JP6402157B2 - 複合樹脂成形品の成形方法及び成形金型 - Google Patents
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(2) 固定金型に対しスライド金型を離間させることから、スライド金型における嵌挿孔内 から1、2次成形中子をび1個の2次成形中子が抜かれるため、スライド金型をスライ ド可能にすることが出来ると共に、1次成形用のキャビティがスライド金型の往復スラ イドにより異なる箇所に交互に形成して鍔部を連続成形することが出来るため、鍔付筒 体の連続成形を実現出来る。
(3) スライド金型を固定金型及び可動金型間に設けたベースにスライド可能に設けたので 、スライド金型の小型化を実現出来るため、スライド金型の駆動手段も低出力化するこ とが出来、又スライドしないベースにスライド金型が設けられていることから、型締め ・型開きのガイド機構・部品をベース側に組み込むことが出来るため、安定且つ正確に 型締め・型開きを行うことが出来る。
(4) 可動スライドの第1、2位置へのスライドにより1次成形樹脂の流路を切り換えるこ とが出来るため、別途切換手段を講じずに交互形成される2次成形用のキャビティに自 動的に1次成形樹脂を射出することが出来る。
更に、成形された前記仕上げ前の複合樹脂成形品における前記貫通孔を塞いで複合樹脂成形品を完成させる様にしたので、2次成形樹脂を1次成形体を貫通させて注入する形態であっても、2次成形体の一部を1次成形体に形成された貫通孔から外部露出させない複合樹脂成形品を成形することが出来る。
スライド金型2の可動金型3側の面に、1次成形体W1の外面形状に合致する成形凹部6を1次成形中子4と同数形成し、該成形凹部6内に、1次成形中子4又は2次成形中子5をセット可能にしている。
固定板1におけるスライド金型2とは反対側に、1次成形樹脂材料流路9及び2次成形樹脂材料流路10の入口となる1次成形樹脂用スプルブッシュ11及び2次成形樹脂用スプルブッシュ12を設けている。
〔第1工程〕
固定板1、スライド金型2及び可動金型3を型締めし、1次成形樹脂材料を、1次成形樹脂流路9内を通して1次成形用キャビティ12内に射出して、貫通孔W1aを有する1次成形体W1を成形する。
〔第2工程〕
固定板1、スライド金型2及び可動金型3の相互間を離間させ、前記第1工程により成形した1次成形体W1はスライド金型2側にセット状態となる。
〔第3工程〕
スライド金型2を第2位置へスライドさせた後に固定板1、スライド金型2及び可動金型3を型締めし、1次成形樹脂材料と異なる2次成形樹脂材料を、2次成形樹脂流路10及び1次成形体W1の貫通孔W1aを通して2次成形用キャビティ8内に射出し2次成形体W2を形成して、先に成形した1次成形体W1と一体化した仕上げ前の複合樹脂成形品W’を成形する。
〔第4工程〕
固定板1、スライド金型2及び可動金型3の相互間を離間させ、前記第3工程により成形した複合樹脂成形品Wは可動金型3にセット状態となり、完全に型開きされた状態で可動金型3から仕上げ前の複合樹脂成形品W’を取り出す。
〔第5工程〕
スライド金型2を第1位置にスライドさせる。
〔第6工程〕
上記第1〜5工程を繰り返して、貫通孔W1aがそのままの仕上げ前の複合樹脂成形品W’を連続成形する。
〔第7工程〕
仕上げ前の複合樹脂成形品W’における貫通孔W1aを塞いで複合樹脂成形品Wを完成させる。
固定板本体14は、1次成形樹脂流路9及び2次成形樹脂流路10の入口側に当たる1次成形樹脂用スプルブッシュ11及び2次成形樹脂用スプルブッシュ12を有し、該1次成形樹脂用スプルブッシュ11及び2次成形樹脂用スプルブッシュ12の先端を固定板本体14の離脱用プレート15側の面より突出している。
ランナストリッパプレート16は、1次成形樹脂用スプルブッシュ11及び2次成形樹脂用スプルブッシュ12の固定板本体14からの突出端の貫通孔17、18を形成している。
離脱用プレート15は、ランナストリッパプレート16側の面に、1次成形樹脂用スプルブッシュ11及び2次成形樹脂用スプルブッシュ12の先端を収容するランナ19、20を凹設し、該ランナ19、20より離脱用プレート15を貫通する、1次成形樹脂流路9及び2次成形樹脂流路10の上流部位21、22を形成している。
具体的には、割型ユニット28の割型ブロック29、29a は、背面に外側且つ下方への傾斜面31、31a を形成し、嵌挿孔27の傾斜面31、31a との対向面を該傾斜面31、31a とは逆傾斜の傾斜面32、32a としている。
進退ユニット30は一対の楔33、33a 及び該楔33、33a を連結するブロック34とを有し、楔33、33a は連結ブロック34の両端下部に固定されており、楔33、33a の先端側を、割型ブロック29、29a の傾斜面31、31a と嵌挿孔27の傾斜面32、32a に合致する様に形成して、傾斜面31、32間及び傾斜面31a 、32a 間に徐々に挟入させることにより、割型ブロック29、29a 間が徐々に狭小になって、最終的に型締め状態となる様に成っている。
そして、スライド金型2が第1位置の場合に係止突起41、41a 、42、42a は溝部44、44a における突条45、45a の無い部位に収容状態とした未固定状態とし、スライド金型2が第1位置から第2位置にスライドする過程で、係止突起41、41a 、42、42a が溝部44、44a における突条45、45a に係合状態とした固定状態となる様にしている。
〔第1工程〕
固定板1、スライド金型2及び可動金型3を型締めし、1次成形用サイドコア50を前進させ、形成された1次成形用キャビティ7内に、1次成形樹脂材料を射出して、貫通孔W1a及び突出部位W1bを有する外側部位W1を成形する(図6、14参照)。
〔第2工程〕
固定板1、スライド金型2及び可動金型3の相互間を離間させると共に、1次成形用サイドコア50を後退させて、進退ユニット30がスライド金型2側に残り、前記第1工程により成形した1次成形体W1はスライド金型2側にセット状態となり、固定板本体14、ランナストリッパプレート16及び離脱用プレート15の相互間を離間させて、スプル・ランナを除去する(図7、15参照)。
〔第3工程〕
固定板1とスライド金型2を型締めして、進退ユニット30における係止突起41、41a 、42、42a を溝部44、44a 内に収容した(図8参照)後、割型ユニット28が進退ユニット30の係合により型締め状態のスライド金型2を第2位置へスライドさせて、係止突起41、41a 、42、42a を突条45、45a に係合状態として、進退ユニット30を離脱用プレート15に固定状態とし(図9参照)、続いてスライド金型2に対し可動金型3を型締めし、2次成形用サイドコア51を前進させ、1次成形樹脂材料と異なる2次成形樹脂材料を、割型ユニット28における、外側部位W1の貫通孔W1a及び突出部位W1bを形成する環状凹部47の内側部位を貫通する2次成形樹脂流路15内を通して2次成形用キャビティ8内に射出し内側部位W2を形成して、先に成形した外側部位W1と一体化した仕上げ前の接続部品W’を成形する(図10、16参照)。
〔第4工程〕
固定板1とスライド金型2との間を離間させると共に、2次成形用サイドコア51を後退させて、進退ユニット30は離脱用プレート15に残って割型ユニット28を型開き状態とした後、スライド金型2と可動金型3との間を離間させると、前記第3工程により成形した仕上げ前の接続部品W’は可動金型3にセット状態となり、完全に型開きされた状態で可動金型3から仕上げ前の接続部品W’を取り出し、固定板1における、固定板本体14、ランナストリッパプレート16及び離脱用プレート15の相互間を離間させて、スプル・ランナを除去する(図11、17参照)。
〔第5工程〕
固定板1に対しスライド金型2を接触させ、割型ユニット28を進退ユニット30の係合により型締め状態とし(図12参照)、スライド金型2を第1位置にスライドさせて、係止突起41、41a 、42、42a の突条45、45a との係合状態を解除して、進退ユニット30に対する離脱用プレート15への固定状態を解除する(図12参照)。
〔第6工程〕
上記第1〜5工程を繰り返して、貫通孔W1a及び突出部位W1bがそのままの仕上げ前の接続部品W’を連続成形する。
〔第7工程〕
仕上げ前の接続部品W’における外側部位W1の突出部位W1bを、待機位置より進行する溶融手段52により溶融しつつプレスし内側の貫通孔W1aを塞いで、接続部品Wを完成させる(図18、19参照)。
2 スライド金型
3 可動金型
4 1次成形中子
5 2次成形中子
6 成形凹部
7 1次成形用キャビティ
8 2次成形用キャビティ
9 1次成形樹脂流路
10 2次成形樹脂流路
11 1次成形樹脂用スプルブッシュ
12 2次成形樹脂用スプルブッシュ
13 凸部
27 嵌挿孔
28 割型ユニット
29、29a 割型ブロック
30 進退ユニット
47 環状凹部
W 複合樹脂成形品
W’ 仕上げ前の複合樹脂成形品
W1 1次成形体
W1a 貫通孔
W1b 突出部位
W2 2次成形体
Claims (4)
- パーティングラインに対し固定側に位置する固定板及びスライド金型と、可動側に位置する可動金型による成形方法であって、前記スライド金型と前記可動金型を離間させた状態で、前記固定板、進退ユニットの係合により割型ユニットが型締め状態となった前記スライド金型及び前記可動金型を型締めし、前記可動金型と、前記可動金型における1次成形中子と、前記スライド金型側の型締め状態の割型ユニットとにより形成される1次成形用のキャビティ内に1次成形樹脂材料を、1次成形樹脂流路内を通し射出して、貫通孔及びアンダーカットを有する1次成形体を成形する第1工程と、
前記固定板、前記第1工程により成形した前記1次成形体が型締め状態の前記割型ユニットにセット状態のままの前記スライド金型及び前記可動金型の相互間を離間させる第2工程と、
前記スライド金型を往動スライドさせて前記割型ユニットに係合状態の前記進退ユニットを前記固定金型に固定した後に前記固定板、前記スライド金型及び前記可動金型を型締めし、前記可動金型と、前記可動金型における2次成形中子と、前記スライド金型の型締め状態の割型ユニットにセット状態のままの成形済1次成形品とで形成される2次成形用のキャビティ内に前記1次成形樹脂材料と異なる2次成形樹脂材料を、2次成形樹脂流路及び前記1次成形体の貫通孔を通して射出し2次成形体を成形して、先に成形した前記1次成形体と一体化した仕上げ前の複合樹脂成形品を成形する第3工程と、
前記進退ユニットが固定状態の前記固定板、前記スライド金型及び前記可動金型の相互間を離間させ、前記進退ユニットの離脱により型開き状態となった前記割型ユニットから離型されて可動金型にセット状態のままとなった前記仕上げ前の複合樹脂成形品を、完全に型開きされた状態で前記可動金型から取り出す第4工程と、
前記固定金型に対し前記スライド金型を型締めして進退ユニットの係合により割型ユニットを型締め状態とすると共に、前記スライド金型を復動スライドさせて、前記進退ユニットの前記固定金型に対する固定状態を解除した後に前記第1工程と同様の成形工程を行うことを繰り返して、前記仕上げ前の複合樹脂成形品を連続成形し、
成形された前記仕上げ前の複合樹脂成形品における前記貫通孔を塞いで複合樹脂成形品を完成させる様にしたことを特徴とする複合樹脂成形品の成形方法。 - 前記第1工程で、前記1次成形体における前記貫通孔の周囲部分を厚くして筒状の突出部位を形成する様にし、この突出部位を溶融して前記貫通孔を塞ぐ様にしたことを特徴とする請求項1記載の複合樹脂成形品の成形方法。
- パーティングラインに対し固定側に位置する固定板及びスライド金型と、可動側に位置する可動金型により構成し、前記固定板に対し前記スライド金型を接離自在とし、前記可動金型に1個又は2個の1次成形中子及び1個の2次成形中子を、前記1次成形中子と前記2次成形中子5が隣接する様に、前記スライド金型のスライド方向に並列突設し、前記スライド金型を、上記1次成形中子及び2次成形中子の配列方向に、上記1次成形中子及び2次成形中子の中心間距離と同一量往復スライド自在とし、前記スライド金型に嵌挿孔を前記1次成形中子と同数形成し、前記嵌挿孔に複数の割型ブロックを有する割型ユニットを設置し、該割型ユニットに、前記割型ブロックの進退ユニットを着脱自在に係合させ、前記固定板に、前記2次成形中子がセットされた状態の前記割型ユニットに係合した進退ユニットの固定手段を設け、前記スライド金型に前記割型ユニットは型締め時にアンダーカットを有する1次成形体をセット状態に維持可能とすると共に、型開き時に前記仕上げ前の複合樹脂成形品を離型可能にし、前記可動金型と、前記1次成形中子と、型締め状態の前記割型ユニットとにより1次成形用キャビティを形成すると共に、前記可動金型と、前記2次成形中子と、型締め状態の前記割型ユニットにセット状態の前記1次成形体とにより2次成形用キャビティを形成し、前記スライド金型が前記1次成形用キャビティを形成する位置で連通状態となる1次成形用のキャビティへの1次成形樹脂材料の流路と、前記スライド金型が前記2次成形用キャビティを形成する位置で連通状態となる2次成形用のキャビティへの2次成形樹脂材料の流路とを前記固定板及び前記スライド金型に形成し、前記固定板における前記スライド金型とは反対側に、1次成形樹脂材料流路及び2次成形樹脂材料流路の入口となる1次成形樹脂用スプルブッシュ及び2次成形樹脂用スプルブッシュを設け、前記割型ユニット又は前記1次成形中子に凸部を形成し、前記凸部が前記1次成形中子又は前記割型ユニットに当接し前記2次成形樹脂流路の出口を閉鎖可能にして、前記1次成形体に貫通孔を形成可能にし、前記2次成形樹脂流路の出口から、前記凸部により形成された前記1次成形体の前記貫通孔を通して前記2次成形用キャビティ内へ2次成形樹脂材料を射出可能に形成したことを特徴とする複合樹脂成形品の成形金型。
- 前記スライド金型におけ前記2次成形樹脂流路の出口の外周部に環状凹部を形成して、前記1次成形体における前記貫通孔の周囲部分を厚くした筒状の突出部位を形成可能にしたことを特徴とする請求項3記載の複合樹脂成形品の成形金型。
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