JP7048900B2 - 空調室内機 - Google Patents

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空調室内機、特に、クロスフローファンを回転させるモータを備える空調室内機に関する。
特許文献1(特開2008-89198号公報)に、クロスフローファンを回転させるモータを備える空調室内機が示されている。モータの固定子は、径方向外側に突出する3つの突出部を有し、それらの突出部に防振ゴムが装着されている。
空調室内機では、熱交換器によって室内から取り込んだ空気を冷やす。空気の冷却によって熱交換器の表面で結露が生じるが、その結露水は、熱交換器の下に配置されるドレンパンが受ける。
一方、空調室内機では、熱交換器によってファンの表面も冷却される。このため、熱交換器を通っていない室内の空気がファンの周辺空間に直接入り込むと、その空気に含まれる水分がファンの表面において結露してしまう。この対策の1つとして、ファンを回転させるモータの周囲の隙間を通って空気がファンに向かって侵入してこないように、空気の侵入経路となる隙間をなるべく小さくする設計が従来から行われている。
しかし、モータの周囲の隙間を小さくする設計を行うと、ファンやモータの組み立て易さが損なわれる。
第1観点の空調室内機は、クロスフローファンと、モータと、フレームと、シール部材と、を備えている。モータは、クロスフローファンを回転させる。フレームは、モータを支持する。シール部材は、モータとフレームとの間の隙間、をシールする。モータは、固定子と、回転子と、外周部と、を有する。固定子は、コイルを有する。回転子は、コイルの径方向外側に位置する磁石、を有する。シール部材は、モータの外周部に巻かれている。
ここでは、モータの外周部にシール部材を巻いて、モータとフレームとの間の隙間をシールしている。これにより、クロスフローファンやモータの組み立て易さを確保しつつ、モータとフレームとの間の隙間を通って空気がクロスフローファンに向かって侵入してくることを抑制できる。
第2観点の空調室内機は、第1観点の空調室内機であって、シール部材は、回転中心線方向に圧縮された状態で、モータとフレームとの間の隙間をシールする。回転中心線方向は、クロスフローファンの回転中心線が延びる方向である。
ここでは、圧縮された状態のシール部材によって隙間がシールされるので、さらに隙間を通って空気がクロスフローファンに向かって侵入してくることを抑制できる。
第3観点の空調室内機は、第2観点の空調室内機であって、押さえ部材をさらに備えている。押さえ部材は、フレームに対してモータ及びシール部材を回転中心線方向に押圧した状態で、フレームに固定される。
ここでは、押さえ部材によってモータがフレームに押し付けられるので、振動などによってモータの位置がずれる恐れが小さくなる。また、ここでは、シール部材をフレームに押し付けてシール部材を圧縮する役割を、押さえ部材が果たしている。モータをフレームに押圧する役割とシール部材をフレームに押圧する役割とを、押さえ部材に兼任させているため、空調室内機の小型化やコストダウンを図ることができる。
第4観点の空調室内機は、第1観点から第3観点のいずれかの空調室内機であって、モータの外周部の外周面は、回転子の外周面よりも、クロスフローファンの回転中心線から径方向に離れている。モータの固定子は、モータの外周部と一体化されている。モータの回転子の一部である第1部は、モータの外周部のクロスフローファン側の縁よりも、クロスフローファン側に位置している。シール部材は、モータの回転子の第1部の径方向外側の空間において、モータとフレームとの間の隙間をシールする。
ここでは、モータの回転子の一部である第1部が、固定子と一体化されているモータの外周部よりもクロスフローファン側に位置する構造であり、且つ、モータの外周部の外周面が、モータの回転子の外周面よりも回転中心線から径方向に離れている構造を採っている。このため、モータの回転子の外周面の径方向外側に、空いた空間を確保することができる。この空間において、モータとフレームとの間の隙間をシール部材にシールさせる構造を採っているので、シール部材及びモータの組立体(アセンブリー)のサイズを小さく抑えることができる。
第5観点の空調室内機は、第1観点から第4観点のいずれかの空調室内機であって、シール部材が、シール部と防振部とを一体的に有している。シール部は、モータとフレームとの間の隙間をシールする。防振部は、シール部よりも径方向厚みが厚く、モータの振動を抑制する。
ここでは、モータとフレームとの間の隙間をシールするという第1の機能と、モータの振動を抑制するという第2の機能とを、1つのシール部材に担わせている。2つの別の機能を1つのシール部材が果たす構造を採っているため、この空調室内機では、小型化やコストダウンを図ることが容易である。
第6観点の空調室内機は、第5観点の空調室内機であって、防振部は、周方向に分割されている。
全周に渡って防振部を設けると、防振部の剛性が上がり、防振の機能を損なう恐れがある。しかし、ここでは、防振部を周方向に分割しているので、防振の機能を高めることが容易になる。
空調室内機の外観図。 空調室内機の縦断面図。 空調室内機の支持体などを正面から見た図。 支持体を右斜め上から見た図。 図4の支持体に、第2モータ支持部材を装着した状態を示す図。 図5の支持体に、モータ組立体を装着した状態を示す図。 図6の支持体に、押さえ部材を装着した状態を示す図。 図7の支持体などを、左斜め上から見た図。 モータを回転軸側から見た外観図。 モータを回転軸側とは反対側から見た外観図。 シール部材が巻かれたモータを回転軸側とは反対側から見た外観図。 モータにシール部材を巻く前の状態を示す図。 シール部材が巻かれたモータを別の角度から見た図。 シール部材が巻かれたモータを回転軸側から見た図。 シール部材の外観図。 シール部材を別の角度から見た図。 シール部材をさらに別の角度から見た図。 シール部材の側面図。 シール部材の下面図。 図19のXX-XX矢視断面図。 押さえ部材の外観図。 押さえ部材を別の角度から見た図。 モータ及びシール部材と、第1モータ支持部及び第2モータ支持部材との位置関係を示す、それらの縦断面図。
(1)空調室内機の全体構成
空調室内機10は、空調室外機(図示せず)と共に蒸気圧縮式の冷媒サイクルを構成し、室内の冷房、暖房、除湿等の空調運転を行う。図1に、空調室内機10の外観を示し、図2に、空調室内機10の縦断面図を示す。
空調室内機10は、後面を室内の壁にかけて用いる壁掛け型のユニットである。図1等では、空調室内機10を壁にかけ、正面側から壁に向かって空調室内機10を見たときの方向を、前、後、上、下、右、左の矢印で示している。
空調室内機10は、支持体11、前面パネル11a、本体カバー11b、熱交換器12、クロスフローファン14、フラップ15などを備えている。熱交換器12やクロスフローファン14は、支持体11に支持され、前面パネル11aや本体カバー11bによって覆われる。
本体カバー11bの上面には吸込口B2が形成され、本体カバー11bの下面には吹出口B1が形成されている。フラップ15は、吹出口B1に配置されている。
熱交換器12の伝熱管の内部を冷媒が流れ、その冷媒が、熱交換器の周囲を流れる空気と熱交換を行う。空気は、クロスフローファン14が回転することによって、吸込口B2から吸い込まれる。吸込口B2から熱交換器12へと流れた空気は、クロスフローファン14を通って吹出口B1から室内空間へと吹き出される。吹き出される空気の向きは、フラップ15の位置によって変えることができる。
クロスフローファン14は、左右に長く延びる円筒状のファンである。クロスフローファン14の右側には、クロスフローファン14を回転させるモータ40が配置される。クロスフローファン14は、図3に示す支持体11のファン収容空間20Aに配置される。モータ40は、図3に示す支持体11のモータ収容空間20Bに配置される。支持体11は、ドレンパンを兼ねる後面部21、クロスフローファン14の下方に位置するスクロール部22、モータ40を支持する第1モータ支持部23、などを有する樹脂製の部材である。
(2)フレームへのモータ組立体の装着の概要
図4に、支持体11を右斜め上から見た図を示す。クロスフローファン14を回転させるモータ40は、後述するシール部材50が巻かれた状態で、支持体11の第1モータ支持部23に固定される。以下、シール部材50が巻かれた状態のモータ40を、モータ組立体30と言う。
図5は、第2モータ支持部材24を、支持体11の第1モータ支持部23の上に載せて、ビスで固定した状態を示す図である。図5に示す第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24から成るモータ支持構造に対して、図6に示すように、モータ組立体30が挿入される。その後、図7に示すように、モータ組立体30の右側に押さえ部材60をセットして、支持体11にビスで固定する。図7に示す状態において、モータ組立体30は、クロスフローファン14の回転中心線が延びる方向(左右方向)に、押さえ部材60によって押圧されている。この図7に示す状態において、モータ組立体30は、支持体11の第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24によって、左右方向、前後方向、上下方向に拘束され、支持体11に固定された状態となる。第1モータ支持部23を有する支持体11及び第2モータ支持部材24は、モータ40を含むモータ組立体30を支持するフレーム(支持構造体)となっている。
図8は、図7に示す支持体11及び第2モータ支持部材24によって支持体11に固定されたモータ組立体30を、左斜め上から見た図である。なお、図4~図8において、理解の容易のため、クロスフローファン14などの他の部品の図示は省略している。
(3)モータ及びモータを支持する構造の詳細構成
次に、モータ40の構成や、支持体11によるモータ40の支持の構造について、詳述する。
(3-1)モータ
図9、図10、図23などを参照して、モータ40について説明する。モータ40は、主として、固定子42と、回転子46と、外周部44と、を有する。固定子42は、コイル42aを有する。回転子46は、コイル42aの径方向外側に位置する磁石46b、を有する。回転子46の円筒状の外周部に磁石46bが配置され、回転子46の内周部にモータ回転軸49が固定されている。
モータ40の外周部44は、回転子46の外周面46aよりも径方向外側に位置する部分である。外周部44は、回転子46の右側において、固定子42とつながっている。言い換えると、外周部44は、固定子42と一体化されている。
固定子42は、回転子46の円筒状の外周部の内側に位置している。固定子42のコイル42aに電流が流れると、磁界が生じ、磁石46bを有する回転子46が回転する。これにより、モータ回転軸49が回転し、そのモータ回転軸49に固定されるクロスフローファン14が回転する。固定子42の内周部とモータ回転軸49との間には、ベアリング48が配置されている。これらのベアリング48を介して、モータ回転軸49及び回転子46は固定子42に支持されている。
図23に示すように、モータ40の外周部44の外周面44aは、回転子46の外周面46aよりも、クロスフローファン14の回転中心線CAから径方向に離れている。図23に示す回転子46の外周部の一部である第1部46cは、モータ40の外周部44のクロスフローファン側(左側)の縁44eよりも、クロスフローファン側(左側)に位置している。この回転子46の第1部46cの径方向外側の空間において、後述のシール部材50の第1シール部55が、モータ40と、支持体11の第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24との間の隙間Gをシールする。
モータ40の外周部44の外周面44aの一部から、図9及び図10に示すように、突起44b,44c,44dが径方向外側に突出している。後述のシール部材50は、これらの突起44b,44c,44dによって、モータ40に対する位置決め、固定が為される。
(3-2)シール部材
上述のように、シール部材50は、図11に示すように、モータ40に巻かれてモータ組立体30の一部を構成する。シール部材50は、ゴム製の部材であり、図12の矢印で示すように、モータ40の外周部44に巻かれる。
シール部材50は、2つの機能を併せ持つ部材である。シール部材50の1つ目の機能は、モータ40と、支持体11の第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24との間の隙間Gを、シールする機能である。シール部材50の2つ目の機能は、モータ40の振動を吸収、抑制することである。
図13及び図14に示すように、シール部材50は、モータ40の外周部44の90~100%を外側から覆っている。シール部材50は、モータ40の外周部44の全体を覆っていることがベストであるが、上記の1つ目の機能を十分に果たすために、少なくとも全周の80%以上を覆っていることが好ましい。
図15,図16,図17に、理解の容易のために、モータ40に装着された環状のシール部材50を、モータ40の図示を省略した形で示す。シール部材50には、モータ40の外周部44の突起44b,44c,44dに嵌る穴52c,53c,50aや、第1シール部55及び第2シール部56、3つの防振部51b,52b,53bなどが形成されている。
図18及び図19に、モータ40に巻かれる前の、非環状の状態のシール部材50を示す。シール部材50は、薄肉のヒンジ部57,58を介して、第1パート51、第2パート52及び第3パート53がつながる構造のゴム製部材である。第1パート51、第2パート52、第3パート53及びヒンジ部57,58は、一体である。
第1パート51は、第2パート52と第3パート53との間に位置しており、湾曲した第1本体部51aと、第1本体部51aから外側に突出する第1防振部51bとを有している。また、第1パート51の両側には、第1シール部55及び第2シール部56が形成されている。
第2パート52は、ヒンジ部57を介して第1パート51とつながっており、湾曲した第2本体部52aと、第2本体部52aから外側に突出する第2防振部52bとを有している。また、第2パート52の両側には、第1シール部55及び第2シール部56が形成されている。さらに、第2パート52のヒンジ部57とは反対側の端部近傍には、穴52cが形成されている。
第3パート53は、ヒンジ部58を介して第1パート51とつながっており、湾曲した第3本体部53aと、第3本体部53aから外側に突出する第3防振部53bとを有している。また、第3パート53の両側には、第1シール部55及び第2シール部56が形成されている。さらに、第3パート53のヒンジ部58とは反対側の端部近傍には、穴53cが形成されている。
シール部材50の第1シール部55及び第2シール部56は、ヒンジ部57,58の部分で途切れているが、モータ40に巻かれた状態において、概ね全周(340°~360°)に存在する(図17等を参照)。シール部材50の第1シール部55は、図20に示すように、第1本体部51a(あるいは第2本体部52a、第3本体部53a)から斜めに延びる薄肉部である。第1シール部55の厚みは、0.7mm~1.4mmの範囲から決められる。ここでは、第1シール部55の厚みとして、1.0mmが選択されている。図23に示す、クロスフローファン14の回転中心線CAに沿った方向を、回転中心線方向CA1と定義すると、シール部材50の回転中心線方向CA1の幅寸法は約36mmである。第1シール部55の長さは、4mm~6mmである。モータ40に巻かれた状態において、シール部材50の内径は、約54mmである。なお、シール部材50の第1シール部55による隙間Gのシールについては、後に詳述する。
シール部材50の2つ目の機能に関係する3つの防振部51b,52b,53bは、それぞれ、いわゆる肉盗みの構造を採っている。これらの防振部51b,52b,53bの径方向の厚みは、第1シール部55の厚みよりも大きい。防振部51b,52b,53bの径方向の厚みは、4mm~7mmの範囲から決められる。ここでは、防振部51b,52b,53bの厚みとして、5.5mmが選択されている。なお、防振部51b,52b,53bが連続しておらず、3つの防振部51b,52b,53bに分割されているため、各防振部51b,52b,53bの剛性が小さくなっている。さらに、肉盗みの構造を採ることによっても、各防振部51b,52b,53bの剛性を小さくしている。これにより、モータ40の振動を適切に吸収することができている。
(3-3)押さえ部材およびフレーム
図21及び図22に、押さえ部材60の外観を示す。押さえ部材60は、支持体11の第1モータ支持部23に対して、モータ40及びシール部材50を回転中心線方向CA1に押圧した状態で、支持体11にビスで固定される。
図6や図23に示すように、板状の押さえ部材60は、モータ組立体30のシール部材50の端面を押すことで、モータ組立体30を支持体11の第1モータ支持部23に押し付ける。具体的には、モータ組立体30は、押さえ部材60によって、第1モータ支持部23の第2突起23cに押し付けられる。
支持体11の第1モータ支持部23は、図4及び図23に示すように、モータ組立体30のシール部材50が載る台23aと、第1突起23bと、第2突起23cとを有している。台23aは、湾曲した上向きの支持面を有する。第1突起23b及び第2突起23cは、台23aの支持面から回転中心線CAに向かって突出する。第1突起23bの突出長さは、第2突起23cの突出長さよりも大きい。
また、支持体11の第1モータ支持部23とともに、モータ組立体30を支持するフレームの役割を果たす第2モータ支持部材24は、図7、図8及び図23に示すように、モータ40及びシール部材50から成るモータ組立体30の上部を、上から覆う。支持体11に固定された第2モータ支持部材24の右側を向く面24aは、支持体11の第1モータ支持部23の第2突起23cの右側を向く面と、回転中心線方向CA1の位置が同じである。
これらの第2モータ支持部材24の右側を向く面24a及び第2突起23cの右側を向く面は、モータ組立体30が正規の位置に配置された状態において、モータ組立体30のシール部材50の第1シール部55と対向する。図23において右下の一部拡大図で示すように、シール部材50の第1シール部55は、第2モータ支持部材24の右側を向く面24a及び第2突起23cの右側を向く面と、モータ40の外周部44との間に挟まれた状態で、圧縮されて変形した状態になる。この状態において、シール部材50の第1シール部55は、モータ40の外周部44と、支持体11の第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24の間に存在する隙間Gの一部をシールする。
(4)フレームに装着されたモータ組立体のシール部材の役割
(4-1)シール機能
上述のように、第1シール部55が弾性変形することで、シール部材50は、図23の右下の一部拡大図に示すように、隙間Gの一部をシールする。なお、モータ組立体30を実線で示し、押さえ部材60、支持体11の第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24を破線で示す図23では、シール部材50の第1シール部55は、理解の容易のために、変形前の形態で示されている。
第2モータ支持部材24が支持体11に固定され、モータ組立体30を支持するフレームとなった第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24(図5参照)に対して、図6及び図7に示すように、モータ組立体30及び押さえ部材60が順に挿入されて、押さえ部材60が支持体11にビスで固定される(図7及び図8に示す状態)。この状態において、第1モータ支持部23の第2突起23cの右側を向く面及び第2モータ支持部材24の右側を向く面24aに、モータ組立体30のシール部材50の第1シール部55が押し当たる。モータ組立体30のシール部材50は、第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24と、押さえ部材60との間に挟まれた状態で、回転中心線方向CA1に圧縮されている。特に、シール部材50の第1シール部55は、弾性変形して、隙間Gの一部をシールする。
隙間Gは、図23に示すように、第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24と、モータ40を含むモータ組立体30との間に存在する隙間である。この隙間Gは、押さえ部材60の右側の空間S3と連通しており、室内の空気が右側から入り込む空間である。一方、モータ組立体30の左側の空間S1は、クロスフローファン14が存在する空間S2と連通している。これらの空間S1,S2に、押さえ部材60の右側の空間S3から空気が入り込むと、冷房や除湿の運転をしているときに冷たくなっているクロスフローファン14の表面で結露が生じてしまう。したがって、押さえ部材60の右側の空間S3から隙間Gを通って空間S1,S2へと空気(熱交換器12を通過していない空気)が流れ込むことを防ぐ必要がある。
シール部材50の第1シール部55は、図23に示すように、回転子46の第1部46cの径方向外側の空間において、隙間Gをシールする。第1シール部55は、上述のように概ね全周(340°~360°)に存在するため、環状の隙間Gは概ねシールされる。これにより、押さえ部材60の右側の空間S3から隙間Gを通って空間S1,S2へと空気が流れ込む現象が、空調室内機10では抑制される。
(4-2)防振機能
図15~図19及び図23に示すように、モータ40の外周部44と、モータ組立体30を支持するフレームとなった第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24との、径方向の間には、シール部材50の3つの防振部51b,52b,53bが配置される。これらの防振部51b,52b,53bは、モータ40の振動を吸収し、モータ40の振動が第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24に伝わることを抑える。言い換えると、3つの防振部51b,52b,53bを有するシール部材50は、モータ40の振動を抑制する。
(5)フレームに装着されたモータ組立体の取り外し
図7、図8及び図23に示すように、第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24に装着されたモータ組立体30は、ビスを外して押さえ部材60を右側に引き抜けば、メンテナンス時に取り外すことができる。第2モータ支持部材24の上方の空間には、熱交換器12に冷媒を供給する冷媒配管などが配置されており、支持体11から第2モータ支持部材24を取り外すことは難しいが、第2モータ支持部材24を支持体11に固定したままでモータ組立体30の取り外しは可能である。モータ組立体30を取り外すと、装着状態において弾性変形していたシール部材50の第1シール部55は、元の形状に戻る。再びモータ組立体30を装着して押さえ部材60を固定すると、シール部材50の第1シール部55は、弾性変形して隙間Gをシールする。
(6)特徴
(6-1)
空調室内機10では、モータ40の外周部44にシール部材50を巻いて、モータ40とフレーム(第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24)との間の隙間Gをシールしている。これにより、クロスフローファン14やモータ40の組み立て易さを確保しつつ、モータ40とフレームとの間の隙間Gを通って空気がクロスフローファン14に向かって侵入してくることを抑制できている。
(6-2)
空調室内機10では、圧縮された状態のシール部材50によって隙間Gがシールされるので、シール性が高く、隙間Gを通って空気がクロスフローファン14に向かって侵入してくることが殆ど無くなる。
(6-3)
空調室内機10では、押さえ部材60によってモータ組立体30がフレーム(第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24)に押し付けられるので、振動などによってモータ40の位置がずれることが殆どない。
また、空調室内機10では、シール部材50をフレームに押し付けてシール部材50を圧縮する役割を、押さえ部材60が果たしている。モータ40をフレームに押圧する役割とシール部材50をフレームに押圧して弾性変形させる役割とを、押さえ部材60に兼任させているため、空調室内機10の小型化及びコストダウンが実現している。
(6-4)
空調室内機10では、図23に示すように、モータ40の回転子46の一部である第1部46cが、固定子42と一体化されている外周部44よりも、クロスフローファン14側に位置する構造を採っている。また、空調室内機10では、モータ40の外周部44の外周面44aが、回転子46の外周面46aよりも、回転中心線CAから径方向に離れている。このため、モータ40の回転子46の外周面46aの径方向外側に、シール部材50の第1シール部55を配置する空間を確保することができている。この空間において、モータ組立体30とフレームとの間の隙間Gをシール部材50にシールさせる構造を、空調室内機10では採っている。このため、空調室内機10では、シール部材50及びモータ組立体30のサイズを小さく抑えることができている。
(6-5)
空調室内機10では、モータ組立体30とフレームとの間の隙間Gをシールするという第1の機能と、モータ40の振動を抑制するという第2の機能とを、1つのシール部材50に担わせている。2つの別の機能を1つのシール部材50が果たす構造を採っているため、空調室内機10では、小型化及びコストダウンが実現できている。
(6-6)
空調室内機10では、シール部材50が、モータ40の振動を抑制する機能を果たすため、防振部51b,52b,53bを有している。但し、環状のシール部材50に、全周に渡って防振部を設けると、防振部の剛性が上がってしまい、防振の機能を損なう恐れがある。
しかし、空調室内機10では、周方向に3つに分割した防振部51b,52b,53bをシール部材50に形成しているので、防振の機能を高めることができている。
また、周方向に概ね等分に分割した3つの防振部51b,52b,53bは、モータ組立体30をフレームに装着したときの芯出し機能も果たす。3つの防振部51b,52b,53bによって、モータ40のモータ回転軸49が所定の位置に位置決めされる。
(7)変形例
(7-1)
上記の空調室内機10では、図18、図19及び図12に示すような帯状のシール部材50を使用し、それをモータ40に巻き付けた状態でシール部材50が環状になる構成を採っているが、最初から環状のシール部材を採用することも可能である。環状のシール部材を伸ばしてモータ40に巻き付ける構成を採っても良い。
(7-2)
上記の空調室内機10では、シール部材50を含むモータ組立体30とフレーム(第1モータ支持部23及び第2モータ支持部材24)との間にクリアランスを持たせ、比較的大きな隙間Gを弾性変形する第1シール部55によってシールしている。
このような構成に代えて、モータ組立体30とフレームとの間の径方向及び回転中心線方向CA1のクリアランスを小さくし、第1シール部55の寸法を小さくしたり第1シール部55を無くしたりしても良い。
(7-3)
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 空調室内機
14 クロスフローファン
23 第1モータ支持部(フレーム)
24 第2モータ支持部材(フレーム)
42 固定子
42a コイル
44 外周部
44a 外周部の外周面
44e 外周部のクロスフローファン側の縁
46 回転子
46a 外周面
46b 磁石
46c 第1部
50 シール部材
51b 第1防振部(防振部)
52b 第2防振部(防振部)
53b 第3防振部(防振部)
55 第1シール部
60 押さえ部材
CA 回転中心線
CA1 回転中心線方向
G 隙間
特開2008-089198号公報

Claims (5)

  1. クロスフローファン(14)と、
    前記クロスフローファンを回転させるモータ(40)と、
    前記モータを支持するフレーム(23,24)と、
    前記モータと前記フレームとの間の隙間(G)をシールするシール部材(50)と、
    を備え、
    前記モータ(40)は、
    コイル(42a)を有する固定子(42)と、
    前記コイルの径方向外側に位置する磁石(46b)を有する回転子(46)と、
    外周部(44)と、
    を有し、
    前記シール部材(50)は、前記モータの前記外周部(44)に巻かれており、
    前記フレームに固定される押さえ部材(60)であって、前記シール部材(50)を押すことで、前記シール部材を、前記クロスフローファンの回転中心線(CA)が延びる方向である回転中心線方向(CA1)に圧縮された状態にして、前記シール部材に、前記モータと前記フレームとの間の隙間(G)をシールさせる、押さえ部材(60)、
    をさらに備える、
    空調室内機(10)。
  2. 前記シール部材は、本体部と、前記本体部から延びる薄肉部である第1シール部(55)を有しており、
    前記第1シール部(55)は、前記シール部材(50)が前記押さえ部材(60)に押されたときに、変形して前記隙間(G)をシールする、
    請求項1に記載の空調室内機(10)。
  3. 前記外周部(44)の外周面(44a)は、前記回転子(46)の外周面(46a)よりも前記クロスフローファンの回転中心線(CA)から径方向に離れており、
    前記固定子(42)は、前記外周部(44)と一体化されており、
    前記回転子(46)の一部である第1部(46c)は、前記外周部(44)の前記クロスフローファン側の縁(44e)よりも前記クロスフローファン側に位置しており、
    前記シール部材(50)は、前記第1部(46c)の径方向外側の空間において前記モータと前記フレームとの間の隙間(G)をシールする、
    請求項1又は2に記載の空調室内機。
  4. 前記シール部材(50)が、
    前記モータと前記フレームとの間の隙間(G)をシールするシール部(55)と、
    前記シール部よりも径方向厚みが厚く、前記モータの振動を抑制する防振部(51b,52b,53b)と、
    を一体的に有している、
    請求項1から3のいずれかに記載の空調室内機。
  5. 前記防振部(51b,52b,53b)は、周方向に分割されている、
    請求項4に記載の空調室内機。
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