JP7054378B2 - Ca19-9測定方法及びca19-9測定キット、並びに、これらに用いる抗体固定化担体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、CA19-9測定方法及びCA19-9測定キット、並びに、これらに用いる抗体固定化担体及びその製造方法に関する。
CA19-9は、1979年にKoprowskiらによってヒト大腸癌培養細胞株SW-1116を免疫原として得られたモノクローナル抗体(NS19-9)により認識されるI型糖鎖抗原であり、その抗原決定部位は、ルイス式血液型抗原のうちのルイスA抗原(Le)にシアル酸が付加したシアリルルイスAである。CA19-9は、血中ではムチン型糖蛋白として存在しており(John L.Magnaniら、Cancer Research、1983年、43、p.5489-5492(非特許文献1)等)、健常者(悪性疾患に罹患していない者の意、以下同じ)においても血中に検出されるが、消化器癌、特に大腸癌、膵臓癌、胆管・胆嚢癌等の悪性疾患の患者においては血中のCA19-9濃度が上昇することが知られている(非特許文献1)。また、健常者の血中に検出されるCA19-9は分子量約20万~100万Daの低~中分子のムチンの一部として、悪性疾患患者の血中に検出されるCA19-9は分子量約500万~1000万Daの高分子のムチンの一部として、それぞれ存在することが報告されている(非特許文献1;Hanisch FGら、European Journal of Biochemistry、1984年、144、p.467-473(非特許文献2)等)。
従来から、CA19-9は、悪性疾患の補助的診断及び治療効果判定のためのモニタリングマーカーとして用いられており、例えば、特開平9-211001号公報(特許文献1)には、低分子発光又は蛍光物質で標識されているモノクローナル抗体NS19-9によって認識されるムチン上抗原の測定方法が記載されている。また、例えば、固相化した抗CA19-9抗体を捕捉抗体として試料中に存在するCA19-9を結合させ、そこに酵素で標識した抗CA19-9抗体を検出抗体として結合させるサンドイッチ法によって試料中のCA19-9を測定するためのキットとして、「ルミパルスプレスト(登録商標)」が富士レビオ株式会社によって製造販売されている。
従来のCA19-9をモニタリングマーカーとしてこれを測定する方法では、通常カットオフ値を設定し、上記の悪性疾患の陰性及び陽性の判定を行う。このような方法は、カットオフ値を比較的低値に設定することで、特に、前記悪性疾患の診断の初期段階において陽性の可能性がある患者をある程度広く拾集でき、該悪性疾患の早期発見が可能となるといった観点で重要な役割を担っている。他方、上記のようにCA19-9は健常者の血中においても少量は検出されるため、診断精度を上げるため、すなわち、悪性疾患に由来するCA19-9のみを特異的に測定して陽性の判定精度が上がるように前記カットオフ値を比較的高値に設定すると、同判定精度は向上するものの、検出感度が低下する可能性、すなわち、陽性の可能性がある患者をある程度広く拾集できなくなる可能性が生じる傾向にある。
特開平9-211001号公報
John L.Magnaniら、Cancer Research、1983年、43、p.5489-5492 Hanisch FGら、European Journal of Biochemistry、1984年、144、p.467-473
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、試料中のCA19-9を測定する方法として、悪性疾患に由来するCA19-9を従来よりも特異的に測定可能なCA19-9測定方法及びCA19-9測定キット、並びに、これらに用いる抗体固定化担体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、悪性疾患に由来するCA19-9と、健常者又は良性疾患患者の血中に検出されるCA19-9とでは、前者がより高分子であるのみならず、分子量あたりのシアリルルイスA(抗原決定部位)の数が顕著に多いことが推定されることから、両者の抗CA19-9抗体への反応性が異なることを見出した。そして、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、試料中のCA19-9を捕捉するための固相化抗体として、CA19-9に特異的に結合可能な抗体を担体表面に固定した抗体固定化担体であって、前記担体表面における前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度を比較的低密度(1.0fg/μm以下)となるようにしたものを用いることにより、試料中から、分子量の大きい分子の一部として存在しているCA19-9、つまり、悪性疾患に由来するCA19-9をより特異的に捕捉できることを見出した。そのため、このような抗体固定化担体を用いることで悪性疾患に由来するCA19-9を従来よりも特異的に測定することが可能となり、本発明を完成するに至った。
かかる知見により得られた本発明の態様は次のとおりである。
(1)試料中のCA19-9を測定する方法であり、
担体及び前記担体表面に固定された抗体を備える抗体固定化担体と前記試料とを接触させる工程を含み、
前記抗体がCA19-9に特異的に結合可能な抗体であり、かつ、
前記担体表面に固定されている、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が1.0fg/μm以下である、
ことを特徴とするCA19-9測定方法。
(2)前記担体表面に固定されている、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が0.10~1.0fg/μmであることを特徴とする、(1)に記載のCA19-9測定方法。
(3)前記担体が粒子であり、前記抗体固定化担体が抗体固定化粒子であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載のCA19-9測定方法。
(4)粒子である前記担体のレーザー回折散乱式粒度分布測定により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)が2.0~6.0μmであることを特徴とする、(3)に記載のCA19-9測定方法。
(5)前記試料に接触させる前記抗体固定化粒子の粒子数が、CA19-9の測定1回あたり30万~500万個であることを特徴とする、(3)又は(4)に記載のCA19-9測定方法。
(6)(1)~(5)のうちのいずれか一項に記載のCA19-9測定方法に用いるための抗体固定化担体であり、
担体及び前記担体表面に固定された抗体を備えており、
前記抗体がCA19-9に特異的に結合可能な抗体であり、かつ、
前記担体表面に固定されている、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が1.0fg/μm以下である、
ことを特徴とする抗体固定化担体。
(7)(6)に記載の抗体固定化担体の製造方法であり、
CA19-9と特異的に結合可能な抗体及び抗体密度調節材の混合物と担体とを接触させる工程を含み、
前記混合物における前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体と前記抗体密度調節材との質量比(CA19-9と特異的に結合可能な抗体:抗体密度調節材)が2:1~1:12である、
ことを特徴とする抗体固定化担体の製造方法。
(8)前記抗体密度調節材が、アルブミン、カゼイン、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体以外の抗体、スキムミルク、フィッシュゼラチン、アミノ酸ポリマー、有機物ポリマー、及び血清からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、(7)に記載の抗体固定化担体の製造方法。
(9)試料中のCA19-9を測定するためのキットであり、(6)に記載の抗体固定化担体を含む、ことを特徴とするCA19-9測定キット。
なお、本発明の構成によって上記目的が達成される理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、上記のように、健常者の血中に検出されるCA19-9は、低~中分子のムチンの一部として存在しているのに対して、消化器癌、特に大腸癌、膵臓癌、胆管・胆嚢癌等の悪性疾患の患者の血中に検出されるCA19-9は、高分子のムチンの一部として存在しており、さらに、当該悪性疾患患者の血中に検出されるムチンにおいては、抗原決定部位であるシアリルルイスAの密度が、健常者のそれと比べて高いと考えられている(非特許文献1)。これに対して、本発明のCA19-9測定方法又はキットに用いられる抗体固定化担体においては、CA19-9と特異的に結合可能な抗体の担体表面における密度が、従来の固相化抗体における抗体密度よりも比較的低密度(1.0fg/μm以下)となるように制御されている。このようにCA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が低い抗体固定化担体は、抗原決定部位の密度が比較的低いCA19-9(ムチン上に存在)との間では、低密度抗体-低密度抗原の関係となってこれを捕捉しにくくなるが、抗原決定部位の密度が比較的高いCA19-9(ムチン上に存在)であれば、低密度抗体-高密度抗原の関係となって捕捉可能であるため、悪性疾患に由来するCA19-9をより特異的に捕捉することができるものと本発明者らは推察する。他方、CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が比較的高い従来の固相化抗体は、抗原決定部位の密度が比較的低いCA19-9をより捕捉しやすいため、悪性疾患に由来するCA19-9に対する特異性は本発明の抗体固定化担体に比べて低いものと本発明者らは推察する。また、かかる新たな作用機序によって悪性疾患(消化器癌、特に大腸癌、膵臓癌、胆管・胆嚢癌等の悪性疾患)に由来するCA19-9をより特異的に捕捉することができる本発明の抗体固定化担体によれば、カットオフ値を比較的低値に設定しても悪性疾患に由来するCA19-9に対する特異性が維持されるため、陽性の可能性がある患者の検出精度も十分に維持できるものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、試料中のCA19-9測定において、悪性疾患に由来するCA19-9を従来よりも特異的に測定可能なCA19-9の測定方法及びキット、並びに、これらに用いる抗体固定化担体及びその製造方法を提供することが可能となる。
また、従来のCA19-9の測定方法が、例えば、悪性疾患の陽性の可能性がある患者をある程度広く拾集するという役割を担うのに対して、本発明のCA19-9の測定方法及びキット、並びに、これらに用いる抗体固定化担体及びその製造方法によれば、悪性疾患に由来するCA19-9のみをより特異的に測定するという役割を担うことが可能となる。
実施例1~3及び比較例1で得られた、健常者の血清検体からの各溶出画分におけるカウントと分子量との関係を示す曲線である。 実施例1~3及び比較例1で得られた、膵臓がん患者の血清検体からの各溶出画分におけるカウントと分子量との関係を示す曲線である。 実施例4~7で得られた、健常者の血清検体からの各溶出画分におけるカウントと分子量との関係を示す曲線である。 実施例4~7で得られた、膵臓がん患者の血清検体からの各溶出画分におけるカウントと分子量との関係を示す曲線である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明のCA19-9測定方法は、試料中のCA19-9を測定する方法であり、
担体及び前記担体表面に固定された抗体を備える抗体固定化担体と前記試料とを接触させる工程を含み、
前記抗体がCA19-9に特異的に結合可能な抗体であり、かつ、
前記担体表面に固定されている、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が1.0fg/μm以下である、
方法である。また、本発明のCA19-9測定キットは、試料中のCA19-9を測定するためのキットであり、前記抗体固定化担体を含む、キットである。さらに、本発明の抗体固定化担体は、上記本発明のCA19-9測定方法及びCA19-9測定キットに用いるための前記抗体固定化担体である。
〔試料〕
本発明のCA19-9測定方法に用いられる「試料」としては、CA19-9が存在し得る試料である限り特に制限はない。一般的には、診断対象(好ましくはヒト)から採取された血液検体が用いられ、前記血液検体としては、好ましくは血清又は血漿が挙げられる。
〔CA19-9〕
本発明において、「CA19-9」とは、ヒト大腸癌培養細胞株SW-1116を免疫原として得られたモノクローナル抗体(NS19-9)により認識されるI型糖鎖抗原のことを示す。CA19-9は、下記の抗CA19-9抗体に対する抗原決定部位として、ルイス式血液型抗原のうちのルイスA抗原(Le)にシアル酸が付加したシアリルルイスAを有する(Koprowskiら、Somat.Cell Genet.,5,957,1979)。
〔抗CA19-9抗体〕
本発明において、「CA19-9と特異的に結合可能な抗体(以下、場合により「抗CA19-9抗体」という)」とは、CA19-9のシアリルルイスAを特異的に認識し、結合することができる抗体を示す。このような抗CA19-9抗体としては、CA19-9への結合能を有する限り特に制限はなく、ポリクローナル抗体であってもモノクローナル抗体であってもよいが、均質性や安定性の観点からはモノクローナル抗体であることが好ましい。また、本発明における抗CA19-9抗体には、完全な抗体の他、抗体断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv、単鎖抗体、ダイアボディー等)や抗体の可変領域を結合させた低分子化抗体も含まれる。
本発明に係る抗CA19-9抗体は、従来公知の方法を適宜採用、改良することによって産生することができ、例えば、抗体産生細胞とミエローマ細胞とを融合した細胞(ハイブリドーマ)によるモノクローナル抗体の産生方法(代表的には、ケーラー及びミルスタインによる方法(Kohler&Milstein,Nature,256:495,1975))によって産生することができる。
前記抗体産生細胞としては、免疫原で免疫された動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、サル、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ラクダ、アルパカ、ニワトリ)の脾臓細胞、リンパ節細胞、末梢血白血球等が挙げられ、免疫されていない動物から予め単離された上記の細胞又はリンパ球などに対して、免疫原を培地中で作用させることによって得られた抗体産生細胞も使用することができる。前記免疫原としては、ヒト大腸癌培養細胞株SW-1116、及びヒト卵巣の嚢胞から分離したムチン等が挙げられる。前記ミエローマ細胞としては、公知の種々の細胞株を使用することが可能である。前記抗体産生細胞及び前記ミエローマ細胞としては、これらが融合可能であれば、異なる動物種起源のものであってもよいが、同一の動物種起源のものであることが好ましい。
前記ハイブリドーマは、例えば、前記免疫原で免疫されたマウスから得られた脾臓細胞と、マウスミエローマ細胞との間の細胞融合によって得られる。得られた多くのハイブリドーマの中から、前記免疫原に対して高い反応性を示すモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニングし、その中からさらに、選抜したハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体のエピトープ解析を行って、CA19-9のシアリルルイスAに結合するモノクローナル抗体を産生するクローンを同定することによって、CA19-9に特異的に結合可能なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得ることができる。かかるモノクローナル抗体は、このハイブリドーマを培養することにより、或いは、このハイブリドーマを投与した哺乳動物の腹水から、取得することができる。
また、抗CA19-9抗体としては、例えば、当該抗体をコードするDNAが取得できれば、組換えDNA法によって作製することもできる。前記組換えDNA法としては、上記抗体をコードするDNAをハイブリドーマや前記抗体産生細胞等からクローニングし、適当なベクターに組み込んで、これを宿主細胞(例えば哺乳類細胞株、大腸菌、酵母細胞、昆虫細胞、植物細胞など)に導入し、組換え抗体として産生させる方法(例えば、P.J.Delves,Antibody Production:Essential Techniques,1997,WILEY;P.Shepherd and C.Dean Monoclonal Antibodies,2000,OXFORD UNIVERSITY PRESS;Vandamme A.M. et al.,Eur.J.Biochem.192:767-775,1990)が挙げられる。上記抗体をコードするDNAの発現においては、重鎖又は軽鎖をコードするDNAを別々に発現ベクターに組み込んで宿主細胞を形質転換してもよく、重鎖及び軽鎖をコードするDNAを単一の発現ベクターに組み込んで宿主細胞を形質転換してもよい(国際公開第94/11523号参照)。
前記組換え抗体は、前記宿主細胞を培養し、培養した宿主細胞内又は培養液から分離・精製することにより、実質的に純粋で均一な形態で取得することができる。前記組換え抗体の分離・精製は、通常のポリペプチドの精製で使用されている方法を使用することができる。トランスジェニック動物作製技術を用いて、抗体遺伝子が組み込まれたトランスジェニック動物(ウシ、ヤギ、ヒツジ又はブタなど)を作製すれば、そのトランスジェニック動物のミルクから、抗体遺伝子に由来するモノクローナル抗体を大量に取得することも可能である。
また、本発明に係る抗CA19-9抗体としては、一般に流通されているものを適宜用いてもよく、例えば、1116-NS-19-9(Fujirebio Diagnostics Inc.製);121SLE、CA19-9-203、5G17、3G37、9L69、M12150、M12151、M12152、10B413、9L426、11C93、SPM110等のクローン由来の抗体等を適宜用いることができる。
〔担体〕
本発明において、「担体」としては、前記抗CA19-9抗体を固定させて担持できるものである限り特に制限はない。このような担体の材質としても一般的に免疫測定に用いられるものであれば特に制限はされず、例えば、高分子ポリマー(ポリスチレン、(メタ)アクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ナイロン等)、ゼラチン、セルロース、ニトロセルロース、ガラス、ラテックス、シリカ、金属(金、白金等)、及び金属化合物(酸化鉄、酸化コバルト、ニッケルフェライト等)からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。また、前記担体の材質としては、これらの複合材であってもよく、例えば、前記高分子ポリマー、ゼラチン、セルロース、及びラテックスからなる群から少なくとも1種の有機高分子と、酸化鉄(スピネルフェライト等)、酸化コバルト、及びニッケルフェライトからなる群から少なくとも1種の金属化合物と、からなる有機無機複合材であってもよい。さらに、前記担体としては、カルボキシル基、エポキシ基、トシル基、アミノ基、ヒドロキシル基等で表面修飾されたものであってもよい。
また、本発明において、前記担体の形状としても特に制限はされず、例えば、プレート、繊維、膜、粒子等のいずれであってもよいが、固定させる抗CA19-9抗体の密度を制御しやすく、均一にしやすい傾向にある観点からは、粒子であることが好ましい。さらに、前記粒子としては、自動化・短時間化の観点からは、磁性粒子であることが好ましく、前記磁性粒子としては、前記有機高分子からなる群から少なくとも1種を核とし、前記金属化合物からなる群から少なくとも1種を被覆層とする有機無機複合粒子であることが好ましい。
前記担体が粒子である場合、その大きさとしては、レーザー回折散乱式粒度分布測定により測定した体積基準の粒度分布における累積体積が50%となる粒子径D50が2.0~6.0μmであることが好ましく、3.0~5.0μmであることがより好ましく、3.5~4.5μmであることがさらに好ましい。前記粒子径D50が前記下限未満になると、良性疾患者由来の試料におけるCA19-9測定値が本来よりも高めに出やすくなる場合があり、他方、前記上限を超えると、CA19-9の測定感度が低下する傾向にある。なお、本発明において、前記粒子径D50には、一次粒子及びこれらが凝集してなる二次粒子(凝集体)の粒子径を含む。前記粒子径D50は、粒子を不溶、分散可能な溶媒に懸濁してボルテックスによる撹拌を行った直後に、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いた動的光散乱法により、前記粒子の体積基準の粒度分布曲線を求め、この粒度分布曲線における累積体積が50%となる粒子径として求めることができる。前記粒子径D50としては、複数回(例えば3回)測定した平均値であることが好ましい。
このような粒子としては、従来公知のものを適宜用いることができ、例えば、特開平3-115862号公報に記載の磁性粒子(フェライト被覆粒子、カルボキシル化フェライト粒子);ダイナビーズ(サーモフィッシャー社製);Magnosphere(JSR株式会社製);マグラピッド(三洋化成工業株式会社製)等の市販の磁性粒子を適宜用いることができる。
〔抗体固定化担体〕
本発明における「抗体固定化担体」とは、前記担体及び前記担体表面に固定された前記抗CA19-9抗体を備えるものである。本発明においては、前記担体表面に固定されている前記抗CA19-9抗体の密度が1.0fg/μm以下であることが必要であり、0.10~1.0fg/μmであることが好ましく、0.10~0.70fg/μmであることがより好ましく、0.20~0.50fg/μmであることがさらに好ましい。なお、前述のとおり、本発明に係る抗CA19-9抗体には、完全な抗体の他、抗体断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv、単鎖抗体、ダイアボディー等)や抗体の可変領域を結合させた低分子化抗体も含まれるが、本発明における前記抗CA19-9抗体の密度とは、これらの抗体断片及び/又は低分子化抗体が使用されている場合であっても、全て完全な抗体(インタクト)が使用されているものとして算出される値、すなわち、インタクト換算での密度である。前記密度が前記下限未満になると、抗CA19-9抗体の密度を制御することが困難になって所望の抗体固定化担体を得られなくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、悪性疾患に由来するCA19-9に対する特異性が低下する傾向にある。
なお、本発明において、前記担体表面に固定されている前記抗CA19-9抗体の密度は、プロテインシークエンサを用いたエドマン(Edman)分解によって求めることができ、より具体的には、前記抗体固定化担体が抗体固定化粒子である場合には、例えば、先ず、これをリン酸緩衝液(pH7.0)で洗浄した後にリン酸緩衝液で懸濁して調製した粒子懸濁液をPVDF膜(例えば、孔径0.2μm)上に載せ、裏面側からの吸引によって膜上のバッファーを除去して粒子のみとする。次いで、粒子を載せたPVDF膜をプロテインシークエンサにセットし、N末端から2残基目までのEdman分解を行い、生じたPTHアミノ酸をカラム(例えば、Spheri-5 PTHカラム(220×2.1mm))を用いて分離し、予め測定しておいたPTH-アミノ酸標準液(和光純薬社製)10pmolのピーク面積を基準として、事前に特定しておいた抗CA19-9抗体のH鎖及びL鎖由来のアミノ酸と対応するPTHアミノ酸のピーク面積から、サンプル中の抗CA19-9抗体と対応するアミノ酸濃度(pmol)を算出する。抗CA19-9抗体がIgG抗体である場合、IgG分子は2本のH鎖及び2本のL鎖からなるため、得られたアミノ酸濃度の1/2が前記サンプル中の抗CA19-9抗体のモル濃度となる。この値より、抗体固定化担体(抗体固定化粒子)1mgあたりの抗CA19-9抗体のモル数を割り出し、次いで、抗CA19-9抗体の分子量(完全な抗体の分子量)を乗じて抗体固定化粒子1mgあたりに固定されている抗CA19-9抗体量を算出し、さらに、これと抗体固定化粒子1mgあたりの粒子数とから、前記抗体固定化粒子の前記担体表面に固定されている前記抗CA19-9抗体の密度を求めることができる。なお、抗体固定化粒子1mgあたりの粒子数は、前記担体の前記レーザー回折散乱式粒度分布測定により測定される粒子径(D50)よりも断面の最大長さが小さい粒子を1つの粒子として、グリッド・セルカウンター等を用いて計数することができる。
本発明の抗体固定化担体の製造方法として、前記担体表面に前記抗CA19-9抗体(又は、抗CA19-9抗体及び下記の抗体密度調節材)を固定する方法としては、適宜従来公知の方法又はそれに準じた方法を採用することができ、担体の前記表面修飾基によって直接固定してもよく、間接的に固定してもよい。間接的に固定する場合には、例えば、前記抗CA19-9抗体に結合する物質を前記担体表面に固定し、当該物質に前記抗CA19-9抗体(又は、抗CA19-9抗体及び下記の抗体密度調節材)を結合させることにより、前記抗CA19-9抗体を前記担体表面に間接的に固定することができる。前記抗CA19-9抗体に結合する物質としては、特に制限されず、例えば、抗CA19-9抗体に結合可能な二次抗体、プロテインG、プロテインA等が挙げられる。また、前記抗CA19-9抗体に何らかの修飾を行い、その修飾部分を捕捉する物質を前記担体表面に固定化して、前記担体上に抗体を固定してもよい。例えば、前記修飾部分の代表例としてはビオチンが、担体に固定化する捕捉物質の代表例としてはストレプトアビジンが、それぞれ挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明の抗体固定化担体の製造方法においては、前記抗CA19-9抗体及び抗体密度調節材の混合物と前記担体とを接触させる工程を含むことが好ましい。前記抗CA19-9抗体及び前記抗体密度調節材の比が特定の範囲内にある混合物を予め調製し、これと前記担体とを接触させて前記抗CA19-9抗体及び前記抗体密度調節材を前記担体表面に固定することにより、固定される前記抗CA19-9抗体の密度を上記範囲内に再現性よく制御することが可能となる。さらに、前記混合物における前記抗CA19-9抗体と前記抗体密度調節材との質量比(抗CA19-9抗体:抗体密度調節材)としては、前記担体に対する前記抗CA19-9抗体の固定のし易さによって調整することができるが、例えば、前記担体がカルボキシル化フェライト粒子である場合には、2:1~1:12であることが好ましく、2:1~1:11であることがより好ましく、2:1~1:5であることがさらに好ましく、1:3~1:5であることがより好ましい。なお、前記担体に対する前記抗CA19-9抗体の固定化のし易さによっては、前記質量比(抗CA19-9抗体:抗体密度調節材)は1:0であってもよい。
前記抗体密度調節材は、抗CA19-9抗体間の間隔を確保するためのスペーサーとして機能するものであり、高分子又は高分子を含有する有機組成物であることが好ましい。このような抗体密度調節材としては、例えば、アルブミン、カゼイン、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体以外の抗体、スキムミルク、フィッシュゼラチン、アミノ酸ポリマー(抗CA19-9抗体との反応性を有しない、任意の配列を有するペプチド若しくは蛋白質、又はアミノ酸系ポリマー)、有機物ポリマー(クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等を構成成分として含有するポリマー)、及び血清等が挙げられ、これらの中でも、特に顕著にバックグラウンドが低下する傾向にある観点から、アルブミン、カゼイン、スキムミルク、フィッシュゼラチン、及び血清からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
〔CA19-9測定方法〕
本発明のCA19-9測定方法は、前記抗体固定化担体と前記試料とを接触させる工程を含む。前記抗体固定化担体と前記試料とを接触させることにより、抗原抗体反応によって前記試料中のCA19-9を前記担体に固定された抗CA19-9抗体に結合(捕捉)させ、検出する。
前記接触の方法としては、適宜従来公知の方法又はそれに準じた方法を採用することができ、例えば、前記担体がプレートで前記抗体固定化担体が抗体固定化プレートである場合にはこれに前記試料を注入する方法や、前記担体が粒子で前記抗体固定化担体が抗体固定化粒子である場合には前記試料中に前記抗体固定化粒子を添加する方法が挙げられる。前記試料としては、特に血清検体である場合には、試料希釈液で希釈して用いてもよく、また、前記抗体固定化担体が前記抗体固定化粒子である場合には、粒子懸濁媒に懸濁して用いてもよく、さらに、前記抗体固定化担体と前記試料との抗原抗体反応系には、他の反応用バッファーを適宜添加してもよい。
前記試料希釈液としては、抗原抗体反応の反応性がより高くなる傾向にある観点から、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤を含有することが好ましく、陽イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤を含有することがより好ましく、両性界面活性剤を含有することがさらに好ましい。前記抗体固定化担体と前記試料とを接触させる抗原抗体反応系においては、界面活性剤を添加することでその反応性が高くなる傾向にあるが、一方で、界面活性剤によっては、抗体と長時間接触させることで当該抗体を失活化させるおそれがあるため、抗原を含み得る前記試料の方を予め前記試料希釈液で希釈してから前記抗体固定化担体と接触させることにより、反応時にのみ界面活性剤が抗体と接触するように設計することができる。或いは、前記界面活性剤を含む緩衝液を、前記試料及び前記抗体固定化担体とは別に調製し、反応時に抗原抗体反応系に添加してもよい。
前記両性界面活性剤としては、特に制限されないが、例えば、疎水性のアルキル基と第四級アンモニウムを含む親水性部分とを有する両性界面活性剤が挙げられる。前記疎水性のアルキル基としては、直鎖アルキル基、及び/又はベンジル基であることが好ましい。前記親水性部分には、スルホネート基、カルボキシル基、及びホスファチジル基からなる群から選択される少なくとも一種のマイナス電荷を有する置換基が含まれることが好ましい。前記直鎖アルキル基を有するものは、典型的には、CH-(CH-N(CH-[(CH-SO ](nは自然数)の構造を有する。前記アルキル基の炭素数としては8~16が好ましく、8~14がより好ましく、8~12がさらに好ましい。直鎖アルキル基を有する両性界面活性剤の好ましい具体例としては、N-デシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート(C10APS)が挙げられる。また、ベンジル基を有する両性界面活性剤の好ましい具体例としては、N-ベンジル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート(NDSB-256)が挙げられる。その他の両性界面活性剤の具体例としては、3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアミノ]-プロパンスルホネート(CHAPS)、3-[(3-クロラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ヒドロキシプロパンスルホネート(CHAPSO)等、疎水性のステロイド骨格と第四級アンモニウム基を含む親水性部分とを有する両性界面活性剤が挙げられる。
前記陽イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、例えば、疎水性のアルキル基と第四級アンモニウム基とを有する陽イオン性界面活性剤が挙げられ、中でも、直鎖アルキル基を有するものが好ましい。前記直鎖アルキル基を有するものは、典型的には、CH-(CH-N(CH)・3ハロゲン化物イオン(nは自然数、ハロゲン化物イオンは、例えば、Br、Cl)の構造を有する。前記アルキル基の炭素数としては8~16が好ましく、12~16がより好ましく、12~14がさらに好ましい。陽イオン性界面活性剤の好ましい具体例としては、C12TAC(ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド)、C14TAC(テトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド)、C16TAC(ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド)、C8TAB(オクチルトリメチルアンモニウムブロマイド)、C9TAB(ノニルトリメチルアンモニウムブロマイド)、C12TAB(ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド)が挙げられる。
また、前記試料希釈液としては、公知の緩衝液(Tris-EDTA、Bis-Tris、BES、MOPS、TES、HEPES)からなる群から少なくとも1種をさらに含有していてもよい。
前記粒子懸濁媒及び反応用バッファーとしては、特に制限されず、公知の緩衝液(Tris-EDTA、Bis-Tris、BES、MOPS、TES、HEPES等)が挙げられる。また、前記懸濁媒及び反応用バッファーとしては、それぞれ独立に、BSA等の安定化蛋白;カゼイン;スキムミルク;フィッシュゼラチン;血清等が添加されたものであってもよい。
前記抗体固定化担体と前記試料とを接触させる抗原抗体反応系のpHとしては、ムチン上における抗原決定部位の密度が比較的低いCA19-9との反応性を低下させ、ムチン上における抗原決定部位の密度が比較的高いCA19-9に対する特異性をより向上させる傾向にある観点から、5.0~7.0であることが好ましく、5.5~6.5であることがより好ましい。
また、前記抗体固定化担体と前記試料とを接触させる抗原抗体反応系において、前記抗体固定化担体と前記試料との量比については、担体や試料の種類、濃度等に応じて適宜調整されるものであるため特に制限されないが、前記抗体固定化担体が抗体固定化粒子である場合には、例えば、前記試料に接触させる前記抗体固定化粒子の粒子数が、CA19-9の測定1回あたり30万~500万個であることが好ましく、50~400万個であることがより好ましく、70~300万個であることがさらに好ましい。前記試料に接触させる前記抗体固定化粒子の粒子数が前記下限未満になると、CA19-9の測定感度が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、例えば、粒子洗浄によるB/F(Bound/Free)分離を行う場合、その分離効率が低下する傾向にある。
本発明のCA19-9測定は、試料中のCA19-9を、前記担体に固定された抗CA19-9抗体を用いたイムノアッセイにより検出する工程を含む。前記試料中のCA19-9を検出するイムノアッセイ(免疫学的測定法)の方法としては、抗体として担体に固定された抗体と検出用抗体とを用いるサンドイッチ法と、担体に固定化された抗体のみを用いる競合法、免疫比濁法等をいずれも用いることができる。前記競合法としては、ELISA、CLEIA(化学発光酵素免疫測定法)、RIA(放射免疫測定)等の既存の方法をいずれも採用できる。また、前記免疫比濁法としては、ラテックス等の粒子(非磁性粒子であってもよい)に1種以上の抗CA19-9抗体を固相化し、これを試料中のCA19-9と反応させて粒子を凝集させる方法が採用できる。これらの中でも、より感度及び特異度の高い検出システムを構築することができる観点からは、サンドイッチ法が好ましい。前記サンドイッチ法としては、例えば、前記抗体固定化担体と前記試料とを接触させて前記担体に固定された抗CA19-9抗体でCA19-9を捕捉し、洗浄後、CA19-9を捕捉した抗CA19-9抗体を標識物質が結合した検出用抗体に認識させ、さらに洗浄後、前記標識物質の種類に応じた検出を行う方法が好ましい。
前記検出用抗体としては、本発明に係る抗CA19-9抗体、本発明に係る抗CA19-9抗体以外のCA19-9に結合し得る抗体、これらの抗体に結合し得る二次抗体、プロテインG、プロテインA等が挙げられる。前記二次抗体としては、認識する抗体の由来する生物種に応じて、適切な二次抗体を選択して使用することができる(例えば、本発明に係る抗CA19-9抗体をマウス抗体として得た場合には、二次抗体として抗マウスIgG抗体を使用することができる)。
このような検出用抗体としては、モノクローナル抗体であっても、ポリクローナル抗体であっても、抗体断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv、単鎖抗体、ダイアボディー等)や抗体の可変領域を結合させた低分子化抗体であってもよい。これらの中でも、前記検出用抗体としては、親水性が高い傾向にある観点から、抗CA19-9抗体の抗体断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv)であることが好ましい。
前記検出用抗体に結合させる標識物質としては、前記検出用抗体に結合させて検出できるものであれば特に制限されず、例えば、アルカリホスファターゼ(ALP)、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、βガラクトシダーゼ(β-gal)等の酵素;フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、ローダミンイソチオシアネート(RITC)等の蛍光色素;アロフィコシアニン(APC)、フィコエリスリン(R-PE)等の蛍光蛋白質;125I等の放射性同位元素;金粒子;アビジン;ビオチン;ラテックスが挙げられる。例えば、前記標識物質として酵素を用いた場合には、発色基質、蛍光基質、化学発光基質等を基質として添加することにより、前記基質に応じて種々の検出・定量を行うことができる。
前記検出用抗体と前記標識物質との結合には従来公知の方法又はそれに準じた方法を適宜採用することができ、例えば、ビオチン-アビジン系を利用することができ、前記検出用抗体をビオチン化し、これに、アビジン化した標識物質を作用させ、ビオチンとアビジンとの相互作用によって前記検出用抗体に前記標識物質を結合させることができる。
前記検出用抗体と、前記検出用抗体に結合している標識物質とのモル比(標識物質モル数/検出用抗体モル数)としては、分子量の大きい分子の一部として存在しているCA19-9への特異性がより高くなる傾向にある観点から、より小さいことが好ましく、具体的には、1~100であることが好ましく、5~50であることがより好ましい。
本発明のCA19-9測定において、前記試料中のCA19-9(前記担体に固定された抗CA19-9抗体に捕捉されたCA19-9)を定量する場合には、ELISA、CLEIA(化学発光酵素免疫測定法)等の、マイクロプレートのウェルや粒子(自動化の観点から、より好ましくは磁性粒子)を担体とする方法を採用することによって、前記標識物質の種類に応じた検出・定量を行うことができる。CA19-9の定量は、一般的に、標準検体による測定値との比較により行うことができる。この場合、例えば、標準検体による測定値に基づいて作成された標準曲線上のどの位置に、実際の測定値が位置づけられるかを調べることにより、試料中のCA19-9量を求めることができる。一方、より簡便かつ迅速にCA19-9を検出する観点からは、前記サンドイッチ法として、抗CA19-9抗体をライン状に膜担体に固定した検出ゾーンと、その上流側に、標識物質が結合した検出用抗体を担持した標識試薬ゾーンとを含むデバイス等を用いたイムノクロマトグラフィーを採用することができる。
〔CA19-9測定キット〕
本発明のCA19-9測定キットは、上記本発明の抗体固定化担体を含む。本発明のCA19-9測定キットを用いる測定方法が上記のサンドイッチ法である場合には、前記抗体固定化担体に加えて、前記標識物質が結合した検出用抗体、標準検体試薬(各濃度)、対照試薬、前記試料希釈液、前記粒子懸濁媒、前記反応用バッファー、洗浄液、及び希釈用カートリッジからなる群から選択される少なくとも1種をさらに含んでいてもよい。また、前記標識物質が酵素である場合には、標識の検出・定量に必要な基質や反応停止液等をさらに含んでいてもよい。また、前記検出用抗体を標識しない場合には、例えば、当該検出用抗体に結合する物質を標識したものをさらに含んでいてもよい。また、前記サンドイッチ法として前記イムノクロマトグラフィーを採用する場合には、前記デバイスをさらに含んでいてもよい。前記デバイスとしては、展開液パッドや吸収パッド等、イムノクロマトグラフィーに適したその他の構成要素を備えることができる。また、本発明のCA19-9測定キットには、当該キットの使用説明書をさらに含んでいてもよい。
以下、調製例、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、各調製例、実施例及び比較例において、「%」の表示は、特に記載のない場合は、重量/容量(w/v:g/mL)パーセントを示す。
<抗体固定化粒子の調製>
(調製例1) 抗体固定化カルボキシル化フェライト粒子
(1-1) 担体粒子の粒径測定
担体粒子として、特開平3-115862号公報の実施例に記載の方法に準じて、カルボキシル化フェライト粒子(磁性粒子)を調製した。調製したカルボキシル化フェライト粒子を0.2%ヘキサメタリン酸水溶液に懸濁して粒子量1.5%の測定用液を調製し、12mm径の試験管3本に1.5mLずつ分注した。各試験管に分注した測定用液についてボルテックスによる撹拌を行って直ぐ、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(LS 13 320(ベックマンコールター社製))を用いて、粒子の粒度分布を測定した。得られた粒度分布の体積基準の累積50%粒子径(D50:メジアン値)を各測定用液における粒子の粒子径とし、3本の試験管に分注した測定用液について測定された粒子径の平均値を平均粒子径として算出した。上記方法により測定・算出されたカルボキシル化フェライト粒子の平均粒子径は、4.1μmであった。
(1-2) 抗体固定化粒子の調製
上記のカルボキシル化フェライト粒子をイオン交換水及び50mM MES(pH5.5)で洗浄後、1.0M N-ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)溶液を添加し、次いで、前記NHS溶液と同量の1.0M EDC溶液を添加し、25℃において30分間、回転撹拌した。前記回転撹拌後の上清を除去し、固相バッファー(50mM MES(pH6.5))で粒子を2回撹拌洗浄した。次いで、前記固相バッファーに粒子を3.0%となるように懸濁し、ボルテックス撹拌、超音波処理を行い、カルボキシル化フェライト粒子の粒子液を調製した。また、抗CA19-9抗体(1116-NS-19-9(Fujirebio Diagnostics Inc.製)、IgG)及びBSA(抗体密度調節材)を下記の表1に示す濃度となるように組み合わせて前記固相バッファーに懸濁させ、抗体-抗体密度調節材混合液A~Dをそれぞれ調製した。
次いで、前記粒子液と抗体-抗体密度調節材混合液Aとを、体積比1:1となるようにそれぞれ混合し、粒子-抗体混合液Aを調製した(カルボキシル化フェライト粒子終濃度1.5%)。得られた粒子-抗体混合液Aを25℃において60分間、回転撹拌した後、1M Tris-HCl(pH7.0)を9倍量(体積比)加え、次いで、25℃において30分間、回転撹拌し、前記カルボキシル化フェライト粒子に抗CA19-9抗体及びBSAが固定された粒子を得た。次いで、得られた粒子を集磁し、マスキングバッファー(50mM MES、2.0% BSA、pH6.0)で洗浄した後、粒子濃度が1.5%となるようにマスキングバッファーで懸濁し、37℃において一晩、回転撹拌した。次いで、粒子を集磁し、保存液(50mM Tris、2.0% BSA、pH7.2)で洗浄した後、粒子濃度が1.5%となるように前記保存液で懸濁し、抗CA19-9抗体がカルボキシル化フェライト粒子に固定された抗体固定化粒子1Aの懸濁液を得た。また、抗体-抗体密度調節材混合液Aに代えて抗体-抗体密度調節材混合液B~Dをそれぞれ用いたこと以外は上記と同様にして、抗体固定化粒子1B~1Dの懸濁液をそれぞれ得た。
Figure 0007054378000001
(調製例2) 抗体固定化高分子ポリマー磁性粒子
(2-1) 担体粒子の粒径測定
担体粒子として、市販の高分子ポリマー磁性粒子(ダイナビーズ、#14307D、サーモフィッシャー社製)を準備した。調製例1の(1-1)と同様にして前記高分子ポリマー磁性粒子の粒子径を測定し、平均粒子径を算出した。上記方法により測定・算出された高分子ポリマー磁性粒子の平均粒子径は、3.1μmであった。
(2-2) 抗体固定化粒子の調製
抗CA19-9抗体(1116-NS-19-9)及びBSAの濃度を下記の表2に示す濃度となるように組み合わせて前記固相バッファーに懸濁させ、抗体-抗体密度調節材混合液a~dをそれぞれ調製した。カルボキシル化フェライト粒子に代えて前記高分子ポリマー磁性粒子を用い、抗体-抗体密度調節材混合液Aに代えて抗体-抗体密度調節材混合液a~dをそれぞれ用いたこと以外は調製例1の(1-2)と同様にして、抗CA19-9抗体が高分子ポリマー磁性粒子に固定された抗体固定化粒子2a~2dの縣濁液をそれぞれ得た。
Figure 0007054378000002
<抗体固定化粒子数の計数>
調製例1で得られた抗体固定化粒子1Aの縣濁液及び調製例2で得られた抗体固定化粒子2aの縣濁液をそれぞれイオン交換水で100倍に希釈し、うち12μLを4グリッド・セルカウンター(ワトソン株式会社製)のプレートに注入した。2分間静置した後、1区画における抗体固定化粒子の粒子数を計数した。計数は、断面の最大長さが前記担体(抗体固定化粒子1A:カルボキシル化フェライト粒子、抗体固定化粒子2a:高分子ポリマー磁性粒子)の平均粒子径以下の粒子を1つの粒子として計数した。4回計数を行い、その平均値から1.5%粒子縣濁液1μLあたりの抗体固定化粒子の粒子数を算出し、次いで、抗体固定化粒子1mgあたりの粒子数を算出した。抗体固定化粒子1Aについて上記方法より算出された抗体固定化粒子1mgあたりの粒子数は54百万個であり、抗体固定化粒子2aについて上記方法より算出された抗体固定化粒子1mgあたりの粒子数も54百万個であった。
<抗体固定量の測定>
調製例1で得られた抗体固定化粒子1A~1D及び調製例2で得られた抗体固定化粒子2a~2dについて、それぞれ、担体粒子に固定されている抗CA19-9抗体の量をプロテインシーケンサを用いて定量した。すなわち、各抗体固定化粒子をリン酸緩衝液(pH7.0)で10回以上洗浄した後、リン酸緩衝液で懸濁し、50μLの粒子懸濁液をそれぞれ調製した。各粒子懸濁液を孔径0.2μmのPVDF膜上に載せ、裏面側からの吸引によって膜上のバッファーを除去し、粒子のみとした。Procise 494プロテインシークエンサ(Applied Biosystems社製)に粒子を載せたPVDF膜をサンプルとしてセットし、機器マニュアル記載の常法に則ってEdman分解を行い、PTHアミノ酸定量・解析を行った。サンプル中のアミノ酸濃度(pmol)は、予め測定しておいたPTH-アミノ酸標準液(和光純薬社製)10pmolのピーク面積を基準として算出した。このアミノ酸濃度の値より、抗体固定化粒子1mgあたりの抗CA19-9抗体のモル数を割り出し、次いで、IgG分子量(完全な抗体の分子量)を乗じ、抗体固定化粒子1mgあたりに固定されている抗CA19-9抗体の量(抗体固定量、μg/mg)を算出した。各抗体固定化粒子1A~1D、2a~2dにおける抗体固定量を下記の表3に示す。また、下記の表3には、上記で得られた、各担体粒子(カルボキシル化フェライト粒子又は高分子ポリマー磁性粒子)の平均粒子径、及び各抗体固定化粒子の1mgあたりの粒子数(粒子数、百万個/mg)、並びに、これらから算出された、各抗体固定化粒子に固定されている抗CA19-9抗体の密度(抗体密度、fg/μm)も併せて示す。
Figure 0007054378000003
(実施例1)
<検体ゲル濾過画分のCA19-9測定>
健常者及び膵臓がん患者の血清検体について、次の条件:
検体使用量:20μL;
使用ゲル濾過カラム:Superose 6 10/300 GL;
バッファー:PBST(0.02% Tween20);流速:0.75mL/分
でゲル濾過を行い、各検体について、各溶出画分を1.0mLずつ取得した。予め、膵臓がん患者の血清検体中のCA19-9濃度をルミパルスプレスト(登録商標)CA19-9(富士レビオ社製)を用いて添付文書に従って測定したところ、測定値は665.0U/mLであった。なお、ルミパルスプレスト(登録商標)CA19-9(富士レビオ社製)の抗体結合粒子において上記方法により測定される抗体密度は、1.8fg/μm程度以上であった。
次いで、各溶出画分について、調製例1で得られた抗体固定化粒子1Aを用いてCA19-9の検出を行った。すなわち、先ず、調製例1で得られた抗体固定化粒子1Aの懸濁液から抗体固定化粒子を回収し、粒子懸濁媒(50mM Tris-HCl、150mM NaCl、1mM EDTA2Na、2% BSA、pH7.2)で0.035%となるように懸濁して、一次反応液1Aを調製した。次いで、ルミパルスプレスト(登録商標)CA19-9(富士レビオ社製)の抗体結合粒子に代えて、一次反応液1Aを各溶出画分に対して、抗体固定化粒子の数が測定1回あたり約80~100万個となるように用いたこと以外はルミパルスプレスト(登録商標)CA19-9の添付文書記載の方法に従い、CA19-9の検出を行った。検出には、全自動化学発行酵素免疫測定システム(ルミパルス(登録商標) L2400(富士レビオ社製))を用いた。CA19-9の検出は、標識酵素の基質の発光量(カウント)として出力される。健常者の血清検体からの各溶出画分における基質の発光量(カウント)と分子量(kDa)との関係を示す曲線を図1に示し、膵臓がん患者の血清検体からの各溶出画分における基質の発光量(カウント)と分子量(kDa)との関係を示す曲線を図2に示す。
(実施例2~3、比較例1)
調製例1で得られた抗体固定化粒子1Aに代えて、抗体固定化粒子1B(実施例2)、抗体固定化粒子1C(実施例3)又は抗体固定化粒子1D(比較例1)をそれぞれ用いたこと以外は実施例1と同様にして、それぞれ、上記の検体ゲル濾過画分のCA19-9測定を実施した。各実施例及び比較例で得られた、健常者の血清検体からの各溶出画分における基質の発光量(カウント)と分子量(kDa)との関係を示す曲線を図1に示し、膵臓がん患者の血清検体からの各溶出画分における基質の発光量(カウント)と分子量(kDa)との関係を示す曲線を図2に示す。
(実施例4~7)
調製例1で得られた抗体固定化粒子1Aに代えて、調製例2で得られた抗体固定化粒子2a(実施例4)、抗体固定化粒子2b(実施例5)、抗体固定化粒子2c(実施例6)、又は抗体固定化粒子2d(実施例7)をそれぞれ用いたこと以外は実施例1と同様にして、それぞれ、上記の検体ゲル濾過画分のCA19-9測定を実施した。各実施例で得られた、健常者の血清検体からの各溶出画分における基質の発光量(カウント)と分子量(kDa)との関係を示す曲線を図3に示し、膵臓がん患者の血清検体からの各溶出画分における基質の発光量(カウント)と分子量(kDa)との関係を示す曲線を図4に示す。
図1に示す結果から明らかなように、健常者の血清検体について、抗体密度の高い抗体固定化担体を用いてCA19-9測定を行った場合(比較例1)は、分子量1000kDa程度の低分子画分が高いカウントを示していたが、抗体密度の低い抗体固定化担体を用いてCA19-9測定を行った場合(実施例1~3)には、同低分子画分のカウントが有意に低下した。他方、図2に示す結果から明らかなように、膵臓がん患者の血清検体についてCA19-9測定を行った場合には、抗体密度の高い抗体固定化担体を用いても抗体密度の低い抗体固定化担体を用いても分子量1000kDa程度の低分子画分のカウントが低下したが(実施例1~3、比較例1)、抗体密度の低い抗体固定化担体を用いることにより(実施例1~3)、分子量10000kDa程度の高分子画分のカウントが有意に高く維持され、分子量10000kDa程度の高分子を特異的に測定できることが確認された。また、かかる特異性は抗体密度が本発明に係る範囲内にあることによって特に顕著に奏される傾向にあった。
また、図3及び図4に示す結果から明らかなように、高分子ポリマー磁性粒子を担体として用いた場合(実施例4~7)にも、健常者、膵臓がん患者ともに、上記のカルボキシル化フェライト粒子を担体として用いた場合(実施例1~3)と同様の傾向が見られることが確認された。
本発明によれば、試料中のCA19-9測定において、悪性疾患(例えば、消化器癌、特に大腸癌、膵臓癌、胆管・胆嚢癌等の悪性疾患)に由来するCA19-9を従来よりも特異的に測定可能なCA19-9の測定方法及びキット、並びに、これらに用いる抗体固定化担体及びその製造方法を提供することが可能となる。
また、従来のCA19-9の測定方法等が、例えば、前記悪性疾患の陽性の可能性がある患者をある程度広く拾集するという役割を担うのに対して、本発明のCA19-9の測定方法及びキット、並びに、これらに用いる抗体固定化担体及びその製造方法によれば、悪性疾患に由来するCA19-9のみをより特異的に測定するという役割を担うことが可能となる。
さらに、本発明のCA19-9測定方法は、従来のCA19-9測定方法や他のモニタリングマーカーの測定方法と組み合わせるための測定方法としても好適であり、これにより、陽性患者の検出感度及び診断の精度をさらに向上させることも可能となる。

Claims (9)

  1. 試料中のCA19-9を測定する方法であり、
    担体及び前記担体表面に固定された抗体を備える抗体固定化担体と前記試料とを接触させる工程を含み、
    前記抗体がCA19-9に特異的に結合可能な抗体であり、かつ、
    前記担体表面に固定されている、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が1.0fg/μm以下である、
    ことを特徴とするCA19-9測定方法。
  2. 前記担体表面に固定されている、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が0.10~1.0fg/μmであることを特徴とする、請求項1に記載のCA19-9測定方法。
  3. 前記担体が粒子であり、前記抗体固定化担体が抗体固定化粒子であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のCA19-9測定方法。
  4. 粒子である前記担体のレーザー回折散乱式粒度分布測定により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)が2.0~6.0μmであることを特徴とする、請求項3に記載のCA19-9測定方法。
  5. 前記試料に接触させる前記抗体固定化粒子の粒子数が、CA19-9の測定1回あたり30万~500万個であることを特徴とする、請求項3又は4に記載のCA19-9測定方法。
  6. 請求項1~5のうちのいずれか一項に記載のCA19-9測定方法に用いるための抗体固定化担体であり、
    担体及び前記担体表面に固定された抗体を備えており、
    前記抗体がCA19-9に特異的に結合可能な抗体であり、かつ、
    前記担体表面に固定されている、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体の密度が1.0fg/μm以下である、
    ことを特徴とする抗体固定化担体。
  7. 請求項6に記載の抗体固定化担体の製造方法であり、
    CA19-9と特異的に結合可能な抗体及び抗体密度調節材の混合物と担体とを接触させる工程を含み、
    前記混合物における前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体と前記抗体密度調節材との質量比(CA19-9と特異的に結合可能な抗体:抗体密度調節材)が2:1~1:12である、
    ことを特徴とする抗体固定化担体の製造方法。
  8. 前記抗体密度調節材が、アルブミン、カゼイン、前記CA19-9と特異的に結合可能な抗体以外の抗体、スキムミルク、フィッシュゼラチン、アミノ酸ポリマー、有機物ポリマー、及び血清からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項7に記載の抗体固定化担体の製造方法。
  9. 試料中のCA19-9を測定するためのキットであり、請求項6に記載の抗体固定化担体を含む、ことを特徴とするCA19-9測定キット。
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