JP7044609B2 - 遮音カバー、カバー付き集合継手および遮音構造 - Google Patents
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Description
シート体が、管状に変形させられた状態で管体の内周面に装着されている。したがって、施工に際しては、例えば、展開されているシート体を管状に変形させ、管体の内周面に装着させて遮音カバーを形成した後、遮音カバーに集合継手を挿通する等することで、遮音カバーを集合継手に取り付けることができる。これにより、例えば、2枚のシート体を1枚ずつ集合継手に巻き付けてなる遮音カバーや、2枚のシート体を事前に1枚の積層シート体に加工して集合継手に巻き付けてなる遮音カバー等に比べて、施工性を確保することができる。
図1および図2に示すように、本実施形態に係るカバー付き集合継手1は、集合継手10(集合管継手)と、この集合継手10を覆う遮音カバー20と、を備えている。
3つの横管接続部14のうちの2つが中心軸線Oを径方向に挟む位置に各別に配置されている。残りの横管接続部14は、径方向のうち、前記2つの横管接続部14それぞれが延びる方向と、上面視で90°をなす方向に延びている。なお、横管接続部14の数量および延びる方向は、このような態様に限られず、任意に変更することができる。
図1に示すように、横管接続部14における径方向の外端部には、横管P3が各別に接続される接続環15が取付けられている。接続環15の外径は、横管接続部14の外径よりも大きくなっている。
接続管部16は、接続管部16の全体が樹脂組成物からなる単層構造でもよいし、複数の層からなる複層構造でもよい。複層構造の場合、いずれかの層が樹脂組成物から形成されていればよい。例えば、接続管部16が、表層と中間層と内層とからなる3層構造である場合には、中間層が樹脂組成物から形成されたものが挙げられ、表層、中間層、内層は吸熱剤を含有していてもよい。
表層および内層の厚みとしては、それぞれ0.3mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.6mm以上1.5mm以下が好ましい。被覆層の厚みが0.3mm以上であれば、管としての機械的強度を充分に確保でき、3.0mm以下であれば、耐火性の低下を抑制できる。
また、接続管部16は、JIS K6741に記載の性能を満たすものであることが好ましい。
図5に示すように、管体31の軸線は、縦管接続部13の中心軸線O上に位置し、管体31の軸線方向は、前記軸方向と平行である。管体31の軸方向の大きさは、例えば283mm程度である。管体31の肉厚は、例えば1~5mm程度であることが好ましい。また管体31の面密度は、1~8kg/m2であることが好ましい。
図5に示すように、第1上管部33は、軸方向の全長にわたって同径となっている。第1上管部33の外径は、例えば170mm程度である。
第1テーパ部34は、第1上管部33に軸方向に連なり、第1上管部33から離れるに従って先細りになっている。具体的には、第1テーパ部34は、第1上管部33の下端部に連なり、下方に向かうに従って縮径している。
なお管体31は、オレフィン系材料とは異なる材料で形成されていてもよく、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、エラストマー材料等を用いても構わない。
以下では、展開した状態のシート体32の説明に際し、シート体32を管状に変形させて管体31内に配置したときに、軸方向となる方向をY方向、周方向となる方向をX方向といい、軸方向の上側になる向きをY方向の第1側Y1といい、下側になる向きをY方向の第2側Y2という。
シート体32は、第1領域37と、第2領域38と、を備えている。第1領域37は、管体31の第1上管部33に対応し、第2領域38は、管体31の第1テーパ部34および第1下管部35に対応する。
第1領域37において第1側Y1に位置する第1軸端縁39は、X方向に直線状に延びている。第1軸端縁39の長さは、管体31の第1上管部33の内周面の周長と同等である。
第1領域37は、第2側Y2に向かうに従ってX方向に小さくなる。第1領域37においてX方向の両側に位置する一対の第1周端縁40は、Y方向に対して傾斜する方向に延びている。なお第1周端縁40は、Y方向に平行に延びていてもよい。
第2領域38において第2側Y2に位置する第2軸端縁42は、第1側Y1に向けて凸となる円弧状(曲線状)に形成されている。第2軸端縁42は、X方向の外側から中央に向かうに従って第1側Y1に向かう。第2軸端縁42の長さは、管体31の第1下管部35の内周面の周長と同等である。
第2テーパ部44は、第2上管部43に軸方向に連なり、第2上管部43から離れるに従って先細りになっている。具体的には、第2テーパ部44は、第2上管部43の下端部に連なり、下方に向かうに従って縮径している。
第2下管部45は、第2テーパ部44の下端部から下方に延びている。第2下管部45は、第2テーパ部44を軸方向に挟んで第2上管部43の反対側に配置され、第2上管部43よりも下方に位置している。
なお、集合継手10に熱膨張管が設けられている場合には、耐火性能確保のために、下部遮音カバー22と熱膨張管との間に隙間が形成されていないことが好ましい。
上記下部遮音カバー22において、係止部36は、シート体32に係止してシート体32の管体31に対する移動を規制する。係止部36は、シート体32を下方から支持し、シート体32が管体31に対して下方に移動することを規制する。
そして、下部接続管12に緩衝材61を貼り付け等により固定する(第3工程)。これにより、緩衝材61が管体31の係止部36に係止し、下部遮音カバー22が集合継手10から離脱することが抑制される。
係止部36や緩衝材61がなくてもよい。
20 遮音カバー
31 管体
32 シート体
34 第1テーパ部
36 係止部
44 第2テーパ部
60 遮音構造
61 緩衝材
Claims (8)
- 縦管接続部と横管接続部を有する上部接続管と、
前記上部接続管に接続され、上方よりも下方が縮径された管状をなす下部接続管と、を備えた集合継手の遮音カバーであって、
前記遮音カバーは、
前記下部接続管の外周に配置される管体と、
管状に変形させられた状態で前記下部接続管と前記管体の間に配置されるシート体と、を備え、
前記管体は、上管部と、前記上管部の下端部に連なり、下方に向かうに従って縮径しているテーパ部と、を有し、弾性を備えた樹脂材料により前記上管部と前記テーパ部が一体成型され、
前記シート体は、前記上管部内に配置される第1領域と、前記テーパ部内に配置される第2領域と、を備え、
展開した状態の前記シート体において、
前記シート体の軸方向の下側の端縁は、軸方向の上側に向けて凸となる円弧状に形成され、
かつ、
前記第1領域の周方向の両側に位置する一対の第1周端縁が軸方向の仮想線に対してなす傾斜角度よりも、前記第2領域の周方向の両側に位置する一対の第2周端縁が軸方向の仮想線に対してなす傾斜角度のほうが大きい、遮音カバー。 - 縦管接続部と横管接続部を有する上部接続管と、
前記上部接続管に接続され、上方よりも下方が縮径された管状をなす下部接続管と、を備えた集合継手の遮音カバーであって、
前記遮音カバーは、
前記下部接続管の外周に配置される管体と、
管状に変形させられた状態で前記下部接続管と前記管体の間に配置されるシート体と、を備え、
前記管体は、上管部と、前記上管部の下端部に連なり、下方に向かうに従って縮径しているテーパ部と、を有し、弾性を備えた樹脂材料により前記上管部と前記テーパ部が一体成型され、
展開した状態の前記シート体において、
前記シート体の軸方向の下側の端縁は、軸方向の上側に向けて凸となる円弧状に形成され、
かつ、
前記シート体の周方向の両側に位置する一対の周端縁は、軸方向の下方に向かうにしたがって前記シート体の周方向の幅が小さくなるよう、軸方向の仮想線に対して傾斜している、遮音カバー。 - 前記遮音カバーの上端部内には、前記上部接続管の下端部が配置されている、請求項1または2に記載の遮音カバー。
- 前記管体の内周面には、前記シート体の前記管体に対する移動を規制する係止部が設けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載の遮音カバー。
- 前記管体は、前記テーパ部の下端部に連なる下管部を備え、
前記係止部は前記下管部に設けられている、請求項4に記載の遮音カバー。 - 前記下部接続管は、前記上部接続管に接続される接続管部と、前記接続管部の下方に接続される傾斜管部と、前記傾斜管部の下方に接続され、前記接続管部の外径よりも小さく、かつ前記傾斜管部における下端部の外径よりも大きな外径の下側管部と、を備え、
前記シート体の下端および前記係止部は、前記下側管部の外周に配置されている、請求項4または5に記載の遮音カバー。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の遮音カバーを備えるカバー付き集合継手。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の遮音カバーを備える集合継手の遮音構造であって、
前記上部接続管の径方向の外側から巻きつけられる上部遮音カバーを備え、
前記上部遮音カバーの下端部は、前記遮音カバーの上端部に径方向の外側から巻き付けられている、遮音構造。
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