JP7071104B2 - トナー、トナーの製造方法、及び画像形成方法 - Google Patents

トナー、トナーの製造方法、及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真、静電潜像を顕像化するための画像形成方法及びトナージェットに使用されるトナー、該トナーの製造方法、及び該トナーを用いた画像形成方法に関する。
近年、電子写真法を用いた画像形成装置は、高速化、高信頼性がより厳しく追及されてきている。例えば、グラフィックデザインのような高細密画像のプリント、さらには、より信頼性が要求される軽印刷(パソコンによる文書の編集からコピー、製本までの多品種少量印刷が可能なプリント・オン・デマンド用途)向けに画像形成装置は使われはじめている。
さらに、トナーが使用される環境は多様化しており、様々な環境下で使用された場合でも、長期に渡って安定した画像を提供できるトナーが求められている。
軽印刷用途では、薄紙に高印字比率で両面印字する機会が増える。また、高速印字に対応するためにトナーは低温定着化され、且つ記録紙は短時間で大量に印刷、積載される。このような場合、記録紙上の熱定着されたトナーが冷却される時間が短い為、積み重なった記録紙上のトナーが固着して、出力された記録紙同士が接着する現象が発生することがある。
この現象は、「排紙接着」と呼ばれる。これは、トナーが溶融定着後に十分冷却されず軟化した状態のままのところに、別の出力された記録紙上の画像(トナー)部分が重なるために生じる現象である。高印字比率で両面印字した場合、記録紙上の広範囲に渡ってトナーが存在することになり、出力された記録紙同士で画像(トナー)部分が重なる面積が増えるため、排紙接着がより発生しやすくなる。
また、このような現象は高温高湿環境下において生じやすくなる。高温高湿環境下では、画像形成装置の周辺雰囲気の温湿度が高いため、定着器を通過したあとの記録紙が冷却されにくく、記録紙上のトナーが軟化した状態のままで存在する時間が長くなる。そのため、別の出力された記録紙上の画像(トナー)部分が重なったときに、排紙接着がより発生しやすくなる。このように、電子写真法を用いた画像形成装置を、軽印刷用途に使用する場合には、排紙接着は大きな問題となってくる。
ポリテトラフルオロエチレンは付着力低減の効果があることが知られている。
特許文献1では、ポリテトラフルオロエチレン粒子及び有機系重合体粒子を必須成分として含むポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体を含有するトナー用樹脂組成物が開示されている。このトナー用樹脂組成物を用いたトナーは、トナー中でのポリテトラフルオロエチレン粒子の分散性が改良され、低温定着性、耐高温オフセット性に優れる。
特許文献2では、フッ素原子含有ポリマーがトナー粒子の表面よりも内部に多く存在することを特徴とするトナーが開示されている。
特許文献3では、フッ素系樹脂微粒子を含有し、結着樹脂の軟化点と製造方法を工夫することでトナー中でのフッ素系樹脂微粒子の分散性を改良し、紙粉による感光体付着物の発生が抑制されるとともに、スメア性にも優れるトナーが開示されている。
特許第4522905号公報 特許第3999622号公報 特開2015-99351号公報
特許文献1に記載されたトナーは、高温高湿環境下で写真画像のような高印字比率で両面印字した場合の排紙接着は想定されておらず、ポリテトラフルオロエチレンによる付着力低減効果は不十分であり、排紙接着を抑制することはできない。
また、特許文献2に記載されたトナーは、フッ素原子含有ポリマーがトナー粒子の表面よりも内部に多く存在しているため、トナー粒子表層にはフッ素由来の成分が少ない。そのため、高温高湿環境下で写真画像のような高印字比率で両面印字した場合、フッ素由来の成分による付着力低減効果は不十分であり、排紙接着を抑制することはできない。
一方、特許文献3に記載されたトナーは、高温高湿環境下で写真画像のような高印字比率で両面印字する場合は想定されておらず、フッ素系樹脂微粒子による付着力低減効果は不十分であり、排紙接着を抑制することはできない。
本発明は、高温高湿環境下で、写真画像のような高印字比率の印字物を、両面かつ短い紙間隔で排紙し、大量に積載した場合においても、排紙接着、画像スジ、及びガサツキが抑制された画像を出力しうるトナーを提供するものである。また、本発明は、該トナーの製造方法、該トナーを用いた画像形成方法を提供するものである。
本発明は、
結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及び、ポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの樹脂を含有し、
該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットA、及び、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBを含有し、該モノマーユニットAの該モノマーユニットBに対するモル比(モノマーユニットA/モノマーユニットB)が、95/5~50/50であることを特徴とするトナーに関する。
本発明は、
結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該トナー粒子が、結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エス
テルの共重合体の微粒子を含有する組成物を溶融混練する工程を含み、
該結着樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及び、ポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの樹脂を含有し、
該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットA、及び、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBを含有し、該モノマーユニットAの該モノマーユニットBに対するモル比(モノマーユニットA/モノマーユニットB)が、95/5~50/50であることを特徴とするトナーの製造方法に関する。
本発明は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
帯電された該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を、トナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を、中間転写体を介して、又は介さずに転写材に転写する転写工程、及び
該転写材に転写された該トナー像を、該転写材に加熱定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
該トナーが、上記トナーであることを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明によれば、高温高湿環境下で、写真画像のような高印字比率の印字物を、両面かつ短い紙間隔で排紙し、大量に積載した場合においても、排紙接着、画像スジ、及びガサツキが抑制された画像を出力しうるトナーを提供することができる。また、本発明によれば、該トナーの製造方法、該トナーを用いた画像形成方法を提供することができる。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特
に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
また、モノマーユニットとは、ポリマー又は樹脂中のモノマー物質の反応した形態をいう。
本発明のトナーは、
結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及び、ポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの樹脂を含有することを特徴とする。
本発明者らの検討によれば、上記トナーを用いることにより、高温高湿環境下で、写真画像のような高印字比率の印字物を、両面かつ短い紙間隔で排紙し、大量に積載した場合においても、排紙接着、画像スジ、及びガサツキが抑制された画像を出力しうるトナーを提供することができる。
上記構成により、従来にない優れた効果を得られる理由は以下のように考えている。
本発明者らが鋭意検討した結果、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子(以下、アクリル変性PTFE微粒子ともいう)は、アクリル変性されていないポリテトラフルオロエチレン微粒子(以下、PTFE微粒子ともいう)よりも、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、又はポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂との親和性が高いことを見出した。
この理由としては、アクリル変性PTFE微粒子中の(メタ)アクリル酸エステル由来の部位が、前述の樹脂と親和性が高いためであると考えている。
本来、前述のような樹脂とPTFE微粒子は親和性が低く、トナー粒子中に均一に分散しない場合や、PTFE微粒子と樹脂の界面で分離してPTFE微粒子が遊離し易かった。
しかし、該アクリル変性PTFE微粒子は、(メタ)アクリル酸エステル由来の部位が樹脂と高い親和性を示すため、樹脂中で偏在化せずにトナー中に均一に存在することができるものと考えられる。
また、該トナーは、定着時の熱や圧力によってトナーが変形した際に、アクリル変性PTFE微粒子中のテトラフルオロエチレン由来の部位が定着画像表層に析出することを見出した。
この理由としては、テトラフルオロエチレン由来の部位の内部凝集エネルギーと結着樹脂の内部凝集エネルギーを比較した場合、テトラフルオロエチレン由来の部位の内部凝集エネルギーの方が小さいためトナーが変形した際には表層に析出しやすいためである。
また、定着ローラー表面にはフッ素系樹脂由来の部材が使われているため、組成が近い成分であるテトラフルオロエチレン由来の部位が定着ローラー側に析出しやすいためであると考えている。
テトラフルオロエチレンは、物理的、静電気的な相互作用がなく、表面自由エネルギーが極端に低いことが知られている。そのため、テトラフルオロエチレンは他の物質との付着力が極端に低い。そのため、定着後の画像表層にアクリル変性PTFE微粒子中のテトラフルオロエチレン由来の部位が析出することで、記録紙を積載した場合でも、記録紙上のトナー像同士の固着を防ぎ、排紙接着を抑制する。
さらに、アクリル変性PTFE微粒子を含有するトナーは、定着後の画像表層にストレスを受けた場合でも、アクリル変性PTFE微粒子が画像表層から脱離することがない。
定着画像表面は、特に両面印刷時の紙搬送中に摺擦などの強いストレスを受ける。しかし、アクリル変性PTFE微粒子中の(メタ)アクリル酸エステル由来の部位が、結着樹脂と高い親和性を持つために、画像表層からアクリル変性PTFE微粒子が脱離することを抑制する。
この効果により、排紙後の画像表層にもテトラフルオロエチレン由来の部位が均一に多く存在するため、高温高湿環境下において、写真画像のような高印字比率の印字物を、両面かつ短い紙間隔で排紙し、大量に積載した場合でも、排紙接着が抑制される。
また、紙搬送中に定着画像表面からアクリル変性PTFE微粒子が脱離しにくいため、定着後の画像を定着器の分離爪や搬送部材が擦っても、画像スジが発生しにくい。
さらに、定着前のトナーの状態では、アクリル変性PTFE微粒子がトナー中に均一に存在するため、トナーの帯電性が均一になり、ハーフトーン画像のドット再現性が向上し、ガサツキの発生が抑制される。
アクリル変性されていないPTFE微粒子を単独でトナーに添加した場合は、結着樹脂との親和性が低いため、PTFE微粒子がトナー中に均一に分散せず、偏在化したりトナー粒子から遊離したりする。また、定着後の画像表層にPTFE微粒子が析出しても、トナー中の結着樹脂との親和性が低いために、定着時や定着後の紙搬送時に受けるストレスで画像表層からPTFE微粒子が脱離してしまう。その結果、排紙後の画像表層にはPTFE微粒子が存在しない部分ができ、本発明のような優れた効果は得られず、排紙接着や、画像スジが発生する。
また、製法などを工夫することにより、PTFE微粒子をトナー粒子の表面よりも内部に多く存在させた場合、定着後の画像表層へのPTFE微粒子の析出が少ないため、排紙接着が起こり易い。また、定着時の変形でPTFE微粒子が画像表層に析出した場合でも、トナー中の結着樹脂との親和性が低いために、定着時や定着後の紙搬送時に受けるストレスで画像表層からPTFE微粒子が脱離してしまう。その結果、排紙後の画像表層にはPTFE微粒子が存在しない部分ができることから、本発明のような優れた効果は得られず、排紙接着や、画像スジが発生する。
一方、PTFE微粒子と有機系重合体粒子を凝集させる方法や、トナーの製造方法を工夫することで、トナー中でのPTFE微粒子の分散性を向上させ、定着前のトナー中でのPTFE微粒子を均一に存在させる方法がある。しかし、定着時の熱や圧力による変形でPTFE微粒子が画像表層に析出した場合、トナー中の結着樹脂との親和性が低いために、定着時や定着後の紙搬送時に受けるストレスで画像表層からPTFE微粒子が脱離してしまう。その結果、排紙後の画像表層にはPTFE微粒子が存在しない部分ができることから、本発明のような優れた効果は得られず、排紙接着や、画像スジが発生する。
テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子について説明する。
該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体は、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットA、及び、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBを含有することが好ましい。
本発明において、(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルを意味する。
該(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBを形成するための化合物(モノマー)としては、以下のものが挙げられる。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert-ブチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸4-tert-ブチルシクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸トリシクロデシニル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸クロロエチル、アクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、アクリル酸トリエトキシシリルプロピル及びアクリル酸メチルジメトキ
シシリルプロピルなどのアクリル酸アルキルエステル類;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸トリシクロデシニル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸クロロエチル、メタクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチルのε-カプロラクトン付加反応物、メタクリル酸トリメトキシシリルプロピル、メタクリル酸トリエトキシシリルプロピル及びメタクリル酸メチルジメトキシシリルプロピルなどのメタクリル酸アルキルエステル類:
これらは、共重合体の構成成分として、1種単独で又は2種類以上含有していてもよい。
これらのうち、(メタ)アクリル酸アルキルであることが好ましい。該アルキル部は、炭素数1~20のアルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、炭素数1~20のハロゲン含有アルキル基であることが好ましい。
また、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットB中の、炭素数1~8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来のモノマーユニットの含有量は、70mol%以上であることが、結着樹脂中での分散性を高める観点から好ましい。
該含有量が上記範囲にあることで、高温高湿環境下において、写真画像のような高画像面積で両面印字を行い、且つ短い紙間隔で排紙して大量に積載した場合でも、排紙接着がより抑制される。また、画像スジ及びガサツキについてもより抑制される。
一方、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットAを形成するための化合物としては、テトラフルオロエチレンのほか、市販のポリテトラフルオロエチレン粒子を使用することもできる。
ポリテトラフルオロエチレン粒子の市販品としては、旭ICIフロロポリマー(株)製のフルオンAD-1、AD-936、ダイキン工業(株)製のポリフロンD-1、D-2、三井デュポンフロロケミカル(株)製のテフロン(登録商標)30Jなどを挙げることができる。
また、該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体は、特性を損なわない範囲で、上記以外の化合物を共重合体の構成成分として含有してもよい。
例えば、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテルなどのフッ素含有オレフィン;パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有アルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
該化合物に由来するモノマーユニットの含有量は、排紙接着及び画像スジ抑制の観点から、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニット100mol部に対して、10mol部以下であることが好ましい。
該アクリル変性PTFE微粒子の製造方法としては、テトラフルオロエチレンモノマー又はポリテトラフルオロエチレンを重合前に全量仕込み、(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びその他共重合可能なオレフィン系モノマーの一部を重合開始前に仕込み、残りを重合開始後に連続的に添加することが例示できる。
該製造方法のように、テトラフルオロエチレンモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを共重合することで、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットAを多く含むアクリル変性PTFEを得ることができる。その結果、高温高湿環境下において、写
真画像のような高印字比率で両面印字を行い、且つ短い紙間隔で排紙して大量に積載した場合でも、排紙接着がより抑制される。また、画像スジ及びガサツキについてもより抑制される。
テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体は、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットA、及び、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBを含有し、該モノマーユニットAの該モノマーユニットBに対するモル比(モノマーユニットA/モノマーユニットB)が、95/5~50/50であることが好ましい。
該モル比は、95/5~60/40であることがより好ましい。
該モル比を上記範囲に制御することで、結着樹脂と該(メタ)アクリル酸エステル由来の部位との親和性が適度に強くなり、結着樹脂中での分散性が良好となる。また、定着時や定着後の紙搬送時に、画像表層にストレスを受けた場合でも、アクリル変性PTFE微粒子が画像表層からより脱離しにくくなる。
さらに、該モル比を上記範囲に制御することで、定着時のトナー変形において、テトラフルオロエチレン由来の部位が画像表層に析出しやすくなる。その結果、高温高湿環境下において、写真画像のような高印字比率で両面印字を行い、且つ短い紙間隔で排紙して大量に積載した場合でも、排紙接着がより抑制される。また、画像スジ及びガサツキについてもより抑制される。
上記重合時に使用する開始剤として、パーオキシド系ラジカル開始剤を用いることが好ましい。パーオキシド系ラジカル開始剤を用いることにより、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットを多く含むアクリル変性PTFE微粒子を得ることができる。
該パーオキシド系ラジカル開始剤としては、ケトンパーオキシド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、パーオキシジカーボネート類及びパーオキシエステル類などが挙げられる。
これらの中でも、パーオキシケタール類、ジアシルパーオキシド類、パーオキシジカーボネート類及びパーオキシエステル類が好ましい。
具体的には、パーオキシケタール類では、1,1-ビス(tert-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン及び1,1-ビス(tert-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサンなどが挙げられる。
ジアシルパーオキシド類では、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキシド、オクタノイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシドなどが挙げられる。
パーオキシジカーボネート類では、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エトキシエチルパーオキシジカーボネート及びジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネートなどが挙げられる。
パーオキシエステル類では、tert-ブチルパーオキシネオデカノエイト、tert-ブチルパーオキシピバレート、tert-ブチルパーオキシイソブチレート及びtert-ブチルパーオキシラウレートなどが挙げられる。
なお、該開始剤の添加方法はとくに限定されず、一括で仕込んでもよいし、間欠的に添加してもよい。また、モノマーと同様、連続的に添加してもよい。
該アクリル変性PTFE微粒子の製造方法は、以下の工程を含むことが好ましい。
重合開始前にテトラフルオロエチレンモノマーの全量、並びに、(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びその他共重合可能なオレフィン系モノマーの各40質量%以下のモノマーを反応器に仕込む工程、
(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びその他共重合可能なオレフィン系モノマーの残りを重合開始後に3時間以上の時間にわたり反応器に連続添加する工程。
該工程を含むことで、(メタ)アクリル酸エステルとテトラフルオロエチレンの反応が
進行しやすく、前述の(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットの効果と、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットの効果の双方を効果的に得られ、排紙接着がより抑制される。また、画像スジ及びガサツキについてもより抑制される。
なお、連続添加の時間は6時間以上であることがさらに好ましい。
添加する(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びその他共重合可能なオレフィン系モノマーの比率、添加速度は常に一定である必要はなく、モノマーごとに添加量を任意に変えることが可能である。連続添加を行う時期は重合反応の全期間に渡ってもよいし、一部の期間でもよい。
また、該開始剤の半減期が2時間以上となる温度で重合反応を行うことが好ましい。
例えば、開始剤をベンゾイルパーオキシドとした場合、半減期が2時間となる温度は85℃であるので、85℃以下の温度で重合を行うことが好ましい。そうすることで、(メタ)アクリル酸エステルとテトラフルオロエチレンの反応が進行しやすく、前述の(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットの効果と、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットの効果の双方を効果的に得られ、排紙接着がより抑制される。また、画像スジ及びガサツキについてもより抑制される。
該重合方法は、水性媒体中での懸濁重合及び乳化重合又は有機溶剤中での溶液重合など通常の方法が採用可能である。
有機溶剤としては、テトラヒドロフラン及びジオキサンなどの環状エーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン及びソルベッソなどの芳香族炭化水素化合物;ミネラルスピリット及びエクソール(エクソン社)ソルベントナフサなどの脂肪族炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル及び酢酸イソブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノンなどのケトン類;エタノール、イソプロピルアルコール及びノルマルブタノールなどのアルコール類;1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエチレンなどのフッ素系溶剤類;メチルセロソルブ、ノルマルブチルセロソルブ及びノルマルブチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ系;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
これらの中でも、炭化水素系溶媒又はフッ素系有機溶媒などが好適であり、共重合体を溶解しうる有機溶媒が特に好ましい。
なお、乳化重合の場合の乳化剤としては、パーフルオロオクタノイックアシドカリウム塩やアンモニウム塩、パーフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム塩、高級アルコール硫酸エステルナトリウム塩及びポリエチレングリコールエーテルなどが例示される。
その他の重合条件としては、圧力1~200kg/cmで耐圧オートクレーブを用い、3~40時間の反応時間で重合を行うことができる。必要により、pH調整剤として、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、ハイドロタルサイト及び陰イオン交換樹脂などを加えてもよい。
次に、トナーに使用される結着樹脂について説明する。
該結着樹脂は、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及び、ポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの樹脂を含有する。
該ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの樹脂の結着樹脂中の含有量は、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、60質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、80質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。
上記樹脂を含有することで、アクリル変性PTFE微粒子中の(メタ)アクリル酸エステル由来の部位との親和性が適度に強くなり、結着樹脂中での分散性が良好になる。
また、定着時や定着後の紙搬送時に、画像表層にストレスを受けた場合でも、アクリル変性PTFE微粒子が画像表層から脱離しにくい。
一方、上記樹脂は、テトラフルオロエチレン由来の部位よりもはるかに内部凝集エネルギーが大きいため、定着時の変形で、テトラフルオロエチレン由来の部位が画像表層に析出しやすくなる。その結果、高温高湿環境下において、写真画像のような高印字比率で両面印字を行い、且つ短い紙間隔で排紙して大量に積載した場合でも、排紙接着を起こさないトナーを提供できる。また、画像スジ及びガサツキの発生が抑制される。
該ポリエステル系樹脂を構成する成分について詳述する。
該ポリエステル系樹脂は、下記酸成分と下記アルコール成分との縮重合物が例示できる。
なお、以下の成分は種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
ポリエステル系樹脂を構成する2価の酸成分としては、以下のジカルボン酸又はその誘導体が挙げられる。
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸のようなベンゼンジカルボン酸類、その無水物又はその低級アルキルエステル;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類、その無水物又はその低級アルキルエステル;炭素数の平均値が1以上50以下のアルケニルコハク酸類若しくはアルキルコハク酸類、その無水物又はその低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸のような不飽和ジカルボン酸類、その無水物又はその低級アルキルエステル。
一方、ポリエステル系樹脂を構成する2価のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、水素化ビスフェノールA、式(I)で表されるビスフェノール及びその誘導体、及び式(II)で示されるジオール類。
Figure 0007071104000001

(式中、Rはエチレン基又はプロピレン基であり、x及びyは、それぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。)
Figure 0007071104000002

(式中、R’はエチレン基又はプロピレン基であり、x’及びy’はそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x’+y’の平均値は0以上10以下である。)
該ポリエステル系樹脂の構成成分は、上述の2価のカルボン酸化合物及び2価のアルコール化合物以外に、3価以上のカルボン酸化合物、3価以上のアルコール化合物を構成成分として含有してもよい。
3価以上のカルボン酸成分としては、特に制限されないが、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
また、3価以上のアルコール成分としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリンなどが挙げられる。
また、該ポリエステル系樹脂の末端に、炭素数のピーク値が30~102(好ましくは32~80)の脂肪族モノカルボン酸、及び、炭素数のピーク値が30~102(好ましくは32~80)の脂肪族モノアルコールからなる群より選ばれた少なくとも一つの脂肪族化合物由来のモノマーユニットを有していることが好ましい。
ここで、炭素数のピーク値とは、該脂肪族化合物のメインピーク分子量から算出される炭素数のことである。
該脂肪族化合物のメインピーク分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
ゲルクロマトグラフ用のo-ジクロロベンゼンに、特級2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)を濃度が0.10質量%となるように添加し、室温で溶解する。サンプルビンにサンプルとBHTを添加したo-ジクロロベンゼンとを入れ、150℃に設定したホットプレート上で加熱し、サンプルを溶解する。
サンプルが溶けたら、予め加熱しておいたフィルターユニットに入れ、本体に設置する。フィルターユニットを通過させたものをGPC用サンプルとする。
なお、サンプル溶液は、濃度が約0.15質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC-8121GPC/HT(東ソー社製)
検出器:高温用RI
カラム:TSK gel GMHHR-H HT 2連(東ソー社製)
温度:135.0℃
溶媒:ゲルクロマトグラフ用o-ジクロロベンゼン(BHT 0.10質量%添加)
流速:1.0mL/min
注入量:0.4mL
該脂肪族化合物のメインピーク分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F-850、F-450、F-288、F-128、F-80、F-40、F-20、F-10、F-4、F-2、F-1、A-5000、A-2500、A-1000、A-500」、東ソ-社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
さらに、上記で求めたポリスチレン換算の分子量を、Mark-Houwink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換算の分子量に変換した値を、該脂肪族化合物のメインピーク分子量とした。
ポリエステル系樹脂中の該脂肪族化合物由来のモノマーユニットの含有量は、該脂肪族化合物が縮合したポリエステル樹脂を構成するモノマーの合計質量100質量%に対して、0.10質量%以上20.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上10.00質量%以下であることがより好ましい。
ポリエステル系樹脂の末端に該脂肪族化合物が縮合している場合、アクリル変性PTFE微粒子がトナー中に均一に分散し易いうえに、アクリル変性PTFE微粒子との親和性も高くできるため好ましい。
該脂肪族化合物は、特定の鎖長を有する脂肪族モノカルボン酸又は脂肪族モノアルコールであれば、その他は特に制限はされない。例えば、1級、2級、3級のいずれでも用いることができる。
具体的には、脂肪族モノカルボン酸としては、メリシン酸、ラクセル酸、テトラコンタ
ン酸、ペンタコンタン酸などが挙げられる。
また、脂肪族モノアルコールとしては、メリシルアルコール、テトラコンタノールなどが挙げられる。
また、該脂肪族化合物は、上記炭素数を有する脂肪族モノカルボン酸又は脂肪族モノアルコールであれば、脂肪族炭化水素系ワックスから水酸基又はカルボキシ基を有するワックスを生成する変性工程を経て生成された変性ワックスでもよい。ここでいう変性ワックスとは、例えば、酸変性された脂肪族炭化水素系ワックス、又は、アルコール変性された脂肪族炭化水素系ワックスをいう。
酸変性された脂肪族炭化水素系ワックス、及び、アルコール変性された脂肪族炭化水素系ワックスの具体例として、以下のものが挙げられる。
酸変性された脂肪族炭化水素系ワックスとしては、ポリエチレン又はポリプロピレンをアクリル酸のような1価の不飽和カルボン酸により変性されているものが挙げられる。なお、酸変性ワックスの融点は、分子量により制御できる。
アルコール変性された脂肪族炭化水素系ワックスの内、1級のアルコール変性脂肪族炭化水素系ワックスは、例えば、エチレンを、チーグラー触媒を用いて重合し、重合終了後、酸化して触媒金属とポリエチレンとのアルコキシドを生成した後、加水分解する手法が挙げられる。
該ポリエステル系樹脂の製造方法については、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、前述の2価のカルボン酸化合物及び2価のアルコール化合物をエステル化反応又はエステル交換反応、及び縮合反応を経て重合し、ポリエステル樹脂を製造する。重合温度は、特に制限されないが、180℃以上290℃以下の範囲が好ましい。ポリエステル樹脂の重合に際しては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、酢酸亜鉛、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなどの重合触媒を用いることができる。
一方、ビニル系樹脂を生成するためのビニル系モノマーとしては、少なくともスチレンが用いられていることが好ましい。スチレンを用いることで、高温高湿環境下において、写真画像のような高印字比率で両面印字を行い、且つ短い紙間隔で排紙して大量に積載した場合でも、排紙接着性を抑制しやすくなる。また、画像スジ及びガサツキについても抑制しやすくなる。
ビニル系樹脂中のスチレン由来のモノマーユニットの含有量は、60mol%以上であることが好ましく、70mol%以上であることがより好ましい。上限は特に制限されないが、好ましくは100mol%以下であり、より好ましくは95mol%以下である。
ビニル系樹脂におけるスチレン以外の構成成分としては、以下のスチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーが挙げられる。
ビニル系樹脂は、スチレンと(メタ)アクリル酸系モノマーとの共重合体であることが好ましい。
該スチレン系モノマーとしては、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-フェニルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレン、p-メトキシスチレン、p-クロルスチレン、3,4-ジクロルスチレン、m-ニトロスチレン、o-ニトロスチレン、p-ニトロスチレンのようなスチレン誘導体が挙げられる。
該(メタ)アクリル酸系モノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸-n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸-n-オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸-2-クロルエチル、アクリル酸フェニルのようなアクリル
酸及びアクリル酸エステル類;
メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸-n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸-n-オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルのようなα-メチレン脂肪族モノカルボン酸及びそのエステル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドのようなアクリル酸又はメタクリル酸誘導体などが挙げられる。
さらに、ビニル系樹脂を構成するモノマーとしては、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、4-(1-ヒドロキシ-1-メチルブチル)スチレン、4-(1-ヒドロキシ-1-メチルヘキシル)スチレンのようなヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
これらのうち、炭素数1~8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルが好ましい。
ビニル系樹脂には、上記以外に、ビニル重合が可能な種々のモノマーを必要に応じて併用することができる。このようなモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンのような不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンのような不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルのようなハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルのようなビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル類:;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンのようなビニルケトン類;N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリドンのようなN-ビニル化合物;ビニルナフタリン類;さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸のような不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物のような不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルのような不飽和塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸のような不飽和塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸のようなα,β-不飽和酸の酸無水物;該α,β-不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルのようなカルボキシ基を有するモノマーが挙げられる。
また、該ビニル系樹脂は、必要に応じて以下に例示するような架橋性モノマーで架橋された重合体であってもよい。架橋性モノマーには、例えば、芳香族ジビニル化合物、アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、ポリエステル型ジアクリレート類、及び多官能の架橋剤などが挙げられる。
該芳香族ジビニル化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどが挙げられる。
該アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,5-ペンタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものなどが挙げられる。
該エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものなどが挙げられる。
該芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ポリオキシエチレン(2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものなどが挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート類としては、例えば、商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
該多官能の架橋剤としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート;などが挙げられる。
該ビニル系樹脂は、重合開始剤を用いて製造された樹脂であってもよい。これらの重合開始剤は、効率の点からモノマー100質量部に対して、0.05質量部以上10質量部以下で用いられるのが好ましい。
該重合開始剤としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、ジメチル-2,2’-アゾビスイソブチレート、1,1’-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボニトリル)、2-カーバモイルアゾイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2,4,4-トリメチルペンタン)、2-フェニルアゾ-2,4-ジメチル-4-メトキシバレロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルプロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドのようなケトンパーオキサイド類、2,2-ビス(tert-ブチルパーオキシ)ブタン、tert-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイド、tert-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’-ビス(tert-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m-トリオイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ-n-プロビルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3-メチル-3-メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、tert-ブチルパーオキシアセテート、tert-ブチルパーオキシイソブチレート、tert-ブチルパーオキシネオデカノエイト、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエイト、tert-ブチルパーオキシラウレート、tert-ブチルパーオキシベンゾエイト、tert-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ-tert-ブチルパーオキシイソフタレート、tert-ブチルパーオキシアリルカーボネート、tert-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエイト、ジ-tert-ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ-tert-ブチルパーオキシアゼレートが挙げられる。
該ポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂としては、該ポリエステル
系樹脂と該ビニル系樹脂が混合又は両者が一部反応した樹脂が例示できる。
両者が一部反応した樹脂としては、両樹脂のモノマーのいずれとも反応しうる化合物(以下「両反応性化合物」という)を用いて重合して得られたものが挙げられる。
該両反応性化合物としては、前記の縮重合系樹脂のモノマー及び付加重合系樹脂のモノマー中の、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、シトラコン酸、マレイン酸、及びフマル酸ジメチルなどの化合物が挙げられる。これらのうち、フマル酸、アクリル酸、及びメタクリル酸が好ましく用いられる。
結着樹脂は、該ポリエステル系樹脂と該ビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂を含有することが好ましい。
また、該ビニル系樹脂は、スチレン由来のモノマーユニット及び炭素数1~8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来のモノマーユニットを含有することが好ましい。
該ビニル系樹脂は、アクリル変性PTFE微粒子が定着画像表層に析出し易いうえに、アクリル変性PTFE微粒子との親和性も高いため好ましい。
ハイブリッド樹脂を得る方法としては、特段限定されないが、ポリエステル系樹脂の原料モノマーとビニル系樹脂の原料モノマーを同時に、又は順次反応させる方法が挙げられる。例えば、ビニル系樹脂を形成するモノマーを付加重合反応させた後、ポリエステル系樹脂の原料モノマーを縮重合反応させた場合は、分子量コントロールが容易となる。
ハイブリッド樹脂中の、ポリエステル系樹脂のビニル系樹脂に対する質量比(ポリエステル樹脂/ビニル系樹脂)は、50/50~90/10であることが分子レベルでの架橋構造の制御の観点で好ましく、50/50~85/15であることがより好ましい。
結着樹脂は、2種以上の樹脂を含有してもよい。
2種以上の樹脂を含有する場合は、軟化点(Tm)が120℃以上170℃以下の樹脂と、軟化点が70℃以上120℃未満の樹脂を混合してもよい。
結着樹脂が、軟化点の異なる2種以上の樹脂を含有することで、トナーの分子量分布の設計を比較的容易に行うことができ、幅広い定着領域を持たせることができる。
結着樹脂が1種類の樹脂で構成される場合、結着樹脂の軟化点は95℃以上170℃以下であることが好ましく、120℃以上160℃以下であることがより好ましい。
結着樹脂の軟化点が上記範囲内であれば、耐高温オフセット性と低温定着性が良好となる。
該軟化点は定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。
本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。
なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax-Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.3gのサンプルを、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(NT-100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて10MPaで、60秒間圧縮成型し、直径8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT-500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、保存安定性の観点から、45℃以上であることが好ましい。また、低温定着性の観点から、Tgは75℃以下であることが好ましく、65℃以下であることがより好ましい。
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、示差走査型熱量計(DSC)、「MDSC-2920、TA Instruments社製」を用いて、ASTM D3418-82に準じて、常温常湿下で測定する。
測定試料として、試料約3mgを精秤し、これをアルミニウム製パンに入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製パンを用いる。
測定温度範囲を30℃以上200℃以下とし、一旦、昇温速度10℃/minで30℃から200℃まで昇温した後、降温速度10℃/minで200℃から30℃まで降温し、再度、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温させる。
この2回目の昇温過程で得られるDSC曲線において、比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度(Tg)とする。
該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、0.10μm以上1.00μm以下であることが好ましく、0.12μm以上0.90μm以下であることがより好ましく、0.15μm以上0.80μm以下であることがさらに好ましい。
微粒子の粒径を、上記範囲に制御することで、トナー粒子中への分散性がより良好となり、定着時の変形で、テトラフルオロエチレン由来の部位が画像表層に均一に析出しやすくなる。その結果、高温高湿環境下において、写真画像のような高印字比率で両面印字を行い、且つ短い紙間隔で排紙して大量に積載した場合でも、排紙接着がより抑制される。また、画像スジ及びガサツキについてもより抑制される。
また、該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子の含有量は、該結着樹脂100質量部に対して、0.10質量部以上20.00質量部以下であることが好ましく、1.00質量部以上10.00質量部以下であることがより好ましい。
微粒子の含有量を、上記範囲に制御することで、トナー粒子中での分散性がより良好となり、定着時の変形によって、画像表層にテトラフルオロエチレン由来の部位をより均一に析出させることができる。その結果、高温高湿環境下において、写真画像のような高印字比率で両面印字を行い、且つ短い紙間隔で排紙して大量に積載した場合でも、排紙接着がより抑制される。また、画像スジ及びガサツキについてもより抑制される。
トナーの重量平均粒径は、3.0μm以上10.0μm以下であることが好ましく、3.0μm以上8.0μm以下であることがより好ましい。
トナーの重量平均粒径(D4)を上記範囲に制御することで、定着画像表層にテトラフルオロエチレン由来の部位を均一に析出させやすくなる。その結果、高温高湿環境下において、写真画像のような高印字比率で両面印字を行い、且つ短い紙間隔で排紙して大量に
積載した場合でも、排紙接着及び画像スジがより抑制される。
該トナーは、磁性1成分現像剤、非磁性1成分現像剤、非磁性2成分現像剤のいずれの態様でも使用できる。
磁性1成分現像剤の場合、着色剤として、磁性体が好ましく用いられる。該磁性体としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトのような磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む磁性酸化鉄;Fe、Co、Niのような金属、又は、これらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、Se、Ti、W、Vのような金属との合金、及びこれらの混合物が挙げられる。
磁性体の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、30質量部以上100質量部以下であることが好ましい。
非磁性1成分現像剤、及び非磁性2成分現像剤の場合、着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色の顔料としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックが挙げられる。また、マグネタイト、フェライトなどの磁性体を用いることもできる。
イエロー色の着色剤としては、顔料又は染料が例示できる。
顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、17、23、62、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、109、110、111、117、120、127、128、129、137、138、139、147、151、154、155、167、168、173、174、176、180、181、183、191、C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。
染料としては、C.I.ソルベントイエロー19、44、77、79、81、82、93、98、103、104、112、162などが挙げられる。
これらは、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
シアン色の着色剤としては、以下の顔料又は染料が例示できる。
顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15;1、15;2、15;3、15;4、16、17、60、62、66、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45が挙げられる。
染料としては、C.I.ソルベントブルー25、36、60、70、93、95などが挙げられる。
これらは、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
マゼンタ色の着色剤としては、以下の顔料又は染料が例示できる。
顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、48;2、48;3、48;4、49、50、51、52、53、54、55、57、57;1、58、60、63、64、68、81、81;1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。
染料としては、C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、52、58、63、81、82、83、84、100、109、111、121、122、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパースバイオレット1などの油溶染料;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイ
オレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの塩基性染料が挙げられる。
これらは、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
該トナーは、離型性を与えるために、離型剤(ワックス)を含有してもよい。
該ワックスとしては、以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化型ワックス;カルナバワックス、ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの;パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類。
該ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
該トナーは、荷電制御剤として、既知の荷電制御剤を用いることができる。
該荷電制御剤としては、アゾ系鉄化合物、アゾ系クロム化合物、アゾ系マンガン化合物、アゾ系コバルト化合物、アゾ系ジルコニウム化合物、カルボン酸誘導体のクロム化合物、カルボン酸誘導体の亜鉛化合物、カルボン酸誘導体のアルミ化合物、カルボン酸誘導体のジルコニウム化合物が挙げられる。
該カルボン酸誘導体は、芳香族ヒドロキシカルボン酸が好ましい。また、荷電制御樹脂も用いることもできる。これらの荷電制御剤は、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。荷電制御剤及び荷電制御樹脂の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
上述のように、該トナーは、キャリアと混合して2成分現像剤として使用してもよい。
該キャリアとしては、通常のフェライト、マグネタイトなどのキャリアや樹脂コートキャリアを使用することができる。また、樹脂中に磁性体が分散されたバインダー型のキャリアコアも用いることができる。
樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材からなる。被覆材に用いられる樹脂としては、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン-アクリル系樹脂;アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素含有樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリビニルブチラール;アミノアクリレート樹脂が挙げられる。その他には、アイオモノマー樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は複数を併用して用いることができる。
該トナーは、帯電安定性、現像性、流動性、及び耐久性などの性能向上のために、外添剤を含有してもよい。
外添剤としては、例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型剤、滑剤、及び研磨剤などの働きをする樹脂微粒子や無機微粒子が挙げられる。滑剤としては、ポリフッ化エチレン微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子、ポリフッ化ビニリデン微粒子が挙げられる。研磨剤としては、酸化セリウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子が挙げられる。
これらのうち、シリカ微粒子をトナー粒子に外添することが好ましい。
該シリカ微粒子は、窒素吸着によるBET法による比表面積が30m/g以上500
/g以下であることが好ましく、50m/g以上400m/g以下であることがより好ましい。また、シリカ微粒子の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部以上8.0質量部以下であることが好ましく、0.10質量部以上5.0質量部以下であることがより好ましい。
シリカ微粒子のBET比表面積は、比表面積測定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)、GEMINI2360/2375(マイクロメティリック社製)、トライスター3000(マイクロメティリック社製)を用いてシリカ微粒子の表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出することができる。
該シリカ微粒子は、必要に応じて、疎水化、摩擦帯電性コントロールの目的で、未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシラン化合物又は、その他の有機ケイ素化合物のような処理剤で処理されていてもよい。
該トナーの製造方法は、
結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該トナー粒子が、結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子を含有する組成物を溶融混練する工程を含み、
該結着樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及び、ポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの樹脂を含有することを特徴とする。
該トナーは、上記製造方法以外に、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法などの公知の方法によって製造することができるが、トナー粒子中におけるアクリル変性PTFE微粒子の分散性の観点から、上記製造方法が好ましい。
具体的には、結着樹脂及びテトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子着色剤、並びに、必要に応じて、着色剤、離型剤、及び荷電制御剤などのその他の添加物を含有する組成物を、ヘンシェルミキサー又は、ボールミルのような混合機により十分混合する。
得られた混合物を、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練する。
得られた混練物を、冷却固化後、粉砕及び分級を行い、トナー粒子を得る。
さらに、トナー粒子にシリカ微粒子などの外添剤をヘンシェルミキサーのような混合機により十分混合することでトナーを得る。
該混合機としては、以下のものが挙げられる。
ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)。
該混練機としては、以下のものが挙げられる。
KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)。
粉砕機としては、以下のものが挙げられる。
カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・
オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)。
分級機としては、以下のものが挙げられる。
クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ、TTSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチックエ業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)。
粗粒子をふるい分けるために用いられる篩い装置としては、以下のものが挙げられる。
ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボエ業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い。
本発明の画像形成方法は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
帯電された該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を、トナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を、中間転写体を介して、又は介さずに転写材に転写する転写工程、及び
該転写材に転写された該トナー像を、該転写材に加熱定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
該トナーが、上記トナーであることを特徴とする。
以下、本発明に係る各物性の測定方法に関して記載する。
<トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer
3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解水溶液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製
)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<アクリル変性PTFE微粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定方法>
アクリル変性PTFE微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、透過電子顕微鏡「H-800」(日立製作所社製)を用い、最大200万倍に拡大した視野において、100個の一次粒子の長径を測定し、その算術平均値を求める。
<アクリル変性PTFE微粒子中のテトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットA、及び、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBのモル比の測定方法>
アクリル変性PTFE微粒子中のテトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットAと(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBのモル比は、固体NMRを用いて測定する。
測定条件及び試料調製方法は以下の通りである。
装置:日本電子社製 JNM-ECA400
プローブ:4mm MASプローブ
測定温度:室温
測定核:13C(100.5253 MHz)
パルスモード:DD/MAS
パルス幅:9μsec
繰り返し時間:ACQTM=50.9msec PD=60.0sec
データ点:2048POINT
スペクトル幅:40kHz
試料回転数:8kHz
積算回数:2000回
測定試料:アクリル変性PTFE微粒子
前記測定後に、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットに由来するピークと、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットに由来するピークの面積比から各成分のモル%を算出する。各ピークは下記のように選んだ。
(1)テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットに由来するピーク
C-F結合に由来するピークを、アクリル変性PTFE微粒子中のテトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットに由来するピークとする。
(2)(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットに由来するピーク
アクリル変性PTFE微粒子に含まれる各(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマー
ユニットに由来するピークついて、各(メタ)アクリル酸エステルごとに最も強度の強いピークを1つ選んで、そのモノマーユニットのピークとする。
そして、各(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットに由来するピークの合計を、アクリル変性PTFE微粒子中の(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットに由来するピークとする。
以上、本発明の基本的な構成と特色について述べたが、以下、実施例に基づいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り部及び%は、質量基準である。
<アクリル変性PTFE微粒子1の製造例>
・アクリル酸ブチル 6.4部
・メタクリル酸メチル 20.0部
上記モノマーの混合物と酢酸エチル420.0部を、攪拌機を備えたステンレス製オートクレーブに仕込み、開始剤としてジ-2-エトキシエチルパーオキシジカーボネート3.8部を加えた。
次に、脱気と窒素置換を3回繰り返した後、再び脱気し、テトラフルオロエチレン(TFE)モノマーを850.2部仕込んだ。
その後、50℃まで昇温して重合を開始させ、重合開始直後から6時間かけて、アクリル酸ブチル32.1部、メタクリル酸メチル100.1部を、高圧定流量ポンプを用いて一定速度でオートクレーブ中に連続添加した。
重合を合計8時間行った後、未反応のTFEモノマーをパージし、ほう酸ソーダ24部を添加し、再び40℃に昇温後、2時間攪拌を行った。冷却後、オートクレーブを開放して共重合体溶液1を得た。
次いで、
・共重合体溶液1 400.0部
・アニオン界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬製) 0.5部
上記材料を秤量及び混合し、溶解させた。
次いで、1mol/Lのアンモニア水を20.0部加え、超高速攪拌装置T.K.ロボミックス(プライミクス製)を用いて4000rpmで攪拌した。
さらに、イオン交換水700部を8部/minの速度で添加し、アクリル変性PTFE微粒子を析出させた。その後、エバポレーターを用いて、酢酸エチルを除去し、イオン交換水で洗浄した。洗浄終了後に、アクリル変性PTFE微粒子を分離し、濾過、乾燥してアクリル変性PTFE微粒子1を得た。得られたアクリル変性PTFE微粒子1の物性を表1に示す。
<アクリル変性PTFE微粒子2~12の製造例>
重合前に仕込むアクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、およびTFEの量、重合開始後に連続添加するアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルの量、重合反応時間、反応温度、共重合体溶液を攪拌する超高速攪拌装置による攪拌数、共重合体溶液に添加するイオン交換水の量を変更し、表1に示す物性となるように、アクリル変性PTFE微粒子1と同様の反応を行いアクリル変性PTFE微粒子2~14を得た。得られたアクリル変性PTFE微粒子2~14の物性を表1に示す。
Figure 0007071104000003

表中、モノマーユニットA/モノマーユニットB(モル比)とは、
テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットAの、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBに対するモル比を表す。
<ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体1の製造例>
攪拌翼、コンデンサー、熱伝対、窒素導入口を備えたセパラブルフラスコに、蒸留水190部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部、スチレン75部、アクリル酸ブチル25部、クメンヒドロパーオキシド0.4部、及びn-オクチルメルカプタン0.1部を仕込み、窒素気流下で40℃に昇温した。
次いで、硫酸鉄(II)0.001部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.003部、ロンガリット塩0.24部、及び蒸留水10部の混合液を加え、ラジカル重合を開始させた。
発熱が終了した後、系内の温度を40℃で1時間保持して重合を完了させ、スチレン-アクリル酸ブチル共重合体粒子分散液1を得た。固形分濃度は33.2%、重量平均粒径は102nmであった。
ポリテトラフルオロエチレン粒子分散液として旭ICIフロロポリマーズ(株)製のフルオンAD936を用いた。AD936の固形分濃度は63.0%であり、ポリテトラフルオロエチレンに対して5%のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを含むものである。AD936の分散粒子の重量平均粒径は290nmであった。
83.3部のAD936に蒸留水116.7部を添加し、固形分濃度26.2%のポリテトラフルオロエチレン粒子分散液2を得た。このポリテトラフルオロエチレン粒子分散液2は、25%のポリテトラフルオロエチレン粒子と1.2%のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを含むものである。
180.7部のスチレン-アクリル酸ブチル共重合体粒子分散液1(スチレン-アクリル酸ブチル共重合体60部)と、160部のポリテトラフルオロエチレン粒子分散液2(ポリテトラフルオロエチレン40部)とを、攪拌翼、コンデンサー、熱電対、窒素導入口を備えたセパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下に室温で1時間攪拌した。
その後、系内を80℃に昇温し、1時間保持して、粒子分散液を得た。
得られた粒子分散液の固形分濃度は29.4%であり、重量平均粒径は220nmであ
った。
この粒子分散液340.7部を、塩化カルシウム10部を含む70℃の熱水800部に投入し、固形物を分離させ、濾過し、乾燥してポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体1を得た。
<結着樹脂1の製造例>
(ポリエステル樹脂の処方)
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2mol付加物) 50.0mol部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2mol付加物) 50.0mol部
・テレフタル酸 65.0mol部
・無水トリメリット酸 25.0mol部
・アクリル酸 10.0mol部
上記ポリエステル樹脂を生成するモノマーの混合物75部、及び、炭素数のピーク値が50の脂肪族モノアルコール(ポリエチレンの片末端に水酸基を有する1級のモノアルコールワックス、炭素数のピーク値が50)5部を4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着して窒素雰囲気下にて160℃で攪拌した。
そこに、ビニル系樹脂を生成するビニル系モノマー(スチレン90.0mol部、及び2-エチルヘキシルアクリレート10.0mol部)20部及び重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド1部を滴下ロートから4時間かけて滴下し、160℃で5時間反応させた。
その後、230℃に昇温して、ポリエステル樹脂を生成するモノマーの総量に対して0.2部のチタンテトラブトキシドを添加し、軟化点が130℃になるまで重合を行った。
反応終了後、容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂1を得た。
本発明において、軟化点は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って測定した。なお、「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」が軟化点である。
<結着樹脂2の製造例>
(ポリエステル樹脂の処方)
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2mol付加物) 50.0mol部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2mol付加物) 50.0mol部
・テレフタル酸 65.0mol部
・無水トリメリット酸 25.0mol部
・アクリル酸 10.0mol部
上記ポリエステル樹脂を生成するモノマーの混合物80部を4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着して窒素雰囲気下にて160℃で攪拌した。
そこに、ビニル系樹脂を生成するビニル系モノマー(スチレン90.0mol部、及び2-エチルヘキシルアクリレート10.0mol部)20部及び重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド1部を滴下ロートから4時間かけて滴下し、160℃で5時間反応させた。
その後、230℃に昇温して、ポリエステル樹脂を生成するモノマーの総量に対して0.2部のチタンテトラブトキシドを添加し、軟化点が130℃になるまで重合を行った。
反応終了後、容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂2を得た。
<結着樹脂3の製造例>
(ポリエステル樹脂の処方)
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2mol付加物) 50.0mol部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2mol付加物) 50.0mol部
・テレフタル酸 65.0mol部
・無水トリメリット酸 25.0mol部
・アクリル酸 10.0mol部
上記ポリエステル樹脂を生成するモノマーの混合物80部を4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着して窒素雰囲気下にて160℃で攪拌した。
そこに、ビニル系樹脂を生成するビニル系モノマー(スチレン100.0mol部)20部及び重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド1部を滴下ロートから4時間かけて滴下し、160℃で5時間反応させた。
その後、230℃に昇温して、ポリエステル樹脂を生成するモノマーの総量に対して0.2部のチタンテトラブトキシドを添加し、軟化点が130℃になるまで重合を行った。
反応終了後、容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂3を得た。
<結着樹脂4の製造例>
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2mol付加物) 40.0mol部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2mol付加物) 40.0mol部
・エチレングリコール 20.0mol部
・テレフタル酸 100.0mol部
上記モノマーを、チタンテトラブトキシド500ppmと共に5リットルオートクレーブに仕込んだ。そこに、還流冷却器、水分分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を付し、オートクレーブ内に窒素ガスを導入しながら、230℃にて、軟化点が130℃になるまで重合を行った。反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂4を得た。
<結着樹脂5の製造例>
・スチレン 90.0mol部
・メタクリル酸ドデシル 10.0mol部
上記モノマー100部に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド5部を加えて、キシレン中に4時間かけて滴下した。さらに、キシレン還流下で軟化点が140℃になるまで重合を行った。この後、昇温して有機溶剤を留去し、室温まで冷却後粉砕し結着樹脂5を得た。
<結着樹脂6の製造例>
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2mol付加物) 30.0mol部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2mol付加物) 70.0mol部
・テレフタル酸 58.0mol部
・無水トリメリット酸 15.0mol部
・ドデセニル無水コハク酸 13.0mol部
上記モノマーに、ジブチル錫オキシドを全酸成分100部に対して2部添加し、窒素気流下、230℃に昇温して反応率が90%に達するまで反応させた。
その後、8.3kPaにて軟化点が130℃になるように反応時間を調整し、反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂6を得た。
<実施例1>
(トナー1の製造例)
・結着樹脂1 100部・アクリル変性PTFE微粒子1 5部・ノルマルパラフィンワックス(融点:78℃) 6部・C.I.ピグメントブルー 15:3 4部
・3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5部
上記材料をヘンシェルミキサーで予備混合した後、二軸混練押し出し機によって、160℃で溶融混練した。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで微粉砕した。
得られた微粉砕物を、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径(D4)5.5μmの負摩擦帯電性のトナー粒子を得た。
該トナー粒子100部に対し、疎水化処理したシリカ微粒子(BET法で測定した窒素吸着による比表面積が140m/g)3.5部、及び、酸化チタン微粒子(ルチル形、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が70m/g)0.5部を外添混合し、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー1を得た。
(現像剤1の製造例)
シリコーン樹脂で表面被覆した磁性フェライトキャリア粒子(個数平均粒径35μm)とトナー1を、キャリア90部に対して、トナー1が10部になるように、V型混合機(V-10型:株式会社徳寿製作所)を用いて、0.5s-1、回転時間5minの条件で混合して現像剤1を調製した。
<排紙接着の評価>
排紙接着の評価には、評価機としてキヤノン(株)製のカラー複写機(商品名:imageRUNNER ADVANCE C9075 PRO)の改造機を用いた。
この評価機の定着プロセススピード、現像プロセススピード、通紙間隔を変更し、60枚/分の速度で印刷できるように改造した。
記録媒体としては、CS-520(52.0g/m紙、A4、キヤノンマーケティングジャパン(株))を使用した。
市販のシアンカートリッジ、及びマゼンタカートリッジから製品トナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、トナー1を、それぞれのカートリッジに各150g充填した。なお、イエロー、ブラックの各ステーションには、それぞれ製品トナーを抜き取り、トナー残量検知機構を無効としたイエロー、及びブラックのカートリッジを挿入した。
高温高湿環境下(温度32℃、湿度80%RH)で、トナー載り量0.8mg/cmとなるように全面ベタ画像(感光ドラムの画像形成可能領域の全面に形成したトナー像であり、画像比率(印字率)が100%の場合をいう)を両面印刷で、3000枚の連続出力試験を行った。
3000枚出力後、10分間放置した。10分間放置後、印刷画像が接着しているか否かを積載された画像の下から100枚ごとに2900枚目まで合計29枚評価した。
評価結果を表8に示す。
(評価基準)
A:接着した画像がなく、良好な画質を維持している。
B:接着した画像はあるが、容易に分離し、良好な画質を維持している。
C:接着した画像があり、分離後に接着跡がある画像は1枚である。
D:接着した画像があり、分離後に接着跡がある画像は2枚又は3枚である。
E:接着した画像があり、分離後に接着跡がある画像は4枚以上である。
<画像スジの評価>
画像スジの評価には、「排紙接着」の評価と同じ評価機を用いた。
定着器には、定着ローラーと定着後の画像を分離する分離爪をつけた。
また、画像先端の余白が0.5mmとなるように設定を変更した。
高温高湿環境下(温度32℃、湿度80%RH)で、記録媒体としてCS-520(52.0g/m紙、A4、キヤノンマーケティングジャパン(株))を使用し、トナー載り量0.8mg/cmとなるように全面ベタ画像(感光ドラムの画像形成可能領域の全
面に形成したトナー像であり、画像比率(印字率)が100%の場合をいう)を両面印刷で、500枚の連続出力試験を行った。
1枚目、50枚目、100枚目、500枚目の画像を用いて高温高湿度環境下における画像スジの評価を行った。1枚目の画像を「1枚目のスジ評価用画像」とし、以下同様にして50枚目、100枚目、500枚目の4枚のスジ評価用画像を得た。
得られた4枚の評価用画像を用い、以下の基準に基づき評価を行った。
A:全てのスジ評価用画像で、スジが認められない
B:4枚のスジ評価用画像中に、1本の薄いスジがある
C:4枚のスジ評価用画像中に、2本の薄いスジがある
D:4枚のスジ評価用画像中に、3本の薄いスジがある
E:4枚のスジ評価用画像中に、4本以上の薄いスジ、又は1本以上の濃いスジがある
<ガサツキの評価>
ガサツキの評価には、「排紙接着」の評価と同じ評価機を用いた。
高温高湿環境下(温度32℃、湿度80%RH)で、1万枚の連続出力後、ハーフトーン(30H)画像を形成し、この画像のガサツキについて以下の基準に基づき評価した。
記録媒体には、高白色用紙GF-C081(81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン(株))を使用した。なお、30H画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hをベタ白(非画像)とし、FFHをベタ画像(全面画像)とするときのハーフトーン画像である。
画像はデジタルマイクロスコープVHX-500(レンズワイドレンジズームレンズVH-Z100 キーエンス社製)を用い、ドット1000個の面積を測定した。
ドット面積の個数平均(S)とドット面積の標準偏差(σ)を算出し、ドット再現性指数を下記式により算出した。
そして、ハーフトーン画像のガサツキをドット再現性指数(I)で評価した。ドット再現性指数(I)は値が小さいほどドット再現性に優れていることを示している。
ドット再現性指数(I)=σ/S×100
(評価基準)
A:Iが2.0未満
B:Iが2.0以上4.0未満
C:Iが4.0以上6.0未満
D:Iが6.0以上8.0未満
E:Iが8.0以上
<常温常湿環境下及び高温高湿環境下における画像濃度の評価>
画像濃度の評価には、「排紙接着」の評価と同じ評価機を用いた。
常温常湿環境下(温度23℃、湿度55%RH)、及び、高温高湿環境下(温度32℃、湿度80%RH)で、印字比率が5%の画像を1万枚まで連続出力した。1万枚出力後に20mm四方のベタ画像パッチが現像域内に5箇所配置されたオリジナル画像を出力し、その5点の平均を画像濃度とした。
記録媒体には、CS-680(68.0g/m紙、A4、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を使用した。
なお、画像濃度は、X-Riteカラー反射濃度計(X-rite社製、X-rite
500Series)を用いて測定した。
(評価基準)
A:画像濃度1.40以上
B:画像濃度1.30以上1.40未満
C:画像濃度1.30未満
<常温常湿環境下及び高温高湿環境下におけるカブリの評価>
カブリの評価には、「排紙接着」の評価と同じ評価機を用いた。
カブリは、常温常湿環境下(温度23℃、湿度55%RH)、及び、高温高湿環境下(温度32℃、湿度80%RH)で、印字比率が5%の画像を1万枚まで連続出力後、ベタ白画像を出力し、以下の基準で評価した。
記録媒体には、CS-680(68.0g/m紙、A4、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を使用した。
なお、測定は反射率計(リフレクトメーター モデル TC-6DS 東京電色社製)を用いて行い、画像形成後の白地部の反射濃度の最悪値をDs、画像形成前の記録媒体の反射平均濃度をDrとし、Dr-Dsをカブリ量としてカブリの評価を行った。したがって、数値が小さいほどカブリが少ないことを示す。
(評価基準)
A:カブリが1.00未満
B:カブリが1.00以上3.00未満
C:カブリが3.00以上
<実施例2~21>
(トナー2~21の製造例)
結着樹脂の種類、アクリル変性PTFE微粒子の種類、及び結着樹脂100部に対するアクリル変性PTFE微粒子の添加量、トナーの粒径を表2のように変更した以外はトナー1の製造例と同様にして、トナー2~21を得た。なお、以下、実施例9~21は、それぞれ参考例9~21とする。
(現像剤2~21の製造例)
表2に示すように、トナー1をトナー2~21に変更した以外は現像剤1の製造例と同様にして、現像剤2~21を得た。また、実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 0007071104000004
Figure 0007071104000005
<比較例1~3>
(トナー22の製造例)
・結着樹脂6 100部・ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体1 5部・ノルマルパラフィンワックス(融点:78℃) 6部・C.I.ピグメントブルー 15:3 4部・3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5部
上記材料をヘンシェルミキサーで予備混合した後、二軸混練押し出し機によって、160℃で溶融混練した。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで微粉砕した。
得られた微粉砕物を、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径(D4)11.0μmの負摩擦帯電性のトナー粒子を得た。
該トナー粒子100部に対し、疎水化処理したシリカ微粒子(BET法で測定した窒素吸着による比表面積が140m/g)3.5部、及び、酸化チタン微粒子(ルチル形、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が70m/g)0.5部を外添混合し、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー22を得た。
(現像剤22の製造例)
シリコーン樹脂で表面被覆した磁性フェライトキャリア粒子(個数平均粒径35μm)とトナー22を、キャリア90部に対して、トナー22が10部になるように、V型混合機(V-10型:株式会社徳寿製作所)を用いて、0.5s-1、回転時間5minの条件で混合して現像剤22を得た。また、現像剤22を実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表4に示す。
(トナー23の製造例)
トナー22の製造例において、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体1をフッ素系樹脂微粒子「ルブロンL-5F」(ダイキン工業社製、ポリテトラフルオロエチレン、個数平均粒径:300nm)に変更した以外は同様にして、トナー23を得た。なお、トナー粒子の重量平均粒径(D4)は11.0μmであった。
(現像剤23の製造例)
現像剤22の製造例において、トナー22をトナー23に変更した以外は同様にして、現像剤23を得た。また、現像剤23を実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表4に示す。
(トナー24の製造例)
トナー22の製造例において、結着樹脂6を結着樹脂5に、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体1をフッ素系樹脂微粒子「ルブロンL-5F」(ダイキン工業社製、ポリテトラフルオロエチレン、個数平均粒径:300nm)に変更した以外は同様にして、トナー24を得た。なお、トナー粒子の重量平均粒径(D4)は11.0μmであった。
(現像剤24の製造例)
現像剤22の製造例において、トナー22をトナー24に変更した以外は同様にして、現像剤24を得た。また、現像剤24を実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表4に示す。
Figure 0007071104000006

Claims (8)

  1. 結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該結着樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及び、ポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの樹脂を含有し、
    該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が、テトラフルオロエチレン由来のモノマーユニットA、及び、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBを含有し、該モノマーユニットAの該モノマーユニットBに対するモル比(モノマーユニットA/モノマーユニットB)が、95/5~50/50であることを特徴とするトナー。
  2. 前記テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子の一次粒子の個数平均粒径が、0.10μm以上1.00μm以下である、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記トナーの重量平均粒径が、3.0μm以上10.0μm以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子の含有量が、前記結着樹脂100質量部に対して、0.10質量部以上20.00質量部以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
    該トナー粒子が、結着樹脂、及び、テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子を含有する組成物を溶融混練する工程を含み、
    該結着樹脂が、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及び、ポリエステル系樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの樹脂を含有し、
    該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が、テトラフルオ
    ロエチレン由来のモノマーユニットA、及び、(メタ)アクリル酸エステル由来のモノマーユニットBを含有し、該モノマーユニットAの該モノマーユニットBに対するモル比(モノマーユニットA/モノマーユニットB)が、95/5~50/50であることを特徴とするトナーの製造方法。
  6. 前記テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子の一次粒子の個数平均粒径が、0.10μm以上1.00μm以下である、請求項に記載のトナーの製造方法。
  7. 該テトラフルオロエチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の微粒子の含有量が、前記結着樹脂100質量部に対して、0.10質量部以上20.00質量部以下である、請求項又はに記載のトナーの製造方法。
  8. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
    帯電された該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
    該静電潜像を、トナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
    該トナー像を、中間転写体を介して、又は介さずに転写材に転写する転写工程、及び
    該転写材に転写された該トナー像を、該転写材に加熱定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
    該トナーが、請求項1~のいずれか1項に記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法。
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