JP7043454B2 - 金産出性酸化物鉱石の前処理のためのシステム - Google Patents
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Description
従来のシアン化法及びカーボンインパルププロセスは数十年にわたって主要な金の抽出方法であった。シアン化法は、一部の炭素質鉱石又は複雑鉱から金を浸出するのに有効であるが、一方では金の浸出プロセスにおけるシアン化物の使用に関連して重大な環境問題が存在する。チオ硫酸塩は、金の有効な浸出について成功している代替の浸出剤(lixiviant)のうちの1つである。貴金属含有材料(precious metal-containing materials)に対するチオ硫酸塩浸出プロセスの一例は、特許文献1に示されている。
(a)貴金属含有材料を炭素及び酸化剤(例えば分子状酸素含有ガス)と接触させて前処理済みスラリを形成するステップと;
(b)任意選択で、前処理済みスラリから炭素を除去して炭素枯渇スラリ(例えば、前処理済みスラリより炭素が顕著に少ないスラリ)を形成するステップと;
(c)前処理済みスラリ又は炭素枯渇スラリをチオ硫酸塩と接触させて、前処理済み貴金属含有材料から貴金属を浸出させるステップと
を含むことができる。
炭素が除去されるかどうかは、使用される炭素の粒子径に依存する。粒子の粗い炭素が使用される場合、炭素は典型的にはチオ硫酸塩浸出の前に除去される。粒子の細かい炭素が使用される場合、炭素は典型的にはチオ硫酸塩浸出の前に除去されない。
本明細書中で使用されるように、「少なくとも1つ」、「1以上」、「~のうち少なくともいずれか」は、運用において連言的及び選言的のうちいずれでもあるオープンエンドの表現である。例えば、それぞれの表現「A、B及びCのうち少なくとも1つ」、「A、B、又はCのうち少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうち1以上」、「A、B、又はCのうち1以上」、並びに「A、B、及びCのうち少なくともいずれか」は、A単独、B単独、C単独、AとB共に、AとC共に、BとC共に、又は、A、B及びC共に、を意味している。上記の表現におけるA、B、及びCの各々が、X、Y、及びZのような要素、又はX1‐Xn、Y1‐Ym、及びZ1‐Zoのような要素群を指す場合、その言葉はX、Y、及びZから選択された単一の要素、同じ群から選択された要素の組み合わせ(例えばX1とX2)、並びに2以上の群から選択された要素の組み合わせ(例えばY1とZo)、を指すように意図される。
「チオ硫酸塩に難溶性の」貴金属含有材料とは、その貴金属含有材料の少なくとも一部が本来チオ硫酸塩浸出による回収に抵抗性である材料である。チオ硫酸塩に難溶性の鉱石の回収率は、チオ硫酸塩浸出に先立つ前処理により、又はシアン化物浸出の使用により、高めることが可能である。
本開示を通じて与えられたすべての最大数値の限定は、代替値として、より小さいあらゆる数値の限定を、あたかもそのような小さい数値の限定が本明細書中に明らかに記されているかのように、含んでいるものと見なされることが理解されよう。本開示を通じて与えられたすべての最小数値の限定は、代替値として、より大きいあらゆる数値の限定を、あたかもそのような大きい数値の限定が本明細書中に明らかに記されているかのように、含んでいるものと見なされる。本開示を通じて与えられたすべての数値範囲は、そのような広い数値範囲の範囲内にあるあらゆるより狭い数値範囲を、あたかもそのような狭い数値範囲が本明細書中に全て明らかに記されているかのように、含んでいるものと見なされる。例を挙げると、約2~約4という言葉には、整数及び約2~約3、約3~約4の整数範囲のうち少なくともいずれか並びに実数(例えば、無理数及び有理数のうち少なくともいずれか)に基づいた個々の可能な範囲、例えば約2.1~約4.9、約2.1~約3.4など、が含まれる。
本開示は貴金属産出性材料(precious metal-bearing material)を前処理するためのプロセスを提供する。該プロセスは、チオ硫酸塩浸出に先立って実施され、チオ硫酸塩に難溶性の貴金属含有材料の全体的な貴金属回収率を改善することができる。前処理は、貴金属含有材料、水、炭素系材料、及び溶解された分子状酸素(酸化剤として)を含有しているスラリを、所定の滞留時間の間混合することにより行われる。
前処理が完成した後、炭素系材料は前処理済みスラリ中の前処理済み貴金属産出性材料から適切な技法によって分離されうる。分離は、粗い大きさの炭素粒子を使用する適用では概して行われるが、微細な大きさの炭素粒子では行われない。粗い大きさの炭素粒子の分離は粒子径の違いを使用して行われうる。これを有効にするためには、炭素系材料の粗い大きさの粒子と、より微細な大きさの貴金属含有材料の粒子との間の相当な粒子径の違いが通常は必要である。使用される分離技法にかかわらず、粗い大きさの炭素系材料は前処理プロセスに何度も再利用されうる。
図1は、チオ硫酸塩浸出に先立つ金産出性酸化物鉱石の前処理の単位操作を示している実例の概略フロー図である。該プロセスは概して、金産出性鉱石を酸素化水の中で炭素系材料(例えば活性炭)を用いて前処理し、任意選択で前処理後に炭素系材料を除去し、前処理済みスラリをチオ硫酸塩浸出プロセスに直接供給する。金産出性酸化物鉱石に関して議論がなされたが、該プロセスは任意の種類の貴金属産出性材料に適用することができる。
以下の実施例は、本開示のある種の態様、実施形態、及び構成を例示するために提供されており、添付の特許請求の範囲において述べるように、本開示に対する限定として解釈するべきではない。部及び百分率(%)は別段の定めがない限りいずれも重量比による。
金を含有する3種の異なる酸化物鉱石サンプル(80μmのP80)が、チオ硫酸塩を用いて浸出された。浸出は、pH8(水酸化カルシウムで調整)で、0.1Mチオ硫酸カルシウム、50ppmのCu、0.5~1L/分の空気及び20mL/Lの樹脂を使用して50℃で24時間実施された。このサンプルに対して前処理は実施されなかった。
実施例2:チオ硫酸塩浸出による金回収率に対する炭素前処理の効果
実施例1からの同じ3種の酸化物鉱石サンプルは、大気温度及び大気圧にて24時間、酸素化水の中で活性炭を用いて前処理された。鉱石と活性炭との重量比は3回の試験全てにおいて2:1であった。前処理プロセスにおけるスラリの全体的な固体パルプ濃度(鉱石及び活性炭を含めて)は約45%であったが、これは結果として炭素の分離後には鉱石‐水スラリ中に35%の固体パルプ濃度となった。必要な酸素ガスは、0.5L O2/Lスラリ/分のスパージング速度にて工業用純酸素ガスを用いてスラリをスパージングすることにより供給された。前処理中のスラリの酸化還元電位(「ORP」)は約100mVより大きく約500mV未満であった(Ag/AgCl)。使用されるORPは鉱石の種類及びスラリの組成に応じて変化することは理解されよう。
実施例2の同じ試験が同じ鉱石について繰り返されたが、前処理プロセスに炭素は添加されなかった(すなわち鉱石は酸素化水の中で混合された)。サンプルからの最終的な金回収率は、実施例1の回収率に非常に類似していた。換言すれば、炭素系材料を用いない前処理はチオ硫酸塩浸出による金回収率に対して有益な効果を持たない。
実施例2のサンプルBについて実施例2のプロセスと同一のプロセスで前処理及び浸出がなされたが、ただし前処理は24時間ではなく6時間行われた。24時間から6時間への前処理持続時間の短縮により、金回収率は71.1%から60.7%へと低下した。
純酸素ガス、空気又は酸素富化空気のような様々な酸素含有ガスが、酸素化のために使用されうる。鉱石サンプルAは、酸素が(i)純酸素ガス及び(ii)空気として供給されたことを除いて実施例2に記載されたのと同じ方法で前処理された。前処理に続いて、実施例1に記載されたようにしてチオ硫酸塩浸出が実施された。金回収率は、前処理が酸素を用いて実施された場合は86.2%であり、空気を用いて実施された場合は81.4%であった。
金産出性酸化物鉱石(>95%の酸化物、<1%のFe、<2%の炭素、及び18.5ppmのAu)の2つのサンプルは、酸素化水中で活性炭を用いて大気圧で24時間前処理された。鉱石と活性炭との重量比は3回の試験全てにおいて2:1であった。前処理プロセスの全体的な固体パルプ濃度(鉱石及び活性炭を含めて)は約45%であったが、これは結果として炭素の分離後には鉱石‐水スラリ中に35%の固体パルプ濃度となった。一方のサンプルは25℃で、他方は50℃で前処理された。25及び50℃での前処理後に得られた金回収率は、それぞれ80.8%及び82.2%であった。前処理を伴わない(すなわち鉱石の直接的なチオ硫酸塩浸出)、鉱石からの金回収率は、わずか44.7%であった。
一連の試験は同じ鉱石サンプルについて行なわれた。標準的なカーボンインリーチ(CIL)シアン化技法を使用する基準の試験では90.1%の金抽出が得られた。同じ鉱石の、チオ硫酸塩溶液(0.1Mのチオ硫酸カルシウム、50ppmのCu、0.5~1L/分の空気及び20cc/Lの樹脂、pHは水酸化カルシウムで調整)を使用した浸出では、24時間の浸出の後に57.4%の金回収率が得られた。
例えば、粗い大きさの炭素は、スラリに炭素を連続的に添加する必要を回避し、かつ連続操作モードにおいて炭素の再利用を可能にするために好ましい一方、微細な大きさの炭素が使用されてもよい。微細な炭素を使用する場合、炭素は前処理段階で導入されうるだけではなく、貴金属を産生する供給材料と炭素とをともに粉砕して、前処理段階への、貴金属を含有しかつ炭素を含有する複合供給物を形成するために、粉砕段階にも添加されうる。このようにして微細な炭素を使用することにより、1部未満の炭素及び2部の貴金属を含有する供給材料へと、消費される炭素の量を低減することができる。酸化剤は前処理を行うために粉砕中又は粉砕後に添加可能である。
[付記1]
チオ硫酸塩に難溶性の貴金属含有材料を炭素及び酸化剤と接触させて、前処理済みスラリを形成し、
前記前処理済みスラリをチオ硫酸塩と接触させて、前処理済み貴金属含有材料から貴金属を浸出させることを備えるプロセス。
プロセスであって、
金含有材料を炭素及び酸化剤と接触させて、前処理済み金含有材料を含む前処理済みスラリを形成し
前記前処理済み金含有材料をチオ硫酸塩と接触させて、前記前処理済み金含有材料から金を浸出させることを備えるプロセス。
金含有材料を炭素及び酸化剤と接触させて、前処理済みスラリを形成し、
前記前処理済みスラリから前記炭素を除去して、炭素枯渇スラリを形成し
前記炭素枯渇スラリをチオ硫酸塩と接触させて、前処理済み金含有材料から金を浸出させることを備え、
接触させるステップにおいて、前記金含有材料は実質的にチオ硫酸塩との接触がなく、
前記金含有材料は硫化物より多くの酸化物を含有し、
前記金含有材料は、シアン化による金回収に適しかつチオ硫酸塩に難溶性である酸化物鉱石であり、
前記酸化剤は分子状酸素であり、
前記金含有材料を炭素及び酸化剤と接触させることによる前処理の前のスラリは少なくともpH3のpHを有し、
前記金含有材料を炭素及び酸化剤と接触させる間のスラリはpH7~pH10のpHを有し、
前記金含有材料を炭素及び酸化剤と接触させる間のスラリは100~750mV(Ag/AgCl電極)の範囲の酸化還元電位を有し、
前記金含有材料を炭素及び酸化剤と接触させる間のスラリと分子状酸素との接触速度は少なくとも0.10L O2/Lスラリ/分であり、
前記金産出性材料と炭素との重量比は1:3~1:0.01の範囲である、プロセス。
a)活性炭、活性チャコール、コークス、ココナッツシェルおよび元素状炭素のうちの少なくとも1つに由来する硬質炭素、焼成樹脂、並びにこれらの混合物の1つ以上を含む微粒子炭素を供給するステップと、
b)前記微粒子炭素との事前の接触を行わずに、第1の貴金属チオ硫酸塩浸出値を有する貴金属含有材料を供給するステップと、
c)前記貴金属含有材料を、前記微粒子炭素および酸化剤と接触させて、前処理済み貴金属含有材料を含む前処理済みスラリを形成するステップと、
d)前記前処理済みスラリをチオ硫酸塩と接触させて、前記前処理済み貴金属含有材料から貴金属を浸出させるステップと、
を含み、前記前処理済み貴金属含有材料は、接触させるステップc)の後に、前記第1の貴金属チオ硫酸塩浸出値より大きい第2の貴金属チオ硫酸塩浸出値を有する、プロセス。
a)金含有材料を炭素及び酸化剤と接触させて、前処理済みスラリを形成するステップであって、前記炭素は、活性炭、活性チャコール、コークス、ココナッツシェルおよび元素状炭素のうちの少なくとも1つに由来する硬質炭素、焼成樹脂、並びにこれらの混合物の1つ以上を含み、前記炭素は平均炭素粒子径を有するとともに前記金含有材料は平均金含有材料粒子径を有し、かつ前記平均炭素粒子径が前記平均金含有材料粒子径より大きい、ステップと、
b)前記前処理済みスラリから前記炭素を除去して、炭素枯渇スラリを形成するステップであって、前記炭素は篩過により前記前処理済みスラリから除去される、ステップと、
c)前記炭素枯渇スラリをチオ硫酸塩と接触させて、前記炭素枯渇スラリから金を浸出させるステップと、
を含むプロセス。
接触させるステップにおいて、貴金属含有材料は実質的にチオ硫酸塩との接触がない、付記1または4に記載のプロセス。
接触させるステップにおいて、金含有材料は実質的にチオ硫酸塩との接触がない、付記2、3および5のいずれか一項に記載のプロセス。
前記貴金属含有材料は硫化物より多くの酸化物を含有する、付記1または4に記載のプロセス。
前記金含有材料は硫化物より多くの酸化物を含有する、付記2、3および5のいずれか一項に記載のプロセス。
pH調整及びスラリ密度調整のうち少なくともいずれかを実質的に行わずに、前記前処理済みスラリがチオ硫酸塩と接触させられる、付記1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
Claims (34)
- 前処理済みスラリを形成するために、貴金属材料と、活性炭と、酸化剤とを混合する反応器と、
前記前処理済みスラリから前記活性炭を分離して、炭素枯渇スラリを形成するための分離器であって、前記前処理済みスラリから前記活性炭の大部分または全てを除去して、前記炭素枯渇スラリを形成する分離器と、
前記前処理済みスラリから前記活性炭を分離した後に、浸出剤を前記炭素枯渇スラリと接触させるように構成される浸出システムと、
前記分離器から前記反応器まで分離された活性炭を再利用するために、前記分離器および前記反応器と相互に連結されているとともに同分離器および同反応器と流体連通している活性炭再利用システムと、
を含み、
前記浸出剤はチオ硫酸塩である、システム。 - 前記酸化剤を前記反応器に導入し、同酸化剤を前記貴金属材料および前記活性炭と接触させるために、同反応器と相互に連結されているとともに同反応器と流体連通している酸化剤導入システムをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
- 前記酸化剤導入システムは、スパージングシステムである、請求項2に記載のシステム。
- 前記酸化剤導入システムは、酸化剤源と相互に連結されているとともに同酸化剤源と流体連通しており、前記酸化剤は、空気、分子状酸素、酸素富化空気、オゾン、過酸素化合物、過酸化水素、および工業用純酸素のうちの1つを含む、請求項2に記載のシステム。
- スパージングシステムは、スラリの体積流量に対する分子状酸素の体積流量の比が0.05~5にて操作される、請求項4に記載のシステム。
- スパージングシステムは、スラリの体積流量に対する分子状酸素の体積流量の比が0.1~2.5にて操作される、請求項4に記載のシステム。
- 前記反応器は、撹拌するように構成された撹拌槽、撹拌するように構成された建浴、および振動させるように構成されたカラムのうちの1つを含む、請求項1に記載のシステム。
- 前記反応器は、大気圧及び周囲温度で操作される、請求項1に記載のシステム。
- 前記反応器は、35℃以上の温度にて操作される、請求項1に記載のシステム。
- 前記反応器は、50℃以上の温度にて操作される、請求項1に記載のシステム。
- 前記反応器は、バッチ式の反応器または連続式の反応器の一方である、請求項1に記載のシステム。
- 前記分離器は、篩過により前記前処理済みスラリから前記活性炭を除去する、請求項1に記載のシステム。
- 前記分離器は、前記前処理済みスラリから前記活性炭の95%以上を除去して、前記炭素枯渇スラリを形成する、請求項1に記載のシステム。
- 前記活性炭を前記貴金属材料とともに細砕するための細砕システムをさらに含み、前記細砕システムは前記反応器と相互に連結されているとともに同反応器と流体連通している、請求項1に記載のシステム。
- 水を前記反応器に導入するために、前記反応器と相互に連結されているとともに同反応器と流体連通している水導入システムをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
- 前記貴金属材料を前記反応器に導入するために、前記反応器と相互に連結されているとともに同反応器と流体連通している貴金属産出性材料導入システムをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
- 前記前処理済みスラリは、活性炭、活性チャコール、コークス、ココナッツシェル若しくは元素状炭素のうちの少なくとも1つに由来の硬質炭素、焼成樹脂、並びにこれらの混合物のうちの1つ以上と、貴金属含有材料と、を含み、その少なくとも一部は、チオ硫酸塩浸出剤による貴金属の回収に本来抵抗性である、請求項1に記載のシステム。
- 前記浸出剤を前記浸出システムに導入するために、前記浸出システムと相互に連結されているとともに同浸出システムと流体連通している浸出剤導入システムをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
- 貴金属材料と、活性炭と、を混合する反応器と、
酸化剤を反応器に導入するスパージングシステムであって、前処理済みスラリを形成するために、前記酸化剤を前記貴金属材料および前記活性炭と接触させるスパージングシステムと、
貴金属材料から貴金属を回収するために、浸出剤を前記前処理済みスラリと接触させるように構成された浸出システムと、
前記前処理済みスラリから前記活性炭を分離するために、前記反応器および前記浸出システムと相互に連結されているとともに同反応器および同浸出システムと流体連通している分離器であって、前処理済みスラリから前記活性炭の大部分または全てを除去して、炭素枯渇スラリを形成する分離器と、
前記分離器から前記反応器まで分離された活性炭を再利用するために、前記分離器および前記反応器と相互に連結されているとともに同分離器および同反応器と流体連通している活性炭再利用システムと、
を含み、
前記浸出剤はチオ硫酸塩である、システム。 - 前記分離器は、篩過により前記前処理済みスラリから前記活性炭を除去する、請求項19に記載のシステム。
- 前記分離器は、前記前処理済みスラリから前記活性炭の95%以上を除去して、炭素枯渇スラリを形成する、請求項19に記載のシステム。
- 前記活性炭を前記貴金属材料とともに細砕するための細砕システムをさらに含み、前記細砕システムは前記反応器と相互に連結されているとともに同反応器と流体連通している、請求項19に記載のシステム。
- 水を前記反応器に導入するために、前記反応器と相互に連結されているとともに同反応器と流体連通している水導入システムをさらに含む、請求項19に記載のシステム。
- 前記貴金属材料を前記反応器に導入するために、前記反応器と相互に連結されているとともに同反応器と流体連通している貴金属産出性材料導入システムをさらに含む、請求項19に記載のシステム。
- 前記前処理済みスラリは、活性炭、活性チャコール、コークス、ココナッツシェル若しくは元素状炭素のうちの少なくとも1つに由来の硬質炭素、焼成樹脂、並びにこれらの混合物のうちの1つ以上と、貴金属含有材料と、を含み、その少なくとも一部は、チオ硫酸塩浸出剤による貴金属の回収に本来抵抗性である、請求項19に記載のシステム。
- 前記浸出剤を前記浸出システムに導入するために、前記浸出システムと相互に連結されているとともに同浸出システムと流体連通している浸出剤導入システムをさらに含む、請求項19に記載のシステム。
- 前記反応器は、大気圧及び周囲温度で操作される、請求項19に記載のシステム。
- 前記反応器は、35℃以上の温度にて操作される、請求項19に記載のシステム。
- 前記反応器は、50℃以上の温度にて操作される、請求項19に記載のシステム。
- 前記反応器は、バッチ式の反応器または連続式の反応器の一方である、請求項19に記載のシステム。
- 前記スパージングシステムは、酸化剤源と相互に連結されているとともに同酸化剤源と流体連通しており、前記酸化剤は、空気、分子状酸素、酸素富化空気、オゾン、過酸素化合物、過酸化水素、および工業用純酸素のうちの1つを含む、請求項19に記載のシステム。
- 前記スパージングシステムは、スラリの体積流量に対する分子状酸素の体積流量の比が0.05~5にて操作される、請求項19に記載のシステム。
- 前記スパージングシステムは、スラリの体積流量に対する分子状酸素の体積流量の比が0.1~2.5にて操作される、請求項19に記載のシステム。
- 前記スパージングシステムおよび前記反応器は、100~600mV(Ag/AgCl電極に対して)の範囲の前処理中の酸化還元電位を有するように操作される、請求項19に記載のシステム。
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