以下に、第1の実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。なお、本明細書において、実施形態に係る構成要素及び当該要素の説明について、複数の表現が記載されることがある。複数の表現がされた構成要素及び説明は、記載されていない他の表現がされても良い。さらに、複数の表現がされない構成要素及び説明も、記載されていない他の表現がされても良い。
図1は、第1の実施形態に係る真空バルブ10を示す断面図である。真空バルブ10は、例えば、真空遮断器とも称され得る。例えば図1に示すように、真空バルブ10は、第1の電極部11と、第2の電極部12と、真空容器13と、シールド14と、カバー15とを有する。第1の電極部11及び第2の電極部12は、二つの電極部の一例である。
各図面に示されるように、本明細書において、X軸、Y軸及びZ軸が定義される。X軸とY軸とZ軸とは、互いに直交する。Z軸は、一点鎖線で示される真空バルブ10の中心軸に沿って延びる。
第1の電極部11は、第2の電極部12よりもZ軸に沿う正方向(Z軸の矢印が向く方向、図1における上方向)に位置する。本実施形態において、第1の電極部11はいわゆる固定側電極であり、第2の電極部12はいわゆる可動側電極である。なお、第1の電極部11と第2の電極部12とはこれに限らない。
第1の電極部11と第2の電極部12とは、相対的に移動可能であり、互いに接触及び離間可能である。例えば、第1の電極部11と第2の電極部12とは、Z軸に沿う方向に相対的に移動可能である。Z軸に沿う方向は、第1の方向の一例であり、Z軸に沿う正方向と、Z軸に沿う負方向(Z軸の矢印の反対方向、図1における下方向)とを含む。Z軸に沿う方向は、軸方向とも称され得る。
第2の電極部12は、第1の電極部11に対し、Z軸に沿う正方向と、Z軸に沿う負方向に相対的に移動可能である。このため、Z軸に沿う方向は、第1の電極部11と第2の電極部12の移動方向とも称され得る。
第2の電極部12は、Z軸に沿う正方向に移動することで、第1の電極部11に近付く。言い換えると、第1の電極部11及び第2の電極部12は、互いに近付く方向に相対的に移動可能である。
第2の電極部12は、Z軸に沿う負方向に移動することで、第1の電極部11から離間する。言い換えると、第1の電極部11及び第2の電極部12は、互いに離間する方向に相対的に移動可能である。
第2の電極部12は、第1の電極部11に接触する位置と、第1の電極部11から離間した位置との間で移動可能である。図1は、第1の電極部11から離間した位置に配置された第2の電極部12を示す。
図2は、第1の実施形態の第1の電極部11及び第2の電極部12を示す側面図である。図2に示すように、第1の電極部11と第2の電極部12とは、実質的に同じ形状を有する。なお、第1の電極部11の形状と第2の電極部12の形状とが異なっても良い。
第1の電極部11と第2の電極部12とはそれぞれ、通電軸21と、電極22と、接触子23と、磁性体24と、補強部材25とを有する。言い換えると、通電軸21と、電極22と、接触子23と、磁性体24と、補強部材25とは、第1の電極部11及び第2の電極部12にそれぞれ設けられる。接触子23は、例えば、接点とも称され得る。電極22は、例えば、磁界発生機構とも称され得る。
通電軸21は、Z軸に沿う方向に延び、真空バルブ10の電路となる。電極22は、例えば、カップ状に形成され、通電軸21の端部に設けられる。第1の電極部11の電極22は、第2の電極部12に向く通電軸21の端部に設けられる。第2の電極部12の電極22は、第1の電極部11に向く通電軸21の端部に設けられる。通電軸21と電極22とは、例えば、無酸素銅のような導体によって作られる。
接触子23は、電極22の端部に、例えば鑞付けによって固定される。第1の電極部11の接触子23は、第2の電極部12に向く電極22の端部に設けられる。第2の電極部12の接触子23は、第1の電極部11に向く電極22の端部に設けられる。接触子23は、例えば、銅クロムのような導体によって作られる。接触子23は、電極22に電気的に接続される。
第1の電極部11と第2の電極部12とが接触するとき、第1の電極部11の接触子23が、第2の電極部12の接触子23に接触する。これにより、第1の電極部11と第2の電極部12とが電気的に接続され、真空バルブ10が閉極状態となる。
図1に示すように、第1の電極部11と第2の電極部12との一部は、真空容器13の内部に収容される。例えば、第1の電極部11及び第2の電極部12の、通電軸21の一部と、電極22と、接触子23とが、真空容器13の内部に収容される。第1の電極部11と第2の電極部12とは、真空容器13の内部で接触及び離間可能である。真空容器13は、絶縁容器41と、二つの封止部42,43と、ベローズ44とを有する。
絶縁容器41は、アルミナのような絶縁体によって作られる。絶縁容器41は、例えば、Z軸に沿う方向に延びる円筒形に形成される。絶縁容器41は、他の形状に形成されても良い。絶縁容器41は、二つの端部41a,41bを有する。端部41aは、Z軸に沿う正方向における絶縁容器41の端部である。端部41bは、Z軸に沿う負方向における絶縁容器41の端部である。
一方の封止部42は、絶縁容器41の端部41aに取り付けられる。封止部42に孔42aが設けられる。第1の電極部11の通電軸21が、封止部42の孔42aを通される。第1の電極部11の通電軸21は、封止部42に固着される。
他方の封止部43は、絶縁容器41の端部41bに取り付けられる。封止部43に孔43aが設けられる。第2の電極部12の通電軸21が、封止部43の孔43aを移動可能に通される。
ベローズ44は、伸縮自在にZ軸に沿う方向に延びる。ベローズ44の一方の端部44aは、封止部43に固着される。ベローズ44の他方の端部44bは、第2の電極部12の通電軸21に固着される。このため、ベローズ44は、第2の電極部12の移動に合わせて伸長又は収縮する。
二つの封止部42,43とベローズ44とは、絶縁容器41の端部41a,41bを気密に封止する。真空容器13の内部の圧力は、例えば、1×10-2Pa以下に保たれる。
シールド14及びカバー15は、真空容器13の内部に配置される。シールド14は、略筒状に形成され、第1の電極部11及び第2の電極部12の接触子23を囲む。カバー15は、第2の電極部12の電極22と、ベローズ44との間に位置し、ベローズ44を覆う。
第1の電極部11と第2の電極部12とが接触すると、第1の電極部11と第2の電極部12とに定格電流が流れる。第1の電極部11と第2の電極部12とが接触及び離間するとき、第1の電極部11と第2の電極部12との間にアークが発生することがある。
アークにより、第1の電極部11と第2の電極部12とから、蒸発又は溶融した金属が発生する可能性がある。シールド14は、蒸発又は溶融した金属が絶縁容器41に付着して、絶縁容器41の絶縁抵抗が低下することを抑制する。カバー15は、蒸発又は溶融した金属がベローズ44に付着することを抑制する。
以下、第1の電極部11及び第2の電極部12について詳しく説明する。図3は、第1の実施形態の第1の電極部11又は第2の電極部12の一部を示す断面図である。図3は、第2の電極部12を代表的に示す。しかし、第1の電極部11と第2の電極部12とが同じ形状を有するため、図3は実質的に第1の電極部11をも示す。
図3に示すように、接触子23は、X‐Y平面上に広がる略円盤状に形成される。接触子23は、他の形状に形成されても良い。接触子23は、接触面51と、背面52と、凹面53と、外縁部54とを有する。背面52は、平面の一例である。
接触面51は、略平坦な円形の面である。接触面51は、円環状のような他の形状に形成されても良い。第1の電極部11の接触子23の接触面51と、第2の電極部12の接触子23の接触面51とは、互いに向かい合う。第1の電極部11と第2の電極部12とが互いに接触するとき、第1の電極部11の接触面51と、第2の電極部12の接触面51とが互いに接触する。
背面52は、接触面51の反対側に位置し、略平坦に形成される。背面52は、電極22に面する。凹面53は、背面52から窪んだ、略円柱状の窪みである。凹面53は、底面53aと、内縁部53bとを有する。
凹面53の底面53aは、略平坦な円形の面であり、電極22に向く。内縁部53bは、真空バルブ10の径方向における凹面53の内縁部である。真空バルブ10の径方向は、第2の方向の一例であり、真空バルブ10の中心軸と直交する方向である。言い換えると、真空バルブ10の径方向は、Z軸と直交する方向である。
内縁部53bは、背面52と、底面53aとを接続し、真空バルブ10の周方向に延びる。真空バルブ10の周方向は、真空バルブ10の中心軸回りに回転する方向である。真空バルブ10の周方向は、時計回り方向と、反時計回り方向とを含む。
内縁部53bは、真空バルブ10の径方向における内側に向く。言い換えると、内縁部53bは、真空バルブ10の中心軸に向く。なお、内縁部53bは、他の方向に向く部分を含んでも良い。
外縁部54は、真空バルブ10の径方向における接触子23の外縁部である。言い換えると、外縁部54は、真空バルブ10の径方向において、接触子23のうち最も外側に位置する部分である。外縁部54は、例えば、尖った縁であっても良いし、丸い縁であっても良いし、略円筒状の外周面であっても良い。
電極22は、上述のように、カップ状に形成される。電極22は、凹部60が設けられ、第1の壁部61と、第2の壁部62とを有する。凹部60は、接触子23に向かって開口する、略円柱状の窪みである。第1の電極部11の凹部60は、第2の電極部12に向かって開口する。第2の電極部12の凹部60は、第1の電極部11に向かって開口する。
第1の壁部61は、X‐Y平面上に広がる略円盤状に形成され、接触子23から離間する。第1の電極部11において、第1の壁部61は、接触子23からZ軸に沿う正方向に離間する。第2の電極部12において、第1の壁部61は、接触子23からZ軸に沿う負方向に離間する。言い換えると、第1の壁部61は、第1の電極部11又は第2の電極部12から遠ざかる方向に、接触子23から離間する。
第1の壁部61に、通電軸21が接続される。第1の壁部61は、底面61aを有する。底面61aは、第1の壁部61の、通電軸21が接続される面の反対側に位置し、凹部60の底を形成する。
第2の壁部62は、Z軸に沿う方向に延びる略円筒状に形成される。第2の壁部62は、例えば、第1の壁部61の外縁から、接触子23に向かって突出する。第1の電極部11の第2の壁部62は、第2の電極部12に向かって突出する。第2の電極部12の第2の壁部62は、第1の電極部11に向かって突出する。
別の表現によれば、第2の壁部62は、第1の壁部61からZ軸に沿う方向に突出し、真空バルブ10の周方向に延びる円筒状の壁である。第2の壁部62は、内周面62aと、外周面62bと、端面62cとを有する。
内周面62aは、凹部60の内周面を形成する略円筒形の面である。言い換えると、内周面62aは、凹部60に面する。内周面62aは、真空バルブ10の中心軸に向くとともに、真空バルブ10の周方向に延びる。内周面62aの直径(電極22の内径)は、凹面53の内縁部53bの直径(接触子23の内径)と実質的に等しい。
外周面62bは、内周面62aの反対側に位置する略円筒形の面である。外周面62bは、電極22の外側に向くとともに、真空バルブ10の周方向に延びる。外周面62bの直径(電極22の外径)は、接触子23の外縁部54の直径(接触子23の外径)と実質的に等しい。外周面62bは、第2の壁部62の外周面であるとともに、電極22の外周面である。
端面62cは、Z軸に沿う方向における第2の壁部62の端部である。端面62cは、第1の壁部61の反対側に位置する。端面62cは、略平坦に形成された、略円環形の面である。端面62cは、接触子23の背面52から離間した位置で、背面52に面する。言い換えると、電極22の端面62cは、接触子23の背面52との間に隙間を形成する。
図2に示すように、電極22に複数のスリット65が設けられる。複数のスリット65は、第2の壁部62に設けられ、それぞれ螺旋状に延びる。なお、複数のスリット65の一部が、第1の壁部61に設けられても良い。
図4は、第1の実施形態の第1の電極部11又は第2の電極部12を、接触子23を除いて示す平面図である。図4に示すように、スリット65は、第2の壁部62を、第2の壁部62の厚さ方向に貫通する。第2の壁部62の厚さ方向は、内周面62aから外周面62bに向かう方向であり、真空バルブ10の径方向と等しい。スリット65は、内周面62a及び外周面62bのいずれか一方に開口する凹部(溝、窪み)であっても良い。
図2に示すように、複数のスリット65により、電極22に複数のコイル部66が形成される。言い換えると、電極22は複数のコイル部66を有し、複数のコイル部66は複数のスリット65により互いに隔てられる。
複数のコイル部66はそれぞれ、第1の壁部61から螺旋状に延びる。すなわち、コイル部66は、Z軸に沿う方向にずれながら真空バルブ10の周方向に延びる。なお、スリット65が第1の壁部61にも設けられる場合、コイル部66は第1の壁部61の一部を含む。
複数のコイル部66は、端面66aを有する。複数のコイル部66の端面66aにより、第2の壁部62の端面62cが形成される。コイル部66の端面66aは、第2の壁部62の端面62cと同じく、接触子23の背面52との間に隙間を形成して、接触子23の背面52に面する。言い換えると、コイル部66の端面66aは、接触子23に向くとともに接触子23から離間する。
コイル部66をそれぞれ有する第1の電極部11と第2の電極部12とに電気が流れたとき、コイル部66に電気が流れる。コイル部66は、電気が流れる方向に応じて磁界を発生させる。
コイル部66は、例えば、Z軸に沿う方向に磁力線が延びる磁界を発生させる。すなわち、第1の電極部11及び第2の電極部12は、いわゆる縦磁界電極である。なお、コイル部66は、例えば、Z軸と交差(直交)する方向に磁力線が延びる磁界を発生させても良い。すなわち、第1の電極部11及び第2の電極部12は、いわゆる磁気駆動電極であっても良い。磁気駆動電極は、スパイラル電極、又はコントレート電極とも称され得る。
本実施形態において、電極22に、接続部81が設けられる。接続部81は、略円筒状に形成され、第2の壁部62の端面62cから、接触子23の背面52に向かって突出する。接続部81は、電極22と一体に形成される。図3に示すように、接続部81は、内周面81aと、外周面81bと、接続面81cとを有する。
内周面81aは、真空バルブ10の中心軸に向くとともに、真空バルブ10の周方向に延びる略円筒形の面である。内周面81aの直径(接続部81の内径)は、第2の壁部62の内周面62aの直径(電極22の内径)と実質的に等しい。このため、接続部81の内周面81aは、第2の壁部62の内周面62aに連続する。内周面81aは、凹部60の内周面を形成し、凹部60に面する。
外周面81bは、内周面81aの反対側に位置する略円筒形の面である。外周面81bは、電極22の外側に向くとともに、真空バルブ10の周方向に延びる。
外周面81bの直径(接続部81の外径)は、第2の壁部62の外周面62bの直径(電極22の外径)よりも小さい。さらに、外周面81bの直径(接続部81の外径)は、接触子23の外縁部54の直径(接触子23の外径)よりも小さい。このため、接続部81は、真空バルブ10の径方向において、接触子23の外縁部54よりも内側に位置し、且つ電極22の外周面62bよりも内側に位置する。
接続面81cは、Z軸に沿う方向における接続部81の端部である。接続面81cは、第2の壁部62の反対側に位置する。接続面81cは、略平坦に形成された、略円環形の面である。接続面81cは、接触子23の背面52に面する。
図2に示すように、スリット65は、接続部81にも設けられる。スリット65は、接続部81を、接続部81の厚さ方向に貫通する。複数のスリット65により、接続部81に複数の突起83が形成される。言い換えると、接続部81は、スリット65により互いに隔てられた複数の突起83を有する。突起83は、例えば、突出部又は柱部とも称され得る。
図4に示すように、第1の実施形態において、突起83は、略円弧状の壁である。突起83は、コイル部66の端面66aから接触子23に向かってZ軸に沿う方向に延びる。言い換えると、突起83は、電極22の第2の壁部62の端面62cから、接触子23に向かって突出する。なお、突起83はコイル部66とともに螺旋状に延びても良い。
それぞれの突起83は、対応する一つのコイル部66の端面66aから突出する。なお、対応する一つのコイル部66の端面66aから、二つ以上の突起83が突出しても良い。
図3に示すように、鑞85が、接続部81の接続面81cと、接触子23の背面52とを接続する。鑞85は、接続金属の一例である。本実施形態において、鑞85は、銀鑞である。鑞85は、銅鑞のような他の硬鑞、半田のような軟鑞、又は他の金属であっても良い。
鑞85は、複数の突起83と接触子23とを接続する。一つの突起83と接触子23とを接続する鑞85は、他の一つの突起83と接触子23とを接続する鑞85から離間している。
鑞85は、接続部81と接触子23とを互いに固定する。このため、接触子23は、鑞85を介して電極22に固定される。さらに、接触子23は、鑞85を介して、電極22に電気的に接続される。
接続部81と接触子23とが互いに固定されると、第1の電極部11及び第2の電極部12に溝87が形成される。溝87は、例えば、窪み又は凹部とも称され得る。溝87は、電極22の外周面62b及び接触子23の外縁部54から窪んだ部分であり、真空バルブ10の周方向に延びる。例えば、接触子23の背面52、接続部81の外周面81b、及び電極22の端面62cが、溝87を形成する。
接続部81と接触子23とが互いに固定されると、接触子23は、電極22の凹部60を塞ぐ。電極22の凹部60は、接触子23の凹面53と連接され、空洞部Hを形成する。空洞部Hは、第1の電極部11及び第2の電極部12の内部に設けられた部屋である。
鑞85は、介在部85aを有する。さらに、鑞85は、第1の露出部85bと、第2の露出部85cとのうち少なくとも一方を有することがある。介在部85aは、接続部81の接続面81cと、接触子23の背面52との間に介在する。
第1の露出部85bは、接続部81の接続面81cと接触子23の背面52との間の隙間から、溝87に飛び出した部分である。このため、第1の露出部85bは、接触子23の背面52と、第2の壁部62の端面62cとの間に位置する。第2の露出部85cは、接続部81の接続面81cと接触子23の背面52との間の隙間から、凹部60に飛び出た部分である。
鑞85の第1の露出部85bは、溝87の内部に収まり、電極22の外周面62b及び接触子23の外縁部54よりも外に飛び出さない。すなわち、鑞85は、真空バルブ10の径方向において、接触子23の外縁部54よりも内側に位置し、且つ電極22の外周面62bよりも内側に位置する。
磁性体24は、鉄のような磁性を有する材料によって作られる。磁性体24は、中空の略円筒状(リング状)に形成され、空洞部Hに収容される。言い換えると、磁性体24は、第1の電極部11及び第2の電極部12の内部に収容される。磁性体24は、他の形状に形成されても良い。磁性体24は、内周面24aと、外周面24bと、二つの端部24c,24dとを有する。
内周面24aは、真空バルブ10の中心軸に向くとともに、真空バルブ10の周方向に延びる略円筒形の面である。外周面24bは、内周面24aの反対側に位置する略円筒形の面である。外周面24bは、第2の壁部62の内周面62aに隙間を介して面するとともに、真空バルブ10の周方向に延びる。言い換えると、磁性体24は、第2の壁部62から離間している。外周面24bの直径(磁性体24の外径)は、第2の壁部62の内周面62aの直径(電極22の内径)よりも小さい。
端部24cは、Z軸に沿う負方向における磁性体24の端部であり、略円環状に形成された略平坦な面である。端部24cは、第1の壁部61の底面61aに支持される。磁性体24の端部24cは、例えば鑞付けによって、第1の壁部61に固定される。なお、磁性体24は、第1の壁部61に対して移動可能であっても良い。
端部24dは、Z軸に沿う正方向における磁性体24の端部であり、略円環状に形成されるとともに傾斜した面である。端部24dは、端部24cの反対側に位置する。端部24dは、例えば、凹状に傾斜する。端部24dは、接触子23の凹面53の底面53aに、例えば線接触する。端部24dは、接触子23から離間しても良い。
補強部材25は、例えば、ステンレス鋼によって作られる。補強部材25は、他の材料によって作られても良い。補強部材25の強度は、電極22の強度よりも高く、且つ接触子23の強度よりも高い。強度は、例えば降伏強さである。さらに、補強部材25の電気抵抗は、電極22の電気抵抗よりも高く、且つ接触子23の電気抵抗よりも高い。
補強部材25は、略円柱状に形成され、空洞部Hに収容される。言い換えると、補強部材25は、第1の電極部11及び第2の電極部12の内部に収容される。補強部材25は、他の形状に形成されても良い。補強部材25は、外周面25aと、二つの端部25b,25cとを有する。
外周面25aは、略円筒形の面である。外周面25aは、磁性体24の内周面24aに隙間を介して面するとともに、真空バルブ10の周方向に延びる。外周面25aの直径(補強部材25の外径)は、磁性体24の内周面24aの直径(磁性体24の内径)よりも小さい。
端部25bは、Z軸に沿う負方向における補強部材25の端部であり、略円形に形成された略平坦な面である。端部25bは、第1の壁部61の底面61aに支持される。補強部材25の端部25bは、例えば鑞付けによって、第1の壁部61に固定される。
端部25cは、Z軸に沿う正方向における補強部材25の端部であり、略円形に形成された略平坦な面である。端部25cは、端部25bの反対側に位置する。補強部材25の端部25cは、例えば鑞付けによって、接触子23の凹面53の底面53aに固定される。
補強部材25は、Z軸に沿う方向において通電軸21と重なる位置で、電極22と接触子23との間に介在する。補強部材25は、接触子23を支持するとともに、接触子23を電極22に固定する。
上述のように、真空バルブ10の閉極時、第2の電極部12が第1の電極部11に近づく方向に移動し、第1の電極部11の接触子23と、第2の電極部12の接触子23とが接触する。これにより、真空バルブ10が閉極され、第1の電極部11と第2の電極部12とに電気が流れる。
第1の電極部11の接触子23と、第2の電極部12の接触子23とが接触するとき、第1の電極部11及び第2の電極部12に衝撃がかかる。補強部材25は、接触子23を支持し、第1の電極部11及び第2の電極部12が変形することを抑制する。
第1の電極部11及び第2の電極部12において、電流は電極22及び接触子23を通る。補強部材25は、電極22及び接触子23に鑞付けされる。このため、電流が補強部材25を通ることがある。しかし、補強部材25の電気抵抗は、電極22の電気抵抗より高く、且つ接触子23の電気抵抗よりも高い。このため、多くの電流が電極22を通り、補強部材25に流れる電流が低減されている。
真空バルブ10の開極時、第2の電極部12が第1の電極部11から離間する方向に移動する。このとき、第1の電極部11と第2の電極部12との間にアークが発生することがある。アークを構成する荷電粒子は、コイル部66によって発生する磁界中で磁力線に捕捉され、当該磁力線を中心に螺旋運動する。これにより、アークが拡散されて接触子23の全体に広がり、真空バルブ10が電流をより確実に遮断する。磁性体24は、コイル部66の磁界をより強め、真空バルブ10の電流遮断性能を向上させる。
コイル部66がZ軸と交差する方向に磁力線が延びる磁界を発生させる場合、アークは、ローレンツ力を作用させられ、停滞することなく周方向に駆動する。このため、アークが接触子23を局部的に過熱させることが抑制される。
一般的に、鑞85が、接触子23の外縁部54及び電極22の外周面62bよりも外側に位置すると、鑞85が高電界に曝される。鑞85である銀鑞の電子放出係数は、第1及び第2の電極部11,12の材料である無酸素銅、銅クロム、及びステンレス鋼の電子放出係数よりも大きい。このため、鑞85が高電界に曝されると、真空バルブ10の耐電圧性能が低下することがある。
一方、以上説明された第1の実施形態に係る真空バルブ10において、接続部81と鑞85が、真空バルブ10の径方向において、接触子23の外縁部54よりも内側に位置し、且つ電極22の外周面62bよりも内側に位置する。接触子23の外縁部54よりも内側に位置し、且つ電極22の外周面65bよりも内側に位置する空間(溝87)では、外側の空間よりも電界強度が低い。このため、鑞85が高電界に曝されることが抑制され、真空バルブ10の耐電圧性能が低下することが抑制される。さらに、別の部品の追加や表面処理をすること無しに鑞85が高電界に曝されることが抑制されるため、真空バルブ10の設計上の制約が生じることや、真空バルブ10の製造コストが増大することが抑制される。
第1の電極部11及び第2の電極部12に、補強部材25が収容される。補強部材25は、電極22に固定されるとともに、接触子23を支持する。これにより、第1の電極部11及び第2の電極部12の開閉時の衝撃や、第1の電極部11及び第2の電極部12に大きな電流が流れたときの電磁力による変形が抑制される。さらに、補強部材25の電気抵抗は、電極22の電気抵抗よりも高く、且つ接触子23の電気抵抗よりも高い。このため、電流が電極22に流れ、真空バルブ10の性能の低下が抑制される。
以下に、第2の実施形態について、図5を参照して説明する。なお、以下の複数の実施形態の説明において、既に説明された構成要素と同様の機能を持つ構成要素は、当該既述の構成要素と同じ符号が付され、さらに説明が省略される場合がある。また、同じ符号が付された複数の構成要素は、全ての機能及び性質が共通するとは限らず、各実施形態に応じた異なる機能及び性質を有していても良い。
図5は、第2の実施形態に係る第1の電極部11又は第2の電極部12の一部を示す断面図である。図5は、第2の電極部12を代表的に示す。図5に示すように、第2の実施形態において、凹面53の内縁部53bの直径(接触子23の内径)は、第2の壁部62の内周面62aの直径(電極22の内径)よりも大きい。
凹面53の内縁部53bの直径(接触子23の内径)は、接続部81の外周面81bの直径(接続部81の外径)と実質的に等しい。このため、接続部81が凹面53に嵌め込まれ、接触子23の凹面53の底面53aは、接続部81の接続面81cに面する。
凹面53の内縁部53bは、接続部81の外周面81bに接触する。このため、凹面53は、接続部81が設けられた電極22と接触子23とが、真空バルブ10の径方向に相対的に移動することを規制する。凹面53の内縁部53bは、少なくとも部分的に接続部81の外周面81bに接触すれば良い。例えば、内縁部53bと外周面81bとの間に、部分的に鑞85が介在しても良い。
第2の実施形態において、鑞85は、接続部81の接続面81cと、接触子23の凹面53とを接続する。鑞85の一部は、接続部81の外周面81bの一部と、接触子23の凹面53の内縁部53bの一部とを接続しても良い。
上述のように、凹面53の内縁部53bは、接続部81の外周面81bに接触する。このため、鑞85が、接続部81と接触子23の間の隙間から、溝87に飛び出すことが抑制される。
接続部81の外周面81bと、接触子23の凹面53の内縁部53bとの間の隙間から、溝87に鑞85の第1の露出部85bが飛び出すことがある。しかし、鑞85は、真空バルブ10の径方向において、接触子23の外縁部54よりも内側に位置し、且つ電極22の外周面62bよりも内側に位置する。
以上説明された第2の実施形態の真空バルブ10において、鑞85は、接続部81と、凹面53とを接続する。鑞85によって接続される接続部81の接続面81cと凹面53の底面53aは、凹面53の内縁部53bによって覆われる。これにより、鑞85が接触子23の外縁部54及び電極22の外周面62bよりも外側に流出することが抑制される。従って、真空バルブ10の耐電圧性能が低下することがより確実に抑制される。
凹面53の内縁部53bが、接続部81に接触する。これにより、例えば高精度の治具を用いることなく、接触子23と電極22とが容易に位置決めされ得る。従って、真空バルブ10が容易に製造され得る。
以下に、第3の実施形態について、図6乃至図8を参照して説明する。図6は、第3の実施形態に係る第1の電極部11及び第2の電極部12を示す側面図である。図7は、第3の実施形態の第1の電極部11又は第2の電極部12を、接触子23を除いて示す平面図である。図6及び図7は、第2の電極部12を代表的に示す。
図7に示すように、第3の実施形態の複数の突起83はそれぞれ、略円柱状に形成される。なお、突起83は、他の形状に形成されても良い。突起83は、コイル部66の端面66aから接触子23に向かってZ軸に沿う方向に延びる。言い換えると、突起83は、電極22の第2の壁部62の端面62cから、接触子23に向かって突出する。円柱形の突起83は、外周面83aと、端面83bとを有する。
外周面83aは、略円筒状の面である。真空バルブ10の径方向において、突起83の外周面83aの最も外側にある部分が、接続部81の外周面81bを形成し、接続部81の外径を規定する。真空バルブ10の径方向において、突起83の外周面83aの最も内側にある部分が、接続部81の内周面81aを形成し、接続部81の内径を規定する。
端面83bは、Z軸に沿う方向における突起83の端部である。端面83bは、第2の壁部62の反対側に位置する。端面83bは、略平坦に形成された、略円形の面である。複数の突起83の端面83bが、接続部81の接続面81cを形成する。
複数の突起83は、真空バルブ10の周方向に略等間隔に配置される。真空バルブ10の周方向において、複数の突起83の間の距離は、複数のコイル部66の間の距離(スリット65の幅)よりも長い。
略円柱形の複数の突起83はそれぞれ、真空バルブ10の径方向において、接触子23の外縁部54よりも内側に位置し、且つ電極22の外周面62bよりも内側に位置する。詳しく述べると、真空バルブ10の径方向において、突起83の外周面83aの最も外側にある部分は、接触子23の外縁部54よりも内側に位置し、且つ電極22の外周面62bよりも内側に位置する。
複数の突起83は、複数のコイル部66の端面66aに設けられる。コイル部66の端面66aは、真空バルブ10の周方向における一方の端部66aaと他方の端部66abとを有する。
端部66aaは、真空バルブ10の周方向において、コイル部66が延びる方向の反対方向(図7における反時計回り方向)における端面66aの端部である。端部66abは、真空バルブ10の周方向において、コイル部66が延びる方向(図7における時計回り方向)における端面66aの端部である。突起83は、端面66aの中央よりも、端面66aの端部66abに近い位置に配置される。
突起83の一部は、真空バルブ10の径方向において、第2の壁部62の内周面62aよりも内側に位置する。言い換えると、突起83は、真空バルブ10の径方向において、第2の壁部62の内周面62aの内側に張り出している。このため、複数の突起83が容易に、真空バルブ10の径方向において、接触子23の外縁部54よりも内側に配置され、且つ電極22の外周面62bよりも内側に配置され得る。
突起83は、例えば略半円形に形成されることで、真空バルブ10の径方向において、接触子23の外縁部54よりも内側に配置され、且つ電極22の外周面62bよりも内側に配置されるようになっていても良い。
図8は、第3の実施形態の接触子23を示す底面図である。図8に示すように、第3の実施形態の凹面53は、中央部91と、複数の張出部92とを有する。中央部91及び複数の張出部92はそれぞれ、凹面53の底面53a及び内縁部53bを含む。
中央部91は、略円形の部分である。中央部91における内縁部53bの直径(中央部91の内径)は、第2の壁部62の内周面62aの直径(電極22の内径)と実質的に等しい。中央部91は、電極22の凹部60と連接され、空洞部Hを形成する。
張出部92は、中央部91から、真空バルブ10の径方向における外側に張り出した(延びた)部分である。張出部92は、例えば、略半円形に形成される。張出部92における内縁部53bの直径(内径)は、円柱形の突起83の直径(外径)と実質的に等しい。
接続部81と接触子23とが互いに固定されるとき、接続部81の突起83が、凹面53の張出部92に収容される。図8は、突起83を二点鎖線で示す。突起83の端面83bが、張出部92における凹面53の底面53aに、鑞85によって接続される。
張出部92における凹面53の内縁部53bは、突起83の外周面83aに接触する。このため、凹面53は、接続部81が設けられた電極22と接触子23とが、真空バルブ10の径方向に相対的に移動することを規制する。凹面53の内縁部53bは、少なくとも部分的に突起83の外周面83aに接触すれば良い。例えば、内縁部53bと外周面83aとの間に、部分的に鑞85が介在しても良い。
略半円形の張出部92の内縁部53bは、真空バルブ10の周方向において、突起83の外周面83aに接触する。このため、凹面53は、接続部81が設けられた電極22と接触子23とが、真空バルブ10の周方向に相対的に移動することを規制する。
以上説明された第3の実施形態の真空バルブ10において、鑞85は、複数の突起83と、接触子23と、を接続する。円柱形の複数の突起83が設けられることで、電気が通る電流経路の断面積が低減される。これにより、電極のコイル部66が安定的に磁界を発生させることができる。
複数の突起83は、端面66aの中央よりも、複数のコイル部66が延びる方向における端面66aの端部66abに近い位置に配置される。これにより、コイル部66における電流経路の傾きが大きく設定されやすく、電極のコイル部66がより強い磁界を発生させることができる。
以下に、第4の実施形態について、図9を参照して説明する。図9は、第4の実施形態に係る第1の電極部11又は第2の電極部12の一部を示す断面図である。図9は、第2の電極部12を代表的に示す。
図9に示すように、第4の実施形態において、接続部81が接触子23に設けられる。接続部81は、例えば、第3の実施形態と同じく、略円柱状の複数の突起83を有する。なお、接続部81は、第1の実施形態と同じく、略円環状に形成されても良い。
接続部81と、当該接続部81に含まれる突起83とは、接触子23の背面52から、電極22の第2の壁部62の端面62cに向かって突出する。接続部81は、接触子23と一体に形成される。
接続部81の接続面81cと、当該接続面81cに含まれる突起83の端面83bとは、接触子23の反対側に位置する。接続面81c及び端面83bは、電極22の第2の壁部62に面する。
第4の実施形態において、電極22の第2の壁部62の端面62cに、凹面95が設けられる。端面62cは、平面の一例である。凹面95は、端面62cから窪んだ、例えば、略円環状の窪みである。凹面95は、他の形状に形成されても良い。凹面95に、接続部81が嵌め込まれる。凹面95は、底面95aと、内縁部95bとを有する。
凹面95の底面95aは、略平坦な円環状の面であり、接触子23に向く。凹面95の底面95aは、接続部81の接続面81cに面する。言い換えると、底面95aは、突起83の端面83bに面する。
内縁部95bは、真空バルブ10の径方向における凹面95の内縁部であり、真空バルブ10の周方向に延びる。内縁部95bは、第2の壁部62の端面62cと、底面95aとを接続する。
内縁部95bは、真空バルブ10の径方向における内側に向く。言い換えると、内縁部95bは、真空バルブ10の中心軸に向く。なお、内縁部95bは、他の方向に向く部分を含んでも良い。
内縁部95bの直径(凹面95の内径)は、接続部81の外周面81bの直径(接続部81の外径)と実質的に等しい。このため、凹面95の内縁部95bは、接続部81の外周面81bに接触する。すなわち、凹面95の内縁部95bは、突起83の外周面83aに接触する。凹面95は、電極22と接続部81が設けられた接触子23とが、真空バルブ10の径方向に相対的に移動することを規制する。
鑞85は、接続部81の接続面81cと、電極22の凹面95とを接続する。言い換えると、鑞85は、突起83の端面83bと、電極22の凹面95とを接続する。鑞85は、接続部81及び接続部81に含まれる突起83と、電極22とを互いに固定する。鑞85は、真空バルブ10の径方向において、接触子23の外縁部54よりも内側に位置し、且つ電極22の外周面62bよりも内側に位置する。
以上説明された第4の実施形態の真空バルブ10のように、接続部81は、接触子23に設けられても良い。すなわち、接続部81は、電極22及び接触子23のうち一方に設けられる。
以上説明された少なくとも一つの実施形態によれば、接触子と電極とのうち一方に設けられる接続部と、接続部と接触子と電極とのうち他方とを接続する接続金属とが、第2の方向において、接触子の外縁部よりも内側に位置し、且つ電極の外周面よりも内側に位置する。これにより、接続金属が高電界に曝されることが抑制され、真空バルブの耐電圧性能が低下することが抑制される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、出願当初の特許請求の範囲の内容を付記する。
[1]
互いに近付き又は離間する第1の方向に相対的に移動可能であり、互いに接触可能な二つの電極部と、
前記二つの電極部にそれぞれ設けられ、前記二つの電極部が互いに接触するときに他方の前記電極部に接触するよう構成され、前記第1の方向と直交する第2の方向における外縁部を有する、接触子と、
前記二つの電極部にそれぞれ設けられ、複数のスリットと、前記接触子に向かって開口する凹部と、が設けられ、前記凹部に面する内周面と、前記内周面の反対側に位置する外周面と、前記複数のスリットにより互いに隔てられるとともに前記二つの電極部に電気が流れたときに磁界を発生させるよう構成された複数のコイル部と、を有し、前記接触子との間に隙間を形成する、電極と、
前記接触子と前記電極とのうち一方に設けられ、前記接触子と前記電極とのうち他方に向かって突出し、前記第2の方向において、前記接触子の前記外縁部よりも内側に位置し、且つ前記電極の前記外周面よりも内側に位置する、接続部と、
前記接続部と、前記接触子と前記電極とのうち他方と、を接続し、前記第2の方向において、前記接触子の前記外縁部よりも内側に位置し、且つ前記電極の前記外周面よりも内側に位置する、接続金属と、
を具備する真空バルブ。
[2]
前記接触子と前記電極とのうち他方に、前記接触子と前記電極とのうち一方に面する平面と、前記平面から窪むとともに前記接続部に面する凹面と、が設けられ、
前記接続金属は、前記接続部と、前記凹面と、を接続する、
[1]の真空バルブ。
[3]
前記凹面の前記第2の方向における内縁部が、前記接続部に接触する、[2]の真空バルブ。
[4]
前記接続部は、前記接触子と前記電極とのうち一方から、前記接触子と前記電極とのうち他方に向かって突出する、複数の突起を有し、
前記接続金属は、前記複数の突起と、前記接触子と前記電極とのうち他方と、を接続する、
[1]乃至[3]のいずれか一つの真空バルブ。
[5]
前記複数のコイル部はそれぞれ、前記接触子に向くとともに前記接触子から離間した端面を有し、
前記複数の突起は、前記複数のコイル部の前記端面から突出し、前記端面の中央よりも、前記複数のコイル部が延びる方向における前記端面の端部に近い位置に配置される、
[4]の真空バルブ。