JP7053063B1 - 成型システム - Google Patents

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Abstract

【課題】バリを抑制することが可能な成型システム及び金型を提供すること【解決手段】成型システムは、固定型20と、固定型20に対して可動する可動型40とを有し、固定型20と可動型40とが型締めされた状態で、固定型20と可動型40との間に形成された1次側キャビティ301、及び2次側キャビティ302内に樹脂が射出される金型10と、金型10から樹脂成型品200を取り出す取出装置と、を備える。成型システムにおいて、取出装置は、樹脂成型品200を把持するチャック部81と、固定型20と可動型40とが離間した状態で、固定型20と可動型40との間から、チャック部81を移動させて、チャック部81に樹脂成型品200を把持させて金型10から樹脂成型品200を取り出させる搬送機構82と、を備える。金型10において、型締めされた際にキャビティとX軸方向において重複する部分では、複数のプレートが隙間なく積層されている。【選択図】 図6

Description

樹脂を成型する金型と金型から樹脂成型品を取り出す取出装置とを備えた成型システムに関する。
従来、射出成型機において、金型から固化した樹脂成型品を取り出す場合、金型を型開きした後、エジェクタピンにより押し出すことにより、金型から樹脂成型品を取り出していた(例えば、特許文献1)。
特開2011-224888号公報
ところで、エジェクタピンにより樹脂成型品を押し出す場合、金型内に、エジェクタピンを所定方向に摺動可能に収容するための収容孔や、エジェクタピンが固定されたエジェクタプレートを移動させるためのエジェクタストロークを確保する必要があった。また、エジェクタプレートを突き上げるために、突き出しロッドが通る孔が設けられる場合もあった。
しかしながら、樹脂成型品の仕様や使用される樹脂の種類によっては、超高圧で溶融樹脂を射出しなければならない場合があり、このような場合、金型内に、樹脂が射出されるキャビティ以外の空洞が存在すると、射出圧力で金型が瞬間的に歪む虞があった。そして、金型が歪む場合、一瞬であっても、樹脂が流れ込みバリが生じるという問題があった。なお、金型を厚くすれば、金型の歪みを抑制することは可能であるが、その場合、金型が大型化し、コストがかかるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、射出圧力による金型の歪をなくし、バリを抑制することが可能な成型システムを提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、固定型と、前記固定型に対して可動する可動型とを有し、前記固定型と前記可動型とが型締めされた状態で、前記固定型と前記可動型との間に形成されたキャビティ内に樹脂が射出される金型と、前記金型から樹脂成型品を取り出す取出装置と、を備えた成型システムにおいて、前記取出装置は、前記樹脂成型品を把持する把持部と、前記固定型と前記可動型とが離間した状態で、前記固定型と前記可動型との間へ前記把持部を移動させる第1搬送部と、前記第1搬送部によって前記固定型と前記可動型との間に配置された前記把持部を前記樹脂成型品に向けて移動させる第2搬送部と、前記第2搬送部によって前記樹脂成型品に向けて移動させた前記把持部に、前記樹脂成型品を把持させるように、前記把持部を駆動させる駆動部と、を備え、前記金型は、その可動方向であるX軸方向において複数のプレートが積層されて構成されており、前記金型において、型締めされた際に前記キャビティと前記X軸方向において重複する部分では、前記複数のプレートが隙間なく積層される。
上記構成によれば、金型が型締めされた際にキャビティとX軸方向において重複する金型の部分において、複数のプレートを隙間なく積層するように構成した。これにより、無駄な隙間をなくし、金型の剛性を高め、歪むことを抑制することが可能となる。したがって、樹脂成型品にバリが生じることを抑制することができる。
また、取出装置が金型から樹脂成型品を取り出す。これにより、超高圧で溶融樹脂を射出しなければならないような金型において、金型自体にエジェクタ機構を備えなくても、樹脂成型品を金型から取り出し、金型内に樹脂成型品が残ることを防止できる。すなわち、エジェクタピンを収容するための空洞やエジェクタピンを移動させるための空洞を金型自体に設けずに、複数のプレートを隙間なく積層させたとしても、樹脂成型品を金型から適切に取り出することができる。また、樹脂成型品が金型から落下することを防止することが可能となる。
第2の手段は、固定型と、前記固定型に対して可動する可動型とを有し、前記固定型と前記可動型とが型締めされた状態で、前記固定型と前記可動型との間に形成されたキャビティ内に樹脂が射出される金型と、前記金型から樹脂成型品を取り出す取出装置と、を備えた成型システムに採用される金型において、前記金型は、2種類の樹脂が順次射出される2色成型を行うためのものであり、前記金型には、前記可動型の可動するX軸方向に対して直交するY軸方向において、2次側の樹脂が射出される2次側キャビティの両側に、1次側の樹脂が射出される1次側キャビティがそれぞれ形成可能に構成されており、前記金型は、X軸方向において複数のプレートが積層されて構成され、前記複数のプレートには、Y軸方向に往復移動可能に構成され、かつ前記1次側キャビティにおいて成型された1次成型品を前記2次側キャビティに移動させるスライドプレートが含まれ、前記スライドプレートは、Y軸方向において、一方の前記1次側キャビティから前記2次側キャビティまでを覆うことができる長さであって、かつ他方の前記1次側キャビティから前記2次側キャビティまでを覆うことができる長さを有し、前記金型において、型締めされる際に前記キャビティと前記X軸方向に重複する部分では、前記複数のプレートが隙間なく積層される。
上記構成によれば、金型において、型締めされる際にキャビティとX軸方向に重複する部分では、複数のプレートが隙間なく積層されているため、金型の剛性を高め、歪むことを抑制することが可能となる。したがって、樹脂成型品にバリが生じることを抑制することができる。
また、スライドプレートにより、1次成型品を2次側キャビティに移動させるため、樹脂成型品の取り出し位置を固定して、取り出し作業を容易に行うことができる。また、スライドプレートは、Y軸方向において、一方の1次側キャビティから2次側キャビティまでを覆うことができる長さであって、かつ他方の1次側キャビティから2次側キャビティまでを覆うことができる長さを有し、Y軸方向に往復移動可能に構成されている。このため、スライドプレートによって、一方の1次側キャビティから1次成型品を2次側キャビティに移動させた場合、スライドプレートは、他方の1次側キャビティから1次成型品を受け取り可能な位置に配置されることとなる。したがって、1次成型品と、2次成型品を同時に成型することが可能となり、作業効率を向上させることが可能となる。
成型システムの構成を示すブロック図。 樹脂成型品の断面図。 初期状態における金型の縦断面図。 初期状態における金型のI-I線断面図。 初期状態における金型のII-II線断面図。 第3工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 第3工程を経過したときにおける金型のIII-III線断面図。 第3工程を経過したときにおける金型のIV-IV線断面図。 第5工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 第6工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 第6工程を経過したときにおける金型のV-V線断面図。 第6工程を経過したときにおける金型のVI-VI線断面図。 第8工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 第9工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 第12工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 第12工程を経過したときにおける金型のVII-VII線断面図。 第12工程を経過したときにおける金型のVIII-VIII線断面図。 第14工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 第15工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 第15工程を経過したときにおける金型のIX-IX線断面図。 第15工程を経過したときにおける金型のX-X線断面図。 第17工程を経過したときにおける金型の縦断面図。 リリースバーを示す平面図。 スライドプレートを示す平面図。 スライドプレートを示す平面図。 成型処理の流れを示すフローチャート。
以下、本発明にかかる「成型システム」及び「金型」を具体化した各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、各実施形態及び変形例の説明において、明示している構成の組み合わせだけでなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、各実施形態及び変形例を組み合わせることも可能である。
図1に示すように、成型システム100は、金型10と、取出装置11と、を備える。また、成型システム100は、射出成型機12を備える。射出成型機12は、樹脂を溶かして高圧で射出する射出ユニット13や、金型10の型締め(及び型開き)を行う型締めユニット14、これらを制御する制御装置15などを備える。射出成型機12は、周知の構成であるため、説明を省略する。なお、取出装置11と射出成型機12とを一体化させてもよい。
図3に示すように、金型10は、2種類の樹脂が順次射出される2色成型を行うためのものであり、パーティングラインPLで分割され、固定型20と、固定型20に対して可動する可動型40とを有する。この実施形態において、可動型の可動方向をX軸方向とし、X軸に対して直交する方向をY軸方向とし、X軸及びY軸に対して直交する方向をZ軸方向と示す。
本実施形態において、金型10により成型される樹脂成型品(完成品)200は、図2に示すように、円筒形状の筒状部210と、筒状部210の外周面に取り付けられる鍔部220とから構成され2色複合品である。筒状部210の外周面には、外周面から突出する複数のアンダーカット形状211~214が形成されている。鍔部220は、円筒形状の基部221に対して外周方向に突出する鍔状のフランジ部222が設けられている。基部221の外周面には、外周面から突出する複数のアンダーカット形状223~224が形成されている。フランジ部222は、基部221の開口部付近に設けられている。フランジ部222の側面には、円環状の凸部225が形成されている。
鍔部220は、筒状部210のアンダーカット形状213,214の間において、筒状部210の外周面に一体化するように固定されている。本実施形態において鍔部220は、1次成型品であり、筒状部210が、2次側成型品である。つまり、鍔部220が成型されてから、その内側に筒状部210が鍔部220に一体化するように成型される。
ここで、1次側の樹脂は、ポリエチレン等であり、2次側の樹脂は、ナイロン(ポリアミド)などである。1次側の樹脂は、2次側の樹脂よりも低温で溶けるものである。すなわち、1次成型品の内側に高温の2次側の樹脂を流し込むことにより、1次成型品を溶かし、一体化させている。
図3に示すように、固定型20は、複数のプレートがX軸方向に積層されて構成されている。具体的には、固定型20は、固定側取付部21と、固定側中間プレート22と、固定側型板23と、を備える。固定側取付部21は、射出成型機12に取り付けられる部材である。固定側型板23は、パーティング面20pを有し、可動型40のパーティング面40pに対して当接可能に構成されているプレートである。固定側中間プレート22は、固定側取付部21と固定側型板23との中間に配置されるプレートである。図3では、パーティングラインPLを一点鎖線により図示している。
固定側取付部21は、射出ユニット13のノズルと接触し、射出ユニット13から樹脂が射出されるスプルーブッシュ24a~24cが設けられている。スプルーブッシュ24a~24cには、1次側の樹脂が射出される1次側スプルーブッシュ24a,24bと、2次側の樹脂が射出される2次側スプルーブッシュ24cと、が設けられている。1次側スプルーブッシュ24a,24bは、複数(本実施形態では2つ)設けられている。そして、2つの1次側スプルーブッシュ24a,24bと、1つの2次側スプルーブッシュ24cがY軸方向に整列するように配置されている。なお、図3では、Y軸方向に沿って1列に配置されているが、Z軸方向にずれていても構わない。また、図3において、左側の1次側スプルーブッシュを、1次側スプルーブッシュ24aと示し、右側の1次側スプルーブッシュを、1次側スプルーブッシュ24bと示す場合がある。
このスプルーブッシュ24a~24cは、樹脂の温度調整機能を有するホットスプルーブッシュである。各スプルーブッシュ24a~24cには、樹脂が流れる樹脂通路25a~25cがX軸方向に沿って細長く形成されている。樹脂通路25a~25cの一端は、射出ユニット13側に開口し、樹脂の流入口とされており、他端は、固定側中間プレート22側に開口し、樹脂の流出口とされている。
図6に示すように、固定側取付部21は、複数のプレートが積層されて構成されており、複数のプレートのうち固定側中間プレート22に最も近いランナーストリッパープレート21aが、固定側取付プレートなどの他のプレート21bに対してX軸方向に離間可能に構成されている。なお、本実施形態において、図6以降の金型10では、ハッチングを省略して図示する場合がある。
図3及び図6等に示すように、固定側中間プレート22は、固定側取付部21に対してX軸方向に離間可能に構成されている。この固定側中間プレート22には、1次側スプルーブッシュ24a,24bから流出した1次側樹脂が通過するランナー26a,26b、及び、1次側樹脂が流れる1次側樹脂通路27a,27bが形成されている。
ランナー26a,26bは、固定側中間プレート22の固定側取付部21側の対向面に形成された凹部が固定側取付部21により閉塞されることにより設けられる。ランナー26a,26bは、1次側スプルーブッシュ24a,24bの樹脂通路25a,25bの流出口に対応させて配置されており、1次側スプルーブッシュ24a,24bから流出する1次側樹脂が流入する。
ランナー26a,26bの底部には、それぞれ1次側樹脂通路27a,27bの一端(流入口)が形成されている。そして、各1次側樹脂通路27a,27bは、X軸方向に沿って細長く形成され、固定側型板23側の面において他端(流出口)が開口している。すなわち、各1次側樹脂通路27a,27bは、1次側スプルーブッシュ24a,24bから流出した1次側樹脂がランナー26a,26bを介して、流入し、固定側型板23側に設けられた流出口から流出するように構成されている。
また、固定側中間プレート22には、Y軸方向において、ランナー26a,26bの間に2次側スプルーブッシュ24cから流出した2次側樹脂が通過するランナー26cが形成されている。
ランナー26cは、固定側中間プレート22の固定側取付部21側の対向面に形成された凹部が固定側取付部21により閉塞されることにより設けられる。ランナー26cは、2次側スプルーブッシュ24cの樹脂通路25cの流出口に対応させて配置されており、2次側スプルーブッシュ24cから流出した2次側樹脂が流入する。
ランナー26cの底部には、2つの2次側樹脂通路27c,27dの一端(流入口)が形成されている。2次側樹脂通路27c,27dは、2次側樹脂が流れる通路であり、各2次側樹脂通路27c,27dは、X軸方向に沿って細長く形成され、固定側型板23側の面において他端(流出口)が開口している。すなわち、各2次側樹脂通路27c,27dは、2次側スプルーブッシュ24cから流出した2次側樹脂がランナー26cを介して、流入し、固定側型板23側に設けられた流出口から流出するように構成されている。図3において、左側の2次側樹脂通路を、2次側樹脂通路27cと示し、右側の2次側樹脂通路を、2次側樹脂通路27dと示す場合がある。
上述した1次側樹脂通路27a,27b及び2次側樹脂通路27c,27dは、Y軸方向において位置をずらして設けられている。Y軸方向において、1次側樹脂通路27aと2次側樹脂通路27cとの離間距離(左側の離間距離)は、2次側樹脂通路27dと1次側樹脂通路27bとの離間距離(右側の離間距離)と同じとなるように設定されている。
また、図5に示すように、固定側中間プレート22には、固定側型板23の側に突出する一対の固定側楔部28が設けられている。図5に示す一対の固定側楔部28は、Z軸方向において、ランナー26c及び2次側樹脂通路27dを挟むように、対向配置されている。固定側楔部28は、Z軸方向において内側に傾斜面28aが形成されており、X軸方向において先端(可動型側)ほどZ軸方向の幅が短くなるように形成されている。この傾斜面28aには、断面がT字形状となるホゾが形成されている。言い換えると、固定側楔部28のY軸方向における両側面には、傾斜面28aと同様の傾斜角度となるガイド溝28bが傾斜面28aに沿って形成されている。
また、図示しないが、一対の固定側楔部28は、Y軸方向に離間して、複数設けられている。図示されていない一対の固定側楔部28は、図5と同様の構成であり、Z軸方向において、2次側樹脂通路27c及び2次側樹脂通路27cを挟むように、対向配置されている。2次側樹脂通路27cを挟む固定側楔部28については、図5と同様の構成であるため、説明を省略する。
固定側型板23について説明する。図3及び図6に示すように、固定側型板23は、固定側中間プレート22に対してX軸方向に離間可能に構成されている。この固定側型板23には、固定側中間プレート22の1次側樹脂通路27a,27bと連通するように、1次側樹脂通路29a,29bが形成されている。1次側樹脂通路29a,29bは、X軸方向に沿って直線状に形成されており、固定側型板23のパーティング面20pにおいて流出口が形成されている。なお、1次側樹脂通路29a,29bの途中には、1次側樹脂通路29a,29b内で固化した樹脂の切断を容易にするため、くびれ部が形成されている。
図3及び図6に示すように、固定側型板23のパーティング面20pには、1次側キャビティ301を形成するための1次側凹凸部としての1次側凸面30a,30bが形成されている。1次側凸面30aは、Y軸方向において、1次側樹脂通路29aを中心として、左右対称に一対形成されている。1次側凸面30bも同様に、Y軸方向において、1次側樹脂通路29bを中心として、左右対称に一対形成されている。
また、固定側型板23には、固定側中間プレート22の2次側樹脂通路27c,27dと連通するように、2次側樹脂通路29c,29dが形成されている。2次側樹脂通路29c,29dは、X軸方向において固定側型板23の途中まで、X軸方向に沿って直線状に形成されている。
なお、詳しくは、2次側樹脂通路29c,29dが形成された入れ子31c,31dを、固定側型板23に設けられた挿入孔33にはめ込むことにより、固定側型板23に2次側樹脂通路29c,29dが形成されるようになっている。
図3及び図6に示すように、X軸方向において、入れ子31c,31dの可動型側端面には、2次側キャビティ302を形成するための凹凸面が形成されている。また、固定側型板23には、X軸方向において、可動型40の側に開口する収容空間34が設けられている。この収容空間34の底部は、挿入孔33と連通しており、挿入孔33に挿入された入れ子31c,31dの一部が収容空間34の底部から突出している。
そして、図5に示すように、固定側型板23の収容空間34には、Z軸方向において、収容空間34の底部から突出している入れ子31c,31dの一部を囲むように一対の固定側割型ユニット32c,32dが設けられている。なお、図5では、固定側割型ユニット32dのみ図示しているが、固定側割型ユニット32cも同様である。
固定側割型ユニット32c,32dは、Z軸方向に分割されており、Z軸方向に離間及び近接可能となるように、収容空間34に収容されている。各固定側割型ユニット32c,32dが近接した際、内側には空洞が形成されるように構成されている。具体的には、固定側割型ユニット32c,32dの内周面35には、近接した際に、2次側キャビティ302を構成するための凹凸部が形成されている。
また、Z軸方向において、固定側割型ユニット32c,32dの外側面36には、X軸方向に対して傾斜している。この外側面36は、X軸方向において、固定側割型ユニット32c,32dの可動側部分が、反可動側部分に比較して幅広となるように形成されている。
また、この外側面36は、固定側楔部28の傾斜面28aに対応させて形成されており、固定側楔部28のホゾが嵌合するように、断面がT字形状となる蟻溝が形成されている。言い換えると、ガイド溝28bに嵌合するように、開口部においてY軸方向内側に突出するガイドを有する溝が形成されている。これにより、蟻溝とホゾとが嵌合している限り、固定側割型ユニット32c,32dは、固定側楔部28に対して、その傾斜面28aの傾斜方向に沿って相対移動するようになっている。
このため、図8に示すように、固定側中間プレート22が、固定側型板23からX軸方向に離間すると、固定側楔部28のX軸方向への移動によって、固定側割型ユニット32c,32dがZ軸方向に離間するようになっている。一方、固定側中間プレート22と固定側型板23とが近接すると、図5に示すように、固定側楔部28のX軸方向への移動によって、固定側割型ユニット32c,32dが近接するようになっている。
また、図5、図6及び図8に示すように、固定側割型ユニット32c,32dのX軸方向における可動型40の側における端面37には、2次側キャビティ302を構成するための凹凸部が形成されている。この実施形態では、固定側割型ユニット32c,32dの内周面35、端面37、及び入れ子31c,31dの可動型側端面により、2次側凹凸部が構成されることとなる。
なお、1次側凸面30a,30b及び固定側割型ユニット32c,32dは、Y軸方向において、それぞれ所定の間隔を空けて、1列に整列して配置されている。詳しくは、図6に示すように、1対の1次側凸面30aにおける間隔L11と、1対の1次側凸面30bにおける間隔L12と、固定側割型ユニット32c,32dにおける間隔L13は、同じとなるように設定されている。また、1次側凸面30aと固定側割型ユニット32cとの間隔L14と、1次側凸面30bと固定側割型ユニット32dとの間隔L15とが同じとなるように設定されている。
次に、可動型40について説明する。図3に示すように、可動型40は、複数のプレートがX軸方向に積層されて構成されている。可動型40は、可動側型板41と、可動側中間プレート42と、可動側取付部43と、を備える。可動側型板41は、パーティング面40pを有し、固定型20のパーティング面20pに対して当接するプレートである。可動側取付部43は、固定型20に対して可動可能に、射出成型機12に取り付けられるプレートなど、複数のプレートにより構成される。可動側中間プレート42は、可動側取付部43と可動側型板41との中間に配置されるプレートである。
可動側取付部43は、略円柱形状の2次側センターコア44c,44dが形成されている。2次側センターコア44c,44dは、X軸方向に延びるように立設されている。また、2次側センターコア44c,44dは、固定側割型ユニット32c,32dの位置に対応させて配置されている。したがって、Y軸方向に所定距離離間させて配置されており、1対の2次側センターコア44c,44dのY軸方向の間隔L23は、固定側割型ユニット32c、32dの間隔L13と同じとなるように設定されている。
なお、型締め状態において2次側センターコア44c,44dの先端が、固定側型板23の固定側割型ユニット32c,32dの内部、つまり、固定側割型ユニット32c,32dで囲まれた空洞内に突出するように、その長さが設定されている。また、2次側センターコア44c,44dの半径は、2次成型品である筒状部210の内径半径と同じ寸法で形成されている。つまり、2次側センターコア44c,44dは、2次側キャビティ302を構成するためのものである。
可動側中間プレート42は、可動側取付部43に対してX軸方向に離間可能に構成されている。可動側中間プレート42には、2次側センターコア44c,44dが挿通される貫通孔45がX軸方向に沿って形成されている。貫通孔45は、2次側センターコア44c,44dのZ軸方向及びY軸方向における位置に対応させて設けられている。また、貫通孔45の直径は、2次側センターコア44c,44dが可動側取付部43に対してX軸方向に相対移動可能となるように、2次側センターコア44c,44dの直径よりも若干大きく形成されている。
また、可動側中間プレート42には、Y軸方向において、その中央付近に1対の円筒部46c,46dが形成されている。円筒部46c,46dは、X軸方向に沿って形成されている。具体的には、型締め状態において、円筒部46c,46dは、その先端が可動側型板41の内部に突出するようにその長さが設定されている。
また、円筒部46c,46dは、2次側センターコア44c,44dのZ軸方向及びY軸方向における位置に対応させて設けられている。つまり、円筒部46c,46dは、それぞれ貫通孔45に対応させて固定されている。また、円筒部46c,46dの内径は、2次側センターコア44c,44dがX軸方向に相対移動可能となるように、2次側センターコア44c,44dの直径と同じに形成されている。また、円筒部46c,46dの先端には、2次側キャビティ302を構成するための凹凸部が形成されている。図3において左側の円筒部を円筒部46cと示し,右側の円筒部を円筒部46dと示す場合がある。
そして、可動側中間プレート42には、図3において円筒部46cよりも左側に、1対の1次側センターコア46aが形成されている。1対の1次側センターコア46aは、それぞれX軸方向に突出する略円柱状に形成されている。1対の1次側センターコア46aは、型締め状態において、その先端が可動側型板41の内部に突出するようにその長さが設定されている。
また、1次側センターコア46aの先端には、1次側キャビティ301を構成するための凹凸部が形成されている。具体的には、1次側センターコア46aの先端の半径は、1次成型品である鍔部220の基部221の内径半径と同じ寸法で形成されている。
1対の1次側センターコア46aは、図3において左側に配置される1次側凸面30aに対応させて配置されている。1次側センターコア46aの先端は、型締め状態となった場合に、1次側凸面30aに対してそれぞれ当接するように構成されている。1対の1次側センターコア46aは、Y軸方向において、1次側樹脂通路29aを中心として左右対称に構成されている。
また、可動側中間プレート42には、図3において円筒部46dよりも右側に、1対の1次側センターコア46bが形成されている。1対の1次側センターコア46bは、1対の1次側センターコア46aと同様に構成されている。また、1対の1次側センターコア46bは、図3において右側に配置される1次側凸面30bに対応させて配置されている。
そして、1次側センターコア46a,46bは、Y軸方向において、円筒部46c,46d(又は2次側センターコア44c,44d)とともに1列に整列するように設けられている。その際、1対の1次側センターコア46aにおける間隔L21と、1対の1次側センターコア46bにおける間隔L22と、円筒部46c,46dにおける間隔L23とが、すべて同じとなるように設定されている。また、1次側センターコア46aと、円筒部46c(又は2次側センターコア44c)との間隔L24は、1次側センターコア46bと、円筒部46d(又は2次側センターコア44d)との間隔L25と同じとなるように設定されている。
また、可動側中間プレート42には、四角柱状の可動側楔部50の一部が挿入される挿入孔47が形成されている。挿入孔47は、図4、図5に示すように、X軸方向において、固定型20の側に開口するように設けられている。また、図4に示すように、挿入孔47は、Z軸方向において、1次側センターコア46aの両外側に配置されている。同様に、挿入孔47は、Z軸方向において、1次側センターコア46bの両外側に配置されている。
また、図5に示すように、挿入孔47は、Z軸方向において、円筒部46dの両外側に配置されている。また、挿入孔47は、Z軸方向において、円筒部46cの両外側に配置されている。各挿入孔47は、Z軸方向において、1次側センターコア46a,46b又は円筒部46c,46dを中心として左右対称に設けられている。したがって、図23に示すように、各挿入孔47は、Y軸方向に沿って、2列に整列されていることとなる。そして、各挿入孔47は、Y軸方向に沿って、1次側センターコア46a,46b又は円筒部46c,46dの配置に対応して、それらを挟み込むように、間欠的に配置されていることとなる。
図4、図5に示すように、挿入孔47に挿入される可動側楔部50は、Z軸方向において内側に傾斜面50aが形成されており、X軸方向において先端(固定型側)ほどZ軸方向の幅が短くなるように形成されている。この傾斜面50aには、断面がT字形状となるホゾが形成されている。言い換えると、可動側楔部50のY軸方向における両側面には、傾斜面50aと同様の傾斜角度となるガイド溝50bが傾斜面50aに沿って形成されている。また、可動側楔部50のX軸方向における下端部付近であって、Z軸方向において外側には、Z軸方向において外側に開口する溝50cが形成されている。
また、可動側中間プレート42には、棒状に形成されたリリースバー51を一対備えている。リリースバー51は、図5に示すように断面が長方形状に形成されており、図3において破線で示すように、Y軸方向に沿って直線状に設けられている。リリースバー51のY軸方向における長さは、図3に示すように、右側の1次側センターコア46b及び円筒部46c,46dをカバーできる程度に設定されている。また、図23に示すように、リリースバー51は、Z軸方向において内側に突出する突起部51aが設けられている。
このリリースバー51は、Y軸方向に移動可能となるように、Y軸方向に沿って設けられた収容孔52に、収容されている。各収容孔52は、図5や図7に示すように、挿入孔47とつながるように、Z軸方向において挿入孔47の外側に設けられている。そして、図5に示すように、各収容孔52は、収容孔52に収容されたリリースバー51の突起部51aがZ軸方向において突出可能に構成されている。
そして、収容孔52は、可動側楔部50の溝50cに対応するように形成されている。すなわち、可動側楔部50が挿入孔47に挿入された際、収容孔52と可動側楔部50の溝50cとがX軸方向において一致するように構成されている。この状態において、図23に示すように、収容孔52にリリースバー51を移動させ、リリースバー51の突起部51aを溝50cに係合させると、可動側楔部50のX軸方向における移動を規制するようにロックすることが可能となっている。つまり、可動側中間プレート42に可動側楔部50を固定することが可能となっている。
なお、突起部51aは、Z軸方向において、円筒部46c,46dの両外側に配置されている挿入孔47にのみ突出可能に構成されている。つまり、リリースバー51は、円筒部46c,46dの両外側における挿入孔47に挿入される可動側楔部50のみロック可能に構成されており、そのほかの可動側楔部50は、ロックできないようになっている。
図3及び図6に示すように、可動側型板41は、可動側中間プレート42に対してX軸方向に離間可能に構成されている。また、可動側型板41は、固定側型板23に対してもX軸方向に離間可能に構成されている。そして、可動側型板41は、長方形の板状のベース部材48と、スライドプレート49とを備える。図24及び図25に示すように、ベース部材48には、Y軸方向に沿って収容溝48aが形成されており、収容溝48aにスライドプレート49がY軸方向に移動可能に収容されている。
図4及び図5等に示すように、スライドプレート49には、可動側割型ユニット53が複数(本実施形態では2つ)設けられている。このため、スライドプレート49とともに、各可動側割型ユニット53は、Y軸方向に移動することとなる。この、各可動側割型ユニット53は、Y軸方向に沿って離間して整列させて配置されている。
そして、各可動側割型ユニット53は、Z軸方向に分割されており、Z軸方向に離間及び近接可能となるようにスライドプレート49に組付けられている。また、各可動側割型ユニット53が近接した際、内側には1対の空洞54がそれぞれ形成されるように構成されている。この1対の空洞54内に、1次側センターコア46a,46bの先端等がそれぞれ収容可能に構成されている。そして、各可動側割型ユニット53の内周面には、1次側キャビティ301及び2次側キャビティ302を構成するための凹凸部が形成されている。また、各可動側割型ユニット53において、X軸側端面は、固定型20の側に向かって露出している。そして、図12等に示すように、各可動側割型ユニット53のX軸方向の端面53a(固定型20の対抗面)にも、1次側キャビティ301を構成するための凹凸部が形成されている。
また、各可動側割型ユニット53に構成される空洞54は、Y軸方向に沿って離間して整列させて配置されている。具体的には、図6において左側に位置する1対の空洞54のY軸方向における間隔L21は、右側に位置する1対の空洞54のY軸方向における間隔L23と同じである。また、図6において左側に位置する1対の空洞54のY軸方向における間隔L21は、1対の1次側センターコア46aにおける間隔L21とも同じである。同様に、当該間隔L21は、1対の1次側センターコア46bにおける間隔L22とも同じである。同様に、当該間隔L21は、円筒部46cと円筒部46dとの間隔L23(もしくは2次側センターコア44cと2次側センターコア44dとの間隔L23)とも同じである。
また、図6において左側に位置する1対の空洞54と、右側に位置する1対の空洞54との間隔L24は、1次側センターコア46aと、円筒部46c(又は2次側センターコア44c)との間隔L24と同じである。同様に、当該間隔L24は、1次側センターコア46bと、円筒部46d(又は2次側センターコア44d)との間隔L25と同じである。
このため、左側に位置する可動側割型ユニット53を、1次側センターコア46aに対応するようにスライドプレート49をY軸方向に移動させた場合、右側に位置する可動側割型ユニット53は、円筒部46c,46d(及び2次側センターコア44c,44d)に対応するように配置されることとなる。以降では、スライドプレート49がこのように左側に配置されている状態を、第1位置と示す場合がある。
同様に、左側に位置する可動側割型ユニット53を、円筒部46c,46dに対応するようにスライドプレート49をY軸方向に移動させた場合、右側に位置する可動側割型ユニット53は、1次側センターコア46bに対応するように配置されることとなる。以降では、スライドプレート49がこのように右側に配置されている状態を、第2位置と示す場合がある。
以上のように金型10が構成されることにより、図3又は図22に示すように、スライドプレート49が第1位置(左側)にて金型10が型締め状態となると、可動側割型ユニット53が近接する。また、近接した可動側割型ユニット53の内側に、1次側センターコア46aが収容され、鍔部220の外形形状に応じた1次側キャビティ301が1対構成される。詳しく説明すると、可動側割型ユニット53の内周面(空洞54)、固定型側の端面53a、1次側センターコア46aの先端、及び固定側型板23の1次側凸面30aにより、1次側キャビティ301が構成される。
なお、1次側キャビティ301のうち、図3又は図22において左側に位置するものを、1次側キャビティ301aと示す場合がある。1次側キャビティ301aは、1次側樹脂通路29aと図示しないランナーやゲートを介して接続されており、1次側樹脂通路29aから流出した1次側の樹脂が流入(射出)されるようになっている。
また、図13に示すように、スライドプレート49が第2位置(右側)にて金型10が型締め状態となると、可動側割型ユニット53が近接し、近接した可動側割型ユニット53の内側に、1次側センターコア46bが収容され、鍔部220の外形形状に応じた1次側キャビティ301が1対構成される。詳しく説明すると、可動側割型ユニット53の内周面(空洞54)、固定型側の端面53a、1次側センターコア46bの先端、及び固定側型板23の1次側凸面30bにより、1次側キャビティ301が構成される。
なお、1次側キャビティ301のうち、図13において右側に位置するものを、1次側キャビティ301bと示す場合がある。1次側キャビティ301bは、1次側樹脂通路29bと図示しないランナーやゲートを介して接続されており、1次側樹脂通路29bから流出した1次側の樹脂が流入(射出)されるようになっている。
また、第1位置(図22)及び第2位置(図13)のいずれであっても型締め状態となると、可動側割型ユニット53が近接し、近接した可動側割型ユニット53の内側に、2次側センターコア44c,44dが収容され、樹脂成型品200の外形形状に応じた2次側キャビティ302が構成される。詳しく説明すると、可動側割型ユニット53の内周面(空洞54)、固定型側の端面53a、2次側センターコア44c,44d、円筒部46c,46dの先端、固定側割型ユニット32c,32dの内周面、可動型側端面、及び入れ子31c,31dの可動型側端面等により、2次側キャビティ302が構成される。
なお、2次側キャビティ302のうち、図22において左側に位置するものを、2次側キャビティ302cと示す場合があり、右側に位置するものを、2次側キャビティ302dと示す場合がある。2次側キャビティ302cは、2次側樹脂通路29cと図示しないランナーやゲートを介して接続されており、2次側樹脂通路29cから流出した2次側の樹脂が流入(射出)されるようになっている。同様に、2次側キャビティ302dは、2次側樹脂通路29dと図示しないランナーやゲートを介して接続されており、2次側樹脂通路29dから流出した2次側の樹脂が流入(射出)されるようになっている。
また、スライドプレート49は、Y軸方向において、一方の1次側キャビティ301aから2次側キャビティ302までを覆うことができる長さであって、かつ他方の1次側キャビティ301bから2次側キャビティ302までを覆うことができる長さを有している。なお、1次側キャビティ301aから2次側キャビティ302までの長さL10aは、図22に示すように、1次側キャビティ301aの左端から、2次側キャビティ302dの右端までの距離である。また、1次側キャビティ301bから2次側キャビティ302までの長さL10bは、図13に示すように、1次側キャビティ301bの右端から、2次側キャビティ302cの左端までの距離である。
また、図4、図5、図7、及び図8に示すように、Z軸方向において、各可動側割型ユニット53の外側面55には、X軸方向に対して傾斜している。この外側面55は、X軸方向において、可動側割型ユニット53の固定側部分が、反固定側部分に比較して幅広となるように形成されている。
また、この外側面55は、可動側楔部50の傾斜面50aに対応させて形成されており、可動側楔部50のホゾが嵌合するように、断面がT字形状となる蟻溝が形成されている。言い換えると、ガイド溝50bに嵌合するように、開口部においてY軸方向内側に突出するガイドを有する溝が形成されている。これにより、蟻溝とホゾとが嵌合している限り、可動側割型ユニット53は、可動側楔部50に対して、その傾斜面50aの傾斜方向に沿って相対移動するようになっている。
このため、図8に示すように、可動側中間プレート42が、可動側型板41からX軸方向に離間すると、可動側楔部50のX軸方向への移動によって、可動側割型ユニット53がZ軸方向に離間するようになっている。一方、可動側中間プレート42と可動側型板41とが近接すると、図5に示すように、可動側楔部50のX軸方向への移動によって、可動側割型ユニット53が近接するようになっている。
また、可動側楔部50は、可動側楔部50がリリースバー51により可動側中間プレート42にロックされていない場合には、例えば、図11や図12等に示すように、可動側型板41のスライドプレート49に保持されるようになっている。つまり、この状態においては、スライドプレート49とともに、可動側楔部50がY軸方向に移動するように構成されていることとなる。
次に、取出装置11について説明する。取出装置11は、図1に示すように、樹脂成型品200を把持する把持部としてのチャック部81と、チャック部81を駆動させる駆動部としてのモータ81aと、チャック部81を移動させる搬送部としての搬送機構82を備える。チャック部81は、図6や図8に示すように、樹脂成型品200の内周面に挿入され、内周面側から爪部を拡張させて樹脂成型品200を把持するものである。なお、チャック部81の構成はこれにかぎらず、樹脂成型品200を外周側から爪部により把持するものであってもよいし、エアにより樹脂成型品200を吸着する吸着機構により把持するものなど、樹脂成型品の形状に合わせて、任意の機構としてもよい。
搬送機構82は、Y軸方向にチャック部81を移動させる機構と、X軸方向にチャック部81を移動させる機構と、を有する。なお、搬送機構82は、樹脂成型品200の形状に合わせて、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の各方向、又はいずれか1方向、又は2方向においてチャック部81を直動移動させるものであってもよいし、多関節アームのような機構であってもよい。
これらのチャック部81、モータ81a及び搬送機構82は、制御部により制御される。制御部は、取出装置11に設けられたものであってもよいし、射出成型機12に設けられた制御装置15であってもよい。
そして、搬送機構82は、固定型20と可動型40とが離間した状態で、固定型20と可動型40との間へチャック部81をY軸方向に沿って移動させるように構成されている。また、搬送機構82は、固定型20と可動型40との間に配置されたチャック部81を樹脂成型品200に向けて移動させるように構成されている。具体的には、搬送機構82は、X軸方向に移動させることにより、チャック部81を樹脂成型品200の内周側に移動させるように構成されている。以上により、搬送機構82は、第1搬送部及び第2搬送部に相当する。
また、モータ81aは、搬送機構82によって樹脂成型品200の内周側に移動させたチャック部81に、樹脂成型品200を把持させるように、チャック部81を駆動させる。また、搬送機構82は、樹脂成型品200を把持したチャック部81を金型10から移動させて、金型10から樹脂成型品200を取り出させるように構成されている。
以上のように構成された成型システム100の動作について説明する。図26は、制御装置15により実施される成型処理のフローチャートである。また、以下の説明では、図3~図5に示すように、スライドプレート49が第1位置に配置されている状態であって、金型10が型締めされている状態を、初期状態とする。なお、この初期状態では、図3において左側の1次側キャビティ301aには、1次成型品である鍔部220がすでに成型されており、また、中央の2次側キャビティ302(302c,302d)には、樹脂成型品200がすでに成型されていることを前提として説明をする。また、リリースバー51の突起部51aを、可動側楔部50の溝50cに係合させ、可動側楔部50を可動側中間プレート42にロックしていることを前提として説明する。
まず、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、初期状態から、固定型20と可動型40とを離間させる第1工程(ステップS101)を実施する。具体的には、可動側取付部43を、可動側中間プレート42から離間させて、2次側センターコア44c,44dを2次側キャビティ302から抜く。そして、固定側型板23を、固定側中間プレート22から離間させることにより、ゲートを切り離すとともに、固定側楔部28をX軸方向に移動させて、固定側割型ユニット32c,32dを離間させる。そして、固定側取付部21から固定側中間プレート22を離間させる。そして、固定側型板23から可動側型板41を離間させて、樹脂成型品200の筒状部210の一部を露出させる。また、固定側取付部21のランナーストリッパープレート21aを、他のプレート21bからX軸方向に離間させ、固定側取付部21からランナースプルーを排出する。
次に、取出装置11の搬送機構82が、固定型20と可動型40との間から、チャック部81を移動させて、チャック部81により、樹脂成型品200を把持させる第2工程(ステップS102)を実施する。なお、第2工程は、制御装置15が取出装置11を制御することにより、直接実施してもよいし、制御装置15が取出装置11に対して指示を出すことにより、取出装置11に実施させてもよい。
そして、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、可動側中間プレート42を、可動側型板41から離間させる第3工程(ステップS103)を実施する。第3工程では、リリースバー51の突起部51aを可動側楔部50の溝50cに係合させて、可動側楔部50を可動側中間プレート42の側にロックした状態で、可動側中間プレート42を可動側型板41から離間させる。これにより、図6、図8に示す型開き状態に移行する。このため、2次側キャビティ302を形成する可動側割型ユニット53が、可動側楔部50の移動により、Z軸方向に離間し、樹脂成型品200を解放する。このとき、樹脂成型品200は、チャック部81により把持されているため、可動側割型ユニット53から解放されても、落下することはない。
なお、この状態において、図7に示すように、1次側キャビティ301aを構成する可動側割型ユニット53は、1次側キャビティ301aを構成する可動側割型ユニット53は近接したままとなっている。このため、1次成型品である鍔部220は、可動側割型ユニット53により固定されて、落下することはない。
そして、取出装置11の搬送機構82が、固定型20と可動型40との間から、樹脂成型品200を把持させたままチャック部81を移動させて、金型10から樹脂成型品200を取り出させる第4工程(ステップS104)を実施する。なお、第4工程は、第2工程と同様に、制御装置15が、直接実施してもよいし、制御装置15が取出装置11に対して指示を出すことにより、取出装置11に実施させてもよい。
その後、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、図9に示すように、可動側中間プレート42を、可動側型板41に近接させ、リリースバー51によるロックを解除する第5工程(ステップS105)を実施する。第5工程において、2次側キャビティ302を構成する可動側割型ユニット53が近接することとなる。
次に、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、リリースバー51によるロックを解除した状態で、可動側中間プレート42を、可動側型板41からX軸方向に離間させる第6工程(ステップS106)を実施する。これにより、金型10は、図10~図12に示す状態となる。
この場合、各可動側割型ユニット53を挟持するように、可動側楔部50は、可動側割型ユニット53のZ軸方向両側において、可動側型板41の側に残る。このため、図11,図12に示すように、可動側楔部50により各可動側割型ユニット53は、近接状態に保たれる。したがって、1次側キャビティ301aにおいて成型された鍔部220は、可動側割型ユニット53によって固定された状態となる。
そして、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、図10の矢印に示すように、スライドプレート49を第1位置から第2位置に移動させるように、Y軸方向に移動させる第7工程(ステップS107)を実施する。これにより、1次側キャビティ301aにおいて成型された鍔部220は、可動側割型ユニット53によって固定された状態で、中央の位置、つまり、2次側キャビティ302を構成するための位置に移動する。このため、スライドプレート49は、1次側キャビティ301aにおいて成型された鍔部220を、2次側キャビティ302に移動させている。
制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、第2位置にスライドプレート49を移動させた後、金型10を閉じて型締め状態とする第8工程(ステップS108)を実施する。この状態において、図13に示すように、右側には、1次側キャビティ301bが形成される。また、中央には2次側キャビティ302が形成される。このとき、2次側キャビティ302内には、鍔部220が収容された状態となっているため、筒状部210の形状に応じた空洞が形成されることとなる。また、型締め状態とする際、リリースバー51を移動させて、リリースバー51による可動側楔部50のロックを行う。
次に、制御装置15が射出ユニット13を制御することにより、1次側キャビティ301b内に1次側樹脂を射出させるとともに、2次側キャビティ302内に2次側樹脂を射出させる第9工程(ステップS109)を実施する。これにより、図14に示すように、2次側キャビティ302内に2次側樹脂が充填されて、樹脂成型品200が成型される。また、1次側キャビティ301b内に1次側樹脂が充填されて、鍔部220が成型される。
それぞれの樹脂が固化した後、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、固定型20と可動型40とを離間させる第10工程(ステップS110)を実施する。第10工程は、第1工程と同様の工程である。
次に、取出装置11の搬送機構82が、第2工程と同様に、固定型20と可動型40との間から、チャック部81を移動させて、チャック部81に樹脂成型品200を把持させる第11工程(ステップS111)を実施する。
そして、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、図15~図17に示すように、第3工程と同様、可動側中間プレート42を可動側型板41から離間させる第12工程(ステップS112)を実施する。これにより、図17に示すように、2次側キャビティ302を形成する可動側割型ユニット53が、可動側楔部50の移動により、Z軸方向に離間し、樹脂成型品200を解放する。その一方で、図16に示すように、1次側キャビティ301bにて形成された鍔部220は、可動側割型ユニット53による固定が維持される。
そして、取出装置11の搬送機構82が、第4工程と同様に、固定型20と可動型40との間から、樹脂成型品200を把持させたままチャック部81を移動させて、金型10から樹脂成型品200を取り出させる第13工程(ステップS113)を実施する。
その後、第5工程と同様に、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、可動側中間プレート42を、図18に示すように、可動側型板41に近接させ、リリースバー51によるロックを解除する第14工程(ステップS114)を実施する。
次に、第6工程と同様に、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、リリースバー51によるロックを解除した状態で、図19~図21に示すように、可動側中間プレート42を、可動側型板41から離間させる第15工程(ステップS115)を実施する。このとき、図20に示すように、1次側キャビティ301bにおいて成型された鍔部220は、可動側割型ユニット53によって固定された状態となる。また、図19~図20に示すように、各可動側楔部50は、スライドプレート49に挿入され、固定された状態となる。
そして、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、スライドプレート49を第2位置から第1位置に移動させるように、Y軸方向に移動させる第16工程(ステップS116)を実施する。これにより、1次側キャビティ301bにおいて成型された鍔部220は、可動側割型ユニット53によって固定された状態で、中央の位置、つまり、2次側キャビティ302を構成するための位置に移動する。つまり、スライドプレート49は、1次側キャビティ301bにおいて成型された鍔部220を、2次側キャビティ302に移動させている。
そして、制御装置15が型締めユニット14を制御することにより、第1位置にスライドプレート49を移動させた後、金型10を閉じて型締め状態とする第17工程(ステップS117)を実施する。これにより、図22に示すように、この状態において、左側には、1次側キャビティ301aが形成される。また、中央には2次側キャビティ302が形成される。このとき、2次側キャビティ302内には、鍔部220が収容された状態となっているため、筒状部210の形状に応じた空洞が形成されることとなる。また、このとき、リリースバー51による可動側楔部50のロックを行う。
次に、制御装置15が射出ユニット13を制御することにより、1次側キャビティ301a内に1次側樹脂を射出させるとともに、2次側キャビティ302内に2次側樹脂を射出させる第18工程(ステップS118)を実施する。これらの樹脂が固化すると、図3に示す初期状態に戻る。以降、第1工程~第18工程を繰り返し実施することとなる。
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
成型システム100の取出装置11は、樹脂成型品200を把持するチャック部81と、金型10から樹脂成型品200を取り出させる搬送機構82と、モータ81aと、を備える。搬送機構82は、固定型20と可動型40とが離間した状態で、固定型20と可動型40との間へチャック部81を移動させ、その後、固定型20と可動型40との間に配置されたチャック部81を樹脂成型品200に向けて移動させる。モータ81aは、搬送機構82によって樹脂成型品200に移動させたチャック部81に、樹脂成型品200を把持させるように、チャック部81を駆動させる。その後、搬送機構82は、金型10から樹脂成型品200を取り出させるようにチャック部81を移動させる。これにより、金型10に樹脂成型品200を金型10から排出させるための機構を設ける必要がなくなる。したがって、金型10にエジェクタピンを移動可能に収容するための穴や、エジェクタピンを移動させるための隙間を設ける必要がなくなる。
このため、可動型40では、金型10が型締めされた際、少なくとも1次側キャビティ301とX軸方向において重複する部分では、複数のプレート、すなわち、可動側取付部43、可動側中間プレート42、及び可動側型板41が隙間なく積層するようにしている。
また、固定型20においても、金型10が型締めされた際、少なくとも1次側キャビティ301とX軸方向において重複する部分では、複数のプレート、すなわち、固定側取付部21、固定側中間プレート22、及び固定側型板23が隙間なく積層するようにしている。つまり、金型10において、1次側キャビティ301とX軸方向において重複する部分では、樹脂の流入が予定されている空間(樹脂通路25a,25b,ランナー26a,26b,1次側樹脂通路27a,27b,29a,29b)以外の部分において空間が形成されていないこととなる。これにより、1次側キャビティ301に高圧の1次側樹脂を射出しても、金型10の1次側キャビティ301において、ゆがみが生じにくく、バリが発生しにくくなっている。
同様に、可動型40では、金型10が型締めされた際、2次側キャビティ302とX軸方向において重複する部分では、複数のプレート、すなわち、可動側取付部43、可動側中間プレート42、及び可動側型板41が隙間なく積層するようにしている。
また、固定型20においても、金型10が型締めされた際、少なくとも2次側キャビティ302とX軸方向において重複する部分では、複数のプレート、すなわち、固定側取付部21、固定側中間プレート22、及び固定側型板23が隙間なく積層するようにしている。つまり、金型10において、2次側キャビティ302とX軸方向において重複する部分では、樹脂の流入が予定されている空間(樹脂通路25c,ランナー26c,2次側樹脂通路27c,27d,29c,29d)以外の部分において空間が形成されていないこととなる。これにより、2次側キャビティ302に高圧の2次側樹脂を射出しても、金型10の2次側キャビティ302において、ゆがみが生じにくく、バリが発生しにくくなっている。
可動型40は、樹脂成型品200の固定及び解放を切り替える固定機構として可動側割型ユニット53を有している。より詳しくは、可動型40は、樹脂成型品200のうち、鍔部220の固定及び解放を可動側楔部50の配置によって切り替える固定機構として可動側割型ユニット53を有している。そして、可動側割型ユニット53は、固定型20と可動型40とが離間した後であって、取出装置11が樹脂成型品200を把持した後に、Z軸方向に離間し、樹脂成型品200を解放する。このため、樹脂成型品200が落下することを防止できる。
金型10には、Y軸方向において、2次側キャビティ302の両側に、1次側キャビティ301a,301bがそれぞれ形成可能に構成されている。そして、可動型40は、Y軸方向に往復移動可能に構成され、かつ1次側キャビティ301a,301bにおいて成型された1次成型品(鍔部220)を2次側キャビティ302に移動させるスライドプレート49を有する。このスライドプレート49は、Y軸方向において、一方の1次側キャビティ301aから2次側キャビティ302までを覆うことができる長さであって、かつ他方の1次側キャビティ301bから2次側キャビティ302までを覆うことができる長さを有する。
このため、例えば、図10及び図13に示すように、左側の1次側キャビティ301aにおいて成型された鍔部220を、中央の2次側キャビティ302に移動させる場合、2次側キャビティ302に位置していた可動側割型ユニット53は、右側の1次側キャビティ301bに移動することとなる。すなわち、第2位置に移動させた場合、スライドプレート49は、右側の1次側キャビティ301bにおいて鍔部220が成型可能な状態となる。右側の1次側キャビティ301bにおいて成型された鍔部220を、2次側キャビティ302に移動させる場合、つまり、第1位置にスライドプレート49を移動させる場合も同様である。
このように第1位置及び第2位置のいずれであっても、1次側キャビティ301において鍔部220を成型するとともに、2次側キャビティ302において樹脂成型品200の筒状部210を成型させることができる。このため、第1位置と第2位置の間を、往復移動させるだけで、効率的に樹脂成型品200を完成させることができる。
スライドプレート49には、鍔部220の固定及び解放を行う可動側割型ユニット53が設けられている。そして、図10~図12等に示すように、鍔部220を可動側割型ユニット53によって固定させたまま、スライドプレート49を移動させて、2次側キャビティ302に移動させることができる。このため、スライドプレート49を移動させる際に、鍔部220が落下してしまうことを防止できる。
その一方で、リリースバー51により、可動側楔部50を可動側中間プレート42に固定させることができる。これにより、所望のタイミング、つまり、取出装置11が樹脂成型品200を把持した後に、樹脂成型品200を解放させることが可能となり、樹脂成型品200を落下することを防止できる。また、完成された樹脂成型品200を同じ位置で解放させることができるため、取出装置11による取り出しが容易となる。
樹脂成型品200は、図2に示すように、1次成型品である鍔部220の内周面に、2次成型品である筒状部210を成型するものであり、1次成型品の外周を覆うように2次成型品を成型するものではない。そして、1次成型品を型から一旦取り外した場合、樹脂の特性(膨張、収縮等)から、1次成型品の形状が変化する可能性が高い。このため、再び同じ型にはめ込むことは困難である。
そこで、本実施形態では、1次側キャビティ301において、鍔部220を成型した場合、その外形形状を定める可動側割型ユニット53を離間させることなく、近接状態にしたまま、スライドプレート49を移動させて、2次側キャビティ302に移動させるようにした。これにより、1次成型品である鍔部220を型から解放することなく、2次側キャビティ302内に収容させることができる。これにより、2次側キャビティ302内に鍔部220を容易に収容することができ、また、樹脂成型品200の外形形状を精度よく成型することができる。
チャック部81は、樹脂成型品200の内周側から把持するため、樹脂成型品200の外形形状に把持した跡を残さないようにすることができる。
鍔部220の固定及び解放を切り替え可能に設けられた可動側割型ユニット53を備えた。そして、樹脂成型品200をチャック部81により把持させた状態で、可動側割型ユニット53による鍔部220を解放させることにより、エジェクタピンなどの押し出し機構を設けなくても、金型10から確実に樹脂成型品200を離型させることができる。
(変形例)
・上記実施形態では、左側の1次側キャビティ301a、2次側キャビティ302、及び右側の1次側キャビティ301bをそれぞれ1対ずつ設けたが、その数を任意に変更してもよい。例えば、それぞれ1つずつ設けてもよいし、それぞれ3つ以上ずつ設けてもよい。
・上記実施形態において、2色成型を行う金型であったが、2色成型を行うものでなくてもよい。また、初期状態は、任意に変更してもよく、どの工程から最初に実行されてもよい。
10…金型、11…取出装置、20…固定型、40…可動型、49…スライドプレート、81…チャック部、82…搬送機構、100…成型システム、220…鍔部、301…1次側キャビティ、302…2次側キャビティ。

Claims (3)

  1. 固定型と、前記固定型に対して可動する可動型とを有し、前記固定型と前記可動型とが型締めされた状態で、前記固定型と前記可動型との間に形成されたキャビティ内に樹脂が射出される金型と、
    前記金型から樹脂成型品を取り出す取出装置と、
    を備えた成型システムにおいて、
    前記取出装置は、
    前記樹脂成型品を把持する把持部と、
    前記固定型と前記可動型とが離間した状態で、前記固定型と前記可動型との間へ前記把持部を移動させる第1搬送部と、
    前記第1搬送部によって前記固定型と前記可動型との間に配置された前記把持部を前記樹脂成型品に向けて移動させる第2搬送部と、
    前記第2搬送部によって前記樹脂成型品に向けて移動させた前記把持部に、前記樹脂成型品を把持させるように、前記把持部を駆動させる駆動部と、を備え、
    前記金型は、その可動方向であるX軸方向において複数のプレートが積層されて構成されており、
    前記金型において、型締めされた際に前記キャビティと前記X軸方向において重複する部分では、前記複数のプレートが隙間なく積層され
    前記可動型は、前記樹脂成型品の固定及び解放を切り替える固定機構を備え、
    前記固定機構は、前記固定型と前記可動型とが離間した後であって、前記取出装置が前記樹脂成型品を把持した後、前記樹脂成型品を解放する成型システム。
  2. 前記金型は、2種類の樹脂が射出される2色成型を行うためのものであり、
    前記金型には、前記可動型の可動するX軸方向に対して直交するY軸方向において、2次側の樹脂が射出される2次側キャビティの両側に、1次側の樹脂が射出される1次側キャビティがそれぞれ形成可能に構成されており、
    前記可動型は、Y軸方向に往復移動可能に構成され、かつ前記1次側キャビティにおいて成型された1次成型品を前記2次側キャビティに移動させるスライドプレートを有し、
    前記スライドプレートは、Y軸方向において、一方の前記1次側キャビティから前記2次側キャビティまでを覆うことができる長さであって、かつ他方の前記1次側キャビティから前記2次側キャビティまでを覆うことができる長さを有する請求項1に記載の成型システム。
  3. 固定型と、前記固定型に対して可動する可動型とを有し、前記固定型と前記可動型とが型締めされた状態で、前記固定型と前記可動型との間に形成されたキャビティ内に樹脂が射出される金型と、
    前記金型から樹脂成型品を取り出す取出装置と、
    を備えた成型システムにおいて、
    前記取出装置は、
    前記樹脂成型品を把持する把持部と、
    前記固定型と前記可動型とが離間した状態で、前記固定型と前記可動型との間へ前記把持部を移動させる第1搬送部と、
    前記第1搬送部によって前記固定型と前記可動型との間に配置された前記把持部を前記樹脂成型品に向けて移動させる第2搬送部と、
    前記第2搬送部によって前記樹脂成型品に向けて移動させた前記把持部に、前記樹脂成型品を把持させるように、前記把持部を駆動させる駆動部と、を備え、
    前記金型は、その可動方向であるX軸方向において複数のプレートが積層されて構成されており、
    前記金型において、型締めされた際に前記キャビティと前記X軸方向において重複する部分では、前記複数のプレートが隙間なく積層され
    前記金型は、2種類の樹脂が射出される2色成型を行うためのものであり、
    前記金型には、前記可動型の可動するX軸方向に対して直交するY軸方向において、2次側の樹脂が射出される2次側キャビティの両側に、1次側の樹脂が射出される1次側キャビティがそれぞれ形成可能に構成されており、
    前記可動型は、Y軸方向に往復移動可能に構成され、かつ前記1次側キャビティにおいて成型された1次成型品を前記2次側キャビティに移動させるスライドプレートを有し、
    前記スライドプレートは、Y軸方向において、一方の前記1次側キャビティから前記2次側キャビティまでを覆うことができる長さであって、かつ他方の前記1次側キャビティから前記2次側キャビティまでを覆うことができる長さを有する成型システム。
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