JP7056440B2 - 光半導体素子の製造方法 - Google Patents

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本発明は光半導体素子の製造方法に関するものである。
発光素子などの能動素子を形成した化合物半導体基板と、導波路を形成したシリコンウェハとをウェハ接合法で接合し、光半導体素子を製造する技術が知られている(例えば特許文献1)。接合後にエッチングなどで化合物半導体基板を除去し、活性層などの化合物半導体層を残存させる。その後、例えばダイシングなどで、活性層と導波路とを含む複数個の光半導体素子を形成する。
特開2010-54695号公報
ウェハ同士を接合すると、化合物半導体基板の多くの部分をエッチングすることになり、化合物半導体のロスが大きい。そこで、化合物半導体のウェハから活性領域を含む小片を切り出し、小片をシリコンウェハに接合することがある。これにより化合物半導体基板のうち、エッチングされる部分が少なくなる。
しかし化合物半導体基板とともに、化合物半導体層もエッチングされてしまうことがある。接合界面付近の化合物半導体層がエッチングされると、接合強度が低下し、能動素子の小片がシリコンウェハから剥離することがある。そこで、小片の剥離を抑制することが可能な光半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光半導体素子の製造方法は、化合物半導体基板の上に複数の化合物半導体層を積層する工程と、前記積層された複数の化合物半導体層から1つまたは複数の第1メサを形成する工程と、前記第1メサの上面および側面を覆う絶縁膜を形成する工程と、前記化合物半導体基板を分割することで、前記化合物半導体基板から前記第1メサを含む1つまたは複数の小片を形成する工程と、シリコンを含む基板に複数の導波路メサを形成する工程と、前記第1メサと前記導波路メサとが対向するように前記小片を前記基板上に搭載し、前記絶縁膜の前記第1メサの上面を覆う面と前記導波路メサの上面とを接合する工程と、前記接合する工程の後、前記化合物半導体層が露出するように、前記化合物半導体基板をウェットエッチングする工程と、前記化合物半導体基板をウェットエッチングする工程の後、前記絶縁膜のうち前記メサの側面を覆う部分を除去する工程と、前記第1メサから、前記導波路メサに対向する第2メサを形成する工程と、を有し、前記第1メサの幅は前記導波路メサの幅よりも大きい光半導体素子の製造方法である。
上記発明によれば、小片の剥離を抑制することが可能である。
図1(a)から図1(c)は実施例1に係る光半導体素子の製造方法を例示する断面図である。 図2(a)は光半導体素子の製造方法を例示する平面図である。図2(b)および図2(c)は光半導体素子の製造方法を例示する斜視図である。 図3(a)は光半導体素子の製造方法を例示する平面図である。図3(b)は光半導体素子の製造方法を例示する断面図である。 図4(a)から図4(c)は光半導体素子の製造方法を例示する断面図である。 図5(a)および図5(b)は光半導体素子の製造方法を例示する断面図である。 図6(a)は光半導体素子の製造方法を例示する断面図である。図6(b)は光半導体素子の製造方法を例示する斜視図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本願発明の一形態は、(1)化合物半導体基板の上に複数の化合物半導体層を積層する工程と、前記積層された複数の化合物半導体層から1つまたは複数の第1メサを形成する工程と、前記第1メサの上面および側面を覆う絶縁膜を形成する工程と、前記化合物半導体基板を分割することで、前記化合物半導体基板から前記第1メサを含む1つまたは複数の小片を形成する工程と、シリコンを含む基板に複数の導波路メサを形成する工程と、前記第1メサと前記導波路メサとが対向するように前記小片を前記基板上に搭載し、前記絶縁膜の前記第1メサの上面を覆う面と前記導波路メサの上面とを接合する工程と、前記接合する工程の後、前記化合物半導体層が露出するように、前記化合物半導体基板をウェットエッチングする工程と、前記化合物半導体基板をウェットエッチングする工程の後、前記絶縁膜のうち前記メサの側面を覆う部分を除去する工程と、前記第1メサから、前記導波路メサに対向する第2メサを形成する工程と、を有し、前記第1メサの幅は前記導波路メサの幅よりも大きい光半導体素子の製造方法である。絶縁膜が第1メサを覆うことで、エッチングの際に化合物半導体層を保護する。このため化合物半導体層のエッチングが抑制され、小片の剥離が抑制される。
(2)前記複数の導波路メサを形成する工程において、前記複数の導波路メサの間に溝が形成され、前記接合する工程において、前記第1メサは、前記複数の導波路メサおよび前記溝と対向してもよい。絶縁膜が、溝に入り込むエッチャントから化合物半導体層を保護する。このため化合物半導体層のエッチングが抑制され、小片の剥離が抑制される。
(3)前記絶縁膜は二酸化シリコン、酸化窒化シリコン、または窒化シリコンで形成されてもよい。これらの絶縁膜はエッチャントに対する耐性が高いため、半導体層を効果的に保護することができる。
(4)前記絶縁膜の厚さは10nm以上、50nm以下でもよい。絶縁膜により半導体層を効果的に保護することができる。また、絶縁膜の平坦性が高くなり、接合強度、および第1メサの被覆性が向上する。
(5)前記化合物半導体基板をエッチングする工程において、塩酸を含むエッチャントを用いて前記化合物半導体基板をエッチングしてもよい。絶縁膜がエッチャントに対して保護膜として機能する。
(6)前記化合物半導体基板はインジウムリンで形成され、前記複数の化合物半導体層のうち、前記化合物半導体基板のエッチングにより露出する層はガリウムインジウム砒素で形成され、前記第1メサの上面はガリウムインジウム砒素リンで形成することができる。ガリウムインジウム砒素およびガリウムインジウム砒素リンの層はエッチングストッパ層として機能し、他の層をエッチャントから保護する。
(7)前記基板は前記小片よりも大きく、前記接合する工程において、複数の前記小片を前記基板上に搭載されてもよい。これにより化合物半導体基板のエッチング量を少なくし、半導体の損失を低減することができる。
(8)前記第1メサを形成する工程は、塩素系ガスを用いて前記積層された複数の化合物半導体層をドライエッチングする工程を含んでもよい。第1メサの表面の平坦性が高くなる。このため絶縁膜の被覆性が向上し、絶縁膜に穴および隙間が生じにくくなり、化合物半導体層がより有効に保護される。
(9)前記第1メサの高さは、前記積層された複数の化合物半導体層の厚さよりも大きくてもよい。これにより、化合物半導体基板のエッチングにおいて、化合物半導体層までエッチングが進行しにくくなる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る光半導体素子の製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1(a)から図1(c)、図3(b)から図6(a)は実施例1に係る光半導体素子100の製造方法を例示する断面図である。図2(a)および図3(a)は光半導体素子100の製造方法を例示する平面図である。図2(b)および図2(c)は光半導体素子100の製造方法を例示する斜視図である。
(化合物半導体)
図1(a)から図2(c)は化合物半導体で形成されたウェハ11に行われる工程を示す。図1(a)に示すように、例えば有機金属気相成長法(MOVPE:Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)または分子線エピタキシー法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)などで、半導体基板10の上に、p型コンタクト層12、p型クラッド層14、光閉じ込め層16、活性層18、光閉じ込め層20、n型クラッド層22、n型コンタクト層24および26、ガリウムインジウム砒素リン(GaInAsP)層28を順にエピタキシャル成長する。
半導体基板10は例えば厚さ350μmのp型インジウムリン(InP)で形成された化合物半導体基板であり、図2(a)に示すように例えば2インチのウェハ11である。ウェハ11の表面全体に上記の化合物半導体層を積層する。図2(a)に点線で示す複数の小片32(小片)は、後の工程でウェハ11から切り出される。図1(a)から図1(c)はウェハ11のうち1つの小片32に対応した部分を図示しており、小片32の長手方向が水平方向である。
p型コンタクト層12は例えば厚さ100nmのp型GaInAsで形成されている。p型クラッド層14は例えば厚さ1800nmのp型InPで形成されている。光閉じ込め層16は例えば厚さ100nmのアンドープのGaInAsPで形成されている。p型の層には例えば亜鉛(Zn)などがドープされている。
活性層18は例えば厚さ90nmの多重量子井戸層(MQW:Multi Quantum Well)であり、GaInAsPの井戸層およびバリア層がそれぞれ5層ずつ積層されている。光閉じ込め層20およびn型コンタクト層24は例えば厚さ100nmのn型GaInAsPで形成されている。n型クラッド層22およびn型コンタクト層26は例えば厚さ50nmのn型InPで形成されている。GaAsInP層28の厚さは例えば100nmである。n型の層には例えばシリコン(Si)などがドープされている。
図1(b)に示すように、積層された複数の化合物半導体層および半導体基板10の一部をエッチングすることで、メサ13を形成する。具体的には、例えば窒化シリコン(SiN)または酸化シリコン(SiO)などの絶縁膜のマスクを化学気相成長(CVD)法で形成し、フォトリソグラフィ―でパターニングする。マスク、および塩素系ガスなどを用いたドライエッチングを行い、ウェハ11に複数のメサ13を形成する。
1つの小片32は1つのメサ13を有する。半導体基板10の表面からメサ13の上面までの高さH1は例えば2.5μm以上である。メサ13の長手方向の長さ(幅W1)は例えば2mm以上、30mm以下であり、短手方向の長さL1は例えば1mmである。
図1(c)および図2(c)に示すように、例えば電子サイクロトロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法などにより、絶縁膜30を形成する。絶縁膜30は例えばSiを含む無機絶縁膜であり、SiO、SiN、または酸化窒化シリコン(SiON)などで形成されている。厚さは10nm以上、50nm以下である。絶縁膜30はウェハ11の表面全体に設けられ、メサ13の側面および上面を連続的に覆う。絶縁膜30の形成後、ウェハ11をダイシングすることで、複数の小片32を切り出す。小片32の平面形状は例えば一辺2mmの正方形、または30mm×2mmの長方形である。小片32はメサ13より大きくてもよいし、メサ13と同じ大きさでもよい。1つの小片32が有するメサ13の数は一個である。
(SOI)
図3(a)および図3(b)はウェハ41を示す。ウェハ41は例えば8インチのウェハである。図3(a)の点線の領域41aは小片32が搭載される領域であり、図3(b)は1つの領域41aを拡大している。図3(b)に示すように、ウェハ41はSiの基板40、SiO層42およびSi層44を含むSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板である。例えば、基板40の厚さは520μm、SiO層42の厚さは3μm、Si層の厚さは220nmである。
図3(b)に示すように、例えばドライエッチングにより、Si層44に複数の溝47を形成する。Si層44のうち、複数の導波路メサ46およびテラス48が残存する。例えば、溝47の幅は5μm、導波路メサ46の幅は例えば0.5μmである。Si層44には、例えば直線導波路、テーパ導波路、リング共振器、DBR反射鏡(回折格子)などのパッシブな光回路が形成される。
(接合およびそれ以降の工程)
図4(a)から図6は接合およびそれ以降の工程を示す。図4(a)に示すように、絶縁膜30の表面がSi層44と対向し、メサ13が複数の導波路メサ46と対向するように、小片32をウェハ41に搭載する。複数の小片32が搭載され、隣り合う小片32の間隔は例えば2mmである。
絶縁膜30のメサ13の面(図4(a)では下面、図1(c)では上面)を覆う面と、ウェハ41のSi層44の上面とを接合する。例えば、絶縁膜30およびSi層44にNプラズマ処理を行い、表面を活性化する。その後、水中で超音波を照射し洗浄する。表面を接触させ、常温の空気中において、小片32とウェハ41とを互いに押し付け合い、仮接合を行う。さらに300℃、2時間のアニールを行うことで、接合界面から水分を離脱させ、本接合を行う。本接合では、両者の表面の酸素原子の未結合手同士が結合するため、接合強度が高まる。このように、接着剤などを介在させず、絶縁膜30とSi層44とが接触することで、小片32とウェハ41とが接合される。接合部分の少なくとも一部では、小片32の半導体層の[100]軸が導波路メサ46の延伸方向と一致する。メサ13は導波路メサ46より幅広であり、複数の導波路メサ46および溝47に対向する。
図4(b)に示すように、ウェットエッチングにより半導体基板10を除去する。p型コンタクト層12がエッチングストップ層として機能し、p型コンタクト層12よりも下側の半導体層はエッチングされない。半導体基板10が完全に除去された後、p型コンタクト層12が露出する。
エッチャントは例えば塩酸(HCl)、HClと酢酸との混合溶液、HCl、過酸化水素水および水の混合溶液など、HClを含む液体である。ウェハ41をエッチャントに浸す、またはエッチャントをウェハ41に噴霧する。このため、エッチャントは半導体基板10の表面に付着するだけでなく、メサ13の両側に回り込み、またウェハ41の溝47の中に入り込む。
絶縁膜30はエッチャントに対して耐性が高く、エッチングされにくい。したがって絶縁膜30によりメサ13の半導体層を保護することができる。絶縁膜30はメサ13の側面およびウェハ41側の面を覆うため、メサ13の両側に回り込むエッチャント、および溝47に流入するエッチャントから半導体層を効果的に保護することができる。特に、メサ13のウェハ41に近い側は、エッチングストップ層であるp型コンタクト層12から約2μm離れているため、エッチングされにくい。したがって接合部分が保護される。また、GaInAsP層28も保護層として機能する。
図4(c)に示すように、例えばバッファードフッ酸(BHF)溶液などを用いたウェットエッチングにより、絶縁膜30のうちメサ13の側面および半導体基板10を覆う部分を除去する。エッチングは絶縁膜30のうちウェハ41との接合界面までは進行せず、接合界面の絶縁膜30は残存する。また、メサ13の半導体層もエッチングされない。
図5(a)から図6(a)は1つの導波路メサ46に対応する部分を拡大している。図5(a)に示すように、p型コンタクト層12の表面にレジストを塗布し、フォトリソグラフィによるパターニングを行うことでマスク51を形成する。その後、マスク51の開口部から露出する半導体層にプロトンの注入を行う。例えば、開口部の幅は4μm、開口部間の距離は2μm、注入の深さは2μmである。プロトン注入された半導体層は注入されない部分よりも高抵抗となり、電流狭窄領域が形成される。
図5(b)に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチングによりSiNなどのマスク52をメサ13上に形成する。塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、メサ13からメサ50(第2メサ)を形成する。すなわち、マスク52から露出した化合物あ半導体層は除去され、マスク51下の化合物半導体層がメサ50を形成する。エッチング深さは例えば2μmであり、n型コンタクト層24の厚さ方向における一部はエッチングされ、下側の一部は残存する。n型コンタクト層24および26、GaAsInP層28はウェハ41上に薄膜を形成する。1つのメサ50は1つの導波路メサ46に対向する。
図6(a)に示すように、マスク52の除去の後、メサ50の上面、側面およびn型コンタクト層24の上面を覆う絶縁膜54を形成する。絶縁膜54は例えば厚さ0.5~1μmのSiOで形成され、導波路メサ46のクラッド層として機能する。
絶縁膜54上にフォトリソグラフィで不図示のマスクを形成する。BHFによるエッチングで絶縁膜54のうち、メサ50上の部分およびn型コンタクト層24上の部分に開口部を形成する。蒸着およびリフトオフ法により、絶縁膜54の開口部に、メサ50のp型コンタクト層12に接触するp型電極56、およびn型コンタクト層24に接触するn型電極58を形成する。p型電極56およびn型電極58は、例えばチタン(Ti)、白金(Pt)および金(Au)を積層したオーミック電極である。
図6(b)に示すように、パッド60~63、配線64および65を形成する。例えば、絶縁膜66を形成し、フォトリソグラフィによりレジストパターニングを行い、ウェットエッチングにより絶縁膜66のp型電極56およびn型電極58の上に開口部を形成する。チタンタングステン(TiW)をスパッタリングにより堆積し、さらにメッキ処理によりTiW上にAu層を堆積する。例えば六フッ化硫黄(SF)を用いた反応性イオンエッチング(RIE)などでメッキ処理されていないTiWを除去し、レジストマスクをOアッシングで除去する。パッド60はp型電極56の表面に接触し、配線64はパッド60とパッド61とを接続する。パッド62はn型電極58の表面に接触し、配線65はパッド62とパッド63とを接続する。
ダイシング処理によりウェハ41から複数の光半導体素子100を形成する。図6(b)に示す光半導体素子100の長さL2は例えば1.5mm、長さL3は例えば0.6mm、メサ50の長さL4は例えば1mmである。図6(b)では直線導波路が示されているが、前述のようにSi層44には例えばテーパ導波路、リング共振器、DBR反射鏡(回折格子)などが形成されてもよい。
光半導体素子100は、能動素子と受動素子とが接合し、エバネッセント光結合したハイブリッドレーザおよびハイブリッド変調器として機能する。活性層18は波長1.55μmの光を出射する。GaAsInP層28のバンドギャップ波長は例えば1200~1300nmであり、活性層18より大きい。したがって光はGaAsInP層28で吸収されにくく、光閉じ込め層20、n型クラッド層22、n型コンタクト層24および26、GaInAsP層28を経由し、導波路メサ46を伝播する。例えばDBRなどの光回路で波長選択された光が光半導体素子100から出射される。
実施例1によれば、図1(c)に示すようにメサ13の上面および側面を覆う絶縁膜30を形成し、図4(b)のように絶縁膜30とウェハ41のSi層44とを接合する。半導体基板10のエッチングにおいて、絶縁膜30が半導体層をエッチャントから保護するため、メサ13の側面および接合界面側に回り込むエッチャントによる半導体層のエッチングが抑制される。したがって小片32の剥離を抑制することができる。
図3(a)に示すようにウェハ41のSi層44には導波路メサ46および溝47が形成される。メサ13の幅は導波路メサ46よりも大きく、メサ13が複数の導波路メサ46および溝47に対向する。エッチャントが溝47に入り込む。実施例1によれば、絶縁膜30がメサ13を覆うため、溝47に浸入したエッチャントから、メサ13の化合物半導体層が保護される。接合界面側の化合物半導体層のエッチングが抑制され、小片32の剥離が効果的に抑制される。
絶縁膜30はSiO、SiON、SiNなどSiを含む無機絶縁膜であり、エッチャントはHClを含む液体である。これらの膜は化合物半導体に対してエッチング選択性が高く、保護膜として有効に機能する。またウェハ41のSi層44との接合強度が高くなる。エッチャントなどに応じて、エッチングされにくく、かつ接合強度の高い材料を用いることができる。
絶縁膜30をECRスパッタリング法で形成することが好ましい。平坦性および被覆性が高く、穴のない緻密な絶縁膜30を成膜することができる。これによりエッチャントからの保護がより効果的に行われる。
絶縁膜30の厚さは例えば10nm以上、50nm以下であることが好ましい。絶縁膜30が薄すぎると、化合物半導体層の保護が不十分となる。したがって絶縁膜30は10nm以上の厚さを有することが好ましい。しかし絶縁膜30が厚すぎると表面の平坦性が低下する。絶縁膜30はウェハ41との接合界面となるため、隙間のない強固な接合のためには平坦性が高いことが好ましい。また、メサ13の被覆性を高めるためにも、絶縁膜30は平坦であることが好ましい。平坦性を向上するため、絶縁膜30の厚さは50nm以下であることが好ましい。
半導体基板10はInPで形成されており、HClなどによるエッチングが可能である。一方、その上に積層される化合物半導体層は、エッチングストップ層として機能するGaInAsのp型コンタクト層12およびGaAsInP層28を含む。このため、他の層がエッチャントから保護される。HCl、およびHClと酢酸との混合溶液に対してはGaInAsおよびGaInAsがエッチストップ層として有効である。HCl、過酸化水素水および水の混合溶液に対しては、GaInAsがエッチストップ層として有効である。半導体基板10、および化合物半導体層としては他の化合物半導体を用いてもよい。
ウェハ41は小片32よりも大きく、ウェハ11から切り出された複数の小片32をウェハ41に接合する。このため、例えばウェハ同士を結合する場合に比べ、半導体基板10のエッチング量を少なくすることができ、InPなど化合物半導体の損失を低減することができる。これによりコストダウンが可能である。
塩素系ガスなどにより化合物半導体層をエッチングすることで、表面が平坦なメサ13を形成することができる。メサ13の表面が平坦であることにより、絶縁膜30の被覆性が向上し、絶縁膜30に穴および隙間が生じにくい。したがって絶縁膜30により化合物半導体層がより有効に保護される。
メサ13の高さは半導体層の積層体の厚さよりも大きい。つまり、メサ13を形成する際のエッチングは、半導体基板10の一部まで進行する。これにより、絶縁膜30はメサ13の上面から半導体基板10の表面にかけて形成される。半導体基板10をエッチングすると、絶縁膜30およびp型コンタクト層12が露出する。これらのエッチングレートは他の化合物半導体層に比べて小さいため、エッチングが進行しにくく、メサ13の化合物半導体層を効果的に保護することができる。
絶縁膜30のうち、メサ13の側面を覆う部分は除去される。このとき例えばBHFを用いたエッチングを行う。半導体層はBHFによりエッチングされにくい。また、絶縁膜30は10~50nm程度の厚さであるため、側面の絶縁膜30が除去される間、接合界面の絶縁膜30までエッチングは進行しない。したがって接合界面は保護される。
10 半導体基板
11、41 ウェハ
12 p型コンタクト層
14 p型クラッド層
16、20 光閉じ込め層
22 n型クラッド層
24、26 n型コンタクト層
28 GaInAsP層
30、54 絶縁膜
32 小片
40 基板
42 SiO
44 Si層
50、51 マスク
56 p型電極
58 n型電極
60~63 パッド
64、65 配線
100 光半導体素子

Claims (9)

  1. 化合物半導体基板の上に複数の化合物半導体層を積層する工程と、
    前記積層された複数の化合物半導体層から1つまたは複数の第1メサを形成する工程と、
    前記第1メサの上面および側面を覆う絶縁膜を形成する工程と、
    前記化合物半導体基板を分割することで、前記化合物半導体基板から前記第1メサを含む1つまたは複数の小片を形成する工程と、
    シリコンを含む基板に複数の導波路メサを形成する工程と、
    前記第1メサと前記導波路メサとが対向するように前記小片を前記基板上に搭載し、前記絶縁膜の前記第1メサの上面を覆う面と前記導波路メサの上面とを接合する工程と、
    前記接合する工程の後、前記化合物半導体層が露出するように、前記化合物半導体基板をウェットエッチングする工程と、
    前記化合物半導体基板をウェットエッチングする工程の後、前記絶縁膜のうち前記メサの側面を覆う部分を除去する工程と、
    前記第1メサから、前記導波路メサに対向する第2メサを形成する工程と、を有し、
    前記第1メサの幅は前記導波路メサの幅よりも大きい光半導体素子の製造方法。
  2. 前記複数の導波路メサを形成する工程において、前記複数の導波路メサの間に溝が形成され、
    前記接合する工程において、前記第1メサは、前記複数の導波路メサおよび前記溝と対向する請求項1に記載の光半導体素子の製造方法。
  3. 前記絶縁膜は二酸化シリコン、酸化窒化シリコン、または窒化シリコンで形成されている請求項1または2に記載の光半導体素子の製造方法。
  4. 前記絶縁膜の厚さは10nm以上、50nm以下である請求項1から3のいずれか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  5. 前記化合物半導体基板をウェットエッチングする工程において、塩酸を含むエッチャントを用いて前記化合物半導体基板をウェットエッチングする請求項1から4のいずれか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  6. 前記化合物半導体基板はインジウムリンで形成され、
    前記複数の化合物半導体層のうち、前記化合物半導体基板のエッチングにより露出する層はガリウムインジウム砒素で形成され、
    前記第1メサの上面はガリウムインジウム砒素リンで形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  7. 前記基板は前記小片よりも大きく、
    前記接合する工程において、複数の前記小片を前記基板上に搭載する請求項1から6のいずれか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  8. 前記第1メサを形成する工程は、塩素系ガスを用いて前記積層された複数の化合物半導体層をドライエッチングする工程を含む請求項1から7のいずれか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  9. 前記第1メサの高さは、前記積層された複数の化合物半導体層の厚さよりも大きい請求項1から8のいずれか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
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