する部分のうち底壁部23を除く全てが、透湿部に形成されてもよい。具体的には、前壁部21、及び後壁部22が、微多孔膜24を含むシート部材、例えば本実施形態のように微多孔膜24及び不織布25を有するシート部材で形成されてもよい。
さらに、本実施形態では、後壁部22が、微多孔膜24を含むシート部材で形成されたが、例えば、後壁部22の一部を、微多孔膜24を含むシート部材で形成してもよい。この場合であっても、カバー部材30は、微多孔膜24を含むシート部材で形成された部分のうちの透湿部Xの、下縁を含む一部を覆う。
または、後壁部22以外が透湿部に形成されてもよい。この一例としては、前壁部21の一部を、微多孔膜24を含むシート部材で形成してもよい。
本実施形態では、透湿部を形成する、微多孔膜24を含むシート部材は、微多孔膜24、及び微多孔膜24の両面のそれぞれに固定された不織布25を有している。しかしながら、微多孔膜24を含むシート部材は、他の例では、不織布25を片面だけ有してもよいし、不織布25を有していなくてもよい。このように、透湿部Xを構成するシート部材は、少なくとも微多孔膜24を含んでいればよい。
なお、本実施形態では、後壁部22は、微多孔膜24を含むシート部材から形成された。この為、カバー部材30は、透湿部Xの一部を覆うとともに、透湿部Xの他部に対して下方に位置することとなる。しかしながら、カバー部材30は、透湿部Xを覆うことに限定されない。例えば、後壁部22の上半分が透湿部Xに形成され、下半分が前壁部11と同じシート部材から形成された場合、カバー部材30は、下半分の全域を覆うように後壁に固定されてもよい。この場合であってもカバー部材30より上方の透湿部Xから漏れ出た水溶液は、後壁部22の表面を伝ってカバー部材30と後壁部22とにより構成されたポケット内に収容される。
このように、カバー部材30が透湿部Xよりも下方に位置することによって、透湿部Xから漏れ出た水溶液を、カバー部材30及び後壁部22によって構成されたポケット内に収容することが可能となる。
また、本実施形態では、カバー部材30は、一例として、後壁部22と、前壁部21及び底壁部23との溶着箇所に、溶着された。具体例としては、カバー部材30は、後壁部22と一体に、前壁部21及び底壁部23に溶着された、この為、カバー部材30は、後壁部22に固定されたときに、透湿部Xを狭めることがない。
しかしながら、他の例としては、カバー部材30は、後壁部22と前壁部21との溶着箇所よりも内側、及び、後壁部22と底壁部23の溶着箇所よりも内側に、溶着されてもよい。この場合では、後壁部22とカバー部材30との溶着箇所の面積分、透湿部Xは狭くなるが、カバー部材30は、透湿部Xの表面の前面を覆うことが可能となる。
また、本実施形態では、カバー部材30は、一例として、溶着により後壁部22に固定された。しかしながら、カバー部材30を後壁部22に固定する手段は、溶着以外であってもよい。カバー部材30は、例えば、接着剤によって固定されてもよい。
また、本実施形態では、容器本体20の一部が透湿部Xに形成された。他の例では、容器本体20は、全体が透湿部Xに形成されてもよい。または、容器本体20は、内部の空間Rを構成する部分の全体のみが、透湿部Xに形成されてもよい。
また、本実施形態では、透湿部Xを、微多孔膜24を含むシート部材から形成した。他の例では、透湿部は、水蒸気が通過可能であって、かつ、除湿剤40が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制するフィルムや不織布から形成されてもよい。具体例として、ウレタンフィルムや極細長繊維を重ねて熱と圧力で結合させた高密度不織布であってもよい。この場合、例えば後壁部22をこのウレタンフィルムや高密度不織布から形成する。このように、水蒸気が通過可能であって、かつ、除湿剤40が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制するウレタンフィルムや高密度不織布から透湿部を形成しても、本実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
除湿剤を収容可能容器であって、
水蒸気が通過可能であり、かつ、前記除湿剤が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制する透湿部を、内部の空間を構成する部分の少なくとも一部に有する容器本体と、
前記容器本体の表面に沿って前記透湿部の下方に設けられ、上縁以外の縁が前記容器本体に固定された、前記水溶液を通さない材料で形成されたカバー部材と、
を具備した容器。
[2]
前記カバー部材は、前記透湿部の下縁を含む範囲を覆う、
[1]に記載の容器。
[3]
除湿剤と、
水蒸気が通過可能であり、かつ、前記除湿剤が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制する透湿部を、内部の空間を構成する部分の少なくとも一部に有する容器本体、及び、前記容器本体の表面に沿って前記透湿部の下方に設けられ、上縁以外の縁が前記容器本体に固定された、前記水溶液を通さない材料で形成されたカバー部材と、を具備した容器と、
を具備した除湿装置。
[4]
前記カバー部材は、前記透湿部の下縁を含む範囲を覆う、
[3]に記載の除湿装置。
10…除湿装置、15…容器、20…容器本体、21…前壁部、22…後壁部、23…底壁部、24…微多孔膜、25…不織布、30…カバー部材、40…除湿剤、R…空間、S…隙間、X…透湿部。

Claims (4)

  1. 除湿剤を収容可能容器であって、
    水蒸気が通過可能であり、かつ、前記除湿剤が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制する透湿部を、内部の空間を構成する上下方向に延設された壁部の少なくとも一部に有する容器本体と、
    前記容器本体の前記壁部の表面に沿って前記透湿部の下方に設けられ、上縁以外の縁が前記容器本体の前記壁部に固定された、前記水溶液を通さない材料で形成されたカバー部材と、を具備し
    前記カバー部材の前記上縁より上方に前記透湿部の少なくとも一部が存在し、
    前記壁部の前記表面と前記カバー部材の前記上縁との間に、前記透湿部の少なくとも一部を通って前記容器本体の外部に出て前記壁部の前記表面を伝って流れ落ちる前記水溶液を通過可能な隙間を有する、
    容器。
  2. 前記カバー部材は、前記透湿部の下縁を含む範囲を覆う、
    請求項1に記載の容器。
  3. 除湿剤と、
    水蒸気が通過可能であり、かつ、前記除湿剤が水蒸気により潮解して生成された水溶液の通過を規制する透湿部を、内部の空間を構成する上下方向に延設された壁部の少なくとも一部に有する容器本体、及び、前記容器本体の前記壁部の表面に沿って前記透湿部の下方に設けられ、上縁以外の縁が前記容器本体の前記壁部に固定された、前記水溶液を通さない材料で形成されたカバー部材を具備した容器と、を具備し
    前記カバー部材の前記上縁より上方に前記透湿部の少なくとも一部が存在し、
    前記壁部の前記表面と前記カバー部材の前記上縁との間に、前記透湿部の少なくとも一部を通って前記容器本体の外部に出て前記壁部の前記表面を伝って流れ落ちる前記水溶液を通過可能な隙間を有する、
    除湿装置。
  4. 前記カバー部材は、前記透湿部の下縁を含む範囲を覆う、
    請求項3に記載の除湿装置。
JP2017253030A 2017-12-28 2017-12-28 容器、除湿装置 Active JP7077015B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017253030A JP7077015B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 容器、除湿装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017253030A JP7077015B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 容器、除湿装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019118849A JP2019118849A (ja) 2019-07-22
JP7077015B2 true JP7077015B2 (ja) 2022-05-30

Family

ID=67305675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017253030A Active JP7077015B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 容器、除湿装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7077015B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004099099A (ja) 2002-09-09 2004-04-02 Marushin Shoji Kk 袋容器及びその製造方法
JP2008214013A (ja) 2007-03-02 2008-09-18 Dainippon Printing Co Ltd 包装袋

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5820222A (ja) * 1981-07-31 1983-02-05 Shin Nisso Kako Co Ltd 乾燥方法及び乾燥剤入り袋の保持器具
JPS58132533U (ja) * 1982-03-02 1983-09-07 株式会社トクヤマ 除湿器
JPS6052256U (ja) * 1983-09-20 1985-04-12 フマキラ−株式会社 除湿容器
JPS60104224U (ja) * 1983-12-22 1985-07-16 株式会社トクヤマ 除湿器
GB2161093B (en) * 1984-05-28 1988-01-06 Fumakilla Ltd Dehumidifier package
JPH035580Y2 (ja) * 1985-01-17 1991-02-13
JPS60190660U (ja) * 1984-05-28 1985-12-17 フマキラ−株式会社 脱湿剤包装体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004099099A (ja) 2002-09-09 2004-04-02 Marushin Shoji Kk 袋容器及びその製造方法
JP2008214013A (ja) 2007-03-02 2008-09-18 Dainippon Printing Co Ltd 包装袋

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019118849A (ja) 2019-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101431988B1 (ko) 비상 대피용 마스크
ES2248054T3 (es) Guante.
ES2717294T3 (es) Dispositivo para envasar un producto y proceso para fabricar dicho dispositivo
JP2017524607A (ja) 使い捨て式流体分配リザーバ
JP7077015B2 (ja) 容器、除湿装置
JP5902431B2 (ja) 薬液揮散容器、及びこれを支持する薬液揮散装置
JP6543523B2 (ja) 除湿器と取り替え用除湿剤収容袋
WO2012029501A1 (ja) 吸水体
JP7370690B2 (ja) 容器、除湿装置
JP5623128B2 (ja) 吸水体
JP5076073B2 (ja) 化粧用パフ
JP7180281B2 (ja) 包装袋
JP4850347B2 (ja) 除湿器
US10500566B2 (en) Desiccant and deodorizing device
RU2384311C2 (ru) Фильтр, снабженный отверстием для удаления газов, и пакет для сбора физиологических жидкостей
JP3166286U (ja) 人工肛門用パウチ
JP2021062870A (ja) 通気構造を有する非通気性フィルム体を備える薬剤収容袋および薬剤収容容器ならびに通気構造を有する非通気性フィルム
JP6361353B2 (ja) 消臭フィルターおよびそれを用いた包装袋
JP5902432B2 (ja) 薬液揮散容器
JP2017007716A (ja) 空気処理剤収容体
JPH0725208Y2 (ja) 除湿装置
JP6777928B2 (ja) 保冷台車
JP3991058B2 (ja) 衣類の畳み皺防止具
JPH0728907Y2 (ja) 除湿剤用容器
JP3040715U (ja) 包装袋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211012

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220518

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7077015

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150