JP7042763B2 - 光導波路回路 - Google Patents

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Description

本発明は、リング状導波路を備える光導波路回路に関するものである。
光通信で用いられ、リング状導波路を有し、入力光の偏波状態を保持して出力する光導波回路が知られている。この種の光導波路回路は、リング状導波路、光合分波器、入力接続導波路、出力接続導波路から構成される。リング状導波路は円弧状の曲線導波路からなる。この種の光導波路回路の光透過強度は周期的な間隔(FSR: Free Spectral Range)もつ波長依存性を示す。FSRは、光速c、リング状導波路の導波路長L、リング状導波路の実効屈折率nを用いて、FSR=c/nLと表される。リング状導波路長を調整すれば自在にFSRを設定できる。光通信には様々な透過特性をもつ光フィルタが使用されており、その一部はリング共振器を適用して実現することが可能である。
近年の光通信技術には偏波多重信号が用いられており、光導波路回路には入力した偏波を維持したまま出力する特性(偏波保持性と呼ぶ)が求められる。しかしながら、実際の光導波路回路では下記の理由で偏波保持性が失われていることがある。
基板上に形成された光導波路には導波路断面に対し非等方的な応力が存在する。これは、基板面に水平方向にはクラッドとコアからなる構造が平面状に広がっているが、基板面に垂直方向には一般的に水平方向よりも薄い構造となっており、それぞれの方向に対して導波路にかかる応力が異なるためである。また、導波路を構成する基板、下部クラッド、コア、上部クラッドの熱膨張係数が異なるとき、導波路の作製工程にて例えば1000℃以上の高温熱処理があると、その冷却過程で導波路に熱応力が発生する。さらに上部クラッドの製法がFHD(Flame Hydrolysis Deposition)法である場合、微粒子からなる多孔質体を堆積し透明ガラス化させる過程でその体積が大きく変化し場合によってはコアを変形させるほどの大きな応力が発生する。これらの応力は異方性をもち、各偏波モードの振動面(振動方向を偏波主軸、振動面を偏波面と呼ぶ)が基板面に対して傾く原因となる。これは入力された偏波を維持して出力するといった偏波保持性を要求される光導波路回路において課題となる。
したがって、光導波路回路に、TE(Transverse Electric)偏波(基板面と平行方向の偏波)の光を入力した際に、TM(Transverse Magnetic)偏波の光が発生する場合がある。ここでTM偏波とは基板面と垂直方向の偏波を指す。つまり入力時で存在しなかったTM偏波の光が発生し、TE偏波の光の強度は減少する。この現象は、偏波結合と呼び、この場合TM成分強度をTE偏波成分強度で割った偏波モード結合量で示すことが出来る。偏波を維持する用途において、偏波保持性が高いほど好ましい。つまり、偏波モード結合量が小さいほど好ましく、一般的に-20dB以下が望まれる。
特許文献1には、曲率の正負が逆で曲率半径が等しく、かつ弧の角度が等しい屈曲部を組み合わせ、屈曲部で発生する光の偏波面の回転を打ち消しあう技術が開示されている。
特許第5959505号公報
しかしながら、高い偏波保持性を実現するために、リング状導波路、光合分波器、入力接続導波路、出力接続導波路を備える光導波路回路において、曲率の正負が逆で曲率半径が等しく、かつ弧の角度が等しい屈曲部を組み合わせると、以下の問題が生じる。すなわち、屈曲部の特性として、曲率の正負、曲率半径、弧の角度の組み合わせが限定されてしまうため、リング共振器のFSRを自由に設計できない可能性がある。一方、リング共振器のFSRを所望の値とするために屈曲部の特性を決定すると、それに応じて入力接続導波路、出力接続導波路に屈曲部を設ける必要があるが、屈曲部に過度の曲げ損失が生じる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高い偏波保持性を維持しながら、リング共振器のFSRの設計の自由度の高さと低い曲げ損失との両立を実現できる光導波路回路を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る光導波路回路は、リング状導波路と、入力接続導波路と、出力接続導波路と、前記リング状導波路と前記入力接続導波路、および前記リング状導波路と前記出力接続導波路とを光学的に接続する光合分波部と、を備え、前記入力接続導波路および前記出力接続導波路の少なくともいずれか一方は、複数の曲線導波路を含み、前記複数の曲線導波路の曲率半径と、前記リング状導波路の曲率半径とは異なっており、前記複数の曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和と、前記リング状導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和は、絶対値が同じで符号が反対であり、前記リング状導波路において発生した光の偏波面の回転と、前記複数の曲線導波路において発生した光の偏波面の回転とが打ち消し合うことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、前記複数の曲線導波路のそれぞれは、導波による光損失が1.0dB/cm以下となる曲率半径であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、前記光合分波部は、2つの光合分波器を有し、
前記入力接続導波路の一方と、前記出力接続導波路の一方とが、同一の側面へ延びていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、複数の前記リング状導波路を備え、
前記入力接続導波路は、少なくとも1つの分岐部と、前記少なくとも1つの分岐部から分岐されて前記複数のリング状導波路のそれぞれに光学的に接続する複数の分岐路とを有し、前記複数の分岐路は、前記複数の曲線導波路を2箇所以上有し、前記分岐路のそれぞれにおける曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和が、互いに等しいことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、複数の前記リング状導波路を備え、前記入力接続導波路は、少なくとも1つの分岐部と、前記少なくとも1つの分岐部から分岐されて前記複数のリング状導波路のそれぞれに光学的に接続する複数の分岐路とを有し、前記複数の分岐路は、前記複数の曲線導波路を2箇所以上有し、前記複数のリング状導波路は、光の周回方向が互いに異なるリング状導波路を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、前記分岐路のそれぞれにおける曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和が、互いに異なることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、複数の前記リング状導波路を備え、前記複数のリング状導波路は、導波路長が互いに異なるリング状導波路を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、前記入力接続導波路からTE偏波またはTM偏波の単一偏波の光を入力した場合、前記出力接続導波路から出力された光における偏波モード結合量が-25dB以下であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、前記入力接続導波路、前記リング状導波路、前記出力接続導波路、および前記光合分波部はコアによって構成され、前記コアはクラッドによって埋め込まれた埋め込み導波路であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、前記クラッドに対する前記コアの比屈折率差が4.5%以上であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光導波路回路は、前記コアはZrOを含むことを特徴とする。
本発明によれば、高い偏波保持性を維持しながら、リング共振器のFSRの設計の自由度の高さと低い曲げ損失との両立を実現できるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る光導波路回路の模式図である。 図2は、図1に示す光導波路回路の一部の断面図である。 図3は、曲げ半径と曲げ損失およびFSRとの関係の一例を示す図である。 図4は、実施形態2に係る光導波路回路の模式図である。 図5は、実施形態3に係る光導波路回路の模式図である。 図6は、実施形態4に係る光導波路回路の模式図である。
以下に、図面を参照して実施形態について説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る光導波路回路の模式図である。光導波路回路100は、コアで構成されている光導波路110とクラッド120とを有するPLC(Planar Lightwave Circuit)で構成されている。
図2は、光導波路回路100の一部の断面図である。クラッド120は、光導波路110を取り囲んでおり、下部クラッド121と、上部クラッド122とを備えている。クラッド120は、例えばシリコン基板やガラス基板上に形成されている。クラッド120は、石英系ガラス材料で構成されている。なお、図示するように、TE偏波は基板面と平行方向の偏波であり、TM偏波は基板面と垂直方向の偏波である。
光導波路110は、クラッド120の屈折率よりも高い屈折率を有する石英系ガラス材料で構成されている。このような屈折率が高い石英系ガラス材料として、たとえば屈折率を高めるドーパントとしてのゲルマニア(GeO)やジルコニア(ZrO)を含む石英ガラスを用いることができる。特に、ジルコニアを含む石英ガラスであるいわゆるSiO-ZrO系材料であれば、クラッド120に対する光導波路110の比屈折率差を、たとえば4.5%以上と高くできるので、光導波路回路100を小型化する場合には好ましい。コアで構成されている光導波路110はクラッド120によって埋め込まれた埋め込み導波路である。
本実施形態では、クラッド120に対する光導波路110の比屈折率差が4.5%であるとする。
図1に戻って、光導波路110は、入力接続導波路111と、出力接続導波路112と、リング状導波路113と、光合分波部である光合分波器114とを備えている。
リング状導波路113は、一定の半径を有する円状である。入力接続導波路111は、複数の曲線導波路を含む。具体的には、入力接続導波路111は、直線導波路111a、曲線導波路111b、直線導波路111c、曲線導波路111d、直線導波路111e、とで構成されている。入力接続導波路111の一方は光導波路回路100の図面左側の側面へ延びている。
出力接続導波路112は、直線導波路で構成されている。出力接続導波路112の一方は、光導波路回路100の図面右側の側面へ延びている。
光合分波器114は、リング状導波路113と入力接続導波路111、およびリング状導波路113と出力接続導波路112とを光学的に接続する。光合分波器114は、入力側が2ポート、出力側が2ポートの2×2型であり、たとえば方向性結合型や多モード光干渉(MMI)型のものである。
曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率半径と、リング状導波路113の曲率半径とは異なっている。例えば、曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率半径は250μmである。リング状導波路113の曲率半径は206μmである。
また、曲線導波路111b、曲線導波路111dは、光の導波方向が矢印で示すように反時計回りであり、曲率符号が負である。曲線導波路111bの屈曲角度θ11は270度である。曲線導波路111dの屈曲角度θ11は90度である。したがって、曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率符号と屈曲角度との積の総和は-360度である。
一方、リング状導波路113は、光の導波方向が矢印で示すように時計回りであり、曲率符号が正である。リング状導波路113の屈曲角度は360度である。したがって、リング状導波路113の曲率符号と屈曲角度との積の総和は360度である。
このように、曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率符号と屈曲角度との積の総和と、リング状導波路113の曲率符号と屈曲角度との積の総和とが、絶対値が同じで符号が反対となっている。これによって、リング状導波路113において発生した光の偏波面の回転と、曲線導波路111b、曲線導波路111dにおいて発生した光の偏波面の回転とが打ち消し合う。
したがって、入力接続導波路111から入力される光L11がTE偏波の単一偏波の光であるとすると、出力接続導波路112から出力される光L12も略TE偏波の光となり、高い偏波保持性が維持される。同様に、光L11がTM偏波の光の場合も光L12が略TM偏波の光となり、高い偏波保持性が維持される。
また、図3は、曲げ半径(Radius)と曲げ損失(Bending Loss)およびFSRとの関係の一例を示す図である。光導波路回路100では、曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率半径と、リング状導波路113の曲率半径とは異なっているので、それぞれを最適な値とできる。たとえば、リング状導波路113の曲率半径を206μmとすることで、FSRを150GHzとなるように設計できる。また、曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率半径を250μmとすることで、導波による光損失(主には曲げ損失)を1dB/cm程度またはそれ以下に低減でき、かつ光導波路回路100を小型化できる。
たとえば、図3は、曲げ半径(Radius)と曲げ損失(Bending Loss)およびFSRとの関係の一例を示す図である。
特許文献1のように、曲率の正負が逆で曲率半径が等しく、かつ弧の角度が等しい屈曲部を組み合わせた技術の場合は、曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率半径を250μmとした場合は、リング状導波路113の曲率半径も250μmとする必要がある。この場合、曲げ損失を1dB/cmとできるが、FSRは124GHzに固定されてしまう。一方、FSRを150GHzとなるようにリング状導波路113の曲率半径を206μmとすると、曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率半径も206μmとする必要がある。この場合、曲線導波路111b、曲線導波路111dの曲率半径を250μmとした場合よりも光損失が増加してしまい、曲げ損失が1dB/cmを超えてしまう。
以上説明したように、光導波路回路100では、高い偏波保持性を維持しながら、リング状導波路113のFSRの設計の自由度の高さと低い曲げ損失との両立を実現できる。なお、上記の曲率半径や屈曲角度は例示であって、曲げ損失やFSRの要求に応じて自由に設定できる。
光導波路回路100は、たとえば以下のような工程で製造できる。まず、FHD法により、基板上に石英系ガラスの微粒子を堆積し、これを加熱してガラス微粒子を透明ガラス化し、下部クラッド121を形成する。つぎに、下部クラッド121上にスパッタ法によって、コアとなる石英系ガラス微粒子層を堆積する。この際、コアとクラッドの比屈折率差が4.5%となるように、ZrOをSiOに添加してコアとなる石英系ガラス微粒子層の屈折率をクラッドよりも高くする。つぎに、光導波路回路100の光導波路110の回路パターンをもつフォトマスクを使ったフォトリソグラフィにより、レジストからなるエッチングマスクを形成する。続いて、フッ素系ガスなどのエッチングガスを用いて、エッチングマスクで覆われていない石英系ガラス微粒子層のドライエッチングを行う。最後に、FHD法により石英系ガラスの微粒子を堆積し、これを加熱してガラス微粒子を透明ガラス化し、クラッド120の上部を構成する上部クラッド122を形成する。以上により、光導波路回路100を製造できる。
実施例1として、上記製造方法にて光導波路回路100の構成を有する光導波路回路を製造した。製造した光導波路回路の特性を測定したところ、FSRは150GHzであった。また、入力接続導波路からTE偏波の光を入力して、その偏波モード結合量を測定したところ、-25dB以下の好適な値が得られた。また、入力接続導波路の曲線導波路部をダイシングしてその光損失を測定したところ、0.95dB/cm以下の好適な値であった。
なお、比較例1として、入力接続導波路の2つの曲線導波路とリング状導波路とのいずれの曲率半径も250μmとした以外は実施例1と同じ構成の光導波路回路を製造したところ、偏波モード結合量が-25dB以下の好適な値であったが、FSRは124GHzであり、所望の150GHzとはできなかった。
また、比較例2として、入力接続導波路と出力接続導波路とのそれぞれを、2つの直線導波路の間に1つのS字の曲線導波路を設け、S字の曲線導波路とリング状導波路とのいずれの曲率半径も250μmとした以外は実施例1と同じ構成の光導波路回路を製造した。この場合、入力接続導波路と出力接続導波路とのそれぞれにおいて発生した光の偏波面の回転は、S字の曲線導波路内で打ち消させる。しかしながら、光導波路回路の特性を測定したところ、偏波モード結合量が-13dBとなり、実用上不適当な値であった。
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係る光導波路回路の模式図である。光導波路回路200は、コアで構成されている光導波路210とクラッド220とを有するPLCで構成されている。
光導波路回路200の断面構造や、光導波路210やクラッド220の材料や比屈折率差は、実施形態1に係る光導波路回路100の対応する要素と同じであってよい。
光導波路210は、入力接続導波路211と、出力接続導波路212と、リング状導波路213と、光合分波部を構成する2つの光合分波器214a、214bとを備えている。
リング状導波路213は、一定の半径を有する円状である。入力接続導波路211は、直線導波路で構成されている。入力接続導波路211の一方は、光導波路回路200の図面左側の側面へ延びている。
出力接続導波路212は、複数の曲線導波路を含む。具体的には、出力接続導波路212は、直線導波路212a、曲線導波路212b、直線導波路212c、曲線導波路212d、直線導波路212e、とで構成されている。出力接続導波路212の一方は光導波路回路100の図面左側の側面へ延びている。すなわち、入力接続導波路211の一方と、出力接続導波路212の一方とが、同一の側面へ延びている。
光合分波器214aは、リング状導波路213と入力接続導波路211とを光学的に接続する。光合分波器214bは、リング状導波路213と出力接続導波路212とを光学的に接続する。光合分波器214a、214bは、2×2型であり、たとえば方向性結合型やMMI型のものである。
曲線導波路212b、曲線導波路212dの曲率半径と、リング状導波路213の曲率半径とは異なっている。例えば、曲線導波路212b、曲線導波路212dの曲率半径は250μmである。リング状導波路213の曲率半径は206μmである。
また、曲線導波路212b、曲線導波路212dは、光の導波方向が矢印で示すように反時計回りであり、曲率符号が負である。曲線導波路212bの屈曲角度は90度である。曲線導波路212dの屈曲角度は270度である。したがって、曲線導波路212b、曲線導波路212dの曲率符号と屈曲角度との積の総和は-360度である。
一方、リング状導波路213は、光の導波方向が矢印で示すように時計回りであり、曲率符号が正である。リング状導波路213の屈曲角度は360度である。したがって、リング状導波路213の曲率符号と屈曲角度との積の総和は360度である。
このように、曲線導波路212b、曲線導波路212dの曲率符号と屈曲角度との積の総和と、リング状導波路213の曲率符号と屈曲角度との積の総和とが、絶対値が同じで符号が反対となっている。これによって、リング状導波路213において発生した光の偏波面の回転と、曲線導波路212b、曲線導波路212dにおいて発生した光の偏波面の回転とが打ち消し合う。その結果、入力された光L21がTE偏波、TM偏波のいずれにであっても、高い偏波保持性が維持された状態で、光L22が出力される。
光導波路回路200では、曲線導波路212b、曲線導波路212dの曲率半径と、リング状導波路213の曲率半径とは異なっているので、それぞれを最適な値とできる。たとえば、リング状導波路213の曲率半径を206μmとすることで、FSRを150GHzとなるように設計できる。また、曲線導波路212b、曲線導波路212dの曲率半径を250μmとすることで、導波による光損失(主には曲げ損失)を1dB/cm程度またはそれ以下に低減でき、かつ光導波路回路200を小型化できる。
以上説明したように、光導波路回路200では、高い偏波保持性を維持しながら、リング状導波路213のFSRの設計の自由度の高さと低い曲げ損失との両立を実現できる。なお、上記の曲率半径や屈曲角度は例示であって、曲げ損失やFSRの要求に応じて自由に設定できる。また、光導波路回路200では、入力接続導波路211の一方と、出力接続導波路212の一方とが、同一の側面へ延びているので、光ファイバアレイや他の光導波路回路と接続し易い。
実施例2として、上記製造方法にて光導波路回路200の構成を有する光導波路回路を製造した。製造した光導波路回路の特性を測定したところ、FSRは150GHzであった。また、入力接続導波路からTE偏波の光を入力して、その偏波モード結合量を測定したところ、-25dB以下の好適な値が得られた。また、出力接続導波路の曲線導波路部をダイシングしてその光損失を測定したところ、0.95dB/cm以下の好適な値であった。
(実施形態3)
図5は、実施形態3に係る光導波路回路の模式図である。光導波路回路300は、コアで構成されている光導波路310とクラッド320とを有するPLCで構成されている。
光導波路回路300の断面構造や、光導波路310やクラッド320の材料や比屈折率差は、実施形態1に係る光導波路回路100の対応する要素と同じであってよい。
光導波路310は、入力接続導波路311と、2つの出力接続導波路312a、312bと、複数であり、本実施形態では2つであるリング状導波路313a、313bと、光合分波部を構成する4つの光合分波器314aa、314ab、314ba、314bbとを備えている。
リング状導波路313a、313bは、一定の半径を有する屈曲角度90度の曲線導波路を含んで構成されており、光合分波器314aa、314ab、314ba、314bbも含めて長円状である。リング状導波路313a、313bのそれぞれの導波路長は互いに等しく、また光の周回方向も矢印で示すように互いに等しい。
入力接続導波路311は、複数の曲線導波路と分岐部とを含む。具体的には、入力接続導波路311は、直線導波路311a、曲線導波路311b、直線導波路311c、分岐部311d、曲線導波路311e、直線導波路311f、曲線導波路311g、曲線導波路311h、直線導波路311i、曲線導波路311j、直線導波路311k、曲線導波路311l、曲線導波路311m、直線導波路311nとで構成されている。入力接続導波路311の一方は光導波路回路300の図面左側の側面へ延びている。分岐部311dは、入力接続導波路311を分岐する。曲線導波路311e、直線導波路311f、曲線導波路311gは、分岐部311dから分岐されてリング状導波路313aに光学的に接続する第1分岐路を構成している。第1分岐路は2箇所の曲線導波路311e、311gを有する。曲線導波路311h、直線導波路311i、曲線導波路311j、直線導波路311k、曲線導波路311l、曲線導波路311m、直線導波路311nは、分岐部311dから分岐されてリング状導波路313bに光学的に接続する第2分岐路を構成している。第2分岐路は3箇所の曲線導波路311h、311j、311l、311mを有する。分岐部311dにおける光の分岐比は、たとえば1:1であるが、特に限定はされない。また、分岐部311dは1×2型であり、たとえば方向性結合型やMMI型のものである。
ここで、曲線導波路311l、曲線導波路311mは、連続しているが、その曲率の符号が異なるので、別個の曲線導波路とみなせる。なお、本明細書においては、2つの曲線導波路が連続していても、曲率の符号または曲率半径が異なれば、別個の曲線導波路とみなす。
出力接続導波路312aは、曲線導波路312aa、直線導波路312ab、とで構成されている。出力接続導波路312bは、曲線導波路312ba、直線導波路312bb、曲線導波路312bc、直線導波路312bd、曲線導波路312be、直線導波路312bf、とで構成されている。出力接続導波路312a、312bの一方は光導波路回路300の図面左側の側面へ延びている。すなわち、入力接続導波路311の一方と出力接続導波路312a、312bの一方とが、同一の側面へ延びている。
光合分波器314aaは、リング状導波路313aと入力接続導波路311において第1分岐路を構成する曲線導波路311gとを光学的に接続する。光合分波器314abは、リング状導波路313aと出力接続導波路312aの曲線導波路312aaとを光学的に接続する。光合分波器314baは、リング状導波路313bと入力接続導波路311において第2分岐路を構成する直線導波路311nとを光学的に接続する。光合分波器314bbは、リング状導波路313bと出力接続導波路312bの曲線導波路312baとを光学的に接続する。光合分波器314aa、314ab、314ba、314bbは、2×2型であり、たとえば方向性結合型やMMI型のものである。
入力接続導波路311、出力接続導波路312a、312bの各曲線導波路の曲率半径と、リング状導波路313a、313bの曲線導波路の曲率半径とは異なっている。例えば、入力接続導波路311、出力接続導波路312a、312bの各曲線導波路の曲率半径は250μmである。リング状導波路313a、313bの曲線導波路の曲率半径は412μmである。
ここで、入力接続導波路311においてリング状導波路313aに到るまでの曲線導波路311b、311e、311gについては、光の導波方向が反時計回りであり、曲率符号が負である。曲線導波路311b、311e、311gの屈曲角度はそれぞれ90度である。したがって、曲線導波路311b、311e、311gの曲率符号と屈曲角度との積の総和は-270度である。
一方、リング状導波路313aの曲線導波路は、光の導波方向が矢印で示すように時計回りであり、曲率符号が正である。リング状導波路313aの曲線導波路の屈曲角度は360度である。したがって、リング状導波路313aにおける曲率符号と屈曲角度との積の総和は360度である。
さらに、出力接続導波路312aにおける曲線導波路312aaについては、光の導波方向が反時計回りであり、曲率符号が負であり、屈曲角度は90度である。したがって、曲線導波路312aaの曲率符号と屈曲角度との積は-90度である。
その結果、曲線導波路311b、311e、311g、312aaの曲率符号と屈曲角度との積の総和と、リング状導波路313aの曲率符号と屈曲角度との積の総和とが、絶対値が同じで符号が反対となっている。これによって、リング状導波路313aにおいて発生した光の偏波面の回転と、曲線導波路311b、311e、311g、312aaにおいて発生した光の偏波面の回転とが打ち消し合う。その結果、入力された光L31がTE偏波、TM偏波のいずれにであっても、高い偏波保持性が維持された状態で、光L32が出力される。
同様に、入力接続導波路311においてリング状導波路313bに到るまでの曲線導波路311b、311h、311j、311l、311mについては、光の導波方向が反時計回りまたは時計周りであり、曲率符号が負または正である。曲線導波路311b、311h、311j、311l、311mの屈曲角度はそれぞれ90度である。したがって、曲線導波路311b、311h、311j、311l、311mの曲率符号と屈曲角度との積の総和は-270度である。
すなわち、第1分岐路と第2分岐路とのそれぞれにおける曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和が、互いに等しい。
一方、リング状導波路313bの曲線導波路は、光の導波方向が矢印で示すように時計回りであり、曲率符号が正である。リング状導波路313bの曲線導波路の屈曲角度は360度である。したがって、リング状導波路313bにおける曲率符号と屈曲角度との積の総和は360度である。
さらに、出力接続導波路312bにおける曲線導波路312ba、312bc、312beについては、光の導波方向が反時計回りまたは時計周りであり、曲率符号が負または正であり、屈曲角度は90度である。したがって、曲線導波路312ba、312bc、312beの曲率符号と屈曲角度との積の総和は-90度である。
その結果曲線導波路311b、311h、311j、311l、311m、312ba、312bc、312beの曲率符号と屈曲角度との積の総和と、リング状導波路313bにおける曲率符号と屈曲角度との積の総和とが、絶対値が同じで符号が反対となっている。これによって、リング状導波路313bにおいて発生した光の偏波面の回転と、曲線導波路311b、311h、311j、311l、311m、312ba、312bc、312beにおいて発生した光の偏波面の回転とが打ち消し合う。その結果、入力された光L31がTE偏波、TM偏波のいずれにであっても、高い偏波保持性が維持された状態で、光L33が出力される。
光導波路回路300では、入力接続導波路311、出力接続導波路312a、312bにおける各曲線導波路の曲率半径と、リング状導波路313a、313bの曲率半径とは異なっているので、それぞれを最適な値とできる。たとえば、リング状導波路313a、313bの曲率半径を412μmとすることで、FSRを75GHzとなるように設計できる。また、入力接続導波路311、出力接続導波路312a、312bにおける各曲線導波路の曲率半径を250μmとすることで、導波による光損失を低減でき、かつ光導波路回路300を小型化できる。
以上説明したように、光導波路回路200では、高い偏波保持性を維持しながらFSRの設計の自由度の高さと低い曲げ損失との両立を実現できる。なお、上記の曲率半径や屈曲角度は例示であって、曲げ損失やFSRの要求に応じて自由に設定できる。また、光導波路回路300では、入力接続導波路311の一方と、出力接続導波路312a、312bの一方とが、同一の側面へ延びているので、光ファイバアレイや他の光導波路回路と接続し易い。
実施例3として、上記製造方法にて光導波路回路300の構成を有する光導波路回路を製造した。製造した光導波路回路の特性を測定したところ、2つのリング状導波路によるリング共振器のFSRは75GHzであった。また、入力接続導波路からTE偏波の光を入力して、その偏波モード結合量を測定したところ、-25dB以下の好適な値が得られた。また、入力接続導波路および出力接続導波路の曲線導波路の部分をダイシングしてその光損失を測定したところ、0.95dB/cm以下の好適な値であった。
(実施形態4)
図6は、実施形態4に係る光導波路回路の模式図である。光導波路回路400は、コアで構成されている光導波路410とクラッド420とを有するPLCで構成されている。
光導波路回路400の断面構造や、光導波路410やクラッド420の材料や比屈折率差は、実施形態1に係る光導波路回路100の対応する要素と同じであってよい。
光導波路410は、入力接続導波路411と、2つの出力接続導波路412a、412bと、複数であり、本実施形態では2つであるリング状導波路413a、413bと、光合分波部を構成する4つの光合分波器414aa、414ab、414ba、414bbとを備えている。
リング状導波路413a、413bは、一定の半径を有する屈曲角度90度の曲線導波路を含んで構成されており、光合分波器314aa、314ab、314ba、314bbも含めて長円状である。また、リング状導波路413bには直線導波路も含まれている。また、リング状導波路413a、413bのそれぞれの導波路長は互いに異なり、また光の周回方向も矢印で示すように互いに異なる。
入力接続導波路411は、複数の曲線導波路と分岐部とを含む。具体的には、入力接続導波路411は、直線導波路411a、曲線導波路411b、曲線導波路411c、直線導波路411d、曲線導波路411e、分岐部411f、直線導波路411g、曲線導波路411h、直線導波路411i、曲線導波路411j、直線導波路411k、曲線導波路411l、曲線導波路411m、直線導波路411nとで構成されている。入力接続導波路411の一方は光導波路回路400の図面左側の側面へ延びている。分岐部411fは、入力接続導波路411を分岐する。直線導波路411g、曲線導波路411h、直線導波路411i、曲線導波路411jは、分岐部411fから分岐されてリング状導波路413aに光学的に接続する第1分岐路を構成している。第1分岐路は2箇所の曲線導波路411h、411jを有する。直線導波路411k、曲線導波路411l、曲線導波路411m、直線導波路411nは、分岐部411fから分岐されてリング状導波路413bに光学的に接続する第2分岐路を構成している。第2分岐路は2箇所の曲線導波路411l、411mを有する。分岐部411fにおける光の分岐比は、たとえば1:1であるが、特に限定はされない。また、分岐部411fは1×2型であり、たとえば方向性結合型やMMI型のものである。
出力接続導波路412aは、曲線導波路412aa、直線導波路412ab、とで構成されている。出力接続導波路412bは、曲線導波路412ba、直線導波路412bb、曲線導波路412bc、直線導波路412bd、曲線導波路412be、直線導波路412bf、曲線導波路412bg、直線導波路412bh、曲線導波路412bi、直線導波路412bj、曲線導波路412bk、直線導波路412bl、とで構成されている。出力接続導波路412a、412bの一方は光導波路回路400の図面左側の側面へ延びている。すなわち、入力接続導波路411の一方と出力接続導波路412a、412bの一方とが、同一の側面へ延びている。
光合分波器414aaは、リング状導波路413aと入力接続導波路411において第1分岐路を構成する曲線導波路411jとを光学的に接続する。光合分波器414abは、リング状導波路413aと出力接続導波路412aの曲線導波路412aaとを光学的に接続する。光合分波器414baは、リング状導波路413bと入力接続導波路411において第2分岐路を構成する直線導波路411nとを光学的に接続する。光合分波器414bbは、リング状導波路413bと出力接続導波路412bの曲線導波路412baとを光学的に接続する。光合分波器414aa、414ab、414ba、414bbは、2×2型であり、たとえば方向性結合型やMMI型のものである。
入力接続導波路411、出力接続導波路412a、412bの各曲線導波路の曲率半径と、リング状導波路413a、413bの曲線導波路の曲率半径とは異なっている。例えば、入力接続導波路411、出力接続導波路412a、412bの各曲線導波路の曲率半径は250μmである。リング状導波路413a、413bの曲線導波路の曲率半径は412μmである。リング状導波路413bの直線導波路の長さは1244μmである。
ここで、入力接続導波路411においてリング状導波路413aに到るまでの曲線導波路411b、411c、411e、411h、411jについては、光の導波方向が反時計回りまたは反時計周りであり、曲率符号が負または正であり、屈曲角度は60度または90度である。曲線導波路411b、411c、411e、411h、411jの曲率符号と屈曲角度との積の総和は-270度である。
一方、リング状導波路413aの曲線導波路は、光の導波方向が矢印で示すように時計回りであり、曲率符号が正である。リング状導波路413aの曲線導波路の屈曲角度は360度である。したがって、リング状導波路413aにおける曲率符号と屈曲角度との積の総和は360度である。
さらに、出力接続導波路412aにおける曲線導波路412aaについては、光の導波方向が反時計回りであり、曲率符号が負であり、屈曲角度は90度である。したがって、曲線導波路412aaの曲率符号と屈曲角度との積は-90度である。
その結果、曲線導波路411b、411c、411e、411h、411j、412aaの曲率符号と屈曲角度との積の総和と、リング状導波路413aの曲率符号と屈曲角度との積の総和とが、絶対値が同じで符号が反対となっている。これによって、リング状導波路413aにおいて発生した光の偏波面の回転と、曲線導波路411b、411c、411e、411h、411j、412aaにおいて発生した光の偏波面の回転とが打ち消し合う。その結果、入力された光L41がTE偏波、TM偏波のいずれにであっても、高い偏波保持性が維持された状態で、光L42が出力される。
同様に、入力接続導波路411においてリング状導波路413bに到るまでの曲線導波路411b、411c、411e、411l、411mについては、光の導波方向が反時計回りまたは時計周りであり、曲率符号が負または正であり、屈曲角度は60度または90度である。曲線導波路411b、411c、411e、411l、411mの曲率符号と屈曲角度との積の総和は-90度である。
すなわち、第1分岐路と第2分岐路とのそれぞれにおける曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和は、互いに異なる。
一方、リング状導波路413bの曲線導波路は、光の導波方向が矢印で示すように反時計回りであり、曲率符号が負である。リング状導波路413bの曲線導波路の屈曲角度は360度である。したがって、リング状導波路413bにおける曲率符号と屈曲角度との積の総和は-360度である。
さらに、出力接続導波路412bにおける曲線導波路412ba、412bc、412be、412bg、412bi、412bk、については、光の導波方向が反時計回りまたは時計周りであり、曲率符号が負または正であり、屈曲角度は90度または180度である。曲線導波路412ba、412bc、412be、412bg、412bi、412bkの曲率符号と屈曲角度との積の総和は450度である。
その結果曲線導波路411b、411c、411e、411l、411m、412ba、412bc、412be、412bg、412bi、412bkの曲率符号と屈曲角度との積の総和(-90+450=360)と、リング状導波路413bにおける曲率符号と屈曲角度との積の総和とが、絶対値が同じで符号が反対となっている。これによって、リング状導波路413bにおいて発生した光の偏波面の回転と、曲線導波路411b、411c、411e、411l、411m、412ba、412bc、412be、412bg、412bi、412bkにおいて発生した光の偏波面の回転とが打ち消し合う。その結果、入力された光L41がTE偏波、TM偏波のいずれにであっても、高い偏波保持性が維持された状態で、光L43が出力される。
光導波路回路400では、入力接続導波路411、出力接続導波路412a、412bにおける各曲線導波路の曲率半径と、リング状導波路413a、413bの曲率半径とは異なっているので、それぞれを最適な値とできる。さらに、リング状導波路413a、413bとで導波路長が互いに異なるので、異なるFSRとできる。たとえば、リング状導波路413aのFSRを75GHzとし、リング状導波路413bのFSRを50GHzなるように設計できる。また、入力接続導波路411、出力接続導波路412a、412bにおける各曲線導波路の曲率半径を250μmとすることで、導波による光損失を低減でき、かつ光導波路回路400を小型化できる。また、光導波路回路400では、リング状導波路413a、413bの光の周回方向を互いに逆にできるので、設計の自由度が高い。
以上説明したように、光導波路回路400では、高い偏波保持性を維持しながらFSRの設計の自由度の高さと低い曲げ損失との両立を実現できる。なお、上記の曲率半径や屈曲角度は例示であって、曲げ損失やFSRの要求に応じて自由に設定できる。また、光導波路回路400では、入力接続導波路411の一方と、出力接続導波路412a、412bの一方とが、同一の側面へ延びているので、光ファイバアレイや他の光導波路回路と接続し易い。
実施例4として、上記製造方法にて光導波路回路400の構成を有する光導波路回路を製造した。製造した光導波路回路の特性を測定したところ、2つのリング状導波路によるリング共振器のFSRは75GHz、50.2GHzであった。また、入力接続導波路からTE偏波の光を入力して、その偏波モード結合量を測定したところ、-25dB以下の好適な値が得られた。また、入力接続導波路および出力接続導波路の曲線導波路の部分をダイシングしてその光損失を測定したところ、0.95dB/cm以下の好適な値であった。
なお、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。たとえば、実施形態3、4において、リング状導波路は3以上であってもよいし、分岐部は2以上であってもよいし、分岐路は3以上であってもよい。また、上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
100、200、300、400 光導波路回路
110、210、310、410 光導波路
111、211、311、411 入力接続導波路
111a、111c、111e、212a、212c、212e、311a、311c、311f、311i、311k、311n、312ab、312bb、312bd、312bf、411a、411d、411g、411i、411k、411n、412ab、412bb、412bd、412bf、412bh、412bj、412bl 直線導波路
111b、111d、212b、212d、311b、311f、311g、311h、311j、311l、311m、312aa、312ba、312bc、312be、411b、411c、411e、411h、411j、411l、411m、412aa、412ba、412bc、412be、412bg、412bi、412bk 曲線導波路
112、212、312a、312b、412a、412b 出力接続導波路
113、213、313a、313b、413a、413b リング状導波路
114、214a、214b、314aa、314ab、314ba、314bb、414aa、414ab、414ba、414bb 光合分波器
120、220、320、420 クラッド
121 下部クラッド
122 上部クラッド
311d、411f 分岐部

Claims (11)

  1. リング状導波路と、
    入力接続導波路と、
    出力接続導波路と、
    前記リング状導波路と前記入力接続導波路、および前記リング状導波路と前記出力接続導波路とを光学的に接続する光合分波部と、
    を備え、
    前記入力接続導波路および前記出力接続導波路の少なくともいずれか一方は、複数の曲線導波路を含み、
    前記複数の曲線導波路の曲率半径と、前記リング状導波路の曲率半径とは異なっており、
    前記複数の曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和と、前記リング状導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和は、絶対値が同じで符号が反対であり、
    前記リング状導波路において発生した光の偏波面の回転と、前記複数の曲線導波路において発生した光の偏波面の回転とが打ち消し合い、
    前記複数の曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和の絶対値が360°以上である
    ことを特徴とする光導波路回路。
  2. 前記複数の曲線導波路のそれぞれは、導波による光損失が1.0dB/cm以下となる曲率半径である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光導波路回路。
  3. 前記光合分波部は、2つの光合分波器を有し、
    前記入力接続導波路の一方と、前記出力接続導波路の一方とが、前記光導波路回路の、同一の側面へ延びている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光導波路回路。
  4. 複数の前記リング状導波路を備え、
    前記入力接続導波路は、少なくとも1つの分岐部と、前記少なくとも1つの分岐部から分岐されて前記複数のリング状導波路のそれぞれに光学的に接続する複数の分岐路とを有し、
    前記複数の分岐路は、前記複数の曲線導波路を2箇所以上有し、
    前記分岐路のそれぞれにおける曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和が、互いに等しい
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の光導波路回路。
  5. 複数の前記リング状導波路を備え、
    前記入力接続導波路は、少なくとも1つの分岐部と、前記少なくとも1つの分岐部から分岐されて前記複数のリング状導波路のそれぞれに光学的に接続する複数の分岐路とを有し、
    前記複数の分岐路は、前記複数の曲線導波路を2箇所以上有し、
    前記複数のリング状導波路は、光の周回方向が互いに異なるリング状導波路を含む
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の光導波路回路。
  6. 前記分岐路のそれぞれにおける曲線導波路の曲率符号と屈曲角度との積の総和が、互いに異なる
    ことを特徴とする請求項5に記載の光導波路回路。
  7. 複数の前記リング状導波路を備え、
    前記複数のリング状導波路は、導波路長が互いに異なるリング状導波路を含む
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の光導波路回路。
  8. 前記入力接続導波路からTE偏波またはTM偏波の単一偏波の光を入力した場合、前記出力接続導波路から出力された光における偏波モード結合量が-25dB以下である
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の光導波路回路。
  9. 前記入力接続導波路、前記リング状導波路、前記出力接続導波路、および前記光合分波部はコアによって構成され、前記コアはクラッドによって埋め込まれた埋め込み導波路である
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の光導波路回路。
  10. 前記クラッドに対する前記コアの比屈折率差が4.5%以上である
    ことを特徴とする請求項9に記載の光導波路回路。
  11. 前記コアはZrOを含む
    ことを特徴とする請求項9または10に記載の光導波路回路。
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