JP7042706B2 - 床版架設方法 - Google Patents
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このため、床版の設置直後に、未完成状態の床版に架設機の荷重をかけることが好ましくない場合がある。
(1)少なくとも、橋軸方向に隣接する床版間における各主桁上に配置した支持脚と、各主桁上の前記支持脚によって支持されて橋軸直角方向に延在する受梁とを介して、前記複数の主桁に支持させて、レールを敷設し、
前記レール上を前進移動させて設置用の床版を運搬し、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、前記運搬した床版を設置する。
(2)少なくとも、橋軸方向に隣接する床版間における各主桁上に配置した支持脚と、各主桁上の前記支持脚によって支持されて橋軸直角方向に延在する受梁とを介して、前記複数の主桁に支持させて、レールを敷設し、
床版設置用の架設機を前記レール上を移動させて、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、床版を設置する。
図1は本発明に係る床版架設方法の第1実施形態のステップ1~4を示し、図2は同上第1実施形態のステップ5~7を示している。
各レール5(5A、5B、・・・)は、主桁1に支持脚(束)6及び受梁7を介して支持される。
例えば、標準レールの長さを1915mm、標準レールより長い仮レールRLの長さを2500mmとすると、標準レールより短い仮レールRSの長さは、2500-1915= 585mmとなる。
床版設置位置Xより左側には、主桁1上に床版2(2A、2B)が設置済みである。そして、主桁1上に、隣接する前後の床版2間(各床版2の前後)に位置させて、支持脚6付きの受梁7が配置され、前後の受梁7によって、各レール5(5A、5B)が支持されている。
そして、今回設置した床版2Cの前後の受梁7に支持させて、レール(標準レール)5Cを人力で設置し、今回設置した床版2Cの前側の受梁7ともう1つ前側の受梁7とに支持させて、標準レールより短い仮レールRSを人力で設置する。
そして、架設機10の後退移動後、次の床版設置位置Xの上方の短い仮レールRSと標準レール5Dとを点線示のように人力で撤去し、更に、これらを支えていた支持脚6付きの受梁7を点線示のように人力で撤去する。
以降は、ステップ1に戻り、仮レールRLの撤去から、床版架設作業を繰り返す。
図5は第1実施形態のステップ3の変形例である。
これに対し、図5の変形例では、架設機10自体を後退させることで、床版2Cを後側へスライドさせる。
従って、本実施形態では、架設機10は、左側図外の床版置き場から、1枚ずつ、設置用の床版2(例えば2C)をホイストクレーン等により吊り上げて運搬すると共に、前回の床版設置作業時に仮レールと置き換える形で一時的に回収したレール(例えば5C)を吊り上げた状態で、床版2の受取りと運搬を行っている。
その後、架設機10から設置用のレール(標準レール)5Cを降下させる。これにより、レール5Cを、今回設置した床版2Cの前後の受梁7に支持させて、設置する。
以降は、ステップ1に戻り、仮レールRLの撤去から、床版架設作業を繰り返す。
また、図10は図8(その[3]STEP1)のA矢視図に相当する正面図、図11は図10のB矢視図に相当する平面図である。
架設機10はまた、前側車輪11より前方に補助脚と共に昇降可能な補助車輪13を有し、補助車輪13は主桁1上を走行可能である。前側車輪11についても前側の脚と共に昇降可能としてある。
レール5の支持構造については、第1実施形態及び第2実施形態と同じで、設置済みの床版2に荷重をかけることはない。
床版設置位置Xより左側には、主桁1上に床版2(2A、2B、2C)が設置済みである。そして、主桁1上に、隣接する前後の床版2間(各床版2の前後)に位置させて、支持脚6付きの受梁7が配置され、前後の受梁7によりレール5(5A、5B、5C)が支持されている。
そして、架設機10は、レール5A、5B、5C上を走行し、前側車輪11がレール5C上に、後側車輪12がレール5B上に位置する。このとき、前側車輪11より前方の補助車輪13は、レール5Cの先端より前側で、主桁1の上方に位置している。
そして、今回設置された床版2Dの前後の受梁7により支持させるように、架設機10からレール5Dを降下させて、レール5Dを設置する。
次いで、前側車輪11を支持している脚部を伸長させて、前側車輪11を降下させ、レール5D上に接地させる。前側車輪11の接地後、前側の補助車輪13を支持している脚部と共に、前側の補助車輪13を上昇させて格納する。これにより、架設機10は、前側車輪11と後側車輪12とで支持される。
次いで、架設機10を後退させる。すなわち、前後の車輪11、12をレール5D、5C、5B、5A上を走行させる。これにより、架設機10は、左側図外の置き場へ、次に設置する床版、レール、及び、支持脚付きの受梁を受取りに行く。
以降は、ステップ1に戻り、床版架設作業を繰り返す。
尚、出願当初の請求項は以下の通りであった。
[請求項1]
主桁上にその延在方向に並べて床版を設置する床版架設方法であって、
少なくとも、設置済みの床版の上方に、前記設置済みの床版に荷重をかけることなく、前記主桁に支持させて、レールを敷設し、
設置用の床版を運搬する架設機を前記レール上を前進移動させて、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、前記運搬した床版を設置し、
床版設置後に、前記架設機を設置用の床版の受取りのために前記レール上を後退移動させることを特徴とする、床版架設方法。
[請求項2]
前記レールは、隣接する床版間において前記主桁上に配置した支持脚を介し、前記支持脚により支持されて前記主桁と直交する方向に延びる受梁により支持することを特徴とする、請求項1記載の床版架設方法。
[請求項3]
床版設置時に、床版は正規の床版設置位置より前方へ吊り下ろした後、後方へスライドさせて、正規の床版設置位置に設置することを特徴とする、請求項2記載の床版架設方法。
[請求項4]
前記レールは、床版の設置に先行して、設置済みの床版の上方から、床版設置位置を超える位置まで敷設し、
前記架設機は、床版設置時に、床版設置位置を跨いで、床版設置位置の前後のレール上に位置し、
床版設置位置のレールを取外してから、前記主桁上に床版を設置し、
床版設置後に、レールを復旧してから、前記架設機を後退移動させることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の床版架設方法。
[請求項5]
前記レールは、床版の設置に合わせて、設置済みの床版の上方にのみ敷設し、
前記架設機は、レール上を走行する前側車輪及び後側車輪と、前記前側車輪より前方に昇降可能に設けられて前記主桁上を走行可能な前側補助車輪とを備え、
前記架設機は、床版設置時に、前記前側補助車輪を前記主桁上に載せ、前記後側車輪を前記レール上に載せて、床版設置位置を跨ぐことを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の床版架設方法。
2(2A、2B、2C、・・・) 床版
5(5A,5B、・・・) レール
6 支持脚(束)
7 受梁
10 架設機
11、12 車輪
13 補助車輪
Claims (5)
- 橋軸直角方向に互いに間隔をあけて橋軸方向に延在する複数の主桁上にその延在方向に隣接してプレキャストコンクリート製の床版を設置する、橋梁における床版架設方法であって、
少なくとも、橋軸方向に隣接する床版間における各主桁上に配置した支持脚と、各主桁上の前記支持脚によって支持されて橋軸直角方向に延在する受梁とを介して、前記複数の主桁に支持させて、レールを敷設し、
前記レール上を前進移動させて設置用の床版を運搬し、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、前記運搬した床版を設置する、床版架設方法。 - 橋軸直角方向に互いに間隔をあけて橋軸方向に延在する複数の主桁上にその延在方向に隣接してプレキャストコンクリート製の床版を設置する、橋梁における床版架設方法であって、
少なくとも、橋軸方向に隣接する床版間における各主桁上に配置した支持脚と、各主桁上の前記支持脚によって支持されて橋軸直角方向に延在する受梁とを介して、前記複数の主桁に支持させて、レールを敷設し、
床版設置用の架設機を前記レール上を移動させて、最新に設置された床版に隣接する床版設置位置に、床版を設置する、床版架設方法。 - 床版設置時に、床版は正規の床版設置位置より前方へ吊り下ろした後、後方へスライドさせて、正規の床版設置位置に設置する、請求項1又は請求項2に記載の床版架設方法。
- 橋軸方向に隣接する床版間には隙間があいており、
該床版から前記隙間に向かって鉄筋が突出しており、
前記隙間には床版設置後に間詰めコンクリートが打設される、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の床版架設方法。 - 前記鉄筋が前記主桁上には存在しない、請求項4に記載の床版架設方法。
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