JP7037412B2 - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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本発明は、プラズマエッチングによって、ウエーハを分割するウエーハの加工方法に関する。
交差する複数のストリートで区画された領域にそれぞれデバイスが形成された被加工物を個々のデバイスに分割する方法として、プラズマエッチングを被加工物に施すプラズマダイシングが用いられている。
プラズマダイシングは、レジスト膜をウエーハの表面の全体に塗布した後、露光装置でレジスト膜を露光して、ストリート上のレジスト膜を除去した後、残ったレジスト膜をマスクとして、プラズマエッチングでウエーハのストリートを除去して、個々のデバイスに分割する。このプラズマダイシングは、レジスト膜を形成するための高価な露光装置を用いる必要が生じ、ウエーハの分割に係るコストを高騰させる傾向であった。
この種の問題を解決するために、本願の出願人は、水溶性の保護膜をウエーハの表面の全体に塗布した後、紫外線又は熱等の外的刺激を付与して保護膜を硬化し、レーザー光線を用いたアブレーション加工によりストリート上の保護膜を除去した後、残った保護膜をマスクとして、プラズマエッチングでウエーハのストリートを除去して、個々のデバイスに分割する加工方法を提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-6587号公報
しかしながら、特許文献1に示された加工方法は、アブレーション加工によりストリート上の保護膜を除去する際に、レーザー光線でウエーハの基板にダメージを与えてしまう。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウエーハの基板に与えるダメージを抑制しながらもウエーハを個々のデバイスに分割することができるウエーハの加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、表面に分割予定ラインによって区画されたデバイスが複数形成されたウエーハを個々のデバイスに分割するウエーハの加工方法であって、該ウエーハの表面に保護膜を被覆する保護膜形成工程と、該保護膜形成工程の実施後に、該保護膜の該分割予定ラインと重なる位置にレーザー光線を照射して、該保護膜の表面から凹でかつ該保護膜を残存させる溝を形成する溝形成工程と、該溝形成工程の実施後に、第1のプラズマエッチングによって、該分割予定ラインと重なる位置に残っている該保護膜を除去し、該ウエーハの表面を露出する保護膜除去工程と、該保護膜除去工程の実施後に、該保護膜をマスクとして、第2のプラズマエッチングによってウエーハを分割する分割工程と、を少なくとも備えることを特徴とする。
前記ウエーハの加工方法において、該保護膜は、水溶性樹脂であり、該分割工程後に該保護膜を除去しても良い。
前記ウエーハの加工方法において、該ウエーハは、シリコン基板であり、該保護膜除去工程で使用するガスは、酸素系ガスであり、該分割工程で使用するガスは、フッ素系ガスであっても良い。
本発明は、ウエーハの基板に与えるダメージを抑制しながらもウエーハを個々のデバイスに分割することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハの一例を示す斜視図である。 図2は、図1中のII-II線に沿う断面図である。 図3は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜形成工程の液状樹脂を塗布する状態を模式的に示す図である。 図5は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜形成工程の塗布された液状樹脂を硬化させる状態を模式的に示す図である。 図6は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜形成工程後のウエーハの要部の断面図である。 図7は、図3に示されたウエーハの加工方法の溝形成工程を模式的に示す斜視図である。 図8は、図3に示されたウエーハの加工方法の溝形成工程を示すウエーハの要部の断面図である。 図9は、図3に示されたウエーハの加工方法の溝形成工程後のウエーハの要部の断面図である。 図10は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜除去工程前に環状フレームに支持されたウエーハの斜視図である。 図11は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜除去工程及び分割工程で用いられるエッチング装置の一例を示す断面図である。 図12は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜除去工程後のウエーハの要部の断面図である。 図13は、図3に示されたウエーハの加工方法の分割工程後のウエーハの要部の断面図である。 図14は、図3に示されたウエーハの加工方法の洗浄工程を模式的に示す図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウエーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハの一例を示す斜視図である。図2は、図1中のII-II線に沿う断面図である。図3は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係るウエーハの加工方法は、図1及び図2に示すウエーハ1の加工方法である。実施形態1では、ウエーハ1は、シリコンで構成されたシリコン基板2からなる円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。ウエーハ1は、図1及び図2に示すように、シリコン基板2の表面3に分割予定ライン4によって区画されたデバイス5が複数形成されている。また、実施形態1において、ウエーハ1は、分割予定ライン4上にTEG(Test Element Group)等の金属からなる部材が形成されていない。
実施形態1において、デバイス5は、Power Device、RFID(Radio Frequency Identifier)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、又はCMOS(Complementary MOS)であるが、これらに限定されない。また、実施形態1において、デバイス5は、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の従来から用いられてきた集積回路よりも小型であり、例えば、200μm~5000μm×200μm~5000μm程度の大きさである。また、図1は、平ッ面形状が矩形状のデバイス5を示しているが、本発明では、デバイス5の平面形状は、矩形状に限定されることなく、円形、各種の多角形等の種々の形状でも良い。
実施形態1に係るウエーハの加工方法は、図1及び図2に示すウエーハ1を個々のデバイス5に分割する方法である。ウエーハの加工方法は、図3に示すように、保護膜形成工程ST1と、溝形成工程ST2と、保護膜除去工程ST3と、分割工程ST4と、洗浄工程ST5とを備える。
(保護膜形成工程)
図4は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜形成工程の液状樹脂を塗布する状態を模式的に示す図である。図5は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜形成工程の塗布された液状樹脂を硬化させる状態を模式的に示す図である。図6は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜形成工程後のウエーハの要部の断面図である。
保護膜形成工程ST1は、ウエーハ1の表面3の全体を保護膜10で被覆する工程である。実施形態1において、保護膜形成工程ST1では、図4に示すように、ウエーハ1の表面3の裏側の裏面6を保護膜被覆装置20の保持テーブル21の保持面上に吸引保持し、保持テーブル21に保持されたウエーハ1の上方に、液状樹脂11を噴射する噴射ノズル22を位置付ける。保護膜形成工程ST1では、保護膜被覆装置20は、図4に示すように、保持テーブル21を軸心回りに回転させながら、ウエーハ1の表面3に噴射ノズル22から液状樹脂11を噴射する。
実施形態1において、噴射ノズル22は、図4に示すように、噴射ノズル22内の中央の流通路23を通る液状樹脂11を、噴射ノズル22の先端部で外周側から供給される圧縮エアー16に混ぜながら先端部から霧状に噴射する。なお、図4は、噴射ノズル22を極めて簡略化して示したが、噴射ノズル22として、一般的に知られたエアーブラシ等の構成を採用することができる。
また、液状樹脂11は、水溶性であるともに紫外線12(図5に示す)が照射されると硬化する液状の樹脂である。実施形態1において、液状樹脂11は、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol:PVA)又はポリビニルピロリドン(polyvinyl pyrrolidone:PVP)等の水溶性樹脂であり、後述する分割工程ST4の第2のプラズマエッチングで使用される第2のエッチングガス62に対して耐性を有するものである。
保護膜形成工程ST1では、保護膜被覆装置20は、ウエーハ1に対して所定量の液状樹脂11を噴射した後、噴射ノズル22からの液状樹脂11の噴射を停止し、ウエーハ1を保持した保持テーブル21を図5に示す紫外線照射器24の直下に移動させる。保護膜被覆装置20は、保持テーブル21が紫外線照射器24の直下に移動させられたならば、紫外線照射器24から紫外線12を照射して、液状樹脂11を硬化させ、図6に示すように、所定の厚さの保護膜10をウエーハ1の表面3上に形成する。このように、実施形態1では、保護膜10は、水溶性樹脂である。ウエーハの加工方法は、ウエーハ1の表面3全体に保護膜10を被覆すると、溝形成工程ST2に進む。
(溝形成工程)
図7は、図3に示されたウエーハの加工方法の溝形成工程を模式的に示す斜視図である。図8は、図3に示されたウエーハの加工方法の溝形成工程を示すウエーハの要部の断面図である。図9は、図3に示されたウエーハの加工方法の溝形成工程後のウエーハの要部の断面図である。
溝形成工程ST2は、保護膜形成工程ST1の実施後に、保護膜10側から分割予定ライン4にレーザー光線31を照射して、分割予定ライン4上に積層された保護膜10に分割予定ライン4に至らない溝7を形成する工程である。
溝形成工程ST2では、レーザー加工装置30が保護膜10により表面3が被覆されたウエーハ1の裏面6を図示しない保持テーブルに吸引保持し、図示しない撮像ユニットで保持テーブルに保持されたウエーハ1を撮像して、ウエーハ1とレーザー光線照射ユニット32との位置合わせを行うアライメントを遂行する。
溝形成工程ST2では、レーザー加工装置30が、図示しないX軸移動ユニット及びY軸移動ユニット等にレーザー光線照射ユニット32と保持テーブルとを各分割予定ライン4に沿って相対的移動させながらレーザー光線照射ユニット32から保護膜10に対して吸収性を有する波長(実施形態1では、355nm)のレーザー光線31を図7及び図8に示すように各分割予定ライン4の幅方向の中央に照射する。溝形成工程ST2では、レーザー加工装置30が各分割予定ライン4の幅方向の中央にアブレーション加工を施して、分割予定ライン4の幅方向の中央の保護膜10の表層側の部分を除去して、図9に示すように、保護膜10の表面3から凹でかつ各分割予定ライン4の幅方向の中央に保護膜10を残存させる溝7を各分割予定ライン4の長手方向に沿って形成する。
なお、実施形態1において、溝形成工程ST2において形成される溝7の底の保護膜10の厚み101は、溝形成工程ST2においてレーザー光線31が分割予定ライン4に与えるダメージを抑制できかつ保護膜除去工程ST3において分割予定ライン4を露出させることができる厚みである。ウエーハの加工方法は、ウエーハ1の全ての分割予定ライン4に溝7を形成すると、保護膜除去工程ST3に進む。
(保護膜除去工程)
図10は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜除去工程前に環状フレームに支持されたウエーハの斜視図である。図11は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜除去工程及び分割工程で用いられるエッチング装置の一例を示す断面図である。図12は、図3に示されたウエーハの加工方法の保護膜除去工程後のウエーハの要部の断面図である。
保護膜除去工程ST3は、溝形成工程ST2の実施後に、第1のプラズマエッチングによって分割予定ライン4上に残っている保護膜10を除去するステップである。保護膜除去工程ST3の実施前に、ウエーハ1は、図10に示すように、表面3の裏側に外周に環状フレーム13が貼着された粘着テープ14が貼着されて、環状フレーム13の開口15内に支持される。
保護膜除去工程ST3では、図11に示すエッチング装置40が図示しないゲートバルブを開け、ウエーハ1をチャンバ41内に搬入し、ウエーハ1の裏面6側を粘着テープ14を介してチャックテーブル42に吸引保持する。
保護膜除去工程ST3では、エッチング装置40が排気口43を通してチャンバ41内を減圧し、チャックテーブル42に対向するエッチングガス供給手段44を図示しない移動手段により下降させる。保護膜除去工程ST3では、エッチング装置40がエッチングガス供給手段44とウエーハ1との距離を調整しながらエッチングガス供給部45からエッチングガス供給手段44を介して第1のエッチングガス61をチャンバ41内に噴射させるとともに、高周波電源46を作動させてエッチングガス供給手段44とチャックテーブル42との間に高周波電圧を印加し、チャンバ41内に供給された第1のエッチングガス61をプラズマ化させる。
なお、保護膜除去工程ST3で使用する第1のエッチングガス61は、プラズマ化することで保護膜10をエッチング(実施形態1では、保護膜10の厚みを一様に減少させるエッチング、異方性エッチング)するガスであり、実施形態1では、酸素系ガスである。第1のエッチングガス61は、酸素ガス(O)、アルゴンガス(Ar)、水素ガス(H)及び窒素ガス(N)のうち少なくとも一つにより構成される。なお、実施形態1では、第1のエッチングガス61は、酸素ガス(O)、又はアルゴンガス(Ar)であるのが望ましく、水素ガス(H)又は窒素ガス(N)でも良い。
保護膜除去工程ST3では、プラズマ化された第1のエッチングガス61は、ウエーハ1に引き込まれて、保護膜10の厚みを一様に減少させるエッチングを施して、溝7をウエーハ1の分割予定ライン4に向かって進行させる。保護膜除去工程ST3では、エッチング装置40が、分割予定ライン4上の保護膜10を除去できる所定時間、第1のエッチングガス61をエッチングガス供給手段44から噴射する。保護膜除去工程ST3では、エッチング装置40が所定時間、第1のエッチングガス61を噴射すると、図12に示すように、分割予定ライン4上の保護膜10を除去して、分割予定ライン4を露出させる。ウエーハの加工方法は、第1のエッチングガス61の所定時間の噴射を終了すると、分割工程ST4に進む。
(分割工程)
図13は、図3に示されたウエーハの加工方法の分割工程後のウエーハの要部の断面図である。分割工程ST4は、保護膜除去工程ST3の実施後に、ウエーハ1の表面3に残存した保護膜10をマスクとして、第2のプラズマエッチングによってウエーハ1を個々のデバイス5に分割する工程である。
分割工程ST4では、エッチング装置40がエッチングガス供給手段44とチャックテーブル42との間に高周波電圧を印加した状態で、エッチングガス供給手段44とウエーハ1との距離を調整しながらエッチングガス供給部45からエッチングガス供給手段44を介して第2のエッチングガス62をチャンバ41内に噴射させ、チャンバ41内に供給された第2のエッチングガス62をプラズマ化させて、溝7内で露出したシリコン基板2に溝を形成しかつ溝を裏面6に向かって進行させるエッチングステップと、エッチングステップに次いで溝の内面に被膜を堆積させる被膜堆積ステップとを交互に繰り返す。なお、被膜堆積ステップ後のエッチングステップは、溝の溝底の被膜を除去して溝の溝底をエッチングする。このように、分割工程ST4は、所謂ボッシュ法でウエーハ1をドライエッチングする。
なお、分割工程ST4のエッチングステップで使用する第2のエッチングガス62は、高周波電力により等方性を有するプラズマが発生させ、このプラズマがシリコン基板2に引き込まれて、シリコン基板2をエッチングして、シリコン基板2に形成した溝を裏面6に向かって進行させるフッ素系ガスである。分割工程ST4のエッチングステップで使用する第2のエッチングガス62は、六フッ化硫黄ガス(SF)、四フッ化炭素ガス(CF)及びアルゴンガス(Ar)のうち少なくとも一つにより構成される。
なお、分割工程ST4の被膜堆積ステップで使用する第2のエッチングガス62は、高周波電力によりプラズマを発生させ、このプラズマがシリコン基板2に引き込まれて、溝の内面に被膜を堆積させる。フッ素系ガスである。分割工程ST4の被膜堆積ステップで使用する第2のエッチングガス62は、六フッ化硫黄ガス(SF)、四フッ化炭素ガス(CF)及びアルゴンガス(Ar)のうち少なくとも一つにより構成される。また、分割工程ST4の被膜堆積ステップで使用する第2のエッチングガス62は、酸素ガス(O)でも良い。
分割工程ST4では、エッチング装置40は、シリコン基板2の厚さに応じて、エッチングステップと被膜堆積ステップとを繰り返す回数が予め設定されている。実施形態1において、分割工程ST4において、エッチングステップと被膜堆積ステップとを予め設定された回数繰り返されたウエーハ1は、図13に示すように、溝7内の分割予定ライン4が除去されて、個々のデバイス5に分割される。ウエーハの加工方法は、ウエーハ1を個々のデバイス5に分割すると、洗浄工程ST5に進む。
(洗浄工程)
図14は、図3に示されたウエーハの加工方法の洗浄工程を模式的に示す図である。洗浄工程ST5は、分割工程ST4後にウエーハ1の表面3に残存した保護膜10を除去する工程である。
実施形態1において、洗浄工程ST5では、図14に示すように、ウエーハ1の表面3の裏側の裏面6を粘着テープ14を介して洗浄装置70の図示しない保持テーブルの保持面上に吸引保持し、保持テーブルに保持されたウエーハ1の上方に、洗浄液71を噴射する洗浄液噴射ノズル72を位置付ける。洗浄工程ST5では、洗浄装置70は、図14に示すように、保持テーブルを軸心回りに回転させながら、ウエーハ1の表面3に洗浄液噴射ノズル72から洗浄液71を噴射する。
実施形態1において、洗浄液噴射ノズル72は、図14に示すように、洗浄液噴射ノズル72内の中央の流通路73を通る洗浄液71を、洗浄液噴射ノズル72の先端部で外周側から供給される圧縮エアー74に混ぜながら先端部から霧状に噴射する。なお、図14は、洗浄液噴射ノズル72を極めて簡略化して示したが、洗浄液噴射ノズル72として、一般的に知られたエアーブラシ等の構成を採用することができる。なお、実施形態1では、洗浄液71は、純水により構成される。
洗浄工程ST5では、洗浄装置70は、ウエーハ1に対して所定時間、所定量の洗浄液71を噴射して、保護膜10を除去する。洗浄工程ST5では、洗浄装置70は、保護膜10を除去した後、洗浄液噴射ノズル72からの洗浄液71の噴射を停止して、ウエーハ1を乾燥させる。ウエーハの加工方法は、ウエーハ1の保護膜10を除去し、ウエーハ1を乾燥させると、終了する。実施形態1に係るウエーハの加工方法によりウエーハ1から個々に分割されたデバイス5は、図示しないピックアップ装置等により粘着テープ14から取り外される。
実施形態1に係るウエーハの加工方法は、溝形成ステップST2において分割予定ライン4に至らない溝7を保護膜10に形成するので、レーザー光線31が分割予定ライン4に照射されることを抑制でき、ウエーハ1の基板であるシリコン基板2に与えるダメージを抑制することができる。
また、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、保護膜除去工程ST3において、第1のプラズマエッチングにより分割予定ライン4上に残っている保護膜10を除去するので、分割工程ST4前に分割予定ライン4を露出させることができる。その結果、ウエーハの加工方法は、ウエーハ1の基板であるシリコン基板2に与えるダメージを抑制しながらも、即ちシリコン基板2の品質を低下させることなく、ウエーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
また、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、水溶性樹脂により保護膜10を形成するので、高価な露光装置を要することなく、分割工程の第2のプラズマエッチングで用いるマスクを形成することができる。その結果、ウエーハの加工方法は、コストの高騰を抑制しながらもウエーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
また、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、分割工程ST4後に洗浄工程ST5を実施するので、デバイス5上の保護膜10を除去することができる。
また、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、保護膜除去工程ST3の第1のプラズマエッチングで使用する第1のエッチングガス61が、酸素系ガスであるので、保護膜除去工程ST3において水溶性樹脂からなる保護膜10をエッチングすることができ、溝7を形成することができる。
また、実施形態1に係るウエーハの加工方法は、分割工程ST4の第2のプラズマエッチングで使用する第2のエッチングガス62が、フッ素系ガスであるので、分割工程ST4においてシリコン基板2をエッチングすることができ、ウエーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
次に、本発明者は、前述した実施形態のウエーハの加工方法の保護膜除去工程ST3の効果を確認した。結果を表1に示す。
Figure 0007037412000001
表1では、溝形成工程ST2後の溝7が形成され、溝7の底に保護膜10が残ったウエーハ1に保護膜除去工程ST3を実施した。表1の本発明品は、第1のエッチングガス61として酸素系ガスを用い、比較例1は、第1のエッチングガス61としてフッ素系ガスを用いた。表1は、本発明品及び比較例1の分割予定ライン4の露出の状況、即ち、保護膜10をエッチングできるものを丸とし、保護膜10をエッチングできないものをバツとした。
表1によれば、本発明品は、保護膜10を除去できて分割予定ライン4を露出させることができるのに対して、比較例1は、保護膜10を除去できずに分割予定ライン4を露出させることができなかった。よって、表1によれば、第1のエッチングガス61として、酸素系ガスを用いることによって、保護膜除去工程ST3において、保護膜10を除去できることが明らかとなった。
次に、本発明者は、前述した実施形態のウエーハの加工方法の分割工程ST4の効果を確認した。結果を表2に示す。
Figure 0007037412000002
表2では、保護膜除去工程ST3後の溝7の底に分割予定ライン4が露出したウエーハ1に分割工程ST4を実施した。表2の本発明品は、エッチングステップと被膜堆積ステップとの双方の第2のエッチングガス62としてフッ素系ガスを用い、比較例2は、エッチングステップと被膜堆積ステップとの双方の第2のエッチングガス62として酸素系ガスを用いた。表2は、本発明品及び比較例2のデバイス5への分割の状況、即ち、シリコン基板2をエッチングできるものを丸とし、シリコン基板2をエッチングできないものをバツとした。
表2によれば、本発明品は、シリコン基板2をエッチングできて個々のデバイス5に分割することができるのに対して、比較例2は、シリコン基板2をエッチングできずに個々のデバイス5に分割することができなかった。よって、表2によれば、第2のエッチングガス62として、フッ素系ガスを用いることによって、分割工程ST4において、個々のデバイス5に分割できることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 ウエーハ
2 シリコン基板
3 表面
4 分割予定ライン
5 デバイス
7 溝
10 保護膜
31 レーザー光線
61 第1のエッチングガス(ガス)
62 第2のエッチングガス(ガス)
ST1 保護膜形成工程
ST2 溝形成工程
ST3 保護膜除去工程
ST4 分割工程

Claims (3)

  1. 表面に分割予定ラインによって区画されたデバイスが複数形成されたウエーハを個々のデバイスに分割するウエーハの加工方法であって、
    該ウエーハの表面に保護膜を被覆する保護膜形成工程と、
    該保護膜形成工程の実施後に、該保護膜の該分割予定ラインと重なる位置にレーザー光線を照射して、該保護膜の表面から凹でかつ該保護膜を残存させる溝を形成する溝形成工程と、
    該溝形成工程の実施後に、第1のプラズマエッチングによって、該分割予定ラインと重なる位置に残っている該保護膜を除去し、該ウエーハの表面を露出する保護膜除去工程と、
    該保護膜除去工程の実施後に、該保護膜をマスクとして、第2のプラズマエッチングによってウエーハを分割する分割工程と、
    を少なくとも備えることを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 該保護膜は、水溶性樹脂であり、該分割工程後に該保護膜を除去する請求項1に記載のウエーハの加工方法。
  3. 該ウエーハは、シリコン基板であり、
    該保護膜除去工程で使用するガスは、酸素系ガスであり、
    該分割工程で使用するガスは、フッ素系ガスであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウエーハの加工方法。
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