JP7068892B2 - 筒状ラベル - Google Patents

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Description

本発明は、容器体に装着して使用される筒状ラベルに関する。
従来、フィルムを筒状に形成した筒状ラベルが多様な用途に用いられている。
前記筒状ラベルは、商品名などの文字、装飾的な模様などのデザインを表示するための装飾媒体として利用されている。通常、筒状ラベルのデザインは、その外側から視認できるように構成されている。
また、特許文献1には、一部に透明窓孔部分を残して表面に印刷表示が施され、筒状に巻き回した際に、透明窓孔部分から透視される裏面に印刷表示が施されている筒状ラベルが開示されている。
特開2000-267567号公報
特許文献1の筒状ラベルは、透明窓孔部分とは反対側から見たときに、通常のデザインを視認でき、透明窓孔部分から見たときに、容器体(内容物が充填されている容器)を通じてラベルの裏面の印刷表示を視認できるものである。
かかる筒状ラベルは、その外側と内側に異なるデザイン模様を印刷表示し、それぞれのデザイン模様を別個に購入者に見せるようにしたものであるが、面白みに欠けるものである。
本発明の目的は、2種類の表示層が設けられており、正面側から見たときに、1つの表示層の模様を視認でき、或いは、2つの表示層の模様を視認できる筒状ラベルを提供することである。
本発明の筒状ラベルは、透明な筒状フィルムと、前記筒状フィルムに設けられた模様表示領域と、前記筒状フィルムのうち、前記模様表示領域に対して周方向反対側に設けられた透光領域と、を有し、前記模様表示領域において、筒状フィルムの外側から内側に向かって、主表示層、有色隠蔽層及び副表示層が配設されており、前記主表示層が、透光性が異なる第1部及び第2部を有する印刷層であって、前記第1部によって模様が表されている印刷層であり、前記有色隠蔽層が、透光性及び光反射性を有するベタ状の層であり、前記副表示層が、透光性が異なる第1部及び第2部を有する印刷層であって、前記第1部によって模様が表されている印刷層であり、前記副表示層の第1部、前記有色隠蔽層及び前記主表示層を透過した光が視認可能な強度となるように、前記副表示層の第1部が構成されており、前記主表示層の第2部が、有色透明なインキ固化物からなり、前記主表示層の第1部が、前記第2部の縁で囲われた空虚部からなる。
また、本発明の筒状ラベルは、筒状フィルムと、前記筒状フィルムに設けられた模様表示領域と、前記筒状フィルムのうち、前記模様表示領域に対して周方向反対側に設けられた透光領域と、を有し、前記筒状フィルムが、透光性及び光反射性を有する有色透明なフィルムであり、前記模様表示領域において、筒状フィルムの外側から内側に向かって、主表示層及び副表示層が配設されており、前記主表示層が、透光性が異なる第1部及び第2部を有する印刷層であって、前記第1部によって模様が表されている印刷層であり、前記副表示層が、透光性が異なる第1部及び第2部を有する印刷層であって、前記第1部によって模様が表されている印刷層であり、前記副表示層の第1部、前記筒状フィルム及び前記主表示層を透過した光が視認可能な強度となるように、前記副表示層の第1部が構成されており、前記主表示層の第2部が、有色透明なインキ固化物からなり、前記主表示層の第1部が、前記第2部の縁で囲われた空虚部からなる。
本発明の筒状ラベルは、通常の状態で正面側から見たときには、主表示層の模様のみを視認でき、背面側から大強度の光を入射させた状態で正面側から見たときには、主表示層の模様及び副表示層の模様を視認できる。
かかる筒状ラベルは、面白みに富み、装飾媒体として好ましいものである。
第1実施形態の筒状ラベルを開き、それを正面上斜めから見た斜視図。 同背面上斜めから見た斜視図。 同筒状ラベルを扁平状に折り畳んだ状態の正面図。 同背面図。 同上面図。 図3のVI-VI線で切断した断面図。 図3のVII-VII線で切断した断面図。 図6のA-A’部の拡大断面図。 図7のB-B’部の拡大断面図。 筒状ラベルを容器体に装着した包装物の正面図。 包装物の背面側から大強度の光を当てて包装物を見た状態を示す右側面図。 (a)乃至(c)は、それぞれ、第1実施形態の変形例であって、主表示層、有色隠蔽層及び副表示層の積層順序の変形例を示す拡大断面図(変形例の筒状ラベルを図6のA-A’部と同様の箇所で拡大)。 (a)及び(b)は、それぞれ、第1実施形態の変形例であって、主表示層及び副表示層の変形例を示す拡大断面図(変形例の筒状ラベルを図6のA-A’部と同様の箇所で拡大)。 第2実施形態の筒状ラベルを扁平状に折り畳んだ状態の正面図。 図14のXV-XV線で切断した断面図。 図14のXVI-XVI線で切断した断面図。 図15のC-C’部の拡大断面図。 図16のD-D’部の拡大断面図。 本発明の筒状ラベルの試作品の写真図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、「正面」は、模様表示領域が設けられている側を指し、「背面」は、その反対側を指す。
また、本明細書において、単に「透明」と記載したときには、無色透明又は有色透明を意味するものとする。
筒状ラベルの軸方向は、それを円筒状に開いた状態で、その円筒の全ての中心を通る線方向を意味し、筒状ラベルの周方向は、その円筒の軸を中心とする周方向である。
本明細書において、「下限値X~上限値Y」で表される数値範囲は、下限値X以上上限値Y以下を意味する。前記数値範囲が別個に複数記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値~任意の上限値」を設定できるものとする。
[第1実施形態]
図1及び図2において、本実施形態の筒状ラベル1は、透明な筒状フィルム2と、前記筒状フィルム2に設けられた模様表示領域Xと、前記筒状フィルム2のうち、前記模様表示領域Xに対して周方向反対側に設けられた透光領域Yと、を有する。
前記模様表示領域Xには、筒状フィルム2の外側から内側に向かって、主表示層、有色隠蔽層及び副表示層が配設されている。
本発明の筒状ラベル1は、容器体に装着して使用される。
筒状ラベル1が装着された容器体(包装物)を正面側から見たときには、主表示層の模様を視認できる。また、筒状ラベル1の透光領域Yから模様表示領域Xの内面側に比較的明るい光(強度の大きい光。以下、大強度の光という)が十分に入るようにした状態で、この包装物を正面側から見たときには、主表示層の模様と副表示層の模様の双方を視認できる。
本発明の筒状ラベル1は、例えば、次の2つの種類に大別できる。
第1の筒状ラベルは、フィルムの第1側端部の内面を第2側端部の外面に重ね合わせて接着することにより、筒状に成形された筒状ラベルであって、容器体に接触させる前から筒状に形成されている筒状ラベルである。この第1の筒状ラベルは、筒状に開いて容器体の外側に嵌め入れ、フィルムを熱収縮させる又は自己収縮させることによって容器体に密着装着される。
第2の筒状ラベルは、フィルムの第2側端部の内面を容器体に部分接着し、このフィルムを容器体の周囲に巻き付け、前記第2側端部の外面にフィルムの第1側端部の内面を接着することにより、筒状に成形される筒状ラベルである。この第2の筒状ラベルは、一般に、巻付け筒状ラベル又は巻付けラベルなどとも呼ばれる。この第2の筒状ラベルは、その状態で容器体に密着装着されている、或いは、フィルムを熱収縮させる又は自己収縮させることによって容器体に密着装着される。
前記第1の筒状ラベルは、容器体に接触させる前から筒状に形成されているラベルであり(容器体装着前から第1側端部と第2側端部が接着されているラベルであり)、第2の筒状ラベルは、容器体に接触させると同時に筒状に形成されるラベルである(容器体に接触させつつ第1側端部と第2側端部が接着されるラベル)点で異なっている。
これらの筒状ラベルは、製造上、筒状に形成される時点が異なっているが、それを構成するフィルムや模様表示領域Xなどは同様であるため、以下、第1の筒状ラベルを中心に説明するものとする。
<筒状ラベルの概要>
容器体に密着装着される前の筒状ラベル1は、図1及び図2に示すように、円筒状に開くことができる。
筒状ラベル1は、容器体に装着する際には筒状に開かれるが、通常の運搬及び保管時には、図3乃至図5に示すように、周方向で対向する一対の折り目29,29にて扁平状に折り畳まれている。
なお、現実的な製造工程では、筒状ラベル1は、その複数が連続的に繋がった連続体であって扁平状に折り畳まれた連続体の形態で提供される。この連続体を適宜切断することにより、図3乃至図5に示すような扁平状の筒状ラベル1が得られる。
具体的には、柔軟な筒状ラベル1(筒状フィルム2)は、円筒状に開くことができるが、通常、向かい合った一対の折り目29,29にて2つ折りにされ、全体的に扁平状にされている。
一対の折り目29,29は、筒状ラベル1の周長を二分する箇所に形成され、軸方向に延びている。扁平状とされた筒状ラベル1は、前記2つの折り目29,29にて表面部と裏面部に区画されている。なお、図5では、2つの折り目29,29を基準にして、その2つの折り目で挟まれた紙面下側のフィルム部分が表面部であり、紙面上側のフィルム部分が裏面部である。
<筒状フィルム>
第1実施形態の筒状ラベル1は、透明な筒状フィルム2から主として構成されており、この筒状フィルム2に所望の印刷などの装飾加工を施すことにより、模様表示領域Xが設けられている。
筒状フィルム2は、枚葉状の透明なフィルムを筒状に形成したものである。
フィルムは、透明(無色透明又は有色透明)で、強度及び柔軟性を有するものであれば特に限定されず、従来公知の熱可塑性樹脂フィルムを使用できる。
有色隠蔽層が設けられている本実施形態においては、筒状フィルム2は、無色透明であることが好ましい。
フィルムの透光性の指標としては、例えば、全光線透過率を用いて表すことができる。前記フィルムの全光線透過率は、例えば、70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。ただし、フィルムの全光線透過率は、測定対象であるフィルムを、標準状態下(23℃、1気圧、相対湿度50%)で、紫外可視分光光度計(島津製作所製の商品名「UV-2600」)を用いて、波長250nm~800nmの範囲を測定した値をいう。
フィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば、8μm~120μmであり、さらに、15μm~100μm程度である。
前記フィルムは、収縮特性の観点では、熱収縮性及び自己伸縮性の少なくともいずれか一方を有していてもよいし、又は、それらを有していなくてもよい。
前記熱収縮性は、所定の温度(例えば、70℃~100℃)に加熱されると収縮する性質をいう。前記自己伸縮性は、拡張力を加えることによって径外方向に伸張し、前記拡張力を解除することにより、ほぼ元の大きさに復元する性質をいう。
熱収縮性を有するフィルム(熱収縮性フィルム)を用いて形成された筒状ラベル1は、一般に、熱収縮性筒状ラベル、筒状シュリンク又はシュリンクラベルなどとも呼ばれ、自己伸縮性を有するフィルム(自己伸縮性フィルム)を用いて形成された筒状ラベル1は、一般に、自己伸縮性筒状ラベル又はストレッチラベルなどとも呼ばれる。
前記フィルムの材質は特に限定されない。熱収縮性フィルムの場合には、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリプロピレン、環状オレフィンなどのオレフィン系樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂を含む延伸フィルムが挙げられる。また、自己伸縮性フィルムの場合には、例えば、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂を含むフィルムなどが挙げられる。
好ましくは、筒状フィルム2は、熱収縮性フィルムを用いて形成される。
前記熱収縮性フィルムとしては、少なくとも第1方向に主として熱収縮するフィルムが用いられ、第2方向に若干熱収縮又は熱伸長するフィルムを用いてもよい。前記第1方向は、フィルムの面内における1つの方向を意味し、第2方向は、前記面内において前記第1方向と直交する方向である。かかる熱収縮性フィルムとしては、第1方向に主として延伸された1軸延伸又は2軸延伸フィルムを用いることができる。かかる延伸フィルムは、少なくとも第1方向に配向されており、第1方向に裂け易い性質(引裂き性)を有する。
前記熱収縮性フィルムの第1方向(熱収縮方向)における熱収縮率は、特に限定されないが、好ましくは20%以上であり、より好ましくは、30%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。なお、前記第1方向における熱収縮率は、大きいほど好ましいが、それにも自ずと限界があるため、前記第1方向における熱収縮率は、理論上、100%未満である。前記熱収縮性フィルムが第2方向に熱変化するフィルムである場合、その第2方向における熱収縮率は、例えば、-3~15%であり、好ましくは0~10%である。前記熱収縮率のマイナスは、熱伸長を意味する。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前(標準状態下で24時間保存)のフィルムの長さ(元の長さ)と、90℃温水中に10秒間浸漬して取り出した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)と、をそれぞれ標準状態下で計測し、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)-(第1方向(又は第2方向)の浸漬後の長さ)}/(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)]×100。
前記熱収縮性フィルムの第1方向(熱収縮方向)が周方向となるように、そのフィルムを筒状に丸め、第1側端部を第2側端部に重ね合わせて接着してシール部28を形成することにより、筒状フィルム2が構成されている。このシール部28は、筒状ラベル1の軸方向に帯状に延びている。
なお、自己伸縮性フィルムを用いる場合には、その伸縮方向が周方向となるように、筒状に丸めて両側端部を接着することにより、筒状フィルム2が構成される。
前記第1側端部と第2側端部の接着方法は、特に限定されず、溶剤を用いた溶着、接着剤を用いた接着などが挙げられる。
熱収縮性フィルムを用いた筒状フィルム2の周長は、例えば、容器体の被装着部位の最大周長×1倍を超え同×1.5倍以下であり、好ましくは同×1.01倍~同×1.3倍であり、より好ましくは同×1.02倍~同×1.15倍である。
自己収縮性フィルムを用いた筒状フィルム2の周長は、例えば、容器体の被装着部位の最大周長×0.9倍~1倍であり、好ましくは同×0.92倍以上1倍未満である。
なお、筒状フィルム2の内面側及び/又は外面側に、無色透明なオーバーコート印刷層(図示せず)が設けられていてもよい。このようなオーバーコート印刷層は、従来公知の無色透明インキなどを従来公知の印刷法で印刷することによって形成される。
オーバーコート印刷層の厚みは、特に限定されないが、例えば、1μm~5μmである。
<模様表示領域及び透光領域>
筒状フィルム2の正面には、模様表示領域Xが設けられ、筒状フィルム2の背面には、前記模様表示領域Xに対して周方向反対側に透光領域Yが設けられている。
なお、筒状フィルム2には、模様表示領域X及び透光領域Yを画成する視認可能な区画線が描かれているわけではないが、図1乃至図4において、模様表示領域X及び透光領域Yを二点鎖線で表している。
扁平状に折り畳まれた筒状フィルム2において、模様表示領域Xは、図3に示すように、表面部の周方向略中央部に配置され、透光領域Yは、図4に示すように、裏面部の周方向略中央部に配置されている。
なお、図示例では、模様表示領域Xが設けられた筒状フィルム2の正面(扁平状に折り畳んだ場合の表面部)に、シール部28が位置しているが、シール部28が背面側に位置するように、模様表示領域Xが設けられていてもよい。
模様表示領域Xは、透光領域Yとは周方向反対側の領域であって、主表示層、有色隠蔽層及び副表示層が設けられた筒状フィルム2の1つの領域である。図1及び図3において、模様表示領域Xは、正面視略長方形状であるが、略長方形状に限られるわけではなく、略楕円形状、略円形状、略正方形状などの略四角形状、略三角形状、略六角形状などの略多角形状、その他の任意の形状であってもよい。
透光領域Yは、透明な筒状フィルム2の他の1つの領域である。図2及び図4において、透光領域Yは、背面視略楕円形状であるが、略楕円形状に限られるわけではなく、略円形状、略長方形状などの略四角形状、略三角形状、略六角形状などの略多角形状、その他の任意の形状であってもよい。
図6乃至図9を参照して、模様表示領域Xにおいては、筒状フィルム2の外側から内側に向かって、主表示層3、有色隠蔽層4及び副表示層5が配設されている。
前記主表示層3は、所望の模様が表現されている印刷層である。
前記副表示層5は、所望の模様が表現されている印刷層である。
ここで、模様は、絵柄、文字、図形、記号などの任意の表示をいう。主表示層3で表される模様及び副表示層5で表される模様は、特に制限はなく、任意であるが、2つの模様は関連性があることが好ましい。
有色隠蔽層4は、筒状ラベル1を正面側から見た際に、副表示層5の模様を視認できないように隠蔽するが、透光領域Yを通じて背面側から大強度の光が入射される状況下で、副表示層5の模様を視認できるようにする層である。
ここで、本明細書において、「印刷層」は、従来公知のインキを従来公知の印刷法(グラビア印刷、フレキソ印刷など)によって形成された、インキ固化物からなる層をいう。本明細書において、印刷層は、インキ固化物がベタ状に存在して1つの層を成しているもの、又は、1種若しくは複数種のインキ固化物が平面視海島構造を成して存在して1つの層を成しているものである。
インキ固化物がベタ状に存在して1つの層を成すとは、インキ固化物が面方向に連続して延在して1つの層を成していることをいう。
1種若しくは複数種のインキ固化物が平面視で海島構造を成して存在して1つの層を成しているとは、(A)その層が平面視で海島構造(1つ又は複数の島部分を海部分が取り囲むような平面視構造)を成しており、1種又は複数種のインキ固化物が海部分を成し、且つ、島部分にインキ固化物が存在せず、島部分が空虚部とされている場合、(B)その層が平面視で海島構造(1つ又は複数の島部分を海部分が取り囲むような平面視構造)を成しており、1種又は複数種のインキ固化物が海部分を成し、且つ、前記海部分のインキ固化物とは色彩の異なるインキ固化物が島部分を成している場合、(C)その層が平面視で海島構造(1つ又は複数の島部分を海部分が取り囲むような平面視構造)を成しており、1種又は複数種のインキ固化物が島部分を成し、且つ、海部分にインキ固化物が存在せず、海部分が空虚部とされている場合、などが挙げられる。
なお、空虚部は、インキ固化物が存在しない部分であるが、概念上、その階層における印刷層の構成要素に含まれるものとする。つまり、主表示層3及び副表示層5は、概念上、それぞれ独立した層(階層)であり、各階層の空虚部は、その階層の構成要素の1つとして観念するものとする。
前記インキは、無色透明インキ、有色透明インキ(カラーインキ)に分けられる。なお、有色透明インキを比較的薄く印刷することにより有色透明の印刷層が形成され、有色透明インキを非常に厚く印刷することにより実質的に不透明な印刷層が形成され得る。
無色透明インキは、実質的に着色剤を含まないインキである(メジウムインキとも呼ばれる)。無色透明インキは、バインダー樹脂を含み、必要に応じて、溶剤及び/又は添加剤を含んでいてもよい。カラーインキ(有色透明インキ)は、バインダー樹脂及び着色剤を含み、必要に応じて、溶剤及び/又は添加剤を含んでいてもよい。
前記バインダー樹脂は、固化性能に従って分類すると、乾燥型、紫外線硬化型などの光重合型などが挙げられる。乾燥型のバインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ニトロセルロースやセルロース・アセテート・ブチレートなどのセルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。光重合型のバインダー樹脂としては、アクリレート系などの光重合性樹脂と重合開始剤などが挙げられる。溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;トルエンなどの炭化水素類;水;これらの混合溶媒などが挙げられる。
前記着色剤としては、公知の顔料又は染料が挙げられる。
印刷法としては、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、凸版輪転印刷法などの有版印刷法;トナー印刷法、インクジェット印刷法などの無版印刷法;が挙げられ、好ましくは、グラビア印刷法などの有版印刷法が用いられる。
図6及び図7に示すように、本実施形態では、模様表示領域Xにおいて、外側から内側に向かって、筒状フィルム2/主表示層3/有色隠蔽層4/副表示層5の順で積層されている。
一方、透光領域Yにおいては、筒状フィルム2(又は透明なオーバーコート層が設けられた筒状フィルム2)のみからなる。従って、透光領域Yは、筒状フィルム2と同様に透明であり、その透光領域Yの透光性は、筒状フィルム2の透光性と同じである。
なお、筒状フィルム2のうち、透光領域Yとなる範囲の一部又は全体に、光の透過を阻害しない程度で、無模様の有色透明な印刷層又は模様を表した有色透明な印刷層が設けられていてもよい。
<主表示層>
図8及び図9を参照して、主表示層3は、透光性が異なる第1部31及び第2部32を有する印刷層であって、前記第1部31によって模様が表されている。以下、主表示層3の第1部31及び第2部32を「主第1部」及び「主第2部」という。
本明細書において、透光性が異なるとは、対象となる2つの全光線透過率が異なっている、又は、対象となる2つの全光線透過率は同じであるが、主として透過する光の波長が異なっていることを含む。
本実施形態では、主表示層3は、上記(A)の印刷層(平面視で海島構造を成しており、1種又は複数種のインキ固化物が海部分を成し、且つ、島部分にインキ固化物が存在せず、島部分が空虚部とされている)で構成されている。
具体的には、模様表示領域Xにおいて、主第2部32は、海島構造の海部分を成している有色透明なインキ固化物からなり、主第1部31は、空虚部からなる。従って、主第1部31は、主第2部32の縁で取り囲まれた部分であり、主表示層3における空虚部(インキ固化物が存在しない部分)からなる。図1及び図3などの正面図では、主第2部32の縁で取り囲まれた部分である主第1部31を正方形で表している。
主第2部32は、正面側から見て、その色彩を視認できる。主第2部32を構成するインキ固化物の色彩は特に限定されず、任意である。有色透明なインキ固化物からなる主第2部32は、透光性を有する。
透光性を有する主第2部32により、透光領域Yを通じて背面側から大強度の光が入射される状況下で、光が主第2部32を透過し、正面側から見て副表示層5の模様を視認できるようになる。
インキ固化物からなる主第2部32の厚みは、特に限定されないが、例えば、1μm~5μmである。
一方、主第1部31は、空虚部からなるので、その全光線透過率は、理論上、100%である。空虚部からなる主第1部31においては、正面側から見て、有色隠蔽層4の色彩(有色隠蔽層4を反射する光)を視認でき、それが、主第1部31によって表される模様となる。図1及び図3において、主第1部31によって表される模様を、便宜上、正方形で表している。
前記主表示層3は、筒状フィルム2の模様表示領域Xの内面に、主第1部31となる部分を除いてカラーインキ(青色、赤色など)を印刷法によって印刷することによって形成される。
なお、模様表示領域Xにおいて、主表示層3は、前記主第1部31及び主第2部32とは異なる透光性を有する有色の第3部などを有していてもよい(図示せず)。主表示層3の有色の第3部などは、模様を表現するものであってもよい。
<有色隠蔽層>
有色隠蔽層4は、透光性及び光反射性を有するベタ状の有色透明な層である。
有色隠蔽層4が光反射性を有することにより、模様表示領域Xに正面側から入射した光が適度に反射し、正面側から見たときに、副表示層5の模様を視認できないが、主第1部31によって表される模様は視認できる。
また、有色隠蔽層4が透光性を有することにより、透光領域Yを通じて背面側から大強度の光が入射される状況下で、光が有色隠蔽層4を透過し、正面側から見て、主表示層3の主第1部31によって表される模様、及び、副表示層5の第1部51によって表される模様を視認できるようになる。
有色隠蔽層4は、模様表示領域Xの略全体にベタ状に設けられている。ベタ状は、形成材料が面方向に連続して1つの層を成している状態をいう。
有色隠蔽層4としては、有色透明な印刷層、有色透明な金属蒸着層などが挙げられる。有色透明な印刷層としては、白色の印刷層、銀色の印刷層などが挙げられ、金属蒸着層としては、アルミニウム蒸着層などが挙げられる。有色隠蔽層4は、1層又は2層以上の有色透明な印刷層のみで構成されていてもよく、或いは、金属蒸着層のみで構成されていてもよく、或いは、有色透明な印刷層と金属蒸着層を有していてもよい。例えば、有色隠蔽層4は、無模様白色の印刷層、無模様銀色の印刷層及び金属蒸着層から選ばれる少なくとも1つを有する。
有色隠蔽層4が印刷層から構成される場合、カラーインキの種類及びインキ固化物の厚みを設定することによって、前記透光性及び光反射性を有する有色隠蔽層4を構成できる。
有色隠蔽層4が金属蒸着層から構成される場合、その厚みを設定することによって、前記透光性及び光反射性を有する有色隠蔽層4を構成できる。
本実施形態では、筒状フィルム2/主表示層3/有色隠蔽層4/副表示層5の順で積層されているので、有色隠蔽層4は、有色透明な印刷層から構成されている。
図示例の有色隠蔽層4は、無模様一色の印刷層で構成され、例えば、無模様白色の印刷層、無模様銀色の印刷層などで構成される。
印刷層からなる有色隠蔽層4の厚みは、特に限定されないが、例えば、1μm~5μmである。なお、有色隠蔽層4が金属蒸着層からなる場合、その厚みは、例えば、50Å~500Åである。
印刷層からなる有色隠蔽層4は、筒状フィルム2の模様表示領域X内において、前記主表示層3に重なるように、カラーインキ(白色、銀色など)を印刷法によってベタ印刷することによって形成される。
なお、主表示層3の主第1部31が空虚部からなる場合、前記有色隠蔽層4を構成するインキ固化物は、主第1部31となる部分においては筒状フィルム2の内面に直接接触するが、図8及び図9では、空虚部を明示する意味で、その部分を空間で表している(主第1部31となる部分において、有色隠蔽層4と筒状フィルム2を離して表している)。
<副表示層>
副表示層5は、透光性が異なる第1部51及び第2部52を有する印刷層であって、前記第1部51によって模様が表されている。以下、副表示層5の第1部51及び第2部52を「副第1部」及び「副第2部」という。
本実施形態では、副表示層5は、上記(A)の印刷層(平面視で海島構造を成しており、1種又は複数種のインキ固化物が海部分を成し、且つ、島部分にインキ固化物が存在せず、島部分が空虚部とされている)で構成されている。
具体的には、模様表示領域Xにおいて、副第2部52は、海島構造の海部分を成しているインキ固化物からなり、副第1部51は、空虚部からなる。従って、副第1部51は、副第2部52の縁で取り囲まれた部分であり、副表示層5における空虚部(インキ固化物が存在しない部分)からなる。図1及び図3などの正面図では、副第2部52の縁で取り囲まれた部分である副第1部51を円形で表している。
副第2部52は、不透明(不透明は、可視光の全光線透過率が実質的に0%であることをいう)なインキ固化物でもよいが、好ましくは、有色透明なインキ固化物からなる。副第2部52を構成するインキ固化物の色彩は特に限定されず、任意である。副第2部52が有色透明なインキ固化物からなる場合、その透光性は、主第2部32と同程度であることが好ましい。特に、副第2部52と主第2部32は、同じ色彩を有する有色透明なインキ固化物からなることがより好ましい。
インキ固化物からなる副第2部52の厚みは、特に限定されないが、例えば、1μm~5μmである。
副第1部51は、副第1部51、有色隠蔽層4及び主表示層3を透過した光が視認可能な強度となるように構成されている。
背面側から副第1部51に入射する光は、副第1部51、有色隠蔽層4及び主表示層3(主第2部32)を順に透過して、正面側へ出射する。副第1部51、有色隠蔽層4及び主表示層3を透過した光が視認可能な強度となるように、副第1部51が構成されていることにより、透光領域Yを通じて背面側から大強度の光が入射される状況下で、光が副第1部51、有色隠蔽層4及び主表示層3を透過し、正面側から見て副第1部51によって表される模様を視認できるようになる。図1及び図3において、副第1部51によって表される模様を、便宜上、円形で表している。
空虚部からなる副第1部51の全光線透過率は、理論上、100%であるので、有色隠蔽層4及び主表示層3のうち、副第1部51に対応する部分が、背面側からの光を、人間の視覚で視認可能な程度の強度で透過させるようにされている。上述のような有色隠蔽層4及び主表示層3を用いることにより、光が視認可能な強度となる。
前記副第1部51、有色隠蔽層4及び主表示層3における全光線透過率は、例えば、400nm~800nmの波長域において、0.1%~60%であり、好ましくは1%~40%であり、より好ましくは10%~30%である。
前記全光線透過率は、測定対象を、標準状態下(23℃、1気圧、相対湿度50%)で、紫外可視分光光度計(島津製作所製の商品名「UV-2600」)を用いて、波長250nm~800nmの範囲を測定した値をいう。前記測定対象は、全光線透過率が90%以上のフィルムに、主印刷層、有色隠蔽層及び副印刷層の副第1部がこの順で積層されたものであり、測定は、副第1部側から光線を当てるものとする。なお、副第1部が空虚部である場合には、前記測定対象の副第1部は、実際には大気となる。
前記副表示層5は、筒状フィルム2の模様表示領域X内において、有色隠蔽層4に重なるように、副第1部51となる部分を除いてカラーインキ(青色、赤色など)を印刷法によって印刷することによって形成される。
なお、模様表示領域Xにおいて、副表示層5は、前記副第1部51及び副第2部52とは異なる透光性を有する有色の第3部などを有していてもよい(図示せず)。副表示層5の有色の第3部などは、模様を表現するものであってもよい。
<模様表示領域及び透光領域以外の領域>
筒状フィルム2のうち、模様表示領域X及び透光領域Y以外の領域には、模様が表されていてもよく、或いは、模様が表されていなくてもよい。
図示例では、筒状フィルム2のうち、模様表示領域X及び透光領域Y以外の領域にも、主表示層3及び有色隠蔽層4が設けられている。
<包装物>
上記筒状ラベル1を容器体8の外側に密着装着することにより、図10に示すような、包装物9が得られる。
容器体8は、容器と、前記容器内に充填された飲料などの内容物と、を有する。
容器体8は、無色透明又は有色透明なものが用いられる。
無色透明な容器体8としては、無色透明な容器に、水や炭酸水などの無色透明な内容物が充填されたものが挙げられる。
有色透明な容器体8としては、無色透明な容器に、お茶などの有色透明な内容物が充填されたもの:有色透明な容器に、水や日本酒などの無色透明な内容物が充填されたもの:有色透明な容器に、お茶や洋酒などの有色透明な内容物が充填されたもの:が挙げられる。
有色透明な容器体8は、十分に可視光を透過する程度の透光性を有する。例えば、有色透明の容器体8は、上記筒状フィルム2と同程度の透光性を有していることが好ましい。
包装物9は、通常、陳列棚などに陳列して販売される。
図10に示すように、包装物9の正面側から見たときには、筒状ラベル1の模様表示領域Xの主表示層3の主第1部31によって表現される模様を視認できる。
なお、模様表示領域X以外の領域にも主表示層3を設けている場合には、模様表示領域X以外の領域の主表示層3の模様も視認できる。
一方、図11に示すように、包装物9を購入した購入者が、包装物9の背面側を照明などの光源Z(例えば、スマートフォンのライトや照明器具などの光源)に翳す。例えば、目線の延長線上に、模様表示領域X、透光領域Y、光源Zが順に位置するようにすると、筒状ラベル1の透光領域Yから模様表示領域Xの内面側に大強度の光Z1(蛍光灯、白熱灯、LEDランプなどの照明光或いは自然光)が入射するので、包装物9の正面側から見たときに、筒状ラベル1の模様表示領域Xの主表示層3の主第1部31による模様及び副表示層5の副第1部51による模様を視認できるようになる。
本発明の筒状ラベル1によれば、通常の状態で正面側から見たときには、主表示層3の模様のみを視認でき、背面側から大強度の光を入射させた状態で正面側から見たときには、主表示層3の模様の中に副表示層5の模様が浮かび上がるようになる。
かかる筒状ラベル1は、面白みに富み、装飾性に優れたものである。
なお、前記包装物9において、装着された筒状ラベル1の透光領域Yの外面に、剥離可能な貼付けラベル(タックラベル、シールなどとも呼ばれる)を貼り付けておいてもよい(図示せず)。かかる包装物9は、貼付けラベルを引き剥がして透光領域Yを全体的に露出させることにより、上述のように包装物9の正面側から見て、主表示層3の主第1部31による模様及び副表示層5の副第1部51による模様を視認できる。このような包装物9は、貼付けラベルを引き剥がして始めて主第1部31の模様及び副第1部51の模様を視認できるので、陳列時に不用意に主第1部31の模様及び副第1部51の模様が正面から視認されることを防止できる。
<第1実施形態の層の積層順序の変形例>
上記第1実施形態では、模様表示領域Xにおいて、筒状フィルム2/主表示層3/有色隠蔽層4/副表示層5の順で積層されているが、筒状フィルム2の外側から内側に向かって、主表示層3、有色隠蔽層4及び副表示層5が配設されていることを条件として、前記積層順序に限定されない。
例えば、図12(a)に示すように、模様表示領域Xにおいて、外側から内側に向かって、主表示層3/筒状フィルム2/有色隠蔽層4/副表示層5の順で積層されていてもよく、同図(b)に示すように、模様表示領域Xにおいて、外側から内側に向かって、主表示層3/有色隠蔽層4/筒状フィルム2/副表示層5の順で積層されていてもよく、同図(c)に示すように、模様表示領域Xにおいて、外側から内側に向かって、主表示層3/有色隠蔽層4/副表示層5/筒状フィルム2/の順で積層されていてもよい。
<第1実施形態の主表示層及び副表示層の変形例>
上記第1実施形態では、主表示層3が、上記(A)の印刷層(平面視で海島構造を成しており、1種又は複数種のインキ固化物が海部分を成し、且つ、島部分にインキ固化物が存在せず、島部分が空虚部とされている)で構成されているが、例えば、図13(a)に示すように、主表示層3が、上記(B)の印刷層(平面視で海島構造を成しており、1種又は複数種のインキ固化物が海部分を成し、且つ、前記インキ固化物とは色彩の異なるインキ固化物が島部分を成している)であってもよい。
或いは、同図(b)に示すように、主表示層3が、上記(C)の印刷層(平面視で海島構造を成しており、1種又は複数種のインキ固化物が島部分を成し、且つ、海部分にインキ固化物が存在せず、海部分が空虚部とされている)であってもよい。この場合、主第2部32が空虚部とされている。
また、同図(a)に示すように、副表示層5が、上記(B)の印刷層であってもよい。或いは、同図(b)に示すように、副表示層5が、上記(C)の印刷層であってもよい。この場合、副第2部52が空虚部とされている。
<第1実施形態の透光領域の変形例>
上記第1実施形態では、透光領域Yは、透明な筒状フィルム2の1つの領域であって主表示層3、有色隠蔽層4及び副表示層5を有さない領域から構成されているが、例えば、透光領域Yが、筒状フィルム2の一部分を切り抜いた開口窓から構成されていてもよい。このような開口窓については、第2実施形態で図示と共に説明しているので、それを参照されたい。
以下、本発明の第2実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、無色透明な筒状フィルムに有色隠蔽層が設けられている筒状ラベルを説明したが、第2実施形態の筒状ラベル1は、有色透明な筒状フィルムが用いられている点が上記第1実施形態と異なる。
図14乃至図16において、本実施形態の筒状ラベル1は、有色透明な筒状フィルム2aと、前記筒状フィルム2aに設けられた模様表示領域Xと、前記筒状フィルム2aのうち、前記模様表示領域Xに対して周方向反対側に設けられた透光領域Yと、を有する。
前記模様表示領域Xには、筒状フィルム2aの外側から内側に向かって、主表示層3及び副表示層5が配設されている。
<筒状フィルム>
第2実施形態の筒状ラベル1は、有色透明な筒状フィルム2aから主として構成されており、この筒状フィルム2aに所望の印刷などの装飾加工を施すことにより、模様表示領域Xが設けられている。
筒状フィルム2aは、枚葉状の有色透明なフィルムを筒状に形成したものである。
有色透明な筒状フィルム2aは、透光性及び光反射性を有する。
筒状フィルム2aを構成するフィルムは、有色透明で、強度及び柔軟性を有するものであれば特に限定されず、従来公知の熱可塑性樹脂フィルムを使用できる。
有色透明なフィルムとしては、乳白フィルム、乳白以外の色彩を呈する着色フィルム、金属蒸着フィルムなどが挙げられ、特に、乳白フィルムが好ましい。
乳白フィルムは、透光性を有する白色フィルムである。乳白フィルムとしては、例えば、二酸化チタンなどの白色顔料を含む樹脂材料からなるフィルム、内部にボイドなどの無数の気泡が形成された樹脂フィルムなどが挙げられる。乳白以外の色彩を呈する着色フィルムとしては、白色顔料以外の着色剤を含む樹脂材料からなるフィルムが挙げられる。
前記有色透明なフィルムは、上記第1実施形態と同様に、収縮特性の観点では、熱収縮性及び自己伸縮性の少なくともいずれか一方を有していてもよいし、又は、それらを有していなくてもよいが、好ましくは、熱収縮性及び/又は自己伸縮性を有するフィルムが用いられる。
なお、有色透明な筒状フィルム2aの隠蔽性を上げるために、このフィルムに上記第1実施形態で示したような有色隠蔽層が設けられていてもよい。
<模様表示領域及び透光領域>
筒状フィルム2aの正面には、模様表示領域Xが設けられ、筒状フィルム2aの背面には、前記模様表示領域Xに対して周方向反対側に透光領域Yが設けられている。
例えば、透光領域Yは、筒状フィルム2aの一部分を切り抜いた開口窓6からなる。
模様表示領域Xにおいて、主表示層3は、有色透明の筒状フィルム2aの外面に設けられている。
また、模様表示領域Xにおいて、副表示層5は、有色透明の筒状フィルム2aの内面に設けられている。
主表示層3及び副表示層5は、上記第1実施形態で説明したように、それぞれ独立して、(A)の印刷層、(B)の印刷層、又は、(C)の印刷層の何れでもよい。
図17及び図18においては、主表示層3及び副表示層5が、いずれも(A)の印刷層である場合を図示している。
第2実施形態の筒状ラベル1は、図12(a)及び(b)に示される第1実施形態の変形例の筒状フィルム2と有色隠蔽層4を、有色透明な筒状フィルム2aに置換したものに等しいと言える。
第2実施形態の筒状ラベル1も、上記第1実施形態と同様に、容器体に装着して使用される。第2実施形態の筒状ラベル1を有する包装物も、正面側から見たときには、模様表示領域Xの主表示層3の模様を視認でき、包装物9の背面側を照明などの光源に翳して包装物9の正面側から見たときに、模様表示領域Xの主表示層3の模様及び副表示層5の模様を視認できるようになる。
なお、第2実施形態では、開口窓6を透光領域Yとしたが、上記第1実施形態と同様に、筒状フィルム2aの1つの領域であって主表示層3及び副表示層5を有さない領域を設けることにより、それを筒状フィルム2aの透光領域Yとしてもよい。この場合、筒状フィルム2aのうち、透光領域Yとなる範囲の一部又は全体に、光の透過を阻害しない程度で、無模様の有色透明な印刷層又は模様を表した有色透明な印刷層を設けてもよい。
[参考例]
無色透明な熱収縮性フィルムの内面に、青色インキをグラビア印刷し、模様を有する主表示層を形成し、さらに、その主表示層の内面に白色インキをグラビア印刷して有色隠蔽層(無模様白色の印刷層)を形成し、さらに、その有色隠蔽層の内面に前記と同じ青色インキをグラビア印刷して模様を有する副表示層を形成した。なお、前記主表示層及び有色隠蔽層は、透光領域を除いて略全体に形成した。
図19(a)は、そのフィルムを外面側から撮影した写真図であり、同図(b)は、そのフィルムを内面側から撮影した写真図である。
同図(a)に示されるように、主表示層の主第2部は、青色インキ固化物(海部分)からなり、主表示層の主第1部は、そのインキ固化物の縁で囲われた空虚部(島部分)からなり、空虚部において有色隠蔽層の白色を視認できる。かかる主第1部は、星模様を表している。
同図(b)に示されるように、副表示層の副第2部は、青色インキ固化物(海部分)からなり、副表示層の副第1部は、そのインキ固化物の縁で囲われた空虚部(島部分)からなり、空虚部において有色隠蔽層の白色を視認できる。かかる副第1部は、獅子模様を表している。
主表示層の模様と副表示層の模様は、獅子座をイメージするという関連性がある。
このフィルムを筒状に形成し、無色透明な容器体(市販の水入りペットボトル)に熱収縮装着して包装物を作製した。
同図(c)は、その包装物を壁際の棚上に置き、包装物の正面を撮影した写真図である。包装物の背面側からの入射光が少ない状況では、同図(c)に示されるように、主表示層の模様のみを視認できた。
同図(d)は、その包装物の背面を蛍光灯側に向けたときの(目線の延長線上に、模様表示領域、透光領域、蛍光灯が順に位置するようにする)、包装物の正面を撮影した写真図である。包装物の背面側からの入射光が大きい状況では、同図(d)に示されるように、主表示層及び副表示層の模様を視認できた。
1 筒状ラベル
2 無色透明な筒状フィルム
2a 有色透明な筒状フィルム
3 主表示層
31 主表示層の第1部
32 主表示層の第2部
4 有色隠蔽層
5 副表示層
51 副表示層の第1部
52 副表示層の第2部
6 開口窓
X 模様表示領域
Y 透光領域

Claims (2)

  1. 透明な筒状フィルムと、
    前記筒状フィルムに設けられた模様表示領域と、
    前記筒状フィルムのうち、前記模様表示領域に対して周方向反対側に設けられた透光領域と、を有し、
    前記模様表示領域において、筒状フィルムの外側から内側に向かって、主表示層、有色隠蔽層及び副表示層が配設されており、
    前記主表示層が、透光性が異なる第1部及び第2部を有する印刷層であって、前記第1部によって模様が表されている印刷層であり、
    前記有色隠蔽層が、透光性及び光反射性を有するベタ状の層であり、
    前記副表示層が、透光性が異なる第1部及び第2部を有する印刷層であって、前記第1部によって模様が表されている印刷層であり、
    前記副表示層の第1部、前記有色隠蔽層及び前記主表示層を透過した光が視認可能な強度となるように、前記副表示層の第1部が構成されており、
    前記主表示層の第2部が、有色透明なインキ固化物からなり、
    前記主表示層の第1部が、前記第2部の縁で囲われた空虚部からなる、筒状ラベル。
  2. 筒状フィルムと、
    前記筒状フィルムに設けられた模様表示領域と、
    前記筒状フィルムのうち、前記模様表示領域に対して周方向反対側に設けられた透光領域と、を有し、
    前記筒状フィルムが、透光性及び光反射性を有する有色透明なフィルムであり、
    前記模様表示領域において、筒状フィルムの外側から内側に向かって、主表示層及び副表示層が配設されており、
    前記主表示層が、透光性が異なる第1部及び第2部を有する印刷層であって、前記第1部によって模様が表されている印刷層であり、
    前記副表示層が、透光性が異なる第1部及び第2部を有する印刷層であって、前記第1部によって模様が表されている印刷層であり、
    前記副表示層の第1部、前記筒状フィルム及び前記主表示層を透過した光が視認可能な強度となるように、前記副表示層の第1部が構成されており、
    前記主表示層の第2部が、有色透明なインキ固化物からなり、
    前記主表示層の第1部が、前記第2部の縁で囲われた空虚部からなる、筒状ラベル。
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