JP7035636B2 - 晶析設備および晶析方法 - Google Patents

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本発明は、晶析設備および晶析方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば硫酸ニッケル結晶を得るのに用いられる晶析設備、および硫酸ニッケル結晶の晶析方法に関する。
晶析設備の操業を継続するにしたがい、晶析装置の内壁、熱交換器の伝熱面などに結晶が固着する(以下、この固着した結晶のことをスケールと称することがある。)。そのため、晶析設備は定期的に操業を停止してスケールを除去する必要がある。スケールの除去は洗缶操作により行なわれる。洗缶操作は晶析装置内へ温水を供給して液温を上昇させつつ撹拌を行なう操作である。固着した結晶を洗缶操作により溶解し除去できる。洗缶操作には長時間、例えば10時間を要する。そのため、洗缶操作の頻度が高いと、操業停止時間が長くなり、晶析設備の実稼働率が低下する。また、晶析設備の通常操業では晶析装置内のスラリーを加熱して濃縮する。洗缶操作を行なうと、濃縮されたスラリーを希釈溶解し、その後に改めて加熱による濃縮操作を行なうことになる。そのため、洗缶操作の頻度が高いと、余分なエネルギーを消費することになる。
そこで、晶析設備におけるスケールの発生を抑制することが求められている。例えば、特許文献1には、硫酸ニッケルの晶析設備において、原液のニッケル濃度を所定範囲に調整することで、スケールの発生を抑制することが開示されている。
また、一般に、晶析設備で製造される結晶には、製品として適正な粒径が設定されている。適正な粒径に満たない粒径の結晶は晶析設備内で繰り返し処理される。そのため、晶析装置において適正な粒径の結晶を効率よく生成し、規格外結晶を減少させれば、晶析設備の操業効率が高くなる。
特開2016-29017号公報
上記事情に鑑み、本発明はスケールの発生を抑制できる晶析設備および晶析方法を提供することを目的とする。または、本発明は適正な粒径の結晶を効率よく製造できる晶析設備および晶析方法を提供することを目的とする。
第1発明の晶析設備は、晶析対象成分の溶液である原液と、母液と、規格外の粒径を有する規格外結晶とを混合する混合槽と、前記混合槽から排出された混合液が供給され、該混合液の水分を蒸発させることにより晶析対象成分を晶析する晶析装置と、前記晶析装置から排出されたスラリーを結晶と前記母液とに固液分離する固液分離装置と、前記固液分離装置で得られた前記結晶を、規格内の粒径を有する規格内結晶と前記規格外結晶とに分級する分級装置と、前記混合槽内の前記混合液の温度を調整する温度調整装置と、を備え、前記固液分離装置で得られた前記母液は前記混合槽に供給され、前記分級装置で得られた前記規格外結晶は前記混合槽に供給されることを特徴とする。
第2発明の晶析設備は、第1発明において、前記温度調整装置は前記混合液を冷却する冷却装置であることを特徴とする。
第3発明の晶析設備は、第1発明において、前記温度調整装置は前記混合液を加熱する加熱装置であることを特徴とする。
第4発明の晶析設備は、第1、第2または第3発明において、前記原液は硫酸ニッケル水溶液であることを特徴とする。
第5発明の晶析方法は、晶析対象成分の溶液である原液と、母液と、規格外の粒径を有する規格外結晶とを混合槽で混合し、前記混合槽から抜き出した混合液を晶析装置に供給し、該混合液から晶析対象成分を晶析し、前記晶析装置から抜き出したスラリーを結晶と前記母液とに固液分離し、固液分離により得られた前記結晶を、規格内の粒径を有する規格内結晶と前記規格外結晶とに分級し、固液分離により得られた前記母液を前記混合槽に供給し、分級により得られた前記規格外結晶を前記混合槽に供給し、前記混合槽内の前記混合液の温度を調整することで、前記規格外結晶の溶解を抑制または促進することを特徴とする。
第6発明の晶析方法は、第5発明において、前記混合槽内の前記混合液を冷却することを特徴とする。
第7発明の晶析方法は、第5発明において、前記混合槽内の前記混合液を加熱することを特徴とする。
第8発明の晶析方法は、第5、第6または第7発明において、前記原液は硫酸ニッケル水溶液であることを特徴とする。
第1発明によれば、温度調整装置により混合液の温度を調整できる。混合液の温度を低くすれば規格外結晶の溶解が抑制され、晶析装置に供給される種晶の数を増やすことができ、スケールの発生を抑制できる。混合液の温度を高くすれば規格外結晶の溶解が促進され、晶析装置に供給される種晶の数を減らすことができ、晶析装置から排出されるスラリー中の結晶の粒径を大きくすることができる。
第2発明によれば、冷却装置により混合液の温度を低くできる。混合液に含まれる規格外結晶の溶解が抑制され、晶析装置に供給される種晶の数を増やすことができ、スケールの発生を抑制できる。
第3発明によれば、加熱装置により混合液の温度を高くできる。混合液に含まれる規格外結晶の溶解が促進され、晶析装置に供給される種晶の数を減らすことができ、晶析装置から排出されるスラリー中の結晶の粒径を大きくすることができる。
第4発明によれば、硫酸ニッケル結晶の製造において、スケールの発生を抑制でき、また、適正な粒径の結晶を効率よく製造できる。
第5発明によれば、混合液の温度を低くすれば規格外結晶の溶解が抑制され、晶析装置に供給される種晶の数を増やすことができ、スケールの発生を抑制できる。混合液の温度を高くすれば規格外結晶の溶解が促進され、晶析装置に供給される種晶の数を減らすことができ、晶析装置から排出されるスラリー中の結晶の粒径を大きくすることができる。
第6発明によれば、混合液に含まれる規格外結晶の溶解が抑制され、晶析装置に供給される種晶の数を増やすことができ、スケールの発生を抑制できる。
第7発明によれば、混合液に含まれる規格外結晶の溶解が促進され、晶析装置に供給される種晶の数を減らすことができ、晶析装置から排出されるスラリー中の結晶の粒径を大きくすることができる。
第8発明によれば、硫酸ニッケル結晶の製造において、スケールの発生を抑制でき、また、適正な粒径の結晶を効率よく製造できる。
本発明の一実施形態に係る晶析設備の説明図である。 原液のニッケル濃度と積算蒸気量との関係を示すグラフである。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る晶析設備1および晶析方法は、原液を用いて晶析し、製品としての結晶を製造する設備および方法である。原液は晶析対象成分の溶液であれば特に限定されない。溶液には水溶液のほか有機溶媒溶液も含まれる。晶析は、化学工業、製薬工業などで広く行なわれている分離操作の一つである。晶析対象成分として、例えば、硫酸ニッケル、硫酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、カプロラクタム、トレハロースなどが挙げられる。以下、原液として硫酸ニッケル水溶液を用いる場合を例に説明する。
(晶析設備)
晶析設備1は混合槽11と晶析装置12とを備えている。混合槽11には原液と後述の母液および規格外結晶とが供給される。混合槽11において原液、母液、および規格外結晶を混合し、混合液を得る。混合槽11から排出された混合液は晶析装置12に供給される。
晶析装置12は供給された混合液から晶析対象成分(硫酸ニッケル)を晶析する。晶析装置12は所定圧力下で硫酸ニッケル水溶液の水分を蒸発させることにより硫酸ニッケル結晶を析出させる。晶析装置12として、例えばDTB(Draft Tube Baffle)型連続晶析装置が用いられる。晶析装置12内部の圧力は真空ポンプなどにより、例えば4~12kPaに調整されている。晶析装置12の内部には硫酸ニッケル水溶液と硫酸ニッケル結晶とが混合されたスラリーが保持されている。晶析装置12は内部のスラリーを撹拌翼で撹拌しながら晶析を行なう。
晶析装置12内のスラリーは、水分が蒸発することにより熱が奪われるため液温が低下する。スラリーは晶析装置12と熱交換器13との間を循環している。熱交換器13でスラリーを加熱することにより、晶析装置12内のスラリーの液温が一定に保たれる。熱交換器13として、例えばシェルアンドチューブ式熱交換器が用いられる。また、晶析装置12内のスラリーの液温は例えば32~53℃に保たれる。
晶析装置12から排出されたスラリーは固液分離装置14に供給される。固液分離装置14はスラリーを硫酸ニッケル結晶と母液とに固液分離する。固液分離装置14で得られた母液は混合槽11に供給される。一方、固液分離装置14で得られた硫酸ニッケル結晶は乾燥機15に供給される。乾燥機15で水分を除去された硫酸ニッケル結晶は分級装置16に供給される。
晶析設備1で製造される硫酸ニッケル結晶には、製品として適正な粒径が設定されている。分級装置16は供給された硫酸ニッケル結晶を規格内の粒径を有する規格内結晶と、規格外の粒径を有する規格外結晶とに分級する。ここで、粒径が下限閾値以上かつ上限閾値以下の適正粒径の結晶を規格内結晶とし、粒径が下限閾値未満の小粒径の結晶、および粒径が上限閾値を超える大粒径の結晶を規格外結晶とすればよい。例えば、規格内結晶の粒径は0.4~2.0mmが90重量%を超えるように調整される。一般に、規格外結晶の大部分は小粒径の結晶である。
分級装置16で得られた規格内結晶は製品として払い出される。一方、分級装置16で得られた規格外結晶は混合槽11に供給される。混合槽11では原液と、固液分離装置14で得られた母液と、分級装置16で得られた規格外結晶とが混合される。混合槽11では規格外結晶の一部が溶解する。溶け残った規格外結晶は晶析装置12に供給され、結晶成長の起点となる種晶として用いられる。
混合槽11には温度調整装置17が設けられている。温度調整装置17により混合槽11内の混合液の温度を調整できる。本実施形態の温度調整装置17は混合液を冷却することも、加熱することもできる。この種の温度調整装置17として、蛇管式熱交換器、ジャケット式熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器などが挙げられる。温度調整装置17として蛇管を用いる場合、蛇管に工水を通せば混合液を冷却できる。蛇管に蒸気を通せば混合液を加熱できる。
温度調整装置17により混合液の温度を低くすれば、混合液に含まれる規格外結晶の溶解が抑制される。そのため、晶析装置12に供給される種晶の数を増やすことができる。一方、温度調整装置17により混合液の温度を高くすれば、混合液に含まれる規格外結晶の溶解が促進される。そのため、晶析装置12に供給される種晶の数を減らすことができる。このように、混合液の温度を調整することで、晶析装置12に供給される種晶の数を調整できる。
(スケール)
晶析設備1の操業を継続するにしたがい、晶析装置12の内壁、熱交換器13の伝熱面などに結晶が固着する。このようなスケールが発生した場合、晶析設備1の操業を停止してスケールを除去する必要がある。スケールの除去は洗缶操作により行なわれる。洗缶操作は晶析装置12内へ温水を供給して液温を上昇させつつ撹拌を行なう操作である。固着した結晶を洗缶操作により溶解し除去できる。
スケールが発生したか否かは、例えば、熱交換器13前後のスラリーの温度差ΔTが所定温度以上となったか否かにより判断される。ここで、温度差ΔTは熱交換器13出口のスラリー温度から熱交換器13入口のスラリー温度を減算した値である。スケールの発生により熱交換器13内部の伝熱管が閉塞してくると、熱交換器13内の流量が減少する。そうすると、スラリーの単位体積当たりに供給される熱量が多くなり、スラリーの温度が上昇しやすくなる。これを利用して、スケールが発生したことを判断できる。例えば、ΔTが5℃以上となった時点でスケールが発生したと判断して洗缶操作が行なわれる。
一般に、結晶化は、過飽和溶液として溶解した溶質が、溶解度曲線の不安定域において溶液から析出して核が形成される核生成と、その核が成長する核成長の二段階で行なわれる。溶液中に種晶が存在すると溶質は種晶の成長に供されやすくなる。したがって、溶液中に十分な数の種晶が存在すれば、核生成が抑制される。換言すれば、溶液中の種晶の数が少ないと、核生成が生じやすい。特に、壁などの界面では不均一核生成による核生成が起こりやすい。さらに、流速が遅い晶析装置12の内壁、壁との接触頻度が高い熱交換器13の伝熱面は、それ以外の場所よりも相対的に核が生成しやすい。その核が成長することでスケールが発生すると考えられる。
これに対して、温度調整装置17により混合液の温度を低くすれば、晶析装置12に供給される種晶の数を増やすことができる。そうすると、晶析装置12内における核生成を抑制でき、スケールの発生を抑制できる。スケールの発生を抑制できることから、洗缶操作の頻度を低減できる。
(規格内結晶)
一方、晶析装置12に供給される種晶の数が多すぎると、溶液中の溶質が多数の種晶の成長に供されることとなるため、個々の種晶が適正な粒径まで成長するのに長時間を要する。換言すれば、個々の種晶の成長が抑制され、晶析装置12から排出される結晶の粒径が小さくなる。
この場合、温度調整装置17により混合液の温度を高くして、晶析装置12に供給される種晶の数を減らせばよい。種晶の数を減らすことで、個々の種晶の成長を促進できる。その結果、晶析装置12から排出されるスラリー中の結晶の粒径を大きくすることができる。
混合液の温度は、スケールの発生を抑制しつつ、規格内結晶を生成できるように調整される。そうすれば、硫酸ニッケル結晶の製造において、スケールの発生を抑制でき、また、適正な粒度の結晶を効率よく製造できる。
〔その他の実施形態〕
温度調整装置17として、専ら混合液を冷却するのに用いられる冷却装置を用いてもよい。この種の冷却装置として蛇管式熱交換器、ジャケット式熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器などの熱交換器に冷媒を通過させる構成が挙げられる。冷媒として、水のほか、冷却されたエチレングリコールなどを用いることができる。また、冷却装置として、例えば、一般的な空冷式の冷却塔などを用いてもよい。混合液の温度調整を行なわない状態においてスケールが発生しやすい場合には、温度調整装置17として冷却装置を用いればよい。
冷却装置により混合液の温度を低くできる。混合液に含まれる規格外結晶の溶解が抑制され、晶析装置12に供給される種晶の数を増やすことができ、スケールの発生を抑制できる。
温度調整装置17として、専ら混合液を加熱するのに用いられる加熱装置を用いてもよい。この種の加熱装置として蛇管式熱交換器、ジャケット式熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器などの熱交換器に蒸気などの加熱用の熱媒体を通過させる構成が挙げられる。また、加熱装置として蒸気を直接液中に吹込む装置、電熱式加熱装置などが挙げられる。混合液の温度調整を行なわない状態において規格外結晶が多い場合には、温度調整装置17として加熱装置を用いればよい。
加熱装置により混合液の温度を高くできる。混合液に含まれる規格外結晶の溶解が促進され、晶析装置12に供給される種晶の数を減らすことができ、晶析装置12から排出されるスラリー中の結晶の粒径を大きくすることができる。そのため、適正な粒径の結晶を効率よく製造できる。
つぎに、実施例を説明する。
図1に示す晶析設備1を用いて、硫酸ニッケル水溶液から硫酸ニッケル結晶を得る操業を行なった。熱交換器13としてシェルアンドチューブ式熱交換器を用いた。熱交換器13に熱媒体として蒸気を供給した。熱交換器13に供給する蒸気の流量を一定とした。スケールが発生した時点で晶析設備1の操業を一時停止し、洗缶操作を行なった。スケールの発生は熱交換器13前後のスラリーの温度差ΔTが5℃以上となったことにより判断した。
洗缶操作から次の洗缶操作までの期間(以下、連続操業期間と称する。)において、熱交換器13が使用した蒸気の量(以下、積算蒸気量と称する。)を求めた。積算蒸気量は一の連続操業期間の長さを意味する。積算蒸気量が多いほど、連続操業期間が長く、スケールの発生が抑制できているといえる。
温度調整装置17により混合槽11内の混合液の温度を45℃に調整して操業を行なった。この操業には複数の連続操業期間が含まれる。つぎに、温度調整装置17により混合槽11内の混合液の温度を42℃に調整して操業を行なった。この操業には複数の連続操業期間が含まれる。各連続操業期間において、原液のニッケル濃度を測定した。
図2のグラフに原液のニッケル濃度と積算蒸気量との関係を示す。図2より、混合液の温度が45℃の場合も、42℃の場合も、原液のニッケル濃度が高いほど、積算蒸気量が多くなることが分かる。また、いずれのニッケル濃度においても、混合液の温度が45℃の場合よりも、42℃の場合の方が、積算蒸気量が多くなることが分かる。これより、混合液の温度を低くすることにより、スケールの発生が抑制され、連続操業期間を長くできることが確認された。
つぎに、混合液の温度を44℃に調整した。この場合、混合液中の種晶比率は10~30重量%であった。また、混合液中の種晶の粒度分布は1mm以下が60~70重量%であった。つぎに、混合液の温度を46℃に調整した。混合液中の種晶比率は5~10重量%であった。また、混合液中の種晶の粒度分布は1mm以下が20~30重量%であった。これより、混合液を44℃から46℃に昇温するだけで、特に1mm以下の細粒部が大量に溶解することが分かった。
温度調整装置17を用いた長期間の操業により、混合液の温度は40~44℃が好ましいことが分かった。温度調整を行なわない場合、混合液の温度は冬場だと約39℃、夏場だと約45℃となる。混合槽11内に設けられた蛇管に蒸気供給ラインと冷却水供給ラインとを接続した。冬場は蒸気による加熱、夏場は冷却水による冷却を行なうことで、混合液の温度を適正範囲に維持することができた。
1 晶析設備
11 混合槽
12 晶析装置
13 熱交換器
14 固液分離装置
15 乾燥機
16 分級装置
17 温度調整装置

Claims (8)

  1. 晶析対象成分の溶液である原液と、母液と、規格外の粒径を有する規格外結晶とを混合する混合槽と、
    前記混合槽から排出された混合液が供給され、該混合液の水分を蒸発させることにより晶析対象成分を晶析する晶析装置と、
    前記晶析装置から排出されたスラリーを結晶と前記母液とに固液分離する固液分離装置と、
    前記固液分離装置で得られた前記結晶を、規格内の粒径を有する規格内結晶と前記規格外結晶とに分級する分級装置と、
    前記混合槽内の前記混合液の温度を調整する温度調整装置と、を備え、
    前記固液分離装置で得られた前記母液は前記混合槽に供給され、
    前記分級装置で得られた前記規格外結晶は前記混合槽に供給される
    ことを特徴とする晶析設備。
  2. 前記温度調整装置は前記混合液を冷却する冷却装置である
    ことを特徴とする請求項1記載の晶析設備。
  3. 前記温度調整装置は前記混合液を加熱する加熱装置である
    ことを特徴とする請求項1記載の晶析設備。
  4. 前記原液は硫酸ニッケル水溶液である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の晶析設備。
  5. 晶析対象成分の溶液である原液と、母液と、規格外の粒径を有する規格外結晶とを混合槽で混合し、
    前記混合槽から抜き出した混合液を晶析装置に供給し、該混合液から晶析対象成分を晶析し、
    前記晶析装置から抜き出したスラリーを結晶と前記母液とに固液分離し、
    固液分離により得られた前記結晶を、規格内の粒径を有する規格内結晶と前記規格外結晶とに分級し、
    固液分離により得られた前記母液を前記混合槽に供給し、
    分級により得られた前記規格外結晶を前記混合槽に供給し、
    前記混合槽内の前記混合液の温度を調整することで、前記規格外結晶の溶解を抑制または促進する
    ことを特徴とする晶析方法。
  6. 前記混合槽内の前記混合液を冷却する
    ことを特徴とする請求項5記載の晶析方法。
  7. 前記混合槽内の前記混合液を加熱する
    ことを特徴とする請求項5記載の晶析方法。
  8. 前記原液は硫酸ニッケル水溶液である
    ことを特徴とする請求項5、6または7記載の晶析方法。
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