JP7028241B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜及びその製造方法、並びに液晶素子 - Google Patents
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Description
<2> 上記<1>の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜。
<3> 上記<1>の液晶配向剤を用いて塗膜を形成し、該塗膜に光照射処理を施して液晶配向能を付与する光配向工程を含む、液晶配向膜の製造方法。
<4> 上記<2>の液晶配向膜を備える液晶素子。
<5> 上記式(1)で表される部分構造及び上記式(2)で表される部分構造よりなる群から選ばれる少なくとも一種を有する重合体。
<6> 下記式(16)で表される化合物。
本開示の液晶配向剤は、上記式(1)で表される部分構造及び上記式(2)で表される部分構造よりなる群から選ばれる少なくとも一種を有する重合体(P)を含有する。上記式(1)及び式(2)において、X1は、シクロブタン環構造を有する4価の有機基であり、シクロブタン環の環部分に少なくとも1個の置換基を有する。シクロブタン環が有する置換基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。置換基の数は特に限定されないが、1~4個が好ましい。
A1、A2は、液晶配向性及びAC残像特性により優れた液晶素子を得ることができる点で、これらのうち、置換基を有していてもよいベンゼン環、ビフェニル環、ピリジン環又はピリミジン環の環部分から2個の水素原子を取り除いた基であることが好ましい。
R7の1価の有機基としては、例えば炭素数1~6のアルキル基、保護基等が挙げられる。保護基は、熱により脱離する基であることが好ましく、例えばカルバメート系保護基、アミド系保護基、イミド系保護基、スルホンアミド系保護基などが挙げられる。保護基は、これらのうち、熱による脱離性が高い点や、脱保護した部分の膜中での残存量を少なくする点で、tert-ブトキシカルボニル基が好ましい。
R7は、水素原子、炭素数1~3のアルキル基又は保護基が好ましく、微小輝点の発生をより低減できる点、及び液晶配向膜の透過性を高くできる観点で、炭素数1~3のアルキル基がより好ましい。
上記式(5)中のY3は、酸素原子又は「-NR9-」である。R9の具体例及び好ましい例については、上述した「-NR7-」中のR7の説明が適用される。
上記式(5)中のZ2が上記式(6)で表される2価の基である場合、AC残像の低減効果をより高くできる点で、R11はメチレン基であって、かつp=0であることが好ましい。Z2は、単結合又はメチレン基が好ましい。
重合体(P)がポリアミック酸である場合、当該ポリアミック酸(以下、「ポリアミック酸(P)」ともいう。)は、例えば、環部分に少なくとも1個の置換基を有するシクロブタン環構造を有するテトラカルボン酸二無水物(以下、「特定酸二無水物」ともいう。)を含むテトラカルボン酸二無水物と、上記式(4)又は式(5)で表される2価の有機基を有するジアミン化合物(以下、「特定ジアミン」ともいう。)を含むジアミン化合物と、を反応させることにより得ることができる。
特定酸二無水物としては、上記式(3)で表される部分構造を有するテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。特定酸二無水物の具体例としては、例えば下記式(TA-1-1)~式(TA-1-15)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。
特定ジアミンは、下記式(14)又は下記式(15)で表される化合物である。
で表される化合物等の側鎖型ジアミン:
パラフェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-エチレンジアニリン、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4-アミノフェニル-4’-アミノベンゾエート、4,4’-ジアミノアゾベンゼン、3,5-ジアミノ安息香酸、1,2-ビス(4-アミノフェノキシ)エタン、1,5-ビス(4-アミノフェノキシ)ペンタン、N,N’-ジ(4-アミノフェニル)-N,N’-ジメチルエチレンジアミン、ビス[2-(4-アミノフェニル)エチル]ヘキサン二酸、ビス(4-アミノフェニル)アミン、N,N-ビス(4-アミノフェニル)メチルアミン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)-ピペラジン、N,N’-ビス(4-アミノフェニル)-ベンジジン、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’-(フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4-(4-アミノフェノキシカルボニル)-1-(4-アミノフェニル)ピペリジン、4,4’-[4,4’-プロパン-1,3-ジイルビス(ピペリジン-1,4-ジイル)]ジアニリン等の非側鎖型ジアミンを;
ジアミノオルガノシロキサンとして、例えば、1,3-ビス(3-アミノプロピル)-テトラメチルジシロキサン等を;それぞれ挙げることができるほか、特開2010-97188号公報に記載のジアミン化合物を用いることができる。
ポリアミック酸(P)は、上記の如きテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを、必要に応じて分子量調整剤(例えば、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物等)とともに反応させることによって得ることができる。ポリアミック酸(P)の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との使用割合は、ジアミン化合物のアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2~2当量となる割合が好ましい。
重合体(P)としてのポリアミック酸エステルは、上記式(1)で表される部分構造において、R5及びR6の少なくとも一方が炭素数1~6の1価の有機基である構造単位を有する重合体である。R5及びR6の具体例としては、例えば炭素数1~6の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数2~6の直鎖状又は分岐状のアルケニル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙げられる。当該ポリアミック酸エステルは、例えば、[I]上記で得られたポリアミック酸(P)とエステル化剤(例えばメタノールやエタノール、N,N-ジメチルホルムアミドジエチルアセタール等)とを反応させる方法、[II]上記式(3)で表される部分構造を有するテトラカルボン酸ジエステルを含むテトラカルボン酸ジエステルと、特定ジアミンを含むジアミン化合物とを、好ましくは有機溶媒中、適当な脱水触媒(例えば4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムハライド、カルボニルイミダゾール、リン系縮合剤等)の存在下で反応させる方法、[III]上記式(3)で表される部分構造を有するテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物を含むテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物と、特定ジアミンを含むジアミン化合物とを、好ましくは有機溶媒中、適当な塩基(例えばピリジン、トリエチルアミン等の3級アミンや、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類)の存在下で反応させる方法、等によって得ることができる。
ポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。上記反応によりポリアミック酸エステルを溶液として得た場合、該溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸エステルを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
重合体(P)としてのポリイミドは、上記式(2)で表される部分構造を有する重合体である。当該ポリイミドは、例えば上記の如くして合成されたポリアミック酸(P)を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。ポリイミドは、その前駆体であるポリアミック酸(P)が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。ポリイミドは、そのイミド化率が40~100%であることが好ましく、60~90%であることがより好ましい。このイミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。ここで、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。
重合体(P)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000~500,000であり、より好ましくは5,000~100,000である。Mwと、GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは15以下であり、より好ましくは10以下である。なお、液晶配向剤に含有させる重合体(P)は1種のみでもよく、又は2種以上を組み合わせてもよい。
本開示の液晶配向剤は、重合体(P)以外のその他の成分を含有していてもよい。当該その他の成分としては、例えば、上記式(1)で表される部分構造及び上記式(2)で表される部分構造のいずれも有さない重合体(以下、「その他の重合体」ともいう。)、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物、官能性シラン化合物、酸化防止剤、金属キレート化合物、硬化促進剤、界面活性剤、充填剤、分散剤、光増感剤、酸発生剤、塩基発生剤、ラジカル発生剤などが挙げられる。これらの配合割合は、本開示の効果を損なわない範囲で、各化合物に応じて適宜選択することができる。
使用する有機溶媒としては、例えばN-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、1,2-ジメチル-2-イミダゾリジノン、γ-ブチロラクトン、γ-ブチロラクタム、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ-ト、エチルエトキシプロピオネ-ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール-n-プロピルエーテル、エチレングリコール-i-プロピルエーテル、エチレングリコール-n-ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本開示の液晶配向膜は、上記のように調製された液晶配向剤により形成される。特に、本開示の液晶配向膜は、上記液晶配向剤を用いて塗膜を形成し、該塗膜に光照射処理を施して液晶配向能を付与する光配向工程を含む方法により製造することが好ましい。
また、本開示の液晶素子は、上記で説明した液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜を具備する。液晶素子における液晶の動作モードは特に限定されず、例えばTN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、VA(Vertical Alignment)型(VA-MVA型、VA-PVA型などを含む。)、IPS(In-Plane Switching)型、FFS(Fringe Field Switching)型、OCB(Optically Compensated Bend)型など種々のモードに適用することができる。液晶素子は、例えば以下の工程1~工程3を含む方法により製造することができる。工程1は、所望の動作モードによって使用基板が異なる。工程2及び工程3は各動作モード共通である。
先ず、基板上に液晶配向剤を塗布し、好ましくは塗布面を加熱することにより基板上に塗膜を形成する。基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一方の面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム-酸化スズ(In2O3-SnO2)からなるITO膜などを用いることができる。TN型、STN型又はVA型の液晶素子を製造する場合には、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板二枚を用いる。一方、IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合には、櫛歯型にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる電極が設けられている基板と、電極が設けられていない対向基板とを用いる。金属膜としては、例えばクロムなどの金属からなる膜を使用することができる。基板への液晶配向剤の塗布は、電極形成面上に、好ましくはオフセット印刷法、フレキソ印刷法、スピンコート法、ロールコーター法又はインクジェット法により行う。
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合、上記工程1で形成した塗膜に液晶配向能を付与する処理(配向処理)を実施する。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。配向処理としては、布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を用いてもよいが、重合体(P)は光感度が高く、少ない露光量でも塗膜に異方性を発現させることができる点で、基板上に形成した塗膜に光照射を行って塗膜に液晶配向能を付与する光配向処理を好ましく用いることができる。一方、垂直配向型の液晶素子を製造する場合には、上記工程1で形成した塗膜をそのまま液晶配向膜として使用することができるが、該塗膜に対し配向処理を施してもよい。
加熱工程において、加熱温度は、加熱による分子鎖の再配向を促進させる観点から、140℃以上とすることが好ましく、150℃~250℃とすることがより好ましい。加熱時間は、好ましくは5分~200分、より好ましくは10分~60分である。
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置することにより液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば、(1)液晶配向膜が対向するように間隙(スペーサー)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止する方法、(2)液晶配向膜を形成した一方の基板上の所定の場所にシール剤を塗布し、さらに液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせるとともに液晶を基板の全面に押し広げる方法(ODF方式)等が挙げられる。製造した液晶セルにつき、さらに、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
(テトラカルボン酸誘導体)
TA-1;(1R,2R,3S,4S)-1,3-ジメチルシクロブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物
TB-2;1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
TB-3;2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
TC-4;ジメタリル (2r,4r)-2,4-ビス(クロロカルボニル)-2,4-ジメチルシクロブタン-1,3-ジカルボキシレート
DA-1;N,O-ジ(4-アミノフェニル)-N-メチルエタノールアミン
DA-2;N,O-ジ(4-アミノフェニル)-N-tert-ブトキシカルボニルエタノールアミン
DA-3;N,O-ジ(4-アミノフェニル)-エタノールアミン
DA-4;N,O-ジ(4-アミノフェニル)-4-ヒドロキシピペリジン
DA-5;N,O-ジ(4-アミノフェニル)-4-ピペリジンメタノール
DA-6;N,N’-ジ(4-アミノフェニル)-N-メチル-4-アミノピペリジン
DA-7;N,S-ジ(4-アミノフェニル)-2-アミノエタンチオール
DA-8;N,O-ジ(5-アミノ-2-ピリジル)-N-メチルエタノールアミン
DA-9;N,O-ジ(5-アミノ-2-ピリジル)-4-ヒドロキシピペリジン
DA-10;4,4’-ジアミノベンジルフェニルエーテル
DB-1;O,O’-ジ(4-アミノフェニル)-エチレングリコール
DB-2;N,N’-ジ(4-アミノフェニル)-N,N’-ジメチルエチレンジアミン
DB-3;4,4’-エチレンジアニリン
DB-4;N,N’-ジ(4-アミノフェニル)-ピペラジン
DB-5;N,N’-ジ(5-アミノ-2-ピリジル)-ピペラジン
DB-6;パラフェニレンジアミン
DB-7;2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル
NMP;N-メチル-2-ピロリドン
γBL;γ-ブチロラクトン
BC;ブチルセロソルブ
[合成例1]
還流管及び窒素導入管を備えた3つ口フラスコに、炭酸カリウム(34.55g,0.25mol)を入れて窒素置換し、N-メチルエタノールアミン(7.51g,0.10mol)、NMP(150mL)を入れた。反応溶液を窒素下で撹拌しながら、4-フルオロニトロベンゼン(28.22g,0.20mol)を滴下した。反応溶液を150℃で6時間撹拌して反応を完結させた。冷却後、反応溶液を水300mLに注いで撹拌し、生成物を凝固させた。この水凝固分散液にヘキサン:酢酸エチル=4:1(体積比)の混合溶媒150mLを加えて室温で1時間撹拌した。得られた分散液をろ過し、水及び酢酸エチルによりそれぞれかけ洗いした。得られた析出物を酢酸エチル150mL中で加熱撹拌することで洗浄し、冷却後、ろ過して真空乾燥することにより、黄色粉末のニトロ体中間生成物(29.51g,収率93%)を得た。
続いて、還流管及び窒素導入管を備えた3つ口フラスコに、パラジウムカーボンを2.4g入れ、窒素置換した。そこへ窒素バブリングにより脱気したテトラヒドロフラン120mL、エタノール30mLを入れ、ニトロ体中間生成物(9.41g,0.03mol)を添加後、撹拌して懸濁溶液とした。反応溶液へヒドラジン一水和物10mLを室温でゆっくりと滴下した。滴下後、60℃まで徐々に昇温し、4時間攪拌した。反応溶液に酢酸エチル200mLを加えて希釈し、セライト濾過した後に、水200mLによる分液洗浄を3回繰り返した。得られた有機層を濃縮して真空乾燥することにより、淡褐色液体のジアミン(DA-1)(4.94g,収率64%)を得た。図1に、ジアミン(DA-1)の1H-NMRスペクトル(DMSO-d6,400MHz)の測定結果を示す。
N-メチルエタノールアミンをエタノールアミンに変更した以外は合成例1と同様にしてニトロ体中間生成物を得た。
続いて、還流管及び窒素導入管を備えた3つ口フラスコに、ニトロ体中間生成物(3.03g,0.010mol)、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン(0.24g,0.002mol)を入れて窒素置換し、テトラヒドロフラン(60mL)を入れた。反応溶液を50℃に加熱し、二炭酸ジ-tert-ブチル(5.24g,0.024mol)とテトラヒドロフラン(5mL)の混合溶液を滴下し、24時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮した後、得られた析出物をトルエンにより再結晶して真空乾燥することにより、黄色粉末のBoc保護ニトロ体中間生成物(3.43g,収率85%)を得た。得られたBoc保護ニトロ体中間生成物を合成例1と同様にして還元反応を行い、淡褐色粉末のジアミン(DA-2)を得た。
[合成例3]
N-メチルエタノールアミンをエタノールアミンに変更した以外は合成例1と同様にしてジアミン(DA-3)を得た。
還流管及び窒素導入管を備えた3つ口フラスコに、炭酸カリウム(34.55g,0.25mol)を入れて窒素置換し、4-ヒドロキシピペリジン(10.12g,0.10mol)、NMP(150mL)を入れた。反応溶液を窒素下で撹拌しながら、4-フルオロニトロベンゼン(28.22g,0.20mol)を滴下した。反応溶液を150℃で6時間撹拌して反応を完結させた。冷却後、反応溶液を水300mLに注いで撹拌し、生成物を凝固させた。この水凝固分散液にヘキサン:酢酸エチル=4:1(体積比)の混合溶媒150mLを加えて室温で1時間撹拌した。得られた分散液をろ過し、水及び酢酸エチルによりそれぞれかけ洗いした。得られた析出物を酢酸エチル150mL中で加熱撹拌することで洗浄し、冷却後、ろ過して真空乾燥することにより、黄土色粉末のニトロ体中間生成物(29.87g,収率87%)を得た。
続いて、還流管及び窒素導入管を備えた3つ口フラスコに、パラジウムカーボンを2.4g入れ、窒素置換した。そこへ窒素バブリングにより脱気したテトラヒドロフラン120mL、エタノール30mLを入れ、ニトロ体中間生成物(10.30g,0.03mol)を添加後、撹拌して懸濁溶液とした。反応溶液へヒドラジン一水和物10mLを室温でゆっくりと滴下した。滴下後、60℃まで徐々に昇温し、4時間攪拌した。反応溶液に酢酸エチル200mLを加えて希釈し、セライト濾過した後に、水200mLによる分液洗浄を3回繰り返した。得られた有機層を濃縮して酢酸エチル100mLにより再結晶を行った。得られた固体をろ過して真空乾燥することにより、淡桃色固体のジアミン(DA-4)(5.19g,収率61%)を得た。図2に、ジアミン(DA-4)の1H-NMRスペクトル(DMSO-d6,400MHz)の測定結果を示す。
4-ヒドロキシピペリジンを4-ピペリジンメタノールに変更した以外は合成例4と同様にして合成を行い、ジアミン(DA-5)を得た。
[合成例6]
4-ヒドロキシピペリジンを4-アミノピペリジンに変更した以外は合成例4と同様にしてニトロ体中間生成物を得た。
続いて、還流管及び窒素導入管を備えた3つ口フラスコに、ニトロ体中間生成物(3.42g,0.010mol)、カリウム-tert-ブトキシド(1.68g,0.015mol)を入れて窒素置換し、テトラヒドロフラン(100mL)を入れた。反応溶液を窒素下で撹拌しながら、ヨウ化メチル(2.84g,0.020mol)を滴下した。反応溶液を40℃で24時間撹拌して反応を完結させた。冷却後、反応溶液を水300mLに注いで撹拌し、生成物を凝固させた。得られた分散液をろ過し、水によりかけ洗いした。得られた析出物をテトラヒドロフランにより再結晶して真空乾燥することにより、黄色粉末のN-メチル化ニトロ体中間生成物(3.10g,収率87%)を得た。得られたN-メチル化ニトロ体中間生成物を合成例4と同様にして還元反応を行い、桃色粉末のジアミン(DA-6)を得た。
N-メチルエタノールアミンを2-アミノエタンチオールに変更した以外は合成例1と同様にしてジアミン(DA-7)を得た。
[合成例8]
4-フルオロニトロベンゼンを2-フルオロ-5-ニトロピリジンに変更した以外は合成例1と同様にしてジアミン(DA-8)を得た。
[合成例9]
4-フルオロニトロベンゼンを2-フルオロ-5-ニトロピリジンに変更した以外は合成例4と同様にしてジアミン(DA-9)を得た。
[合成例10]
ジアミン(DA-1)をNMPに溶解し、0.95当量のテトラカルボン酸二無水物(TA-1)を加え、室温で6時間反応を行い、下記式(PA-1)で表される構造単位を有するポリアミック酸(PA-1)の15質量%溶液を得た。
テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物の種類とモル比をそれぞれ下記表1に記載の通りに変更した以外は合成例10と同様にしてポリアミック酸(PA-2~PA-17)をそれぞれ得た。なお、表1中の数値は、テトラカルボン酸二無水物については、合成に使用したテトラカルボン酸二無水物の合計量100モル部に対する各化合物の使用割合(モル部)を表し、ジアミン化合物については、合成に使用したジアミン化合物の合計量100モル部に対する各化合物の使用割合(モル部)を表す(表3についても同じ)。
合成例10で得られたポリアミック酸(PA-1)の15質量%溶液をNMPにより10質量%に希釈し、0.8当量の1-メチルピペリジン及び無水酢酸を加え、60℃で3時間、撹拌しながら加熱した。得られた溶液に対して、減圧濃縮とNMPによる希釈を繰り返して、下記式(PI-1)で表される構造単位を有するポリイミド(PI-1)の15質量%溶液を得た。ポリイミド(PI-1)の1H-NMRスペクトル(DMSO-d6,400MHz)を測定し、芳香族プロトン(δ6.0~9.0ppm)と主鎖アミドプロトン(δ9.8~10.3ppm)、アセチル末端アミドプロトン(δ9.6~9.8ppm)の積分比よりイミド化率を計算したところ、イミド化率は78%であった。
ポリアミック酸(PA-1)をポリアミック酸(PA-10)に変更した以外は合成例27と同様にしてポリイミド(PI-2)を得た。
(1)液晶配向剤の調製
合成例10で得たポリアミック酸(PA-1)の溶液を用いて、NMP及びBCにより希釈して、固形分濃度が4.0質量%、溶剤組成比がNMP:BC=80:20(質量比)となる溶液を得た。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤(R-1)を調製した。
平板電極、絶縁層及び櫛歯状電極がこの順で片面に積層されたガラス基板と、電極が設けられていない対向ガラス基板とのそれぞれの面上に、上記(1)で調製した液晶配向剤(R-1)をスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレートで1分間の加熱(プレベーク)後、庫内を窒素置換した230℃のオーブンで30分間乾燥(ポストベーク)を行い、平均膜厚0.1μmの塗膜を形成した。この塗膜表面に、Hg-Xeランプを用いて、直線偏光された254nmの輝線を含む紫外線3,000J/m2を基板法線方向から照射して光配向処理を行った。光配向処理が施された塗膜を、230℃のクリーンオーブンで30分加熱して熱処理を行い、液晶配向膜を形成した。
上記(2)で作製した液晶配向膜を有する一対の基板について、液晶配向膜を形成した面の縁に液晶注入口を残して直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、光照射時の偏光軸の基板面への投影方向が逆平行となるように基板を重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、一対の基板間に液晶注入口よりネマチック液晶(メルク社製、MLC-7028)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを120℃で加熱してから室温まで徐冷した。次に、基板の外側両面に偏光板を貼り合わせてFFS型液晶表示素子を製造した。
上記(3)で製造した液晶表示素子につき、5Vの電圧をON・OFF(印加・解除)したときの明暗の変化における異常ドメインの有無を顕微鏡によって倍率50倍で観察した。評価は、異常ドメインが観察されなかった場合を液晶配向性「良好」とし、異常ドメインが観察された場合を「不良」とした。その結果、この実施例では「良好」の評価であった。
基板の外側両面に偏光板を貼り合わせなかった点以外は上記(3)と同様の操作を行い、FFS型液晶セルを作製した。このFFS型液晶セルにつき、交流電圧10Vで30時間駆動した後に、光源と光量検出器の間に偏光子と検光子を配置した装置を使用して、下記数式(2)で表される最小相対透過率(%)を測定した。
最小相対透過率(%)=((β-B0)/(B100-B0))×100 …(2)
(数式(2)中、B0は、ブランクでクロスニコル下の光の透過量である。B100は、ブランクでパラニコル下の光の透過量である。βは、クロスニコル下で偏光子と検光子の間に液晶セルを挟み最小となる光透過量である。)
暗状態の黒レベルは液晶セルの最小相対透過率で表され、FFS型液晶セルでは暗状態での黒レベルが小さいほどコントラストが優れる。最小相対透過率が0.2%未満のものを「優良」、0.2%以上0.5%未満のものを「良好」、0.5%以上1.0%未満のものを「可」、1.0%以上のものを「不良」とした。その結果、この実施例では「優良」の評価であった。
微小輝点の評価は、基板の外側両面に偏光板を貼り合わせなかった点以外は上記(3)と同様の操作を行い製造した液晶セルを100℃の恒温槽に21日間保管した後、液晶セル中の微小輝点の有無を顕微鏡にて観察することにより行った。光配向処理のための光照射によって生成した分解物が膜中に残ったままの場合、液晶表示素子を高温環境下に長時間曝すことによって分解物が膜表面にブリードアウトし、液晶中で徐々に結晶化し、微小輝点として観察されることが分かっている。なお、観察領域は680μm×680μm、顕微鏡倍率は100倍にて行った。評価は、微小輝点が観察されない場合を「優良」とし、微小輝点の数が1点以上5点以下であった場合を「良好」とし、微小輝点の数が6点以上10点以下であった場合を「可」とし、微小輝点が11点以上であった場合を「不良」とした。その結果、この実施例では「良好」の評価であった。
上記実施例1において、液晶配向剤に含有させる重合体を下記表2に示す通りに変更した以外は実施例1と同様にして、液晶配向剤を調製して液晶配向膜を形成するとともに、FFS型の液晶表示素子及び液晶セルを製造して各種評価を行った。評価結果は下記表2に示した。なお、実施例11及び12では、2種類の重合体(重合体1及び重合体2)を重合体1:重合体2=40:60(固形分換算質量比)の配合比率で液晶配向剤に含有させた。
上記実施例1において、「(1)液晶配向剤の調製」及び「(2)光配向法による液晶配向膜の形成」を下記(1a)及び(2a)の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、FFS型の液晶表示素子及び液晶セルを製造して各種評価を行った。評価結果は下記表2に示した。
重合体として合成例27で得たポリイミド(PI-1)の溶液を用いて、NMP及びBCにより希釈して、固形分濃度が4.0質量%、溶剤組成比がNMP:BC=80:20(質量比)となる溶液を得た。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤(R-13)を調製した。
平板電極、絶縁層及び櫛歯状電極がこの順で片面に積層されたガラス基板と、電極が設けられていない対向ガラス基板とのそれぞれの面上に、上記(1a)で調製した液晶配向剤(R-13)を膜厚が0.1μmになるようにスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレートで1分乾燥(プレベーク)して塗膜を形成した。この塗膜表面に、Hg-Xeランプを用いて、直線偏光された254nmの輝線を含む紫外線3,000J/m2を基板法線方向から照射して光配向処理を行った。上記光配向処理が施された塗膜を、庫内を窒素置換した230℃のオーブンで30分加熱して熱処理(ポストベーク)を行い、液晶配向膜を形成した。
上記実施例13において、液晶配向剤に含有させる重合体を下記表2に示す通りに変更した以外は実施例13と同様にして液晶配向剤を調製して液晶配向膜を形成するとともに、FFS型の液晶表示素子及び液晶セルを製造して各種評価を行った。評価結果は下記表2に示した。なお、実施例15及び16では、2種類の重合体(重合体1及び重合体2)を重合体1:重合体2=40:60(固形分換算質量比)の配合比率で液晶配向剤に含有させた。
[合成例29]
還流管及び窒素導入管を備えた3つ口フラスコに、4-ニトロフェノール(13.91g,0.10mol)、4-ニトロベンジルブロミド(21.60g,0.10mol)、炭酸カリウム(16.59g,0.12mol)を入れて窒素置換し、アセトン(200mL)を入れた。反応溶液を窒素下60℃で8時間撹拌して反応を完結させた。冷却後、反応溶液を水300mLに注いで撹拌し、生成物を凝固させた。この生成物をろ過し、水によりかけ洗いした後、真空乾燥することにより、無色結晶のニトロ体中間生成物(26.70g,0.097mol)を得た。
続いて、還流管及び窒素導入管を備えた3つ口フラスコに、ニトロ体中間生成物(8.22g,0.030mol)、亜鉛(39.2g,0.60mol)、塩化アンモニウム(32.09g,0.60mol)を入れて窒素置換した。そこへ窒素バブリングにより脱気したテトラヒドロフラン120mL、エタノール40mLを加えて撹拌しながら、氷水バスにより5~10℃に冷却した。反応溶液へ水16mLをゆっくりと滴下した後、室温で8時間撹拌して反応を完結させた。反応溶液に水100mL加えて希釈し、セライトろ過により不溶分を取り除き、さらにセライトを酢酸エチル200mLで抽出・洗浄した。得られたろ液を分液し、有機層を水により5回洗浄した。得られた有機層を濃縮して酢酸エチル/エタノール=1/10の混合溶媒30mLにより再結晶を行った。得られた固体をろ過して真空乾燥することにより、淡黄色固体のジアミン(DA-10)(4.50g,収率70%)を得た。図3に、ジアミン(DA-10)の1H-NMRスペクトル(DMSO-d6,400MHz)の測定結果を示す。
[合成例30]
ジアミン(DA-10)をNMPに溶解し、0.95当量のテトラカルボン酸二無水物(TA-1)を加え、室温で6時間反応を行い、下記式(PA-18)で表される構造単位を有するポリアミック酸(PA-18)の15質量%溶液を得た。
テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物の種類とモル比をそれぞれ下記表3に記載の通りに変更した以外は合成例30と同様にしてポリアミック酸(PA-19~PA-22)をそれぞれ得た。なお、表3中の数値は、テトラカルボン酸二無水物については、合成に使用したテトラカルボン酸二無水物の合計量100モル部に対する各化合物の使用割合(モル部)を表し、ジアミン化合物については、合成に使用したジアミン化合物の合計量100モル部に対する各化合物の使用割合(モル部)を表す。
窒素導入管及び温度計を備えた50mL三口フラスコに、テトラカルボン酸誘導体(TC-4)(8.11g,20.0mmol)、ピリジン(3.80g,48.0mmol)、γBL20.4g、及びNMP13.6gを入れ、約10℃に冷却し、酸塩化物溶液を調製した。ここに、ジアミン(DA-10)(3.86g,18.0mmol)をγBL20.4gに予め溶解させて調製したジアミン溶液を加え、窒素気流下10℃で4時間反応させた。得られた重合溶液をメタノール70gにより希釈し、水/イソプロパノール=1/1の混合溶媒中に撹拌しながらゆっくり注ぎ凝固させた。沈殿した固体を回収し、水及びイソプロパノール中で撹拌洗浄を行い、60℃で真空乾燥することにより白色粉末を得た。得られた粉末をγBLに溶解し、下記式(PAE-1)で表される構造単位を有するポリアミック酸エステル(PAE-1)の15質量%溶液を得た。
ジアミン化合物の種類とモル比をそれぞれ下記表3に記載の通りに変更した以外は合成例35と同様にしてポリアミック酸エステル(PAE-2~PAE-3)をそれぞれ得た。
上記実施例1において、光配向処理の偏光紫外線露光量を3,000J/m2から5,000J/m2に変更し、液晶配向剤に含有させる重合体を下記表4に示す通りに変更した以外は実施例1と同様にして、液晶配向剤を調製して液晶配向膜を形成するとともに、FFS型の液晶表示素子及び液晶セルを製造して各種評価を行った。評価結果は下記表4に示した。なお、実施例20及び24では、2種類の重合体(重合体1及び重合体2)を重合体1:重合体2=40:60(固形分換算質量比)の配合比率で液晶配向剤に含有させた。
Claims (12)
- 下記式(1)で表される部分構造及び下記式(2)で表される部分構造よりなる群から選ばれる少なくとも一種を有する重合体(P)(ただし、下記式(da-3)で表されるジアミン、下記式(da-4)で表されるジアミン、下記式(da-2)で表されるジアミン及び下記式(da-31)で表されるジアミンと、1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物とを反応させてなる重合体、下記式(da-6)で表されるジアミン、下記式(da-1)で表されるジアミン、下記式(da-12)で表されるジアミン及び下記式(da-31)で表されるジアミンと、1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物とを反応させてなる重合体、並びに、下記式(da-5)で表されるジアミン、下記式(da-7)で表されるジアミン、下記式(da-3)で表されるジアミン及び下記式(da-31)で表されるジアミンと、1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物とを反応させてなる重合体を除く。)を含有する、液晶配向剤。
- 前記X1は、下記式(3)で表される4価の有機基である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- 前記Z 2 は、単結合、2価の鎖状炭化水素基、又は鎖状炭化水素基の炭素-炭素結合間に酸素原子、硫黄原子若しくは「-NR 12 -」(R 12 は水素原子又は1価の有機基である。)を有する2価の有機基である、請求項1に記載の液晶配向剤。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の液晶配向剤を用いて塗膜を形成し、該塗膜に光照射処理を施して液晶配向能を付与する光配向工程を含む、液晶配向膜の製造方法。
- 前記光照射処理が施された塗膜を、水、水溶性有機溶媒、又は水と水溶性有機溶媒との混合溶媒に接触させる接触工程をさらに含む、請求項9に記載の液晶配向膜の製造方法。
- 前記光照射処理が施された塗膜を、前記接触工程の前及び前記接触工程の後の少なくとも一方で、120℃以上280℃以下の温度範囲内で加熱する加熱工程をさらに含む、請求項10に記載の液晶配向膜の製造方法。
- 請求項8に記載の液晶配向膜を備える液晶素子。
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