JP5582763B2 - 打ち抜き機における面版装置 - Google Patents

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Description

本発明は、打ち抜き機における面版装置に関するものである。
商品の保護及び包装のために様々な紙函が使用されており、その形状や構造は多種多様にわたる。この種の紙函を作るには紙材を打ち抜いてブランクを製作し、得られたブランクを所定箇所にて折り曲げ、立体的な函の形に組み立てるのであるが、折り曲げが正しくなされない場合は出来上がった函の形も不正確になり、函の形が不正確であると、外観を損なうのは当然であるが、外観が損なわれているとまで言えない程度の不正確であっても使用上影響することがあり、例えば開閉蓋を閉めにくい、閉まらない、閉めても開いてしまうというようなことが起こる。このような不具合は、中に収納する商品の品位に影響するので、返品対象にもなることである。また、設計通りに正確に作られた紙函であれば、開閉片同士がキッチリと嵌り込んでいるので、開函の際に開閉片が変形ないしは破損して開函の証拠となり、或いは開閉片の変形のないことで未開封商品であることを間接的に証明できることにもなるが、不正確に作られ開閉片の閉まりの緩い函では上記のような目的は達成されない。
紙函を正確に作るためにはブランクを正確に折り曲げなければならないが、それにはブランクの一面に折り線に沿って凹状折り筋を形成するだけでは不十分であり、ブランクの他面にも凸状折り筋を形成する必要がある。しかし、ブランクの両面に全く狂いなく凹状及び凸状折り筋を形成することは容易ではなく、そのための技術的提案もなされている。例えば特開平7‐171795号があり、その発明の装置は抜き型(上盤)の所定位置にアルミ合金製のブッシュをねじ止めによって取り付け、その位置決め孔にO−リングにより挿脱を容易にした鋼鉄製のレジスターピンを挿入し、次にチェースをセットし、定盤(下盤)のデッドプレートに対して打抜き圧でプレスを行い、レジスターピンにグリスで固定されているレジスターディスクを両面接着テープの粘着力でデッドプレートに圧着し、位置の転写を行い、転写されたレジスターディスクを案内として雌型を嵌め込み、デッドプレートに位置決めして配置する構成を備えている。この構成ではアルミ合金製のブッシュと鋼鉄製のレジスターピンを使用しており、それらのブッシュを抜き板にねじ止めして取り付け、レジスターピンにO−リングを嵌め付けるなどの段取りを必要とするが、このような装置は高度かつ複雑であり、特に、十分な設備や技術力、資力のない企業にとって問題となるであろう。
これに対して、登録実用新案第3141440号の考案は面版が抜き型へ挿入する際に垂れ下がり引っ掛る事故が発生していることに着目してなされたもので、打ち抜き機に面版を挿入する際に引っ掛らないように雌部材、雄部材、転移見当部材から構成された転移位置決め治具によりカッティングプレート上に転移見当部材を転移し、転移見当部材に合わせて面版を取り付ける構成を開示している。この構成は雄部材、雌部材、転移見当部材の3部材を相互に嵌め合わせて取付けるものであり、そのような構造を持つ部品を製作すること及びそれらの部品の組み合わせ精度が問題になると考えられる。特に上記部品がプラスチック製の場合、部品同士の嵌め合わせ方で嵌め合わせ位置が変わる可能性があり、上記部品を金属製品にした場合には、前期発明におけるアルミ合金製のブッシュと鋼鉄製のレジスターピンと同様にコスト高となり、しかも精度向上はあまり望めない。なお、この種の装置において抜き板などは注文を受けたロット数のブランク製作が終わると用済みとなる。雌部材、雄部材、転移見当部材などは引き続き使用可能とも考えられるが、新旧部品の不揃いなどのもたらす問題を考慮すると、新たな注文に応じてセットで製作する方が全体のバランスからも望ましいケースが多いと判断される。
特開平7‐171795号 登録実用新案第3141440号
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、低コストで、高い精度が得られ、しかも何度でも繰り返して使用することができる打ち抜き機における面版装置を提供することである。また、本発明の他の課題は、使い易く、面版垂れ下がりなどの問題のない打ち抜き機における面版装置を提供することである。
前記の課題を解決するため本発明は、固定盤又は可動盤の一方の側に抜き型を配置し、他方の側に抜き型を受ける受け板を配置し、上記固定盤に対する可動盤の接近動作によって、抜き型と受け板との間に挿入したシート材を打ち抜き、ブランクを製作する打抜き機において、上記抜き型に設けた押し罫を用いてブランクの一面に凹状折り筋を形成し、凹状折り筋の位置に合わせて凸状折り筋を上記ブランクの他面に形成するための面版類を使用する面版装置として、面版類の位置決めのために、面版類の所定位置に形成した複数個所の位置決め開口と、抜き型側における面版類の位置決めのために位置決め開口と係合して面版類に着脱可能であり、かつ、抜き型の位置決め孔に着脱するピン軸と組み合わされた位置決めコマと、位置決めコマを所定位置に配置した抜き型と受け板を接触させ、位置決めコマを受け板に接着させて位置を転写するために位置決めコマに設けた接着部及び上記接着された位置決めコマに嵌合して位置決めされる上記面版類、を備えて構成され、上記位置決めコマはアルミ合金の加工品又は型成形されたプラスチック製のものであり、かつ、円錐台形状を有するとともに、円錐台形状は底面及び底面と平行な上面の2面を有し、その底面に接着部として粘着テープが取り付けられており、上面にはゴム又はプラスチックから成る弾力部材が取り付けられていることを特徴とするという手段を講じたものである。
本発明の面版装置は打ち抜き機に使用する。その打ち抜き機は固定盤又は可動盤の一方の側に抜き型を配置し、他方の側に抜き型を受ける受け板を配置し、上記固定盤に対する可動盤の接近動作によって、抜き型と受け板との間に挿入したシート材を打ち抜き、紙函などのブランクを製作するためのものである。打ち抜き機には様々なタイプがあるが、本発明はトムソン型と呼ばれているタイプの打ち抜き機に、より適した面版装置である。しかし、固定盤と可動盤を有していてそれらの間でブランクを打ち抜く構成を有するものであれば、トムソン型以外の打ち抜き機にも当然適用することができる。
そのトムソン型等の打ち抜き機には、抜き型に設けた押し罫を用いてブランクの一面に凹状折り筋を形成し、凹状折り筋の位置に合わせて凸状折り線を上記ブランクの他面に形成するための面版類を使用する。ここで面版類というのは、当業界において一般にCAD面版などと通称されている面版や、面版ではないがそれと同様の用途、機能を有し、一般には溝切りテープと通称されているものなどを含む概念である。この面版類は、凹状折り筋の位置に合わせて凸状折り筋を上記ブランクの他面に形成するための凹状溝を有しており、面版はブランクとほぼ同形状のシート材から成り、設計上の折り線部分に上記凹状溝を形成してあるもので、溝切りテープは凹状溝を形成してあるテープから成り、これを適宜の長さに切断し原版の折り線部分に張り付けて面版のように形づくるものである。
上記面版類は、最終的に抜き型を受ける受け板側に固定されるが、受け板の定められた位置に正しく配置すべく面版類の位置決めするために、面版類の所定位置に形成した複数個所の位置決め開口を備えている。位置決め開口は、面版類の内の面版を使用する場合は所定の位置に形成し、溝切りテープを使用する場合には溝切りテープを貼り付けるシート材の所定の位置に形成することになる。
上記抜き型側における面版類の位置決めのためにその位置決め開口と係合して面版類に着脱可能であり、かつ、抜き型の位置決め孔に着脱するピン軸と組み合わされた位置決めコマを使用する。位置決めコマは位置決め開口にピタリと嵌り込んで係合するもので、従って、位置決め開口が円形であれば位置決めコマも円形に形成し、かつ、ガタなく係合する関係に設定されていることが必要である。
上記位置決めコマは、ピン軸によって抜き型に着脱されるが、位置決めコマとピン軸とは、別々に作り組み合わせる構造と、一体に作る構造のどちらを選択しても良い。位置決めコマとピン軸とが別体構造の場合、ピン軸はあらかじめ抜き型の位置決め孔に装着しておかれ、そのピン軸に位置決めコマを嵌合するので、位置決めコマと受け板の接着力はピン軸と位置決め孔との装着力よりも小さく、ピン軸と位置決めコマとの嵌合力よりも大きく設定されることになる。これに対して、位置決めコマと抜き型の位置決め孔に着脱するピン軸とが一体構造の場合、ピン軸を抜き型の位置決め孔に嵌め込むことによって位置決めコマが抜き型に装着されるので、位置決めコマと受け板の接着力はピン軸と位置決め孔との装着力よりも小さく設定される。
さらに、位置決めコマにはそれを所定位置に配置した抜き型と上記受け板を接触させ、位置決めコマを受け板に接着させて位置を転写するために位置決めコマに設けた接着部が備わっている。接着部は位置決めコマを、抜き型を受ける受け板に接着する手段であり、各種粘着テープや粘着剤も使用することができる。位置決めコマは平行な2面を有する構造に形成し、その一面に接着部として粘着テープを取り付け、他面にはゴム又はプラスチックから成る弾性片を取り付ける構成とすることができる。弾性片は、粘着テープを使用して位置決めコマを受け板に接着するために必要な圧力を加える手段である。
位置決めコマは金属製或いはプラスチック製のどちらでも良く、ほぼ同等の位置決め精度を得ることができる。位置決めコマが型成形されたプラスチック製である場合、プラスチックの射出によって生じるバリが形成されるので、その部分が位置決め開口にピタリと嵌り込むべき外周面である場合には、位置決めコマと面版類の位置決め開口との係合時に、位置決めを妨げないように、型成形によって形成した回避部を有するものとして接触を回避することが望ましい。
本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、低コストで、非常に高い精度が得られ、凹凸状折り筋の位置を非常に正確に一致させたブランクを形成することができ、しかも何度でも繰り返して使用することができる打ち抜き機における面版装置を提供することができる。また、本発明によれば、使い易く、面版垂れ下がりなどの問題のない打ち抜き機における面版装置を提供することができる。
以下図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。各図は本発明に係る打ち抜き機における面版装置の一例を示すもので、打ち抜き機10はトムソン型である。図1において、符号11は上位に位置している固定盤、12は下位に位置している可動盤を示しており、最も離間した状態である。13はそれらの間のチェーンカバーを示しており、ワークであるシート材を搬送するチェーンがこの位置に設けられている。固定盤11にはチェース14及びストッパー16が設けられており、これらによって抜き型15が取り付けられている。従って、図示の例では、下位の可動盤12に、抜き型15を受ける受け板17が配置され、受け板17の上面に最終的に面版類18が配置される。
上記の抜き型15は、打ち抜き機10によるブランク32の打ち抜き作業等に耐える強度を有するベニヤ厚板からなり、その一面に、打ち抜くべきブランクBの外形と一致したパターンにて配置されている抜き刃19及びブランク32の一面に設計上の折り線に沿って凹状折り筋33を形成する押し罫20が、それぞれ必要な刃丈(はたけ)を設けて植え込まれている(図2参照)。21は抜き刃19に沿って要所に配置されている弾力性部材であり、抜き刃19よりもやや丈高に形成され、スポンジ類より成る。
ブランクBの折り曲げを正しく行うには、ブランクBの一面に折り線に沿って凹状折り筋33を形成するだけでは不十分であり、ブランクBの他面にも凸状折り筋34を形成する必要があり(図14C参照)、そのため面版類18を使用するもので、その位置決めのために面版類18を抜き型15に仮止めし、位置を正確に転写する。本発明では、抜き型15の下面における面版類18の正確な位置決めのために、面版類18の所定箇所に位置決め開口18aを複数箇所形成し、また、押し罫20の位置に合わせて凹状溝18bを形成したものである(図4、図5)。上記位置決め開口18aと係合して面版類18に着脱可能な位置決め手段として、抜き型15の位置決め孔15aに着脱する位置決めコマ22を使用する(図3、図7等参照)。位置決めコマ22は面版類18を確実に位置決めする役目があるので、十分な接着力を得るために必要な接着面積を備えて形成されている。この目的のため、位置決めコマ22は円錐台形状の底面積の大きい形態に形成されており、受け板17に接着した状態では面版類18を位置決め孔18aにて嵌合させる際に位置決めコマ22が動いたり剥がれかかったりすることがないよう構成されている。なお、図示の例における面版類18はCAD面版として図示してあり、表面には凹状溝18bを設けるとともに(図1、図4等参照)、凹状溝18bを設けていない裏面には粘着材より成る接着部18dの層を設けてあり、その表面は受け板17への接着まで剥離紙18cで覆われている。
位置決めコマ22はピン軸23と組み合わせて使用されるもので、位置決めコマ22とピン軸23には面版類18を位置決めする役目があるので、面版類18をバランス良く嵌合固定できる位置を選んで配置する。図1ないし図3に示す例の場合、ピン軸23は抜き型15の位置決め孔15aに着脱可能であるとともに、位置決めコマ22とも別体構造であり、最初ピン軸23は抜き型15の位置決め孔15aに装着しておかれる(図6ないし図8)。図示の例におけるピン軸23は、ムク(中実)の金属製の軸材から成り(図6及び図7)、ほぼ三角形の位置決め孔15aに打ち込んで固定した3個のばね鋼より成る保持片15bによって、後述のように相対的に強固にしかし軸方向へ移動し得るように抜き板15に取り付けられている。なお、15cは逃げ空所であり、ピン軸23を嵌合する際に保持片15bの弾性変形を許すために位置決め孔15aに設けられている。ピン軸23には位置決めコマ22を嵌合させるが、位置決めコマ22と受け板17の後述する接着力はピン軸23の位置決め孔15aに対する装着力よりも小さく、かつ、ピン軸23の位置決めコマに22対する嵌合力よりも大きく設定されている。
図7に示した例1の位置決めコマ22は、アルミ合金を円錐台形状に加工した金属製品から成るもので、底面及び底面と平行な上面の2面22a、22bを有し、その一面に接着部24として粘着テープが取り付けられ、他面にはゴム又はプラスチックから成る弾性片25が取り付けられている。接着部24は両面粘着テープから成り、粘着面は使用時まで剥離紙24aで覆われている。弾力部材25は、基部25aにて位置決めコマ22の一面側に形成されている嵌合部22aに嵌合させたものであり、上記構成を有する位置決めコマ22にはその中心部を貫通するピン軸嵌合孔26が設けられている。この例1の場合、アルミ合金を使用するが、扁平で小さく、材料費、加工費とも負担となるほどではないので、本発明の目的を損なうものではない。
図8及び図9に示した例2の位置決めコマ27は、型成形されたプラスチック製品から成る円錐台形状のもので、プラスチックの射出時に溶融樹脂がキャビティに射出される湯口(ゲート)の付近には樹脂がバリとして残存する恐れがあるので、湯口付近の外周面に、位置決めコマ27と面版類18の位置決め開口との係合時に、上記バリが位置決めの妨げとならないように接触を回避するため、型成形によって平面状に形成した回避部28を有している。29は係止用凹部であり、事後取り外すときにドライバーなどの先端を掛けやすくするため、外周面の一部を切り欠くようにして設けられている。この例2の位置決めコマ27も底面及び底面と平行な上面の2面27a、27bを有し、一面を接着部24としてそこに粘着テープを取り付けるとともに、他面にはゴム又はプラスチックから成る弾性片25を、基部25aにて嵌合部27cに取り付けたもので、他の構成は例1の位置決めコマ22と同様である。なお共通の構成については符号を援用し詳細な説明は繰り返さない。
さらに、図10及び図11を参照して、位置決めコマと抜き型の位置決め孔に着脱するピン軸とが一体構造である例3に付いて説明する。位置決めコマ30は、それと一体のピン軸31を抜き型の位置決め孔15aに嵌め込むことによって位置決めコマが抜き型に装着されることになる。例3のものも円錐台形状のものでその底面及び底面と平行な上面の2面30a、30bを有しており、一面を接着部24としてそこに粘着テープを取り付け、他面にはゴム又はプラスチックから成る弾性片25を、基部25aにて嵌合部30cに取り付けている。他の構成は例1の位置決めコマ22と同様である。また、例3における位置決めコマ30と受け板17の後述する接着力は、ピン軸31の位置決め孔15aに対する装着力よりも小さく設定されているものとする。従って、抜き型15に設ける位置決め孔15dとピン軸31は、例1及び例2の場合と異なり、位置決めコマ30が抜け落ちない程度の装着力が得られる嵌合関係であれば良い。例3の位置決めコマ30の材質については、金属製品であっても良いし、プラスチック成型製品としても製作することができる。
ブランクを製作する打抜き機において、このように構成されている本発明の面版装置を用いて、上記抜き型に設けた押し罫20によってブランクの一面に凹状折り筋33を形成し、凹状折り筋33の位置に合わせて凸状折り筋34を上記ブランクの他面に形成する工程を次に説明する。図2ないし図9までの例の場合について説明すると、位置決めコマ22、27とピン軸23とは別体構造であるから、ピン軸23はあらかじめ抜き型15の位置決め孔15aに装着され、そこに位置決めコマ22、27を嵌合する。従って前記のように、位置決めコマ22、27と受け板17の接着部24における接着力は、ピン軸23と位置決め孔15aの装着力よりも小さく、ピン軸23と位置決めコマ22、27の嵌合力よりは大きく設定されており、以下、上記の例を中心に説明する。図10及び図11の位置決めコマ22、27と抜き型15の位置決め孔15aに着脱するピン軸31とが一体構造で、ピン軸31を抜き型15の位置決め孔15dに嵌め込むことによって位置決めコマ30が抜き型15に装着され、位置決めコマ30と受け板17の接着部24における接着力はピン軸31の位置決め孔15dに対する装着力よりも小さく設定される例については、必要に応じて説明を補足する。
このような嵌合の力関係におかれているピン軸23に対して、位置決めコマ22、27を弾力部材25が抜き型15の表面に接触する向きで嵌合する(図12A)。位置決めコマ22、27の接着部24の抜き型表面からの高さは、弾力性部材21の抜き型表面からの高さとほぼ同高である。ここで、位置決めコマ22、27から剥離紙24aを剥がして接着部24を露出させておいてから、下位に位置している可動盤12を上位に位置している固定盤11に向けて上方移動させ、固定盤11に配置してある位置決めコマ22、27に対して可動盤上の受け板17を所要の圧力で加圧し(図12B )、それによって受け板17の所定位置に位置決めコマ22、27を接着させてから、再度可動盤12を下降させることで、位置決めコマ22、27をピン軸23から引き抜き(図12C )、位置決めコマ22、27を所定の配置で受け板17に移し変えるようにする。この移し変えられた位置決めコマ22、27によって、ピン軸23の配置が受け板17上に正確に転写されたことになる。
このようして受け板17上に位置が転写された位置決めコマ22、27に対して、剥離紙18cを剥がし接着部18dを露出させた上で面版類18を位置決め開口18aにて、位置決めコマ22、27と嵌合させ(図13A)、受け板17に対して面版類18の位置を合わせて、面版類18を受け板17に取り付ける。この後、位置決めコマ22、27を受け板17から取り外すことによって、面版類18が受け板17上にセットされ(図13B)、面版類18は、抜き型15に対して位置の狂いなく正確に重なる状態になる。位置決めコマ22、27はその大きな接着部24にて受け板17上に固定されているので、チェース14へ装着する際に、一部が垂れさがったり引っ掛かったりする恐れがない。なお、ピン軸23はポンチなどを用いて押し込み、型抜き作業の邪魔にならない位置まで押し込むか、或いは、ピン軸23を抜き型15の表面から取り外しておくものとする。ピン軸31を一体に有する位置決めコマ30を使用する例では、可動型12を下降させる過程でピン軸31が位置決め孔15dから引き抜かれるので、ピン軸のみ取り外す工程は不要になる。
固定盤11には抜き型15が取り付けられており、また、可動盤12には上記のようにしてCAD面版18が正確に取り付けられているので(図13B)、抜き型15と受け板17上の面版類18のとの間にシート材35を挿入し、固定盤11に対して可動盤12を接近させる動作によって、可動盤12を上昇させてシート材35に対して打ち抜き動作を行うことで(図14A)、紙函などのブランク32を製作することができる(図13C、図14B)。得られたブランク32において、その一面には押し罫20によって折り線に沿う凹状折り筋33が形成され、また、ブランク32の他面にも面版類18の凹状溝18bによって凸状折り筋34が形成されており(図14C)、これらの凹凸状折り筋33、34は位置が非常に正確に一致しているので、ブランク32を正確に凹凸状折り筋33、34によって折り曲げて立体に組み立てることが可能になり、設計通りの函などを得ることができる。
このように、本発明の面版装置を用いた打ち抜き機10によりシート材35を打ち抜いてブランク32を形成する工程において、凹凸状折り筋33、34の位置を非常に正確に一致させたブランク32を形成することができる。ゆえに、これを用いて組み立てた紙函であれば、正確に作られた開閉片同士がキッチリと嵌り込んでいるので、前述のように、開閉片を変形ないしは破損なければ開函できず、変形、破損が開函の証拠となり、逆に、開閉片に変形のないものは未開封商品であると間接的に証明できる製品を、安価に提供することができる。
本発明に係る打ち抜き機における面版装置の一例を示す正面説明図である。 同上の装置に用いる抜き型の一例を示す平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 同軸面版類の一例を示す部分正面図である。 図4のV−V線断面図である。 同じくピン軸取り付け部を示す拡大平面図である。 同じくピン軸と位置決めコマの例1を示す説明図である。 同じくピン軸と位置決めコマの例2を示す説明図である。 同じく位置決めコマの4面図である。 同じくピン軸と位置決めコマの例3を示す説明図である。 例3の位置決めコマの分解斜視図である。 位置決めコマを抜き板から受け板に転写する工程ABCの説明図である。 受け板に面版類を取り付け、シート材を打ち抜くまでの工程ABCを示す説明図である。 同様にシート材を打ち抜き、それと同時に凹凸の筋を形成する工程ABCを示す拡大説明図である。
10 打ち抜き機
11 固定盤
12 可動盤
14 チェース
15 抜き型
17 受け板
18 面版類
19 抜き刃
20 押し罫
21 弾力性部材
22 位置決めコマ
23 ピン軸
24 接着部
25 弾性片
26 ピン軸嵌合孔
27 位置決めコマ
28 回避部
29 係止用凹部
30 位置決めコマ
31 ピン軸
32 ブランク
33 凹状折り筋
34 凸状折り筋
35 シート材

Claims (4)

  1. 固定盤又は可動盤の一方の側に抜き型を配置し、他方の側に抜き型を受ける受け板を配置し、上記固定盤に対する可動盤の接近動作によって、抜き型と受け板との間に挿入したシート材を打ち抜き、ブランクを製作する打抜き機において、上記抜き型に設けた押し罫を用いてブランクの一面に凹状折り筋を形成し、凹状折り筋の位置に合わせて凸状折り筋を上記ブランクの他面に形成するための面版類を使用する面版装置であって、
    版類の位置決めのために、面版類の所定位置に形成した複数個所の位置決め開口、
    抜き型側における面版類の位置決めのために位置決め開口と係合して面版類に着脱可能であり、かつ、抜き型の位置決め孔に着脱するピン軸と組み合わされた位置決めコマ、
    位置決めコマを所定位置に配置した抜き型と抜き型を受ける受け板を接触させ、位置決めコマを受け板に接着させて位置を転写するために位置決めコマに設けた接着部及び
    上記接着された位置決めコマに嵌合して位置決めされる上記面版類、
    を備えて構成され
    上記位置決めコマはアルミ合金の加工品又は型成形されたプラスチック製のものであり、かつ、円錐台形状を有するとともに、円錐台形状は底面及び底面と平行な上面の2面を有し、その底面に接着部として粘着テープが取り付けられており、上面にはゴム又はプラスチックから成る弾力部材が取り付けられていることを特徴とする
    打ち抜き機における面版装置。
  2. 位置決めコマと抜き型の位置決め孔に着脱するピン軸とは別体構造であり、ピン軸はあらかじめ抜き型の位置決め孔に装着され、そのピン軸に位置決めコマを嵌合するもので、位置決めコマと受け板の接着力はピン軸と位置決め孔との装着力よりも小さく、ピン軸と位置決めコマとの嵌合力よりも大きく設定されている請求項1記載の打ち抜き機における面版装置。
  3. 位置決めコマと抜き型の位置決め孔に着脱するピン軸とは一体構造であり、ピン軸を抜き型の位置決め孔に嵌め込むことによって位置決めコマが抜き型に装着され、位置決めコマと受け板の接着力はピン軸と位置決め孔との装着力よりも小さく設定されている請求項1記載の打ち抜き機における面版装置。
  4. 位置決めコマは型成形されたプラスチック製のもので、プラスチックの射出によって生じるバリが形成される外周面に、位置決めコマと面版類の位置決め開口との係合時に、位置決めを妨げないように接触を回避するために、型成形によって形成した回避部を有している請求項1記載の打ち抜き機における面版装置。
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