JP7070392B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本明細書に開示の技術は、半導体装置の製造方法に関する。
特許文献1に開示の半導体装置の製造方法では、表面にトレンチを有する半導体基板のトレンチ内にゲート電極を形成する。次に、ゲート電極の表面と半導体基板の表面を覆う層間絶縁膜を形成する。次に、層間絶縁膜を覆うようにマスクを形成し、マスクをパターニングする。マスクをパターニングする工程では、トレンチの上部にマスクを残し、トレンチが設けられていない部分の上部のマスクを除去して開口部を形成する。次に、マスクを介して層間絶縁膜をエッチングする。マスクの開口部内では、層間絶縁膜がエッチングされて除去される。したがって、トレンチが設けられていない部分で、半導体基板の表面が露出する。トレンチの上部の層間絶縁膜は、マスクによって覆われているので、エッチングされずに残存する。その結果、トレンチ内のゲート電極の表面が層間絶縁膜に覆われており、トレンチが設けられていない部分で半導体基板の表面が露出している構造が得られる。その後、半導体基板の表面に接する上部電極が形成される。層間絶縁膜によって、上部電極がゲート電極から絶縁される。
特開2003-338627号公報
特許文献1の製造方法では、トレンチの上部に層間絶縁膜が残存するように、トレンチの位置とマスクパターンの位置を正確に合わせる必要がある。マスクパターンの位置精度は、マスクをパターニングする際に用いるステッパーの位置精度(パターンを投影するときの位置精度)に依存する。トレンチとマスクパターンの間で位置がずれると、トレンチの上部の層間絶縁膜がエッチングされて、層間絶縁膜からゲート電極が露出するおそれがある。特に、近年では、半導体装置の微細化により位置ずれのマージンが減っており、微小な位置ずれでも問題となる。本明細書では、より正確にトレンチの上部に層間絶縁膜を残存させることが可能な半導体装置の製造方法を提案する。
本明細書が開示する半導体装置の製造方法は、ゲート電極形成工程と、層間絶縁膜形成工程と、調整層形成工程と、エッチング工程を有する。前記ゲート電極形成工程では、表面にトレンチを有する半導体基板の前記トレンチ内にゲート電極を形成する。この工程では、前記ゲート電極の表面に凹部が形成されるように前記ゲート電極を形成する。前記層間絶縁膜形成工程では、前記ゲート電極の前記表面と前記半導体基板の前記表面を覆う層間絶縁膜を形成する。この工程では、前記ゲート電極の前記凹部に沿って前記層間絶縁膜の表面に凹部が形成されるように前記層間絶縁膜を形成する。前記調整層形成工程では、調整層を前記層間絶縁膜の前記凹部内に形成する。この工程では、前記ゲート電極の上部の前記調整層の厚みが前記半導体基板の前記表面の上部の前記調整層の厚みよりも厚くなるように前記調整層を形成する。前記エッチング工程では、前記調整層に対するエッチングレートが前記層間絶縁膜に対するエッチングレートよりも遅い条件で前記調整層と前記層間絶縁膜をエッチングすることによって、前記調整層を除去し、前記半導体基板の前記表面を覆う部分の前記層間絶縁膜の少なくとも一部を除去して前記半導体基板の前記表面を露出させ、前記ゲート電極の上部に前記層間絶縁膜を残存させる。
なお、上記の「半導体基板の表面の上部の調整層の厚み」は、トレンチが設けられていない位置の半導体基板の表面の上部の調整層の厚みを意味する。また、調整層は、凹部内のみに形成してもよいし、凹部内とその外部(すなわち、トレンチが設けられていない位置の半導体基板の表面の上部)を含む範囲に形成してもよい。凹部の外部に調整層を形成しない場合には、「半導体基板の表面の上部の調整層の厚み」はゼロであるので、ゲート電極の上部の調整層の厚みが半導体基板の表面の上部の調整層の厚み(すなわち、ゼロ)よりも厚いことになる。
この製造方法では、ゲート電極形成工程で、ゲート電極の表面に凹部が形成されるようにゲート電極を形成する。ゲート電極の表面には、容易に凹部を形成することができる。例えば、トレンチ内に一般的な方法でゲート電極を形成すると、ゲート電極の表面にトレンチに沿って凹部が形成される。次に、層間絶縁膜形成工程で、ゲート電極の凹部に沿って層間絶縁膜の表面に凹部が形成されるように層間絶縁膜を形成する。次に、調整層形成工程で、調整層を層間絶縁膜の凹部内に形成する。次に、エッチング工程で、調整層に対するエッチングレートが層間絶縁膜に対するエッチングレートよりも遅い条件で調整層と層間絶縁膜をエッチングする。このとき、調整層の下部の層間絶縁膜は、調整層が除去された段階でエッチングされる。ゲート電極の上部の調整層の厚みが半導体基板の表面の上部の調整層の厚みよりも厚いので、ゲート電極の上部の層間絶縁膜に対するエッチングが開始されるタイミングが、半導体基板の表面の上部の層間絶縁膜に対するエッチングが開始されるタイミングよりも遅くなる。その結果、半導体基板の表面を露出させる一方で、ゲート電極の上部に層間絶縁膜を残存させることができる。この方法によれば、ゲート電極の凹部の上部に層間絶縁膜を残存させることができる。すなわち、ゲート電極の上部に自己整合的に層間絶縁膜が残存する。このため、ゲート電極(すなわち、トレンチ)と層間絶縁膜の位置ずれがほとんど生じない。この製造方法によれば、トレンチの上部に層間絶縁膜を正確に形成することができる。
実施例1の製造方法の説明図。 実施例1の製造方法の説明図。 実施例1の製造方法の説明図。 実施例1の製造方法の説明図。 実施例1の製造方法の説明図。 実施例1の製造方法の説明図。 実施例1の製造方法の説明図。 実施例2の製造方法の説明図(図5に対応する工程の説明図)。 実施例3の製造方法の説明図(図5に対応する工程の説明図)。 実施例4の製造方法の説明図(図5に対応する工程の説明図)。 実施例4の製造方法の説明図(図5に対応する工程の説明図)。
以下に説明する実施例1の製造方法では、トレンチ型のゲート電極を有する半導体装置を製造する。トレンチ型のゲート電極を有する半導体装置には、例えば、MOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)、IGBT(insulated gate bipolar transistor)等が含まれる。なお、実施例1の製造方法は、ゲート電極、層間絶縁膜、及び、上部電極を形成する工程に特徴を有するので、以下ではこれらの工程について説明する。
図1に示すように、半導体基板12の表面12aを選択的にエッチングすることによって、表面12aにトレンチ14を形成する。なお、半導体基板12の内部にはp型、n型の拡散層が設けられているが、拡散層の図示は省略されている。
次に、図2に示すように、トレンチ14の内面と半導体基板12の表面12aにポリシリコン層16を成長させる。ポリシリコン層16は、トレンチ14の内面と半導体基板12の表面12aに略均一に成長する。トレンチ14内ではポリシリコン層16が隙間なく成長し、トレンチ14全体がポリシリコン層16によって埋め込まれる。また、ポリシリコン層16がトレンチ14の内面と半導体基板12の表面12aに略均一に成長した結果、トレンチ14の上部のポリシリコン層16の表面に凹部16aが形成される。凹部16aは、トレンチ14に沿って伸びている。
次に、図3に示すように、ポリシリコン層16をエッチングする。ここでは、半導体基板12の表面12a(すなわち、トレンチ14が設けられていない位置の表面12a)が露出し、トレンチ14内にポリシリコン層16が残存するようにエッチングを行う。トレンチ14内に残存するポリシリコン層16が、ゲート電極18となる。ゲート電極18の表面は、トレンチ14内に位置している。ゲート電極18の表面には、図2に示すポリシリコン層16の表面の凹部16aに倣って、凹部18aが残る。凹部18aは、トレンチ14の幅方向中心部ほど深くなっている。
次に、図4に示すように、ゲート電極18の表面と半導体基板12の表面12aを覆うように、層間絶縁膜20(例えば、酸化シリコン膜)を形成する。層間絶縁膜20の表面には、ゲート電極18の表面の凹部18aに倣って、凹部20aが形成される。
次に、図5に示すように、スピンコートによって層間絶縁膜20の表面にレジスト22を塗布する。ここでは、凹部20a内のみにレジスト22が残存し、凹部20aの外部の層間絶縁膜20の表面にレジスト22が残存しないように、レジスト22を塗布する。また、ここでは、レジスト22の表面が、層間絶縁膜20の表面と連続する平坦面となるようにレジスト22を形成する。凹部20a内にレジスト22を塗布したら、レジスト22を硬化させる。
次に、層間絶縁膜20とレジスト22をエッチング可能なエッチング剤によって、層間絶縁膜20とレジスト22をエッチングする。ここでは、レジスト22に対するエッチングレートが、層間絶縁膜20に対するエッチングレートよりも遅いエッチング剤を用いる。半導体基板12の表面12aの上部では、層間絶縁膜20がレジスト22に覆われていないので、層間絶縁膜20がエッチングされる。他方、ゲート電極18の上部では、層間絶縁膜20がレジスト22に覆われているので、レジスト22が最初にエッチングされる。ゲート電極18の上部では、レジスト22が除去されると、その下の層間絶縁膜20がエッチングされる。レジスト22に対するエッチングレートが層間絶縁膜20に対するエッチングレートよりも遅いので、ゲート電極18の上部では、半導体基板12の表面12aの上部よりも遅くエッチングが進行する。ここでは、図6に示すように、レジスト22全体が除去されるまで、エッチングを行う。また、図6に示すように、半導体基板12の表面12aを覆う層間絶縁膜20が除去されて表面12aが露出するまでエッチングを行う。また、図6に示すように、ゲート電極18の上部に層間絶縁膜20が残存している状態で、エッチングを停止する。より詳細には、半導体基板12の表面12a全体が露出し、ゲート電極18上のみに層間絶縁膜20が残存している状態で、エッチングを停止する。
なお、図5に示すように、凹部20aは、トレンチ14の幅方向中心部ほど深くなっている。このため、レジスト22は、トレンチ14の幅方向中心部ほど厚くなっている。このため、図6に示すように、ゲート電極18上に残存する層間絶縁膜20は、トレンチ14の幅方向中心部ほど厚くなっている。その結果、層間絶縁膜20の表面形状が、上方向に突出する凸形状となる。
次に、図7に示すように、半導体基板12の表面12aと層間絶縁膜20を覆うように、上部電極24を形成する。より詳細には、まず、半導体基板12の表面12aと層間絶縁膜20を覆うように、高融点金属層24aを形成する。次に、高融点金属層24aを覆うように、主要金属層24bを形成する。高融点金属層24aと主要金属層24bによって、上部電極24が形成される。上部電極24は、半導体基板12の表面12aにオーミック接触する。また、上部電極24は、層間絶縁膜20によってゲート電極18から絶縁される。
以上に説明したように、実施例1の製造方法では、ゲート電極18の表面の凹部18a(図3参照)に起因して形成された層間絶縁膜20の表面の凹部20a(図4、5参照)の内部にエッチングレートが遅いレジスト22を形成することで、ゲート電極18の上部での層間絶縁膜20のエッチングを遅らせる。これによって、図6に示すように、ゲート電極18(すなわち、トレンチ14)の上部に層間絶縁膜20を残存させる。このため、ゲート電極18の上部に自己整合的に層間絶縁膜20が残存し、ゲート電極18と層間絶縁膜20の相対的な位置ずれを防止することができる。このため、図7に示すように、ゲート電極18の表面を確実に層間絶縁膜20で覆うことができ、ゲート電極18と上部電極24の間の短絡を防止することができる。
また、この製造方法によれば、層間絶縁膜20とゲート電極18(すなわち、トレンチ14)との間の位置ずれがほとんど生じないため、層間絶縁膜20の幅を従来よりも狭くすることができる。例えば、図7に示すように、層間絶縁膜20とトレンチ14の幅を略同一とすることができる。これによって、半導体基板12と上部電極24の間の接触面積を広くし、これらの間のコンタクト抵抗を低減することができる。
また、この製造方法によれば、ゲート電極18上に残存する層間絶縁膜20の表面形状を、上側(上部電極24側)に向かって突出する凸形状とすることができる。仮に層間絶縁膜20の表面形状が凹形状である場合には、層間絶縁膜20上に上部電極24を形成するときに、凹形状内に上部電極24が十分に充填されず、凹形状内にボイドが形成されるおそれがある。これに対し、図7のように層間絶縁膜20の表面形状が凸形状であると、上部電極24と層間絶縁膜20の界面にボイドが形成され難い。これによって、半導体装置の信頼性が向上する。
実施例1では、図5のように、凹部20a内のみにレジスト22を形成した。これに対し、実施例2では、図8のように、凹部20a内だけでなく、層間絶縁膜20の表面全体を覆うようにレジスト22を形成する。ここでは、レジスト22の表面が略平坦となるようにレジスト22を形成する。このようにレジスト22を形成すると、ゲート電極18の上部(すなわち、凹部20aの上部)のレジスト22が、半導体基板12の表面12aの上部のレジスト22よりも厚くなる。したがって、エッチング工程において、ゲート電極18の上部の層間絶縁膜20よりも、半導体基板12の表面12aの上部の層間絶縁膜20を速くエッチングすることができる。したがって、実施例1と同様に、半導体基板12の表面12aを露出させながら、ゲート電極18上に層間絶縁膜20を残存させることができる。その後、実施例1と同様にして、上部電極24を形成する。
実施例1では、図5のように、凹部20a内のレジスト22の表面が平面であった。これに対し、実施例3では、図9のように、凹部20a内のレジスト22の表面が上方向に突出する凸形状を有している。層間絶縁膜20が疎水性を有する場合には、レジスト22を塗布するときにレジスト22が層間絶縁膜20からはじかれる。この場合、図9のように、凹部20a内のレジスト22の表面形状が、上方向に突出する凸形状となる。図9のようにレジスト22が形成されても、実施例1と同様に、エッチング工程において、半導体基板12の表面12aを露出させながら、ゲート電極18上に層間絶縁膜20を残存させることができる。その後、実施例1と同様にして、上部電極24を形成する。
実施例4では、エッチング速度を調整する調整層として、レジスト22の代わりに金属膜40を用いる。実施例4では、まず、図10のように、凹部20aの内部を含む層間絶縁膜20の表面全体に、金属膜40を形成する。金属膜40は、スパッタリング等によって形成する。金属膜40は略均一な厚さで形成されるので、凹部20aの上部の金属膜40の表面に凹部が形成される。次に、図11に示すように、金属膜40の表面を研磨(例えば、CMP(chemical mechanical polish)等)することによって平坦化する。その結果、ゲート電極18の上部(凹部20aの上部)の金属膜40が、半導体基板12の表面12aの上部の金属膜40よりも厚くなる。その後、金属膜40のエッチングレートが層間絶縁膜20のエッチングレートよりも遅くなる条件で金属膜40と層間絶縁膜20をエッチングすることで、半導体基板12の表面12aを露出させながら、ゲート電極18上に層間絶縁膜20を残存させることができる。その後、実施例1と同様にして、上部電極24を形成する。
なお、実施例4では、エッチング速度を調整する調整層として金属膜40を用いたが、調整層としてリフロー性の高い絶縁膜(例えば、BPSG(Boro-Phospho Silicate Glass))を用いてもよい。
また、上述した実施例1~4において、調整層として、スプレーで塗布することによって金属膜や有機系薄膜を形成してもよい。
また、上述した実施例では、エッチング後に半導体基板12の表面12aが層間絶縁膜20に覆われていなかったが、エッチング後にトレンチ14近傍の表面12aが層間絶縁膜20に覆われていてもよい。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
12 :半導体基板
14 :トレンチ
16 :ポリシリコン層
16a :凹部
18 :ゲート電極
18a :凹部
20 :層間絶縁膜
20a :凹部
22 :レジスト
24 :上部電極

Claims (1)

  1. 半導体装置の製造方法であって、
    表面にトレンチを有する半導体基板の前記トレンチ内にゲート電極を形成する工程であって、前記ゲート電極の表面に凹部が形成されるように前記ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極の前記表面と前記半導体基板の前記表面を覆う層間絶縁膜を形成する工程であって、前記ゲート電極の前記凹部に沿って前記層間絶縁膜の表面に凹部が形成されるように前記層間絶縁膜を形成する工程と、
    調整層を前記層間絶縁膜の前記凹部内に形成する工程であって、前記ゲート電極の上部の前記調整層の厚みが前記半導体基板の前記表面の上部の前記調整層の厚みよりも厚くなるように前記調整層を形成する工程と、
    前記調整層に対するエッチングレートが前記層間絶縁膜に対するエッチングレートよりも遅い条件で前記調整層と前記層間絶縁膜をエッチングすることによって、前記調整層を除去し、前記半導体基板の前記表面を覆う部分の前記層間絶縁膜の少なくとも一部を除去して前記半導体基板の前記表面を露出させ、前記ゲート電極の上部に前記層間絶縁膜を残存させる工程、
    を有する製造方法。
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