JP7056747B2 - 情報処理装置、処理装置、情報処理方法、処理方法、決定方法、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、処理装置、情報処理方法、処理方法、決定方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は情報処理装置、処理装置、情報処理方法、処理方法、決定方法、およびプログラムに関する。
ガスをセンサで測定することにより、ガスに関する情報を得る技術が開発されている。
特許文献1は、複数のセンサ素子を設けた匂いセンサを開示している。具体的には、複数のセンサ素子にはそれぞれ異なる特性を有する物質吸着膜が設けられており、各センサ素子は作用させようとする分子に特異的な反応を示す構成をとれることが開示されている。
国際公開第2017/085939号
しかし、特許文献1には、検出の目的に応じてセンサ素子の組み合わせをどのように選定すればよいかや、好ましい検出環境について開示されていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、所望の目的のために、適したセンサの組み合わせ、または好ましい検出環境を導出する技術を提供することにある。
本発明の情報処理装置は、
複数種類のセンサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づき、前記センサの検出環境の推奨条件と、一以上の前記センサからなる組み合わせとを関連づけた推奨情報を生成する推奨情報生成手段を備える。
本発明の第1の決定方法は、
本発明の情報処理装置で生成された前記推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、使用する前記センサを決定する方法である。
本発明の第2の決定方法は、
本発明の情報処理装置で生成された前記推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記検出環境を決定する方法である。
本発明の第1の処理装置は、
センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、前記組み合わせを出力し、
前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である。
本発明の第2の処理装置は、
センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記推奨条件を出力し、
前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である。
本発明の情報処理方法は、
複数種類のセンサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づき、前記センサの検出環境の推奨条件と、一以上の前記センサからなる組み合わせとを関連づけた推奨情報を生成する推奨情報生成ステップを含む。
本発明の第1の処理方法は、
センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、前記組み合わせを出力し、
前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である。
本発明の第2の処理方法は、
センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記推奨条件を出力し、
前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である。
本発明の第1のプログラムは、
本発明の情報処理方法の各ステップをコンピュータに実行させる。
本発明の第2のプログラムは、
本発明の処理方法の各ステップをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、所望の目的のために、適したセンサの組み合わせ、または好ましい検出環境を導出する技術を提供できる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
第1の実施形態に係る情報処理装置の構成を例示する図である。 センサを例示する図である。 時系列データを例示する図である。 複数種類のセンサの集合からのセンサ出力データを例示する図である。 第1の実施形態に係る情報処理方法を例示するフローチャートである。 第1の実施形態に係る予測式生成手段で行われる機械学習に用いられる予測モデルを例示する図である。 情報処理装置を実現するための計算機を例示する図である。 第2の実施形態に係る情報処理装置の構成を例示する図である。 第2の実施形態に係る情報処理方法を例示するフローチャートである。 第3の実施形態に係る処理装置の構成を例示する図である。 第3の実施形態に係る処理方法を例示するフローチャートである。 第4の実施形態に係る処理装置の構成を例示する図である。 第4の実施形態に係る処理方法を例示するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
なお、以下に示す説明において、特に説明する場合を除き、各装置の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る情報処理装置20の構成を例示する図である。本実施形態に係る情報処理装置20は、推奨情報生成手段270を備える。推奨情報生成手段270は、複数種類のセンサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づき、推奨情報を生成する。推奨情報は、センサの検出環境の推奨条件と、一以上のセンサからなる組み合わせとを関連づけた情報である。以下に詳しく説明する。
本図の例において、情報処理装置20は、予測式生成手段210および抽出手段220をさらに備える。予測式生成手段210は、機械学習を行うことにより、複数の特徴量を変数とする式であって、におい成分に関する予測を行うための予測式を生成する。抽出手段220は、予測式における複数の特徴量に対する複数の重みに基づいて、集合から一以上のセンサを抽出する。具体的には抽出手段220は、予測式において、複数の重みのうち予め定められた条件を満たす、または満たさない重みで重みづけられた特徴量の、出力元であるセンサを抽出する。そして、抽出手段220は、抽出されたセンサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報を生成する。また、推奨情報は一以上の推奨組み合わせ情報を含む。
図2は、センサ10を例示する図である。センサ10は、分子が付着する受容体を有し、その受容体における分子の付着と離脱に応じて検出値が変化するセンサである。なお、センサ10によってセンシングされているガスを、対象ガスと呼ぶ。また、センサ10から出力される検出値の時系列データを、時系列データ14と呼ぶ。ここで、必要に応じ、時系列データ14をYとも表記し、時刻tの検出値をy(t)とも表記する。Yは、y(t)が列挙されたベクトルとなる。
例えばセンサ10は、膜型表面応力センサ(Membrane-type Surface stress Sensor; MSS)である。MSSは、受容体として、分子が付着する官能膜を有しており、その官能膜に対する分子の付着と離脱によってその官能膜の支持部材に生じる応力が変化する。MSSは、この応力の変化に基づく検出値を出力する。
MSSの官能膜には有機系、無機系、およびバイオ系のように様々な材料を用いることができる。センサ10の応答する対象分子および、応答特性は官能膜に依存する。したがって、互いに異なる官能膜を有する複数種類のセンサ10を組み合わせることにより、様々な成分を含む混合ガスからなる複雑なにおいを分析可能となる。
なお、センサ10は、MSSには限定されず、受容体に対する分子の付着と離脱に応じて生じる、センサ10の部材の粘弾性や動力学特性(質量や慣性モーメントなど)に関連する物理量の変化に基づいて検出値を出力するものであればよく、カンチレバー式、膜型、光学式、ピエゾ、振動応答などの様々なタイプのセンサを採用することができる。これらのセンサ10においても、センサ10が応答する対象分子および、応答特性の少なくとも一方が互いに異なる複数種類のセンサ10を組み合わせることができる。なお、複数種類のセンサ10は、同じ属性の情報(付着分子の質量等)を検出してよい。
ここで、センサ10の種類は多数にのぼる。一方で、実際に検出装置において用いることができるセンサ10の数には限りがある。そこで、目的の検出を行うためにどの種類のセンサ10を組み合わせて用いるのがよいかを選定する必要がある。また、センサ10の出力は、その検出環境にも依存する。したがって、環境に依存して、好ましいセンサ10の組み合わせは異なりうる。同様に、用いるセンサ10の組み合わせに依存して、好ましい検出環境の条件は異なりうる。
本実施形態に係る情報処理装置20によれば、推奨される検出環境とセンサ10の組み合わせとを関連づけた推奨情報が得られる。そして、推奨情報に基づいて、好ましいセンサ10の組み合わせおよび検出環境での検出が可能となる。
本実施形態において予測式生成手段210は、複数種類のセンサ10の集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習を行うことにより、におい成分に関する予測を行うための予測式を生成する。予測式は複数の特徴量を変数とする式であり、予測式において各特徴量に対する重みは、その特徴量が予測結果に及ぼす寄与の大きさに対応する。したがって、抽出手段220は予測式を示す情報に基づき、目的に対して寄与が大きなセンサ10と寄与が小さなセンサ10とを判別することができる。
ここで、予測式生成手段210は、検出環境に基づいた分岐を含むモデルを用いて予測式を生成する。そうすることで、好ましいセンサ10の組み合わせが検出環境に対応付けて導き出される。また、予測式生成手段210は、推奨組み合わせ情報に、予測式に適した検出環境の条件であって、分岐の条件に基づく検出環境の条件を推奨条件として関連づける。そして、このように互いに関連づけられた推奨組み合わせ情報と推奨条件とを複数組含む推奨情報が生成される。
特徴量および予測式について以下に詳しく説明する。特徴量はセンサ10の出力に基づいて得られる値である。ただし、一つのセンサ10に対しては一つ以上の特徴量が得られ、各特徴量は、一つのセンサ10の出力にのみ依存する。
時系列データ14は、センサ10が出力した検出値を、センサ10から出力された時刻が早い順に並べた時系列のデータである。ただし、時系列データ14は、センサ10から得られた検出値の時系列データに対して、所定の前処理が加えられたものであってもよい。前処理としては、例えば、時系列のデータからノイズ成分を除去するフィルタリングなどを採用することができる。
図3は、時系列データ14を例示する図である。時系列データ14は、センサ10を対象ガスに曝すことで得られる。ただし、時系列データ14は、センサ10を測定対象のガスに曝す操作と、センサ10から測定対象のガスを取り除く操作とで得ても良い。本図の例において、センサ10を対象ガスに曝すことで期間P1のデータが得られ、センサ10から測定対象のガスを取り除く操作により期間P2のデータが得られる。なお、センサ10から測定対象のガスを取り除く操作はたとえばセンサ10をパージガスに曝す操作が挙げられる。また、センサ10による対象ガスの測定においては、センサ10を測定対象のガスに曝す操作と、センサ10から測定対象のガスを取り除く操作を繰り返し行い、複数の時系列データ14を得ても良い。
図4は、複数種類のセンサ10の集合100からのセンサ出力データ16を例示する図である。本図の例において、センサ10の集合100は、第1センサ10a、第2センサ10b、第3センサ10c、および第4センサ10dからなる。たとえば集合100はモジュール化されており、同じ対象ガスに対して同じ検出環境で測定が行われる。センサ10の集合100は、使用可能な多数のセンサ10から任意に選択された複数のセンサ10からなる。センサ出力データ16は、複数種類のセンサ10のそれぞれから得られた時系列データ14を結合したデータである。本図の例において、センサ出力データ16は、第1センサ10a、第2センサ10b、第3センサ10c、および第4センサ10dの時系列データ14を順に並べたものである。
センサ出力データ16からは、複数の特徴量が算出できる。ここで、特徴量ベクトルXを、複数の特徴量を要素とするベクトルであるとする。特徴量ベクトルXには、集合100に含まれる複数種類のセンサ10の出力に基づく複数の特徴量x(j=1,2,...,J)が含まれる。なお、xは数値であっても良いしベクトルであってもよい。xがベクトルである場合、xは同一のセンサ10の出力に基づく複数の特徴量を要素とするベクトルである。特徴量xは、たとえば、センサ10の時系列データ14、時系列データ14を微分したデータ、または、後述する寄与値の集合Ξである。予測式生成手段210は時系列データ14またはセンサ出力データ16を取得し、取得したデータに基づいて特徴量を算出することができる。ただし、予測式生成手段210は時系列データ14またはセンサ出力データ16を取得する代わりに、情報処理装置20の外部で導出された特徴量を取得しても良い。
予測式は特徴量の線形和であり、z=WX+bで表される。ここで、Wはベクトルであり、bは定数である。そして、重みWの各要素は、特徴量ベクトルXの各要素に対する係数である。そして、得られるzが予測結果を示す。予測式は判別に用いられても良いし、回帰予測に用いられても良い。たとえばあるにおい成分の有無の判別に用いられる予測式では、zが予め定められた基準以上である場合、測定対象のガスに検出対象のにおい成分が含まれていると判断し、基準未満である場合、測定対象のガスに検出対象のにおい成分が含まれていないと判断することができる。回帰予測の例としては、飲料等の製品のにおいに基づく製造品質の予測や呼気の測定による体内状態の予測等が挙げられる。
なお、上記した時系列データ14、センサ出力データ16、特徴量、および予測式の形態は例であり、本実施形態に係る時系列データ14、センサ出力データ16、特徴量、および予測式の形態は上記に限定されない。
特徴量の一例である寄与値の集合Ξについて以下に説明する。ここで、説明のため、センサ10によるセンシングを以下のようにモデル化する。
(1)センサ10は、K種類の分子を含む対象ガスに曝されている。
(2)対象ガスにおける各分子kの濃度は一定のρである。
(3)センサ10には、合計N個の分子が吸着可能である。
(4)時刻tにおいてセンサ10に付着している分子kの数はn(t)個である。
センサ10に付着している分子kの数n(t)の時間変化は、以下のように定式化できる。
Figure 0007056747000001
式(1)の右辺の第1項と第2項はそれぞれ、単位時間当たりの分子kの増加量(新たにセンサ10に付着する分子kの数)と減少量(センサ10から離脱する分子kの数)を表している。また、αとβはそれぞれ、分子kがセンサ10に付着する速度を表す速度定数と、分子kがセンサ10から離脱する速度を表す速度定数である。
ここで、濃度ρが一定であるため、上記式(1)から、時刻tにおける分子kの数n(t)は、以下のように定式化できる。
Figure 0007056747000002
また、時刻t(初期状態)でセンサ10に分子が付着していないと仮定すれば、n(t)は以下のように表される。
Figure 0007056747000003
センサ10の検出値は、対象ガスに含まれる分子によってセンサ10に働く応力によって定まる。そして、複数の分子によってセンサ10に働く応力は、個々の分子に働く応力の線形和で表すことができると考えられる。ただし、分子によって生じる応力は、分子の種類によって異なると考えられる。すなわち、センサ10の検出値に対する分子の寄与は、その分子の種類によって異なると言える。
そこで、センサ10の検出値y(t)は、以下のように定式化できる。
Figure 0007056747000004
ここで、γとξはいずれも、センサ10の検出値に対する分子kの寄与を表す。なお、「立ち上がり」は上記した期間P1に相当し、「立ち下がり」は上記した期間P2に相当する。
ここで、対象ガスをセンシングしたセンサ10から得た時系列データ14を上述の式(4)のように分解できれば、対象ガスに含まれる分子の種類や、各種類の分子が対象ガスに含まれる割合を把握することができる。すなわち、式(4)に示す分解によって、対象ガスの特徴を表すデータ(すなわち、対象ガスの特徴量)が得られる。
そこでセンサ10によって出力された時系列データ14は、特徴定数の集合Θ={θ,θ,...,θ}を用いて、以下の式(5)に示すように分解される。なお、特徴定数の集合Θは、予め定められていてもよいし、情報処理装置20によって生成されてもよい。
Figure 0007056747000005
ここで、ξは、センサ10の検出値に対する特徴定数θの寄与を表す寄与値である。
このような分解により、時系列データ14に対する各特徴定数θの寄与を表す寄与値ξが算出される。寄与値ξの集合Ξを、対象ガスの特徴を表す特徴量とすることができる。寄与値ξの集合は、例えば、ξを列挙した特徴ベクトルΞ=(ξ,ξ,...,ξ)で表される。ただし、対象ガスの特徴量は、必ずベクトルとして表現しなければならないわけではない。
ここで、特徴定数θとしては、前述した速度定数βや、速度定数の逆数である時定数τを採用することができる。θとしてβとτを使う場合それぞれについて、式(5)は、以下のように表すことができる。
Figure 0007056747000006
前述したように、センサ10の検出値に対する分子の寄与は、その分子の種類によって異なると考えられるため、上述した寄与値の集合Ξは、対象ガスに含まれる分子の種類やその混合比率に応じて異なるものになると考えられる。よって、寄与値の集合Ξは、複数種類の分子が混合されているガスを互いに区別することができる情報、すなわちガスの特徴量として利用することができる。
寄与値の集合Ξを対象ガスの特徴量として利用することには、複数種類の分子を含むガスを扱えるという利点以外の利点もある。まず、ガス同士の類似度合いを容易に把握することができるという利点がある。例えば、対象ガスの特徴量をベクトルで表現すれば、ガス同士の類似度合いを特徴ベクトル間の距離に基づいて容易に把握することができる。
また、寄与値の集合Ξを特徴量とすることには、混合比変化に対して時定数変化や混合比変化についてロバストにすることができるという利点がある。ここでいう「ロバスト性」とは、「測定環境や測定対象が少しだけ変化したとき、得られる特徴量も少しだけ変化する」という性質である。
混合比変化についてロバストであれば、例えば、2種類のガスを混合させた混合ガスについて、ガスの混合比を徐々に変化させていくと、特徴量も徐々に変化していくことになる。この性質は、式(4)において、寄与値ξがガスの濃度を表すρに比例しているため、濃度の小さな変化が寄与値の小さな変化として現れるということからわかる。
図5は、第1の実施形態に係る情報処理方法を例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理方法は、推奨情報生成ステップS270を含む。推奨情報生成ステップS270では、複数種類のセンサ10の集合100からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づき、推奨情報が生成される。
本図の例において、情報処理方法は、予測式生成ステップS210および抽出ステップS220をさらに含む。予測式生成ステップS210では、機械学習を行うことにより、予測式が生成される。抽出ステップS220では、予測式における複数の特徴量に対する複数の重みに基づいて、集合100から一以上のセンサ10が抽出される。以下に詳しく説明する。
機械学習の入力とする複数の特徴量は、既知の対象ガスをセンサ10の集合100で測定した結果により得られ、たとえば上記した特徴量ベクトルXである。予測式生成手段210は、時系列データ14、センサ出力データ16、または特徴量ベクトルXを取得する。予測式生成手段210は時系列データ14、センサ出力データ16、または特徴量ベクトルXを、予測式生成手段210からアクセス可能な記憶装置から取得しても良いし、情報処理装置20の外部の装置から取得しても良いし、センサ10から取得しても良い。予測式生成手段210が時系列データ14またはセンサ出力データ16を取得する場合、予測式生成手段210はこれらのデータに基づき特徴量ベクトルXを算出する。特徴量ベクトルXは、その場の測定により得られても良いし、予め準備されて記憶装置に保持されていても良い。
また、予測式生成手段210はその特徴量ベクトルXに対する正解データを取得する。正解データは、関連づけられた特徴量ベクトルXに対し予測式で得られるべき予測結果を示す情報である。すなわち、正解データは測定した既知の対象ガスに対応する情報である。正解データはユーザにより情報処理装置20に入力されても良いし、予測式生成手段210からアクセス可能な記憶装置に予め特徴量ベクトルX(すなわち複数の特徴量)と関連づけられて記憶されていても良い。
さらに予測式生成手段210は、特徴量に関連づけられた検出環境を取得する。この検出環境は、その特徴量の元となった時系列データ14が得られた際の検出環境である。検出環境は特に限定されないが、たとえば温度、湿度、気圧、夾雑ガスの種類、パージガスの種類、におい成分のサンプリング周期、対象物とセンサ10との距離、センサ10の周囲に存在する物体のうち少なくともいずれかを含む。温度、湿度、および気圧はそれぞれセンサ10の周囲の温度、湿度、および気圧であり、具体的にはセンサ10の官能膜を取り巻く雰囲気の温度、湿度、および気圧である。夾雑ガスの種類は、センサ10を対象ガスに曝す操作において、対象のにおい成分と共にセンサ10に供給されるガスの種類である。具体的には夾雑ガスの種類としては、窒素等の不活性ガス、および空気等が挙げられる。パージガスの種類はセンサ10から測定対象のガスを取り除く操作においてセンサ10に供給されるガスである。具体的にはパージガスとしては、窒素等の不活性ガス、および空気等が挙げられる。におい成分のサンプリング周期は、センサ10を測定対象のガスに曝す操作と、センサ10から測定対象のガスを取り除く操作を繰り返し行う場合の繰り返し周期である。対象物とセンサ10との距離は、特定の対象物の周囲にセンサ10を配置して検出を行う場合の、対象物とセンサ10との距離である。センサ10の周囲に存在する物体は、特定の対象物の周囲にセンサ10を配置して検出を行う場合の、対象物の種類である。
予測式生成手段210は、互いに関連づけられた、複数の特徴量と正解データと検出環境とを含む学習用データセットを入力とする機械学習を行う。予測式生成手段210は、学習用データセットを複数用いて機械学習を行うことで、予測式の精度を高めることができる。このような複数の学習用データセットは、上記した様に、センサ10による対象ガスの測定において、センサ10を測定対象のガスに曝す操作と、センサ10から測定対象のガスを取り除く操作を繰り返し行うことで得られる。予測式生成手段210はたとえば、予め定められた学習の反復回数(学習用データセット数)を満たした場合に学習を終了する。なお、複数の学習用データセットは、検出環境が互いに異なる二以上の学習用データセットを含む。そうすることにより、異種混合学習により分岐の条件が適切に導出され、モデルが生成される。
なお、機械学習に用いる特徴量は対象ガスに対するセンサ10の応答をシミュレーションして得られたものであってもよい。なお、複数の学習用データセットは互いに検出環境が異なるシミュレーション条件で得られた結果を用いて生成されうる。ただし、同一の検出環境に対し互いに異なる複数のシミュレーション結果が得られる場合には、複数の学習用データセットは互いに同一のシミュレーション条件で得られた結果を含んで生成されてもよい。
図6は、本実施形態に係る予測式生成手段210で行われる機械学習に用いられる予測モデルを例示する図である。本実施形態において機械学習は、複数の特徴量と正解データとに加え、特徴量に関連づけられた検出環境をさらに入力とした異種混合学習である。そして、モデルにおける分岐の条件は、異種混合学習により生成される。
機械学習に用いられるモデルは、具体的には複数のノードを含んだ階層構造を有する。そして一以上の中間ノードには分岐の条件として分岐式が位置し、最下層のアノードには予測式が位置する。本図において条件A、条件B1および条件B2は分岐の条件であり、式1から式4はそれぞれ予測式である。なお、中間ノードの数やアノードの数等、モデルの具体的な構成は特に限定されない。
予測式生成手段210は、予測式生成ステップS210において機械学習を行うことで、一以上の予測式および分岐の条件を含む具体的なモデルを生成する。具体的には、予測式生成手段210は予測式を示す情報として重みWおよび定数bを導出する。また、予測式生成手段210はモデルの構成およびモデルに含まれる各分岐の条件を示す情報を導出する。
ここで、各予測式には前提となる検出環境の条件が推奨条件として紐づけられる。各予測式は、その予測式に関連づけられた推奨条件を満たす環境下で特に有効である。推奨条件は予測式と同時に生成されるモデルにおける分岐の条件に基づく。詳しくは、推奨条件は生成されたモデルにおいて、スタートからアノードの予測式に至るまでに通る分岐の条件とその判定結果で定められる。たとえば本図の例において、条件Aが「温度>T」であり、条件B2が「湿度>H」である場合、式3に関連づけられる推奨条件は、「温度がT以下であり、かつ湿度がHより高い」である。
なお、予測式生成ステップS210において、機械学習で用いる分岐の条件を含む具体的なモデルは、機械学習により生成される代わりに、ユーザにより設定されても良い。この場合、機械学習は異種混合学習でなくても良い。
また、異種混合学習では、学習の繰り返しの中で、予測式と共に分岐条件が繰り返し更新されうるが、学習の途中の段階で得られたモデルを、以降の学習で固定して用いても良い。
次いで、抽出手段220により抽出ステップS220が行われる。抽出ステップS220において抽出手段220は、各予測式における重みと、重みに関する予め定められた条件とに基づいて、その予測式において予測結果への寄与度が高いセンサ10を抽出する。具体的には、抽出手段220は、予測式生成手段210から予測式を示す情報を取得する。そして、予測式を示す情報に示された各センサ10の特徴量に対する重みの大きさを算出する。
ここで、予測式z=WX+bにおけるWXを、集合100に含まれる各センサ10の時系列データ14に基づく特徴量x、および特徴量xに対する重みwを用いて、w+w+・・・wと書き換えることができる。なお、wはそれぞれ数値であっても良いしベクトルであってもよい。wがベクトルである場合、wの各要素は、xの要素である各特徴量に対する重みである。そして、重みの大きさは、たとえばwのノルムである。一方、wが数値である場合、重みの大きさはwの絶対値である。
抽出手段220はさらに、算出した重みの大きさが予め定められた条件を満たすか否かを判定する。条件を示す情報は抽出手段220からアクセス可能な記憶装置に予め記憶されている。たとえば、条件が「重みの大きさが基準値以上である」等、予測結果への寄与度が高いセンサ10についての条件を示す場合、抽出手段220はこの条件を満たす重みに対応するセンサ10を抽出する。一方、条件が「重みの大きさが基準値以下である」等、予測結果への寄与が低いセンサ10の条件を示す場合、抽出手段220はこの条件を満たさない重みに対応するセンサ10を抽出する。抽出されるセンサ10の数は特に限定されない。そして抽出手段220は、抽出されたセンサ10からなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報を生成する。生成された推奨組み合わせ情報は、予測式を示す情報に関連づけられる。
抽出手段220は、予測式生成手段210で生成された全ての予測式について、同様にして組み合わせ情報を生成する。
なお、図3に示したような時系列データ14において、センサ10に対し吸着および離脱する分子に関する情報は、期間P1および期間P2のそれぞれの冒頭で大きく出力が変動する部分に強く反映されると考えられる。したがって、このような冒頭部分のデータに基づく特徴量の重みが大きくなると予測される。そして仮に、期間P1および期間P2のうち定常部分のデータに基づく特徴量の重みが大きい場合、その結果はノイズ等の影響を受けているとも考えられる。これらのことから、抽出手段220は、期間P1および期間P2の一部のデータのみに基づく特徴量に対する重みに基づいて、センサ10を抽出しても良い。具体的には、期間P1および期間P2のそれぞれにおいて、期間のはじめから予め定められた時間後までの間のデータに基づく特徴量に対する重みに基づいて、センサ10を抽出しても良い。
次いで、推奨情報生成手段270が推奨情報生成ステップS270を行う。推奨情報生成ステップS270において推奨情報生成手段270は抽出手段220から、互いに関連づけられた、予測式を示す情報と、推奨条件と、推奨組み合わせ情報とを取得する。そして推奨情報生成手段270はたとえば、取得したこれらの情報を含む推奨情報を生成する。すなわち推奨情報には、推奨組み合わせ情報と、予測式を示す情報と、推奨条件とが互いに関連づけられた状態で含まれる。なお、推奨情報には、少なくとも推奨組み合わせ情報と、推奨条件とが互いに関連づけられた状態で含まれればよい。
本実施形態では、一つの集合100に対する処理において、推奨情報生成手段270が取得し、推奨情報に含ませる推奨組み合わせ情報の数は、予測式生成手段210で生成される予測式の数に依存する。すなわち予測式生成手段210で生成されるモデルの構成に依存する。推奨情報生成手段270は、抽出手段220で生成された全ての推奨組み合わせ情報を取得し、それら全ての推奨組み合わせ情報にはそれぞれ予測式を示す情報と、推奨条件とが関連づけられている。
生成された推奨情報は推奨情報生成手段270からアクセス可能な記憶装置に保持されても良いし、外部の装置に対して出力されても良いし、表示装置等でユーザに提示されても良い。
さらに互いに異なる複数の集合100に対し同様の処理を行うことにより、推奨情報に含まれる推奨組み合わせ情報および推奨条件の数を増やすことができる。この場合、推奨情報生成手段270は、推奨情報生成ステップS270において、推奨情報生成手段270からアクセス可能な記憶装置に保持された既存の推奨情報に、抽出手段220から取得した新たな推奨組み合わせ情報および推奨条件等を追加することで新たな推奨情報を生成する。そして、記憶装置の推奨情報を更新する。
本実施形態によれば、情報処理装置20で生成された推奨情報と、検出環境を示す情報とに基づいて、使用するセンサ10を決定することができる。たとえば、ユーザが特定の検出環境で使用されるセンサモジュールを作製しようとする場合、多数のセンサ10からセンサモジュールに搭載可能な数の範囲でセンサ10を選択する必要がある。そこで、ユーザは、推奨情報の中から対象の検出環境が該当する推奨条件を見つけ出す。そして、その推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報に基づいて、センサモジュールに搭載するセンサ10の組み合わせを決定する。
また、本実施形態によれば、情報処理装置20で生成された推奨情報と、使用可能なセンサ10を示す情報とに基づいて、検出環境を決定することができる。たとえば、ユーザが特定の一以上のセンサ10を使用可能であるとき、そのセンサ10を用いて目的の予測を行うためにどのような検出環境下で測定を行えばよいかを推奨情報を用いて知ることができる。具体的には、ユーザは、使用可能なセンサ10の組み合わせで実現可能な推奨組み合わせ情報を見つけ出す。そして、ユーザは、その推奨組み合わせ情報に対応づけられた推奨条件の範囲内で測定を行うのが好ましいと分かる。
さらに、推奨情報に予測式を示す情報が含まれる場合、ユーザは、最終的に採用した推奨組み合わせ情報と推奨条件に関連づけられた予測式を示す情報に従い、におい成分に関する予測を行うことができる。具体的には、におい成分に関する予測において、複数のセンサ10からの出力に基づき特徴量が算出され、その特徴量が予測式に適用される。そして、予測式による算出値に基づき予測結果が得られる。
なお、情報処理装置20は予測の目的ごとに複数の推奨情報を生成しても良い。
情報処理装置20の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、情報処理装置20の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
図7は、情報処理装置20を実現するための計算機1000を例示する図である。計算機1000は任意の計算機である。例えば計算機1000は、Personal Computer(PC)やサーバマシンなどの据え置き型の計算機である。その他にも例えば、計算機1000は、スマートフォンやタブレット端末などの可搬型の計算機である。計算機1000は、情報処理装置20を実現するために設計された専用の計算機であってもよいし、汎用の計算機であってもよい。
計算機1000は、バス1020、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120を有する。バス1020は、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1040などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
プロセッサ1040は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ1060は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス1080は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。
入出力インタフェース1100は、計算機1000と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース1100には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。その他にも例えば、入出力インタフェース1100には、センサ10が接続される。ただし、センサ10は必ずしも計算機1000と直接接続されている必要はない。例えばセンサ10は、計算機1000と共有している記憶装置に時系列データ14を記憶させてもよい。
ネットワークインタフェース1120は、計算機1000を通信網に接続するためのインタフェースである。この通信網は、例えば LAN(Local Area Network)や WAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1120が通信網に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
ストレージデバイス1080は、情報処理装置20の各機能構成部を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1040は、これら各プログラムモジュールをメモリ1060に読み出して実行することで、各プログラムモジュールに対応する機能を実現する。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態に係る情報処理装置20によれば、センサ10の組み合わせと、検出環境の条件との好ましい組み合わせを示す推奨情報を生成することができる。したがって、目的に対して適切なセンサ10の組み合わせおよび環境を知ることができる。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係る情報処理装置20の構成を例示する図である。また、図9は、第2の実施形態に係る情報処理方法を例示するフローチャートである。本実施形態に係る情報処理装置20は、以下に説明する点を除いて第1の実施形態に係る情報処理装置20と同じである。
図8の例において情報処理装置20は、予測式の予測精度を算出する予測精度算出手段230、およびセンサ10の組み合わせを評価する評価手段240をさらに備える。また、図9の例において情報処理方法は、予測精度算出ステップS230および評価ステップS240をさらに含む。ただし、本実施形態に係る情報処理装置20は、予測精度算出手段230および評価手段240の少なくとも一方を備えていなくても良い。また、本実施形態に係る情報処理方法は、予測精度算出ステップS230および評価ステップS240の少なくとも一方を含まなくても良い。
本実施形態の予測式生成ステップS210および抽出ステップS220では、第1の実施形態に係る予測式生成ステップS210および抽出ステップS220とそれぞれ同様の処理が行われる。
本実施形態に係る情報処理装置20では、抽出ステップS220に次いで、予測精度算出手段230により予測精度算出ステップS230の処理が行われる。なお、予測精度算出ステップS230の処理が行われるタイミングは予測式生成ステップS210の後かつ、後述する評価ステップS240の前である限り、特に限定されない。なお、情報処理装置20が評価手段240を備えない場合には、予測精度算出ステップS230の処理が行われるタイミングは予測式生成ステップS210の後かつ、推奨情報生成ステップS270の前であればよい。
予測精度算出ステップS230では、予測精度算出手段230が予測式生成手段210で生成された各予測式の予測精度を算出する。予測精度の算出には、学習用データセットと同様のデータセットが評価用データセットとして用いられる。すなわち、評価用データセットは複数の特徴量と正解データと検出環境とを含む。
ただし、複数の学習用データセットと複数の評価用データセットには、互いに全く同じデータセットは含まれない。たとえば情報処理装置20の外部または内部で生成された、互いに異なる複数のデータセットのうちの一部を複数の学習用データセットとして用い、残りを複数の評価用データセットとして用いることができる。
予測精度は回帰に基づく予測については回帰精度であり、たとえば最小二乗誤差または平均平方二乗誤差(RMSE)である。また、予測精度は判別に基づく予測については判別精度であり、たとえば適合率、再現率、F値、正答率、またはROC_AUCである。
予測精度算出手段230が予測精度を算出する方法の一例について詳しく説明する。予測式生成手段210が学習用データセットを取得または生成するのと同様の方法で、予測精度算出手段230は複数の評価用データセットを取得または生成することができる。予測精度算出手段230は評価用データセットに含まれる特徴量を、精度を評価しようとする予測式に入力することで、予測結果を得る。そして、得られた予測結果と、評価用データセットに含まれる正解データとが一致するか否かを判定する。そして、予測精度算出手段230は複数の評価用データセットについて同様の処理を行い、予測結果と正解データとが一致する確率を、その予測式の予測精度として算出する。算出された予測精度は、その予測式に関連づけられる。
複数の評価用データセットは、互いに異なる検出環境での測定結果に基づくものであっても良い。ただし、各予測式について、その予測式に関連づけられた検出環境の条件を満たす環境で得られた評価用データセットのみが予測精度の算出に用いられる。
次いで、評価ステップS240の処理が評価手段240により行われる。評価手段240は、センサ10の組み合わせを、たとえばその組み合わせおよび検出環境を採用する場合に用いる予測式の予測精度と、その組み合わせを採用する場合のコストとの少なくとも一方に基づいて評価する。なかでも評価手段240は、推奨組み合わせ情報に示されたセンサ10の組み合わせを採用する場合のコストに少なくとも基づいて、センサ10の組み合わせを評価することが好ましい。
コストにはたとえば初期コストおよびランニングコストが含まれる。初期コストとしては、センサ10の製造コストや調達コスト等が挙げられる。また、ランニングコストとしては、管理コスト、センサ10の劣化等に起因する交換コスト、扱いにおける人的手間等が挙げられる。
評価手段240によりアクセス可能な記憶装置には、予め各センサ10のコストを示すパラメータが保持されており、評価手段240は、組み合わせに含まれるセンサ10のコストを示すパラメータを記憶装置から取得する。そして、組み合わせに含まれる全てのセンサ10についてのコストを示すパラメータを合算し、合算値を得る。
また、評価手段240は予測精度算出手段230から、その推奨組み合わせ情報に関連づけられた予測式の予測精度を取得する。
評価手段240はさらに評価関数を用いて組み合わせを評価する。評価関数は一以上の要因に基づき評価値を算出する関数である。具体的には評価関数は、各要因における評価結果を示す評価パラメータの線形和で表される。たとえば要因をコストとした評価パラメータは、上記の様に算出された合算値であり、要因を精度とした評価パラメータは予測精度算出手段230から取得した予測精度である。また、評価関数では、各評価パラメータに対して係数が掛けられ、評価結果に対する要因ごとの重みのバランスがとられたり、評価の方向性が定められたりしている。係数は、評価パラメータの種類毎に定められている。
評価手段240はたとえば評価関数にコストを示すパラメータの合算値および予測精度を適用することにより、評価結果として評価値を算出する。なお、評価手段240により得られる評価結果は、コストに関する合算値は小さいほど高くなり、予測精度が良いほど高くなる。評価関数を示す情報は評価手段240によりアクセス可能な記憶装置に予め保持されている。算出された評価値は、推奨組み合わせ情報に関連づけられる。
評価手段240は、さらに組み合わせに含まれるセンサ10の数に基づき、センサ10の組み合わせを評価しても良い。たとえば、組み合わせに含まれるセンサ10の数を要因とする場合、たとえば、センサ10の数が、評価関数における評価パラメータとなり得る。なお、評価手段240により得られる評価結果は、組み合わせに含まれるセンサ10の数が少ないほど高くなる。
また、評価手段240は、推奨組み合わせ情報に関連づけられた推奨条件にさらに基づいて、組み合わせを評価してもよい。たとえば、推奨条件の広さを要因とする場合、たとえば、推奨条件として示された温度、湿度、気圧、周期、距離等の範囲の幅や、ガスや物体の選択肢の数が、評価関数における評価パラメータとなり得る。また、推奨条件の実用性を要因とする場合、推奨条件として示された温度、湿度、気圧、周期、距離等の範囲の中心値と、予め定められた標準値との距離が評価関数における評価パラメータとなり得る。すなわち、この距離が小さいほど実用性が高いといえる。なお、評価手段240により得られる評価結果は、推奨条件が広いほど高くなり、推奨条件の実用性が高いほど高くなる。
次いで、推奨情報生成手段270が推奨情報生成ステップS270を行う。推奨情報生成ステップS270において推奨情報生成手段270は、互いに関連づけられた、予測式を示す情報と、推奨条件と、推奨組み合わせ情報と、評価結果とを取得する。そして推奨情報生成手段270は、取得したこれらの情報を含む推奨情報を生成する。すなわち推奨情報には、推奨組み合わせ情報と、予測式を示す情報と、推奨条件と、評価結果とが互いに関連づけられた状態で含まれる。なお、本例では推奨情報が、推奨組み合わせ情報に関連づけられた、評価手段240の評価結果をさらに含む例について説明しているが、推奨情報は、評価結果に代えて、または評価結果に加えて、推奨組み合わせ情報に関連づけられた予測式の予測精度をさらに含んでもよい。
また、推奨情報生成手段270は、予測精度および評価結果の少なくとも一方に基づき、予測式の選択を行い、選択された予測式に関連づけられた情報のみが推奨情報に含まれてもよい。具体的には、推奨情報生成手段270は、予測式生成手段210で生成された予測式のうち、予め定められた基準よりも優れた予測精度の予測式を選択する。または、推奨情報生成手段270は、予測式生成手段210で生成された予測式のうち、予め定められた基準よりも優れた評価結果の予測式を選択する。そして、推奨情報生成手段270は、選択された予測式に関連づけられた情報(推奨組み合わせ情報および推奨条件等)を含む推奨情報を生成する。
本実施形態に係る情報処理装置20も、図7に示したような計算機1000により実現可能である。本実施形態において、ストレージデバイス1080は、情報処理装置20の予測精度算出手段230および評価手段240をそれぞれ実現するプログラムモジュールをさらに記憶している。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態においては第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。くわえて、予測精度算出手段230で予測式の予測精度が算出されたり、評価手段240による評価が行われたりすることで、複数の推奨組み合わせ情報等の有用性を互いに比較することができる。
(第3の実施形態)
図10は、第3の実施形態に係る処理装置30の構成を例示する図である。本実施形態に係る処理装置30は、センサ10の検出環境の推奨条件と一以上のセンサ10からなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、検出環境を示す情報とに基づいて、組み合わせを出力する。ここで、推奨情報は、複数種類のセンサ10の集合100からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である。
本図の例において、処理装置30は、抽出手段320、選択手段340および出力手段370を備える。抽出手段320は、推奨情報に含まれる推奨条件から、検出環境を示す情報が適合する推奨条件を抽出する。選択手段340は、抽出された推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報から、一以上の推奨組み合わせ情報を選択する。そして、出力手段370は、選択された推奨組み合わせ情報が示す組み合わせを出力する。
図11は、第3の実施形態に係る処理方法を例示するフローチャートである。本処理方法では、センサの検出環境の推奨条件と一以上のセンサ10からなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、検出環境を示す情報とに基づいて、組み合わせが出力される。
本図の例において、本実施形態に係る処理方法は、抽出ステップS320、選択ステップS340および出力ステップS370を含む。抽出ステップS320では、推奨情報に含まれる推奨条件から、検出環境を示す情報が適合する推奨条件が抽出される。選択ステップS340では、抽出された推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報から、一以上の推奨組み合わせ情報が選択される。そして、出力ステップS370では、選択された推奨組み合わせ情報が示す組み合わせが出力される。本実施形態に係る処理方法は処理装置30により実現される。
本実施形態に係る推奨情報は、たとえば第1および第2の実施形態の少なくともいずれかに係る推奨情報生成手段270で生成される推奨情報と同じである。また、以下の説明において情報処理装置20は、第1および第2の実施形態の少なくともいずれかに係る情報処理装置20と同じである。本実施形態に係る処理装置30および処理方法によれば、推奨情報を用いて、センサ10を使用しようとする検出環境から、好ましいセンサ10の組み合わせを求めることができる。以下に詳しく説明する。
抽出ステップS320において抽出手段320は、推奨情報および検出環境を示す情報を取得する。抽出手段320は推奨情報を、抽出手段320からアクセス可能な記憶装置または情報処理装置20から取得できる。また、処理装置30のユーザは処理装置30に対して検出環境を示す情報を入力可能である。そして、抽出手段320は入力された検出環境を示す情報を取得する。検出環境を示す情報は、たとえば、ユーザがいずれかのセンサ10を用いて測定を行おうとする際の、検出環境を示す。
第1および第2の実施形態において説明した通り、推奨情報には一以上の推奨組み合わせ情報と、それに関連づけられた推奨条件が含まれる。抽出手段320は、推奨情報の中から、検出環境を示す情報が適合する推奨条件を全て抽出する。なお、推奨条件および検出環境を示す情報はそれぞれ温度および湿度等、複数の要素を含んでも良い。その場合、抽出手段320は、検出環境が示す情報の全ての要素が適合する推奨条件を抽出する。ここで、推奨条件において特に定めがない要素については、制限が無いものとみなされる。
次いで選択手段340は選択ステップS340において、抽出手段320で抽出された推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報のうち、特に有用性が高い組み合わせを示す推奨組み合わせ情報を選択する。
たとえば、選択手段340は、抽出された推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報から、予測精度に基づいて、一以上の推奨組み合わせ情報を選択することができる。具体的には、推奨情報において、推奨条件および推奨組み合わせ情報に、その推奨条件とその推奨組み合わせ情報が示す組み合わせとを用いた場合の、におい成分に関する予測精度がさらに関連づけられていてもよい。すると、選択手段340は、抽出された推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報のうち、予測精度が最も高い推奨組み合わせ情報を選択することができる。
また、選択手段340はたとえば、推奨組み合わせ情報が示す組み合わせを用いた場合の、コストに基づいて、一以上の推奨組み合わせ情報を選択してもよい。具体的には、推奨情報において、推奨条件および推奨組み合わせ情報に、少なくともコストに基づく評価結果がさらに関連づけられていてもよい。すると、選択手段340は、抽出された推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報のうち、評価結果が最も優れる推奨組み合わせ情報を選択することができる。
また、選択手段340はたとえば、推奨組み合わせ情報が示す組み合わせに含まれるセンサ10の数に基づいて、一以上の推奨組み合わせ情報を選択してもよい。具体的には、推奨情報において、推奨条件および推奨組み合わせ情報に、少なくともセンサ10の数に基づく評価結果がさらに関連づけられていてもよい。すると、選択手段340は、抽出された推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報のうち、評価結果が最も優れる推奨組み合わせ情報を選択することができる。
なお、コストおよびセンサ10の数の少なくともいずれかに基づく評価結果は選択手段340で算出されても良い。この場合、選択手段340は、情報処理装置20の評価手段240が評価ステップS240において行ったのと同様の方法で評価結果を算出することができる。そして、選択手段340は算出した評価結果に基づいて推奨組み合わせ情報を選択する。
次いで、出力ステップS370において出力手段370は、選択手段340に選択された推奨組み合わせ情報を出力する。出力手段370はたとえば、推奨組み合わせ情報を出力手段370からアクセス可能な記憶装置に記憶させても良いし、外部の装置に対して出力しても良いし、処理装置30に接続された表示装置に表示させても良い。処理装置30のユーザは、出力された推奨組み合わせ情報に基づき、測定に用いるセンサ10の組み合わせを決定することができる。
また、出力手段370は、推奨組み合わせ情報に関連づけて、予測式を示す情報をさらに出力しても良い。予測式を示す情報はたとえば推奨組み合わせ情報に関連づけられた状態で推奨情報に含まれる。ユーザは、センサ10の組み合わせに応じて、出力された予測式を用い、におい成分に関する予測を行うことができる。
なお、選択手段340は、予測精度が最も高い一の推奨組み合わせ情報を選択する代わりに、予測精度が予め定められた基準よりも高い推奨組み合わせ情報を選択してもよい。また、選択手段340は、評価結果が最も優れる一の推奨組み合わせ情報を選択する代わりに、評価結果が予め定められた基準よりも優れる推奨組み合わせ情報を選択してもよい。これらの場合、出力手段370は、選択された全ての推奨組み合わせ情報を出力する。その際、予測精度が最も高い一の推奨組み合わせ情報または評価結果が最も優れる一の推奨組み合わせ情報が他の推奨組み合わせ情報と識別可能な状態で出力されても良い。
また、処理装置30は選択手段340を備えなくても良い。この場合、出力手段370は抽出手段320に抽出された推奨条件に関連づけられた推奨組み合わせ情報を全て出力する。
また、抽出手段320に抽出される推奨条件の数がゼロである場合、または、選択手段340で選択される推奨組み合わせ情報の数がゼロである場合、出力手段370は適当な組み合わせがないことを示す情報を出力する。
本実施形態に係る処理装置30は、図7に示したような計算機1000により実現可能である。本実施形態において、ストレージデバイス1080は、処理装置30の各機能構成部を実現するプログラムモジュールを記憶している。処理装置30は、情報処理装置20を実現するために用いられる計算機と同じ計算機で実現されてもよいし、異なる計算機で実現されてもよい。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態によれば、推奨情報を用いて、特定の検出環境に対し適したセンサ10の組み合わせを知ることができる。ひいては、におい成分の検出および検出結果に基づく予測を精度の良く行うことができる。
(第4の実施形態)
図12は、第4の実施形態に係る処理装置40の構成を例示する図である。本実施形態に係る処理装置40は、センサ10の検出環境の推奨条件と一以上のセンサ10からなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、使用可能なセンサ10を示す情報とに基づいて、推奨条件を出力する。ここで、推奨情報は、複数種類のセンサ10の集合100からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である。
本図の例において、処理装置40は、抽出手段420、選択手段440および出力手段470を備える。抽出手段420は、推奨情報に含まれる推奨組み合わせ情報から、使用可能なセンサ10を示す情報に含まれるセンサ10で、実現可能な組み合わせを示す推奨組み合わせ情報を抽出する。選択手段440は、抽出された推奨組み合わせ情報に関連づけられた推奨条件から、一以上の推奨条件を選択する。そして、出力手段470は、選択された推奨条件を出力する。
図13は、第4の実施形態に係る処理方法を例示するフローチャートである。本処理方法では、センサの検出環境の推奨条件と一以上のセンサ10からなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、使用可能なセンサ10を示す情報とに基づいて、推奨条件が出力される。
本図の例において、本実施形態に係る処理方法は、抽出ステップS420、選択ステップS440、および出力ステップS470を含む。抽出ステップS420では、推奨情報に含まれる推奨組み合わせ情報から、使用可能なセンサ10を示す情報に含まれるセンサ10で、実現可能な組み合わせを示す推奨組み合わせ情報が抽出される。選択ステップS440では、抽出された推奨組み合わせ情報に関連づけられた推奨条件から、一以上の推奨条件が選択される。そして、出力ステップS470では、選択された推奨条件が出力される。
本実施形態に係る推奨情報は、たとえば第1および第2の実施形態の少なくともいずれかに係る推奨情報生成手段270で生成される推奨情報と同じである。また、以下の説明において情報処理装置20は、第1および第2の実施形態の少なくともいずれかに係る情報処理装置20と同じである。本実施形態に係る処理装置40および処理方法によれば、推奨情報を用いて、特定のセンサ10の組み合わせを用いる際に好ましい検出環境の条件を求めることができる。以下に詳しく説明する。
抽出ステップS420において抽出手段420は、推奨情報および使用可能なセンサ10を示す情報を取得する。抽出手段420は推奨情報を、抽出手段420からアクセス可能な記憶装置または情報処理装置20から取得できる。また、処理装置40のユーザは処理装置40に対して使用可能なセンサ10を示す情報を入力可能である。そして、抽出手段420は入力された、使用可能なセンサ10を示す情報を取得する。使用可能なセンサ10を示す情報は、複数のセンサ10を示しても良い。使用可能なセンサ10を示す情報はたとえば、ユーザがセンサモジュール等で同時に使用可能なセンサ10の組み合わせを示す。使用可能なセンサ10を示す情報に複数のセンサ10が含まれる場合、これらのセンサ10の種類は互いに異なる。すなわち、これらのセンサ10の官能膜等が互いに異なる。
第1および第2の実施形態において説明した通り、推奨情報には一以上の推奨組み合わせ情報と、それに関連づけられた推奨条件が含まれる。抽出手段420は、推奨情報の中から、使用可能なセンサ10を示す情報で実現可能な組み合わせを示す推奨組み合わせ情報を全て抽出する。なお、抽出された推奨組み合わせ情報が示す組み合わせには、使用可能なセンサ10を示す情報に示されるセンサ10に加え、他のセンサ10がさらに含まれても良い。
次いで選択手段440は選択ステップS440において、抽出手段420で抽出された推奨組み合わせ情報に関連づけられた推奨条件のうち、特に有用性が高い推奨条件を選択する。
たとえば選択手段440は、予測精度に基づいて、一以上の推奨条件を選択することができる。具体的には、推奨情報において、推奨条件および推奨組み合わせ情報には、その推奨条件とその推奨組み合わせ情報が示す組み合わせとを用いた場合の、におい成分に関する予測精度がさらに関連づけられていてもよい。すると、選択手段440は、抽出された推奨組み合わせ情報に関連づけられた推奨条件のうち、予測精度が最も高い推奨条件を選択することができる。
また、選択手段440はたとえば、推奨条件の広さおよび予め定められた条件(標準値)からの近さの少なくとも一方に基づいて、一以上の推奨条件を選択してもよい。具体的には、推奨情報において、推奨条件および推奨組み合わせ情報に、推奨条件の広さおよび予め定められた条件からの近さの少なくとも一方に基づく評価結果がさらに関連づけられていても良い。すると、選択手段440は、抽出された推奨組み合わせ情報に関連づけられた推奨条件のうち、評価結果が最も優れる推奨条件を選択することができる。
なお、推奨条件の広さおよび予め定められた条件からの近さの少なくとも一方に基づく評価結果は選択手段440で算出されても良い。この場合、選択手段440は、情報処理装置20の評価手段240が評価ステップS240において行ったのと同様の方法で評価結果を算出することができる。そして、選択手段440は算出した評価結果に基づいて推奨条件を選択する。
次いで、出力ステップS470において出力手段470は、選択手段440に選択された推奨条件を出力する。出力手段470はたとえば、推奨条件を出力手段470からアクセス可能な記憶装置に記憶させても良いし、外部の装置に対して出力しても良いし、処理装置40に接続された表示装置に表示させても良い。処理装置40のユーザは、出力された推奨条件に基づき、測定の際の検出環境を決定することができる。そしてユーザはたとえば、決定した検出環境を実現するよう、測定において温度や湿度等を調整する。
また、出力手段470は、推奨条件に関連づけて、予測式を示す情報をさらに出力しても良い。予測式を示す情報はたとえば推奨条件に関連づけられた状態で推奨情報に含まれる。ユーザは、検出環境に応じて、出力された予測式を用い、におい成分に関する予測を行うことができる。
なお、選択手段440は、予測精度が最も高い一の推奨条件を選択する代わりに、予測精度が予め定められた基準よりも高い推奨条件を選択してもよい。また、選択手段440は、評価結果が最も優れる一の推奨条件を選択する代わりに、評価結果が予め定められた基準よりも優れる推奨条件を選択してもよい。これらの場合、出力手段470は、選択された全ての推奨条件を出力する。その際、予測精度が最も高い一の推奨条件または評価結果が最も優れる一の推奨条件が他の推奨条件と識別可能な状態で出力されても良い。
また、処理装置40は選択手段440を備えなくても良い。この場合、出力手段470は抽出手段420に抽出された推奨組み合わせ情報に関連づけられた推奨条件を全て出力する。
また、抽出手段420に抽出される推奨組み合わせ情報の数がゼロである場合、または、選択手段440で選択される推奨条件の数がゼロである場合、出力手段470は適当な条件がないことを示す情報を出力する。
本実施形態に係る処理装置40は、図7に示したような計算機1000により実現可能である。本実施形態において、ストレージデバイス1080は、処理装置40の各機能構成部を実現するプログラムモジュールを記憶している。処理装置40は、情報処理装置20を実現するために用いられる計算機と同じ計算機で実現されてもよいし、異なる計算機で実現されてもよい。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態によれば、推奨情報を用いて、使用するセンサ10に対し好ましい検出環境の条件を知ることができる。ひいては、その条件に従って、におい成分の検出および検出結果に基づく予測を精度の良く行うことができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。たとえば、上述の説明で用いたシーケンス図やフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
1. 複数種類のセンサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づき、前記センサの検出環境の推奨条件と、一以上の前記センサからなる組み合わせとを関連づけた推奨情報を生成する推奨情報生成手段を備える情報処理装置。
2. 1.に記載の情報処理装置において、
前記機械学習を行うことにより、前記複数の特徴量を変数とする式であって、におい成分に関する予測を行うための予測式を生成する予測式生成手段と、
前記予測式における前記複数の特徴量に対する複数の重みに基づいて、前記集合から一以上の前記センサを抽出し、抽出した前記センサからなる前記組み合わせを示す推奨組み合わせ情報を生成する抽出手段とをさらに備え、
前記抽出手段は、前記予測式において、前記複数の重みのうち予め定められた条件を満たす、または満たさない前記重みで重みづけられた前記特徴量の、出力元である前記センサを抽出し、
前記推奨情報は、一以上の前記推奨組み合わせ情報を含む情報処理装置。
3. 2.に記載の情報処理装置において、
前記予測式生成手段は、
前記検出環境に基づいた分岐を含むモデルを用いて前記予測式を生成し、
前記推奨組み合わせ情報に、前記予測式に適した前記検出環境の条件であって、前記分岐の条件に基づく前記検出環境の条件を前記推奨条件として関連づける情報処理装置。
4. 3.に記載の情報処理装置において、
前記機械学習は、前記特徴量に関連づけられた前記検出環境をさらに入力とした異種混合学習であり、
前記分岐の条件は、前記異種混合学習により生成される情報処理装置。
5. 2.から4.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記検出環境は、温度、湿度、気圧、夾雑ガスの種類、パージガスの種類、サンプリング周期、対象物と前記センサとの距離、前記センサの周囲に存在する物体のうち少なくともいずれかを含む情報処理装置。
6. 2.から5.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記予測式の予測精度を算出する予測精度算出手段をさらに備え、
前記推奨情報は、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記予測式の前記予測精度をさらに含む情報処理装置。
7. 2.から6.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記組み合わせを採用する場合のコストに少なくとも基づいて、前記組み合わせを評価する評価手段をさらに備え、
前記推奨情報は、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた、前記評価手段の評価結果をさらに含む情報処理装置。
8. 7.に記載の情報処理装置において、
前記評価手段は、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記推奨条件にさらに基づいて、前記組み合わせを評価する情報処理装置。
9. 1.から8.のいずれか一つに記載の情報処理装置で生成された前記推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、使用する前記センサを決定する決定方法。
10. 1.から8.のいずれか一つに記載の情報処理装置で生成された前記推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記検出環境を決定する決定方法。
11. センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、前記組み合わせを出力し、
前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である処理装置。
12. 11.に記載の処理装置において、
前記推奨情報に含まれる前記推奨条件から、前記検出環境を示す情報が適合する前記推奨条件を抽出する抽出手段と、
抽出された前記推奨条件に関連づけられた前記推奨組み合わせ情報から、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する選択手段と、
選択された前記推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせを出力する出力手段とを備える処理装置。
13. 12.に記載の処理装置において、
前記推奨情報において、前記推奨条件および前記推奨組み合わせ情報には、当該推奨条件と当該推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせとを用いた場合の、におい成分に関する予測精度がさらに関連づけられており、
前記選択手段は、抽出された前記推奨条件に関連づけられた前記推奨組み合わせ情報から、前記予測精度に基づいて、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する処理装置。
14. 12.または13.に記載の処理装置において、
前記選択手段は、前記推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせを用いた場合の、コストに基づいて、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する処理装置。
15. センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記推奨条件を出力し、
前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である処理装置。
16. 15.に記載の処理装置において、
前記推奨情報に含まれる前記推奨組み合わせ情報から、前記使用可能な前記センサを示す情報に含まれる前記センサで、実現可能な前記組み合わせを示す前記推奨組み合わせ情報を抽出する抽出手段と、
抽出された前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記推奨条件から、一以上の前記推奨条件を選択する選択手段と、
選択された前記推奨条件を出力する出力手段とを備える処理装置。
17. 16.に記載の処理装置において、
前記推奨情報において、前記推奨条件および前記推奨組み合わせ情報には、当該推奨条件と当該推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせとを用いた場合の、におい成分に関する予測精度がさらに関連づけられており、
前記選択手段は、前記予測精度に基づいて、一以上の前記推奨条件を選択する処理装置。
18. 16.または17.に記載の処理装置において、
前記選択手段は、前記推奨条件の広さおよび予め定められた条件からの近さの少なくとも一方に基づいて、一以上の前記推奨条件を選択する処理装置。
19. 11.から18.のいずれか一つに記載の処理装置において、
前記検出環境は、温度、湿度、気圧、夾雑ガスの種類、パージガスの種類、サンプリング周期、対象物と前記センサとの距離、前記センサの周囲に存在する物体のうち少なくともいずれかを含む処理装置。
20. 複数種類のセンサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づき、前記センサの検出環境の推奨条件と、一以上の前記センサからなる組み合わせとを関連づけた推奨情報を生成する推奨情報生成ステップを含む情報処理方法。
21. 20.に記載の情報処理方法において、
前記機械学習を行うことにより、前記複数の特徴量を変数とする式であって、におい成分に関する予測を行うための予測式を生成する予測式生成ステップと、
前記予測式における前記複数の特徴量に対する複数の重みに基づいて、前記集合から一以上の前記センサを抽出し、抽出した前記センサからなる前記組み合わせを示す推奨組み合わせ情報を生成する抽出ステップとをさらに含み、
前記抽出ステップでは、前記予測式において、前記複数の重みのうち予め定められた条件を満たす、または満たさない前記重みで重みづけられた前記特徴量の、出力元である前記センサを抽出し、
前記推奨情報は、一以上の前記推奨組み合わせ情報を含む情報処理方法。
22. 21.に記載の情報処理方法において、
前記予測式生成ステップでは、
前記検出環境に基づいた分岐を含むモデルを用いて前記予測式を生成し、
前記推奨組み合わせ情報に、前記予測式に適した前記検出環境の条件であって、前記分岐の条件に基づく前記検出環境の条件を前記推奨条件として関連づける情報処理方法。
23. 22.に記載の情報処理方法において、
前記機械学習は、前記特徴量に関連づけられた前記検出環境をさらに入力とした異種混合学習であり、
前記分岐の条件は、前記異種混合学習により生成される情報処理方法。
24. 21.から23.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記検出環境は、温度、湿度、気圧、夾雑ガスの種類、パージガスの種類、サンプリング周期、対象物と前記センサとの距離、前記センサの周囲に存在する物体のうち少なくともいずれかを含む情報処理方法。
25. 21.から24.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記予測式の予測精度を算出する予測精度算出ステップをさらに含み、
前記推奨情報は、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記予測式の前記予測精度をさらに含む情報処理方法。
26. 21.から25.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記組み合わせを採用する場合のコストに少なくとも基づいて、前記組み合わせを評価する評価ステップをさらに含み、
前記推奨情報は、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた、前記評価ステップでの評価結果をさらに含む情報処理方法。
27. 26.に記載の情報処理方法において、
前記評価ステップでは、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記推奨条件にさらに基づいて、前記組み合わせを評価する情報処理方法。
28. センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、前記組み合わせを出力し、
前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である処理方法。
29. 28.に記載の処理方法において、
前記推奨情報に含まれる前記推奨条件から、前記検出環境を示す情報が適合する前記推奨条件を抽出する抽出ステップと、
抽出された前記推奨条件に関連づけられた前記推奨組み合わせ情報から、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する選択ステップと、
選択された前記推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせを出力する出力ステップとを含む処理方法。
30. 29.に記載の処理方法において、
前記推奨情報において、前記推奨条件および前記推奨組み合わせ情報には、当該推奨条件と当該推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせとを用いた場合の、におい成分に関する予測精度がさらに関連づけられており、
前記選択ステップでは、抽出された前記推奨条件に関連づけられた前記推奨組み合わせ情報から、前記予測精度に基づいて、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する処理方法。
31. 29.または30.に記載の処理方法において、
前記選択ステップでは、前記推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせを用いた場合の、コストに基づいて、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する処理方法。
32. センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記推奨条件を出力し、
前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である処理方法。
33. 32.に記載の処理方法において、
前記推奨情報に含まれる前記推奨組み合わせ情報から、前記使用可能な前記センサを示す情報に含まれる前記センサで、実現可能な前記組み合わせを示す前記推奨組み合わせ情報を抽出する抽出ステップと、
抽出された前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記推奨条件から、一以上の前記推奨条件を選択する選択ステップと、
選択された前記推奨条件を出力する出力ステップとを含む処理方法。
34. 33.に記載の処理方法において、
前記推奨情報において、前記推奨条件および前記推奨組み合わせ情報には、当該推奨条件と当該推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせとを用いた場合の、におい成分に関する予測精度がさらに関連づけられており、
前記選択ステップでは、前記予測精度に基づいて、一以上の前記推奨条件を選択する処理方法。
35. 33.または34.に記載の処理方法において、
前記選択ステップでは、前記推奨条件の広さおよび予め定められた条件からの近さの少なくとも一方に基づいて、一以上の前記推奨条件を選択する処理方法。
36. 28.から35.のいずれか一つに記載の処理方法において、
前記検出環境は、温度、湿度、気圧、夾雑ガスの種類、パージガスの種類、サンプリング周期、対象物と前記センサとの距離、前記センサの周囲に存在する物体のうち少なくともいずれかを含む処理方法。
37. 20.から27.のいずれか一つに記載の情報処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
38. 28.から36.のいずれか一つに記載の処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。

Claims (24)

  1. 複数種類のセンサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づき、前記センサの検出環境の推奨条件と、一以上の前記センサからなる組み合わせとを関連づけた推奨情報を生成する推奨情報生成手段を備える情報処理装置。
  2. 請求項1に記載の情報処理装置において、
    前記機械学習を行うことにより、前記複数の特徴量を変数とする式であって、におい成分に関する予測を行うための予測式を生成する予測式生成手段と、
    前記予測式における前記複数の特徴量に対する複数の重みに基づいて、前記集合から一以上の前記センサを抽出し、抽出した前記センサからなる前記組み合わせを示す推奨組み合わせ情報を生成する抽出手段とをさらに備え、
    前記抽出手段は、前記予測式において、前記複数の重みのうち予め定められた条件を満たす、または満たさない前記重みで重みづけられた前記特徴量の、出力元である前記センサを抽出し、
    前記推奨情報は、一以上の前記推奨組み合わせ情報を含む情報処理装置。
  3. 請求項2に記載の情報処理装置において、
    前記予測式生成手段は、
    前記検出環境に基づいた分岐を含むモデルを用いて前記予測式を生成し、
    前記推奨組み合わせ情報に、前記予測式に適した前記検出環境の条件であって、前記分岐の条件に基づく前記検出環境の条件を前記推奨条件として関連づける情報処理装置。
  4. 請求項3に記載の情報処理装置において、
    前記機械学習は、前記特徴量に関連づけられた前記検出環境をさらに入力とした異種混合学習であり、
    前記分岐の条件は、前記異種混合学習により生成される情報処理装置。
  5. 請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
    前記検出環境は、温度、湿度、気圧、夾雑ガスの種類、パージガスの種類、サンプリング周期、対象物と前記センサとの距離、前記センサの周囲に存在する物体のうち少なくともいずれかを含む情報処理装置。
  6. 請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
    前記予測式の予測精度を算出する予測精度算出手段をさらに備え、
    前記推奨情報は、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記予測式の前記予測精度をさらに含む情報処理装置。
  7. 請求項2から6のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
    前記組み合わせを採用する場合のコストに少なくとも基づいて、前記組み合わせを評価する評価手段をさらに備え、
    前記推奨情報は、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた、前記評価手段の評価結果をさらに含む情報処理装置。
  8. 請求項7に記載の情報処理装置において、
    前記評価手段は、前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記推奨条件にさらに基づいて、前記組み合わせを評価する情報処理装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置で生成された前記推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、使用する前記センサを決定する決定方法。
  10. 請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置で生成された前記推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記検出環境を決定する決定方法。
  11. センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、前記組み合わせを出力し、
    前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である処理装置。
  12. 請求項11に記載の処理装置において、
    前記推奨情報に含まれる前記推奨条件から、前記検出環境を示す情報が適合する前記推奨条件を抽出する抽出手段と、
    抽出された前記推奨条件に関連づけられた前記推奨組み合わせ情報から、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する選択手段と、
    選択された前記推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせを出力する出力手段とを備える処理装置。
  13. 請求項12に記載の処理装置において、
    前記推奨情報において、前記推奨条件および前記推奨組み合わせ情報には、当該推奨条件と当該推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせとを用いた場合の、におい成分に関する予測精度がさらに関連づけられており、
    前記選択手段は、抽出された前記推奨条件に関連づけられた前記推奨組み合わせ情報から、前記予測精度に基づいて、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する処理装置。
  14. 請求項12または13に記載の処理装置において、
    前記選択手段は、前記推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせを用いた場合の、コストに基づいて、一以上の前記推奨組み合わせ情報を選択する処理装置。
  15. センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記推奨条件を出力し、
    前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である処理装置。
  16. 請求項15に記載の処理装置において、
    前記推奨情報に含まれる前記推奨組み合わせ情報から、前記使用可能な前記センサを示す情報に含まれる前記センサで、実現可能な前記組み合わせを示す前記推奨組み合わせ情報を抽出する抽出手段と、
    抽出された前記推奨組み合わせ情報に関連づけられた前記推奨条件から、一以上の前記推奨条件を選択する選択手段と、
    選択された前記推奨条件を出力する出力手段とを備える処理装置。
  17. 請求項16に記載の処理装置において、
    前記推奨情報において、前記推奨条件および前記推奨組み合わせ情報には、当該推奨条件と当該推奨組み合わせ情報が示す前記組み合わせとを用いた場合の、におい成分に関する予測精度がさらに関連づけられており、
    前記選択手段は、前記予測精度に基づいて、一以上の前記推奨条件を選択する処理装置。
  18. 請求項16または17に記載の処理装置において、
    前記選択手段は、前記推奨条件の広さおよび予め定められた条件からの近さの少なくとも一方に基づいて、一以上の前記推奨条件を選択する処理装置。
  19. 請求項11から18のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記検出環境は、温度、湿度、気圧、夾雑ガスの種類、パージガスの種類、サンプリング周期、対象物と前記センサとの距離、前記センサの周囲に存在する物体のうち少なくともいずれかを含む処理装置。
  20. 複数種類のセンサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づき、前記センサの検出環境の推奨条件と、一以上の前記センサからなる組み合わせとを関連づけた推奨情報を生成する推奨情報生成ステップを含む情報処理方法。
  21. センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、前記検出環境を示す情報とに基づいて、前記組み合わせを出力し、
    前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である処理方法。
  22. センサの検出環境の推奨条件と一以上の前記センサからなる組み合わせを示す推奨組み合わせ情報とを関連づけた推奨情報と、使用可能な前記センサを示す情報とに基づいて、前記推奨条件を出力し、
    前記推奨情報は、複数種類の前記センサの集合からの出力に基づいた複数の特徴量と正解データとを入力とした機械学習の実行結果に基づく情報である処理方法。
  23. 請求項20に記載の情報処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
  24. 請求項21または22に記載の処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
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