JP7042706B2 - 床版架設方法 - Google Patents

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本発明は、橋梁における床版の架設方法、すなわち、橋軸方向に延びる主桁上にその延在方向に並べて鉄筋入りプレキャストコンクリート製の床版を設置する方法に関する。
床版を架設する方法としては、特許文献1に示されているように、(1)床版を先方から架設し、順次手前側へ後退しつつ架設する方法と、(2)床版を手前側から架設し、順次先方へ前進しつつ架設する方法とがある。いずれの方法を採るかは現場の状況などによる。
特開2003-074018号公報
後者の方法、すなわち、床版を手前側から架設し、順次先方へ前進しつつ架設する方法を採る場合、床版設置用の架設機は、設置済みの床版上を走行、すなわち、設置済みの床版上に敷設したレール上を走行することになる。
しかしながら、設置直後の床版は、未完成状態である。一般に、鉄筋入りプレキャストコンクリート製の床版は、床版間に予め定められた隙間をあけて設置し、この隙間には、両床版から鉄筋(定着用の継手)が突出している。従って、この隙間に間詰めコンクリート(モルタル)を打設することで、完成する。
このため、床版の設置直後に、未完成状態の床版に架設機の荷重をかけることが好ましくない場合がある。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたもので、床版を手前側から架設し、順次先方へ前進しつつ架設する方法を採る場合に、設置済みの床版に荷重をかけることなく、床版を設置することができる、床版架設方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、橋軸直角方向に互いに間隔をあけて橋軸方向に延在する複数の主桁上にその延在方向に隣接してプレキャストコンクリート製の床版を設置する、橋梁における床版架設方法であって、その特徴点は、以下の(1)又は(2)のように記述できる。
(1)少なくとも、橋軸方向に隣接する床版間における各主桁上に配置した支持脚と、各主桁上の前記支持脚によって支持されて橋軸直角方向に延在する受梁とを介して、前記複数の主桁に支持させて、レールを敷設し、
前記レール上を前進移動させて設置用の床版を運搬し、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、前記運搬した床版を設置する。
(2)少なくとも、橋軸方向に隣接する床版間における各主桁上に配置した支持脚と、各主桁上の前記支持脚によって支持されて橋軸直角方向に延在する受梁とを介して、前記複数の主桁に支持させて、レールを敷設し、
床版設置用の架設機を前記レール上を移動させて、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、床版を設置する。
本発明によれば、主桁に直接支持させて、設置済みの床版から浮かせて、レールを敷設することで、設置済みの床版に荷重をかけることなく、床版を設置することができるという効果が得られる。
本発明に係る床版架設方法の第1実施形態のステップ1~4を示す図 同上第1実施形態のステップ5~7を示す図 図1のA矢視図に相当する正面図 図3のB矢視図に相当する平面図 第1実施形態のステップ3の変形例を示す図 本発明に係る床版架設方法の第2実施形態のステップ1~4を示す図 同上第2実施形態のステップ5~8を示す図 本発明に係る床版架設方法の第3実施形態のステップ1~4を示す図 同上第3実施形態のステップ5~7を示す図 図8のA矢視図に相当する正面図 図10のB矢視図に相当する平面図
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は本発明に係る床版架設方法の第1実施形態のステップ1~4を示し、図2は同上第1実施形態のステップ5~7を示している。
尚、図1及び図2中の「[1]STEP1」~「[1]STEP7」は、第1実施形態のステップ1~7であることを示している。同様に、後述する図6及び図7中の「[2]STEP1」~「[2]STEP8」は、第2実施形態のステップ1~8であることを示し、後述する図8及び図9中の「[3]STEP1」~「[3]STEP7」は、第3実施形態のステップ1~7であることを示している。
また、図3は図1(その[1]STEP1)のA矢視図に相当する正面図、図4は図3のB矢視図に相当する平面図である。
橋梁の主桁(橋桁)1は、H形鋼などにより構成されて橋軸方向に延在している。主桁1はまた、図3及び図4からわかるように、本実施形態では、4列構成である。
床版2(2A、2B、2C、・・・)は、架設機10により1枚ずつ運搬され、主桁1の上に、主桁1の延在方向に並べられて、設置され、これにより路面を構成する。尚、床版2については、設置順に2A、2B、2C、・・・と記してある。
図1では、床版設置の施工方向は左から右方向であり、左側には、主桁1の上に設置済みの床版2A、2Bがあり、次に設置する床版2C(架設機10により運搬された設置用の床版2C)は、最新に設置された床版2Bに隣接する床版設置位置Xに設置されることになる。尚、架設機10が施工方向に進むことを前進といい、施工方向と反対方向に移動することを後退という。
本実施形態において、床版2(2A、2B、2C、・・・)は、鉄筋入りプレキャストコンクリート製であり、その短辺を橋軸方向に沿わせ、長辺を橋軸直角方向に沿わせて、設置する。床版2の橋軸方向(前後方向)の長さは例えば略2m、橋軸直角方向(橋幅方向)の長さは例えば略10mである。
橋軸方向(前後方向)に隣り合う床版2(例えば2Aと2B)は、30~40cm程度の隙間(s)をあけて設置される。各床版2からは、この隙間に向かって、鉄筋(定着用の継手)20が突出している。尚、この隙間には、床版2の設置後に、間詰めコンクリート(モルタル)が打設される。
架設機10は、左側図外の床版置き場から、1枚ずつ、設置用の床版2(例えば2C)をホイストクレーン等により吊り上げて運搬するもので、前後の脚にそれぞれ車輪11、12を有し、レール5(5A、5B、・・・)上を走行する。
レール5は、基本的には、床版2の配設ピッチと同じ長さに分割されている標準レール5A、5B、・・・をつなぎ合わせて使用する。従って、レール5についても、床版2A、2B、・・・に対応させて、5A、5B、・・・と記してある。
レール5はまた、少なくとも、設置済みの床版2の上方に、床版2に荷重をかけることなく、主桁1に支持させて、敷設される。特に本実施形態では、レール5は、床版2の設置に先行して、設置済みの床版2の上方から、床版設置位置Xを超える前方の位置まで予め敷設される。
レール5の支持構造について詳しく説明する。
各レール5(5A、5B、・・・)は、主桁1に支持脚(束)6及び受梁7を介して支持される。
支持脚6は、鋼材製の短い柱(束)であり、隣接する前後の床版2(例えば2Aと2B)間に位置させて、主桁1上に配置され、ボルト、クランプあるいはブルマン(登録商標)などで、取外し可能に固定される。
従って、支持脚6は、橋軸方向に床版2の配設ピッチと同ピッチで配設される。また、主桁1は図3及び図4に示されるように複数列設けられるので、支持脚6は橋軸直角方向に複数配置される。また、隣接する床版2間の隙間には各床版2から突出する鉄筋(定着用の継手)20が存在するが、当該鉄筋20は主桁1上には存在しない。
受梁7は、例えばH形鋼で、橋軸直角方向に延在するように配置され、橋軸直角方向に複数配置される支持脚6の上に載せて固定される。従って、受梁7も、橋軸方向に床版2の配設ピッチと同ピッチで配設される。
実際の取り扱いでは、1本の受梁7と、その下面側の本例では4個の支持脚(束)6とは、予め一体化しておき、一体物(支持脚6付きの受梁7)として取り扱う。これによって、主桁1に対する支持脚6の着脱のみで、現場での受梁7の取付け・取外しが可能となる。
ここにおいて、各レール5(5A、5B、・・・)は、その両端を橋軸方向(前後方向)に隣り合う受梁7に載せ架けて固定する。これにより、複数のレール5(5A,5B、・・・)がつなぎ合わされる。
従って、レール5は、隣接する前後の床版2間において主桁1上に配置した支持脚(束)6を介し、支持脚6により支持されて主桁1と直交する方向に延びる受梁7により(受梁7を枕木として)支持される。
レール5は、既に述べたように、床版2の配設ピッチと同じ長さに分割されている標準レール5A、5B、・・・をつなぎ合わせて使用することを基本とするが、床版設置位置Xの前後の受梁7(及び支持脚6)の配設ピッチは、床版設置作業を可能とするため、正規のピッチ(床版2の配設ピッチ)より大きくする。
従って、架設機10を床版設置位置Xの上方を通過させる際は、床版設置位置Xの上方のレールとして、標準レールより長い仮レールRL、又は、標準レールと組み合わせて、標準レールより短い仮レールRSを使用する。
例えば、標準レールの長さを1915mm、標準レールより長い仮レールRLの長さを2500mmとすると、標準レールより短い仮レールRSの長さは、2500-1915= 585mmとなる。
また、レールとして、鋼材に代えて、アルミ材を使用すると、重量を略1/3に抑え、作業効率を改善することができる。
次に図1及び図2をステップ順に参照して床版架設方法の第1実施形態について説明する。
ステップ1の作業開始前の状態について説明する。
床版設置位置Xより左側には、主桁1上に床版2(2A、2B)が設置済みである。そして、主桁1上に、隣接する前後の床版2間(各床版2の前後)に位置させて、支持脚6付きの受梁7が配置され、前後の受梁7によって、各レール5(5A、5B)が支持されている。
床版設置位置Xより右側には、床版2はないが、主桁1上に、床版2の配設ピッチと同ピッチで、支持脚6付きの受梁7が配置され、前後の受梁7によりレール5(5D、5E)が支持されている。
床版設置位置Xには、床版2の設置のため、床版2の配設ピッチより長いピッチで、支持脚6付きの受梁7が配置されている。従って、床版設置位置Xでは、前後の受梁7により標準レールより長い仮レールRL(ステップ1では点線示)が支持されている。
設置用の床版2を運搬する架設機10は、レール5上を左から右方向に移動して、前側車輪11が床版設置位置Xの仮レールRL上を通過した後、床版設置位置Xより右側のレール5D上に載っている。後側車輪12は床版設置位置Xより左側のレール5B上に載っている。従って、架設機10は、床版設置位置Xを跨いでいる。
ステップ1では、上記の状態、すなわち、架設機10が床版設置位置Xを跨いでいる状態から、床版設置位置X上方の仮レールRLを、点線示のように、人力で撤去する。架設機10からの床版2Cの吊り下ろしの邪魔になるからである。
ステップ2では、架設機10から設置用の床版2Cを降下させる。前後の受梁7のスパンは標準より長いので、前後の受梁7と干渉することなく、床版2Cを降下させることができる。
ステップ3では、架設機10のホイストクレーンにより吊り下げたまま、床版2Cを図の左側の正規の位置(設置済みの床版2Bに対し正規のピッチとなる位置)へスライドさせる。
ステップ4では、今回設置した床版2Cの前側に、今回設置した床版2の後側の支持脚6付きの受梁7に対し、正規のピッチとなる位置に、支持脚6付きの受梁7を人力で設置する。
そして、今回設置した床版2Cの前後の受梁7に支持させて、レール(標準レール)5Cを人力で設置し、今回設置した床版2Cの前側の受梁7ともう1つ前側の受梁7とに支持させて、標準レールより短い仮レールRSを人力で設置する。
ステップ5では、架設機10を、次に設置する床版2Dの受取りのため、図の左側へ後退移動させる。
そして、架設機10の後退移動後、次の床版設置位置Xの上方の短い仮レールRSと標準レール5Dとを点線示のように人力で撤去し、更に、これらを支えていた支持脚6付きの受梁7を点線示のように人力で撤去する。
ステップ6では、次の床版設置位置Xの上方に、前後の受梁7により支持させて、標準レールより長い仮レールRLを人力で設置する。架設機10側では次に設置する床版2Dを受取る。
ステップ7では、次に設置する床版2Dを受取った架設機10をレール5A、5B、5C上を前進移動させ、前側車輪11は仮レールRLを通過させてレール5E上に載せ、後側車輪12はレール5C上に載せる。これにより、架設機10は次の床版設置位置Xを跨ぐことになる。
以降は、ステップ1に戻り、仮レールRLの撤去から、床版架設作業を繰り返す。
本実施形態によれば、少なくとも、設置済みの床版2A、2Bの上方に、当該床版2A、Bに荷重をかけることなく、主桁1に支持させて、レール5A、5Bを敷設し、設置用の床版2Cを運搬する架設機10を前記レール5A、5B上を前進移動させて、最新に設置された床版2Bに隣接する床版設置位置Xに、前記運搬した床版2Cを設置し、床版設置後に、架設機10を設置用の床版2Dの受取りのために前記レール5A、5B上を後退移動させることを特徴とする。これにより、主桁1に直接支持させて、設置済みの床版2A、2Bから浮かせて、レール5A、5Bを敷設することで、設置済みの床版2A、2Bに荷重をかけることなく、架設機10を走行させることができる。
また、本実施形態によれば、レール5は、隣接する前後の床版2間において主桁1上に配置した支持脚(束)6を介し、この支持脚6により支持されて主桁1と直交する方向に延びる受梁7により支持することを特徴とする。これにより、床版2に荷重をかけることなく、レール5を確実に支持することができる。
また、本実施形態によれば、床版設置時に、床版2は正規の床版設置位置より前方へ吊り下ろした後、後方へスライドさせて、正規の床版設置位置に設置することを特徴とする。これにより、受梁7の存在にかかわらず、床版2を正しく設置することができる。
また、本実施形態によれば、レール5は、床版2の設置に先行して、設置済みの床版2A、2Bの上方から、床版設置位置Xを超える位置まで敷設し、前記架設機10は、床版設置時に、床版設置位置Xを跨いで、床版設置位置Xの前後のレール5B、5D上に位置し、床版設置位置Xのレール(RL)を取外してから、主桁11上に床版2Cを設置し、床版設置後に、レール(5C+RS)を復旧してから、前記架設機10を後退移動させることを特徴とする。これにより、レールの敷設を先行した状態での、床版の設置を効率良く行うことができる。
次に上記第1実施形態の変形例について図5により説明する。
図5は第1実施形態のステップ3の変形例である。
第1実施形態のステップ3では、架設機10を位置固定した状態で、ホイストクレーンにより床版2Cを後側へスライドさせる。
これに対し、図5の変形例では、架設機10自体を後退させることで、床版2Cを後側へスライドさせる。
このため、架設機10の後退移動に先立って、レール5Dの後端部を支持している支持脚6付きの受梁7の後側に、支持脚6付きの受梁7を設置し、これに支持させて、標準レールより短い仮レールRSを設置する。従って、架設機10を、床版2Cをスライドさせる分、後退移動させると、架設機10の前側車輪11が仮レールRS上に載るようになる。これにより、架設機10の後退移動が可能となる。
次に本発明の第2実施形態について図6及び図7により説明する。尚、第2実施形態において、第1実施形態と対応する要素には同一符号を付して説明を簡略化する。
図6は本発明に係る床版架設方法の第2実施形態のステップ1~4を示し、図8は同上第2実施形態のステップ5~8を示している。
第2実施形態では、架設機10によりレールの移し替え作業を行うことを特徴としている。
従って、本実施形態では、架設機10は、左側図外の床版置き場から、1枚ずつ、設置用の床版2(例えば2C)をホイストクレーン等により吊り上げて運搬すると共に、前回の床版設置作業時に仮レールと置き換える形で一時的に回収したレール(例えば5C)を吊り上げた状態で、床版2の受取りと運搬を行っている。
次に図6及び図7をステップ順に参照して、床版架設方法の第2実施形態について説明する。
ステップ1では、架設機10が床版設置位置Xを跨いでいる状態から、床版設置位置X上方の仮レールRLを、点線示のように、人力で撤去する。架設機10からの床版2Cの吊り下ろしの邪魔になるからである。
ステップ2では、架設機10から設置用の床版2Cを降下させる。前後の受梁7のスパンは標準より長いので、前後の受梁7と干渉することなく、床版2Cを降下させることができる。
ステップ3では、架設機10のホイストクレーンにより吊り下げたまま、床版2Cを図の左側の正規の位置(設置済みの床版2Bに対し正規のピッチとなる位置)へスライドさせる。
ステップ4では、今回設置した床版2Cの前側に、今回設置した床版2の後側の支持脚6付きの受梁7に対し、正規のピッチとなる位置に、支持脚6付きの受梁7を人力で設置する。
その後、架設機10から設置用のレール(標準レール)5Cを降下させる。これにより、レール5Cを、今回設置した床版2Cの前後の受梁7に支持させて、設置する。
ステップ5では、架設機10を前進移動させて、前側車輪11をレール5E上に載せ、後側車輪12をレール5C上に載せて、架設機10が次の床版設置位置Xの上方にあるレール5Dを跨ぐようにする。
ステップ6では、架設機10のホイストクレーンにより吊り上げて、レール5Dを点線示のように撤去する。次いで、レール5Dの後端部を支持していた支持脚6付きの受梁7を人力で点線示のように撤去する。
ステップ7では、次の床版設置位置Xの前後の受梁7に支持させる形で、標準レールより長い仮レールRLを人力で設置する。架設機10の後退移動を可能にするためである。
ステップ8では、架設機10は、レール5Dを吊り上げ保持したまま、後退移動して、左側図外の床版置き場から次に設置する床版2Dを受取り、受取り後、前進移動して、次の床版設置位置Xに戻る。
以降は、ステップ1に戻り、仮レールRLの撤去から、床版架設作業を繰り返す。
次に本発明の第3実施形態について図8~図11により説明する。尚、第3実施形態においても、第1実施形態と対応する要素には同一符号を付して説明を簡略化する。
図8は本発明に係る床版架設方法の第3実施形態のステップ1~4を示し、図9は同上第3実施形態のステップ5~7を示している。
また、図10は図8(その[3]STEP1)のA矢視図に相当する正面図、図11は図10のB矢視図に相当する平面図である。
第1実施形態及び第2実施形態では、レール5(5A、5B、・・・)、及び、支持脚6付きの受梁7については、架設機10による床版の設置より先行して、床版の架設機10とは別の架設機を用いて、あるいは、人力で、設置することを前提としている。
これに対し、第3実施形態では、架設機10により、床版2と共に、支持脚6付きの受梁7と、レール5とを運搬し、床版2の設置を行いつつ、支持脚6付きの受梁7の設置と、レール5の設置とを行うようにしている。
第3実施形態において、架設機10は、左側図外の床版置き場から、1枚ずつ、設置用の床版2(例えば2D)をホイストクレーン等により吊り上げて運搬するもので、前後の脚にそれぞれ車輪11、12を有し、レール5(5A、5B、5C、・・・)上を走行する。
架設機10はまた、前側車輪11より前方に補助脚と共に昇降可能な補助車輪13を有し、補助車輪13は主桁1上を走行可能である。前側車輪11についても前側の脚と共に昇降可能としてある。
レール5については、全て、床版2の配設ピッチと同じ長さに分割されている標準レール5A、5B、5C、・・・をつなぎ合わせて使用する。従って、標準レール以外の仮レールは使用しない。
レール5の支持構造については、第1実施形態及び第2実施形態と同じで、設置済みの床版2に荷重をかけることはない。
次に図8及び図9をステップ順に参照して、床版架設方法の第3実施形態について説明する。
ステップ1の作業開始前の状態について説明する。
床版設置位置Xより左側には、主桁1上に床版2(2A、2B、2C)が設置済みである。そして、主桁1上に、隣接する前後の床版2間(各床版2の前後)に位置させて、支持脚6付きの受梁7が配置され、前後の受梁7によりレール5(5A、5B、5C)が支持されている。
ステップ1では、架設機10は、左側図外の床版等の置き場から、設置用の床版2D、レール5D、及び、支持脚6付きの受梁7を受取り、これらをホイストクレーン等により吊り上げて運搬する。
そして、架設機10は、レール5A、5B、5C上を走行し、前側車輪11がレール5C上に、後側車輪12がレール5B上に位置する。このとき、前側車輪11より前方の補助車輪13は、レール5Cの先端より前側で、主桁1の上方に位置している。
ステップ2では、前側の補助車輪13を支持している脚部を伸長させて、前側の補助車輪13を降下させ、主桁1上に接地させる。補助車輪13の接地後、前側車輪11を支持している脚部と共に、前側車輪11を上昇させて格納する。これにより、架設機10は、前側の補助車輪13と後側車輪12とで支持される。
ステップ3では、架設機10を前進させる。すなわち、前側の補助車輪13を主桁1上を走行させ、後側車輪12をレール5B、5C上を走行させる。これにより、架設機10は床版設置位置Xを跨ぐ。
ステップ4では、架設機10から設置用の床版2Dを降下させる。このとき、設置済みのレール5Cの前端部を支持している受梁7と干渉しないように、正規の設置位置よりやや前方に降下させる。
ステップ5では、架設機10のホイストクレーンにより吊り下げたまま、床版2Dを図の左側の正規の位置(設置済みの床版2Cに対し正規のピッチとなる位置)へスライドさせる。これにより、床版2Dが正規の位置に設置される。
ステップ6では、今回設置された床版2Dの前側に、架設機10から支持脚6付きの受梁7を降下させて、主桁1に支持させることで、受梁7を設置する。
そして、今回設置された床版2Dの前後の受梁7により支持させるように、架設機10からレール5Dを降下させて、レール5Dを設置する。
ステップ7では、架設機10の前側車輪11が今回設置したレール5Dの上方にくる位置まで、架設機10を後退させる。
次いで、前側車輪11を支持している脚部を伸長させて、前側車輪11を降下させ、レール5D上に接地させる。前側車輪11の接地後、前側の補助車輪13を支持している脚部と共に、前側の補助車輪13を上昇させて格納する。これにより、架設機10は、前側車輪11と後側車輪12とで支持される。
次いで、架設機10を後退させる。すなわち、前後の車輪11、12をレール5D、5C、5B、5A上を走行させる。これにより、架設機10は、左側図外の置き場へ、次に設置する床版、レール、及び、支持脚付きの受梁を受取りに行く。
以降は、ステップ1に戻り、床版架設作業を繰り返す。
本実施形態によれば、レール5は、床版2の設置に合わせて、設置済みの床版2の上方にのみ敷設し、架設機10は、レール5上を走行する前側車輪11及び後側車輪12と、前側車輪11より前方に昇降可能に設けられて主桁上を走行可能な前側補助車輪13とを備え、架設機10は、床版設置時に、前側補助車輪13を主桁1上に載せ、後側車輪12をレール5上に載せて、床版設置位置Xを跨ぐことを特徴とする。これにより、床版の設置の設置とレールの設置とを同時進行させることができる。
尚、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
尚、出願当初の請求項は以下の通りであった。
[請求項1]
主桁上にその延在方向に並べて床版を設置する床版架設方法であって、
少なくとも、設置済みの床版の上方に、前記設置済みの床版に荷重をかけることなく、前記主桁に支持させて、レールを敷設し、
設置用の床版を運搬する架設機を前記レール上を前進移動させて、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、前記運搬した床版を設置し、
床版設置後に、前記架設機を設置用の床版の受取りのために前記レール上を後退移動させることを特徴とする、床版架設方法。
[請求項2]
前記レールは、隣接する床版間において前記主桁上に配置した支持脚を介し、前記支持脚により支持されて前記主桁と直交する方向に延びる受梁により支持することを特徴とする、請求項1記載の床版架設方法。
[請求項3]
床版設置時に、床版は正規の床版設置位置より前方へ吊り下ろした後、後方へスライドさせて、正規の床版設置位置に設置することを特徴とする、請求項2記載の床版架設方法。
[請求項4]
前記レールは、床版の設置に先行して、設置済みの床版の上方から、床版設置位置を超える位置まで敷設し、
前記架設機は、床版設置時に、床版設置位置を跨いで、床版設置位置の前後のレール上に位置し、
床版設置位置のレールを取外してから、前記主桁上に床版を設置し、
床版設置後に、レールを復旧してから、前記架設機を後退移動させることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の床版架設方法。
[請求項5]
前記レールは、床版の設置に合わせて、設置済みの床版の上方にのみ敷設し、
前記架設機は、レール上を走行する前側車輪及び後側車輪と、前記前側車輪より前方に昇降可能に設けられて前記主桁上を走行可能な前側補助車輪とを備え、
前記架設機は、床版設置時に、前記前側補助車輪を前記主桁上に載せ、前記後側車輪を前記レール上に載せて、床版設置位置を跨ぐことを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の床版架設方法。
1 主桁
2(2A、2B、2C、・・・) 床版
5(5A,5B、・・・) レール
6 支持脚(束)
7 受梁
10 架設機
11、12 車輪
13 補助車輪

Claims (5)

  1. 橋軸直角方向に互いに間隔をあけて橋軸方向に延在する複数の主桁上にその延在方向に隣接してプレキャストコンクリート製の床版を設置する、橋梁における床版架設方法であって、
    少なくとも、橋軸方向に隣接する床版間における各主桁上に配置した支持脚と、各主桁上の前記支持脚によって支持されて橋軸直角方向に延在する受梁とを介して、前記複数の主桁に支持させて、レールを敷設し、
    前記レール上を前進移動させて設置用の床版を運搬し、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、前記運搬した床版を設置する、床版架設方法。
  2. 橋軸直角方向に互いに間隔をあけて橋軸方向に延在する複数の主桁上にその延在方向に隣接してプレキャストコンクリート製の床版を設置する、橋梁における床版架設方法であって、
    少なくとも、橋軸方向に隣接する床版間における各主桁上に配置した支持脚と、各主桁上の前記支持脚によって支持されて橋軸直角方向に延在する受梁とを介して、前記複数の主桁に支持させて、レールを敷設し、
    床版設置用の架設機を前記レール上を移動させて、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、床版を設置する、床版架設方法。
  3. 床版設置時に、床版は正規の床版設置位置より前方へ吊り下ろした後、後方へスライドさせて、正規の床版設置位置に設置する、請求項1又は請求項2に記載の床版架設方法。
  4. 橋軸方向に隣接する床版間には隙間があいており、
    該床版から前記隙間に向かって鉄筋が突出しており、
    前記隙間には床版設置後に間詰めコンクリートが打設される、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の床版架設方法。
  5. 前記鉄筋が前記主桁上には存在しない、請求項4に記載の床版架設方法。
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