JP7059731B2 - アルミダイカスト金型用部品 - Google Patents
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Description
以下、本発明の第1実施形態に係るアルミダイカスト金型用部品(以降、「第1部品」と称される場合がある。)について説明する。
第1部品は、アルミダイカスト金型の空洞部に露出する基材の表面である基材露出面を有するアルミダイカスト金型用部品である。尚、本明細書における「アルミダイカスト」は、アルミニウムの金型鋳造法のみならず、アルミニウム合金の金型鋳造法をも含むものとする。また、第1部品は、アルミダイカスト金型の空洞部に露出する基材の表面である基材露出面を有する部品である限り、特に限定されない。このような部品の具体例としては、例えば、アルミダイカスト金型のキャビティ又はコアを構成する部品及び鋳抜きピン等の部品を挙げることができる。
上記のように、第1部品においては、アルミダイカスト金型の空洞部に露出する基材の表面である基材露出面の少なくとも一部に、珪素(Si)及び水素(H)を含むダイヤモンドライクカーボン被膜(DLC-Si膜)によって構成される第1層が形成されている。更に、第1層の基材露出面とは反対側の表面であるDLC外表面の少なくとも一部に、マグネシウム(Mg)、珪素(Si)及びアルミニウム(Al)を含む金属酸化物被膜(酸化物膜)によって構成される第2層が形成されている。加えて、金属酸化物被膜(酸化物膜)におけるアルミニウム(Al)の酸素(O)に対する原子数比(Al/O)が0.04以上であり且つ0.68未満である。
以下、本発明の第2実施形態に係るアルミダイカスト金型用部品(以降、「第2部品」と称される場合がある。)について説明する。
第2部品は、上述した第1部品であって、金属酸化物被膜(酸化物膜)における珪素(Si)のアルミニウム(Al)に対する原子数比(Si/Al)が1.2よりも大きく且つ15未満である、アルミダイカスト金型用部品である。
0.25未満である。
上記のように、第2部品においては、金属酸化物被膜(酸化物膜)における珪素(Si)のアルミニウム(Al)に対する原子数比(Si/Al)が1.2よりも大きく且つ15未満である。これにより、第2層の長期耐久性を確保しつつ、上述したようなメカニズムによる耐焼き付き性の向上効果を確実に達成することができる。
以下、本発明の第3実施形態に係るアルミダイカスト金型用部品(以降、「第3部品」と称される場合がある。)について説明する。
第3部品は、上述した第1部品又は第2部品であって、金属酸化物被膜(酸化物膜)におけるアルミニウム(Al)の含有率が2at%以上であり且つ8at%未満である、アルミダイカスト金型用部品である。
上記のように、第3部品においては、金属酸化物被膜(酸化物膜)におけるアルミニウム(Al)の含有率が2at%以上であり且つ8at%未満である。これにより、上述したようなメカニズムによる耐焼き付き性の向上効果を確実に達成することができる。
本発明の実施例に係るアルミダイカスト金型用部品につき、図面を参照しながら、以下に詳しく説明する。金型用合金工具鋼SKD61によって形成された鋳抜きピンを準備し、当該鋳抜きピンの表面に、以下の表1に列挙する第1層及び第2層を形成した。第1層及び第2層の厚みはそれぞれ3μm及び2μmとした。
〈耐焼き付き性〉
上述した本発明の実施例に係る試料WE1乃至WE5及び比較例に係る試料CE1乃至CE5(鋳抜きピン)をアルミダイカストマシンにセットした。鋳造条件としては、ダイカストマシンの型締め力を500tとし、ダイカスト時の鋳造圧力を55MPaとし、アルミニウム合金ADC12の溶湯温度を650℃とした。当該条件下にて、それぞれ350ショットのダイカストを鋳造した。そして、各種鋳抜きピンの各々について、350ショットのダイカスト鋳造工程の途中及び完了後において鋳抜きピンの表面に焼き付いたアルミニウムの厚み(焼き付き厚み)を計測した。
以上の結果から、本発明によれば、アルミニウムを含む溶湯に対する耐焼き付き性が更に改善されたアルミダイカスト金型用部品を提供することができることが確認された。
Claims (3)
- アルミダイカスト金型の空洞部に露出する基材の表面である基材露出面を有するアルミダイカスト金型用部品であって、
前記基材露出面の少なくとも一部に、珪素(Si)及び水素(H)を含むダイヤモンドライクカーボン被膜によって構成される第1層が形成されており、
前記第1層の前記基材露出面とは反対側の表面であるDLC外表面の少なくとも一部に、マグネシウム(Mg)、珪素(Si)及びアルミニウム(Al)を含む金属酸化物被膜によって構成される第2層が形成されており、
前記金属酸化物被膜におけるアルミニウム(Al)の酸素(O)に対する原子数比(Al/O)が0.04以上であり且つ0.68未満である、
アルミダイカスト金型用部品。 - 請求項1に記載されたアルミダイカスト金型用部品であって、
前記金属酸化物被膜における珪素(Si)のアルミニウム(Al)に対する原子数比(Si/Al)が1.2よりも大きく且つ15未満である、
アルミダイカスト金型用部品。 - 請求項1又は請求項2に記載されたアルミダイカスト金型用部品であって、
前記金属酸化物被膜におけるアルミニウム(Al)の含有率が2at%以上であり且つ8at%未満である、
アルミダイカスト金型用部品。
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