JP6507920B2 - 電池パック - Google Patents

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Description

本発明は、ケース内部に収容された複数個の電池セルを有する電池パックに関するものである。
従来の電池パックとして、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の電池パック(蓄電装置)は、電池ケース内に発電要素が収容された電池セル(単電池)が、複数積層されて、セル積層体(組電池)を形成している。各電池セルの正極端子、および負極端子の間には、ガス放出弁が設けられている。ガス放出弁は、過充電等の際に発生したガスにより電池ケースの内圧が高まると、開かれる弁となっている。そして、各電池セルの上端面側には、ガス放出弁に対応する領域と連通して、各電池セルの積層方向の一端側から他端側に延びる排煙ダクト(排ガスホース)が設けられている。排煙ダクトは、各単電池から発生したガスを所定のスペースへ排出するダクトとなっている。
そして、特許文献1の電池パックでは、セル積層体の上側にバスバー保持用のバスバーケースが設けられており、このバスバーケースに、排煙ダクトの長手方向の中間部を保持するための複数の保持部が設けられている。この複数の保持部によって、各電池セルに対する排煙ダクトのシール性が向上されるようになっている。
また、特許文献2の電池パックでは、密閉された筐体内に複数の電池セルおよび送風機が収容され、送風機の作動によって、複数の電池セルの周りに形成される循環通路に、熱交換用の流体が循環され、複数の電池セルの温調が行われるようになっている。
特許第5692371号公報 特開2015−46321号公報
しかしながら、上記特許文献1では、排煙ダクトのシール性向上のために保持部といった専用の部材を必要としており、構成部品の増加、および装置の大型化を招いている。よって、特許文献1のような電池パックであると、特許文献2のような筐体内に収容することが困難となる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、筐体内に複数の電池セル、および送風機が収容されるものにおいて、専用の部材の設定を不要として排煙ダクトのシール性を向上可能とする電池パックを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
本発明では、複数の電池(121)と、
複数の電池(121)を収容する筐体(110)と、
筐体(110)内に形成されて、複数の電池(121)の周りを熱交換用の流体が流通する循環通路(130)と、
循環通路(130)に流体を流通させる送風機(140)と、を備える電池パックであって、
複数の電池(121)の内部圧力に応じて開かれる安全弁(121c)と、
複数の電池(121)の表面(121a)にシール部材(181)を介して設けられ、安全弁(121c)から排出されるガスを所定のスペースへ導く排煙ダクト(180)と、を備えており、
循環通路(130)の排煙ダクト(180)が配置される領域は、電池(121)に対して、送風機(140)の吹出し側となって相対的に圧力の高くなる陽圧空間(130A)として形成されており、
電池の表面から垂直に立上る壁と、垂直に立上る壁から表面に平行となって排煙ダクトの中心側に向けて延びる平行壁とが形成され、
シール部材は、二股に分かれて、表面に沿う方向に延び、
二股の一方は、表面側に当接し、二股の他方は、平行壁の内側に当接しており、
安全弁が閉じているとき、陽圧空間の圧力を受けて、シール部材の表面側でのシール性が高められると共に、
安全弁が開かれたとき、排煙ダクト(180)内の圧力が上昇するほど、シール部材の平行壁側での圧縮が高められてシール性が高く成る方向に作用することを特徴としている。
この本発明によれば、排煙ダクト(180)は、送風機(140)の作動中に、陽圧空間(130A)内に配置される形となる。そして、陽圧空間(130A)の圧力を受けて、排煙ダクト(180)の全体が各電池(121)側に押し付けられる押し付け力を受けるので、各電池(121)と排煙ダクト(180)との間のシール性が向上される。よって、筐体(110)内に複数の電池(121)、および送風機(140)が収容されるものにおいて、従来技術で説明したような専用の部材の設定を不要として、排煙ダクト(180)のシール性を向上可能とする電池パック(100)とすることができる。
尚、特許請求の範囲における括弧内の符号は、記載内容の理解を容易にすべく、後述する実施形態において対応する構成を例示するものに留まり、発明の内容を限定することを意図したものではない。
第1実施形態における電池パックの構成を示す平面図である。 図1におけるII−II部を示す断面図である。 図1におけるIII−III部を示す断面図である。 図1におけるIV−IV部を示す断面図である。 内部フィンを示す分解斜視図である。 外部フィンを示す斜視図である。 外部ダクトを示す斜視図である。 図2におけるVIII−VIII部を示す矢視図である。 排煙ダクトを示す斜視図である。 ケース内における流体の流れを示す平面図である。 ケース内における流体の流れを示す側面図である。 ケース内の内部フィンによる流体の流れを示す斜視図である。 外部ダクト内の冷却流体の流れを示す斜視図である。 第2実施形態における排煙ダクトのシール部材を示す断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の一例である第1実施形態の電池パック100について、図1〜図9を参照しながら説明する。電池パック100は、例えば、電池に充電された電力によって駆動されるモータと、内燃機関とを走行駆動源とするハイブリッド自動車、あるいはモータを走行駆動源とする電気自動車等に用いられる。電池パック100に含まれる複数の電池セル121は、例えば、ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、有機ラジカル電池等である。
電池パック100は、車両のトランクルーム、あるいはトランクルームより下方に設けられたトランクルーム裏エリア等のパック収容スペースに設置される。このパック収容スペースは、例えば、スペアタイヤ、工具等も収納することができる。電池パック100は、底壁112や底壁側通路135を下側にした姿勢で、パック収容スペースに設置される。
また、電池パック100は、車両の車室内に設けられる前部座席の下方や後部座席等の下方に設置されるようにしてもよい。この場合、電池パック100は、底壁112や底壁側通路135を下側にした姿勢で、前部座席や後部座席等の下方に設置される。また、後部座席の下方において電池パック100を設置する空間は、トランクルームよりも下方のトランクルーム裏エリアに連通させるようにしてもよい。また当該設置空間は、車外に連通するようにも構成できる。
電池パック100は、外部と隔離した密閉された内部空間を形成するケース110、通電可能に接続される複数の電池セル121からなる組電池120(セル積層体120A)、ケース110内に形成され熱交換用の流体が流通する循環通路130、およびこの循環通路130に流体を循環させる送風機140等を備えている。
また、本電池パック100においては、ケース110の内側に、内部フィン150(151、152)が、またケース110の外側に外部フィン160(161、162)が設けられている(図5、図6)。また、外部フィン160の外側には、送風機172を有する外部ダクト170が設けられている(図7)。更に、複数の電池セル121には、排煙ダクト180(図8、図9)が設けられている。
尚、本実施形態では、図1において、Frは車両前方側を示し、Rrは車両後方側を示し、RHは車両右側を示し、LHは車両左側を示している。電池パック100における方向を示す際に、Fr−Rrの方向を前後方向、RH−LHの方向を左右方向と呼ぶことにする。また、重力の作用方向を上下方向と呼ぶことにする。
ケース110は、組電池120、および送風機140(140A、140B)を内部に収容する筐体である。ケース110は、内部の空間を包囲する複数の壁からなる箱形を呈し、アルミニウム板または鉄板の成型品で形成されている。ケース110は、例えば、上下方向に扁平な直方体となっており、6面、即ち、天壁111、底壁112、側壁113、側壁114、側壁115、および側壁116を有している。また、ケース110は、内部を区画する区画壁117、および底壁112における補強用の梁118を有している。
天壁111は、ケース110の上側の面を形成する壁であり、前後方向に長辺を有する長方形の壁となっている。底壁112は、ケース110の下側の面を形成する壁であり、天壁111と同様の形状を有している。
また、側壁113、114は、ケース110の左右側の面を形成する壁であり、前後方向に長辺を有する細長い長方形の壁となっている。側壁113、114は、互いに向かい合う位置関係にある。また、側壁115、116は、ケース110の前後側の面を形成する壁であり、左右方向に長辺を有する細長い長方形の壁となっている。側壁115、116は、互いに向かい合う位置関係にある。また、側壁115、116は、側壁113、114に対して直交する壁となっている。
ケース110は、上記各壁111〜116を用いたものに代えて、複数のケース体を接合して組み立てることにより、内部に箱体状の空間を形成して製作するようにしてもよい。また、ケース110の複数の壁のうち、所定の壁の表面には、放熱面積を大きくするために複数の凸部または凹部を形成するようにしてもよい。
尚、電池パック100において、側壁113、114の長辺に沿う方向が前後方向に対応しており、また、側壁115、116の長辺に沿う方向が左右方向に対応している。
区画壁117は、ケース110の内部において、側壁116側に配置されて、側壁116と平行となって、側壁113、114間を繋ぐ壁となっている。区画壁117は、底壁112の上側の面(ケース110の内側となる面)からケース110の上下方向の中間位置まで延びている。区画壁117と側壁116との間には空間117aが形成されている。空間117aには、例えば、電池管理ユニットが収容されている。
電池管理ユニット(Battery Management Unit)は、車両に搭載された各種の電子制御装置と通信可能に構成されている。電池管理ユニットは、少なくとも電池セル121の蓄電量を管理する機器であり、電池セル121に係る制御を行う電池制御ユニットの一例である。また、電池管理ユニットは、電池セル121に関する電流、電圧、温度等を監視すると共に、電池セル121の異常状態、漏電等を管理する機器であってもよい。
また、電池管理ユニットには、電流センサによって検出された電流値に係る信号が入力される。電池管理ユニットは、車両ECUと同様に入力回路、マイクロコンピュータ、および出力回路等を備えている。マイクロコンピュータが有する記憶手段には、電池情報がデータとして随時蓄積されている。蓄積される電池情報のデータは、例えば、電池パック100における電池電圧、充電電流、放電電流、および電池温度等である。
また、電池管理ユニットは、各送風機140A、140B、送風機172、およびPTCヒータ144の作動を制御する制御装置としても機能するようになっている。電池管理ユニットには、電池セル121の温度を検出する温度検出器によって検出された温度情報が入力される。温度検出器は、複数の電池セル121において、各電池セル121または所定の電池セル121に設けられている。温度検出器は、電池管理ユニットに対して信号を出力する温度検出線、温度センサ等によって構成することができる。
電池管理ユニットは、温度検出器によって検出される電池温度に応じて電池冷却、あるいは電池加熱を実施する条件が成立した場合には、各送風機140A、140B、送風機172、およびPTCヒータ144の作動を制御する。
梁118は、図1〜図3に示すように、ケース110の強度を向上させるための補強部材となっており、底壁112の上側の面(ケース110の内側となる面)に並列となるように複数本、設けられている。本実施形態では、梁118は、5本の設定となっている。梁118は、細長の棒状を成しており、長手方向がケース110に対して前後方向を向くように、且つ、左右方向に等間隔で並ぶようにして、底壁112に設けられている。
梁118は、ケース110に対して別体形成されたものであり、例えば、中空で断面が四角形を成す角柱部材となっている。更に具体的には、梁118は、断面形状がコの字状を成しており、コの字状の開口側が底壁112に固定されている。梁118は、例えば、アルミニウム材、あるいは鉄材等から形成されている。
5本の梁118のうち、2本の梁118は、それぞれ、側壁113、114に沿うように(当接するように)配置されている。また、残りの3本の梁118は、2本の梁118の間に配置されている。そして、5本の梁118の間隔は、等間隔となっている。各梁118同士のピッチ(中心線間距離)は、電池セル121の左右方向の寸法と同等となるように設定されている。そして、複数本の梁118のうち、隣り合う梁118間の寸法は、1つの梁118の幅寸法よりも大きくなるように設定されている。梁118の幅寸法とは、梁118が並べられる方向の寸法である。また、梁118の板厚は、底壁112の板厚よりも厚くなるように設定されている。
梁118の長手方向の一端側は、区画壁117に当接しており、また、梁118の長手方向の他端側は、側壁115に当接している。梁118の長さは、複数の電池セル121全体における梁118に沿う方向の長さよりも長くなるように設定されている。つまり、梁118の長手方向寸法は、複数の電池セル121によって形成されるセル積層体120Aの積層方向寸法よりも長くなるように設定されている。
区画壁117と複数の電池セル121(組電池120)との間において、複数本の梁118の上面には、側壁113から側壁114に繋がる板状の閉塞壁119aが設けられている。この閉塞壁119aによって、各梁118間の空間の上側は、閉塞されている。
同様に、側壁115と複数の電池セル121(組電池120)との間において、複数本の梁118の上面には、側壁113から側壁114に繋がる板状の閉塞壁119bが設けられている。この閉塞壁119bによって、各梁118間の空間の上側は、閉塞されている。
組電池120は、複数の電池セル121が積層されたセル積層体120Aが、複数設けられて形成されている。本実施形態では、例えば、20個の電池セル121によって1つのセル積層体120Aが形成され、このセル積層体120Aが4つ並べられて、組電池120が形成されている(図1)。
電池セル121は、前後方向に扁平な直方体を成しており、外装ケースから外部に突出する正極端子、および負極端子を備えている。電池セル121は、本発明の電池に対応する。
電池セル121の上端面121aで、正極端子と負極端子との間には、安全弁121cが設けられている。安全弁121cは、電池セル121の内部圧力に応じて開かれる弁である。安全弁121cは、例えば、過度の異常発熱や、過充電等によって電池セル121内部の圧力が所定圧力以上に上昇した場合に開かれるようになっている。安全弁121cが開かれると電池セル121内部のガスが放出されることになる。
セル積層体120Aは、複数の電池セル121が積層されて、この積層された電池セル121が電池ケースに収容されて形成されている。即ち、複数の電池セル121は、扁平方向と直交する面が互いに向かい合うように積層されている。そして、電池ケースは、各電池セル121の上端面121a側、および下端面121b側が開口されて、各電池セル121の周囲を覆うケースとなっている。
セル積層体120Aにおいて、隣り合う電池セル121における異極の端子間は、バスバー等の導電部材によって電気的に接続されている。バスバーと電極端子との接続は、例えばネジ締めや、溶接等により行われる。したがって、バスバー等によって電気的に接続された複数の電池セル121の両端に配された総端子部は、外部から電力が供給されたり、他の電気機器へ向けて放電したりするようになっている。
また、セル積層体120Aにおいて、積層される複数の電池セル121の間には、それぞれ所定の隙間が形成されるように設置されている。この隙間は、電池セル121間に設けられたスペーサ部材等によって形成されている。スペーサ部材は、例えば、電池ケースにおいて、各電池セル121間に仕切り壁部を設け、この仕切り壁部に凹凸等を設けることで形成対応することができる。
複数のセル積層体120A(各電池セル121)は、梁118の上面に固定(配置)されている。具体的には、1つのセル積層体120A(各電池セル121)は、複数の梁118が並べられた方向(左右方向)の下側の両端部が、それぞれ2本の梁118の上に乗せられて配置(固定)されている。
つまり、図1、図3に示すように、4つのセル積層体120Aのうち、1つめのセル積層体120Aは、側壁113側から見て1本めと2本めの梁118の上に乗せられている。2つめのセル積層体120Aは、側壁113側から見て、2本めと3本めの梁118の上に乗せられている。3つめのセル積層体120Aは、側壁113側から見て、3本めと4本めの梁118の上に乗せられている。4つめのセル積層体120Aは、側壁113側から見て、4本めと5本めの梁118の上に乗せられている。
循環通路130は、ケース110内に形成され、各電池セル121の周りを熱交換用の流体が流通する通路であり、主に、側壁側通路131、側壁側通路132、天壁側通路133、電池通路134、底壁側通路135、および各送風機140A、140Bを結ぶ一連の流通路によって形成されている。
側壁側通路131は、天壁111、および底壁112の両方に直交し、側壁113に対して平行に延び、複数の電池セル121(組電池120)と側壁113との間に形成される通路である。
側壁側通路132は、天壁111、および底壁112の両方に直交し、側壁114に対して平行に延び、複数の電池セル121(組電池120)と側壁114との間に形成される通路である。
天壁側通路133は、天壁111と複数の電池セル121(組電池120)との間に形成されて、天壁111に平行に延びる通路である。
側壁側通路131と天壁側通路133は、天壁111と側壁113との境界部で繋がっている。また、側壁側通路132と天壁側通路133は、天壁111と側壁114との境界部で繋がっている。
電池通路134は、各セル積層体120Aにおいて、隣り合う電池セル121間の隙間によって形成される通路である。
底壁側通路135は、底壁112、複数の電池セル121の下端面121b、および梁118によって囲まれた空間として形成される通路である。加えて、底壁側通路135には、底壁112、閉塞壁119a、および梁118によって囲まれた空間、更には、底壁112、閉塞壁119b、および梁118によって囲まれた空間も含まれている。底壁側通路135は、各電池セル121の下側で、隣り合う梁118の間に形成される通路となっており、本実施形態では、5本の梁118をもとに、4つの通路として形成されている。
4つの底壁側通路135のうち、側壁113側から2つめの通路は、送風機140Aの近傍で、図示しない連通部によって1つめの通路と連通している。また、側壁113側から3つめの通路は、送風機140Bの近傍で、図示しない連通部によって4つめの通路と連通している。
電池通路134の上側は、天壁側通路133と繋がっており、また、電池通路134の下側は、底壁側通路135と繋がっている。
そして、上記循環通路130のうち、電池セル121に対して、各送風機140A、140Bの吹出し側となる側壁側通路131、132、および天壁側通路133は、ケース110内で相対的に圧力の高くなる陽圧空間130Aとなる。また、電池セル121に対して、各送風機140A、140Bの吸込み側となる底壁側通路135は、ケース110内で相対的に圧力の低くなる陰圧空間130Bとなる。
送風機140は、ケース110内に収容されて、循環通路130に熱交換用の流体を強制的に流通(循環)させる流体駆動手段である。本実施形態では、送風機140は、第1送風機140Aと第2送風機140Bとの2つが並ぶように設定されている。以下、2つの送風機140A、140Bを総称して送風機140として記載することもある。循環通路130に循環させる流体としては、例えば、空気、各種のガス、水、冷媒等を用いることができる。
図1、図2、図4に示すように、第1送風機140Aは、側壁113側の2つのセル積層体120Aの領域に対応する循環通路130に流体を循環させる送風機となっている。また、第2送風機140Bは、側壁114側の2つのセル積層体120Aの領域に対応する循環通路130に流体を循環させる送風機となっている。第1送風機140Aと、第2送風機140Bは、ケース110の前後方向を向く中心線に対して対称となるように、ケース110内において、側壁115とセル積層体120A(複数の電池セル121)との間に配置されている。
各送風機140A、140Bは、モータ141、シロッコファン142、およびファンケーシング143を有している。
モータ141は、シロッコファン142を回転駆動させる電気機器であり、シロッコファン142の上側に設けられている。
シロッコファン142は、回転軸方向に流体を吸入し、遠心方向に流体を吹出す遠心式のファンであり、回転軸が上下方向を向くように配置されている。
ファンケーシング143は、シロッコファン142を覆うように形成されて、シロッコファン142による流体の吸込み、および吹出し方向を設定する導風部材となっている。ファンケーシング143は、シロッコファン142の下側で開口する吸込み口143a、吹出した流体の流れを導く吹出しダクト143b、および吹出しダクト143bの先端部で開口する吹出し口143cを有している。
各送風機140A、140Bの各吸込み口143aは、底壁側通路135における側壁115側の領域と繋がるように配置されている。送風機140Aの吸込み口143aは、4つの底壁側通路135のうち、側壁113側から1つめと2つめの通路と繋がっている。また、送風機140Bの吸込み口143aは、4つの底壁側通路135のうち、側壁113側から3つめと4つめの通路と繋がっている。
各送風機140A、140Bの各吹出しダクト143bは、シロッコファン142の側面からケース110の中心側に一旦延びて、Uターンするようにして、側壁側通路131、132側に、それぞれ延びるように形成されている。
そして、送風機140Aの吹出し口143cは、側壁側通路131に繋がるように配置されている。具体的には、吹出し口143cは、側壁側通路131における上下方向の下側寄りの位置で、積層される複数の電池セル121のうち、側壁115側となる電池セル121の近傍で、且つ、側壁116側を向くように配置されている。
また、送風機140Bの吹出し口143cは、側壁側通路132に繋がるように配置されている。具体的には、吹出し口143cは、側壁側通路132における上下方向の下側寄りの位置で、積層される複数の電池セル121のうち、側壁115側となる電池セル121の近傍で、且つ、側壁116側を向くように配置されている。
ファンケーシング143の中間位置には、流体を所定温度となるように加熱するための加熱装置が設けられている。加熱装置は、例えば、自己温度制御機能を有するPTCヒータ144が用いられている。
内部フィン150は、図5に示すように、ケース110の内側に設けられた熱交換促進用のフィンであり、第1内部フィン151、および第2内部フィン152を有している。各内部フィン151、152は、熱伝導性に優れるアルミニウム材、あるいは鉄材等から形成されている。
第1内部フィン151は、ケース110の前後方向を向く中心線に対して対称となるように側壁113側と、側壁114側とに設けられている。また、第2内部フィン152は、ケース110の前後方向を向く中心線に対して対称となるように、天壁111の側壁113側、および側壁114側となる2カ所に設けられている。
ここでは、各内部フィン151、152は、例えば、流体に対する流通抵抗を比較的小さく設定することのできるストレートフィンが採用されている。ストレートフィンは、薄肉板状の基板部から垂直に突出する薄肉板状のフィン部が平行となるように多数並び、各フィン部の間に流体用の通路が形成されるフィンとなっている。
尚、各内部フィン151、152としては、上記ストレートフィンに限らず、他のコルゲートフィン(ルーバあり、なし)、オフセットフィン等とすることもできる。
第1内部フィン151の基板部は、細長い直角三角形状A、B、Cを成しており、角A−B−Cがほぼ直角となっている。前後方向に延びる長辺A−Bの長さは、セル積層体120Aの積層方向長さと同等に設定されている。また、上下方向に延びる短辺B−Cの長さは、側壁113、114の上下方向の寸法に対して多少小さく成るように設定されている。基板部は、前後方向の位置が、セル積層体120Aの位置に対応するように配置されている。そして、短辺B−Cが側壁116側に位置し、また短辺B−Cに対向する頂角B−A−Cが側壁115側に位置し、長辺A−Bが側壁113、114の上側の辺に沿うように配置されて、基板部は、側壁113、114の内側の面にそれぞれ接合されている。よって、基板部の斜辺C−Aは、側壁115側から側壁116側に向けて、下方向に傾斜する辺となっている。
第1内部フィン151のフィン部は、基板部から複数の電池セル121側に向けて垂直に突出しており、フィン部の内部により多くの流体が流通するように、突出した先端部は複数の電池セル121の側面に近接する位置まで延びている。またフィン部の板面は、上下方向に対して、下側から上側に向けて、側壁116側に傾くように設定されている。また、フィン部による流体通路の長さは、側壁115側から側壁116側に向かうほど、長くなっている。
一方、第2内部フィン152の基板部は、細長い三角形状D、E、Fを成している。前後方向に延びる長辺D−Eの長さは、第1内部フィン151の基板部の長辺A−Bと同等に設定されている。第2内部フィン152の基板部は、前後方向の位置が、第1内部フィン151の位置に対応するように配置されている。そして、短辺E−Fが側壁115側に位置し、また短辺E−Fに対向する頂角E−D−Fが側壁116側に位置し、長辺D−Eが天壁111における前後方向の辺に沿うように配置されて、第2内部フィン152の基板部は、第1内部フィン151のフィン部と隣り合うように、天壁111の内側の面に接合されている。
第2内部フィン152のフィン部は、基板部から複数の電池セル121側に向けて垂直に突出しており、フィン部の内部により多くの流体が流通するように、突出した先端部は、複数の電池セル121の上面に近接する位置まで延びている。またフィン部の板面は、左右方向に対して、ケース110の中心側に向かうほど、側壁116側に傾くように設定されている。フィン部による流体通路の長さは、側壁115側から側壁116側に向かうほど、短くなっている。そして、第2内部フィン152のフィン部による流体通路は、第1内部フィン151のフィン部による流体通路と連続するように接続されている。
外部フィン160は、図6に示すように、ケース110の外側に設けられた熱交換促進用のフィンであり、第1外部フィン161、および第2外部フィン162を有している。各外部フィン161、162は、熱伝導性に優れるアルミニウム材、あるいは鉄材等から形成されている。
第1外部フィン161は、ケース110の前後方向を向く中心線に対して対称となるように側壁113側と、側壁114側とに設けられている。また、第2外部フィン162は、ケース110の前後方向を向く中心線に対して対称となるように、天壁111の側壁113側、および側壁114側となる2カ所に設けられている。
ここでは、各外部フィン161、162は、例えば、流体に対する熱伝達性能を比較的大きく設定することのできるコルゲートフィンが採用されている。コルゲートフィンは、全体形状が波状を成して、波状の互いに対向する面には多数のルーバが形成されており、波状の互いに対向する面の間、およびルーバの間に流体用の通路が形成されるフィンとなっている。
尚、各外部フィン161、162としては、上記内部フィン151、152のようなストレートフィン、ルーバ無しのコルゲートフィン、あるいはオフセットフィン等とすることもできる。
第1外部フィン161は、複数本(ここでは2本)が一組となって設けられており、側壁113、114において、第1内部フィン151と対応する領域内で、波の連続する方向が前後方向を向くように、且つ、多少、側壁116側にオフセットされるように配置されている。
第2外部フィン162は、複数本(ここでは2本)が一組となって設けられており、天壁111の側壁113、114側において、第2内部フィン152と対応する領域内で、波の連続する方向が前後方向を向くように、且つ、第1外部フィン161よりも多少、側壁115側となるように配置されている。
外部ダクト170は、図7(図13)に示すように、冷却用の流体を、ケース110の外側表面に沿うように流通させるダクトとなっている。冷却用の流体は、例えば、車室内の空調された空気(冷房された冷却空気)が使用される。
外部ダクト170は、断面形状が扁平に形成されて、ケース110の外側表面、具体的には、側壁113、114領域、天壁111の側壁113、114側の領域、および側壁115領域に設けられており、各外部フィン161、162を内包する(覆う)ように形成されている。外部ダクト170の内部は、主に、側壁113、114領域、天壁111の側壁113、114側領域、および側壁115領域の順に繋がる流路となっている。
外部ダクト170の側壁116側の両端部(側壁113、114側)が、空調空気を吸い込む吸込み部となっている。そして、この吸込み部の直後となる下流側には、吸込んだ空調空気を第1外部フィン161の下側、および第2外部フィン162のケース110中央側に分流させる風向装置171が設けられている。
また、外部ダクト170の側壁115側の中央には、送風機172が設けられており、送風機172の上部、および下部が空調空気を吹出す吹出し部となっている。送風機172には、例えば、ターボファンが使用されている。
排煙ダクト180は、電池セル121の内部圧力が上昇したときに、安全弁121cから排出されるガスを所定のスペースに導くダクトである。所定のスペースとは、例えば、トランクルーム内空間、あるいはトランクルームを介した車外空間等である。排煙ダクト180は、電池セル121の上端面121aの左右方向の中心部に配置されて、セル積層体120Aの積層方向に延びるように設けられている。
排煙ダクト180は、図8、図9に示すように、断面形状が、例えばU字状を成しており、U字状の開口側が、電池セル121側を向いている。U字状の開口端部には、電池セル121の上端面121aに沿う方向に延びるフランジ部180aが設けられている。排煙ダクト180の長手方向の寸法は、セル積層体120Aの積層方向寸法よりも長くなるように設定されており(図1)、セル積層体120Aから突出している。排煙ダクト180の側壁116側でセル積層体120Aから突出する部分は、筒状に形成されており、更にその先端部は閉塞されている。また、排煙ダクト180の側壁115側でセル積層体120Aから突出する部分は、筒状に形成されており、その先端部には所定のスペースに繋がるホース等が接続されている。
一方、各電池セル121の上端面121aの排煙ダクト180が設けられる領域には、閉塞部182が設けられている。閉塞部182は、薄い板状を成して、隣り合う電池セル121間の電池通路134を部分的に塞ぐ部材となっている。そして、閉塞部182には、排煙ダクト180の開口側の2つの内壁に沿うように排煙ダクト180側に延びる板状のガイド部182a(2つ)が形成されている。2つのガイド部182aの外側の領域は、後述するシール部材181が配置される領域となっている。
そして、排煙ダクト180は、電池セル121の上端面121a(表面)において、安全弁121cを内包するようにして固定されている。フランジ部180aと、電池セル121の上端面121aおよび閉塞部182の上面との間には、ゴム材等の弾性材から成るシール部材181が介在されている。シール部材181は、所定の圧縮率で圧縮されている。
排煙ダクト180は、ケース110内において、電池セル121の上側となる天壁側通路133、即ち、陽圧空間130Aに配置されている。換言すると、本実施形態では、排煙ダクト180が配置される領域は、陽圧空間130Aとなるように、循環通路130が形成されている。
以上のように構成される電池パック100の作動について、図10〜図13を参照しながら説明する。尚、図12においては、ケース110内の流体の動きが明確に理解できるようにするために、排煙ダクト180の表示を省略している。
電池セル121は、電流が取り出される出力時、および充電される入力時に自己発熱する。また、電池セル121は、季節に応じてケース110外部の温度の影響を受ける。電池管理ユニットは、温度検出器によって電池パック100内の電池セル121の温度を常時モニターし、電池セル121の温度に基づいて各送風機140A、140B、送風機172、およびPTCヒータ144の作動を制御するようになっている。
電池管理ユニットは、電池セル121の温度に応じて、各送風機140A、140Bに、電圧を印加して、シロッコファン142を作動させる。また、電池セル121の温度によっては、各送風機140A、140Bと共にPTCヒータ144を作動させる場合、あるいは各送風機140A、140Bと共に送風機172を作動させる場合がある。
上記のように、各送風機140A、140Bのみが作動された場合、ケース110内における内部の流体は、図10〜図12に示すように、循環通路130を循環する。
即ち、各送風機140A、140Bの吸込み口143aから吸い込まれ、吹出しダクト143bを介して、吹出し口143cから吹出される流体は、それぞれ側壁側通路131、および側壁側通路132に流入する。
そして、各側壁側通路131、132に流入した流体は、第1内部フィン151の傾斜配置されたフィン部に沿って、下側(底壁112側)から上側(天壁111側)に向けてスムーズに流れる。各側壁側通路131、132は、各側壁側通路131、132の長辺に沿って長く延びる断面扁平な通路となっており、流体が流通する際の入口断面積としては、他の天壁側通路133、電池通路134、および底壁側通路135よりも小さくなっており、流体の流速がある程度得られ、ここでは、動圧が主体的な場となる。よって、各側壁側通路131、132において、流速を伴う流体の熱は、第1内部フィン151に効果的に伝達され、更に側壁113、114を介して外部に放出される。
次に、流体は、第1内部フィン151と連続的に接続される第2内部フィン152のフィン部にスムーズに流れ、このフィン部に沿って、天壁側通路133に流入する。天壁側に流入する際の入口断面積は、上記側壁側通路131、132に流入する際の入口断面積よりも格段に大きくなっており、流体の流速は小さく、ここでは、静圧が主体的な場となる。よって、各側壁側通路131、132側から天壁側通路133に流入した流体は、天壁側通路133内に均等に拡がる。
図10に示すように、側壁側通路131から天壁側通路133内に流入した流体は、主に側壁113側の2つのセル積層体120Aの領域に拡がる。また、側壁側通路132から天壁側通路133内に流入した流体は、主に側壁114側の2つのセル積層体120Aの領域に拡がる。そして、天壁側通路133内に流入した流体の熱は、第2内部フィン152から天壁111へ伝達され、あるいは天壁111に直接的に伝達され、外部に放出される。
次に、天壁側通路133内に流入した流体は、各電池セル121の間に形成された電池通路134を通り、底壁側通路135に至る。ここで、各側壁側通路131、132、および天壁側通路133は、各送風機140A、140Bの吹出しによって、陽圧空間130Aとなり、また、底壁側通路135は、各送風機140A、140Bの吸込みによって陰圧空間130Bとなることから、両者の圧力差によって、天壁側通路133側から底壁側通路135側への流体の移動(流通)が継続的に行われることになる。そして、流体が電池通路134を通る際に、各電池セル121の熱が流体に伝達される。
次に、底壁側通路135に流入した流体は、各梁118の長手方向に沿うように移動して、各送風機140A、140Bの吸込み口143aに至る。そして、底壁側通路135内に流入した流体の熱は、底壁112に伝達され、外部に放出される。
上記のように、ケース110内の循環通路130を流体が循環することで、主に、面積の広い天壁111、および底壁112から流体の熱、即ち電池セル121の熱が外部に放出される。このとき、各内部フィン151、152によって、熱交換が促進されるようになっている。よって、各電池セル121は、適切な温度に調節される。
また、電池セル121が低温となる場合は、各送風機140A、140Bの作動に加えて,PTCヒータ144が作動される。このとき、吹出しダクト143b内を流通する流体は、PTCヒータ144によって加熱される。そして、この加熱された流体が上記のように、ケース110内の循環通路130を循環することで、逆に各電池セル121は、加熱された流体によって適正作動可能な温度に昇温され、低温時における性能低下が是正される。
更に、電池セル121が高温となる場合は、各送風機140A、140Bの作動に加えて、外部ダクト170における送風機172が作動される。この場合は、車室内の空調空気が外部ダクト170の吸込み部から外部ダクト170内に吸込まれる。
吸込み口から吸込まれた空調空気は、図13に示すように、風向装置171によって、分流され、第1外部フィン161の下側と、第2外部フィン162のケース110の中央側に向け分流される。そして、それぞれの流れは、各外部フィン161、162を横切るように通過、合流して、送風機172の上下部に設けられた吹出し部から吹出される。
このとき、ケース110内の流体の熱は、各内部フィン151、152、側壁113、114、天壁111、各外部フィン161、162を介して空調空気に伝達されて、外部に放出される。よって、ケース110内の流体の熱は、各内部フィン151、152に加えて、各外部フィン161,162によって、熱交換が更に促進されるようになっている。そして、各電池セル121は、短時間で適切な温度に強制冷却される。
ここで、電池セル121の作動中において、例えば、過度の異常発熱、あるいは過充電等があると、電池セル121内部の圧力が上昇する場合がある。そして、内部圧力が所定圧力以上に上昇すると、安全弁121cが開かれて、電池セル121内部のガスが放出される。電池セル121から放出されたガスは、排煙ダクト180内を通って、所定のスペースに排出される。
以上のように、本実施形態の電池パック100では、ケース110内に電池セル121、循環通路130、および各送風機140A、140Bを設けている。更に、PTCヒータ144、および各内部フィン151、152を設けることで、各送風機140A、140Bの作動音を車室内に漏らすことなく、電池セル121の温度に応じて、各電池セル121の温調、加熱を適切に行うことが可能となっている。更には、各外部フィン161,162、および外部ダクト170(送風機172)を設けることで、高温時における強制冷却の実施も可能となっている。
本実施形態では、各電池セル121の表面にシール部材181を介して、安全弁121cから排出されるガスを所定のスペースへ導く排煙ダクト180が設けられている。そして、循環通路130において、排煙ダクト180が配置される領域は、電池セル121に対して、送風機140の吹出し側となって相対的に圧力の高くなる陽圧空間130Aとして形成されている。
これにより、排煙ダクト180は、送風機140の作動中に、陽圧空間130A内に配置される形となる。そして、陽圧空間130Aの圧力を受けて、排煙ダクト180の全体が各電池セル121側に押し付けられる押し付け力を受けるので、各電池セル121と排煙ダクト180との間のシール性が向上される。よって、ケース110内に複数の電池セル121、および送風機140が収容されるものにおいて、従来技術で説明したような専用の部材の設定を不要として、排煙ダクト180のシール性を向上可能とする電池パック100とすることができる。
また、本実施形態では、各電池セル121間には、電池通路134が設けられており、更に、電池通路134の排煙ダクト180が設けられる領域には、部分的に電池通路134を塞ぐ閉塞部182が設けられている。これにより、隣り合う電池セル121間に、流体用の通路(電池通路134)を設けた場合であっても、閉塞部182によって、安全弁121cから排出されるガスが、各電池通路134を介して排煙ダクト180から漏れてしまうことを防止することができる。
また、閉塞部182には、排煙ダクト180の位置をガイドするガイド部182aが設けられている。これにより、複数の電池セル121(安全弁121c)に対する排煙ダクト180の位置決めを容易に行うことが可能となる。
また、陽圧空間130Aと、陰圧空間130Bとの圧力差によって、閉塞部182を除く電池通路134に流体が流通されるようになっている。これにより、電池通路134に流体を淀みなく流すことが可能となり、複数の電池セル121と流体との間で、効果的な熱交換を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態の排煙ダクト180におけるシール部材181Aを図14に示す。第2実施形態のシール部材181Aは、排煙ダクト180内の圧力が上昇するほど、シール性が高く成る方向に作用するようにしたものである。
シール部材181Aは、二股に分かれるように形成されており、排煙ダクト180のフランジ部180aの先端に設けられている。二股に分かれた先端側は、フランジ部180aの先端部から電池セル121の上端面121aに沿う方向に延びている。
また、電池セル121の上端面121aには、二面を有し、断面がL字状に形成されて、シール部材181Aを収容するシール壁121dが設けられている。シール壁121dは、電池セル121が積層される方向に連続して形成されている。二面を有するシール壁121dの一面は、上端面121aから垂直に立上る壁となっている。またシール壁121dのもう一つの面は、垂直壁の先端から上端面121aに平行となって、排煙ダクト180の中心側に向けて延びる平行壁となっている。
シール部材181Aの二股の一方は、閉塞部182の上面に当接している。また、二股の他方は、シール壁121dの平行壁の内側面に当接している。シール部材181Aは、二股が閉じる方向に圧縮力を受けており、逆に、二股が開こうとする方向に圧縮力に対する反力が発生されるようになっている。
本実施形態においては、安全弁121cが閉じており、各送風機140A、140Bが作動されたとき、排煙ダクト180は、陽圧空間130Aの圧力を受けて、各電池セル121側に押し付けられて、主に、シール部材181Aの閉塞部182側でのシール性が高められる。
また、安全弁121cが開かれたときは、安全弁121cから放出されるガスによって排煙ダクト180は内側から圧力を受ける。このとき、排煙ダクト180は、各電池セル121から離れる方向(上方向)に移動しようとするので、主に、シール部材181Aのシール壁121d側でのシール性が高められる。放出ガスの圧力が高い程、シール部材181Aは、シール壁121d側での圧縮が高められて、シール性がより高くなる方向に作用する。
これにより、排煙ダクト180内の圧力が上昇しても、各電池セル121と排煙ダクト180との間のシール性を追従させることが可能となる。
(その他の実施形態)
前述の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。前述の実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものである。
上記各実施形態では、電池セル121の安全弁121cは、電池セル121の上端面121aに設けられるものとしたが、側面に設けられるものとしてもよい。この場合、排煙ダクト180は、電池セル121の側面に設けられ、流体の循環通路130における陽圧空間130Aを排煙ダクト180の位置に対応させる。
また、電池セル121の安全弁121cは、電池セル121の下端面121bに設けられるものとしてもよい。この場合、排煙ダクト180は、電池セル121の下端面121bに設けられ、流体の循環通路130における流体の流れ方向を逆にして、陽圧空間130Aを排煙ダクト180の位置、即ち、底壁側通路135側に対応させる。
また、閉塞部182におけるガイド部182aは、必要に応じて設定すればよく、廃止したものとしてもよい。
また、上記各実施形態の電池パック100は、複数個の送風機140A、140Bを用いて、循環通路130に流体を循環せるようにしたが、例えば1個の送風機、あるいは3個以上の送風機によって、循環通路130に流体を循環させるようにしてもよい。
また、ケース110の内部に設けられる送風機140A、140Bが内蔵するファンには、上記各実施形態に記載するシロッコファンの他、軸流ファン、ターボファン等を用いることができる。
また、PTCヒータ144は、ファンケーシング143の内部に限らず、ケース110の内部で、ファンケーシング143の外部に設けるようにしてもよい。
また、本発明の必須構成は、ケース110、組電池120、電池セル121の安全弁121c、循環通路130、送風機140、および排煙ダクト180であり、内部フィン150、外部フィン160、および外部ダクト170は必要に応じて設定されるものとしてもよい。
また、内部フィン150、および外部フィン160を設定するにあたっては、各側壁113、114、および天壁111に一体的に形成されるフィンとしてもよい。
また、上記の実施形態では、ケース(筐体)110は6面体、直方体を形成するが、発明に含まれる筐体はこの形状に限定されない。例えば、ケース110は、6面を超える多面体であってもよいし、少なくとも一つの面が曲面を含む面であってもよい。また、ケース110は、天壁111が湾曲面を含むドーム状に形成されてもよいし、ケース110の縦断面形状が台形状を呈するものでもよい。また、ケース110において天壁111は、底壁112に対して対向する位置関係にある壁であり、その形状は平面、曲面のいずれの形状を含むものでもよい。また、ケース110において側壁113〜116は、底壁112に対して交差する方向に底壁112から延びる壁であってもよいし、天壁111に対して交差する方向に天壁111から延びる壁であってもよい。ケース110における天壁111と側壁113〜116との境界部は角部を形成してもよいし、曲面を形成してもよい。ケース110における底壁112と側壁113〜116との境界部は角部を形成してもよいし、曲面を形成してもよい。
また、上記の実施形態では、電池パック100に含まれるセル積層体120Aは、4個であるが、この個数に限定されない。すなわち、電池パック100に含まれるセル積層体120Aは、ケース110の内部において、1個だけ収容される場合、一方向に複数個並んで設置される場合、当該一方向と交差する他の方向にも複数個並んで設置される場合も含むものである。
100 電池パック
110 ケース(筐体)
121 電池セル(電池)
121c 安全弁
130 循環通路
130A 陽圧空間
130B 陰圧空間
134 電池通路
140 送風機
180 排煙ダクト
181、181A シール部材
182 閉塞部

Claims (4)

  1. 複数の電池(121)と、
    複数の前記電池(121)を収容する筐体(110)と、
    前記筐体(110)内に形成されて、複数の前記電池(121)の周りを熱交換用の流体が流通する循環通路(130)と、
    前記循環通路(130)に前記流体を流通させる送風機(140)と、を備える電池パックであって、
    複数の前記電池(121)の内部圧力に応じて開かれる安全弁(121c)と、
    複数の前記電池(121)の表面(121a)にシール部材(181)を介して設けられ、前記安全弁(121c)から排出されるガスを所定のスペースへ導く排煙ダクト(180)と、を備えており、
    前記循環通路(130)の前記排煙ダクト(180)が配置される領域は、前記電池(121)に対して、前記送風機(140)の吹出し側となって相対的に圧力の高くなる陽圧空間(130A)として形成されており、
    前記電池の前記表面から垂直に立上る壁と、前記垂直に立上る壁から前記表面に平行となって前記排煙ダクトの中心側に向けて延びる平行壁とが形成され、
    前記シール部材は、二股に分かれて、前記表面に沿う方向に延び、
    前記二股の一方は、前記表面側に当接し、前記二股の他方は、前記平行壁の内側に当接しており、
    前記安全弁が閉じているとき、前記陽圧空間の圧力を受けて、前記シール部材の前記表面側でのシール性が高められると共に、
    前記安全弁が開かれたとき、前記排煙ダクト(180)内の圧力が上昇するほど、前記シール部材の前記平行壁側での圧縮が高められてシール性が高く成る方向に作用することを特徴とする電池パック。
  2. 隣り合う前記電池(121)の間には、前記循環通路(130)の一部を形成する電池通路(134)が設けられており、
    前記電池通路(134)の前記排煙ダクト(180)が設けられる領域は、前記電池通路(134)を塞ぐ閉塞部(182)が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記閉塞部(182)には、前記排煙ダクト(180)の位置をガイドするガイド部(182a)が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の電池パック。
  4. 前記陽圧空間(130A)と、前記電池(121)に対して、前記送風機(140)の吸込み側となって相対的に圧力の低くなる陰圧空間(130B)との圧力差によって、前記閉塞部(182)を除く前記電池通路(134)に前記流体が流通することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電池パック。
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