JP7024052B1 - 罫線加工具及び罫線加工装置並びに罫線加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】段ボールシートの表面を傷付け難く且つ罫線を精度よく形成すると共に凸条部の耐久性を確保することができるようにする。【解決手段】段ボールシートから段ボール箱を製造する製函装置に装備され、前記段ボールシートに罫線を加工する罫線加工具7であって、装備された回転胴の周面に装着される基部シート71と、基部シート71上に固設され、前記段ボールシートに罫線を加工する樹脂製の凸条部72と、を備え、凸条部72のトップ部分の幅Wtが2~4mm、ボトム部分の幅Wbが10~15mm、高さHが5~9mmである。【選択図】図1

Description

本発明は、段ボールシートに罫線を加工するための罫線加工具及び罫線加工装置並びに罫線加工方法に関するものである。
段ボール箱は、貼合装置によってライナーと中芯とを貼り合せて得られた段ボールシートを、製函装置によって印刷,接合,打ち抜き等の加工を施し、用途に応じた形状に形成される。例えば、代表的な段ボール箱の形式である0201形式(JIS-Z-1507)、いわゆるA式箱は、通常、フレキソフォルダーグルア(以下、「FFG」と呼ぶ)と呼ばれる、段ボールシートの印刷から箱形成までを連続した工程で行う製函装置により製造される。
前記FFGは、上流から順に、給紙部と、印刷部と、罫線入れ・溝切り部と、ダイカット部と、フォルダグルア部と、カウンタエジェクタ部とを備え、段ボールシートをこの順に移送させながら、表側の面への印刷と、罫線入れ及び溝切りと、孔開け及び打ち抜きと、折り曲げ加工及び糊付けを行って、平板状に折り畳まれた段ボール箱(以下、「平板状段ボール箱」と呼ぶ)を計数しながら積み重ねて所定数のバッチとして排出する。
罫線は、平板状段ボール箱を立体的な箱状に組み立てる際に折り曲げられる部分であって、罫線入れ・溝切り部に備えられるクリーザ装置により段ボールシートに設けられる。A式箱の場合、組み立て時の折り曲げに箱の内側の面を谷側として折り曲げ(いわゆる、内折り)るため、罫線は段ボールシートの内側面に加工される。しかし、段ボール箱の天面側のフラップ部分は箱を解放する際に、内容物を取り出し易くするために、箱の外側に向けて折り曲げられる、すなわち、外側の面が谷側となるように外折りされる。この時、段ボールシートの外側の面からも罫線を加工することで、より少ない力で天面側フラップを外折りすることが可能になる。
例えば、特許文献1には、段ボールシートの外側の面に罫線を加工する技術が開示されている。段ボールシートの外側の面は、印刷部で印刷を行なう印刷面にあたるため、印版を装着される版胴を利用して外折り用の罫線を加工することができる。そこで、特許文献1には、版胴に、罫線を加工するための印版(罫線押圧用印版)を装着して、外折り用の罫線を加工している。なお、罫線押圧用印版は、シート部材の表面に筋状の凸部(凸条部)が突設されている。また、罫線押圧用印版には、一般的な印刷用印版の材料と同じ材料、すなわち合成樹脂又はゴムで作製することが好ましい旨が記載されている。
特開2018-176498号公報
ところで、一般の段ボール製函装置においては、箱の内側面に凸条部を押圧して罫線を加工するが、この際用いる凸条部には、金属製のものが使用されている。しかし、段ボール箱の外側になる面から押圧する場合、装置の設定の誤差等によっては押圧が過剰になって、段ボールシートの表面を傷付け、箱の外観に影響を及ぼす可能性がある。
これに対して、特許文献1に記載されているように、押圧部(凸部)を合成樹脂又はゴムで作製すると、押圧部の硬度を低く抑えることができ、段ボールシートの表面を傷付ける可能性は軽減される。
しかし、例えば樹脂材により凸条部を形成する場合、凸条部の形状設定等によっては、罫線を適正に加工することができなかったり、凸条部の耐久性を確保することができなかったりすることが考えられる。
本件はこのような課題に着目して創案されたもので、段ボールシートの表面を傷付けるおそれを軽減しつつ罫線を精度よく形成することができると共に凸条部の耐久性を確保することができるようにした罫線加工具及び罫線加工装置並びに罫線加工方法を提供することを目的の一つとしている。なお、本目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
本件の罫線加工具は、段ボールシートから段ボール箱を製造する製函装置に装備され、前記段ボールシートに罫線を加工する罫線加工具であって、装備された回転胴の周面に装着される基部シートと、前記基部シート上に固設され、前記段ボールシートに圧接し前記段ボールシートに罫線を加工する樹脂製の凸条部と、を備え、前記凸条部は、トップ部分の幅(Wt)が1~10mm、ボトム部分の幅(Wb)が10~15mm、高さ(H)が5~9mmであって、前記凸条部は、ベース凸条部の上に、横断面が台形であるトップ凸条部が一体に形成された、全体の横断面が略凸字形状であって、前記ベース凸条部の高さ(H2)は、前記トップ凸条部の高さ(H1)よりも大きいことを特徴としている。
本件の罫線加工装置は、段ボールシートを移送しながら段ボール箱を製造する製函装置に装備され、前記段ボールシートに罫線を加工する罫線加工装置であって、製函装置の印刷部に装備され、前記段ボールシートの移送方向に並んだ複数の印刷ユニットのうちの少なくとも1つの印刷ユニットと、前記1つの印刷ユニットの版胴に装着された、上記の罫線加工具と、を備えたことを特徴としている。
本件の罫線加工方法は、段ボールシートから段ボール箱を製造する際に、前記段ボールシートに罫線を加工する罫線加工方法であって、印刷部に装備され、前記段ボールシートの移送方向に並んだ複数の印刷ユニットのうちの何れかの印刷ユニットの版胴に、上記の罫線加工具を装備する準備工程と、前記段ボールシートを移送しながら印刷及び罫線を加工する加工工程と、を有することを特徴としている。
本件によれば、凸条部のトップ部分の幅が1~10mmであって、凸条部のボトム部分の幅が10~15mmであって、凸条部の高さが5~9mmであるので、罫線を精度よく形成することができると共に凸条部の耐久性を確保することができる。
一実施形態に係る罫線加工具を示す図であって、(a)はその要部断面図であり、(b)はその斜視図である。 一実施形態に係る製函装置(製造ライン)の構成を示すブロック図である。 一実施形態に係る印刷部を示す側面図である。 一実施形態に係る段ボール箱をフラップ開放状態で示す斜視図である。 一実施形態に係る印刷胴の斜視図である。 一実施形態に係る印刷部の要部断面図である。 一実施形態の変形例に係る印刷部の要部断面図である。
以下、罫線加工具に関する実施の形態を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
〔製函装置(段ボール箱の製造ライン)〕
図2に示すように、本実施形態に係るA式段ボール箱の製造装置である製函装置(FFG)は、上流から順に、給紙部1と、印刷部2と、罫線入れ・溝切り部3と、ダイカット部4と、フォルダグルア部5と、カウンタエジェクタ部6とを備えている。本実施形態において使用する段ボールシート10は、段ボール貼合装置で製造され、所定の大きさの枚葉状にカットされたものである。なお、A式段ボール箱用の段ボールシート10には、段ボール箱の形成時にフラップ部分の基部となる箇所を内折可能とするため、箱の内側となる面に、貼合装置に設けられたスコアラによって罫線(以下、コルゲータ罫線)が予め設けられている。この段ボールシート10は、上流からこの順に移送されながら、平板状に折り畳まれた段ボール箱(すなわち、「平板状段ボール箱」)11に加工される。なお、図2では、段ボールシート10の束、及び、平板状段ボール箱11の束を示している。
段ボールシート10は、まず、給紙部1から送り出されると、印刷部2において表側の面に所要の文字や絵柄が印刷される。次に、罫線入れ・溝切り部3に装備されたスロッタ装置やクリーザ装置で溝切り及び罫線入れが行われ、ダイカット部4に進んで孔開け及び打ち抜きが行われる。さらに、フォルダグルア部5において折り曲げ加工及び糊付けを行って、平板状段ボール箱に加工され、カウンタエジェクタ部6において、製造した平板状段ボール箱11を計数しながら積み重ねられて所定数のバッチとして排出される。
なお、印刷部2は、図3に示すように、所定の色数(ここでは、4色)の印刷ユニット2a~2dを備えており、印刷部2では、この色数(4色)を最大色数として、1枚ずつ搬送される段ボールシート10に、各色のインキを順次印刷する。各印刷ユニット2a~2dは、周面に、フレキソ印刷用の刷版が装着された版胴(印刷胴)21と、圧胴(印刷胴)22とを備え、版胴21は段ボールシート10の表側の面(表ライナー10aの露出面)に接触し、圧胴22は段ボールシート10の裏側の面(裏ライナー10bの露出面)に接触し、版胴21及び圧胴22の間を移送される段ボールシート10の表側の面に印刷を行う。
〔罫線加工具〕
罫線加工具7は、製函装置の何れかの加工部に装備される回転胴の周面に装着されるもので、本実施形態では、印刷部2の印刷ユニット2a~2dの何れかの印刷ユニットの版胴21の周面に装着される。なお、罫線加工具7の版胴21の周面への装着形態は限定されないが、少なくとも、罫線加工具7が版胴21の周面に固定されればよく、例えば接着を用いてもよい。
罫線加工具7は、図1(b)に示すように、版胴21の周面に装着される基部シート71と、この基部シート71上に固設され、段ボールシート10に罫線8を加工する凸条部72と、を備えている。基部シート71は、ベースフィルム73と、ベースフィルム73に後付けで接着されるプリンケットフィルム80とからなる積層体である。凸条部72は、図1(a)に示すように、ベースフィルム73の上に、形成された横断面が略台形であるベース凸条部74と、ベース凸条部74上に配置された、横断面が台形であるトップ凸条部75とを備え、これらが同一樹脂で一体成型される。
ここでは、ベース凸条部74及びトップ凸条部75はいずれも、横断面が等脚台形又は略等脚台形に形成されている。なお、図1(a)に示すベース凸条部74及びトップ凸条部75の断面形状は一例であって、ベース凸条部74及びトップ凸条部75の断面形状は、加工したい罫線形状に応じて適宜設定しうるが、罫線の加工性及び耐久性を考慮すると、台形(特に、等脚台形)に近いことが好ましい。
本実施形態では、凸条部72は、トップ部分(トップ凸条部75のトップ部分でもある)72tの幅Wtが3mmに、基部シート71と接触するボトム部分(ボトム凸条部74のボトム部分でもある)72bの幅Wbが13mmに、高さHが7mmに、それぞれ設定されている。また、本実施形態では、ベース凸条部74の高さH2は、5mmに設定されている。したがって、トップ凸条部75の高さH1は2mmに設定されている。
ただし、凸条部72のトップ部分72tの幅Wt,高さH,ボトム部分72bの幅Wb等についてはこれらの数値に限定されるものではなく、それぞれ一定の範囲内であればよい。
凸条部72のトップ部分72tの幅Wtは1~10mmが好ましい。トップ部分72tの幅Wtが小さ過ぎると強度不足を招き、凸条部72のトップ凸条部75のトップ部分72tが欠けるおそれがある。そこで、トップ部分72tの幅Wtの下限値を1mmとしている。また、トップ部分72tの幅Wtが大き過ぎると罫線がうまく入らなくなり、また、罫線が入っても罫線が太いと実際に段ボールを外折りにしたときに折れ難くなり形成の機能を果たさないおそれがある。そこで、トップ部分72tの幅Wtの上限値を10mmとしている。
また、凸条部72の高さHは5~9mmが好ましい。凸条部72の高さHをこのように設定するのは、凸条部72の強度を確保しつつ罫線を適正に形成するためである。凸条部72の高さHが低過ぎると、凸条部72を段ボールシート10に押圧しても凸条部72が段ボールシート10の弾性変形範囲内で埋もれてしまい罫線を適正に形成することができない。そこで、高さHの下限値を5mmとしている。また、凸条部72の高さHが高過ぎると、凸条部72の強度が不足し、凸条部72が欠けるおそれがある。そこで、高さHの上限値を9mmとしている。
ボトム部分72bの幅Wbは10~15mmが好ましく、12~14mmがより好ましい。ボトム部分72bの幅Wbをこのように設定するのは、凸条部72の強度を確保しつつ罫線を適正に形成するためである。ボトム部分72bの幅Wbがトップ部分72tの幅Wtに対して大き過ぎると罫線を適正に形成することができない。そこで、ボトム部分72bの幅Wbの上限値を15mm、好ましくは14mmとしている。また、ボトム部分72bの幅Wbがトップ部分72tの幅Wtに対して小さ過ぎると凸条部72の強度が不足し、何れかの箇所が欠けるおそれがある。そこで、差(Wb-Wt)の下限値を10mm、好ましくは12mmとしている。
また、ベース凸条部74の高さH2も5mmに限定されるものではないが、ベース凸条部74の高さH2は、トップ凸条部75の高さH1よりも十分に大きいことが好ましく、例えば、高さH2は4~6mmが好ましく、4.5~5.5mmがより好ましい。ベース凸条部74の高さH2を一定以上確保することで、ベース凸条部74の弾性変形により凸条部72の破損のおそれを低減できる。そこで、ベース凸条部74の高さH2の下限値を4mm、好ましくは4.5mmとしている。また、ベース凸条部74の高さH2を過剰に大きくするとベース凸条部74の弾性変形により罫線を適正に形成することができなくなる。そこで、高さH2の上限値を6mm、好ましくは5.5mmとしている。
また、トップ凸条部75がベース凸条部74と接する部分(トップ凸条部75の最下部)75bの幅Wsbは、トップ部分の幅Wtよりも1mm大きく設定されている。したがって、等脚台形の下底と脚とのなす角度θは約72°となっている。トップ凸条部75の最下部75bの幅Wsbとトップ部分の幅Wtとの差も、これに限定されるものではないが、0.5~1.5mmが好ましい。幅Wsbと幅Wtとの差をこのように設定するのは、凸条部72の強度を確保しつつ罫線を適正に形成するためである。差が大き過ぎると罫線を適正に形成することができない。また、差が小さ過ぎると凸条部72の強度が不足し、凸条部7何れかの箇所が欠けるおそれがある。そこで、差(Wb-Wt)の下限値を0.5mm、上限値を1.5mmとしている。
凸条部72のショアA硬度は40°以上であることが好ましく、45°以上であることがさらに好ましく、50°以上であることが最も好ましい。なお、ショアA硬度とは、JIS-K6253-3の「デュロメータ硬さ」のことである。
凸条部72のショアA硬度が40°未満の場合、硬度が不足するため、押圧したときに得られる罫線の溝の深さが浅くなり、外折り用の罫線として十分に機能しない。本実施形態における凸条部72のショアA硬度は58°である。
本実施形態では、罫線加工具7の各部は、版胴21の周面に沿って変形可能なフレキシブルな材料である樹脂、特に、UV硬化樹脂(感光性樹脂)を用いて形成されている。また、フレキソ印刷用の樹脂製の刷版を形成する材料や製造技術を利用して、罫線加工具7を形成している。このUV硬化樹脂の選択によって、任意のショアA硬度を有する凸条部72を得ることができる。
つまり、UV硬化樹脂を用いて刷版を形成する場合と同様に、以下の順に処理を行う。
(1)光源ガラス面の上に予め用意した製版ネガフィルムをセットし、その後、ネガフィルムをカバーフィルムで全面覆って真空密着を行なう(製版ネガフィルムアセット工程)。
(2)次に、カバーフィルムの上から液状樹脂を充填する。
液状樹脂には、不飽和ポリウレタンプレポリマー、アクリレート及びメタクリレート誘導体及び添加剤からなる液状のUV硬化樹脂が用いられる。
(3)液状樹脂を充填後、その上面を支持体となるベースフィルムで覆う。
(4)こうして液状樹脂を充填したら、ショルダーを形成するためのマスクフィルムをセットする(露光前セット工程)。
(5)次に、UV光を上下から一定時間照射して、メイン露光を行う(メイン露光工程)。
(6)メイン露光により、UV光が照射された部分のみが光重合して硬化するので、未露光部分(つまり、硬化しない部分)の液状樹脂を除去する。これにより、表面に、凹凸が形成される(未露光樹脂除去工程)。
(7)その後、細部の不要部を除去する(未露光樹脂細部洗浄除去工程)。
(8)洗浄後、最終仕上げのため、水中で波長の異なる光源を用いて後露光を行って完全硬化させ、表面のべと付きを取り除いて紙粉が付着しにくくなるように処理をする(水中後露光工程)。
(9)水中後露光後、水分を乾燥させて仕上げる(乾燥,仕上げ工程)。
このような処理によって、図1(a)に示すように、凸条部72(ベース凸条部74及びトップ凸条部75)が形成される。
段ボールシート10に罫線8を加工する箇所は、平板状段ボール箱11を図4に示すような立体的な段ボール箱12に組み立てる際に折り曲げられる部分である。この際には、箱の内側の面を谷側として折り曲げ(いわゆる、内折り)るため、罫線は、段ボールシート10の内側の面(裏ライナー10bの露出面)に加工される。
しかし、図4に示すように、段ボール箱12のフラップ部分12a~12dは、組み立てる際に内折りされるが、段ボール箱12を開封する際には、内容物を取り出し易くするために、箱の外側に向けて折り曲げられる、すなわち、外側の面が谷側となるよう外折りされる。より少ない力で外折りを可能とするためには、段ボールシートの外側の面からフラップ部分12a~12dの基部に罫線を加工する必要がある。
罫線加工具7は、図5に示すように、版胴21の周面に装着されるため、段ボールシート10の表側の面(表ライナー10aの面)に罫線8を加工するので、この罫線8は外折り用となる。本実施形態では、段ボールシート10において、段ボール箱12のフラップ部分12a~12dの基部に対応し、段ボール貼合装置において箱の内側となる面に、予め内折り用のコルゲート罫線が設けられている箇所8aに、その反対側から罫線8を加工する。すなわち、印刷部の複数設けられた版胴のうち一つに罫線加工具7を装備することで、段ボールシートに外折り用の罫線を設けることが可能になり、罫線入れ・溝切り部3等の加工工程で新たに外折り用の罫線加工のための装置を改めて設ける必要がない。
本実施形態の罫線加工具7は、上記のように構成されているので、予め、段ボールシート10から平板状段ボール箱11を製造する際に、印刷部2に装備された複数の印刷ユニット2a~2dのうちの何れかの印刷ユニットの版胴に、罫線加工具7を装備する(準備工程)。これにより、罫線加工具7を備えた罫線加工装置70が構成される。そして、製函装置を起動させて、段ボールシートを移送しながら印刷部2において、印刷と共に罫線加工を行う(加工工程)。
つまり、罫線加工具7の凸条部72が、図6に示すように、段ボールシート10の表側の面(表ライナー10aの露出面)に進入して、罫線8を加工する。なお、A式の段ボールの製造においては、罫線加工具7による加工以前に、段ボールシート10の貼合工程の段階で、段ボール箱の形成時にフラップ部分の基部となる箇所に、内折り用のコルゲータ罫線8Bが、図6に示すように、段ボールシート10の裏側の面(裏ライナー10bの露出面)に既に加工されている。
本罫線加工具7によれば、凸条部72が、トップ部分72tの幅Wtを3mm、ボトム部分72bの幅Wbを13mm、高さHを7mmに設定されているので、罫線を精度よく形成することができると共に凸条部72の耐久性を確保することができる。
また、凸条部72は、ベース凸条部74の上に、横断面が台形であるトップ凸条部75が一体に形成された、全体の横断面が略凸字形状であり、この断面形状からも、罫線を精度よく形成することができるようにしつつ凸条部72の耐久性を確保することが容易になる。
さらに、トップ凸条部75がベース凸条部74と接する部分の幅Wsbが、トップ部分の幅Wtよりも1mm大きいので、この点からも、罫線を精度よく形成することができると共に凸条部75の耐久性を確保することができる。
また、本実施形態では、樹脂を用いて凸条部72を製造するので、所定の形状及び所定の硬度を有する凸条部75を容易に形成することができる。特に、UV硬化樹脂を用いた製版技術を利用しているので、この点からも所定の形状及び所定の硬度を有する凸条部75を容易に形成することができる。
〔その他〕
上記実施形態では、凸条部72の横断面形状をベース凸条部74の上にトップ凸条部75が一体形成された略凸字形状に形成しているが、例えば図7に示すように、凸条部72の横断面形状を単純な台形(山形、或いは、富士山型)、好ましくは、等脚台形に形成することもできる。なお、図7では、実施形態のものと同様の部材には同様の符号を付している。
この場合も、凸条部72は、トップ部分72tの幅Wtが、3mmを中心に、好ましくは2~4mmに、さらに好ましくは、2.5~3.5mmに、基部シート71と接触するボトム部分72bの幅Wbが13mmを中心に、好ましくは10~15mmに、さらに好ましくは、12~14mmに、基部シートからの高さHが7mmを中心に、好ましくは5~9mmに、それぞれ設定される。
また、凸条部72の横断面形状は台形に限定されない。ただし、罫線の形成精度や耐久性の確保の観点から等脚台形又は等脚台形に近い台形であることが好ましい。
1 給紙部
2 印刷部
2a~2d 印刷ユニット
21 版胴
22 圧胴
3 罫線入れ・溝切り部
4 ダイカット部
5 フォルダグルア部
6 カウンタエジェクタ部
7 罫線加工具
8,8A 罫線
10 段ボールシート
10a 表ライナー
10b 裏ライナー
11 平板状段ボール箱
12 段ボール箱
70 罫線加工装置
71 基部シート
72 凸条部
72b 凸条部72のボトム部分
72t 凸条部72のトップ部分
73 ベースフィルム
74 ベース凸条部
75 トップ凸条部
H 凸条部75の高さ
H1 トップ凸条部75の高さ
H2 ベース凸条部74の高さ
Wb 凸条部72のボトム部分72bの幅
Wt 凸条部72のトップ部分72tの幅
Wsb トップ凸条部75の最下部の幅

Claims (7)

  1. 段ボールシートから段ボール箱を製造する製函装置に装備され、前記段ボールシートに罫線を加工する罫線加工具であって、
    装備された回転胴の周面に装着される基部シートと、
    前記基部シート上に固設され、前記段ボールシートに圧接し前記段ボールシートに罫線を加工する樹脂製の凸条部と、を備え、
    前記凸条部は、トップ部分の幅(Wt)が1~10mm、ボトム部分の幅(Wb)が10~15mm、高さ(H)が5~9mmであって、
    前記凸条部は、ベース凸条部の上に、横断面が台形であるトップ凸条部が一体に形成された、全体の横断面が略凸字形状であって、
    前記ベース凸条部の高さ(H2)は、前記トップ凸条部の高さ(H1)よりも大きい
    ことを特徴とする、罫線加工具。
  2. 前記ベース凸条部及び前記トップ凸条部はいずれも、横断面が等脚台形又は略等脚台形に形成されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載された罫線加工具。
  3. 前記凸条部のショアA硬度が40°以上である
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載された罫線加工具
  4. 前記トップ凸条部が前記ベース凸条部と接する部分の幅(Wsb)は、前記トップ部分の幅(Wt)よりも0.5~1.5mm大きい
    ことを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載された罫線加工具。
  5. 前記回転胴は、前記製函装置の印刷部に装備される版胴であって、
    前記基部シートは印刷版のシートに替えて前記版胴の周面に装着され、
    前記段ボールシートの表側の面に罫線を加工する
    ことを特徴とする、請求項1~4の何れか1項に記載された罫線加工具。
  6. 段ボールシートを移送しながら段ボール箱を製造する製函装置に装備され、前記段ボールシートに罫線を加工する罫線加工装置であって、
    前記製函装置の印刷部に装備され、前記段ボールシートの移送方向に並んだ複数の印刷ユニットのうちの少なくとも1つの印刷ユニットと、
    前記1つの印刷ユニットの版胴に装着された請求項5に記載の罫線加工具と、を備えたことを特徴とする、罫線加工装置。
  7. 段ボールシートから段ボール箱を製造する際に、前記段ボールシートに罫線を加工する罫線加工方法であって、
    印刷部に装備され、前記段ボールシートの移送方向に並んだ複数の印刷ユニットのうちの何れかの印刷ユニットの版胴に、請求項5に記載された罫線加工具を装備する準備工程と、
    前記段ボールシートを移送しながら印刷及び罫線を加工する加工工程と、を有する
    ことを特徴とする、罫線加工方法。
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