JP6538449B2 - 表示基材、及びラベル付き容器 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンターなどによって所望の文字などが印刷可能な表示基材及びその表示基材を用いたラベル付き容器に関する。
ラベル、パウチ袋、ピロー包装袋などは、柔軟な基材から形成されている。このような基材には、商品名などの所望の模様を表したデザイン模様が印刷されている。また、商品を製造後にオンデマンド的な模様が印刷できる基材も用いられている。前記オンデマンド的な模様としては、製造年月日、賞味期限、製造コードなどのトレーサビリティに関する模様などが挙げられる。
ここで、本明細書において、「模様」は、文字や数字などの言葉を伝達する記号、図形や絵柄などの観念を示す記号、二次元コードなどの機械的に読み取られる記号、格子柄などの幾何学的な模様、不規則又は不定形な模様などが含まれる。
具体的な製造過程では、デザイン模様を印刷した基材を所望形状に形成して多数のラベルを予め準備しておき、このラベルを内容物が充填された容器に貼り付けなどの手段によって装着することにより、商品(ラベルが付いた容器)が得られ、そのラベルの表面の印刷予定領域に、賞味期限などのオンデマンド的な模様(以下、オンデマンド模様という)を印刷した後、その商品が出荷される。なお、デザイン模様は、商品毎に予め決まっている模様で、オンデマンド模様は、商品の製造時に付与される模様である。
前記デザイン模様は、予めデザインが決まっているため、グラビア印刷などの同一模様を連続的且つ高速に印刷できる有版方式印刷によって行われ、前記オンデマンド模様は、日付などが適時で異なるため、インクジェット印刷やサーマル印刷(熱転写印刷)などの無版方式印刷によって行われる(特許文献1)。
ところで、前記インクジェット印刷などによってラベル(基材)の表面に表された賞味期限などのオンデマンド模様を、悪意者が、有機溶剤で拭き取り除去した後、その表面に、正規とは異なる不正なオンデマンド模様を印刷することが考えられる。
このように正規なオンデマンド模様が改竄された場合には、そのことが一目で判別できるように工夫することが求められる。
特開2008−229926号公報
本発明は、賞味期限などのオンデマンド模様が改竄されたことを容易に発見できる表示基材及びラベル付き容器を提供することである。
本発明の第1の表示基材は、ベース基材と、前記ベース基材の表面に設けられ、且つ着色剤を含むインキを定着させるインキ受容層と、を有し、前記インキ受容層の一部又は全部が、有機溶剤によって除去可能な除去可能層から構成され、前記ベース基材の、前記除去可能層に対応する裏面に、裏面印刷層が設けられており、前記裏面印刷層が、模様を表した模様印刷部と、前記模様印刷部の裏面に設けられた無模様の背景印刷部と、を有し、前記除去可能層が、有色透明であり、前記模様印刷部と背景印刷部の一方が白色で且つ他方が前記除去可能層と同色である。好ましくは、表面側から見て、前記模様印刷部の模様が前記除去可能層によって隠蔽されている。
本発明の第2の表示基材は、透明なベース基材と、前記ベース基材の表面に設けられ、且つ着色剤を含むインキを定着させるインキ受容層と、を有し、前記インキ受容層の一部又は全部が、有機溶剤によって除去可能な除去可能層から構成され、前記ベース基材の、前記除去可能層に対応する裏面に、模様を表した模様印刷部を有する裏面印刷層が設けられており、表面側から見て、前記模様印刷部の模様が前記除去可能層によって隠蔽されている。
上記表示基材は、ラベルなどの包材附属品、又は、包装袋などの包材の形成材料として使用される。
表示基材を包材付属品などの形態に形成した後、その表示基材のインキ受容層上に、賞味期限などのオンデマンド模様が印刷される。このインキ受容層の一部又は全部が、有機溶剤によって除去可能な除去可能層から構成されているので、悪意者が、正規なオンデマンド模様を除すべくその表示の上から有機溶剤にて拭き取ると、除去可能層が除去される。その後、悪意者が、不正なオンデマンド模様を印刷したとしても、インキ受容層の一部又は全部である除去可能層が除去されているので、それが除去されている状態から改竄されたことを容易に判別できる。
発明の好ましい表示基材は、前記除去可能層が、印刷版形状部を有する。
本発明の好ましい表示基材は、前記インキ受容層の少なくとも除去可能層に、着色剤を含むインキを用いて模様が印刷されている。
本発明の別の局面によれば、ラベル付き容器を提供する。
本発明の第1のラベル付き容器は、いずれかの上記表示基材から形成されたラベルと、容器と、を有し、前記除去可能層に対応する裏面側が前記容器に密着した状態で、前記ラベルが前記容器に取り付けられている。
本発明の第2のラベル付き容器は、ラベルと、容器と、を有し、前記ラベルが、ベース基材と、前記ベース基材の表面に設けられ、且つ着色剤を含むインキを定着させるインキ受容層と、を有し、前記インキ受容層の一部又は全部が、有機溶剤によって除去可能な除去可能層から構成されている表示基材から形成されており、前記除去可能層に対応する裏面側が前記容器に密着した状態で、前記ラベルが前記容器に取り付けられている。
本発明の表示基材は、インキ受容層の一部又は全部が有機溶剤によって除去可能な除去可能層から構成されているので、悪意者が正規なオンデマンド模様を有機溶剤で拭き取って不正なオンデマンド模様を印刷しても、その改竄を容易に判別できる。
第1実施形態の表示基材を表面側から見た平面図。 同表示基材を裏面側から見た平面図。 図1のIII−III線(横方向)で切断した拡大断面図。 図1のIV−IV線(縦方向)で切断した拡大断面図。 熱収縮性筒状ラベルの斜視図。 ラベル付き容器の正面図。 第2実施形態の第1例の表示基材を表面側から見た平面図。 図7のVIII−VIII線(横方向)で切断した拡大断面図。 第2実施形態の第2例の表示基材を表面側から見た平面図。 第2実施形態の第3例の表示基材を表面側から見た平面図。 第2実施形態の第4例の表示基材を表面側から見た平面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
ただし、本明細書において、「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
なお、各図において表された形状、大きさ、各層の厚み及びそれらの相対的な比率などは、実際の寸法とは異なっていることに留意されたい。
[第1実施形態]
<表示基材>
図1は、本発明の表示基材を表面側から見た平面図であり、図3及び図4は、その表示基材の各部で切断した断面図である。
本発明の表示基材は、後述するように、ラベルなどの形成材料として使用される。
図1乃至図4において、表示基材1は、ベース基材2と、前記ベース基材2の表面の一部分に設けられたインキ受容層3と、を有し、好ましくは、さらに、裏面印刷層4を有する。
ベース基材2は、柔軟なシート材であることを条件として特に限定されず、例えば、合成樹脂シート、発泡樹脂シート、紙、合成紙又はこれらから選ばれる少なくとも1種を含む積層シートが用いられ、好ましくは、合成樹脂シート又はこれらの積層シートが用いられる。前記積層シートは、ガスバリア層や光バリア層などのバリア層が一体的に積層されていてもよい。バリア層としては、例えば、アルミニウム箔などの金属箔又は金属蒸着膜などが挙げられる。なお、前記バリア層は、ベース基材2を形成する際にそのベース基材の一部として具備されていてもよいが、表示基材1に具備させてもよい。
合成樹脂シートの材質は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン、環状オレフィン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種又は2種以上の混合物などが挙げられる。
ベース基材2は、透明又は不透明でもよいが、裏面印刷層4が設けられている本実施形態においては、裏面印刷層4を表面側から視認できるようにするため、透明なベース基材2が用いられる。前記透明なベース基材2の全光線透過率は、例えば、70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。前記全光線透過率は、JIS K 7361(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。
ベース基材2の厚みは、特に限定されない。ベース基材2は、そのシート材の材質にもよるが、例えば、15μm〜500μmである。
ベース基材2は、熱収縮性及び/又は自己伸縮性を有するシート材でもよい。
前記熱収縮性を有するシート材は、シュリンクフィルムなどとも呼ばれ、所定温度(例えば、70℃〜100℃)に加熱すると収縮する性質を有するシート材である。前記自己伸縮性を有するシート材は、ストレッチフィルムなどとも呼ばれ、(前記のような熱収縮性を有さず)拡張力を加えることによって伸び、拡張力を解除することによってほぼ復元する性質を有するシート材である。熱収縮性及び自己伸縮性を有するシート材は、ストレッチシュリンクフィルムなどとも呼ばれ、前記熱収縮性と自己伸縮性を併せ持つシート材である。
ベース基材2が熱収縮性及び/又は自己伸縮性を有するシート材である場合、そのシート材は、通常、合成樹脂シート又は合成樹脂シートを含む積層シートが用いられる。熱収縮性及び/又は自己伸縮性を有するシート材の厚みは、特に限定されず、例えば、15μm〜100μmである。具体的には、熱収縮性を有するシート材の厚みは、例えば、20μm〜80μmであり、自己伸縮性を有するシート材の厚みは、例えば、60μm〜100μmである。
前記熱収縮性を有するシート材は、熱収縮温度(例えば、70℃〜100℃)において、少なくとも横方向に熱収縮し得るものが用いられる。また、熱収縮性を有するシート材は、縦方向(縦方向は、シート材の面内において前記横方向と直交する方向)にも熱収縮又は熱伸長し得るものでもよい。例えば、熱収縮性を有するシート材は、例えば、85℃に加熱した際の横方向における熱収縮率が30%以上であることが好ましく、さらに、40%以上がより好ましく、50%以上が特に好ましい。また、前記シート材が縦方向にも熱収縮又は熱伸長し得る場合、そのシート材の、85℃に加熱した際の縦方向における熱収縮率は、−3%〜15%であり、好ましくは1%〜10%である。なお、熱収縮率のマイナスは、熱伸長を意味する。
ここで、前記85℃に加熱した際の熱収縮率は、加熱前の熱収縮性を有するシート材の長さ(元の長さ)と、前記シート材を85℃の温水中に10秒間浸漬した後のシート材の長さ(浸漬後の長さ)の割合である。前記熱収縮率は、下記式に代入して求められる。
式:熱収縮率(%)=[{(シート材の横方向(又は縦方向)の元の長さ)−(シート材の横方向(又は縦方向)の浸漬後の長さ)}/(シート材の横方向(又は縦方向)の元の長さ)]×100。
自己伸縮性を有するシート材の伸縮特性は、特に限定されず、例えば、横方向に伸張倍率1.25倍以上に伸張可能で(その上限は、例えば、1.8倍)、且つ、前記1.25倍に伸張後の瞬間歪み(50mm/分)が10.5%以下であるものが好ましい。
前記瞬間歪みは、次のようにして測定できる。
自己伸縮性を有するシート材を、縦方向に長さ15±0.1mm、横方向に長さ200mm(標線間距離100±2mm)の長方形に切り取り、サンプル片を作製する。このサンプル片の長辺方向を測定方向として、所定の伸張倍率(1.25倍)になるまで引張り、サンプル片の標線間距離を測定する。測定は、例えば、クロスヘッド速度一定型又は振子型引張試験機(試験時の伸張速度:50mm/分)を用いて、所定の荷重(N)を加えてサンプル片の標線間距離が伸張倍率1.25倍になるまで伸ばし、この直後に荷重を0(N)に戻したときの標線間距離を読み取る。その測定値を以下の計算式に代入して、瞬間歪み(%)を算出する。
瞬間歪み(%)=100×ΔL2/L2。
前記L2は、引張る前のサンプル片の標線間距離(mm)を示し、前記ΔL2は、伸張後に荷重を戻したときのサンプル片の標線間距離の増加(mm)を示す。
ベース基材2(表示基材1)の平面視形状は、特に限定されないが、通常、平面視長方形状又は正方形状に形成される。なお、図示例の表示基材1は、1つのラベル(包材付属品)を作製するための大きさに形成されている。もっとも、表示基材1は、複数の包材付属品や包材を作製できる大きさに形成されていてもよい。このような表示基材1は、通常、長さ方向の長さが幅方向の長さに対して十分に大きい長尺帯状(平面視長方形状)に形成される。前記長尺帯状の表示基材1は、包材付属品や包材などを作製する際に、適宜の長さに切り取って使用される。
ベース基材2の表面の一部分には、インキ受容層3が設けられている。インキ受容層3は、ベース基材2の表面の全体に設けられていてもよいが、好ましくは、ベース基材2の表面の一部分に設けられる。インキ受容層3がベース基材2の表面に部分的に設けられている場合において、1箇所に設けられていてもよく、或いは、2箇所以上に分散して設けられていてもよい。また、インキ受容層3の形成位置は特に限定されず、適宜な位置に設けられる。
インキ受容層3の平面視形状は、特に限定されず、例えば、長方形状又は正方形状などが挙げられる。図示例では、インキ受容層3は、横方向を長辺とし且つ縦方向を短辺とする、平面視長方形状に形成されている。なお、インキ受容層3の大きさも特に限定されず、例えば、横方向に数字が羅列されるようなオンデマンド模様が印刷される場合には、インキ受容層3の大きさは、例えば、縦×横=5mm〜20mm×10mm〜50mmである。前記横方向に数字が羅列されるオンデマンド模様としては、賞味期限や製造年月日などが挙げられる。
インキ受容層3は、着色剤を含むインキを定着させる層である。このインキは、後述するようにオンデマンド模様を表すため、着色剤を含むインキ(以下、オンデマンドインキという)である。
インキ受容層3は、その一部又は全体が除去可能層31から構成されている。除去可能層31は、オンデマンドインキを定着させる層であって、有機溶剤によって除去可能な層である。
本実施形態では、インキ受容層3の全体が除去可能層31から構成されている。つまり、インキ受容層3の全体が有機溶剤によって除去可能である。除去可能層31(インキ受容層3)を除去する有機溶剤としては、後述の様々な有機溶剤が挙げられる。特に、除去可能層31を除去する有機溶剤として、その除去可能層を構成する樹脂成分を少なくとも溶解する溶剤が用いられる。
前記除去可能層31は、1層から構成されていてもよく、或いは、2層以上の積層から構成されていてもよい。
除去可能層31は、除去可能層31の形成材料がベース基材2の面方向に隙間無く連続して層を成しているものでもよく、或いは、その形成材料がドット状に無数に点在し、全体として見ると層を成しているものでもよい。ドット状に点在して層を成す場合、微視的には、ドット状に点在した形成材料の間に隙間が存在する。オンデマンドインキを均一に定着させることができることから、除去可能層31は、その形成材料がベース基材2の面方向に隙間無く連続して1つの層を成していることが好ましい。
また、除去可能層31は、印刷版形状部を有することが好ましい。印刷版形状部は、除去可能層の縁に形成され、好ましくは、除去可能層31の周縁全体に形成される。本実施形態のように、インキ受容層3の全体が除去可能層31である場合、インキ受容層3の周縁全体に印刷版形状部が形成されているとも言える。印刷版形状部を有する除去可能層31は、その層31が有機溶剤にて除去されたときに、印刷版形状部も消失するので、改竄の発見が容易となる。前記印刷版形状部は、有版印刷法によって形成される版の痕跡であり、版目とも言える。印刷版形状部は、例えば、グラビア印刷法を用いて除去可能層31を形成した際にはセル目とも言え、フレキソ印刷法にて除去可能層31を形成した場合にはマージナルゾーンとも言える。前記印刷版形状部は、除去可能層31の縁を凝視することにより確認できるが、拡大鏡やルーペなどを用いて目視することにより明瞭に確認できる。
除去可能層31は、透明(無色透明又は有色透明)又は不透明の何れでもよいが、不透明であることが好ましい。ここで、本明細書において、「不透明」は、不透明な層の裏面側に設けられた模様を、その不透明な層の表面側から識別できない程度に光を遮断することをいう。不透明な層は、例えば、白色顔料や銀色顔料などの光遮蔽性の高い顔料を含むインキを用いた印刷法などによって形成できる。
前記不透明な除去可能層31の全光線透過率は、例えば、30%以下であり、好ましくは20%以下であり、より好ましくは10%以下である。また、透明な除去可能層31の全光線透過率は、例えば、70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。前記全光線透過率は、全光線透過率が90%以上のベース基材に除去可能層を設けたものを試験片とし、それをJIS K 7361(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。
また、除去可能層31の表面には、何らかの模様が表されていてもよいが、好ましくは、除去可能層31は無模様である。
除去可能層31の形成材料は、オンデマンドインキを定着させ且つ有機溶剤で除去できるものであれば特に限定されない。除去可能層31の形成材料としては、例えば、有機溶剤、樹脂成分及び着色剤を含むインキ(以下、除去インキという)が挙げられる。前記除去インキには、必要に応じて、各種の添加剤が含まれていてもよい。前記有機溶剤、樹脂成分、着色剤及び必要に応じて添加される添加剤の各配合量は、従来の印刷インキに準じて設定できる。
前記除去インキの有機溶剤は、樹脂成分を溶解させることができるものであれば特に限定されず、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチルなどのエステル類;トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;イソプロピルアルコールなどのアルコール類などが挙げられる。これらの有機溶剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
前記除去インキの樹脂成分としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル−ウレタン共重合体系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ケトン系樹脂などが挙げられる。
前記除去インキの着色剤としては、例えば、白色顔料、銀色顔料、白色及び銀色以外の色彩を呈する顔料又は染料などが挙げられる。白色顔料としては、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、炭酸カルシウム、クレー、アルミナホワイトなどが挙げられる。銀色顔料としては、粉末アルミニウム、カーボンブラックなどの黒色顔料と白色顔料を適量混合した混合顔料などが挙げられる。
前記添加剤としては、例えば、ワックス類、滑剤、分散剤、安定剤、増粘剤、消泡剤、防かび剤などが挙げられる。
オンデマンド模様が明瞭に視認できるようになることから、除去可能層31は、白色又は銀色を呈し且つ無模様であることが好ましく、白色を呈し且つ無模様であることがより好ましい。白色又は銀色を呈する除去可能層31は、白色顔料を含む除去インキ又は銀色顔料を含む除去インキを用いて形成できる。
なお、前記除去インキは、固化方式の分類によれば、蒸発乾燥型が好ましい。蒸発乾燥型の除去インキを公知の印刷法にてベース基材2の表面に塗布し、有機溶剤を揮発させて乾燥することによって、除去可能層31を形成できる。
前記除去インキの乾燥は、自然乾燥、温風を用いた強制乾燥などが挙げられる。
除去可能層31を形成する際の印刷法としては、特に限定されないが、有版式又は無版式のいずれでもよいが、印刷版形状部を有する除去可能層を容易に形成できることから、有版式の印刷法が好ましい。有版印刷法は、凸版、凹版などの版を用いた印刷法であり、無版印刷法は、そのような版を使用しないで、基材に直接インキを付着させる印刷法である。前記有版印刷法としては、グラビア版を用いたグラビア印刷法、フレキソ版を用いたフレキソ印刷法、凸版輪転印刷法などが挙げられる。視覚的に判別容易な印刷版形状部を形成できることから、グラビア印刷法を用いて除去可能層31を形成することが好ましい。
除去可能層31は、単層構造でもよく、或いは、複層構造でもよい。複層構造の除去可能層31は、前記除去インキを厚み方向に2回以上重ねて印刷することによって形成できる。
除去可能層31の厚みは、特に限定されず、例えば、0.5μm〜5μmであり、好ましくは、1μm〜3μmである。
必要に応じて、除去可能層31の縁に沿って又はその外側近傍に、通常の目視では単なる線と見えるが、拡大鏡などで拡大すると文字などとして視認できる線模様を印刷しておいてもよい。この線模様は、好ましくは有機溶剤によって除去できる印刷インキを用いて印刷される。このような線模様が形成されていることにより、除去可能層31が除去された際には、前記線模様も除去可能層31と共に消失され得るので、改竄の発見がより容易になる。
裏面印刷層4は、除去可能層31に対応する、ベース基材2の裏面に設けられている。平面透視において裏面印刷層4と除去可能層31とが重なるように、裏面印刷層4が設けられていればよい。なお、平面透視とは、概念上、表示基材の表面に対して視線を垂直にして、その視線の方向にある対象部材を透視することをいう。
前記裏面印刷層4と除去可能層31とが重なる場合としては、平面透視において、(1)裏面印刷層4と除去可能層31が完全に重なっている場合、(2)裏面印刷層4の一部が除去可能層31に重なり且つ裏面印刷層4の一部が除去可能層31と重ならず、さらに、除去可能層31の一部が裏面印刷層4と重なっていない場合、(3)裏面印刷層4の全体が除去可能層31に重なり且つ除去可能層31の一部が裏面印刷層4に重なっていない場合、(4)除去可能層31の全体が裏面印刷層4に重なり且つ裏面印刷層4の一部が除去可能層31に重なっていない場合、などが挙げられる。
前記(1)の場合、裏面印刷層4と除去可能層31の平面視形状が同じで且つ裏面印刷層4の外縁と除去可能層31の外縁とが一致する。
前記(2)の場合、裏面印刷層4と除去可能層31の平面視形状が同じで且つ裏面印刷層4の一部と除去可能層31の一部が重なっている、或いは、裏面印刷層4の平面視形状が除去可能層31の平面視形状よりも大きく又は小さく且つ裏面印刷層4の一部と除去可能層31の一部が重なっている。
前記(3)の場合、裏面印刷層4の平面視形状が除去可能層31の平面視形状よりも小さく且つ除去可能層31の一部が裏面印刷層4の外縁の全部又は一部からはみだしている。
前記(4)の場合、除去可能層31の平面視形状が裏面印刷層4の平面視形状よりも小さく且つ裏面印刷層4の一部が除去可能層31の外縁の全部又は一部からはみだしている。
図示例は、上記(3)の場合である。具体的には、裏面印刷層4の平面視形状が除去可能層31の平面視形状よりも小さく且つ除去可能層31の一部が裏面印刷層4の外縁の全部からはみだすように、裏面印刷層4及び除去可能層31が形成されている。
裏面印刷層4の平面視形状は特に限定されないが、例えば、裏面印刷層4は平面視長方形状に形成されている。
裏面印刷層4は、透明な部分と不透明な部分を含んでいる印刷層、又は、全体的に不透明な印刷層であることが好ましい。前記不透明な裏面印刷層4の全光線透過率は、例えば、例えば、30%以下であり、好ましくは20%以下であり、より好ましくは10%以下である。前記全光線透過率は、全光線透過率が90%以上のベース基材に裏面印刷層を設けたものを試験片とし、それをJIS K7361に準拠した測定法によって測定される値をいう。
裏面印刷層4は、従来公知の印刷インキを用いて形成される。裏面印刷層4は、有機溶剤で除去可能なものでもよく、或いは、有機溶剤で除去できないものでもよい。
裏面印刷層4は、裏面印刷層4の形成材料(印刷インキ)がベース基材2の面方向に隙間無く連続して層を成しているものでもよく、或いは、その形成材料がドット状に無数に点在し、全体として見ると層を成しているものでもよい。
前記裏面印刷層4は、1層から構成されていてもよく、或いは、2層以上の積層から構成されていてもよい。
裏面印刷層4の厚みは、特に限定されず、例えば、0.5μm〜5μmであり、好ましくは、1μm〜3μmである。
例えば、裏面印刷層4は、模様を表した模様印刷部41を有し、好ましくは、前記模様印刷部41の裏面に背景印刷部42をさらに有する。図3及び図4において、模様印刷部41を塗り潰しで表している。
模様印刷部41は、所望の模様を表した印刷層である。その模様印刷部41の模様は、特に限定されないが、不正行為が行われたことを識別できるような模様が好ましい。そのような模様としては、例えば、「caution」などの文字、不正行為を意味する図形や絵柄などの記号などが挙げられる。
模様印刷部41は、ベース基材2の面方向に隙間無く連続して層を成していてもよいが、印刷インキが点在して模様を表している。
模様印刷部41に表される模様は、除去可能層31が除去された状態でベース基材2の表面側から視認できることを条件としてその色彩は特に限定されないが、前記除去可能層31によって隠蔽されるような色彩であることが好ましい。
模様印刷部41の模様が除去可能層31によって隠蔽されていることにより、表示基材1の表面側から見たときに、模様印刷部41の模様が除去可能層31の面内から透けて識別できず、除去可能層31(インキ受容層3)に印刷されるオンデマンド模様が模様印刷部41の模様と重なって見難くなることを防止できる。
模様印刷部41の模様は、印刷インキの白抜きで表されていてもよい。
また、背景印刷部42は、模様印刷部41の裏面に設けられている。背景印刷部42は、好ましくは無模様であり、より好ましくは無模様且つ不透明である。
背景印刷部42は、模様印刷部41の裏面に、印刷インキを印刷することにより形成できる。背景印刷部42は、模様印刷部41の模様の裏面全体を含んで設けられていてもよく、或いは、模様印刷部41の模様の裏面の一部を含んで設けられていてもよい。図示例では、背景印刷部42は、模様印刷部41の裏面全体を含んで設けられている。また、背景印刷部42の一部は、模様印刷部41の模様の隙間に存在しており、背景印刷部42は、除去可能層31が除去された状態でベース基材2の表面側から視認できる。
模様印刷部41の模様を明瞭に視認できるようにするため、背景印刷部42の色彩は、模様印刷部41の模様の色彩と異なっていることが好ましい。
裏面印刷層4が模様印刷部41と背景印刷部42を有する場合において、表示基材1の表面側から見たときに、模様印刷部41の模様が隠蔽される形態としては、例えば、下記(a)乃至(c)のようなものが挙げられる。
(a)除去可能層31が不透明である場合。
除去可能層31が不透明であれば、表示基材1の表面側から除去印刷層31に対応する裏面側に設けられた模様印刷部41の模様は、表示基材1の表面側から透けて見えなくなる。
(b)除去可能層31が有色透明で、模様印刷部41の色彩が除去可能層31の色彩と同じで、背景印刷部42の色彩が白色である場合。
白色の背景印刷部42の表面上に、同じ色彩である除去可能層31と模様印刷部41が重なるので、模様印刷部41の模様は、表示基材1の表面側から見えなくなる。例えば、除去可能層31が黄色透明である場合、模様印刷部41も黄色とされる。
(c)除去可能層31が有色透明で、模様印刷部41の色彩が白色で且つ模様印刷部41の模様が白抜きで表され、背景印刷部42の色彩が除去可能層31の色彩と同じである場合。
白色の模様印刷部41の表面上に有色透明の除去可能層31が重なるので、インキを表示基材1の表面側から見たときに、除去可能層31のうち、模様印刷部41の白抜き以外の部分に対応する部分は、除去可能層31の色彩が見える。模様印刷部41は、白抜きで模様を表しているため、表面側から見たときに白抜きの部分において背景印刷部42の色彩が見えるが、背景印刷部42の色彩が除去可能層31と同じなので、模様印刷部41の模様は、表示基材1の表面側から見えなくなる。
以上のように、本発明の表示基材1は、ベース基材2の表面に除去可能層31を含むインキ受容層3が設けられ且つ除去可能層31に対応するベース基材2の裏面に裏面印刷層4が設けられているが、必要に応じて、除去可能層31の表面を除いて、ベース基材2の裏面若しくは表面又は裏面及び表面に、デザイン模様が表されたデザイン印刷層が設けられる。なお、デザイン印刷層は、図示しない。
具体的には、ベース基材2のうち除去可能層31(インキ受容層)が設けられていない領域には、デザイン印刷層が設けられる。もっとも、前記デザイン印刷層は、除去可能層31(インキ受容層)が設けられていない領域の全体又はその領域の一部に設けられる。そのデザイン印刷層は、表面側からそのデザインを視認できるように設けられていればよく、デザイン印刷層は、ベース基材2の裏面若しくは表面又は裏面及び表面のいずれに設けられていてもよい。好ましくは、デザイン印刷層は、除去可能層31(インキ受容層)が設けられていない領域におけるベース基材2の裏面に設けられる。
その他、本発明の表示基材1には、従来公知の様々な構造又は層が付加されていてもよい。
<ラベル>
本発明の表示基材1は、ラベルなどの包材附属品、又は、包装袋などの包材に加工して使用される。包材附属品や包材を作製するにあたって、必要に応じて、本発明の表示基材1に別途のシート材を貼り合わせたものを、包材附属品や包材へと加工してもよい。
図5は、本発明の表示基材1を用いて形成されたラベル5を示す。
このラベル5は、所定温度に加熱すると周方向に収縮し且つ筒状に形成されたラベル(以下、熱収縮性筒状ラベルという)であって、容器や包装箱などの包材に装着して使用される。
熱収縮性筒状ラベル5を形成する表示基材1は、熱収縮性を有するベース基材2が用いられる。表示基材1の熱収縮方向(上述では、表示基材1の横方向)が周方向となるように、表示基材1の表面を外側にして丸め、表示基材1の一方の側端部を他方の側端部に重ね合わせて接着することにより、前記熱収縮性筒状ラベル5が構成される。
例えば、前記熱収縮性筒状ラベル5を容器6に外嵌し、所定温度に加熱することにより、図6に示すようなラベル付き容器7が得られる。かかるラベル付き容器7においては、除去可能層31に対応する裏面側が容器6の外面に密着した状態で、前記ラベル5が容器6に取り付けられる。
前記熱収縮性筒状ラベル5は、図6に示すように、インキ受容層3に、賞味期限のようなオンデマンド模様を表す印刷が施される。オンデマンド模様は、例えば、デジタルプリンター、インクジェットプリンター、サーマルプリンター、レーザープリンターなどの無版式印刷機にて、オンデマンドインキを用いて印刷される。前記オンデマンド模様は、印刷版形状部を有さない。オンデマンド模様は、熱収縮性筒状ラベル5を容器6に装着する直前に印刷されてもよく、或いは、熱収縮性筒状ラベル5を容器6に装着した後に印刷されてもよい。
オンデマンド模様は、表示基材1の製造時に表示される模様以外の模様であって、例えば、図6に示すように製造年月日、賞味期限、製造ロット、懸賞情報、籤などが挙げられる。
オンデマンド模様は、除去可能層31を有機溶剤で除去した際に消失する模様である。オンデマンド模様を構成するオンデマンドインキは、有機溶剤で除去可能なインキでもよく、有機溶剤で除去できないインキでもよい。有機溶剤で除去できないインキからなるオンデマンド模様は、それ自体は有機溶剤に溶解しないが、除去可能層31と共に除去される。
本発明の表示基材1(及びこれを用いたラベル)は、除去可能層31を含むインキ受容層3が設けられているので、そのインキ受容層3にオンデマンドインキが定着し、オンデマンド模様を明瞭に表すことができる。
この表示基材1(及びラベル)のオンデマンド模様を改竄すべく、悪意者が有機溶剤でオンデマンド模様を拭き取ると、オンデマンドインキと共に除去可能層31が除去される。除去可能層31が除去された後に、悪意者がオンデマンド模様を印刷しても、除去可能層31が存在しないことから、外見上、改竄されたことを容易に発見できる。
また、除去可能層31の裏面に対応して裏面印刷層4が設けられている本実施形態においては、除去可能層31が除去されると、その除去可能層31が設けられていた領域において、表示基材1の表面側から裏面印刷層4を視認できるようになる。この裏面印刷層4を視認することにより、改竄されたことを容易に判別できる。特に、裏面印刷層4が模様印刷部41を有する場合、模様印刷部41の模様を視認できるので、改竄をより判別し易くなる。また、裏面印刷層4の背景印刷部42が除去可能層31とは異なる色彩である場合、除去可能層31を除去した後にそれとは異なる色彩の背景印刷部42の色彩を視認できるので、改竄をより判別し易くなる。さらに、裏面印刷層4の大きさがインキ受容層3よりも小さいので、正規なオンデマンド模様が表されている状態では裏面印刷層4を視認できず、除去可能層31を除去したときに裏面印刷層4を視認できるようになるので、改竄をより判別し易くなる。
本発明の表示基材及びラベルは、上記第1実施形態に限られず、本発明の意図する範囲で様々に変更できる。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、主として上記で示した実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成等については、その説明を省略し、用語及び図番を援用することがある。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、インキ受容層3の全体が除去可能層31から構成されているが、インキ受容層3の一部が除去可能層31から構成され且つインキ受容層3の残部が有機溶剤によって除去不能であってもよい(以下、有機溶剤で除去不能な層を除去不能層という)。
例えば、図7及び図8に示すように、インキ受容層3は、除去可能層31と除去不能層32とから構成され、除去可能層31と除去不能層32はベース基材2の表面の所望箇所に設けられている。
除去不能層32は、除去可能層31と同様にオンデマンドインキを定着させる層である。除去不能層32は、不透明であることが好ましい。除去不能層32の表面には、何らかの模様が表されていてもよいが、好ましくは、除去不能層32は無模様である。除去不能層32と除去可能層31は、異なる色彩を呈するものでもよいが、好ましくは、両層31,32は同じ色彩である。同色の除去不能層32と除去可能層31からなることにより、両層31,32の境界が目立たなくなる。
除去可能層31と除去不能層32は、並んで配設されている。除去可能層31の外縁と除去不能層32の外縁は、接していてもよく、若しくは、離れていてもよく、又は、除去可能層31の一部と除去不能層32の一部が重なっていてもよい。好ましくは、除去可能層31の外縁と除去不能層32の外縁が接するように、両層31,32は形成される。
例えば、除去可能層31と除去不能層32は、平面視で、島海状に形成される。
図7及び図8に示す第1例では、平面視で、1つの除去可能層31の周囲を囲繞するように、除去不能層32が設けられている。なお、図7において、除去可能層31と除去不能層32を分かり易く図示するため、除去可能層31に網掛けを付し、除去不能層32に無数のドットを付している(図9乃至図11も同様)。
図9に示す第2例では、複数(2つ以上)の除去可能層31の周囲を囲繞するように、除去不能層32が設けられている。なお、複数の除去可能層31は、その全てが除去不能層32で囲繞されていなくてもよい。
図7乃至図9の場合、除去不能層32が海で、除去可能層31が島となる。
例えば、除去可能層31と除去不能層32は、平面視で、ストライプ状に形成される。
図10に示す第3例では、横方向の延びる一対の除去不能層32であって縦方向に所定間隔を開けて設けられた一対の除去不能層32の間に、除去可能層31が設けられている。除去可能層31及び除去不能層32は、いずれも平面視帯状に形成されている。なお、特に図示しない、横方向の延びる帯状の一対の除去可能層31の間に、帯状の除去不能層32が設けられていてもよく、或いは、横方向に延びる帯状の除去可能層31及び除去不能層32が、縦方向に交互に複数設けられていてもよい。
図11に示す第4例では、横方向の延びる一対の除去不能層32であって縦方向に所定間隔を開けて設けられた一対の除去不能層32の間に、除去可能層31が設けられている。除去可能層31及び除去不能層32は、いずれも平面視帯状に形成されている。なお、特に図示しない、縦方向の延びる帯状の一対の除去可能層31の間に、帯状の除去不能層32が設けられていてもよく、或いは、縦方向に延びる帯状の除去可能層31及び除去不能層32が、横方向に交互に複数設けられていてもよい。
本実施形態の表示基材1も、上記第1実施形態と同様に、ラベルなどに加工されて使用され、インキ受容層3の表面にオンデマンド模様が印刷される。本実施形態の表示基材1のインキ受容層3は、除去不能層32と除去可能層31とを有しており、悪意者が有機溶剤でオンデマンド模様を拭き取ると、オンデマンドインキと共に除去可能層31が除去される。除去可能層31が除去されても、除去不能層32が残存するので、その後に悪意者がオンデマンド模様を印刷しても、除去不能層32が存在し且つ除去可能層31が存在しないことから、外見上、改竄されたことを容易に発見できる。
[第3実施形態]
また、上記第1及び第2実施形態においては、ベース基材2の裏面側に設けられた裏面印刷層4が模様印刷部41と背景印刷部42とを有するが、裏面印刷層4が、模様印刷部41のみからなる、又は、背景印刷部42のみからなるものでもよい(図示せず)。
さらに、上記第1及び第2実施形態においては、ベース基材2の裏面側に裏面印刷層4が設けられているが、この裏面印刷層4が設けられていなくてもよい(図示せず)。
また、ベース基材2と裏面印刷層4の間に可視光線の透過可能な別の層を設けてもよい。このような場合であっても、除去可能層31が除去された状態でベース基材2の表面側から模様印刷部41を視認できる。
さらに、模様印刷部41と背景印刷部42とを有する裏面印刷層4において、その背景印刷部42が無色透明であってもよい。背景印刷部42が無色透明であっても、表示基材1の装着される容器が不透明で且つ模様印刷部42の色彩とは異なる色彩を有する場合、その容器の色と模様印刷部41の色の相違によって、模様印刷部41を容易に視認できるようになる。特に、模様印刷部41に対するコントラストが大きい色彩を有する容器に前記表示基材1を装着することが好ましい。
[第4実施形態]
上記第1及び第2実施形態においては、表示基材1を熱収縮正筒状ラベルに加工したが、本発明の表示基材1は、熱収縮正筒状ラベルに形成される場合に限られず、例えば、ストレッチ筒状ラベル、巻付けラベル、粘着ラベルなどの包材附属品、パウチ袋、ピロー包装袋などの包材などに加工してもよい。
前記ストレッチ筒状ラベルは、自己伸縮性を有するベース基材2が用いられた表示基材1を、筒状に形成したものである。ストレッチ筒状ラベルは、径外方向に力を加えると伸張して拡径し、その拡径した状態で容器に外嵌した後、前記力を解除することにより、ほぼ元の径に復元して容器に密着するラベルである。前記巻付けラベルは、容器の周方向に巻き付けて容器に装着するラベルである。前記粘着ラベルは、表示基材1の裏面側に粘着剤が設けられ、その粘着剤を介して容器に貼り付けられるラベルである。
前記パウチ袋は、少なくとも1枚以上の表示基材1を使用し、表示基材1の周縁部をヒートシールすることにより形成される袋状の容器である。前記ピロー包装袋は、長尺帯状の表示基材1を筒状にしつつ両側端部をシールして筒状体を形成し、その筒状体内に収納物を充填しつつ前後をシールすることにより形成される包装袋である。
1 表示基材
2 ベース基材
3 インキ受容層
31 除去可能層
32 除去不能層
4 裏面印刷層
41 模様印刷部
42 背景印刷部
5 ラベル
6 容器
7 ラベル付き容器

Claims (7)

  1. 透明なベース基材と、前記ベース基材の表面に設けられ、且つ着色剤を含むインキを定着させるインキ受容層と、を有し、
    前記インキ受容層の一部又は全部が、有機溶剤によって除去可能な除去可能層から構成され
    前記ベース基材の、前記除去可能層に対応する裏面に、裏面印刷層が設けられており、
    前記裏面印刷層が、模様を表した模様印刷部と、前記模様印刷部の裏面に設けられた無模様の背景印刷部と、を有し、
    前記除去可能層が、有色透明であり、前記模様印刷部と背景印刷部の一方が白色で且つ他方が前記除去可能層と同色である、表示基材。
  2. 表面側から見て、前記模様印刷部の模様が前記除去可能層によって隠蔽されている、請求項1に記載の表示基材。
  3. 透明なベース基材と、前記ベース基材の表面に設けられ、且つ着色剤を含むインキを定着させるインキ受容層と、を有し、
    前記インキ受容層の一部又は全部が、有機溶剤によって除去可能な除去可能層から構成され、
    前記ベース基材の、前記除去可能層に対応する裏面に、模様を表した模様印刷部を有する裏面印刷層が設けられており、
    表面側から見て、前記模様印刷部の模様が前記除去可能層によって隠蔽されている、表示基材。
  4. 前記除去可能層が、印刷版形状部を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示基材。
  5. 前記インキ受容層の少なくとも除去可能層に、着色剤を含むインキを用いて模様が印刷されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表示基材。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の表示基材から形成されたラベルと、容器と、を有し、前記除去可能層に対応する裏面側が前記容器に密着した状態で、前記ラベルが前記容器に取り付けられている、ラベル付き容器。
  7. ラベルと、容器と、を有し、
    前記ラベルが、ベース基材と、前記ベース基材の表面に設けられ、且つ着色剤を含むインキを定着させるインキ受容層と、を有し、前記インキ受容層の一部又は全部が、有機溶剤によって除去可能な除去可能層から構成されている表示基材から形成されており、
    前記除去可能層に対応する裏面側が前記容器に密着した状態で、前記ラベルが前記容器に取り付けられている、ラベル付き容器。
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