JP7067458B2 - ステータ、ステータの製造方法、コイルおよびその製造方法 - Google Patents

ステータ、ステータの製造方法、コイルおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、回転電機のステータ、ステータの製造方法、コイルおよびその製造方法に関する。
従来、それぞれ複数の第1および第2スロットを有するステータコアと、ステータコアの軸方向一端側から第1および第2スロットに挿入される第1および第2脚部を有する一方側導体セグメントと、ステータコアの軸方向他端側から第1スロットに挿入される脚部を有する第1の他方側導体セグメントと、ステータコアの軸方向他端側から第2スロットに挿入される脚部を有する第2の他方側導体セグメントとを含む回転電機のステータが知られている(例えば、特許文献1参照)。このステータでは、各スロット内で対向する脚部の端面同士を接合することで、それぞれ複数の一方側導体セグメントおよび他方側導体セグメントによりステータコイルが形成される。また、従来、 複数のスロットを有するステータコアと、セグメント化された複数相のコイルとを含む回転電機のステータが知られている(例えば、特許文献2参照)。このステータにおいて、複数相のコイルは、ステータコアの複数のスロットにそれぞれ挿入されて略直線状に延在する複数のコイルバーと、同相のコイルバー同士を接続して渡り部を形成する複数のコネクトコイルとにより形成される。
特許第5962607号公報 特許第5389109号公報
上述のようなステータでは、一般に、互いに接続される複数のセグメントコイルにより形成されたステータコイルに電流を流して当該ステータコイル全体の電気抵抗を測定することにより、セグメントコイル同士の接続部における接続不良の有無が判定される。しかしながら、例えば1箇所の接続部に接続不良が発生している場合、ステータコイル全体の電気抵抗は、標準品と比べてさほど変化せず、電気抵抗の測定結果からすべての接続部に接続不良が発生していないと判定されてしまうおそれもある。また、ステータコイルに電流を流して当該ステータコイル全体の電気抵抗を測定する場合、接続不良が発生した接続部を特定することができない。そして、接続不良が発生した接続部がごく少数であっても、ステータを含む回転電機の出力低下等の不具合を招いてしまうおそれがある。
そこで、本開示は、複数のセグメントコイルを電気的に接続することにより形成されたコイルにおいて、接続不良が発生したセグメントコイル同士の接続部を特定すると共に、信頼性をより向上させることを主目的とする。
本開示のステータは、それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、対応する端部同士の電気的接続によりステータコイルを形成する複数のセグメントコイルとを含み、前記複数のセグメントコイルの少なくとも一部が前記複数のスロットの各々で前記径方向に隣り合うように前記ステータコアに組み付けられるステータにおいて、対応する前記端部同士が、連結部材を介して、あるいは互いに嵌合されることにより電気的に接続され、前記複数のセグメントコイルの各々が、対応する前記セグメントコイルとの接続部に近接すると共に抵抗測定装置のプローブに接触可能な導体露出部を含むものである。
本開示のステータでは、対応する2つのセグメントコイルの端部同士が、連結部材を介して、あるいは互いに嵌合されることにより電気的に接続される。また、対応する2つのセグメントコイルの端部同士が接続された際に、当該2つのセグメントコイルの導体露出部が両者の接続部の両側に近接して配置される。これにより、対応する2つのセグメントコイルの端部同士の接続部に近接した2つの導体露出部に抵抗測定装置の一対のプローブを接触させて当該接続部の電気抵抗を精度よく測定することができる。この結果、対応する2つのセグメントコイルの端部同士が連結部材を介して、あるいは互いに嵌合されることにより電気的に接続されるステータにおいて、接続不良が発生したセグメントコイル(端部)同士の接続部を特定すると共に、特定された接続部の接続不良を解消することでステータの信頼性をより向上させることが可能となる。なお、導体露出部は、少なくとも電気抵抗の測定誤差を許容値以下にするようにセグメントコイル同士の接続部に近接していればよく、当該接続部に隣り合っていてもよい。
また、前記ステータは、両端に嵌合された前記セグメントコイルの前記端部同士を電気的に接続する前記連結部材を複数含むものであってもよく、前記セグメントコイルは、表面に絶縁被膜が施された導電体であってもよく、前記セグメントコイルの前記端部では、前記導電体が露出していてもよく、前記導体露出部は、前記連結部材から露出される前記端部の一部であってもよい。これにより、セグメントコイルの端部以外で絶縁被膜を除去することなく、セグメントコイルの端部同士の接続部の両側に、必要十分な面積をもった導体露出部を適正な間隔で配置することが可能となる。
更に、前記連結部材は、表面に絶縁被膜が施された筒状の導電体であってもよく、前記セグメントコイルの前記端部は、前記連結部材内に嵌合される薄肉部と、前記連結部材内に嵌まり込まないように形成された厚肉部とを含むものであってもよい。これにより、対応する2つのセグメントコイルの端部の薄肉部同士を連結部材により電気的に接続しつつ、当該2つのセグメントコイルの厚肉部を連結部材から露出させて導体露出部として利用することが可能となる。この結果、セグメントコイルの端部同士の接続部すなわち当該端部同士を電気的に接続する連結部材の両側に導体露出部を確実に形成することができる。
また,前記連結部材は、表面に絶縁被膜が施された筒状の導電体であって、前記セグメントコイルの前記端部の前記一部が前記連結部材から露出されるように前記端部の前記連結部材内への進入を規制する規制部を含むものであってもよい。かかる構成を採用しても、対応する2つのセグメントコイルの端部同士を連結部材により電気的に接続しつつ、当該2つのセグメントコイルの端部の一部を連結部材から露出させて導体露出部として利用することが可能となる。この結果、セグメントコイルの端部同士の接続部の両側に導体露出部を確実に形成することができる。
更に、前記セグメントコイルは、前記ステータコアの一方の端面側から互いに異なる前記スロットに挿入される2つの脚部を含む第1セグメントコイルと、前記ステータコアの他方の端面側から互いに異なる前記スロットに挿入される2つの脚部を含む第2セグメントコイルとを含んでもよく、前記第1および第2セグメントコイルの前記端部は、前記脚部の先端部であってもよく、前記第1および第2セグメントコイルの前記端部同士は、前記スロット内で前記連結部材により電気的に接続されてもよい。これにより、セグメントコイルの数や接続部の数の増加を抑制すると共に、セグメントコイルの接続工程の省力化を図ってステータの製造コストを低下させることが可能となる。加えて、各セグメントコイルのステータコアの端面よりも外側に位置する部分を低背化し、それによりステータ全体を低背化することができる。
また、前記複数のスロットは、それぞれ前記ステータコアの中心孔で開口してもよく、前記第1および第2セグメントコイルの前記2つの脚部のうち、前記径方向における内側に配置される一方は、前記径方向における外側に配置される他方よりも短くてもよい。これにより、中心孔からスロット内に挿入されるプローブが、径方向内側に配置された脚部により遮られて、径方向外側に配置された脚部同士の接続部付近の導体露出部に接触し得なくなるのを防止することが可能となる。
更に、前記複数のスロットの各々には、前記セグメントコイルと前記スロットの内壁面との間に位置するように絶縁部材が配置されてもよい。
また、前記複数のセグメントコイルは、それぞれ対応する前記スロットに挿入される複数のスロットコイルと、一方の端部に形成された第1接続孔および他方の端部に形成された第2接続孔を有すると共に前記ステータコアの端面に沿って配置される複数の第1連結コイルと、一方の端部に形成された第1接続孔および他方の端部に形成された第2接続孔を有すると共に前記ステータコアの軸方向における前記第1連結コイルの外側に配置される複数の第2連結コイルと、前記第1連結コイルの前記第2接続孔および前記第2連結コイルの前記第2接続孔に嵌合される複数の第3連結コイルとを含んでもよく、前記第1および第2連結部材の前記第1接続孔には、互いに異なる前記スロットコイルの端部が嵌合されてもよく、前記第1連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの端部は、前記第1連結コイル、前記第3連結コイルおよび前記第2連結コイルを介して、前記第2連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの端部に電気的に接続されてもよく、前記導体露出部は、前記第1連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの前記端部の端面、前記第1連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面の2箇所、前記第3連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の端面、前記第2連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面の2箇所、および前記第2連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの前記端部の端面であってもよい。
かかるステータでは、スロットコイルの端部が第1連結コイルの一方の端部に嵌合されると共に、第3連結コイルの端部が第1連結コイルの他方の端部に嵌合された際に、当該スロットコイルの端部の端面と、第1連結コイルの表面の2箇所、および第3連結コイルの端面を導体露出部として用いてスロットコイルと第1連結コイルとの接続部(嵌合部)および第1連結コイルと第3連結コイルとの接続部(嵌合部)の電気抵抗を精度よく測定することができる。また、第3連結コイルの端部が第2連結コイルの他方の端部に嵌合されると共に、他のスロットコイルの端部が第2連結コイルの一方の端部に嵌合された際には、第3連結コイルの端面、第2連結コイルの表面の2箇所、および当該他のスロットコイルの端部の端面を導体露出部として用いて第3連結コイルと第2連結コイルとの接続部(嵌合部)および第2連結コイルと他のスロットコイルとの接続部(嵌合部)の電気抵抗を精度よく測定することができる。これにより、接続不良が発生した接続部を特定すると共に、特定された接続部の接続不良を解消することでステータの信頼性をより向上させることが可能となる。
更に、前記ステータは、絶縁材料により形成されたベース部材を含むものであってもよく、前記第1連結コイルは、前記ベース部材の前記ステータコアに近接する一方の表面側に配置されてもよく、前記第2連結コイルは、前記ベース部材の前記ステータコアから離間する他方の表面側に配置されてもよく、前記ベース部材は、前記第1連結コイルの前記第1接続孔に連通する第1貫通孔と、前記第1連結コイルの前記第1接続孔に近接すると共に前記第1連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面に達するように形成された第2貫通孔と、前記第1連結コイルの前記第2接続孔に近接すると共に前記第1連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面に達するように形成された第3貫通孔と、前記第1連結コイルの前記第2接続孔および前記第2連結コイルの前記第2接続孔に連通する第4貫通孔と、前記第2連結コイルの前記第1接続孔に連通する第5貫通孔とを含むものであってもよい。
これにより、スロットコイルの端部が第1連結コイルの一方の端部に嵌合されると共に、第3連結コイルの端部が第1連結コイルの他方の端部に嵌合された際に、第1、第2または第3貫通孔を通して当該スロットコイルの端部の端面および第1連結コイルの表面の2箇所にプローブを接触させることが可能となる。更に、第3連結コイルの端部が第2連結コイルの他方の端部に嵌合されると共に、他のスロットコイルの端部が第2連結コイルの一方の端部に嵌合された際には、第2連結コイルの第1または第2接続孔を通して第3連結コイルの端面および当該他のスロットコイルの端部の端面にプローブを接触させることができる。
また、前記第1、第2および第3連結コイル並びに前記ベース部材を含む連結コイルユニットが前記ステータコアの前記端面上に複数積層されてもよく、前記ステータコアの前記端面と前記連結コイルユニットとの間および互いに重なり合う前記連結コイルユニットの間には、絶縁部材が配置されてもよい。
本開示のステータの製造方法は、それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、対応する端部同士の電気的接続によりステータコイルを形成する複数のセグメントコイルとを含み、前記複数のセグメントコイルの少なくとも一部が前記複数のスロットの各々で前記径方向に隣り合うように前記ステータコアに組み付けられ、前記周方向に隣り合う前記セグメントコイルの前記端部の層が前記径方向に複数形成されたステータの製造方法において、同一層に含まれる複数の前記端部を対応する他の前記セグメントコイルの前記端部に電気的に接続すると共に、前記同一層に含まれる複数の前記端部の接続部の電気抵抗を測定するステップを含み、前記ステップを前記層ごとに実行するものである。
かかる方法は、セグメントコイルの端部の層ごとに、複数のセグメントコイルの端部を対応する他のセグメントコイルの端部に電気的に接続すると共に、端部同士の接続部の電気抵抗を測定するものである。これにより、最終的に複数のセグメントコイルがステータコアに対して複雑に組み付けられるステータにおいて、すべての接続部にアクセスして電気抵抗を測定することが可能となる。この結果、接続不良が発生したセグメントコイル同士の接続部を特定すると共に、特定された接続部の接続不良を解消することでステータの信頼性をより向上させることができる。
また、前記同一層に含まれる複数の前記端部を対応する他の前記セグメントコイルの前記端部に一括して電気的に接続してもよい。これにより、セグメントコイルの接続工程を短縮化することが可能となる
更に、前記ステップを前記径方向における外層側から内層側に向けて前記層ごとに実行してもよい。
また、対応する2つの前記セグメントコイルの前記端部同士を接続する際に、前記2つの前記セグメントコイルの各々に抵抗測定装置のプローブに接触可能な導体露出部を前記接続部に近接して形成してもよい。これにより、対応する2つのセグメントコイルの端部同士の接続部に近接した2つの導体露出部に抵抗測定装置の一対のプローブを接触させて当該接続部の電気抵抗を精度よく測定することが可能となる。
更に、前記セグメントコイルは、表面に絶縁被膜が施された導電体であってもよく、前記セグメントコイルの前記端部からは、前記絶縁被膜が除去されてもよく、前記2つの前記セグメントコイルの前記端部を筒状の連結部材の両端に嵌合して電気的に接続すると共に、前記端部の一部を前記連結部材から露出させて前記導体露出部を形成してもよい。これにより、セグメントコイルの端部以外で絶縁被膜を除去することなく、セグメントコイルの端部同士の接続部の両側に、必要十分な面積をもった導体露出部を適正な間隔で配置することが可能となる。
また、前記セグメントコイルは、前記ステータコアの一方の端面側から互いに異なる前記スロットに挿入される2つの脚部を含む第1セグメントコイルと、前記ステータコアの他方の端部側から互いに異なる前記スロットに挿入される2つの脚部を含む第2セグメントコイルとを含んでもよく、前記第1および第2セグメントコイルの前記端部は、前記2つの脚部の先端部であってもよく、前記第1および第2セグメントコイルの前記端部同士を前記スロット内で前記連結部材により電気的に接続してもよい。これにより、セグメントコイルの数や接続部の数の増加を抑制すると共に、セグメントコイルの接続工程の省力化を図ってステータの製造コストを低下させることが可能となる。加えて、各セグメントコイルのステータコアの端面よりも外側に位置する部分を低背化し、それによりステータ全体を低背化することができる。
更に、前記第1および第2セグメントコイルの前記2つの脚部を互いに異なる長さに形成し、前記2つの脚部の短い方を長い方よりも前記径方向における内層側に配置してもよい。これにより、ステータの中心孔からスロット内に挿入されるプローブが、径方向内側に配置された脚部により遮られて、径方向外側に配置された脚部同士の接続部付近の導体露出部に接触し得なくなるのを防止することが可能となる。
また、前記第1および第2セグメントコイルを前記スロットに挿入する前に、前記第1および第2セグメントコイルの何れか一方の前記端部に前記連結部材を装着してもよい。これにより、セグメントコイルの接続工程を単純化および短縮化することが可能となる。
更に、前記複数のセグメントコイルの前記少なくとも一部を前記複数のスロットに挿入する前に、前記複数のスロットの各々に絶縁部材を配置してもよい。
また、前記複数のセグメントコイルは、それぞれ対応する前記スロットに挿入される複数のスロットコイルと、一方の端部に形成された第1接続孔および他方の端部に形成された第2接続孔を有すると共に前記ステータコアの端面に沿って配置される複数の第1連結コイルと、一方の端部に形成された第1接続孔および他方の端部に形成された第2接続孔を有すると共に前記ステータコアの軸方向における前記第1連結コイルの外側に配置される複数の第2連結コイルと、前記第1連結コイルの前記第2接続孔および前記第2連結コイルの前記第2接続孔に嵌合される複数の第3連結コイルとを含んでもよく、
(a)何れかの前記層に含まれる複数の前記スロットコイルの端部の各々を対応する前記第1連結コイルの前記第1接続孔に嵌合すると共に、複数の前記第3連結コイルを対応する前記第1連結コイルの前記第2接続孔に嵌合した後、前記スロットコイルと前記第1連結コイルとの接続部および前記第1連結コイルと前記第3連結コイルとの接続部の電気抵抗を測定するステップと、
(b)前記何れかの層の外側の層に含まれる複数の前記スロットコイルの前記端部の各々を対応する前記第2連結コイルの前記第1接続孔に嵌合すると共に、前記複数の前記第3連結コイルを対応する前記第2連結コイルの前記第2接続孔に嵌合した後、前記スロットコイルと前記第2連結コイルとの接続部および前記第2連結コイルと前記第3連結コイルとの接続部の電気抵抗を測定するステップとを含み、前記ステップ(a)および(b)を繰り返し実行してもよい。かかる方法によっても、最終的に複数のセグメントコイルがステータコアに対して複雑に組み付けられるステータにおいて、すべての接続部にアクセスして電気抵抗を測定することが可能となる。
更に、ステップ(a)は、前記第1連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの前記端部の端面、前記第1連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面の2箇所、および前記第3連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の端面を抵抗測定装置のプローブに接触可能な導体露出部として用いるものであってもよく、ステップ(b)は、前記第2連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの前記端部の端面、前記第2連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面の2箇所、および前記第3連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の前記端面を前記導体露出部として用いるものであってもよい。
本開示のコイルは、対応する端部同士が電気的に接続される複数のセグメントコイルを含み、前記複数のセグメントコイルの少なくとも一部が径方向に隣り合うように配置され、周方向に隣り合う前記セグメントコイルの前記端部の層が径方向に複数形成された環状のコイルにおいて、対応する前記端部同士が、連結部材を介して、あるいは互いに嵌合されることにより電気的に接続され、前記複数のセグメントコイルの各々が、対応する前記セグメントコイルとの接続部に近接すると共に抵抗測定装置のプローブに接触可能な導体露出部を含むものである。
かかるコイルでは、接続不良が発生したセグメントコイル(端部)同士の接続部を特定すると共に、特定された接続部の接続不良を解消することで信頼性をより向上させることが可能となる。
本開示のコイルの製造方法は、対応する端部同士が電気的に接続される複数のセグメントコイルを含み、前記複数のセグメントコイルの少なくとも一部が径方向に隣り合うように配置され、周方向に隣り合う前記セグメントコイルの前記端部の層が径方向に複数形成された環状のコイルの製造方法において、同一層に含まれる複数の前記端部を対応する他の前記セグメントコイルの前記端部に電気的に接続すると共に、前記同一層に含まれる複数の前記端部の接続部の電気抵抗を測定するステップを含み、前記ステップを前記層ごとに実行するものである。
かかる方法によれば、接続不良が発生したセグメントコイル(端部)同士の接続部を特定すると共に、特定された接続部の接続不良を解消することでコイルの信頼性をより向上させることが可能となる。
本開示の第1実施形態に係るステータを含む回転電機を示す概略構成図である。 第1実施形態に係るステータを含む回転電機を示す平面図である。 第1実施形態に係るステータを示す拡大図である。 第1実施形態に係るステータのステータコイルを示す模式図である。 第1実施形態に係るステータのステータコイルを形成するセグメントコイルを示す斜視図である。 第1実施形態に係るステータのステータコイルを示す概略構成図である。 第1実施形態に係るステータを示す分解斜視図である。 第1実施形態に係るステータにおけるステータコアへのセグメントコイルの組み付け態様を例示する説明図である。 第1実施形態に係るステータにおけるセグメントコイル同士の接続構造を示す拡大部分断面図である。 セグメントコイル同士の接続構造の他の例を示す拡大部分断面図である。 セグメントコイル同士の接続構造の更に他の例を示す拡大部分断面図である。 第1実施形態に係るステータの製造に用いられるセグメントコイル組付装置を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第1実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 本開示の第2実施形態に係るステータを示す斜視図である。 第2実施形態に係るステータの構造を模式的に示す概略構成図である。 第2実施形態に係るステータの要部を示す分解図である。 第2実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第2実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第2実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第2実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第2実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。 第2実施形態に係るステータの製造手順を示す説明図である。
次に、図面を参照しながら本開示の発明を実施するための形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本開示の第1実施形態に係るステータ1を含む回転電機Mを示す概略構成図であり、図2は、回転電機Mを示す平面図である。これらの図面に示す回転電機Mは、例えば電気自動車やハイブリッド車両の走行駆動源あるいは発電機として用いられる三相交流電動機である。図示するように、回転電機Mは、環状のステータ1と、エアギャップを介してステータ1内に回転自在に配置されるロータ10とを含む。図1および図2に示すように、ステータ1は、環状のステータコア2と、ステータコイル3u(U相コイル)と、ステータコイル3v(V相コイル)と、ステータコイル3w(W相コイル)とを含む。また、回転電機Mのロータ10は、いわゆる埋込磁石型(IPM型)のロータであり、図2に示すように、回転シャフト(図示省略)に固定されるロータコア11と、複数(本実施形態では、例えば8極)の磁極を形成するようにロータコア11に埋設される複数(本実施形態では、例えば16個)の永久磁石15とを含む。
ステータ1のステータコア2は、例えばプレス加工により略円環状に形成された電磁鋼板21(図2参照)を複数積層してカシメにより積層方向に連結することにより形成される。ただし、ステータコア2は、例えば強磁性粉体を加圧成形すると共に焼結させることより環状に形成されてもよい。図2に示すように、ステータコア2は、ロータ10が配置される中心孔2oと、環状の外周部(ヨーク部)から軸心(ステータコア2の中心)に向けて径方向に延在すると共に周方向に一定の間隔をおいて隣り合う複数のティース部2tと、互いに隣り合うティース部2tの間に形成された複数(本実施形態では、例えば48個)のスロット2sとを含む。複数のスロット2sは、それぞれステータコア2の径方向に延在すると共に一定の間隔をおいて周方向に並び、中心孔2oで開口する。
ステータコア2の各スロット2s内には、図3に示すように、インシュレータ(絶縁部材)4が配置される。本実施形態において、インシュレータ4は、基材4aと、当該基材4aの表面および裏面に形成された発泡接着層4bとを含む。基材4aは、例えば、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、エポキシ樹脂といった耐熱性および絶縁性を有する樹脂材料からなるシートである。発泡接着層4bは、例えばエポキシ系の発泡樹脂材料からなる絶縁性および接着性を有する層であり、加熱されて膨張した後、硬化するものである。インシュレータ4は、図3に示すように、スロット2sの断面形状に合わせて両端部同士が重なり合うように矩形筒状に折り曲げられ、両端部同士の重なり部が例えば外周側(ヨーク部側)に位置するようにステータコア2の一方の端面側から各スロット2sに挿入される。また、本実施形態では、ステータコア2の各ティース部2tに、インシュレータ4がスロット2sの開口から軸心側に抜け出すのを規制する突起2pが形成されている。なお、インシュレータ4は、絶縁性を有する不織布等により形成されてもよい。
ステータコイル3u,3v,3wは、図4に示すように、シングルスター結線(1Y結線)により結線される。本実施形態において、U相のステータコイル3uは、第1コイルU1および第2コイルU2を含む。また、V相のステータコイル3vは、第1コイルV1および第2コイルV2を含み、W相のステータコイル3wは、第1コイルW1および第2コイルW2を含む。更に、各第1コイルU1,V1,W1は、それぞれ引出線Lu,LvまたはLwを含み、各第2コイルU2,V2,W2は、それぞれ中性線Lnを含む。
ステータコイル3uの引出線Luは、図示しないU相端子に電気的に接合されたU相動力線(図示省略)の先端部に電気的に接合される。また、ステータコイル3vの引出線Lvは、図示しないV相端子に電気的に接合されたV相動力線(図示省略)の先端部に電気的に接合される。更に、ステータコイル3wの引出線Lwは、図示しないW相端子に電気的に接合されたW相動力線(図示省略)の先端部に電気的に接合される。U相端子、V相端子およびW相端子は、回転電機Mのハウジングにステータ1が組み付けられた際に当該ハウジングに設置された図示しない端子台に固定され、図示しない電力線を介してインバータ(図示省略)に接続される。
各ステータコイル3u,3v,3wは、ステータコア2の各スロット2sに挿入されるそれぞれ複数のセグメントコイル30,30iおよび30oを電気的に接続することにより形成される。セグメントコイル30,30i,30oは、例えばエナメル樹脂等からなる絶縁被膜ILが表面に成膜された平角線(導電体)を略U字状に曲げ加工することにより形成される。図5に示すように、セグメントコイル30は、それぞれ直線上に延在すると共に絶縁被膜ILが除去されて導電体が露出した先端部Tを有する2つの脚部31,32と、2つの脚部31,32を繋ぐ渡り線部33とを含む。また、セグメントコイル30では、脚部31が脚部32よりも長く形成されている。本実施形態において、ステータコイル3u,3v,3wは、脚部31および32の間隔等が互いに異なる複数(本実施形態では、例えば7種類)のセグメントコイル30を含む。
複数のセグメントコイル30のうち、一部の脚部31および32は、ステータコア2の一方の端面すなわち反リード側の端面側(図1中下側)から互いに異なるスロット2sに挿入される。また、残余のセグメントコイル30の脚部31および32は、ステータコア2の他方の端面すなわちリード側の端面側(図1中上側)から互いに異なるスロット2sに挿入される。本実施形態において、セグメントコイル30の脚部31および32の一方がi番目のスロット2sに挿入された際、他方は(i+m-1)番目のスロット2sに挿入される(第1コイルU1,V1,W1の終端を形成するセグメントコイル30′(図8参照)を除く。)。ただし、本実施形態において、“i”は、1から48(総スロット数)までの整数であり、m=6(第1および第2コイルU1-W2の総数)である。
セグメントコイル30iは、図6に示すように、それぞれ直線上に延在すると共に絶縁被膜ILが除去されて導電体が露出した先端部Tを有する2つの脚部31iと、当該2つの脚部31iを繋ぐ渡り線部33iとを含む。セグメントコイル30iでは、2つの脚部31iが互いに略同一、かつセグメントコイル30の脚部31と略同一の長さを有するように形成されている。各セグメントコイル30iの2つの脚部31iは、ステータコア2の反リード側の端面側から互いに異なるスロット2sの最も中心孔2o側(最内層)に挿入される。本実施形態において、セグメントコイル30iの脚部31iの一方がi番目のスロット2sに挿入された際、他方は(i+m+1)番目のスロット2sに挿入される。
セグメントコイル30oは、図6に示すように、それぞれ直線上に延在すると共に絶縁被膜ILが除去されて導電体が露出した先端部Tを有する2つの脚部32oと、当該2つの脚部32oを繋ぐ渡り線部33oとを含む。セグメントコイル30oでは、2つの脚部32oが互いに略同一、かつセグメントコイル30の脚部32と略同一の長さを有するように形成されている。各セグメントコイル30oの2つの脚部32oは、ステータコア2の反リード側の端面側から互いに異なるスロット2sの最も外側(最外層)に挿入される。本実施形態において、セグメントコイル30oの脚部32oの一方がi番目のスロット2sに挿入された際、他方は(i+m-1)番目のスロット2sに挿入される。
複数のセグメントコイル30,30i,30oは、脚部31,31i,32,32oが複数のスロット2sの各々で径方向に隣り合うようにステータコア2に組み付けられる。これにより、ステータ1には、周方向に隣り合う複数のセグメントコイル30,30i,30oの先端部T(脚部31,31i,32,32o)の層が径方向に複数(本実施形態では、例えば8層)形成される。以下、最も外側の先端部T(脚部31,32o)の層を「第1層」といい、径方向内側の層を順番に「第2層」、「第3層」、…といい、最も内側の先端部T(脚部31i,32)の層を「第8層」という。
ステータコア2への組み付けに際して、複数のセグメントコイル30は、隣り合う渡り線部33o同士が周方向にずれた状態で径方向に重なり合い、複数の脚部31の先端部Tが周方向に隣り合い、各脚部32が対応する脚部31に径方向内側で重なり合い、かつ複数の脚部32の先端部Tが周方向に隣り合うように環状に組み立てられる。本実施形態において、セグメントコイル30の組立体は、図6および図7に示すように、脚部31および32の間隔等の違いに応じた互いに異なる内外径を有する複数(7個)のコイルアセンブリA12,A23,A34,A45,A56,A67,A78を含む。図6および図7に示すように、コイルアセンブリA45は、コイルアセンブリA23の内側に配置され、コイルアセンブリA67は、コイルアセンブリA45の内側に配置される。また、図6および図7に示すように、コイルアセンブリA34は、コイルアセンブリA12の内側に同軸に配置され、コイルアセンブリA56は、コイルアセンブリA34の内側に同軸に配置され、コイルアセンブリA78は、コイルアセンブリA56の内側に同軸に配置される。
更に、ステータコア2への組み付けに際して、複数(本実施形態では、例えば24個)のセグメントコイル30iは、隣り合う渡り線部33i同士が周方向にずれた状態で径方向に重なり合うと共に、複数の脚部31iの先端部Tが周方向に隣り合うように環状に組み立てられる。これにより、複数のセグメントコイル30oは、コイルアセンブリA8(図6および図7参照)を形成する。コイルアセンブリA8は、コイルアセンブリA67の内径よりも若干小さい外径を有し、図6および図7に示すように、当該コイルアセンブリA67の内側に同軸に配置される。
また、ステータコア2への組み付けに際して、複数(本実施形態では、例えば24個)のセグメントコイル30oは、隣り合う渡り線部33o同士が周方向にずれた状態で径方向に重なり合うと共に、複数の脚部32oの先端部Tが周方向に隣り合うように環状に組み立てられる。これにより、複数のセグメントコイル30oは、コイルアセンブリA1(図6および図7参照)を形成する。コイルアセンブリA1は、コイルアセンブリA23の外径よりも若干大きい内径を有し、図6および図7に示すように、当該コイルアセンブリA23の外側に同軸に配置される。
図6および図7に示すように、コイルアセンブリA1,A23,A45,A67およびA8は、ステータコア2の反リード側の端面側(図7中下側)からステータコア2に順番に組み付けられる。これにより、コイルアセンブリA1-A8のセグメントコイル30,30iおよび30oの脚部31,31i,32,32oが対応するスロット2sに挿入される。図6からわかるように、反リード側(図中下側)の各セグメントコイル30の脚部32は、渡り線部33を介して繋がれた脚部31が含まれる層(第2、第4および第6層)の1層だけ外側の層(第3、第5および第7層)に含まれる。また、コイルアセンブリA1-A8に含まれるセグメントコイル30,30iおよび30oの渡り線部33,33i,33oは、ステータコア2の反リード側の端面から外方(図1中下方)に突出して環状のコイルエンド部3Rを形成する。
一方、コイルアセンブリA12,A34,A56およびA78は、ステータコア2のリード側の端面側(図7中上側)からステータコア2に順番に組み付けられる。これにより、コイルアセンブリA12-A78のセグメントコイル30の脚部31,32が対応するスロット2sに挿入される。図6からわかるように、リード側(図中上側)の各セグメントコイル30の脚部32は、渡り線部33を介して繋がれた脚部31が含まれる層(第1、第3、第5および第7層)の1層だけ外側の層(第2、第4、第6および第8層)に含まれる。また、コイルアセンブリA12-A78に含まれるセグメントコイル30,30iおよび30oの渡り線部33,33i,33oは、ステータコア2のリード側の端面から外方(図1中上方)に突出して環状のコイルエンド部3Lを形成する。
図1および図6に示すように、対応するスロット2s内に挿入された脚部31,31i,32,32oの先端部Tは、反対側から当該スロット2s内に挿入された脚部31,31i,32または32oの先端部Tと対向する。更に、互いに対向し合う先端部T同士は、当該スロット2sの内部で連結部材35により電気的に接続される。そして、互いに対応するセグメントコイル30,30i,30oの先端部T同士が接続されることで、図8に示すように、ステータコイル3uの第1および第2コイルU1,U2がステータコア2に対して互いに1スロットだけ周方向にずらして巻回される。図8において、実線は、リード側の端面側からステータコア2に組み付けられるセグメントコイル30を示し、破線は、反リード側からステータコア2に組み付けられるセグメントコイル30,30iおよび30oを示す。
第1コイルU1の始端を形成する脚部31(反リード側から1番目のスロット2sに挿入されて第2層に含まれるセグメントコイル30の脚部31)の先端部Tには、図8に示すように、引出線Luが電気的に接続される。また、第1コイルU1の終端は、図8に示すように、コイルアセンブリA12に含まれるセグメントコイル30′の脚部31により形成される。当該セグメントコイル30′の脚部31は、コイルアセンブリA12に含まれる他のセグメントコイル30の脚部31に対して1スロットだけ前のスロット2s(48番目のスロット2sの第1層)に挿入され、第2コイルU2の始端を形成するセグメントコイル30oの脚部32oに電気的に接続される。更に、第2コイルU2の終端を形成する脚部31(反リード側から43番目のスロット2sに挿入されて第2層に含まれるセグメントコイル30の脚部31)の先端部Tには、中性線Lnが電気的に接続される。これにより、第1コイルU1と第2コイルU2とが電気的に接続されると共に、ステータコイル3uがステータコア2に分布巻きされる。
また、図示を省略するが、ステータコイル3vの第1コイルV1は、ステータコイル3uの第2コイルU2に対して第1コイルU1とは反対側に1スロットだけ周方向にずらして巻回される。更に、ステータコイル3vの第2コイルV2は、第1コイルV1に対してステータコイル3uの第2コイルU2とは反対側に1スロットだけ周方向にずらして巻回され、第1コイルV1に電気的に接続される。また、ステータコイル3wの第1コイルW1は、ステータコイル3vの第2コイルV2に対して第1コイルV1とは反対側に1スロットだけ周方向にずらして巻回される。更に、ステータコイル3wの第2コイルW2は、第1コイルW1に対してステータコイル3vの第2コイルV2とは反対側に1スロットだけ周方向にずらして巻回され、第1コイルW1に電気的に接続される。これにより、ステータコイル3v、3wがステータコア2に分布巻きされる。
図9は、ステータ1におけるセグメントコイル30,30i,30oの先端部T同士の接続部を示す拡大部分断面図である。同図に示すように、連結部材35は、両方の端部内に先端部Tが嵌合される筒体であり。本実施形態では、例えばエナメル樹脂等の絶縁被膜ILが表面に施された導電体により断面矩形状の孔部を有する角筒状に形成されている。また、セグメントコイル30,30i,30oの先端部Tは、先端側の薄肉部Taと、当該薄肉部Taと絶縁被膜ILの端部との間に形成された厚肉部Tbとを含む。薄肉部Taは、連結部材35の端部の開口にしっかりと嵌まり込むように形成されており、その先端には、面取り加工が施されている。これに対して、厚肉部Tbは、連結部材35の端部内に嵌まり込まないように、平角線の短辺方向において連結部材35の開口幅や薄肉部Taよりも肉厚に形成されている。厚肉部Tbの長さは、ステータ1の製造に際して用いられる抵抗測定装置140のプローブ144(何れも図12参照)の外径よりも充分に大きく定められる。
絶縁被膜ILが除去された先端部Tの薄肉部Taが連結部材35の両端部内に嵌合されると、2つの薄肉部Taすなわち対応する2つの脚部31,32等が電気的に連結される。一方、各先端部Tの厚肉部(導電体)Tbは、連結部材35の端部内に嵌まり込むことができず、当該連結部材35の外部に露出されることになる。すなわち、ステータ1では、対応する2つのセグメントコイル30,30i,30o(脚部31,32等)の先端部T同士が接続された際、厚肉部Tbが連結部材35から露出されることで、抵抗測定装置140のプローブ144に接触可能な導体露出部(裸電部)Nが、2つの先端部T同士の接続部を形成する連結部材35の両側に近接して配置される。
これにより、絶縁被膜ILで覆われた連結部材35に近接する(隣り合う)2つの導体露出部Nに抵抗測定装置140の一対のプローブ144を接触させて2つの薄肉部Taおよび連結部材35との接続部の電気抵抗を精度よく測定することが可能となる。また、絶縁皮膜ILが除去された先端部Tの一部である厚肉部Tbを連結部材35から外部に露出させることで、当該先端部T以外で絶縁被膜ILを除去することなく、2つのセグメントコイル30等の先端部T同士の接続部すなわち連結部材35の両側に、必要十分な面積をもった導体露出部Nを適正な間隔で配置することができる。更に、セグメントコイル30等の先端部Tに上述のような薄肉部Taおよび厚肉部Tbを形成することで、先端部T同士の接続部を形成する連結部材35の両側に導体露出部Nを確実に形成することが可能となる。そして、本実施形態において、連結部材35の軸長alは、上記脚部31の導体露出部N(厚肉部Tb)の絶縁被膜IL側の端部(絶縁被膜ILとの境界)と、上記脚部32の導体露出部N(厚肉部Tb)の絶縁被膜ILとは反対側の端部(薄肉部Taとの境界)との距離d(ステータコア2の軸方向における距離)以下に定められる(図6参照)。
また、ステータ1において、セグメントコイル30等の先端部Tから薄肉部Taおよび厚肉部Tbを省略すると共に、図10に示す連結部材35Bにより2つの先端部T同士を接続してもよい。図10の例において、セグメントコイル30等の先端部Tは、先端の面取り部を除いて、概ね一様な断面形状を有し、連結部材35Bの端部の開口にしっかりと嵌まり込む。連結部材35Bは、例えばエナメル樹脂等の絶縁被膜ILが表面に施された導電体により断面矩形状の孔部を有する角筒状に形成されており、当該孔部の長手方向中央部には、導電体により形成された進入規制部材36が配置される。進入規制部材36の寸法は、連結部材35Bの長さや抵抗測定装置140のプローブ144の外径等を考慮して定められる。
絶縁被膜ILが除去された先端部Tが連結部材35Bの両端部内に嵌合されると、2つの先端部Tすなわち2つの脚部31,32等が電気的に連結される。また、連結部材35B内に嵌合された各先端部Tの端面は、進入規制部材36に突き当たり、それにより各先端部Tの連結部材35B内への更なる進入が規制される。この結果、図10に示すように、絶縁被膜ILが除去された先端部Tの一部は、連結部材35B内に入り込むことなく、当該連結部材35Bの外部に露出される。すなわち、図10の例では、対応する2つのセグメントコイル30等(脚部31,32等)の先端部T同士が接続された際、先端部Tの一部が絶縁被膜ILで覆われた連結部材35から露出されることで、抵抗測定装置140のプローブ144に接触可能な導体露出部Nが、2つの先端部T同士の接続部を形成する連結部材35Bの両側に近接して配置される。
これにより、先端部T同士の接続部を形成する連結部材35Bの両側に導体露出部Nを確実に形成することが可能となり、連結部材35Bに近接した(隣り合う)2つの導体露出部Nに抵抗測定装置140の一対のプローブ144を接触させて2つの先端部Tおよび連結部材35Bとの接続部の電気抵抗を精度よく測定することができる。また、先端部Tの一部を連結部材35Bから外部に露出させることで、当該先端部T以外で絶縁被膜ILを除去することなく、2つのセグメントコイル30等の先端部T同士の接続部すなわち連結部材35の両側に、必要十分な面積をもった導体露出部Nを適正な間隔で配置することが可能となる。かかる連結部材35Bの軸長alも、脚部31の導体露出部Nの絶縁被膜IL側の端部(絶縁被膜ILとの境界)と、脚部32の導体露出部Nの絶縁被膜ILとは反対側の端部との距離d(ステータコア2の軸方向における距離)以下に定められるとよい。
更に、ステータ1において、図11に示す連結部材35Cが採用されてもよい。連結部材35Cは、絶縁被膜ILが表面に施された筒状の導電体であり、長手方向における中央部で外周側から軸心に向けて突出する進入規制突部37を含む。進入規制突部37は、例えば、連結部材35Cの長手方向における中央部の全周または周方向における複数箇所を軸心に向けて押し潰すことにより形成される。かかる連結部材35Cの両端部内に絶縁被膜ILが除去された先端部Tが嵌合された際、各先端部Tの端面は進入規制突部37に突き当たり、それにより各先端部Tの連結部材35内への更なる進入が規制される。この結果、図11に示すように、絶縁被膜ILが除去された先端部Tの一部を絶縁被膜ILで覆われた連結部材35Bから露出させて、先端部T同士の接続部を形成する連結部材35Cの両側に導体露出部Nを確実に形成することが可能となる。かかる連結部材35Cの軸長alも、脚部31の導体露出部Nの絶縁被膜IL側の端部(絶縁被膜ILとの境界)と、脚部32の導体露出部Nの絶縁被膜ILとは反対側の端部との距離d(ステータコア2の軸方向における距離)以下に定められるとよい。
図12は、ステータコア2に複数のセグメントコイル30,30i,30oを組み付けるセグメントコイル組付装置100を示す説明図である。セグメントコイル組付装置100(以下、適宜「組付装置100」という。)は、ステータコア2を支持する図示しない支持部と、当該支持部の下方に配置されるコイルアセンブリ押上装置110(以下、適宜「押上装置110」という。)と、当該支持部の上方に配置されるコイルアセンブリ押下装置120(以下、適宜「押下装置120」という。)と、先端位置調整装置130と、抵抗測定装置140と、図示しないCPU、ROM、RAM等を含むコンピュータである制御装置150とを含む。組付装置100の支持部は、中心孔2oおよびすべてのスロット2sのリード側および反リード側の開口が塞がれないようにステータコア2を回転不能に支持する。
押上装置110は、複数(本実施形態では、例えば5個)の押上部材P1,P23,P45,P67およびP8と、押上部材P1-P8を支持部により支持されたステータコア2の軸方向に移動させる図示しない移動機構とを含む。押上部材P1,P23,P45,P67およびP8は、互いに異なる内外径を有する環状部材であり、それぞれ対応するコイルアセンブリA1,A23,A45,A67またはA8を押圧可能となるように同心円状に配置される。押上装置110の移動機構は、制御装置150により制御され、押上部材P1,P23,P45,P67およびP8を支持部により支持されたステータコア2に対して個別に接近離間(進退移動)させる。
押下装置120は、複数(本実施形態では、例えば4個)の押下部材P12,P34,P56およびP78と、押下部材P12-P78を支持部により支持されたステータコア2の軸方向に移動させる図示しない移動機構とを含む。押下部材P12,P34,P56およびP78は、互いに異なる内外径を有する環状部材であり、それぞれ対応するコイルアセンブリA12,A34,A56またはA78を押圧可能となるように同心円状に同軸に配置される。押下装置120の移動機構は、制御装置150により制御され、押下部材P12,P34,P56およびP78を支持部により支持されたステータコア2に対して個別に接近離間(進退移動)させる。
先端位置調整装置130は、支持部により支持されたステータコア2と同軸に配置される共に当該ステータコア2の軸方向に進退移動(上下移動)可能な移動部材131と、複数すなわちステータコア2のスロット2sの数と同数(本実施形態では、例えば48個)の可動アーム132とを含む。移動部材131は、制御装置150により制御される図示しない駆動装置によりステータコア2の中心孔2o内に挿入されると共に、当該中心孔2oから退避させられる。また、各可動アーム132は、ステータコア2のスロット2s内に挿入可能に形成されており、各可動アーム132の先端には、それぞれ上方または下方に突出する係合爪133が形成されている。複数の可動アーム132は、移動部材131から放射状に突出するように配列されると共に当該移動部材131によりステータコア2の径方向に移動自在に支持される。また、移動部材131内には、制御装置150により制御される図示しないアーム移動機構が配置されている。当該アーム移動機構は、駆動モータやカム機構等を含み、複数の可動アーム132をステータコア2の対応するスロット2sに一括して挿入すると共に、複数の可動アーム132を各スロット2sから一括して抜き出すことができる。
抵抗測定装置140は、支持部により支持されたステータコア2と同軸に回転自在に配置される共に当該ステータコア2の軸方向に進退移動(上下移動)可能な移動部材141と、複数(本実施形態では、例えば2個)の可動アーム142と、各可動アーム142の先端に固定されたプローブヘッド143とを含む。移動部材141は、制御装置150により制御される図示しない駆動装置によりステータコア2の中心孔2o内に挿入されると共に、当該中心孔2oから退避させられる。また、当該駆動装置は、中心孔2o内で移動部材141をステータコア2の軸心の周りに回転させることができる。
各可動アーム142および各プローブヘッド143は、ステータコア2のスロット2s内に挿入可能に形成されている。複数の可動アーム142は、移動部材141によりステータコア2の径方向に移動自在に支持されると共に、当該移動部材141から互いに逆方向に突出する。また、移動部材141内には、制御装置150により制御される図示しないアーム移動機構が配置されている。当該アーム移動機構は、駆動モータやカム機構等を含み、複数(一対)の可動アーム142およびプローブヘッド143をステータコア2の互いに対向し合う2つのスロット2sに一括して挿入すると共に、複数の可動アーム142等を各スロット2sから一括して抜き出すことができる。また、各プローブヘッド143は、制御装置150により制御される抵抗測定部145にそれぞれ接続された一対のプローブ144を保持する。抵抗測定部145は、一対のプローブ144に電流を流して対象部位の電気抵抗を測定し、測定値を示す信号を制御装置150に送信する。
続いて、上述のステータ1の製造手順、より詳細には、上述のセグメントコイル組付装置100を用いて複数のセグメントコイル30,30i,30oをステータコア2に組み付けて当該ステータコア2にステータコイル3u,3vおよび3wを巻回する手順について説明する。
組付装置100により複数のセグメントコイル30,30i,30oをステータコア2に組み付ける際には、押上装置110の押上部材P1-P8を図12に示す初期位置まで下降させると共に、押下装置120の押下部材P12-P78を図12に示す初期位置まで上昇させる。更に、すべてのスロット2sにインシュレータ4が配置されたステータコア2を組付装置100の支持部に支持させる。また、先端位置調整装置130の移動部材131は、押上装置110と支持部との間の初期位置に退避させられ、抵抗測定装置140の移動部材141は、支持部から上方に最も離間した初期位置に退避させられる。
更に、図12に示すように、コイルアセンブリA1,A23,A45,A67およびA8を各セグメントコイル30,30i,30o(脚部31,31i,32,32o)の先端部Tがステータコア2の対応するスロット2sと対向するように押上装置110に同心円状にセットする。コイルアセンブリA1-A8の下部すなわち各セグメントコイル30,30i,30oの渡り線部33,33i,33oは、それぞれ対応する押上部材P1-P8により支持される。また、図12に示すように、コイルアセンブリA12,A34,A56およびA78を各セグメントコイル30(脚部31,32)の先端部Tがステータコア2の対応するスロット2sと対向するように押上装置110に同心円状にセットする。コイルアセンブリA12-A78の上部すなわち各セグメントコイル30の渡り線部33は、それぞれ対応する押上部材P1-P8に当接する。
本実施形態では、図12に示すように、押上装置110へのセット前に、コイルアセンブリA1,A23,A45,A67およびA8のセグメントコイル30,30i,30o(脚部31,31i,32,32o)のすべての先端部Tに連結部材35が装着(嵌合)される。これにより、各先端部Tの厚肉部Tbが連結部材35から露出されることで(図9参照)、コイルアセンブリA1-A8のすべてのセグメントコイル30,30i,30oに対して導体露出部Nが連結部材35に近接して形成される。
ステータコア2やコイルアセンブリA1-A8,A12-A78が組付装置100にセットされると、制御装置150は、押上部材P1,P23,P45,P67およびP8を所定距離だけ上昇させるように押上装置110を制御すると共に、押下部材P12,P34,P56およびP78を所定距離だけ下降させるように押下装置120を制御する。これにより、コイルアセンブリA1-A8は、各セグメントコイル30等の先端部Tに装着された連結部材35がステータコア2の対応するスロット2s(インシュレータ4)内に入り込む待機位置まで移動し、コイルアセンブリA12-A78は、各セグメントコイル30の先端部Tがステータコア2の対応するスロット2s(インシュレータ4)内に入り込む待機位置まで移動する。
次いで、制御装置150は、先端位置調整装置130の移動部材131をステータコア2の中心孔2o内へと移動(上昇)させると共に、各可動アーム132を対応するスロット2s内に挿入する。更に、制御装置150は、各可動アーム132の下側の係合爪133が同一のスロット2s内に挿入されているコイルアセンブリA23のセグメントコイル30の脚部31の先端部Tに装着された連結部材35の上端に係合するように移動部材131を移動させる。各可動アーム132の係合爪133を対応する連結部材35に係合させた後、制御装置150は、各可動アーム132を移動部材131側に若干移動させる。
そして、制御装置150は、図13に示すように、反リード側最外層のコイルアセンブリA1の各セグメントコイル30oの脚部32oが対応するスロット2s内で上記待機位置から所定距離だけ上昇するように押上装置110の押上部材P1(のみ)を上昇させる。これにより、コイルアセンブリA1の各セグメントコイル30o(脚部32o)の先端部Tに装着された連結部材35がスロット2s内の定位置に達する。また、押上部材P1を上昇させる際、制御装置150は、コイルアセンブリA1の上昇に同期するように先端位置調整装置130の移動部材131を上昇させる。これにより、コイルアセンブリA1が上昇する際に、当該コイルアセンブリA1の各セグメントコイル30oの脚部32oに装着された連結部材35や当該脚部32o自体が、内層側で隣り合うコイルアセンブリA23のセグメントコイル30に装着された連結部材35等と干渉するのを抑制することが可能となる。
コイルアセンブリA1の各セグメントコイル30oに装着された連結部材35がスロット2s内の定位置に達すると、制御装置150は、押上部材P1および先端位置調整装置130の移動部材131を停止させる。更に、制御装置150は、係合爪133が対応する連結部材35から離間すると共に各可動アーム132の先端面が対応する連結部材35の外周面を支持可能となるように、移動部材131および各可動アーム132を移動させる。移動部材131および各可動アーム132を移動させた後、制御装置150は、図14に示すように、リード側最外層のコイルアセンブリA12の各セグメントコイル30の脚部31が対応するスロット2s内で上記待機位置から所定距離だけ下降するように押下装置120の押下部材P12(のみ)を下降させる。この際、コイルアセンブリA1の各セグメントコイル30oは、押上部材P1により下方から支持されている(図14における点線矢印参照)。
これにより、各スロット2sにおいて、コイルアセンブリA12のセグメントコイル30の脚部31の先端部TがコイルアセンブリA1のセグメントコイル30oの脚部32oの先端部Tに装着された連結部材35の端部内に嵌合され、ステータコア2の周方向に隣り合う先端部Tの第1層が形成される。すなわち、コイルアセンブリA12の複数の脚部31の先端部Tは、コイルアセンブリA1の複数の脚部32oの先端部Tに一括して電気的に接続される。この際、各脚部31の先端部Tの厚肉部Tbが連結部材35から露出されることで(図9参照)、コイルアセンブリA12の各セグメントコイル30の脚部31に対して導体露出部Nが連結部材35に近接して形成される。この結果、第1層の脚部31および32oの先端部T同士の接続部すなわち連結部材35の両側に、必要十分な面積をもった導体露出部Nが適正な間隔で配置される。
コイルアセンブリA1の複数の脚部32oとコイルアセンブリA12の複数の脚部31との接続が完了した後、制御装置150は、各可動アーム132を各スロット2sから退避させると共に先端位置調整装置130の移動部材131を初期位置まで退避させる。続いて、制御装置150は、2つの可動アーム142のプローブヘッド143が予め定められたスロット2s内の連結部材35と正対するように抵抗測定装置140の移動部材141をステータコア2の中心孔2o内へと移動(下降)させる。更に、制御装置150は、図15に示すように、可動アーム142およびプローブヘッド143を対象となる2つのスロット2s内に挿入し、プローブヘッド143により保持された各プローブ144を第1層の脚部31および32oに形成された対応する導体露出部Nに接触させる。この際、コイルアセンブリA12の第1層の脚部31の内層側には、当該脚部31に渡り線部33を介して繋がれた脚部32が位置することになるが、当該脚部32は、脚部31よりも短く形成されている。従って、中心孔2oからスロット2s内に挿入される一対のプローブ144が内層側に配置された脚部32により遮られることはなく、外層側に配置された第1層の脚部31および32oの接続部付近の導体露出部Nに一対のプローブ144を確実に接触させることが可能となる。
各プローブヘッド143の一対のプローブ144が対応する導体露出部Nに接触すると、制御装置150は、プローブヘッド143ごとに一対のプローブ144を介して2つの導体露出部N間に電流を流すように抵抗測定部145を制御し、当該抵抗測定部145に第1層の脚部31および32oの先端部T同士の接続部の電気抵抗を測定させる。この際、第1層の脚部31,32oおよび連結部材35は、スロット2sの外周側壁面により支持されることから、電気抵抗の測定を精度よく実行することが可能となる。抵抗測定部145は、当該接続部の電気抵抗を測定すると、測定値を示す信号を制御装置150に送信する。制御装置150は、抵抗測定部145からの信号に基づいて対象となる先端部T同士の接続部における接続不良の有無を判定する。
制御装置150は、抵抗測定部145からの信号に基づいて先端部T同士の接続部に接続不良が発生していると判定した場合、その時点でステータコア2に対するセグメントコイル30等の組み付けを中断し、接続不良が発生している旨の警告を発生させる。これにより、接続不良が発生した接続部を特定して当該接続部の接続不良を解消することが可能となる。これに対して、制御装置150は、抵抗測定部145からの信号に基づいて先端部T同士の接続部に接続不良が発生していないと判定した場合、各プローブヘッド143(可動アーム142)をスロット2sから退避させた後、2つの可動アーム142のプローブヘッド143が隣のスロット2s内の連結部材35と正対するように移動部材141をステータコア2の軸心周りに所定角度(本実施形態では、例えば7.5°)だけ回転させる。以後、制御装置150は、上述のような手順で第1層における先端部T同士の接続部の電気抵抗を順番に測定する。すなわち、本実施形態では、第1層における先端部T同士が接続された後、当該第1層における先端部T同士の接続部のすべてについて電気抵抗が測定される。
第1層に含まれる先端部T同士の接続部の電気抵抗の測定が完了すると、制御装置150は、各可動アーム142を各スロット2sから退避させると共に抵抗測定装置140の移動部材141を初期位置まで退避させる。また、制御装置150は、先端位置調整装置130の移動部材131をステータコア2の中心孔2o内へと上昇させると共に、各可動アーム132を対応するスロット2s内に挿入する。更に、制御装置150は、各可動アーム132の下側の係合爪133が同一のスロット2s内に挿入されているコイルアセンブリA23のセグメントコイル30の脚部31の先端部Tに装着された連結部材35の上端に係合するように移動部材131を移動させる。各可動アーム132の係合爪133を対応する連結部材35に係合させた後、制御装置150は、各可動アーム132を移動部材131側に若干移動させる。
次いで、制御装置150は、図16に示すように、反リード側のコイルアセンブリA23の各セグメントコイル30の脚部31,32が対応するスロット2s内で上昇するように押上装置110の押上部材P23(のみ)を上昇させると共に、コイルアセンブリA23の上昇に同期するように先端位置調整装置130の移動部材131を上昇させる。これにより、コイルアセンブリA23が上昇する際に、当該コイルアセンブリA23の各セグメントコイル30の脚部31に装着された連結部材35等が、外層側に配置された第1層の連結部材35等と干渉するのを抑制することが可能となる。
図16に示すように、コイルアセンブリA23の各セグメントコイル30の脚部31に装着された連結部材35が第1層の連結部材35よりも上側の予め定められた位置に達すると、制御装置150は、押上部材P23および移動部材131を一旦停止させる。更に、制御装置150は、図17に示すように、係合爪133が対応する連結部材35から離間すると共に各可動アーム132の先端面が対応する連結部材35の外周面を支持可能となるように、移動部材131および各可動アーム132を移動させる。そして、制御装置150は、コイルアセンブリA23の各セグメントコイル30の脚部31,32が対応するスロット2s内で所定距離だけ上昇するように押上装置110の押上部材P23(のみ)を上昇させる。この際、反リード側のコイルアセンブリA1の各セグメントコイル30oは、押上部材P1により下方から支持され、リード側のコイルアセンブリA12の各セグメントコイル30oは、押下部材P12により上方から支持されている(図17における点線矢印参照)。
これにより、各スロット2sにおいて、コイルアセンブリA12のセグメントコイル30の脚部32の先端部TがコイルアセンブリA23のセグメントコイル30の脚部31の先端部Tに装着された連結部材35の端部内に嵌合され、ステータコア2の周方向に隣り合う先端部Tの第2層が形成される。すなわち、コイルアセンブリA12の複数の脚部32の先端部Tは、コイルアセンブリA23のセグメントコイル30の複数の脚部31の先端部Tに一括して電気的に接続される。この際、各脚部32の先端部Tの厚肉部Tbが連結部材35から露出されることで(図9参照)、コイルアセンブリA12の各セグメントコイル30の脚部32に対して導体露出部Nが連結部材35に近接して形成される。この結果、第2層の脚部31および脚部32の先端部T同士の接続部すなわち連結部材35の両側に、必要十分な面積をもった導体露出部Nが適正な間隔で配置される。
コイルアセンブリA23の複数の脚部31とコイルアセンブリA12の複数の脚部32との接続が完了した後、制御装置150は、各可動アーム132を各スロット2sから退避させると共に先端位置調整装置130の移動部材131を初期位置まで退避させる。更に、制御装置150は、予め定められた2つのスロット2s内に可動アーム142およびプローブヘッド143を挿入し、図18に示すように、プローブヘッド143により保持された各プローブ144を第2層の脚部31および32に形成された対応する導体露出部Nに接触させる。この際、コイルアセンブリA23の第2層の脚部31の内層側には、当該脚部31に渡り線部33を介して繋がれた脚部32が位置することになるが、当該脚部32は、脚部31よりも短く形成されている。従って、中心孔2oからスロット2s内に挿入される一対のプローブ144が内層側に配置された脚部32により遮られることはなく、外層側に配置された第2層の脚部31および32の接続部付近の導体露出部Nに一対のプローブ144を確実に接触させることが可能となる。
各プローブ144が対応する導体露出部Nに接触すると、制御装置150は、抵抗測定部145に第2層の脚部31および32の先端部T同士の接続部の電気抵抗を測定させる。この際、第2層の脚部31,32および連結部材35は、第1層の脚部31,32oおよび連結部材35やスロット2sの外周側壁面により支持されることから、電気抵抗の測定を精度よく実行することが可能となる。制御装置150は、抵抗測定部145からの信号に基づいて先端部T同士の接続部に接続不良が発生していると判定した場合、その時点でステータコア2に対するセグメントコイル30等の組み付けを中断し、接続不良が発生している旨の警告を発生させる。また、制御装置150は、抵抗測定部145からの信号に基づいて先端部T同士の接続部に接続不良が発生していないと判定した場合、移動部材141をステータコア2の軸心周りに上記所定角度だけ回転させながら、第2層における先端部T同士の接続部の電気抵抗を順番に測定する。すなわち、本実施形態では、第2層における先端部T同士が接続された後、当該第2層における先端部T同士の接続部のすべてについて電気抵抗が測定される。
第2層に含まれる先端部T同士の接続部の電気抵抗の測定が完了すると、制御装置150は、抵抗測定装置140の移動部材141を初期位置まで退避させた後、先端位置調整装置130の移動部材131をステータコア2の中心孔2o内へと上昇させると共に、各可動アーム132を対応するスロット2s内に挿入する。更に、制御装置150は、各可動アーム132の上側の係合爪133が同一のスロット2s内に挿入されているコイルアセンブリA34のセグメントコイル30の脚部31の先端部T(径方向外側の長辺側の面)に係合するように移動部材131を移動させる。各可動アーム132の係合爪133を対応する連結部材35に係合させた後、制御装置150は、各可動アーム132を移動部材131側に若干移動させる。
次いで、制御装置150は、図19に示すように、リード側のコイルアセンブリA34の各セグメントコイル30の脚部31,32が対応するスロット2s内で下降するように押上装置110の押下部材P34(のみ)を下降させると共に、コイルアセンブリA34の下降に同期するように先端位置調整装置130の移動部材131を下降させる。これにより、コイルアセンブリA34が下降する際に、当該コイルアセンブリA34の各セグメントコイル30の脚部31の先端部Tが外層側に配置された第2層の連結部材35等と干渉するのを抑制することが可能となる。
コイルアセンブリA34の各セグメントコイル30の脚部31の先端部Tが第2層の連結部材35よりも下側の予め定められた位置に達すると、制御装置150は、押下部材P34および移動部材131を一旦停止させる。更に、制御装置150は、図20に示すように、係合爪133が対応する連結部材35から離間すると共に各可動アーム132の先端面が対応する連結部材35の外周面を支持可能となるように、移動部材131および各可動アーム132を移動させる。そして、制御装置150は、コイルアセンブリA34の各セグメントコイル30の脚部31,32が対応するスロット2s内で所定距離だけ下降するように押下装置120の押下部材P34(のみ)を下降させる。この際、反リード側のコイルアセンブリA23の各セグメントコイル30およびコイルアセンブリA1の各セグメントコイル30oは、押上部材P23またはP1により下方から支持され、リード側のコイルアセンブリA12の各セグメントコイル30oは、押下部材P12により上方から支持されている(図20における点線矢印参照)。
これにより、各スロット2sにおいて、コイルアセンブリA34のセグメントコイル30の脚部31の先端部TがコイルアセンブリA23のセグメントコイル30の脚部32の先端部Tに装着された連結部材35の端部内に嵌合され、ステータコア2の周方向に隣り合う先端部Tの第3層が形成される。すなわち、コイルアセンブリA34の複数の脚部31の先端部Tは、コイルアセンブリA23の複数の脚部32の先端部Tに一括して電気的に接続される。この際、各脚部31の先端部Tの厚肉部Tbが連結部材35から露出されることで(図9参照)、コイルアセンブリA34の各セグメントコイル30の脚部31に対して導体露出部Nが連結部材35に近接して形成される。この結果、第3層の脚部31および脚部32の先端部T同士の接続部すなわち連結部材35の両側に、必要十分な面積をもった導体露出部Nが適正な間隔で配置される。
コイルアセンブリA23の複数の脚部32とコイルアセンブリA34の複数の脚部31との接続が完了した後、制御装置150は、先端位置調整装置130の移動部材131を初期位置まで退避させる。更に、制御装置150は、予め定められた2つのスロット2s内に可動アーム142およびプローブヘッド143を挿入し、図21に示すように、プローブヘッド143により保持された各プローブ144を第3層の脚部31および32に形成された対応する導体露出部Nに接触させる。この際、コイルアセンブリA34の第3層の脚部31の内層側には、当該脚部31に渡り線部33を介して繋がれた脚部32が位置することになるが、当該脚部32は、脚部31よりも短く形成されている。従って、中心孔2oからスロット2s内に挿入される一対のプローブ144が内層側に配置された脚部32により遮られることはなく、外層側に配置された第3層の脚部31および32の接続部付近の導体露出部Nに一対のプローブ144を確実に接触させることが可能となる。
各プローブ144が対応する導体露出部Nに接触すると、制御装置150は、抵抗測定部145に第3層の脚部31および32の先端部T同士の接続部の電気抵抗を測定させる。この際、第3層の脚部31,32および連結部材35は、第1および第2層の脚部31,32,32o並びに連結部材35やスロット2sの外周側壁面により支持されることから、電気抵抗の測定を精度よく実行することが可能となる。制御装置150は、抵抗測定部145からの信号に基づいて先端部T同士の接続部に接続不良が発生していると判定した場合、その時点でステータコア2に対するセグメントコイル30等の組み付けを中断し、接続不良が発生している旨の警告を発生させる。また、制御装置150は、抵抗測定部145からの信号に基づいて先端部T同士の接続部に接続不良が発生していないと判定した場合、移動部材141をステータコア2の軸心周りに上記所定角度だけ回転させながら、第3層における先端部T同士の接続部の電気抵抗を順番に測定する。すなわち、本実施形態では、第3層における先端部T同士が接続された後、当該第3層における先端部T同士の接続部のすべてについて電気抵抗が測定される。
第3層に含まれる先端部T同士の接続部の電気抵抗の測定が完了すると、制御装置150は、図13から図21を参照しながら説明した手順に従って、残余の第4層から第8層について、同一層に含まれる先端部T同士の接続および同一層に含まれる接続部の電気抵抗の測定を層ごとに実行する。これにより、ステータコア2に対するステータコイル3u,3vおよび3wの巻回が完了する。
ステータコイル3u,3vおよび3wが巻回されたステータコア2は、上記支持部から取り出され、当該ステータコア2には、加熱処理が施される。本実施形態では、加熱処理に際して、各ステータコイル3u,3v,3wに直流電源から電流が印加される。ステータコイル3u,3v,3wは、直流電源から電流が印加されることで発熱し、それにより、各インシュレータ4の発泡接着層4bがステータコイル3u,3v,3wからの熱により加熱されて膨張する。膨張した各インシュレータ4の発泡接着層4bが硬化すると、互いに隣り合うセグメントコイル30,30i,30oや、互いに隣り合うセグメントコイル30等およびインシュレータ4、各インシュレータ4およびステータコア2が隙間無く強固に固定される。また、各セグメントコイル30,30i,30oの導体露出部Nは、膨張・硬化したインシュレータ4の発泡接着層4bにより覆われることになる。
以上説明したように、ステータ1の製造に際しては、セグメントコイル30,30iおよび30oの先端部Tの層ごとに、複数のセグメントコイル30等の先端部Tが対応する他のセグメントコイル30等の先端部Tに電気的に接続されると共に、先端部T同士の接続部の電気抵抗が測定される。これにより、最終的に複数のセグメントコイル30,30iおよび30oがステータコア2に対して複雑に組み付けられるステータ1において、すべての先端部T同士の接続部にアクセスして電気抵抗を測定することが可能となる。この結果、対応する先端部T同士が連結部材35を介して電気的に接続されるステータ1において、接続不良が発生した先端部T同士の接続部を特定すると共に、特定された接続部の接続不良を解消することでステータ1の信頼性をより向上させることができる。
また、ステータ1の製造に際しては、複数のセグメントコイル30等の同一層に含まれる脚部31,32等の先端部Tが、対応する他の脚部31,32等の先端部Tに一括して電気的に接続される。これにより、セグメントコイル30等の接続工程を短縮化することが可能となる。
更に、ステータ1の製造に際して、先端部T同士の接続および先端部T同士の接続部の電気抵抗の測定は、径方向における外層側の第1層から内層側の第8層に向けて層ごとに実行される。これにより、先端部T同士の接続部の電気抵抗の測定に際して、スロット2sの外周側壁面や外層側に配置されたセグメントコイル30等の脚部31,31i,32,32oにより電気抵抗の測定対象となる接続部を含む脚部31,31i,32,32oおよび連結部材35を支持することができる。この結果、電気抵抗の測定を精度よく実行することが可能となる。
また、ステータ1の製造に際しては、対応する2つのセグメントコイル30等の脚部31,31i,32,32oの先端部T同士が接続される際に、当該2つのセグメントコイル30等の各々に抵抗測定装置140のプローブ144に接触可能な導体露出部Nが先端部T同士の接続部に近接して形成される。これにより、対応する2つのセグメントコイル30等の先端部T同士の接続部に近接した2つの導体露出部Nに抵抗測定装置140の一対のプローブ144を接触させて当該接続部の電気抵抗を精度よく測定することが可能となる。
更に、2つのセグメントコイル30等の先端部Tを筒状の連結部材35の両端に嵌合して電気的に接続する際には、絶縁被膜ILが除去された先端部Tの一部である厚肉部Tbを連結部材35から露出させることで導体露出部Nが形成される。これにより、セグメントコイル30等の先端部T以外で絶縁被膜ILを除去することなく、セグメントコイル30等の先端部T同士の接続部の両側に、必要十分な面積をもった導体露出部Nを適正な間隔で配置することが可能となる。
また、コイルアセンブリA1,A23,A45,A67およびA8のセグメントコイル30,30iおよび30o(第1セグメントコイル)の脚部31,31i,32および32oは、ステータコア2の反リード側の端面側から互いに異なるスロット2sに挿入される。一方、コイルアセンブリA12,A34,A56およびA78のセグメントコイル30(第2セグメントコイル)の脚部31,32は、ステータコア2のリード側の端面側から互いに異なるスロット2sに挿入される。そして、セグメントコイル30等の先端部T同士は、スロット2sの内部で連結部材35により電気的に接続される。これにより、セグメントコイル30,30iおよび30oの数や先端部T同士の接続部の数の増加を抑制すると共に、セグメントコイル30等の接続工程の省力化を図ってステータ1の製造コストを低下させることが可能となる。加えて、各セグメントコイル30,30iおよび30oのステータコア2の端面よりも外側に位置する部分、すなわちコイルエンド部3L,3Rを低背化し、それによりステータ1の全体を低背化することができる。
更に、セグメントコイル30の脚部31および32は、互いに異なる長さに形成され、各セグメントコイル30の短尺の脚部32は、渡り線部33を介して繋がれた長尺の脚部31が含まれる層の1層だけ内層に配置される。加えて、連結部材35の軸長alは、脚部31の導体露出部Nの絶縁被膜IL側の端部(絶縁被膜ILとの境界)と、脚部32の導体露出部Nの絶縁被膜ILとは反対側の端部との距離d以下に定められている。これにより、中心孔2oからスロット2s内に挿入されるプローブ144が、内層側に配置された脚部32により遮られて、外層側に配置された脚部31同士の接続部(連結部材35)付近の導体露出部Nに接触し得なくなるのを防止することが可能となる。
また、コイルアセンブリA1,A23,A45,A67およびA8のセグメントコイル30,30i,30o(第1セグメントコイル)のすべての先端部Tには、脚部31,31i,32,32oのスロット2sへの挿入前に連結部材35が装着(嵌合)される。これにより、セグメントコイル30等の接続工程を単純化および短縮化することが可能となる。ただし、脚部31,32のスロット2sへの挿入前に、コイルアセンブリA12,A34,A56およびA78のセグメントコイル30(第2セグメントコイル)のすべての先端部Tに連結部材35が装着(嵌合)されてもよい。
なお、図12から図21を参照しながら説明したステータ1の製造手順は、ステータコアに巻回されない環状のコイルの製造にも適用することができる。すなわち、本開示のコイルは、先端位置調整装置130や各種治具等を用いながら、ステータコア2が存在しない状態で図12から図21に示す手順に従って製造されたものであってもよい。
〔第2実施形態〕
図22は、本開示の第2実施形態に係るステータ1Bを示す斜視図であり、図23は、ステータ1Bを示す断面図である。なお、ステータ1Bの構成要素のうち、上述のステータ1等と同一の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図22および図23に示すステータ1Bは、環状のステータコア2と、ステータコイル5u(U相コイル)と、ステータコイル5v(V相コイル)と、ステータコイル5w(W相コイル)とを含む。また、ステータコア2は、それぞれ当該ステータコア2の径方向に延在すると共に一定の間隔をおいて周方向に並び、中心孔2oで開口する複数のスロット2s(図23参照)を含む。
第2実施形態のステータ1Bにおいて、各ステータコイル5u,5vおよび5wは、図23に示すように、複数のスロットコイル(セグメントコイル)51,52,53,54,55および56と、ステータコア2のリード側に積層される環状の連結コイルユニットUAL,UBLおよびUCLと、ステータコア2のリード側に積層される環状の連結コイルユニットUAR,UBRおよびUCRとにより形成される。スロットコイル51-56は、例えば表面に絶縁被膜ILが成膜された棒状の導電体であり、互いに異なる軸長を有する。また、スロットコイル51-56の両側の先端部Tでは、絶縁被膜ILが除去されて導電体が露出している。スロットコイル51-56は、ステータコア2の各スロット2sに外周側から中心孔2oに向けて軸長が短い順に径方向に隣り合うように配置される。すなわち、各スロット2sでは、図23に示すように、最も短いスロットコイル51が最も外側に位置し、最も長いスロットコイル56が最も内側に位置する。
連結コイルユニットUALは、ステータコア2のリード側(図23中上側)の端面に近接して配置され、連結コイルユニットUARは、ステータコア2の反リード側(図23中下側)の端面に近接して配置される。ステータコア2のリード側の端面と連結コイルユニットUALとの間およびステータコア2の反リード側の端面と連結コイルユニットUARとの間には、環状の絶縁部材65aが配置される。連結コイルユニットUBLは、連結コイルユニットUALのステータコア2の軸方向における外側に配置され、連結コイルユニットUBRは、連結コイルユニットUARの軸方向における外側に配置される。連結コイルユニットUALと連結コイルユニットUBLとの間および連結コイルユニットUARと連結コイルユニットUBRとの間には、環状の絶縁部材65bが配置される。連結コイルユニットUCLは、連結コイルユニットUBLの軸方向における外側に配置され、連結コイルユニットUCRは、連結コイルユニットUBRの軸方向における外側に配置される。連結コイルユニットUBLと連結コイルユニットUCLとの間および連結コイルユニットUBRと連結コイルユニットUCRとの間には、環状の絶縁部材65cが配置される。
図23および図24に示すように、連結コイルユニットUALは、絶縁材料により環状に形成されたベース部材60aと、複数の第1連結コイル(セグメントコイル)61aと、複数の第2連結コイル(セグメントコイル)62aと、複数の短尺棒状の第3連結コイル63a(セグメントコイル)とを含む。第1、第2および第3連結コイル61a-63aは、何れも表面が絶縁被膜で覆われていない導電体である。また、連結コイルユニットUARは、基本的に連結コイルユニットUALと共通の構造を有する。すなわち、連結コイルユニットUARも、図23に示すように、絶縁材料により環状に形成されたベース部材60aと、複数の第1連結コイル(セグメントコイル)61aと、複数の第2連結コイル(セグメントコイル)62aと、複数の第3連結コイル63a(セグメントコイル)とを含む。
ベース部材60aは、図24に示すように、一方の表面側(図中下側)に形成された複数の凹部G1と、他方の表面側(図中上側)に形成された複数の凹部G2とを含む。複数の凹部G1は、それぞれ径方向に対して同方向に傾斜するようにベース部材60aに配設され。複数の凹部G2は、それぞれ径方向に対して同方向に傾斜すると共に軸方向からみて凹部G1とは逆向きに延在するようにベース部材60aに配設されている。また、各凹部G2の内周側端部は、凹部G1内周側端部よりもベース部材60aの内周に近接する。
更に、ベース部材60aは、それぞれ軸方向に延在すると共に対応する凹部G1の内周側端部(一方の端部)に連通する複数の第1貫通孔H1と、それぞれ軸方向に延在すると共に対応する凹部G1に連連する複数の第2貫通孔H2と、それぞれ軸方向に延在すると共に対応する凹部G1に連連する複数の第3貫通孔H3と、それぞれ軸方向に延在すると共に対応する凹部G1および凹部G2の外周側端部(他方の端部)に連通する複数の第4貫通孔H4と、それぞれ軸方向に延在すると共に対応する凹部G2の内周側端部(一方の端部)に連通する複数の第5貫通孔H5とを含む。第1貫通孔H1は、スロットコイル51の先端部Tが嵌まり込むように形成され、第4貫通孔H4は、第3連結コイル63aが嵌まり込みように形成され、第5貫通孔H5は、スロットコイル52の先端部Tを挿通可能に形成されている。また、第2貫通孔H2は、第1貫通孔H1に近接して形成され、第3貫通孔H3は、第4貫通孔H4に近接して形成されている。更に、第1および第5貫通孔H1,H5は、ベース部材60aの径方向に隣り合い、複数の第4貫通孔H4は、ベース部材60aの周方向に隣り合う。第2貫通孔H2の少なくとも何れか、および第3貫通孔H3の少なくとも何れかは、対応する凹部G2で開口してもよい。
各第1連結コイル61aは、一方の端部に形成された第1接続孔C1および他方の端部に形成された第2接続孔C2を有する。第1連結コイル61aの第1接続孔C1は、スロットコイル51の先端部Tが嵌まり込むように形成され、第1連結コイル61aの第2接続孔C2は、第3連結コイル63aが嵌まり込むように形成されている。複数の第1連結コイル61aは、それぞれステータコア2側に位置するようにベース部材60aの対応する凹部G1内に嵌合(配置)される。各第1連結コイル61aが対応する凹部G1内に嵌合された際、当該第1連結コイル61aの第1接続孔C1は、上記第1貫通孔H1に連通し、当該第1連結コイル61aの第2接続孔C2は、上記第4貫通孔H4に連通する。更に、各第1連結コイル61aが対応する凹部G1内に嵌合された際、第2および第3貫通孔H2、H3は、それぞれ第1連結コイル61aの凹部G2側の表面に達する。
第2連結コイル62aは、一方の端部に形成された第1接続孔C1および他方の端部に形成された第2接続孔C2を有する。第2連結コイル62aの第1接続孔C1は、スロットコイル52の先端部Tが嵌まり込むように形成され、第2連結コイル62aの第2接続孔C2は、第3連結コイル63aが嵌まり込むように形成されている。複数の第2連結コイル62aは、それぞれステータコア2の軸方向における第1連結コイル61aの外側に位置するようにベース部材60aの対応する凹部G2内に嵌合(配置)される。各第2連結コイル62aが対応する凹部G2内に嵌合された際、当該第2連結コイル62aの第1接続孔C1は、上記第5貫通孔H5に連通し、当該第2連結コイル62aの第2接続孔C2は、上記第4貫通孔H4に連通する。
連結コイルユニットUBL,UBR,UCLおよびUCRも、各構成部材の寸法等を除いて、基本的に連結コイルユニットUALと共通の構造を有する。すなわち、連結コイルユニットUBLおよびUBRは、絶縁材料により環状に形成されると共に凹部G1,G2およびそれぞれ複数の第1から第5貫通孔H1-H5を有するベース部材60bと、それぞれ第1および第2接続孔C1,C2を有する複数の第1連結コイル(セグメントコイル)61bと、それぞれ第1および第2接続孔C1,C2を有する複数の第2連結コイル(セグメントコイル)62bと、複数の第3連結コイル63b(セグメントコイル)とを含む。また、連結コイルユニットUCLおよびUCRは、絶縁材料により環状に形成されると共に凹部G1,G2およびそれぞれ複数の第1から第5貫通孔H1-H5を有するベース部材60cと、それぞれ第1および第2接続孔C1,C2を有する複数の第1連結コイル(セグメントコイル)61cと、それぞれ第1および第2接続孔C1,C2を有する複数の第2連結コイル(セグメントコイル)62cと、複数の第3連結コイル63c(セグメントコイル)とを含む。
続いて、図25から図30を参照しながら、ステータ1Bの製造手順、より詳細には、スロットコイル51-56および連結コイルユニットUAL-UCRをステータコア2に組み付けて当該ステータコア2にステータコイル5u,5vおよび5wを巻回する手順について説明する。
スロットコイル51-56および連結コイルユニットUAL-UCRをステータコア2に組み付ける際には、第2連結コイル62a-62cが装着されていない連結コイルユニットUAL-UCRに相当する組立体を予め用意する。各組立体では、ベース部材60a-60cの各凹部G1に第1連結コイル61a-61cが嵌合され、各第1連結コイル61a-61cの第2接続孔C2およびベース部材60a-60cの第4貫通孔H4には、各凹部G2内に一端が突出するように第3連結コイル63a-63cが嵌合される。
また、図25に示すように、ステータコア2の各スロット2sに外周側から中心孔2oに向けて軸長が短い順に径方向に隣り合うようにスロットコイル51-56を配置する。この際、スロットコイル51-56の両側の先端部Tは、それぞれステータコア2のリード側または反リード側の端面よりも外方に突出し、ステータコア2の端面からの突出長は、スロットコイル51からスロットコイル56の順に大きくなる。これにより、ステータコア2に対して、周方向に隣り合う複数のスロットコイル51-56の先端部Tの層が径方向に複数(第2実施形態では、例えば6層)形成される。以下、最も外側の先端部Tの層を「第1層」といい、径方向内側の層を順番に「第2層」、「第3層」、…といい、最も内側の先端部Tの層を「第6層」という。
次いで、図25に示すように、ステータコア2の例えばリード側(図中上側)の端面上に絶縁部材65aを配置した上で、ベース部材60a、複数の第1連結コイル61aおよび複数の第3連結コイル63aを含む組立体UAL′を各凹部G2がステータコア2側とは反対側に位置するように絶縁部材65a上に配置する。組立体UAL′が絶縁部材65a上に配置される際、当該組立体UAL′の各第1連結コイル61aの第1接続孔C1には、各スロット2sに配置された第1層のスロットコイル51の先端部Tが嵌合される。また、当該組立体UAL′(ベース部材60a)の各第5貫通孔H5には、各スロット2sに配置された第2層のスロットコイル52の先端部Tが対応する凹部G2内に突出するように挿通される。すなわち、組立体UAL′を絶縁部材65a上に配置することで、第1層(最外層)の複数のスロットコイル51(セグメントコイル)の先端部Tは、対応する第1連結コイル61a(セグメントコイル)の端部(第1接続孔C1)に一括して電気的に接続される。
組立体UAL′が絶縁部材65a上に配置された後、抵抗測定装置140Bにより、各スロットコイル51と第1連結コイル61aとの接続部および各第1連結コイル61aと第3連結コイル63aとの接続部の電気抵抗を測定する。スロットコイル51と第1連結コイル61aとの接続部は、当該スロットコイル51の先端部Tの外周面と第1連結コイル61aの第1接続孔C1の内周面との接触部である。また、第1連結コイル61aと第3連結コイル63aとの接続部は、当該第1連結コイル61aの第2接続孔C2の内周面と第3連結コイル63aの他端の外周面との接触部である。
組立体UAL′が絶縁部材65a上に配置され、各第1連結コイル61aにスロットコイル51の先端部Tおよび第3連結コイル63aの他端が嵌合された際には、図26に示すように、第1貫通孔H1を通してスロットコイル51の先端部Tの端面に一対のプローブ144の一方を接触させると共に、第2貫通孔H2を通して当該スロットコイル51が嵌合された第1連結コイル61aの表面の一部に当該一対のプローブ144の他方を接触させることができる。更に、第3貫通孔H3を通して第1連結コイル61aの表面の一部に一対のプローブ144の一方を接触させると共に、当該第1連結コイル61aに嵌合されて凹部G2内に突出した第3連結コイル63aの端面に当該一対のプローブ144の他方を接触させることができる。すなわち、ステータ1Bの製造に際しては、第1連結コイル61aの第1接続孔C1に嵌合されたスロットコイル51の先端部Tの端面、第1連結コイル61aのステータコア2側とは反対側の表面の2箇所、および第3連結コイル63aのステータコア2側とは反対側の端面を導体露出部として用いて、スロットコイル51と第1連結コイル61aとの接続部および当該第1連結コイル61aと第3連結コイル63aとの接続部の電気抵抗を精度よく測定することができる。
また、図26に示す抵抗測定装置140Bは、それぞれ一対のプローブ144を保持すると共に間隔をおいて配置された2つのプローブヘッド143を含むものである。かかる抵抗測定装置140Bによれば、スロットコイル51と第1連結コイル61aとの接続部および当該第1連結コイル61aと第3連結コイル63aとの接続部の電気抵抗を効率よく測定することが可能となる。第2実施形態においても、抵抗測定装置140Bの測定結果に基づいてスロットコイル51と第1連結コイル61aとの接続部等に接続不良が発生していると判定された場合、その時点でステータコア2に対する連結コイルユニットUAL等の組み付けが中断される。
スロットコイル51と第1連結コイル61aとの接続部のすべて、並びに第1連結コイル61aと第3連結コイル63aとの接続部のすべてについて電気抵抗の測定が完了した後、図27に示すように、組立体UAL′(ベース部材60a)の複数の凹部G2に第2連結コイル62aを一括してあるいは所定数ずつ嵌合(配置)する。各凹部G2に第2連結コイル62aが嵌合されると、各凹部G2内に突出した第2層のスロットコイル52の先端部Tが対応する第2連結コイル62aの第1接続孔C1に嵌合され、各凹部G2内に突出した第3連結コイル63aの一端が対応する第2連結コイル62aの第2接続孔C2に嵌合される。
このように、複数の凹部G2に複数の第2連結コイル62aを一括してあるいは所定数ずつ嵌合することで、第2層の複数のスロットコイル52(セグメントコイル)の先端部Tは、対応する第2連結コイル62a(セグメントコイル)の端部(第1接続孔C1)に一括してあるいは所定数ずつ電気的に接続される。これにより、互いに異なるスロット2s(例えば、i番目のスロット2sと(i+m-1)番目のスロット2s)に配置された第1層のスロットコイル51および第2層(外層側)のスロットコイル52の先端部T同士が、第1、第2および第3連結コイル61a-63aすなわち連結コイルユニットUALを介して電気的に接続されることになる。なお、第2実施形態において、各スロットコイル52の先端部Tおよび各第3連結コイル63aの一端は、第2連結コイル62aのステータコア2側とは反対側の表面から外方に突出しないように第1または第2接続孔C1,C2に嵌合される。
各凹部G2に第2連結コイル62aが嵌合された際には、図28に示すように、第2連結コイル62aの第1接続孔C1を通してスロットコイル52の先端部Tの端面に一対のプローブ144の一方を接触させると共に、当該第2連結コイル62aのステータコア2側とは反対側の表面の一部に当該一対のプローブ144の他方を接触させることができる。更に、第2連結コイル62aの第2接続孔C2を通して当該第2接続孔C2に嵌合された第3連結コイル63aの端面に一対のプローブ144の一方を接触させると共に、当該第2連結コイル62aのステータコア2側とは反対側の表面の一部に当該一対のプローブ144の他方を接触させることが可能となる。すなわち、ステータ1Bの製造に際しては、第2連結コイル62aの第2接続孔C2に嵌合されたスロットコイル52の先端部Tの端面、第2連結コイル62aのステータコア2側とは反対側の表面の2箇所、および第3連結コイル63aのステータコア2側とは反対側の端面を導体露出部として用いて、スロットコイル52と第2連結コイル62aとの接続部および当該第2連結コイル62aと第3連結コイル63aとの接続部の電気抵抗を精度よく測定することができる。
スロットコイル52と第2連結コイル62aとの接続部のすべて、並びに第2連結コイル62aと第3連結コイル63aとの接続部のすべてについて電気抵抗の測定が完了した後、ベース部材60aおよび複数の第2連結コイル62a、すなわち連結コイルユニットUALの表面上に絶縁部材65bを配置する。更に、ベース部材60b、複数の第1連結コイル61bおよび複数の第3連結コイル63bを含む組立体UBL′を各凹部G2がステータコア2側とは反対側に位置するように絶縁部材65b上に配置する。組立体UBL′が絶縁部材65b上に配置される際、当該組立体UBL′の各第1連結コイル61bの第1接続孔C1には、各スロット2sに配置された第3層のスロットコイル53の先端部Tが嵌合される。また、当該組立体UBL′(ベース部材60b)の各第5貫通孔H5には、各スロット2sに配置された第4層のスロットコイル54の先端部Tが対応する凹部G2内に突出するように挿通される。すなわち、組立体UBL′を絶縁部材65b上に配置することで、第3層の複数のスロットコイル53(セグメントコイル)の先端部Tは、対応する第1連結コイル61b(セグメントコイル)の端部(第1接続孔C1)に一括して電気的に接続される。
組立体UBL′が絶縁部材65b上に配置され、各第1連結コイル61bにスロットコイル53の先端部Tおよび第3連結コイル63bの他端が嵌合された際には、図29に示すように、第1貫通孔H1を通してスロットコイル53の先端部Tの端面に一対のプローブ144の一方を接触させると共に、第2貫通孔H2を通して当該スロットコイル53が嵌合された第1連結コイル61bの表面の一部に当該一対のプローブ144の他方を接触させることができる。更に、第3貫通孔H3を通して第1連結コイル61bの表面の一部に一対のプローブ144の一方を接触させると共に、当該第1連結コイル61bに嵌合されて凹部G2内に突出した第3連結コイル63bの端面に当該一対のプローブ144の他方を接触させることができる。すなわち、ステータ1Bの製造に際しては、第1連結コイル61bの第1接続孔C1に嵌合されたスロットコイル53の先端部Tの端面、第1連結コイル61bのステータコア2側とは反対側の表面の2箇所、および第3連結コイル63bのステータコア2側とは反対側の端面を導体露出部として用いて、スロットコイル53と第1連結コイル61bとの接続部および当該第1連結コイル61bと第3連結コイル63bとの接続部の電気抵抗を精度よく測定することができる。
スロットコイル53と第1連結コイル61bとの接続部のすべて、並びに第1連結コイル61bと第3連結コイル63bとの接続部のすべてについて電気抵抗の測定が完了した後、組立体UBL′(ベース部材60b)の複数の凹部G2に第2連結コイル62bを一括してあるいは所定数ずつ嵌合(配置)する。各凹部G2に第2連結コイル62bが嵌合されると、各凹部G2内に突出した第4層のスロットコイル54の先端部Tが対応する第2連結コイル62bの第1接続孔C1に嵌合され、各凹部G2内に突出した第3連結コイル63bの一端が対応する第2連結コイル62bの第2接続孔C2に嵌合される。
このように、複数の凹部G2に第2連結コイル62aを一括してあるいは所定数ずつ嵌合することで、第4層の複数のスロットコイル54(セグメントコイル)の先端部Tは、対応する第2連結コイル62b(セグメントコイル)の端部(第1接続孔C1)に一括してあるいは所定数ずつ電気的に接続される。これにより、互いに異なるスロット2sに配置された第3層のスロットコイル53および第4層(外層側)のスロットコイル54の先端部T同士が、第1、第2および第3連結コイル61b-63bすなわち連結コイルユニットUBLを介して電気的に接続されることになる。
各凹部G2に第2連結コイル62bが嵌合された際には、図30に示すように、第2連結コイル62bの第1接続孔C1を通してスロットコイル54の先端部Tの端面に一対のプローブ144の一方を接触させると共に、当該第2連結コイル62bのステータコア2側とは反対側の表面の一部に当該一対のプローブ144の他方を接触させることができる。更に、第2連結コイル62bの第2接続孔C2を通して当該第2接続孔C2に嵌合された第3連結コイル63bの端面に一対のプローブ144の一方を接触させると共に、当該第2連結コイル62bのステータコア2側とは反対側の表面の一部に当該一対のプローブ144の他方を接触させることが可能となる。すなわち、ステータ1Bの製造に際しては、第2連結コイル62bの第2接続孔C2に嵌合されたスロットコイル54の先端部Tの端面、第2連結コイル62bのステータコア2側とは反対側の表面の2箇所、および第3連結コイル63bのステータコア2側とは反対側の端面を導体露出部として用いて、スロットコイル54と第2連結コイル62bとの接続部および当該第2連結コイル62bと第3連結コイル63bとの接続部の電気抵抗を精度よく測定することができる。
スロットコイル54と第2連結コイル62bとの接続部のすべて、並びに第2連結コイル62bと第3連結コイル63bとの接続部のすべてについて電気抵抗の測定が完了した後、連結コイルユニットUBLの表面上に絶縁部材65cを配置する。また、ベース部材60c、複数の第1連結コイル61cおよび複数の第3連結コイル63cを含む組立体(図示省略)を各凹部G2がステータコア2側とは反対側に位置するように絶縁部材65c上に配置する。これにより、第5層の複数のスロットコイル55(セグメントコイル)の先端部Tは、対応する第1連結コイル61c(セグメントコイル)の端部(第1接続孔C1)に一括して電気的に接続される。更に、第5層のスロットコイル55と第1連結コイル61cとの接続部および当該第1連結コイル61cと第3連結コイル63cとの接続部の電気抵抗を測定する。
次いで、ベース部材60cの複数の凹部G2に第2連結コイル62cを一括してあるいは所定数ずつ嵌合し、第6層(最内層)の複数のスロットコイル56(セグメントコイル)の先端部Tを対応する第2連結コイル62c(セグメントコイル)の端部(第1接続孔C1)に一括してあるいは所定数ずつ電気的に接続する。これにより、互いに異なるスロット2sに配置された第6層のスロットコイル55および第6層(外層側)のスロットコイル56の先端部T同士が、第1、第2および第3連結コイル61c-63cすなわち連結コイルユニットUCLを介して電気的に接続されることになる。更に、第5層のスロットコイル55と第1連結コイル61cとの接続部および当該第1連結コイル61cと第3連結コイル63cとの接続部の電気抵抗を測定する。
スロットコイル55と第1連結コイル61cとの接続部のすべて、並びに第1連結コイル61cと第3連結コイル63cとの接続部のすべてについて電気抵抗の測定が完了すると、各スロットコイル51-56のリード側の先端部Tが、連結コイルユニットUAL-UCLによって対応するスロットコイル51-56のリード側の先端部Tに電気的に接続されることになる。引き続き、図25から図30を参照しながら説明した手順に従って、ステータコア2の反リード側の端面上に連結コイルユニットUAR,UBRおよびUCRを組み付ける。これにより、各スロットコイル51-56の反リード側の先端部Tが、連結コイルユニットUAR-UCRによって対応するスロットコイル51-56の反リード側の先端部Tに電気的に接続され、ステータコア2に対するステータコイル5u,5vおよび5wの巻回が完了する。
上述のように、ステータ1Bの製造に際しては、スロットコイル51-56の先端部Tの層ごとに、各スロットコイル51-56の先端部Tが対応する第1連結コイル61a,61b,61cまたは第2連結コイル62a,62b,62cの端部に接続されると共に、端部同士の接続部の電気抵抗が測定される。これにより、最終的にそれぞれ複数のスロットコイル51-56、第1連結コイル61a,61b,61c、第2連結コイル62a,62b,62cおよび第3連結コイル63a,63b,63cがステータコア2に対して複雑に組み付けられるステータ1Bにおいて、すべての端部同士の接続部にアクセスして電気抵抗を測定することが可能となる。この結果、ステータ1Bにおいても、接続不良が発生した端部同士の接続部を特定すると共に、特定された接続部の接続不良を解消することで信頼性をより向上させることができる。
なお、図25から図30を参照しながら説明したステータ1Bの製造手順も、ステータコアに巻回されない環状のコイルの製造に適用することができる。すなわち、本開示のコイルは、各種治具等を用いながら、ステータコア2が存在しない状態で図25から図30に示す手順に従って製造されたものであってもよい。また、ステータコア2に対する連結コイルユニットUAL-UCRの組付は、リード側と反リード側とで同時に実行されてもよい。更に、ステータ1Bにおいて、連結コイルユニットUAL-UCRの少なくとも何れか1つは、周方向に分割されてもよい。また、スロットコイル51-56の代わりに、複数のU字状のセグメントコイルを採用して、リード側の連結コイルユニットUAL-UCLあるいは反リード側の連結コイルユニットUAR-UCRを省略してもよい。
なお、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、回転電機のステータの製造分野等において利用可能である。
1,1B ステータ、2 ステータコア、2o 中心孔、2p 突起、2s スロット、2t ティース部、21 電磁鋼板、3L,3R コイルエンド部、3u,3v,3w,5u,5v,5w ステータコイル、4 インシュレータ、4a 基材、4b 発泡接着層、10 ロータ、11 ロータコア、12 中心孔、15 永久磁石、30,30i,30o セグメントコイル、31,31i,32,32o 脚部、33,33i,33o 渡り線部、35,35B,35C 連結部材、36 進入規制部材、37 進入規制突部、51,52,53,54,55,56 スロットコイル、60a,60b,60c ベース部材、61a,61b,61c 第1連結コイル、62a,62b,62c 第2連結コイル、63a,63b,63c 第3連結コイル、65a,65b,65c 絶縁部材、100 セグメントコイル組付装置、110 コイルアセンブリ押上装置、120 コイルアセンブリ押下装置、130 先端位置調整装置、131 移動部材、132 可動アーム、133 係合爪、140,140B 抵抗測定装置、141 移動部材、142 可動アーム、143 プローブヘッド、144 プローブ、145 抵抗測定部、150 制御装置、A1,A12,A23,A34,A45,A56,A67,A78,A8 コイルアセンブリ、C1 第1接続孔、C2 第2接続孔、G1,G2 凹部、H1 第1貫通孔、H2 第2貫通孔、H3 第3貫通孔、H4 第4貫通孔、H5 第5貫通孔、IL 絶縁被膜、M 回転電機、P1,P23,P45,P67,P8 押上部材、P12,P34,P56,P78 押下部材、T 先端部、U1,V1,W1 第1コイル、U2,V2,W2 第2コイル。

Claims (23)

  1. それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、対応する端部同士の電気的接続によりステータコイルを形成する複数のセグメントコイルとを含み、前記複数のセグメントコイルの少なくとも一部が前記複数のスロットの各々で前記径方向に隣り合うように前記ステータコアに組み付けられるステータにおいて、
    対応する前記端部同士は、連結部材を介して、あるいは互いに嵌合されることにより電気的に接続され、
    前記複数のセグメントコイルの各々は、対応する前記セグメントコイルとの接続部に近接すると共に抵抗測定装置のプローブに接触可能な導体露出部を含むステータ。
  2. 請求項1に記載のステータにおいて、
    両端に嵌合された前記セグメントコイルの前記端部同士を電気的に接続する前記連結部材を複数含み、
    前記セグメントコイルは、表面に絶縁被膜が施された導電体であり、
    前記セグメントコイルの前記端部では、前記導電体が露出しており、前記導体露出部は、前記連結部材から露出される前記端部の一部であるステータ。
  3. 請求項2に記載のステータにおいて、
    前記連結部材は、表面に絶縁被膜が施された筒状の導電体であり、
    前記セグメントコイルの前記端部は、前記連結部材内に嵌合される薄肉部と、前記連結部材内に嵌まり込まないように形成された厚肉部とを含むステータ。
  4. 請求項2に記載のステータにおいて、
    前記連結部材は、表面に絶縁被膜が施された筒状の導電体であって、前記セグメントコイルの前記端部の前記一部が前記連結部材から露出されるように前記端部の前記連結部材内への進入を規制する規制部を含むステータ。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のステータにおいて、
    前記セグメントコイルは、前記ステータコアの一方の端面側から互いに異なる前記スロットに挿入される2つの脚部を含む第1セグメントコイルと、前記ステータコアの他方の端面側から互いに異なる前記スロットに挿入される2つの脚部を含む第2セグメントコイルとを含み、
    前記第1および第2セグメントコイルの前記端部は、前記脚部の先端部であり、
    前記第1および第2セグメントコイルの前記端部同士は、前記スロット内で前記連結部材により電気的に接続されるステータ。
  6. 請求項5に記載のステータにおいて、
    前記複数のスロットは、それぞれ前記ステータコアの中心孔で開口しており、
    前記第1および第2セグメントコイルの前記2つの脚部のうち、前記径方向における内側に配置される一方は、前記径方向における外側に配置される他方よりも短いステータ。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載のステータにおいて、
    前記複数のスロットの各々には、前記セグメントコイルと前記スロットの内壁面との間に位置するように絶縁部材が配置されるステータ。
  8. 請求項1に記載のステータにおいて、
    前記複数のセグメントコイルは、
    それぞれ対応する前記スロットに挿入される複数のスロットコイルと、
    一方の端部に形成された第1接続孔および他方の端部に形成された第2接続孔を有すると共に前記ステータコアの端面に沿って配置される複数の第1連結コイルと、
    一方の端部に形成された第1接続孔および他方の端部に形成された第2接続孔を有すると共に前記ステータコアの軸方向における前記第1連結コイルの外側に配置される複数の第2連結コイルと、
    前記第1連結コイルの前記第2接続孔および前記第2連結コイルの前記第2接続孔に嵌合される複数の第3連結コイルとを含み、
    前記第1および第2連結部材の前記第1接続孔には、互いに異なる前記スロットコイルの端部が嵌合され、
    前記第1連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの端部は、前記第1連結コイル、前記第3連結コイルおよび前記第2連結コイルを介して、前記第2連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの端部に電気的に接続され、
    前記導体露出部は、前記第1連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの前記端部の端面、前記第1連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面の2箇所、前記第3連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の端面、前記第2連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面の2箇所、および前記第2連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの前記端部の端面であるステータ。
  9. 請求項8に記載のステータにおいて、
    絶縁材料により形成されたベース部材を更に含み、
    前記第1連結コイルは、前記ベース部材の前記ステータコアに近接する一方の表面側に配置され、
    前記第2連結コイルは、前記ベース部材の前記ステータコアから離間する他方の表面側に配置され、
    前記ベース部材は、
    前記第1連結コイルの前記第1接続孔に連通する第1貫通孔と、
    前記第1連結コイルの前記第1接続孔に近接すると共に前記第1連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面に達するように形成された第2貫通孔と、
    前記第1連結コイルの前記第2接続孔に近接すると共に前記第1連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面に達するように形成された第3貫通孔と、
    前記第1連結コイルの前記第2接続孔および前記第2連結コイルの前記第2接続孔に連通する第4貫通孔と、
    前記第2連結コイルの前記第1接続孔に連通する第5貫通孔とを含むステータ。
  10. 請求項9に記載のステータにおいて、
    前記第1、第2および第3連結コイル並びに前記ベース部材を含む連結コイルユニットが前記ステータコアの前記端面上に複数積層され、
    前記ステータコアの前記端面と前記連結コイルユニットとの間および互いに重なり合う前記連結コイルユニットの間には、絶縁部材が配置されるステータ。
  11. それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、対応する端部同士の電気的接続によりステータコイルを形成する複数のセグメントコイルとを含み、前記複数のセグメントコイルの少なくとも一部が前記複数のスロットの各々で前記径方向に隣り合うように前記ステータコアに組み付けられ、前記周方向に隣り合う前記セグメントコイルの前記端部の層が前記径方向に複数形成されたステータの製造方法において、
    同一層に含まれる複数の前記端部を対応する他の前記セグメントコイルの前記端部に電気的に接続すると共に、前記同一層に含まれる複数の前記端部の接続部の電気抵抗を測定するステップを含み、前記ステップを前記層ごとに実行するステータの製造方法。
  12. 請求項11に記載のステータの製造方法において、
    前記同一層に含まれる複数の前記端部を対応する他の前記セグメントコイルの前記端部に一括して電気的に接続するステータの製造方法。
  13. 請求項11または12に記載のステータの製造方法において、
    前記ステップを前記径方向における外層側から内層側に向けて前記層ごとに実行するステータの製造方法。
  14. 請求項11から13の何れか一項に記載のステータの製造方法において、
    対応する2つの前記セグメントコイルの前記端部同士を接続する際に、前記2つの前記セグメントコイルの各々に抵抗測定装置のプローブに接触可能な導体露出部を前記接続部に近接して形成するステータの製造方法。
  15. 請求項14に記載のステータの製造方法において、
    前記セグメントコイルは、表面に絶縁被膜が施された導電体であり、
    前記セグメントコイルの前記端部からは、前記絶縁被膜が除去されており、
    前記2つの前記セグメントコイルの前記端部を筒状の連結部材の両端に嵌合して電気的に接続すると共に、前記端部の一部を前記連結部材から露出させて前記導体露出部を形成するステータの製造方法。
  16. 請求項15に記載のステータの製造方法において、
    前記セグメントコイルは、前記ステータコアの一方の端面側から互いに異なる前記スロットに挿入される2つの脚部を含む第1セグメントコイルと、前記ステータコアの他方の端部側から互いに異なる前記スロットに挿入される2つの脚部を含む第2セグメントコイルとを含み、
    前記第1および第2セグメントコイルの前記端部は、前記2つの脚部の先端部であり、
    前記第1および第2セグメントコイルの前記端部同士を前記スロット内で前記連結部材により電気的に接続するステータの製造方法。
  17. 請求項16に記載のステータの製造方法において、
    前記第1および第2セグメントコイルの前記2つの脚部を互いに異なる長さに形成し、前記2つの脚部の短い方を長い方よりも前記径方向における内層側に配置するステータの製造方法。
  18. 請求項16または17に記載のステータの製造方法において、
    前記第1および第2セグメントコイルを前記スロットに挿入する前に、前記第1および第2セグメントコイルの何れか一方の前記端部に前記連結部材を装着するステータの製造方法。
  19. 請求項14から18の何れか一項に記載のステータの製造方法において、
    前記複数のセグメントコイルの前記少なくとも一部を前記複数のスロットに挿入する前に、前記複数のスロットの各々に絶縁部材を配置するステータの製造方法。
  20. 請求項11から13の何れか一項に記載のステータの製造方法において、
    前記複数のセグメントコイルは、
    それぞれ対応する前記スロットに挿入される複数のスロットコイルと、
    一方の端部に形成された第1接続孔および他方の端部に形成された第2接続孔を有すると共に前記ステータコアの端面に沿って配置される複数の第1連結コイルと、
    一方の端部に形成された第1接続孔および他方の端部に形成された第2接続孔を有すると共に前記ステータコアの軸方向における前記第1連結コイルの外側に配置される複数の第2連結コイルと、
    前記第1連結コイルの前記第2接続孔および前記第2連結コイルの前記第2接続孔に嵌合される複数の第3連結コイルとを含み、
    (a)何れかの前記層に含まれる複数の前記スロットコイルの端部の各々を対応する前記第1連結コイルの前記第1接続孔に嵌合すると共に、複数の前記第3連結コイルを対応する前記第1連結コイルの前記第2接続孔に嵌合した後、前記スロットコイルと前記第1連結コイルとの接続部および前記第1連結コイルと前記第3連結コイルとの接続部の電気抵抗を測定するステップと、
    (b)前記何れかの層の外側の層に含まれる複数の前記スロットコイルの前記端部の各々を対応する前記第2連結コイルの前記第1接続孔に嵌合すると共に、前記複数の前記第3連結コイルを対応する前記第2連結コイルの前記第2接続孔に嵌合した後、前記スロットコイルと前記第2連結コイルとの接続部および前記第2連結コイルと前記第3連結コイルとの接続部の電気抵抗を測定するステップとを含み、
    前記ステップ(a)および(b)を繰り返し実行するステータの製造方法。
  21. 請求項20に記載のステータの製造方法において、
    ステップ(a)は、前記第1連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの前記端部の端面、前記第1連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面の2箇所、および前記第3連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の端面を抵抗測定装置のプローブに接触可能な導体露出部として用い、
    ステップ(b)は、前記第2連結コイルの前記第1接続孔に嵌合された前記スロットコイルの前記端部の端面、前記第2連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の表面の2箇所、および前記第3連結コイルの前記ステータコア側とは反対側の前記端面を前記導体露出部として用いるステータの製造方法。
  22. 対応する端部同士が電気的に接続される複数のセグメントコイルを含み、前記複数のセグメントコイルの少なくとも一部が径方向に隣り合うように配置され、周方向に隣り合う前記セグメントコイルの前記端部の層が径方向に複数形成された環状のコイルにおいて、
    対応する前記端部同士は、連結部材を介して、あるいは互いに嵌合されることにより電気的に接続され、
    前記複数のセグメントコイルの各々は、対応する前記セグメントコイルとの接続部に近接すると共に抵抗測定装置のプローブに接触可能な導体露出部を含むコイル。
  23. 対応する端部同士が電気的に接続される複数のセグメントコイルを含み、前記複数のセグメントコイルの少なくとも一部が径方向に隣り合うように配置され、周方向に隣り合う前記セグメントコイルの前記端部の層が径方向に複数形成された環状のコイルの製造方法において、
    同一層に含まれる複数の前記端部を対応する他の前記セグメントコイルの前記端部に電気的に接続すると共に、前記同一層に含まれる複数の前記端部の接続部の電気抵抗を測定するステップを含み、前記ステップを前記層ごとに実行するコイルの製造方法。
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