JP7036389B1 - 天然色素を含む食品組成物 - Google Patents
天然色素を含む食品組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7036389B1 JP7036389B1 JP2020155294A JP2020155294A JP7036389B1 JP 7036389 B1 JP7036389 B1 JP 7036389B1 JP 2020155294 A JP2020155294 A JP 2020155294A JP 2020155294 A JP2020155294 A JP 2020155294A JP 7036389 B1 JP7036389 B1 JP 7036389B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pigment
- pigments
- food composition
- monascus
- ginger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Abstract
Description
(1)水性媒体と、天然物の細片とを含み、かつ、
天然色素として下記の(i)及び(ii):
(i)モナスカス色素と、カロテノイド色素及びアントシアニン色素から選択される1以上との組み合わせ、
(ii)イリドイド色素
の一方又は両方を含む、食品組成物。
(2)モナスカス色素が、ベニコウジ黄色素及びベニコウジ色素から選択される1以上であり、
カロテノイド色素が、アナトー色素、オレンジ色素、クチナシ黄色素、デュナリエラカロテン、トウガラシ色素、トマト色素、ニンジンカロテン、パーム油カロテン、ファフィア色素、ヘマトコッカス藻色素、マリーゴールド色素及びサフラン色素から選択される1以上であり、
アントシアニン色素が、ブドウ果皮色素、ムラサキイモ色素、ムラサキトウモロコシ色素、ムラサキヤマイモ色素、アカキャベツ色素、アカゴメ色素、アカダイコン色素、ウグイスカグラ色素、エルダーベリー色素、カウベリー色素、グーズベリー色素、クランベリー色素、サーモンベリー色素、シソ色素、ストロベリー色素、ダークスィートチェリー色素、チェリー色素、チンブルベリー色素、デュベリー色素、ハイビスカス色素、ハクルベリー色素、ブドウ果汁色素、ブラックカーラント色素、ブラツクベリー色素、プラム色素、ブルーベリー色素、ボイセンベリー色素、ホワートルベリー色素、マルベリー色素、モレロチェリー色素、ラズベリー色素、レッドカーラント色素及びローガンベリー色素から選択される1以上である、
(1)に記載の食品組成物。
(3)イリドイド色素が、クチナシ青色素及びクチナシ赤色素から選択される1以上である、(1)又は(2)に記載の食品組成物。
(4)天然物の細片が1~200mm3の体積を有する、(1)~(3)のいずれかに記載の食品組成物。
(5)pHが2.5~4.8である、(1)~(4)のいずれかに記載の食品組成物。
(6)天然物が、野菜又は果実である、(1)~(5)のいずれかに記載の食品組成物。
(7)天然物が、しょうが、大根、わさび又はにんにくである、(6)に記載の食品組成物。
(8)水性媒体と天然物の細片とを含む混合物を調製する工程、並びに、
下記の(i)及び(ii):
(i)モナスカス色素と、カロテノイド色素及びアントシアニン色素から選択される1以上との組み合わせ、
(ii)イリドイド色素
の一方又は両方を配合する工程、
を含む、(1)に記載の食品組成物の製造方法。
本明細書に開示する食品組成物は、水性媒体と天然物の細片とを含み、更に、着色のための所定の天然色素を含むことを特徴とする。
本明細書に開示する食品組成物は、天然色素として下記の(i)及び(ii):
(i)モナスカス色素と、カロテノイド色素及びアントシアニン色素から選択される1以上との組み合わせ、
(ii)イリドイド色素
の一方又は両方を含むことを特徴とする。
すなわち、食品組成物は、天然色素として、(i)モナスカス色素とカロテノイド色素とを組み合わせて含むか、(i)モナスカス色素とアントシアニン色素とを組み合わせて含むか、(i)モナスカス色素とカロテノイド色素とアントシアニン色素とを組み合わせて含むか、(ii)イリドイド色素を単独で含むか、あるいは、前記(i)のいずれかの組み合わせと、(ii)イリドイド色素とを組み合わせて含む。
これらの天然色素は好ましくは赤色を呈する。
本明細書に開示する食品組成物は、
水性媒体と天然物の細片とを含む混合物を調製する工程、並びに、
下記の(i)及び(ii):
(i)モナスカス色素と、カロテノイド色素及びアントシアニン色素から選択される1以上との組み合わせ、
(ii)イリドイド色素
の一方又は両方を配合する工程、
を含む方法により製造することができる。
前記色素を配合する工程は、前記混合物を調製する工程の前に行っても良いし、同時に行っても良いし、後に行っても良い。
表1に示す原料(色素は表2に示す)を、スピードカッターで粉砕・混合して調製したおろししょうが組成物を、チューブ容器に充填して、チューブ容器入りのおろししょうが組成物を調製した。色素は、各試験区のおろししょうが組成物で、赤色の濃さが同程度となるように、適当量用いた。チューブ容器入りのおろししょうが組成物は、水性媒体中に、各々が約30mm3の体積を有するしょうがの細片が分散する形態であった。
<評価1>
粉砕・混合して調製したおろししょうが組成物に含まれる、しょうがの細片と水性媒体の色調を調べた。結果を表2に示す。各実施例及び比較例のおろししょうが組成物の外観の写真を図1に示す。
○:しょうがの細片と水性媒体が、十分に赤色に着色されている。
×:水性媒体だけが赤色に着色され、しょうがの細片は十分に赤色に着色されていない。
製造直後のチューブ容器入りのおろししょうが組成物を、卵液に加えて、常法によって卵焼きを調理し、卵焼きに含まれるしょうがの細片を調べた。結果を表2に示す。各実施例及び比較例のおろししょうが組成物を用いて調理した卵焼きの断面の写真を図3に示す。
○:卵焼きの中に、赤色に着色されたしょうがの細片が分散し、しょうがの細片が、チューブ容器入りのおろししょうがと同等の赤色を呈する。
△:卵焼きの中に、赤色に着色されたしょうがの細片が認められるが、しょうがの細片が、チューブ容器入りのおろししょうがに比べて、異なる色調を呈するか、赤色が薄くなっている。
×:卵焼きの中に、赤色に着色されたしょうがの細片が認められず、通常の卵焼きと変わらない外観である。
チューブ容器入りのおろししょうが組成物に対して、製造後10日間、25℃で10000ルクスの光照射を行った後、しょうがの細片と水性媒体を調べた。結果を表2に示す。また、図2で、各実施例及び比較例のおろししょうが組成物の製造時の写真を各図面の左側に、10日間光照射試験後の写真を各図面の右側に示す。
○:しょうがの細片と水性媒体が、光照射前と同等の赤色を呈する。
△:しょうがの細片と水性媒体の赤色が、光照射前と比べて薄くなっている。
×:しょうがの細片と水性媒体の赤色が、光照射前と比べて、異なる色調を呈するか、完全に退色している。
チューブ容器入りのおろししょうが組成物を、40℃で2週間保持する加速試験を行った後、水性媒体としょうがの細片を調べた。結果を表2に示す。
○:しょうがの細片と水性媒体が、加速試験前と同等の赤色を呈する。
△:しょうがの細片と水性媒体の赤色が、加速試験前と比べて薄くなっている。
×:しょうがの細片と水性媒体の赤色が、加速試験前と比べて、異なる色調を呈するか、完全に退色している。
おろししょうが組成物を用いて調理した卵焼きの断面の写真を示す図3から明らかなように、実施例1~3では、卵焼きの中に、赤色に着色されたしょうがの細片が、はっきりと確認できる。
実施例4として、大根99.1質量%、ベニコウジ色素0.6質量%及びトマト色素0.3質量%を、スピードカッターで粉砕・混合して調製した大根おろし組成物を、チューブ容器に充填して、チューブ容器入りの大根おろし組成物を調製した。上記組成物は、水性媒体に約5mm3の体積を有する大根の細片が分散する形態であった。
Claims (7)
- 水性媒体と、天然物の細片とを含み、かつ、
天然色素として下記の(i):
(i)モナスカス色素と、カロテノイド色素との組み合わせ
を含む、食品組成物(ただし、ヘム鉄と、ベニコウジ色素及び/又はアナトー色素との組み合わせを含む食品組成物、並びに、コチニール赤色素を含む食品組成物を除く)。 - モナスカス色素が、ベニコウジ黄色素及びベニコウジ色素から選択される1以上であり、
カロテノイド色素が、アナトー色素、オレンジ色素、クチナシ黄色素、デュナリエラカロテン、トウガラシ色素、トマト色素、ニンジンカロテン、パーム油カロテン、ファフィア色素、ヘマトコッカス藻色素、マリーゴールド色素及びサフラン色素から選択される1以上である、
請求項1に記載の食品組成物。 - 天然物の細片が1~200mm3の体積を有する、請求項1又は2に記載の食品組成物。
- pHが2.5~4.8である、請求項1~3のいずれか1項に記載の食品組成物。
- 天然物が、野菜又は果実である、請求項1~4のいずれか1項に記載の食品組成物。
- 天然物が、しょうが、大根、わさび又はにんにくである、請求項5に記載の食品組成物。
- 水性媒体と天然物の細片とを含む混合物を調製する工程、並びに、
下記の(i):
(i)モナスカス色素と、カロテノイド色素との組み合わせ
を配合する工程(ただし、ヘム鉄と、ベニコウジ色素及び/又はアナトー色素との組み合わせを配合する工程、並びに、コチニール赤色素を更に配合する工程を除く)、
を含む、請求項1に記載の食品組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020155294A JP7036389B1 (ja) | 2020-09-16 | 2020-09-16 | 天然色素を含む食品組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020155294A JP7036389B1 (ja) | 2020-09-16 | 2020-09-16 | 天然色素を含む食品組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP7036389B1 true JP7036389B1 (ja) | 2022-03-15 |
JP2022049204A JP2022049204A (ja) | 2022-03-29 |
Family
ID=80853704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020155294A Active JP7036389B1 (ja) | 2020-09-16 | 2020-09-16 | 天然色素を含む食品組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7036389B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB202211084D0 (en) * | 2022-07-29 | 2022-09-14 | Givaudan Sa | Composition |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001269134A (ja) | 2000-03-28 | 2001-10-02 | Niigata Prefecture | サクラの赤色色素を用いた食品の着色方法及びモモの赤色色素を用いた食品の着色方法 |
JP2002112734A (ja) | 2000-10-10 | 2002-04-16 | Sanei Gen Ffi Inc | アントシアニン系色素含有食品 |
JP2007209296A (ja) | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Kikkoman Corp | 生姜風味液状調味料 |
JP2012213385A (ja) | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Riken Vitamin Co Ltd | 赤色に着色された漬物の製造方法 |
CN104448924A (zh) | 2013-09-22 | 2015-03-25 | 青岛中人智业生物科技有限公司 | 一种天然色素组合物 |
CN106234918A (zh) | 2016-07-30 | 2016-12-21 | 广州市威伦食品有限公司 | 一种天然棕色食用色素及其制备方法 |
JP2017195827A (ja) | 2016-04-27 | 2017-11-02 | ブリリアントアソシエイツ株式会社 | わさび加工品 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2531532B2 (ja) * | 1988-05-26 | 1996-09-04 | ハウス食品株式会社 | 殺菌済おろし生姜の製造法 |
JPH057456A (ja) * | 1991-06-28 | 1993-01-19 | San Ei Chem Ind Ltd | 漬物の赤色着色方法 |
JPH0923846A (ja) * | 1995-07-14 | 1997-01-28 | Riken Vitamin Co Ltd | 低pH食品の着色法 |
JPH11187846A (ja) * | 1997-12-26 | 1999-07-13 | Q P Corp | 鉄分強化食品 |
-
2020
- 2020-09-16 JP JP2020155294A patent/JP7036389B1/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001269134A (ja) | 2000-03-28 | 2001-10-02 | Niigata Prefecture | サクラの赤色色素を用いた食品の着色方法及びモモの赤色色素を用いた食品の着色方法 |
JP2002112734A (ja) | 2000-10-10 | 2002-04-16 | Sanei Gen Ffi Inc | アントシアニン系色素含有食品 |
JP2007209296A (ja) | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Kikkoman Corp | 生姜風味液状調味料 |
JP2012213385A (ja) | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Riken Vitamin Co Ltd | 赤色に着色された漬物の製造方法 |
CN104448924A (zh) | 2013-09-22 | 2015-03-25 | 青岛中人智业生物科技有限公司 | 一种天然色素组合物 |
JP2017195827A (ja) | 2016-04-27 | 2017-11-02 | ブリリアントアソシエイツ株式会社 | わさび加工品 |
CN106234918A (zh) | 2016-07-30 | 2016-12-21 | 广州市威伦食品有限公司 | 一种天然棕色食用色素及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022049204A (ja) | 2022-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Mortensen | Carotenoids and other pigments as natural colorants | |
JP4673273B2 (ja) | 水分散性油溶性色素結晶製剤 | |
KR102049488B1 (ko) | 카로테노이드 색소의 용기로의 부착 방지 방법 | |
JPH05507111A (ja) | 色の安定したカロチノイド顔料組成物およびこれによって着色された食物 | |
JP7036389B1 (ja) | 天然色素を含む食品組成物 | |
JP3498212B2 (ja) | アントシアニン系色素含有食品 | |
JP6078043B2 (ja) | リコペン結晶の水分散性組成物 | |
JPH0984566A (ja) | 飲料の赤橙色着色方法 | |
JPH0790188A (ja) | 赤色着色料の製造方法 | |
Kendrick | Coloring aqueous food types | |
JP6100227B2 (ja) | β−カロテン結晶の水分散性組成物 | |
JP5280571B1 (ja) | 食品用液体色素製剤およびそれを用いる加工食品の製造方法 | |
JP4013018B2 (ja) | 色素退色防止剤及びそれを含有する食品 | |
JP3560105B2 (ja) | カロチノイド系色素用褪変色防止剤及び褪変色防止法 | |
JP5882042B2 (ja) | 魚肉ソーセージの着色方法 | |
JPS62244370A (ja) | 水−油型乳化着色液 | |
JPS6075256A (ja) | 油溶性色素の製造法 | |
JP2011000009A (ja) | 着色魚肉ソーセージの製造方法、着色魚肉ソーセージおよび魚肉ソーセージ用着色剤 | |
JPH0260548A (ja) | ペースト状食品 | |
TW202348146A (zh) | 包含類胡蘿蔔素以改善著色的食品及其製造方法 | |
JP6240427B2 (ja) | ハムの着色方法 | |
JP2022183789A (ja) | 組成物及びココナッツミルク含有食品の製造方法 | |
JPH0258576A (ja) | 食用天然色素 | |
Saltmarsh | Individual Additives: Additives Permitted in the EU in 2020 | |
JP2000253850A (ja) | 褪色の抑制された色素 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A625 | Written request for application examination (by other person) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625 Effective date: 20210114 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20210114 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20210301 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210406 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210604 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210629 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210921 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211119 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220201 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220221 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7036389 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R157 | Certificate of patent or utility model (correction) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157 |