JP7058936B2 - 乳タンパク質濃縮物を主原料とした発酵乳およびその製造方法 - Google Patents

乳タンパク質濃縮物を主原料とした発酵乳およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液状の乳タンパク質濃縮物(MPC)を主原料とした、滑らかな食感を有する濃厚な発酵乳およびその製造方法に関する。
発酵乳は広く一般的に食される健康食品であり、需要者の嗜好の多様化に伴い、多様な発酵乳の需要が存在し、なかでも、濃厚な味わいを付与した発酵乳の需要は増加している。濃厚な味わいを付与した発酵乳の製造方法として、原料乳への増粘剤などの添加により、発酵乳に粘性を付与する方法(特許文献1)や、遠心分離法、水きり法などにより、発酵乳を濃縮する方法(特許文献2)が知られている。
一方、濃厚な味わいを付与した発酵乳を製造する方法として、限外ろ過処理によって濃縮した高タンパク質の原料乳を用いて発酵させる方法が開示されている(特許文献3)。ただし、原料乳の濃縮倍率が低いため、かかる発酵乳は濃厚さにおいて十分ではなく、MPCに特有のパサつきの問題は発生していない。また、濃厚な味わいを付与した発酵乳を製造する方法として、ナノろ過処理によって濃縮した所定の成分のMPCを含む原料乳を用いて発酵させる方法が開示されている(特許文献4)。ただし、MPCを含む原料乳にクリームを添加して、かかる発酵乳は食感の滑らかさを引き出している。
特開2004-215563号公報 特開2005-318855号公報 特開平1-112947号公報 特表2010-502182号公報
しかしながら、原料乳に増粘剤などを添加する方法では、発酵乳の風味を損なう恐れがあり、また、増粘剤などの添加物を含まない食品への需要が高まっており、必ずしも好ましいとは言えない。また、遠心分離法、水切り法などにより、発酵乳を濃縮する方法では、ホエイが排出されるため、その処理が課題となる。
本発明者らは、従来よりも高濃度のMPCを用いて発酵乳を製造した場合、かかる発酵乳の味わいは濃厚となるものの、パサつきの問題が発生することを見出した。また、粉末状のMPCを原料として発酵乳を製造した場合、粉末状のMPCの製造工程によって発生する加熱臭などにより、乳本来の味わいが損なわれる問題が発生しており、これらの理由から、十分に満足できる風味や品質を有する、高濃度のMPCを用いる発酵乳が得られていなかった。
本発明は、高タンパク質でありながら、滑らかな食感を有する濃厚な発酵乳を合理的に製造することを課題とし、かかる発酵乳では従来、パサつきの問題があり、十分に満足できる風味や食感が得られていなかった。
本発明者らは、液状のMPCが有する良質な乳風味に着目し、これを発酵乳に応用することにより、乳本来の味わいを有する濃厚な発酵乳を提供できるとの観点から、液状のMPCを主原料とした、高濃度のMPCを用いる発酵乳について研究を進めた。さらに、液状のMPCに、所定の糖類を配合して発酵させることで、増粘剤などの添加物やクリームなどの脂肪分を添加することなく、滑らかな食感を有する発酵乳が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下に関する。
[1] 原料乳を濃縮し、液状のMPCを得ること、
液状のMPCならびに、単糖類および二糖類からなる群から選択される1または2以上の糖類を配合(添加)してなる調合乳を調製すること、および
調合乳を発酵することを含む、発酵乳の製造方法。
[2] 調合乳のタンパク質の濃度が、7.5~20重量%である、前記[1]に記載の発酵乳の製造方法。
[3] 限外ろ過(UF)処理により、原料乳を濃縮することを含む、前記[1]または[2]に記載の発酵乳の製造方法。
[4] 原料乳を濃縮する前に、原料乳を酸性化処理することをさらに含む、前記[1]~[3]のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
[5] 液状のMPCに水を添加し、限外ろ過処理することをさらに含む、前記[3]または[4]に記載の発酵乳の製造方法。
[6] 調合乳を発酵する前に、液状のMPCを中和(中性化)処理することをさらに含む、前記[3]~[5]のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
[7] 糖類が、ブドウ糖、ショ糖または乳糖である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
[8] 糖類の配合濃度が、1~18重量%である、前記[1]~[7]のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
[9] 前記[1]~[8]のいずれかに記載の発酵乳の製造方法により製造された発酵乳。
本発明は、液状のMPCを主原料とした、滑らかな食感を有する濃厚な発酵乳を合理的に製造する方法、および、そのようにして製造された発酵乳を提供することにある。
液状のMPCに、ブドウ糖を添加して発酵させたハードタイプ発酵乳(発明品)と、糖無添加のハードタイプ発酵乳(対照品)との官能試験の比較図を示す。 液状のMPCに、ブドウ糖を添加して発酵させたソフトタイプ発酵乳(発明品)と、糖無添加のソフトタイプ発酵乳(対照品)との官能試験の比較図を示す。 液状のMPCに、ショ糖を添加して発酵させたハードタイプ発酵乳(発明品)と、糖無添加のハードタイプ発酵乳(対照品)との官能試験の比較図を示す。 液状のMPCに、ショ糖を添加して発酵させたソフトタイプ発酵乳(発明品)と、糖無添加のソフトタイプ発酵乳(対照品)との官能試験の比較図を示す。 液状のMPCに、乳糖を添加して発酵させたハードタイプ発酵乳(発明品)と、糖無添加のハードタイプ発酵乳(対照品)との官能試験の比較図を示す。 液状のMPCに、乳糖を添加して発酵させたソフトタイプ発酵乳(発明品)と、糖無添加のソフトタイプ発酵乳(対照品)との官能試験の比較図を示す。
本発明において「発酵乳」とは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)で定義される「発酵乳」を包含する。例えば、本発明において、発酵乳は、生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳および加工乳などの乳または、これと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌または酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの、または、これらを凍結したものをいう。これらは多様なヨーグルトを包含し、例えば、セットタイプヨーグルト(ハードヨーグルト)、ソフトヨーグルト、ドリンクヨーグルト、フローズンヨーグルトである。すなわち、本発明では、上記の乳等を濃縮し、発酵乳の原料となる調合乳を調製して、調合乳を発酵することで、高濃度の発酵乳を製造する。
一般的に、プレーンヨーグルトなどのセットタイプヨーグルトは、調合乳を容器に充填し、その後に発酵すること(後発酵)により製造される。一方、ソフトヨーグルトやドリンクヨーグルトは、調合乳をタンク内等で発酵し、その後に微粒化処理や均質化処理してから容器に充填すること(前発酵)により製造される。
本発明において、原料乳を高濃度(高タンパク質)で配合し、これを発酵させて濃厚な発酵乳を製造するため、遠心分離法、水切り法のような従来法では提供できない、セットタイプヨーグルト(後発酵のヨーグルト)を提供することもできる。
本発明において「原料乳」とは、液状のMPCの原料となるものであり、公知の原料乳を適宜使用することができる。本発明において、原料乳とは、殺菌前のものでも、殺菌後のものでもよい。本発明において、原料乳には、例えば、生乳、殺菌処理した乳、脱脂乳などを含んでおり、好ましくは、脱脂乳のみを含んでいる。
本発明において、原料乳を濃縮する方法は、好ましくは、乳本来の栄養成分や風味を損ないにくい、非加熱的な方法であり、原料乳から灰分および乳糖を低減(除去)できる観点およびタンパク質を濃縮できる観点から、より好ましくは、限外ろ過(UF)処理である。本発明において、限外ろ過(UF)膜の分画分子量は、とくに限定されず、例えば8000~12000Da、好ましくは9000~11000Da、より好ましくは9500~10500Daである。本発明において、原料乳をさらに濃縮する方法は、原料乳の固形分を濃縮できる観点から、限外ろ過処理に加えて、逆浸透(RO)処理、ナノろ過(NF)処理、凍結濃縮処理、減圧蒸発濃縮処理などを適宜組み合わせてもよいが、非加熱的な方法である観点から、好ましくは、逆浸透(RO)処理、ナノろ過(NF)処理、凍結濃縮処理である。
本発明において「液状のMPC(乳タンパク質濃縮物)」とは、原料乳を液状のままで濃縮して調製した乳タンパク質濃縮物であり、好ましくは、粉末状のMPCを還元して調製した液状のMPCを含まず、乳タンパク質を全固形分に対して60~80重量%で含む液体である。本発明において、液状のMPCとは、好ましくは、限外ろ過処理により、原料乳から灰分および乳糖を除去しつつ、乳タンパク質を濃縮することで得られる液体である。かかる液体の乳タンパク質の構成比は、カゼイン:ホエイタンパク質の重量比として、好ましくは9:1~7:3、より好ましくは8:2である。一般的に、乳タンパク質濃縮物は、MPC(Milk Protein Concentrate)または、TMP(Total Milk Protein)と呼ばれており、本発明では、これらを総称して「MPC」と記す。
本発明において「調合乳」とは、液状のMPCを含む組成物である。本発明において、調合乳には、液状のMPCならびに、単糖類および/または二糖類の他に、例えば、水、脂質、タンパク質、香味成分、香料、色素、ミネラル(塩類)、ビタミン、甘味料、安定化剤、および、その他の食品用の添加物などを含んでもよい。本発明の一態様において、風味や食感が自然な発酵乳を製造する観点から、調合乳には、安定化剤、添加物を含まない。本発明の一態様において、健康志向の発酵乳を製造する観点から、脂質の濃度は、調合乳に対して、例えば3重量%以下(すなわち、0~3重量%)、好ましくは2重量%以下(すなわち、0~2重量%)、より好ましくは1重量%以下(すなわち、0~1重量%)、さらに好ましくは実質的に0重量%である(脂質の濃度の分析値が0.5重量%以下であり、調合乳に脂質を配合しない)。本発明の一態様において、原料乳における脂肪の濃度を上記の数値に設定することで、低脂肪・無脂肪の発酵乳を提供することができる。
本発明の一態様において、濃厚な発酵乳を製造する観点から、タンパク質の濃度は、調合乳に対して、好ましくは7.5~20重量%、より好ましくは8~20重量%、さらに好ましくは8.5~20重量%、さらに好ましくは9~20重量%、さらに好ましくは9.5~20重量%である。本発明の一態様において、滑らかな食感を有する発酵乳を製造する観点から、タンパク質の濃度は、調合乳に対して、好ましくは7.5~16重量%、より好ましくは7.5~15重量%、さらに好ましくは7.5~14重量%、さらに好ましくは7.5~13重量%、さらに好ましくは7.5~12重量%である。本発明の一態様において、調合乳の熱安定性の観点から、タンパク質の含有濃度は、調合乳に対して、好ましくは7.5~13重量%、より好ましくは7.5~12.5重量%、さらに好ましくは7.5~12重量%、さらに好ましくは7.5~11.5重量%、さらに好ましくは7.5~11重量%である。本発明の一態様において、滑らかな食感を有する濃厚な発酵乳を製造する観点から、タンパク質の濃度は、調合乳に対して、好ましくは7.5~16重量%、より好ましくは8~15重量%、さらに好ましくは8.5~14重量%、さらに好ましくは9~13重量%、さらに好ましくは9.5~12重量%である。
本発明の一態様において、調合乳のタンパク質は、主に、液状のMPCに由来し、カゼイン、ホエイタンパク質(α-ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリンなど)などを含む。本発明の一態様において、調合乳は、液状のMPCを主原料として含む。ここで、主原料とは、調合乳に最も多く含有される原料であり、例えば、9割以上、8割以上または7割以上で含有される原料である。
本発明の一態様において、発酵乳の過剰な塩味や、えぐ味を低減する観点、および発酵乳の適度なコク味を付与する観点から、灰分の濃度は、調合乳に対して、好ましくは0.15~2重量%、より好ましくは0.2~1.8重量%、さらに好ましくは0.25~1.6重量%、さらに好ましくは0.3~1.4重量%である。本発明の一態様において、発酵乳の過剰な塩味や、えぐ味を低減する観点、および発酵乳の適度なコク味を付与する観点から、カルシウムの濃度は、調合乳に対して、好ましくは0.05~0.7重量%、より好ましくは0.05~0.6重量%、さらに好ましくは0.1~0.5重量%。さらに好ましくは0.1~0.4重量%である。本発明の一態様において、調合乳の灰分は、主に、液状のMPCに由来し、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、塩素などを含む。
本発明において、食品に通常で用いられる乳酸菌を調合乳に添加(配合)して、調合乳を発酵させることができる。本発明において、食品に通常で用いられる乳酸菌は、好ましくは、ブルガリア菌(Lactobacillus bulgaricus)、サーモフィラス菌(Streptococcus thermophiles)、ガセリ菌(Lactobacillus gasseri)からなる群から選択される1または2以上の乳酸菌、より好ましくは、ブルガリア菌およびサーモフィラス菌の組み合わせである。すなわち、本発明において、コーデックス規格でヨーグルトスターターとして規格化されているブルガリア菌およびサーモフィラス菌の混合スターターを好適に用いることができる。本発明において、この混合スターター(ヨーグルトスターター)を用いて、発酵条件(発酵温度、発酵時間など)を勘案した上で、さらに、食品に通常で用いられるビフィズス菌、プロピオン酸菌、酵母などの有用な微生物を調合乳に添加してもよい。また、本発明において、食品に通常で用いられるビフィズス菌、プロピオン酸菌、酵母などの有用な微生物を調合乳に添加してもよい。
本発明において、調合乳の発酵では、通常の発酵乳の製造と同様の条件を設定することができる。本発明において、調合乳の発酵温度を適宜設定すればよく、好ましくは30~45℃、より好ましくは35~44℃、さらに好ましくは37~43℃に設定することができる。本発明において、調合乳の発酵時間を適宜設定すればよく、好ましくは1~36時間、より好ましくは2~24時間、さらに好ましくは3~12時間、さらに好ましくは4~8時間に設定することができる。
本発明において、調合乳の加熱殺菌処理では、通常の発酵乳の製造と同様の条件を設定することができる。本発明において、調合乳の加熱殺菌温度と加熱殺菌時間の組合せを適宜設定すればよく、例えば、規格化または汎用されている加熱殺菌条件として、75℃・達温、95℃・達温、75℃~95℃・15~60秒間、110℃~150℃・1~5秒間に設定することができる。本発明の一態様において、滑らかな食感を有する発酵乳を製造する観点から、調合乳の加熱殺菌温度と加熱殺菌時間の組合せを、好ましくは110℃~130℃・2~4秒間に設定することができる。
本発明において、液状のMPCならびに、単糖類および二糖類からなる群から選択される1または2以上の糖類を配合してなる調合乳を調製する。本発明において、単糖類および二糖類は、とくに限定されないが、風味や食感が良好な発酵乳を製造する観点から、単糖類は、例えば、ブドウ糖、マンノース、アラビノース、フルクトースなどであり、二糖類は、例えば、ショ糖、乳糖、麦芽糖、トレハロース、ラクツロースなどであり、単糖類は、好ましくは、ブドウ糖であり、二糖類は、好ましくは、ショ糖、乳糖である。かかる糖類は、増粘剤などの添加物やクリームなどの脂肪分を添加することなく、MPCを主原料とした発酵乳の食感を滑らかにする効果を有する。
本発明において、滑らかな食感を有する発酵乳を製造する観点から、調合乳の調製に際して、単糖類および二糖類からなる群から選択される1または2以上の糖類の配合(添加)濃度は、調合乳に対して、例えば1~18重量%、好ましくは1.5~18重量%、より好ましくは1.5~17重量%、さらに好ましくは1.5~15重量%、さらに好ましくは1.5~12重量%、さらに好ましくは1.5~10重量%、さらに好ましくは2~10重量%、さらに好ましくは2~8重量%、さらに好ましくは2.5~8重量%、さらに好ましくは2.5~6重量%、さらに好ましくは3~6重量%、さらに好ましくは3~5重量%である。本発明において、例えば、ブドウ糖、ショ糖および乳糖からなる群から選択される1または2以上の糖類の総量として、前記の濃度の範囲になるように、糖類を配合すればよい。本発明の一態様において、ブドウ糖、ショ糖または乳糖の配合濃度は、調合乳に対して、例えば1~18重量%、好ましくは1.5~18重量%、より好ましくは1.5~17重量%、さらに好ましくは1.5~15重量%、さらに好ましくは1.5~12重量%、さらに好ましくは1.5~10重量%、さらに好ましくは2~10重量%、さらに好ましくは2~8重量%、さらに好ましくは2.5~8重量%、さらに好ましくは2.5~6重量%、さらに好ましくは3~6重量%、さらに好ましくは3~5重量%である。なお、前記の糖類の配合濃度に、液状のMPCに由来する糖類の濃度は含まれないものとする。
本発明の一態様において、商業的に許容可能な発酵時間で制御する観点から、調合乳における乳糖の濃度は、3重量%以上、好ましくは3.2重量%以上、より好ましくは3.4重量%以上、さらに好ましくは3.6重量%以上、さらに好ましくは3.8重量%以上である。本発明の一態様において、商業的に許容可能な発酵時間で制御する観点から、調合乳における乳糖の濃度は、18重量%以下、好ましくは16重量%以下、より好ましくは14重量%以下、さらに好ましくは12重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは8重量%以下、さらに好ましくは6重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは4.8重量%以下である。なお、前記の乳糖の濃度に、液状のMPCに由来する乳糖の濃度は含まれるものとする。
本発明の一態様において、原料乳を濃縮する前に、原料乳を酸性化処理し、MPCから苦味の原因のカルシウム(Ca)を効率的に低減する(除去する)工程を含む。すなわち、本発明では、MPCからCaを低減するため、原料乳を濃縮する前に、原料乳のCaを可溶化させる酸性化処理を含むことができる。かかる酸性化処理は、Caを効率的に可溶化する観点および乳タンパク質を安定化する観点から、原料乳のpHを、例えば5.5~6.5、好ましくは5.5~6.2、より好ましくは5.5~6.0、さらに好ましくは5.5~5.8に調整し、例えば0.5時間以上、好ましくは1時間以上、より好ましくは1.5時間以上、さらに好ましくは2時間以上で保持する。かかる酸性化処理は、原料乳のpHを調整できれば、とくに限定されないが、例えば、塩酸、リン酸、クエン酸などを原料乳に添加する。
本発明の一態様において、液状のMPCに水を添加して、限外ろ過処理し、MPCから灰分および乳糖を効率的に低減する工程を含む。すなわち、本発明では、MPCから灰分および乳糖を低減するため、液状のMPCに加水する限外ろ過処理である透析ろ過(DF)処理を含むことができる。かかる透析ろ過処理は、液状のMPCから灰分および乳糖を効率的に低減(除去)できる観点およびタンパク質を効率的に濃縮できる観点から、複数回であってもよい。
本発明の一態様において、調合乳を発酵する前に、液状のMPCを中和(中性化)処理し、液状のMPCまたは調合乳の加熱殺菌処理における熱安定性を付与する工程を含む。すなわち、本発明では、液状のMPCまたは調合乳の加熱殺菌処理における熱安定性を付与するため、酸性化処理した液状のMPCの中和処理を含むことができる。かかる中和処理は、乳タンパク質を安定化する観点から、液状のMPCのpHを、例えば6.5~7.0、好ましくは6.5~6.9、より好ましくは6.5~6.8、さらに好ましくは6.5~6.7に調整する。
以下に、本発明に係る方法を実施例に基づき、さらに詳しく説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
[実施例1]
(a1)液状のMPCの調製
生乳(原乳)を遠心分離処理(50℃)して、脱脂乳を調製し、この脱脂乳を冷却(5℃)した後に、リン酸を用いて、この脱脂乳のpHを5.7に調整して2時間で保持(酸性化処理)した。そして、この脱脂乳を限外ろ過(UF)処理(スパイラル型膜、Koch社 HpHT 3838-K131-NYV、分画分子量:10,000Da、膜面積:6.1m×並列2本)し、濃縮倍率で3.2倍に濃縮して、濃縮液を調製した。そして、この濃縮液のpHを6.7に中和して調整し、液状の乳タンパク質濃縮物(MPC)を調製した。
(b1)糖類を配合した液状のMPCの発酵乳(ハードタイプ、ソフトタイプ)の製造
発明品として、(a1)で調製した液状のMPCに水を添加し、全固形分の濃度が15重量%、タンパク質の濃度が9.7重量%となるように調整し、これを3等分し、それぞれに、ブドウ糖を4重量%、ショ糖を4重量%または乳糖(無水)を3重量%で配合して、調合乳を調製した。そして、プレート式熱交換器(Power point International 社)を用いて、この調合乳を130℃、2秒間で連続式に加熱した後に、この調合乳を冷却(43℃)し、乳酸菌スターター(明治ブルガリアヨーグルトから分離した)を2重量%で添加してから、pHが4.6になるように発酵(43℃、340分間)させて、ハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳を製造した。このとき、ソフトタイプの発酵乳は、ハードタイプの発酵乳をスリーワンモーターで攪拌してから、フィルター(孔径:250μm)を通過させて製造した。
[比較例1]
(a2)液状のMPCの調製
実施例1の(a1)と同様にして、液状のMPCを調製した。
(b2)糖無添加の液状のMPCの発酵乳(ハードタイプ、ソフトタイプ)の製造
対照(比較対照)品として、(a1)で調製した液状のMPCに水を添加し、全固形分の濃度が15重量%、タンパク質の濃度が9.7重量%となるように調整し、調合乳を調製した。そして、プレート式熱交換器を用いて、この調合乳を130℃、2秒間で連続式に加熱した後に、この調合乳を冷却(43℃)し、乳酸菌スターター(明治ブルガリアヨーグルトから分離した)を2重量%で添加してから、pHが4.6になるように発酵(43℃、340分間)させて、ハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳を製造した。このとき、ソフトタイプの発酵乳は、ハードタイプの発酵乳をスリーワンモーターで攪拌してから、フィルター(孔径:250μm)を通過させて製造した。
[試験例1]
(c)ハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳の官能検査
発明品と対照品の発酵乳について、風味と食感を官能検査(専門パネル:10名、評価:5段階)した。ブドウ糖を配合したハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳の官能検査の結果と、糖無添加のハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳の官能検査の結果の比較図を、それぞれ図1および図2に示す。ショ糖を配合したハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳の官能検査の結果と、糖無添加のハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳の官能検査の結果の比較図を、それぞれ図3および図4に示す。乳糖を配合したハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳の官能検査の結果と、糖無添加のハードタイプおよびソフトタイプの発酵乳の官能検査の結果の比較図を、それぞれ図5および図6に示す。
ブドウ糖を配合した発酵乳では、糖無添加の発酵乳に比べて、食感の滑らかさと甘味が向上され、えぐ味が低減された。ショ糖を配合した発酵乳では、糖無添加の発酵乳に比べて、食感の滑らかさと甘味が向上され、酸味とえぐ味が低減された。乳糖を配合した発酵乳では、糖無添加の発酵乳に比べて、食感の滑らかさと乳風味が向上され、えぐ味が低減された。
[試験例2]
(d)低カルシウムのMPCの調製
生乳(原乳)を遠心分離処理(50℃)して、脱脂乳を調製し、この脱脂乳を冷却(5℃)した後に、この脱脂乳のpHを未調整にするか(pHは6.7である)、塩酸を用いて、この脱脂乳のpHを6.1および5.7に調整して2時間で保持(酸性化処理)した。そして、この脱脂乳を、それぞれ限外ろ過(UF)処理(スパイラル型膜、Koch社 HpHT 3838-K131-NYV、分画分子量:10,000Da、膜面積:6.1m×並列2本)し、濃縮倍率で4倍に濃縮して、濃縮液を調製した。そして、この濃縮液のpHを6.7に中和して調整し、液状のMPCを調製した。これらの液状のMPCの組成を表1に示す。
Figure 0007058936000001
原料乳(脱脂乳)を酸性化処理して、原料乳のpHを変化させることにより、所望のCaの濃度を有するMPCを調製することができる。そして、このMPCを主原料として、発酵乳を製造することができる。
本発明は、MPCを主原料とした、高タンパク質でありながら、滑らかな食感を有する濃厚な発酵乳を合理的に製造する方法、および、そのようにして製造された発酵乳を提供する。

Claims (18)

  1. 限外ろ過処理により、原料乳を濃縮した、乳タンパク質を全固形分に対して60~80重量%で含む液状のMPCを得ること、
    得られた液状のMPCに、単糖類および二糖類からなる群から選択される1または2以上の糖類(乳糖を除く)を配合すること、
    を含む、
    灰分の濃度が、0.15~2重量%であり、
    乳糖の濃度が、3重量%以上18重量%以下である調合乳の製造方法
  2. 調合乳のタンパク質の濃度が、7.5~20重量%である、請求項1に記載の製造方法
  3. 液状のMPCが、原料乳を酸性化処理した後に濃縮して得られた液状のMPCである、請求項1または2に記載の製造方法
  4. 酸性化処理が、原料乳のpHを、5.5~6.5に調整し、0.5時間以上で保持する、請求項に記載の製造方法
  5. 液状のMPCが、原料乳を濃縮した後に、水を添加し、限外ろ過処理して得られた液状のMPCである、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法
  6. 液状のMPCが、原料乳を中和処理して得られた液状のMPCである、請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法
  7. 中和処理が、原料乳のpHを、6.5~7.0に調整する、請求項に記載の製造方法
  8. 75℃・達温、95℃・達温、75℃~95℃・15~60秒間、110℃~150℃・1~5秒間のいずれかの条件で加熱殺菌処理することを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法
  9. 糖類が、ブドウ糖またはショ糖である、請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法
  10. 配合される糖類の濃度が、1~18重量%である、請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の製造方法によって製造された調合乳を発酵することを含む、発酵乳の製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造方法により製造された発酵乳。
  13. 原料乳を濃縮し、液状のMPCを得ること、
    液状のMPCならびに、単糖類および二糖類からなる群から選択される1または2以上の糖類を配合してなる調合乳を調製すること、および
    調合乳を発酵することを含む、発酵乳の食感を滑らかにする方法。
  14. 原料乳を濃縮し、液状のMPCを得ること、
    液状のMPCならびに、単糖類および二糖類からなる群から選択される1または2以上の糖類を配合してなる調合乳であって、灰分の濃度が0.15~2重量%である調合乳を調製すること、および
    調合乳を発酵することを含む、発酵乳の食感を滑らかにし、かつ、発酵乳の塩味またはえぐ味を低減、もしくは発酵乳にコク味を付与する方法。
  15. 原料乳を濃縮し、液状のMPCを得ること、
    液状のMPCならびに、単糖類および二糖類からなる群から選択される1または2以上の糖類を配合してなる調合乳であって、カルシウムの濃度が0.05~0.7重量%である調合乳を調製すること、および
    調合乳を発酵することを含む、発酵乳の食感を滑らかにし、かつ、発酵乳の塩味またはえぐ味を低減、もしくは発酵乳にコク味を付与する方法。
  16. 液状のMPCが、乳タンパク質を全固形分に対して60~80重量%で含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 調合乳のタンパク質の濃度が7.5~16重量%である、請求項13~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 調合乳の糖質の濃度が1~18重量%である、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
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