図1から図13を用いて、本実施の形態に係る排煙ダクトについて説明する。図1から図13に示す構成のうち、同一または実質的に同一の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。なお、実施の形態に示す構成において、請求項に記載された構成に対応する構成には、括弧書きで請求項の構成を併記する場合がある。
図1は、排煙ダクト1および蓄電装置2が搭載された車両3を模式的に示す断面図である。なお、図1においては、車幅方向Wにおいて断面視したときの断面図であり、車両の一部を示している。図2は、図1において、II方向から見たときの平面図である。図1および図2においては、蓄電装置2の一部を破断視しており、蓄電装置2の内部を可視化している。
車両3は、車両本体4を含み、車両本体4は、フロアパネル5を含む。フロアパネル5は、車両3の底面を形成する板状の金属部材である。
蓄電装置2は、フロアパネル5の上面に設けられている。蓄電装置2は、バッテリケース10と、複数の単位電池11と、ダクト12とを含む。複数の単位電池11と、ダクト12とは、バッテリケース10内に配置されている。
単位電池11は、車幅方向Wに配列するように配置されている。ダクト12は、各単位電池11の上面を通るように設けられており、ダクト12も車幅方向Wに延びるように形成されている。
図3は、単位電池11およびダクト12を示す斜視図である。なお、図3において、ダクト12の一部を破断した状態で図示している。単位電池11は、収容ケース15と、電極体16と、電解液17とを含む。収容ケース15の上面には、弁18が形成されている。弁18は、収容ケース15内の内圧が上昇すると破断して、収容ケース15の内部空間と、収容ケース15の外部とを連通する。
単位電池11は、たとえば、リチウムイオン電池である。この単位電池11において、電極体16内で内部短絡が生じると、収容ケース15内で発熱反応が促進され、ガスが発生する場合がある。
収容ケース15内でガスが発生すると、収容ケース15内の内圧が上昇する。収容ケース15内の内圧が所定圧以上となると、弁18が破断して、弁18からガスが噴き出す。
ダクト12は、各単位電池11の弁18上を通るように配置されており、ダクト12内には、排煙通路13が形成されている。ダクト12は、下方に向けて開口する開口部が形成されたダクト本体20と、ダクト本体20の開口部を閉塞するカバー21とを含む。カバー21は、弁18から噴出する高温ガスが噴き付けられると溶融するような材料によって形成されている。ダクト12は、バッテリケース10内からバッテリケース10の外部に引き出されている。
図1および図2に戻って、排煙ダクト1は、バッテリケース10の外部に位置するダクト12の端部に接続されている。なお、図1および図2に示す例においては、ダクト12の端部は、車両3の右側に位置している。
排煙ダクト1内には、通気通路6が形成されており、通気通路6は、ダクト12の排煙通路13と連通している。
排煙ダクト1は、ダクト12の端部から車幅方向Wに向けて延び、フロアパネル5に形成された挿入口22に挿入されている。なお、本実施の形態においては、排煙ダクト1は、ダクト12の端部から車両3の右側面側に向けて延びるように形成されている。そして、排煙ダクト1の端部は、挿入口22を通り、車室外に向けて開口している。
図4は、排煙ダクト1を示す分解斜視図である。排煙ダクト1は、ロアーケース30と、アッパーケース31と、弁体32とを含む。
アッパーケース31は、下方に向けて開口するように形成されている。アッパーケース31は、天板23と、端板24と、側壁25,26と、複数の係合部27とを含む。端板24と、側壁25,26は、端板24の周縁から下方に向けて延びるように形成されている。係合部27は、端板24および側壁25,26に形成されている。
ロアーケース30は、ダクト12の端部が接続される接続ケース35と、接続ケース35に接続されたロアーカバー36とを含む。
接続ケース35にはダクト12が接続され、接続ケース35には、接続されたダクト12の排煙通路13と連通するように連通口33が形成されている。接続ケース35は、天板40と、側壁41と、側壁42と、底板43と、区画壁44と、支持部47,48とを含む。
天板40には、係合口45が形成されている。係合口45には、ダクト12に形成された係合部が係合する。これにより、ダクト12および排煙ダクト1が連結する。
側壁41および側壁42は、車両前後方向Dに対向するように設けられている。側壁41は、車両前後方向Dの一方側に位置する天板40の側辺から下方に向けて延びるように形成されている。側壁42は、車両前後方向Dの他方側に位置する天板40の側辺から下方に向けて延びるように形成されている。底板43は、側壁41の下辺と、側壁42の下辺とを接続するように形成されている。なお、連通口33は、車幅方向Wにおいて、接続ケース35の一端に形成されている。
区画壁44は、接続ケース35の他端に設けられており、区画壁44は、図1および図2にも示すように、排煙ダクト1内の通気通路6を上流通路(第1通路)50と、下流通路(第2通路)51とに区画している。
区画壁44には、開口部46が形成されている。弁体32は、開口部46を閉塞するように設けられており、弁体32は、支持部47,48によって、回転可能に支持されている。なお、弁体32および支持部47,48の詳細構成については、後述する。
ロアーカバー36は、接続ケース35に接続されている。ロアーカバー36は、接続ケース35から車幅方向W(車両の右方向)に向けて延びると共に、下方に向かうように湾曲するように形成されている。ロアーカバー36は、上方に向けて開口するように形成されている。
ロアーカバー36は、端板54と、底板55と、側壁56,57と、挿入筒58と、グロメット59とを含む。
端板54は、ロアーカバー36の先端に位置している。底板55は、接続ケース35の底板43と一体的に形成されている。車幅方向W(車両の右側方向)に位置する底板55の端部側には、開口部60が形成されている。
側壁56および側壁57は、車両前後方向Dに間隔をあけて設けられている。側壁56は、車両前後方向Dに配列する底板55の一方の側辺から上方に向けて延びるように形成されている。側壁57は、底板55の他方の側辺から上方に向けて延びるように形成されている。なお、側壁56は、接続ケース35の側壁41と一体的に形成されており、側壁57は、接続ケース35の側壁42と一体的に形成されている。
挿入筒58は、底板55の開口部60に接続されており、底板55の下面から下方に向けて延びるように形成されている。
グロメット59は、挿入筒58の周面に設けられており、このグロメット59は、図1に示すように、挿入口22に装着されている。そして、挿入筒58は、グロメット59および挿入口22を通っており、車室外に達している。なお、挿入筒58の先端部には、排気口61が形成されている。
図5は、弁体32を示す斜視図であり、図6は、弁体32を示す断面図である。弁体32は、板状に形成された樹脂板65と、樹脂板65に設けられた緩衝部材66とを含む。
樹脂板65は、板状に形成されており、樹脂板65は、たとえば、ポリプロプレンなどの高剛性および高耐熱性の樹脂によって形成されている。
弁体32は、本体板67と、突出部68,69と、軸部70,71とを含む。本体板67は、板状に形成されており、本体板67は、本体板67の厚さ方向に配列する主面72および主面73を含む。なお、主面72は、区画壁44側に位置している。
突出部68および突出部69は、弁体32の上辺に間隔をあけて形成されており、弁体32の上辺から上方に向けて突出するように形成されている。
軸部70は、突出部68に形成されており、軸部71は、突出部69に形成されている。軸部70は、突出部69側に向けて突出するように形成されており、軸部71は、突出部68に向けて突出するように形成されている。
緩衝部材66は、主面72に設けられている。緩衝部材66は、たとえば、シールスポンジなどのような多孔体であってもよく、ゴムなどであってもよい。弁体32が開口部46を閉塞した状態において、区画壁44に接触している。この緩衝部材66が設けられているので、区画壁44が開閉する際に弁体32が区画壁44に当たる音を小さくすることができる。
図7は、弁体32およびその周囲の構成を示す斜視図である。支持部47,48は、区画壁44に形成されている。支持部47および支持部48は、車両前後方向Dに間隔をあけて設けられている。支持部47は、軸部70を回転可能に支持しており、支持部48は、軸部71を回転可能に支持している。ここで、支持部48は、支持部47と同様に構成されているため、支持部47の構成について詳細に説明する。
図8は、図7に示すVIII-VIII線における端面図である。具体的には、図8においては、車両前後方向Dに延びる仮想平面において端面視したときの端面図である。支持部47は、軸部70を上方から包み込むように形成されている。支持部47は、爪部75と、受部76とを含む。
爪部75は、天板40および区画壁44の境界部分から車幅方向Wに突出すると共に軸部70の上方を通り、軸部70に対して水平方向に隣り合う位置を通り、その後、軸部70の下方に達するように形成されている。爪部75の内表面は円弧状に形成されている。
受部76は、区画壁44の一部でもあり、天板40の端辺に接続されると共に、軸部70に対して爪部75と反対側に位置しており、受部76も円弧状に湾曲している。爪部75の下端部と、受部76との間には隙間79が形成されており、この隙間79は、車両前後方向Dに延びように形成されている。
図9は、軸部70およびその周囲の構成を示す端面図である。軸部70は、車両前後方向Dに延びるように形成されている。車両前後方向Dに対して垂直な仮想面で端面視すると、軸部70は、長円形状に形成されている。軸部70の周面は、長側面80,81と、円弧面82,83を含む。
なお、軸部70の短軸は、長側面80および長側面81を通る方向に延びており、軸部70の長軸は、円弧面82および円弧面83を通るように延びている。そして、軸部70の長軸方向の長さL1は、軸部70の端軸方向の長さL2よりも長い。また、長さL1は、車幅方向Wにおける隙間79の長さL3よりも長い。
そして、弁体32が開口部46を閉塞している状態においては、長側面81が隙間79と対向している。このため、弁体32が開口部46を閉塞している状態において、軸部70が支持部47から抜け落ちることが抑制されている。
図8に戻って、アッパーケース31の天板23には、膨出部85と、平坦部86,87とが形成されている。膨出部85は、アッパーケース31のうち、支持部47の上方に形成されており、上方に向けて膨らむように形成されている。なお、平坦部86は、膨出部85に対して、車幅方向Wの一方側に隣り合う位置に形成されており、平坦部87は、膨出部85に対して他方側に隣り合う位置に形成されている。
図10は、膨出部85および平坦部86,87を示す斜視図である。この図11に示すように、膨出部85は、車両前後方向Dに長尺に形成されている。膨出部85の一方の端部は、側壁25の近傍に達しており、膨出部85の他方の端部は、側壁26の近傍にまで達している。
図8に戻って、アッパーケース31の内表面には、膨出部85によって形成された凹部90の内表面と、平坦部86の内表面である平坦面91と、平坦部87の内表面である平坦面92とが形成されている。凹部90は、凹部90の開口縁部93から離れるにつれて、上方に向かうように湾曲するように形成されている。
図11は、支持部47,48と、凹部90とを上方から視たときの平面図である。この図11に示すように、支持部47,48は、凹部90内に位置している。凹部90の開口縁部93は、長辺94,95と、短辺96,97とを含む。長辺94は、支持部47,48に対して車幅方向Wの一方側(車両3の右側)に離れている。長辺95は、支持部47,48に対して、車幅方向Wの他方側(車両3の左側)に離れている。
図8に戻って、凹部90の内表面は、傾斜面88および傾斜面89を含む。傾斜面88は、凹部90の中央から長辺94に向けて延びており、長辺94に近づくにつれて下方に向かうように形成されている。傾斜面89は、凹部90の中央部から長辺95に近づくにつれて、下方に向かうように傾斜している。
区画壁44は、受部76と、垂下部98と、湾曲部99と、傾斜部100とを含む。垂下部98は、受部76の下端辺から下方に向けて延びるように形成されており、湾曲部99は、垂下部98の下端辺に接続されている。傾斜部100は、垂下部98に接続されている。
そして、湾曲部99によって、排水溝101が形成されている。排水溝101は、爪部75の下端部102の下方に位置している。なお、図7に示すように、排水溝101は、車両前後方向Dに延びている。
排水溝101の一端は、側壁41に達しており、排水溝101の他端は、側壁42に達している。そして、アッパーケース31がロアーケース30に取り付けられると、排煙ダクト1の両側面には、排水溝101に連通する排出口が形成される。
図12は、図7におけるXII-XII線における端面図である。なお、図11に示す端面図は、支持部47および支持部48の間に位置している。区画壁44において、支持部47および支持部48の間に位置する部分には、傾斜部103が形成されている。なお、傾斜部103の下辺は、湾曲部99に接続されており、傾斜部103の上辺は、天板40に接続されている。
上記のように構成された排煙ダクト1および蓄電装置2において、単位電池11から高温ガスが噴出したときにおいて、高温ガスの排出経路などについて説明する。
図1および図2において、単位電池11から高温ガスが噴出すると、当該高温ガスは、ダクト12内に入り込む。ダクト12に入り込んだ高温ガスGは、ダクト12内の排煙通路13を通って、排煙ダクト1の通気通路6内に入り込む。
具体的には、当該高温ガスGは、排煙ダクト1の接続ケース35内に入り込み、高温ガスGは上流通路50内に入り込む。そして、高温ガスGは、弁体32を押す。弁体32は、高温ガスGによって押圧されると、図1の破線で示すように回転する。
弁体32が回転することで、弁体32は、開口部46を閉塞する位置から回転移動して、開口部46を開放する位置に移動する。
そして、高温ガスGは、開口部46を通して、上流通路50から下流通路51内に入り込む。その後、高温ガスGは、下流通路51を通り、排気口61から車室外に排気される。
このように、単位電池11から高温ガスが噴出したとしても、高温ガスGは、良好に車室外に排気される。なお、単位電池11から高温ガスGが噴出していない状態においては、弁体32は、開口部46を閉塞している。そのため、仮に、排気口61から埃などの異物が入り込んだとしても、上流通路50内に当該異物が入り込むことが抑制されている。
次に、図8を用いて、排煙ダクト1の内表面において、結露が生じた場合について説明する。
排煙ダクト1内で結露が生じると、凹部90の表面および平坦面91に結露水が付着する場合がある。平坦面91は、車幅方向Wにおいて、支持部47から離れている。そのため、平坦面91に付着した結露水が滴下しても、支持部47に付着することを抑制することができる。
凹部90に付着した結露水は、たとえば、傾斜面88を流れ落ちて、長辺94から下方に向けて滴下する。この際、長辺94は、支持部47から車幅方向Wに離れているため、滴下した結露水が支持部47に付着することを抑制することができる。
仮に、傾斜面88などに付着した結露水が支持部47に滴下したとしても、支持部47は、軸部70を上方から覆うように形成されているため、滴下した結露水は、支持部47の外表面に付着する。このため、滴下した結露水が軸部70に直接的に付着することを抑制することができる。
支持部47の爪部75は、軸部70の上方から下方に達するように湾曲するように形成されており、爪部75の下端部102は、軸部70よりも下方に位置している。
このため、支持部47に付着した結露水が、支持部47の外表面を伝って流れ、下端部102から下方に滴下したとしても、結露水が支持部47内に入り込むことを抑制することができる。
また、支持部47の外表面に直接結露した場合や、傾斜面89に結露した結露水が流れ落ちて支持部47の外表面に付着した場合においても、同様に、支持部47内に結露水が入り込むことを抑制することができる。
ここで、水害時などにおいて、車両3が浸水したり、車両3が深い水たまりを走行する場合がある。このような場合において、車両3内に水が入り込み、天板40と、平坦部87との隙間から水が排煙ダクト1内に入り込む場合がある。
天板40および平坦部87の隙間から排煙ダクト1内に水が入り込んだとしても、当該水は支持部47の外表面を伝って、下端部102から滴下する。これにより、支持部47内に入り込んだり、軸部70に当該水が付着することを抑制することができる。
ここで、排気口61から車室外の異物が下流通路51内に入り込むことがある。仮に、当該異物が支持部47内に入り込んだとしても、支持部47に形成された隙間79は、下方に向けて開口しているため、隙間79から支持部47の下方に落ちやすい。そのため、支持部47内に異物が溜まり難くなっている。
このように、支持部47の内表面および軸部70に水や異物が付着することが抑制されている。異物および水が混ざり合い、そして、当該混合物が乾燥すると固形物となる場合があり、当該固形物が支持部47の内表面や軸部70の表面に形成されると、軸部70の回転を阻害する。軸部70の回転が阻害されると、弁体32が回転し難くなり、高温ガスGが発生した際に、弁体32が回転せず、高温ガスGが車室外に排気され難くなるおそれがある。
その一方で、本実施の形態に係る排煙ダクト1においては、支持部47の内表面および軸部70に水が付着し難く、さらに、支持部47内に異物が溜まり難いため、上記のような弊害が生じることを抑制することができる。
なお、軸部70および支持部47について主に説明したが、軸部71および支持部48も軸部70および支持部47と同様に形成されており、軸部71および支持部48においても同様に軸部71が固着することを抑制することができる。
次に、支持部47の表面を伝って、下端部102から下方に滴下した水滴について検討する。下端部102の下方には、排水溝101が形成されている。このため、下端部102から滴下した水は、排水溝101に入り込む。
排水溝101は、開口部46の上方に位置しており、弁体32と、開口部46の開口縁部の隙間に水が達することを抑制することができ、水が蓄電装置2に達することを抑制することができる。
弁体32が開口部46を閉塞した状態において、排水溝101は、緩衝部材66の上方に位置している。そのため、下端部102から滴下した水が緩衝部材66に達することを抑制することができ、緩衝部材66が劣化することを抑制することができる。
排水溝101は、排水溝101の両端に位置する排出口に接続されており、排水溝101内に入り込んだ水を排煙ダクト1の外部に排出することができる。
ここで、排水溝101は、車両前後方向Dに延びている。このため、車両3の加速時や減速時において、排水溝101内の水は、排水溝101内を流れやすく、排出口からの排水を促進することができる。これにより、排水溝101内に水が溜まり、排水溝101を超えて、水が流れ落ちることを抑制することができる。
図13は、比較例に係る排煙ダクト1Aを示す端面図である。なお、図13は、図8に対応する端面図である。
排煙ダクト1Aは、軸部70を回転可能に支持する支持部47Aと、図示されていない他の支持部とを含み、支持部47Aと、他の支持部とは、実質的に同じ形状となるように形成されている。
なお、排煙ダクト1Aにおいて、アッパーケース31の天板23には、膨出部85および凹部90が形成されておらず、区画壁44には排水溝101が形成されていない。
なお、排煙ダクト1Aは、支持部47Aおよび他の支持部の構成および支持部47および支持部48の形状が異なる点と、排煙ダクト1Aには膨出部85および凹部90が形成されていない点と、区画壁44に排水溝101が形成されていない点とを除いて、実質的に本実施の形態に係る排煙ダクト1と同様に形成されている。
支持部47Aは、底部200と、立上壁201とを含み、底部200および立上壁201によって、軸部70を受け入れる溝203が形成されている。溝203は、上方に向けて開口するように形成されている。
図13において、排煙ダクト1A内で結露が生じた場合について説明する。排煙ダクト1A内で結露が生じると、天板23の内表面のうち、支持部47Aの上方に位置する部分においても結露水が生じる場合がある。
支持部47Aの溝203は、上方に向けて開口するように形成されている。そのため、支持部47Aの上方から結露水が落ちてくると、溝203内に当該結露水が入り込む。
また、排煙ダクト1A内に異物が入り込んだ場合においても、溝203内に異物が入り込み易く、また、溝203内に入り込んだ異物が溝203内に溜まり易い。
そして、溝203の内表面や軸部70の外表面において、埃などの異物と水とが混ざり合って、さらに、当該混合物が乾燥することで固形物が形成され、軸部70が固着するおそれがある。
その一方で、本実施の形態に係る排煙ダクト1においては、上記のような弊害が生じることを抑制することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。