JP7049573B2 - 抽出物の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)果実類、ハーブ類、スパイス類、茶類、穀類および野菜類からなる群より選択される少なくとも1種の抽出原料と抽出溶媒とを混合する工程と、抽出溶媒中で抽出原料を粉砕する工程と、粉砕された抽出原料から抽出成分を抽出する工程とを含む抽出物の製造方法。
(2)抽出溶媒が飲食品に許容される溶媒である上記(1)に記載の製造方法。
(3)抽出原料が、18メッシュ以下の粉砕物を90質量%以上の割合で含むように粉砕される上記(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)果実類、ハーブ類、スパイス類、茶類、穀類および野菜類からなる群より選択される少なくとも1種の抽出原料と抽出溶媒とを混合する工程と、抽出溶媒中で抽出原料を粉砕する工程と、粉砕された抽出原料から抽出成分を抽出する工程と、抽出された抽出成分および飲食品原材料を混合する工程とを含む飲食品の製造方法。
(5)果実類、ハーブ類、スパイス類、茶類、穀類および野菜類からなる群より選択される少なくとも1種の原料の溶媒中粉砕物のろ液からなる抽出物。
(6)上記(5)に記載の抽出物と飲食品原材料とを含む飲食品。
(7)アルコール飲料、ノンアルコール飲料または清涼飲料水である上記(6)に記載の飲食品。
(i)果実類、ハーブ類、スパイス類、茶類、穀類および野菜類からなる群より選択される少なくとも1種の抽出原料と抽出溶媒とを混合する工程。
(ii)抽出溶媒中で抽出原料を粉砕する工程。
(iii)粉砕された抽出原料から抽出成分を抽出する工程。
柑橘類果実:レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ライム、柚子、ミカン、カボス、すだち、シークワシャー、キンカンなど。
仁果類果実:リンゴ、梨、カリン、マルメロなど。
核果類果実:桃、梅、サクランボ、杏など。
ブドウ類:巨峰、マスカットなど。
熱帯果実:パイナップル、バナナ、マンゴー、パパイヤ、パッションフルーツなど。
ベリー類:苺、ブルーベリー、クランベリー、ラズベリーなど。
その他:メロン、スイカなど。
果菜類:ナス、トマト、ピーマン、かぼちゃ、きゅうり、唐辛子など。
葉菜類:キャベツ、ケール、セロリ、ニラ、白菜、パセリ、ほうれん草、レタスなど。
茎菜類:アスパラガス、たけのこ、ニンニク、ネギ、タマネギなど。
根菜類:大根、カブ、わさび、ゴボウ、生姜、ニンジン、レンコンなど。
レモン全果を8等分するようにくし形切りにした。ミキサー容器に、くし形切りにしたレモン100gとアルコール分を約59%(v/v)に調整した酒類原料用アルコール1000mLとを入れた。次いで、ミキサーでレモンを粉砕し、その後20時間室温で静置して浸漬抽出を行った。抽出後、ろ布ろ過および遠心分離によって固液分離し、さらに300メッシュの篩に通して、液中粉砕による製造方法によって抽出物(レモン原料酒)1000mLを得た。
ミキサーでレモンを粉砕しなかった以外は、実施例1と同様の手順で抽出物(レモン原料酒)985mLを得た。
得られた試験飲料をそれぞれ6名のパネラー(40代の男性)に試飲してもらい、「フレッシュ感」、「酸味感」、「ピール感」および「果実感」の各項目について、2点識別法で官能評価してもらい、各項目で強く感じた方の飲料を選択してもらった。試験飲料の提示順を変えて2回試験を行った。結果を表2に示す。2回試験を行っているため、パネラーは6名であるが、表2では合計12名(6名×2回)となっている。
実施例1および比較例1で得られたレモン原料酒、ならびにこれらのレモン原料酒を用いて得られた上記の試験飲料のそれぞれについて、含まれる香気成分を分析した。レモン原料酒については、精製水で20倍(体積)に希釈した希釈物を使用した。
(TDS(加熱脱着装置))
脱着温度:20℃(0.5分)~200℃(60℃/分、4.5分保持)
装置:GERSTEL TDS2(ゲステル社製)
(GC-MS)
カラム:InertCap-WAX(60m×0.25mmI.D.、Film:0.25μm)
カラム温度:70℃(5分)~240℃(3℃/分)
注入温度:-150℃~250℃(12℃/秒、5分保持)
流量:2mL/分
スプリットレス:1分
装置:Agilent GC7890, MSD5975C(アジレント社製)
実施例1および比較例1で得られたレモン原料酒、ならびにこれらのレモン原料酒を用いて得られた上記の試験飲料のそれぞれについて、含まれる呈味成分を分析した。呈味成分としては、レモンに特徴的な酸味成分であるクエン酸およびリンゴ酸、ならびに苦味成分であるリモニンおよびノミリンを定量分析した。
(酸味成分)
装置:高速液体クロマトグラフィー(NexeraX2、(株)島津製作所製)
検出器:PDA検出器(SPD-M30A(210nm)、(株)島津製作所製)
カラム:Triart C18(1.9μm、2.0mmI.D.×100mmL.、(株)ワイエムシィ)
カラム温度:40℃
移動相:2液グラジエント、A/B=100/0→10/90(v/v)
A:20mMリン酸緩衝溶液(pH2.5)、B:アセトニトリル
移動相流速:0.3mL/分
試料注入量:10μL
(苦味成分)
装置:高速液体クロマトグラフィー(NexeraX2、(株)島津製作所製)
検出器:PDA検出器(SPD-M30A(210nm)、(株)島津製作所製)
カラム:Triart C18(1.9μm、2.0mmI.D.×100mmL.、(株)ワイエムシィ)
カラム温度:40℃
移動相:2液グラジエント、A/B=70/30→20/80(v/v)
A:水、B:アセトニトリル
移動相流速:0.4mL/分
試料注入量:1μL
ミキサー容器に、ジュニパーベリー100gとアルコール分を約54%(v/v)に調整した酒類原料用アルコール540mLとを入れた。次いで、ミキサーでジュニパーベリーを粉砕し、その後3時間60℃で撹拌しながら抽出を行った。抽出後、ろ布ろ過および遠心分離によって固液分離し、さらに300メッシュの篩に通して、液中粉砕による製造方法によって抽出物(ジュニパーベリー原料酒)450mLを得た。
酒類原料用アルコールを入れる前にジュニパーベリーを粉砕した以外は、実施例2と同様の手順で抽出物(ジュニパーベリー原料酒)470mLを得た。
レモン原料酒の代わりに、実施例2および比較例2で得られたジュニパーベリー原料酒を用いた以外は、実施例1と同様の手順でジュニパーベリー原料酒に含まれる香気成分を分析した。得られたチャートの各ピークのピーク面積を積算したグラフを図4に示す。図4に示すように、実施例2で得られたジュニパーベリー原料酒は、比較例2で得られたジュニパーベリー原料酒よりも約30%多く香気成分を含んでいることがわかる。
ミキサー容器に、焙煎された大麦25gと60℃のイオン交換水500gとを入れた。次いで、ミキサーで大麦を粉砕し、その後30分間60℃で静置して浸漬抽出を行った。抽出後、60メッシュの篩に通して固液分離し、さらにろ紙ろ過して液中粉砕による製造方法によって抽出物(大麦エキス)435gを得た。
ミキサーで大麦を粉砕しなかった以外は、実施例3と同様の手順で抽出物(大麦エキス)465gを得た。
固形分回収率(%)=((大麦エキスの総量×Brix値)/原料大麦の質量)×100
Claims (5)
- 果実類、ハーブ類、茶類および野菜類からなる群より選択される少なくとも1種の抽出原料と抽出溶媒とを、抽出原料を切断せずに混合する工程と、
抽出溶媒中で抽出原料を粉砕する工程と、
抽出溶媒をさらに追加して、粉砕された抽出原料から抽出成分を抽出する工程と、
を含む抽出物の製造方法。 - 前記抽出溶媒が飲食品に許容される溶媒である請求項1に記載の製造方法。
- 前記抽出原料が、18メッシュ以下の粉砕物を90質量%以上の割合で含むように粉砕される請求項1または2に記載の製造方法。
- 果実類、ハーブ類、茶類および野菜類からなる群より選択される少なくとも1種の抽出原料と抽出溶媒とを、抽出原料を切断せずに混合する工程と、
抽出溶媒中で抽出原料を粉砕する工程と、
抽出溶媒をさらに追加して、粉砕された抽出原料から抽出成分を抽出する工程と、
抽出された抽出成分および飲食品原材料を混合する工程と、
を含む飲食品の製造方法。 - 前記飲食品が、アルコール飲料、ノンアルコール飲料、清涼飲料水、健康食品、菓子類または調味料類である請求項4に記載の製造方法。
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