JP7023532B2 - 発泡金属の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡金属の製造方法に関する。
発泡金属は、気孔を多く含むことにより、軽量であり、衝撃エネルギー吸収特性や消音特性に優れており、自動車、鉄道、航空宇宙、建築等、様々な分野で超軽量な多機能素材として注目されている(例えば、特許文献1~特許文献3を参照。)
発泡金属を製造する方法として、従来は、例えば、原料となる金属に発泡剤が混合された前駆体を作製した後に、前駆体を電気炉等で加熱することにより、発泡剤の分解により発生したガスにより発泡させて気孔を形成していた。
また、前駆体を発泡させる工程では、発泡金属の成型のために金型が利用されていた(例えば、非特許文献1の図1(e)を参照)。
特開2007-61865号公報 国際特許公開第2010/029864号明細書 国際特許公開第2010/106883号明細書
宇都宮登雄、塚田敦海、半谷禎彦,「金型利用によるポーラスアルミニウム部材の作製」,日本機械学会論文集A編,77,p.1017-1020,2011年
発泡金属の実用化には、低コスト化が課題となっており、製造工程の簡素化が求められている。
従来の電気炉等を使用した雰囲気加熱では、金型も加熱されるため、その分、加熱のエネルギーのうち前駆体の加熱に利用されるエネルギーが少なくなることから、エネルギー利用効率が良くなかった。
一方、金型を利用しないで発泡させると、形状が制御されず、自由な形状で発泡金属が形成される。そのため、発泡金属を所望の形状とするためには、発泡した後に所望の形状にするための加工が必要になる。
しかしながら、発泡金属は気孔を有しているので、加工の際にかかる負荷によって変形してしまうことがあり、所望の形状に加工することが難しかった。
光を照射して前駆体を加熱すれば、光が照射された範囲のみが加熱されるので、エネルギーの利用効率が良く、雰囲気加熱よりも低いコストで加熱ができる。
しかし、発泡金属の成型に金型を利用すると、光が金型内へ透過しないので、前駆体に光を照射することができない。
また、金型を利用しないで発泡させると、上述したように、所望の形状とするためには、発泡した後に加工が必要になるが、気孔を有するために加工の際に変形しやすく、所望の形状に加工することが難しくなる。
上述した問題の解決のために、本発明においては、低いコストで発泡工程を行うことができ、かつ、発泡金属の形状の制御を行うことができる発泡金属の製造方法を提供するものである。
本発明の請求項1に係る発明(第1の発泡金属の製造方法)は、金属に発泡剤が混合された前駆体と、光を透過する型を使用して、型を透過させて前駆体に光を照射することにより、前駆体を加熱して発泡させて発泡金属を作製すると共に、型によって発泡金属の形状を制御する発泡金属の製造方法である。
第1の発泡金属の製造方法では、光を透過する型としては、開口を有する材料である、金属製の網で構成された型を使用する。
型に使用する開口を有する材料は、発泡した金属とくっつかない場合にはそのまま使用することができるが、発泡した金属とくっつく場合には離型剤を用いることが好ましい。
離型剤は、型を発泡金属の作製に使用する前に、散布・塗布・噴霧等によって型に付着させて使用する。
離型剤としては、例えば、汎用の離型剤であるシリコーン・黒鉛・ボロンナイトライド、ダイカスト用の離型剤(油性エマルション、水性黒鉛、水性耐熱顔料等の種類がある)、等が挙げられる。
離型剤は、型の材料と原料の金属を考慮して、型及び金属と反応や相互作用を起こさないように、適切な材料を選択する。
型は、1回の発泡毎に作製してもよいし、複数回の発泡で繰り返して使用するようにしてもよいが、製造コストを低減するためには、繰り返して使用することが望ましい。
型の使用形態としては、一般的には、従来の金型のように所望の形状の発泡金属に合わせた形状の型を使用する形態、及び発泡金属の発泡を規制するように前駆体に接触させた状態で使用する形態が考えられるが、その他の形態であってもよい。
なお、前駆体の周囲全体を型で囲う場合、光を透過する材料のみで型を構成する形態、型の一部を光が透過する材料で構成して他の部分は異なる材料で構成する形態、のいずれも可能である。
後者の場合は、型のうち光が透過する材料の部分から、前駆体に光を照射する。
例えば、耐熱性を有する基盤の上に前駆体を載置して、基盤を下側の型として利用することができる。この場合、基盤以外の型の部分から光を照射することができれば、基盤は光を透過する材料ではなくてもよい。
本発明の請求項2に係る発明(第2の発泡金属の製造方法)は、金属に発泡剤が混合された前駆体と、光を透過する型を使用して、型を透過させて前駆体に光を照射することにより、前駆体を加熱して発泡させて発泡金属を作製すると共に、型によって発泡金属の形状を制御する発泡金属の製造方法である。
第2の発泡金属の製造方法では、光を透過する型としては、開口を有する材料である、網目状のセラミックス、又はセラミックスハニカムを使用する。
第1の発泡金属の製造方法で使用する、金属製の網(以下、金網と呼ぶ)としては、発泡した金属と接触しても変形をしないように、原料の金属よりもさらに融点の高い金属で構成された金網を用いることが望ましい。
アルミニウムやアルミニウム合金等を原料とする場合には、銅やスチールの網等を使用することができる。
金網を型に使用する場合には、金網を構成する金属線の太さと、金属線の間隔(金網の開口の大きさに対応する)を、適切な範囲内で選定する。
金属線が太いほど、また、金属線の間隔が狭いほど、光の透過率が下がるので、エネルギーの利用効率が下がる。
また、発泡金属の発泡によって金網が変形することがなく、発泡金属の形状を制御するために、金網の強度はある程度以上必要である。
さらに、発泡中の柔らかい状態では表面張力があるため、金属線の間隔がある程度以下ならば、発泡金属がはみ出さないようにすることができるが、金属線の間隔が広すぎると、金属線の間から発泡した発泡金属がはみ出してしまう。従って、金属線の間隔を、原料の発泡中の金属の表面張力の状態に応じて、許容されるはみ出し量によって適切な範囲内とする。
金網を型として使用する場合に、さらに金網を変形することによって、複雑な形状の型を形成して、複雑な形状の発泡金属を製造することが可能になる。
金網を型として使用する場合に、さらに発泡金属を作製した後に、型として使用した金網を、曲げ強度向上のための複合材料として、そのまま利用することも可能である。
第2の発泡金属の製造方法で型として使用する、網目状のセラミックス、セラミックスハニカムは、固体(セラミックス)の部分の幅や開口の大きさを、適切な範囲内で選定する。
また、発泡金属の発泡によって変形することがなく、発泡金属の形状を制御するために、ある程度以上の強度を有する材料を選定する。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法において、型を前駆体を囲う形状として、型によって発泡金属を成型する。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法において、前駆体の周囲に緻密金属材を配置して、前駆体から発泡して形成される発泡金属により緻密金属材を接合する。
緻密金属材は、緻密で気泡のない金属材である。以下、同様とする。
このとき、緻密金属材を、前駆体から発泡金属を形成する際の側方の型として利用することも可能である。緻密金属材は光を透過しないので、前駆体に対して光を透過する材料で構成された型を配置する。
この場合、光の照射範囲を選定して、前駆体及びその周囲のみに、局所的に光を照射して加熱を行うことにより、周囲の緻密金属材に与える加熱の影響を抑制して、緻密金属材にダメージを与えずに接合することが可能になる。
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法において、前駆体の周囲に他の発泡金属を配置して、前駆体から発泡して形成される発泡金属により他の発泡金属を接合する。
このとき、他の発泡金属を、前駆体から発泡金属を形成する際の側方の型として利用することも可能である。他の発泡金属は光を透過しないので、前駆体に対して光を透過する材料で構成された型を配置する。
この場合、光の照射範囲を選定して、前駆体及びその周囲のみに、局所的に光を照射して加熱を行うことにより、他の発泡金属に与える加熱の影響を抑制して、他の発泡金属にダメージを与えずに接合することが可能になる。
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法において、前駆体と緻密金属材を使用して、前駆体から発泡して形成される発泡金属と緻密金属材を接合する。
このとき、緻密金属材を、前駆体から発泡金属を形成する際の型の一部として利用することも可能である。緻密金属材は光を透過しないので、前駆体に対して光を透過する材料で構成された型を配置する。
この場合、光の照射範囲を選定して、前駆体及びその周囲のみに、局所的に光を照射して加熱を行うことにより、緻密金属材に与える加熱の影響を抑制して、緻密金属材にダメージを与えずに接合することが可能になる。
本発明の請求項7に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法において、前駆体と緻密金属材と他の発泡金属を使用して、前駆体から発泡して形成される発泡金属によって、緻密金属材と他の発泡金属を接合する。
このとき、緻密金属材と他の発泡金属を、前駆体から発泡金属を形成する際の型の一部として利用することも可能である。緻密金属材と他の発泡金属は光を透過しないので、前駆体に対して光を透過する材料で構成された型を配置する。
この場合、光の照射範囲を選定して、前駆体及びその周囲のみに、局所的に光を照射して加熱を行うことにより、緻密金属材と他の発泡金属に与える加熱の影響を抑制して、緻密金属材と他の発泡金属にダメージを与えずに接合することが可能になる。
本発明では、光を照射して前駆体の加熱を行うことから、光の照射範囲を選定して、照射範囲以外は加熱されないようにすることができる。これにより、効率良く加熱することができると共に、照射範囲以外への熱による影響を抑制することができる。
光の照射範囲は、例えば、光源のフォーカスを設定すること、開口を有するマスクを設けて遮蔽することで設定すること、及び型が光を透過する部分と透過しない部分を有することで設定すること、等が可能である。
また、光源と型及び前駆体との相対的位置関係を変えることにより、光の照射範囲を変えることができる。例えば、型及び前駆体に対して光源を走査させることや、固定された光源に対して型及び前駆体を移動させることによって、光の照射範囲を変えることができる。
本発明の請求項8に係る発明は、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発泡金属の製造方法において、光源のフォーカスを設定することにより、光の照射範囲を選定する。
本発明の請求項9に係る発明は、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発泡金属の製造方法において、開口を有するマスクを設けて遮蔽することにより、光の照射範囲を選定する。
本発明の請求項10に係る発明は、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発泡金属の製造方法において、型として筒状の型を使用する。
筒状の型(金網等)を使用することにより、裏側や下側からも光を照射して加熱することも可能である。また、筒状の型を使用して、周囲に配置した光源から型の全周に光を照射することや、光源を固定して型を中心軸のまわりに回転させて全周に順次光を照射することも、可能になる。
本発明の請求項11に係る発明(第3の発泡金属の製造方法)は、金属に発泡剤が混合された前駆体と、光を透過する型を使用して、融点の異なる複数種の金属をそれぞれ使用して作製された前駆体を、発泡後にそれぞれの発泡金属が接合されるように配置して、型を透過させて、各前駆体に光を照射して加熱することにより、前駆体を発泡させて発泡金蔵を作製すると共に、型によって発泡金属の形状を制御し、特性が位置によって異なる傾斜機能材料を作製する。この位置によって異なる特性としては、例えば、機械的特性(特に、衝撃エネルギー吸収特性)、消音特性等が挙げられる。
このとき、例えば、複数の光源から光源ごとに光の強度を変えて、各前駆体に光を照射して、それぞれの前駆体を発泡させる。
本発明の請求項12に係る発明は、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発泡金属の製造方法において、融点の異なる金属が接合され、それぞれの金属に発泡剤が混合された前駆体の各金属に光を照射して加熱することにより、特性が位置によって異なる傾斜機能材料を作製する。この位置によって異なる特性としては、例えば、機械的特性(特に、衝撃エネルギー吸収特性)、消音特性等が挙げられる。
このとき、例えば、複数の光源から光源ごとに光の強度を変えて、前駆体の各金属に光を照射して、それぞれの金属を発泡させる。
なお、上述した材料の異なる発泡金属が接合した傾斜機能材料を作製する場合には、各前駆体の金属の融点の違いに応じて、照射する光の条件(出力、波長範囲等)を変えると共に、他の前駆体や既に作製した発泡金属への熱の影響を抑制するように、光の照射範囲を設定する。
また、各前駆体の金属の融点の違いに応じて、照射する光の条件を変える代わりに、透明材を使用した型の透過率や、開口を有する材料を使用した型の開口の開口率を、各前駆体に対応する部分によって変わるように選定することも可能である。このように、型の透過率や開口率を選定することにより、強度が同じ光源を使用しても、金属の融点が低い方の前駆体に照射される光の強度を小さくすることが可能である。
金属の融点が低い方の前駆体に照射される光の強度を小さくすることにより、その前駆体の昇温速度が遅くなり、金属の融点が高い方の前駆体との発泡の時間の差を低減することができる。さらに、照射する光の条件、型の透過率や開口率を、前駆体の金属の融点に対応して選定することにより、各前駆体の発泡に要する時間を同じ程度の時間に揃えて均一に発泡させることが可能になる。
本発明の請求項13に係る発明は、請求項11又は請求項12に記載の発泡金属の製造方法において、型として開口を有する材料を使用し、金属の融点が低い方の前駆体に対応する部分における開口の開口率が小さくなるように、各前駆体に対応する部分の型の開口の開口率を選定する。
金属の融点が低い方の前駆体は、その前駆体に対応する部分の型の開口の開口率が小さいので、前駆体に照射される光の強度が小さくなり、昇温速度を遅くすることができる。
本発明の請求項14に係る発明(第4の発泡金属の製造方法)は、金属に発泡剤が混合された前駆体と、光を透過する型を使用して、前駆体に光を照射することにより前駆体を加熱して発泡させて、前駆体の発泡中に型で前駆体にプレス加工を行って形状を付与し、その後型を透過させて前駆体に光を照射して、発泡金属を作製すると共に、型によって発泡金属の形状を制御する発泡金属の製造方法である。
本発明において、発泡金属の原料となる金属としては、金属元素単体、もしくは、合金を使用することができる。
例えば、アルミニウムやアルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛や亜鉛合金、銅や銅合金、鉄や鉄合金等が挙げられる。
本発明において、発泡剤としては、従来、発泡金属の発泡用に使用されている、もしくは、発泡金属の発泡用として提案されている、各種の発泡剤を使用することができる。例えば、TiH(水素化チタン)、水素化ジルコニウムが挙げられる。
ただし、原料の金属の融点と合うように、発泡する温度が適切な範囲の発泡剤を選定することが望ましい。
本発明において、金属に発泡剤が混合されていれば、前駆体の作製方法は、特に限定されない。
例えば、金属粉末と発泡剤粉末を混合して固化成形する方法や、特許文献2や特許文献3に記載された、金属板に発泡剤粉末を摩擦攪拌ツールにより混合する方法等、各種の作製方法を適用して、前駆体を作製することが可能である。
本発明において、前駆体に照射する光の光源としては、例えば、ハロゲンランプや赤外線ランプ等を使用することができる。
そして、前駆体を加熱して、前駆体に発泡金属を作製するのに十分なエネルギーを与えることができるように、また、光透過型の材料による光の反射や吸収が最小限になるように、光源の出力、光源の光の波長範囲、照射時間等の条件を選定する。
本発明の請求項1に係る発明(本発明の第1の発泡金属の製造方法)、請求項2に係る発明(本発明の第2の発泡金属の製造方法)、及び請求項11に係る発明(本発明の第3の発泡金属の製造方法)によれば、型を透過させて前駆体に光を照射して前駆体を加熱するので、型による熱のロスが少なく、エネルギーの利用効率良く前駆体を加熱することができる。これにより、雰囲気加熱よりも低いコストで加熱することができ、低いコストで発泡金属を製造することができる。
また、型によって発泡金属の形状を制御することにより、所望の形状の発泡金属を製造することが可能になる。
また、光で加熱を行うことにより、比較的単純な構成の装置で加熱を行うことができる。
本発明の請求項1に係る発明によれば、特に、金属製の網(金網)を型に使用したことにより、安価に型を構成することができ、型の形状付与は金網であれば容易なため、簡便かつ低いコストで任意形状の発泡金属の作製が行えるため、発泡金属の製造コストをさらに低減することができる。
本発明の請求項14に係る発明(本発明の第4の発泡金属の製造方法)によれば、前駆体に光を照射して前駆体を加熱するので、熱のロスが少なく、エネルギーの利用効率良く前駆体を加熱することができる。これにより、雰囲気加熱よりも低いコストで加熱することができ、低いコストで発泡金属を製造することができる。
また、型で前駆体にプレス加工を行って形状を付与し、さらにその後型によって発泡金属の形状を制御することにより、所望の形状の発泡金属を製造することが可能になる。
さらに、本発明の第1乃至第4の発泡金属の製造方法を、摩擦攪拌ツールを用いて前駆体を作製する方法と組み合わせることにより、従来の発泡金属の製造方法よりも、製造工程や製造設備の簡素化が可能になる。
A、B 本発明の第1の実施の形態の概略断面図である。 A、B 本発明の第2の実施の形態の概略断面図である。 A、B 本発明の第3の実施の形態の概略断面図である。 A、B 本発明の第4の実施の形態の概略断面図である。 A、B 本発明の第5の実施の形態の概略断面図である。 A、B 本発明の第6の実施の形態の概略断面図である。 A、B 本発明の第7の実施の形態の概略断面図である。 A、B 本発明の第8の実施の形態の概略断面図である。 金網の開口率と昇温速度の関係を示す図である。 本発明の第9の実施の形態の概略断面図である。 A、B 本発明の第10の実施の形態の概略断面図である。 A~C 本発明の第10の実施の形態に対する変形例1の概略断面図である。 A~E 実施例の前駆体の作製方法を説明する工程図である。 サファイア製の型を使用して作製した発泡金属のX線CT像である。 金網を型に使用して作製した発泡金属のX線CT像である。 経過時間(発泡時間)と温度との関係を、型の有無で比較した図である。
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施の形態を説明する。
なお、本発明は、請求の範囲に規定された範囲内の任意の構成を採りうるものであり、以下の実施の形態や実施例の構成に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を、図1A~図1Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、透明材で構成した型で前駆体を囲って、この型で発泡金属の成型を行う構成である。
図1Aに示すように、金属に発泡剤が混合された前駆体1を、基盤(台)10の上に載置して、さらに、この前駆体1を囲って基盤10上に透明材2を設け、この透明材2によって発泡金属の成型を行う型を構成する。基盤10としては、耐熱性を有する材料を使用する。なお、以下に挙げる実施の形態や変形例でも同様に、耐熱性を有する基盤10を使用する。
そして、上方から、透明材2を透過させて、光Lを前駆体1に照射することにより、前駆体1を加熱して、前駆体1を発泡させる。
これにより、図1Bに示すように、透明材2の内部を埋めて、透明材2の形状に成型された発泡金属3が形成される。
このようにして、透明材2から成る型の形状に成型された、発泡金属3を作製することができる。
本実施の形態において、前駆体1の金属及び発泡剤、透明材2には、それぞれ前述した材料を使用することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を、図2A~図2Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、金網で構成した型で前駆体を囲って、この型で発泡金属の成型を行う構成である。
図2Aに示すように、金属に発泡剤が混合された前駆体1を、基盤10の上に載置して、さらに、この前駆体1を囲って基盤10上に金網4を設け、この金網4によって発泡金属の成型を行う型を構成する。
そして、上方から、光Lを、金網4の開口部を通じて前駆体1に照射することにより、前駆体1を加熱して、前駆体1を発泡させる。
これにより、図2Bに示すように、金網4の内部を埋めて、金網4の形状に成型された発泡金属3が形成される。
このようにして、金網4から成る型の形状に成型された、発泡金属3を作製することができる。
本実施の形態において、前駆体1の金属及び発泡剤、金網4には、それぞれ前述した材料を使用することができる。
金網4の金属線の太さは、金網4の強度を確保し、かつ光Lが十分に透過するように、選定する。また、金網4から発泡金属3がはみ出さないように、金網4の開口部の幅・金属線の間隔を選定する。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を、図3A~図3Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、透明材で構成した型を前駆体の上に載置して、この型で発泡金属の形状の制御を行う構成である。
図3Aに示すように、金属に発泡剤が混合された前駆体1を、基盤10の上に載置して、さらに、この前駆体1の上に平板状の透明材2を載置して、この透明材2によって発泡金属の形状の制御を行う型を構成する。
そして、上方から、光Lを、透明材2を透過させて前駆体1に照射することにより、前駆体1を加熱して、前駆体1を発泡させる。
これにより、図3Bに示すように、透明材2によって上面の形状が平坦に制御された発泡金属3が形成される。
このようにして、透明材2から成る型に形状が制御された、発泡金属3を作製することができる。
本実施の形態の場合、前駆体1の水平方向には型がないため、水平方向には自由に発泡して発泡金属3が広がるが、前駆体1の上に型を設けているので、発泡金属3の上面は平坦に制御される。
本実施の形態において、前駆体1の金属及び発泡剤、透明材2には、それぞれ前述した材料を使用することができる。
(変形例)
上述した第3の実施の形態に対して、透明材2を平板状の金網に代えることも可能である。
この場合、第2の実施の形態と同様に、金網の開口部を通じて前駆体に光を照射することにより、平板状の金網によって上面の形状が略平坦に制御された発泡金属が形成される。
また、図3Aでは、型2を前駆体1の上に直接載せた状態としていた。これに対して、当初は自由に発泡させて、発泡中に光を透過する型でプレス加工を行って、発泡金属を成型することも可能である。この方法では、プレス加工により、複雑な形状の発泡金属を作製することができる。また、発泡中にプレス加工を行うため、低い荷重でプレス加工を行うことができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態を、図4A~図4Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、前述した第3の実施の形態を応用して、透明材で構成した型を使用して、複数個の前駆体の上に載置して、この型で発泡金属の形状の制御を行うと共に、複数個の前駆体から1つに繋がった発泡金属を作製する構成である。
図4Aに示すように、基盤10上に、3個の前駆体1を所定の間隔を空けて配置して、この3個の前駆体1の上に、1枚の平板状の透明材2を載置して、この平板状の透明材2によって発泡金属の形状の制御を行う型を構成する。
そして、上方から、光Lを、透明材2を透過させて、それぞれの前駆体1に照射することにより、前駆体1を加熱して、前駆体1を発泡させる。
これにより、図4Bに示すように、個々の前駆体1が発泡して発泡金属が形成されることにより、隣の前駆体1から形成された発泡金属と接合して一体化する。そして、一体化して形成された発泡金属3は、透明材2によって上面の形状が平坦に制御される。
このようにして、3個の前駆体1から、より大きい発泡金属3を作製することができる。
隣同士の前駆体1の間隔は、発泡した後に接合するように、発泡の程度を考慮して選定する。
なお、図4Aでは3個の前駆体1を使用しているが、前駆体1の個数は限定されない。
また、複数個の前駆体の配置は特に限定されず、例えば、縦と横に並べたり、同心円状に並べたり、各種の配置を採用することができる。
また、複数個の前駆体を隣接するように(間隔無し)配置しても、同様に接合した発泡金属を作製することができる。
しかし、前駆体の間隔を空けた方が、接合するまで自由に発泡できるので、早く発泡させることができ、また、外周部と内部をより均一に発泡させることができる。
(変形例)
上述した第4の実施の形態に対して、透明材2を平板状の金網に代えることも可能である。
この場合、第2の実施の形態と同様に、金網の開口部を通じて、複数個の前駆体1に光を照射することにより、平板状の金網によって上面の形状が略平坦に制御された発泡金属が形成される。
また、図4Aでは、型2を各前駆体1の上に直接載せた状態としていた。これに対して、当初は自由に発泡させて、発泡中に光を透過する型でプレス加工を行って、発泡金属を成型することも可能である。この方法では、プレス加工により、発泡金属を一体化し、かつ複雑な形状の発泡金属を作製することができる。また、発泡中にプレス加工を行うため、低い荷重でプレス加工を行うことができる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態を、図5A~図5Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、前述した第3の実施の形態を応用して、緻密金属材の間に発泡金属を形成する構成である。
図5Aに示すように、基盤10上に、2個の緻密金属材5の間に前駆体1を挟んで配置して、これら緻密金属材5及び前駆体1の上に、1枚の平板状の透明材2を載置して、この平板状の透明材2によって発泡金属の形状の制御を行う型を構成する。なお、緻密金属材5は、基盤10及び透明材2とは固定せず、緻密金属材5の移動が可能なように構成する。
また、透明材2の上方に、光を遮蔽し開口を有するマスク6を設けて、このマスク6によって光Lの照射する範囲を規制する。
そして、上方から、光Lを、マスク6の開口を通して、さらに透明材2を透過させて、前駆体1に照射することにより、前駆体1を加熱して、前駆体1を発泡させる。
これにより、図5Bに示すように、前駆体1が発泡して発泡金属3が形成されると共に、発泡金属3が隣接する緻密金属材5と接合する。そして、発泡金属3は、透明材2によって上面の形状が平坦に制御される。緻密金属材5は、発泡した発泡金属3によって外側に移動している。
このようにして、緻密金属材5の間に発泡金属3を形成して、緻密金属材5と発泡金属3とを接合することができる。そして、緻密金属材5は、前駆体1から発泡金属3を形成する際の側方の型ともなっている。
緻密金属材5は、前駆体1及び発泡金属3を構成する金属よりも、融点の高い金属(金属元素又は合金)であってもよい。
図5A及び図5Bにおいて、マスク6の開口は、前駆体1が発泡して発泡金属3になったときの大きさを考慮して、最終的に形成される発泡金属3の大きさよりも少し大きくしている。これにより、発泡が終了するまで加熱することができる。また、緻密金属材5は、前駆体1との接合部付近のみ光が照射されるので、緻密金属材5に加わる熱を抑制することができる。そして、マスク6によって光の照射範囲を選定して、前駆体1及びその周囲のみに、局所的に光を照射して加熱を行うことにより、緻密金属材5に与える加熱の影響を抑制して、緻密金属材5にダメージを与えずに接合することが可能になる。
なお、マスク6の開口の大きさは、最終的に形成される発泡金属3の大きさと同程度、最初の前駆体1の大きさと同程度等、その他の構成とすることも可能である。発泡金属3の発泡や緻密金属材5に加わる熱の影響を考慮して、適切な大きさの開口とする。
本実施の形態では、マスク6を透明材2の上方に配置したが、マスク6を透明材2の上に接して配置する構成や、透明材2の上面に反射膜や吸収膜を形成して光Lを遮蔽する構成、光源のフォーカスを設定する等の光源の側で照射範囲を規制する構成、等でも、光Lの照射範囲を規制することができる。
なお、型を、透明材2の部分と、光を透過しない材料の部分を有する構成としても、光Lの照射範囲を規制することができるが、2つの部分の接合部が弱くなりやすく、型のコストも増大すると考えられる。従って、上述した各構成のように、型とは別の構成によって光の照射範囲を規制することが好ましい。
また、緻密金属材5と前駆体1の間隔を空けた状態でも、前駆体1に光を照射して加熱して、発泡金属3を作製すると共に、緻密金属材5と発泡金属3を接合することが可能である。ただし、間隔を適切な範囲以内に設定していないと、発泡した発泡金属3と緻密金属材5との界面の接触状態が密にならずに、接合強度が十分に得られないことがある。
(変形例1)
上述した第5の実施の形態に対して、透明材2を平板状の金網に代えることも可能である。
この場合、光源のフォーカスを設定する、金網の上方にマスクを設ける、等の光の照射範囲を規制する構成として、金網の開口部を通じて、前駆体1に光を照射する。
これにより、平板状の金網によって上面の形状が略平坦に制御された発泡金属が形成されると共に、緻密金属材と発泡金属が接合される。
(変形例2)
上述した第5の実施の形態に対して、前駆体と緻密金属材を使用して、緻密金属材を前駆体の片側だけに配置して、前駆体から発泡して形成された発泡金属と緻密金属材を接合することも可能である。
この場合、光源のフォーカスを設定する、平板状の型の上方にマスクを設ける、等の光の照射範囲を規制する構成として、型を通じて、前駆体に光を照射する。
これにより、平板状の型によって上面の形状が略平坦に制御された発泡金属が形成されると共に、緻密金属材と発泡金属が接合される。また、マスク等で光の照射範囲を選定して、前駆体及びその周囲のみに局所的に光を照射して加熱を行うことにより、緻密金属材に与える加熱の影響を抑制して、緻密金属材にダメージを与えずに接合することが可能になる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態を、図6A~図6Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、前述した第3の実施の形態及び第5の実施の形態を応用して、他の発泡金属の間に、発泡金属を形成する構成である。
図6Aに示すように、基盤10上に、2個の他の発泡金属7の間に前駆体1を挟んで配置して、これら他の発泡金属7及び前駆体1の上に、1枚の平板状の透明材2を載置して、この平板状の透明材2によって発泡金属の形状の制御を行う型を構成する。なお、他の発泡金属7は、基盤10及び透明材2とは固定せず、他の発泡金属7の移動が可能なように構成する。
また、透明材2の上方に、光を遮蔽し開口を有するマスク6を設けて、このマスク6によって光Lの照射する範囲を規制する。
そして、上方から、光Lを、マスク6の開口を通して、さらに透明材2を透過させて、前駆体1に照射することにより、前駆体1を加熱して、前駆体1を発泡させる。
これにより、図6Bに示すように、前駆体1が発泡して発泡金属3が形成されると共に、発泡金属3が隣接する他の発泡金属7と接合する。そして、発泡金属3は、透明材2によって上面の形状が平坦に制御される。他の発泡金属7は、発泡した発泡金属3によって外側に移動している。
このようにして、他の発泡金属7の間に発泡金属3を形成して、他の発泡金属7と発泡金属3とを接合することができる。そして、他の発泡金属7は、前駆体1から発泡金属3を形成する際の側方の型ともなっている。
図6において、マスク6によって光の照射範囲を選定して、前駆体1及びその周囲のみに、局所的に光を照射して加熱を行うことにより、他の発泡金属7に与える加熱の影響を抑制して、他の発泡金属7にダメージを与えずに接合することが可能になる。
他の発泡金属7は、前駆体1及び発泡金属3を構成する金属よりも、融点の高い金属(金属元素又は合金)であってもよい。
(変形例1)
上述した第6の実施の形態に対して、透明材2を平板状の金網に代えることも可能である。
この場合、光源のフォーカスを設定する、金網の上方にマスクを設ける、等の光の照射範囲を規制する構成として、金網の開口部を通じて、前駆体1に光を照射する。
これにより、平板状の金網によって上面の形状が略平坦に制御された発泡金属が形成されると共に、他の発泡金属と発泡金属が接合される。
(変形例2)
上述した第6の実施の形態に対して、第5の実施の形態の構成を組み合わせて、前駆体と緻密金属材と他の発泡金属を使用して、前駆体から発泡して形成される発泡金属によって、緻密金属材と他の発泡金属を接合することができる。この場合、緻密金属材と他の発泡金属との間に前駆体を配置して、その上に平板状の型を載置する。そして、光を型に透過させて前駆体に照射することにより、前駆体を加熱して、前駆体を発泡させる。
これにより、前駆体が発泡して発泡金属が形成されると共に、発泡金属が隣接する緻密金属材及び他の発泡金属とそれぞれ接合する。そして、発泡金属は、型によって上面の形状が平坦に制御される。
このようにして、緻密金属材と他の発泡金属の間に発泡金属を形成して、発泡金属によって緻密金属材と他の発泡金属とを接合することができる。このとき、緻密金属材と他の発泡金属を、前駆体から発泡金属を形成する際の側方の型とすることができる。
このとき、マスク等によって光の照射範囲を選定して、前駆体及びその周囲のみに、局所的に光を照射して加熱を行うことにより、緻密金属材と他の発泡金属に与える加熱の影響を抑制して、緻密金属材と他の発泡金属にダメージを与えずに接合することが可能になる。
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態を、図7A~図7Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、異なる金属による発泡金属が接合された発泡金属接合体を形成する構成である。
図7Aに示すように、基盤10上に、それぞれ異なる金属を使用して作製された2個の前駆体1A,1Bを、互いに接するように配置する。そして、これらの前駆体1A,1Bの上方及び側方を囲うように、金網4を設けて、この金網4によって発泡金属の形状の制御を行う型を構成する。
そして、上方から、光L1と光L2を、それぞれ金網4の開口部を通じて、前駆体1Aと前駆体1Bに照射することにより、各前駆体1A,1Bを加熱して、前駆体1A,1Bを発泡させる。
これにより、図7Bに示すように、各前駆体1A,1Bが発泡して、それぞれ異なる金属から成る2つの発泡金属3A,3Bが形成されると共に、2つの発泡金属3A,3Bが接合される。そして、それぞれの発泡金属3A,3Bは、金網4によって形状が制御される。
このようにして、異なる金属による発泡金属3A,3Bが接合された発泡金属接合体を形成することができる。
図7Aにおいて、光L1と光L2は、共に波長や強度が同一の光であっても、波長や強度が異なる光であってもよい。
好ましくは、それぞれの前駆体1A,1Bを構成する金属の融点の高低に合わせて、2つの光L1,L2の強度を異ならせる。
ここで、例えば、左の前駆体1Aを構成する金属の方が、右の前駆体1Bを構成する金属よりも融点が低い構成であるとする。
この構成の場合、好ましくは、左の前駆体1Aに照射する光L1よりも右の前駆体1Bに照射する光L2の強度を強くする。
さらに好ましくは、前駆体1A,1Bを構成する金属の融点に対応させて、光L1,L2の強度を選定する。これにより、各前駆体1A,1Bの発泡に要する時間を、同じ程度の時間に揃えて均一に発泡させることが可能になる。
一方、2つの光L1,L2を波長や強度が同一の光Lとした場合には、融点の低い左の前駆体1Aが先に発泡を開始して、融点の高い右の前駆体1Bが後から発泡を開始する。
本実施の形態によれば、特性が位置によって異なる発泡金属接合体(傾斜機能材料)を作製することができる。この位置によって異なる特性としては、例えば、機械的特性(特に、衝撃エネルギー吸収特性)、消音特性等が挙げられる。
(変形例1)
上述した第7の実施の形態に対して、金網4を、前駆体1A,1Bの上方及び側方を囲うように形成された、透明材に代えることも可能である。
この場合、透明材を透過させて光を前駆体1A,1Bに照射することにより、発泡金属3A,3Bが接合された発泡金属接合体が形成される。
(変形例2)
上述した第7の実施の形態では、異なる金属を使用した2つの前駆体1A,1Bを、互いに接するように配置していた。
これに対して、2つの前駆体1A,1Bを少し離して配置して、発泡した後にそれぞれの発泡金属3A,3Bが接合されるようにしても構わない。
(第8の実施の形態)
本発明の第8の実施の形態を、図8A~図8Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、第7の実施の形態とは別の方法により、異なる金属による発泡金属が接合された発泡金属接合体を形成する構成である。
図8Aに示すように、基盤10上に、それぞれ異なる金属を使用して作製された2個の前駆体1A,1Bを、互いに接するように配置する。そして、左の前駆体1Aの上方及び側方を囲うように、金網4Aを設け、右の前駆体1Bの上方及び側方を囲うように、金網4Bを設けて、これらの金網4A,4Bを接合して一体化した金網によって、発泡金属の形状の制御を行う型を構成する。
ここで、左の前駆体1Aを構成する金属の方が、右の前駆体1Bを構成する金属よりも融点が低い構成であるとする。さらに、左の金網4Aを開口率の小さい金網として、右の金網4Bを開口率の大きい金網とする。即ち、使用されている金属の融点が低い方の前駆体1Aに対応する部分における金網4Aの開口率が小さくなるように、各前駆体1A,1Bに対応する部分の金網4A,4Bの開口率が選定されている。
そして、上方から、光Lを、それぞれの金網4A,4Bの開口部を通じて、前駆体1Aと前駆体1Bに照射することにより、各前駆体1A,1Bを加熱して、前駆体1A,1Bを発泡させる。
これにより、図8Bに示すように、各前駆体1A,1Bが発泡して、それぞれ異なる金属から成る2つの発泡金属3A,3Bが形成されると共に、2つの発泡金属3A,3Bが接合される。そして、それぞれの発泡金属3A,3Bは、金網4A,4Bによって形状が制御される。
このようにして、異なる金属による発泡金属3A,3Bが接合された発泡金属接合体を形成することができる。
本実施の形態において、好ましくは、前駆体1A,1Bを構成する金属のそれぞれの融点に対応させて、それぞれの金網4A,4Bの開口率を特定の値に選定する。これにより、各前駆体1A,1Bの発泡に要する時間を、同じ程度の時間に揃えて均一に発泡させることが可能になる。
ここで、開口率の異なる金網をいくつか用意して、同じ強度の光をそれぞれの金網の開口部を通過させて、前駆体に照射し、その前駆体の昇温速度を測定した。また、比較対照として、金網を設けないで直接前駆体に同じ強度の光を照射した場合も、前駆体の昇温速度を測定した。
測定結果として、金網の開口率と昇温速度(dT/dt)の関係を、図9に示す。
図9より、開口率が低いほど、昇温速度が遅くなり、開口率と昇温速度が線形の関係にあることがわかる。従って、金網の開口率を選定することにより、発泡に要する時間を制御することができる。
本実施の形態によれば、特性が位置によって異なる発泡金属接合体(傾斜機能材料)を作製することができる。この位置によって異なる特性としては、例えば、機械的特性(特に、衝撃エネルギー吸収特性)、消音特性等が挙げられる。
(変形例1)
上述した第8の実施の形態に対して、2つの金網4A,4Bを、それぞれ前駆体1A,1Bの上方及び側方を囲うように形成された、2つの透明材に代えることも可能である。
この場合、2つの透明材のそれぞれの透過率が異なり、融点の低い左の前駆体1A上の透明材の透過率が、融点の高い右の前駆体1B上の透明材の透過率よりも小さい構成とする。
そして、透明材を透過させて光を前駆体1A,1Bに照射することにより、発泡金属3A,3Bが接合された発泡金属接合体が形成される。
また、金網4A,4Bを、金網以外の開口を有する材料(セラミックスハニカム等)に代えて、それぞれの部分の開口率を選定することも可能である。
(変形例2)
上述した第8の実施の形態では、異なる金属を使用した2つの前駆体1A,1Bを、互いに接するように配置していた。
これに対して、2つの前駆体1A,1Bを少し離して配置して、発泡した後にそれぞれの発泡金属3A,3Bが接合されるようにしても構わない。
(第9の実施の形態)
本発明の第9の実施の形態を、図10の概略断面図に示す。
本実施の形態は、透明な窓を設けた密閉性容器(チャンバー)内に、型と前駆体を配置して、窓と型を透過した光を前駆体に照射して、前駆体を加熱して発泡金属を形成する構成である。
図10に示すように、密閉性容器であるチャンバー20の上部に、透明な窓8を設けて、このチャンバー20の内部に、透明材2から成る型と前駆体1を配置している。前駆体1と透明材2は、図1Aに示した構成と同様の構成としている。
透明な窓8の材料としては、ガラス、サファイア、石英ガラス、水晶等の、型に用いる透明材として挙げられた透明材を使用することが可能である。
なお、窓8の場合は、発泡した金属と接触しないため、型の透明材よりも耐熱性が要求されないことから、型の透明材よりも広い範囲の透明材を使用することが可能である。
図示しないが、チャンバー20の外に、前駆体1に光を照射するための光源を配置する。
また、チャンバー20には、図示しないが、真空ポンプやガス供給部(ガスボンベ)等を接続することにより、チャンバー20の内部を真空又はガス雰囲気とすることができる。
例えば、チャンバー20の内部の雰囲気を、真空又は不活性ガスとした場合には、発泡金属の酸化を防ぐことができる。
そして、図10に示すように、光源からの光Lを、チャンバー20の上方から、透明な窓8を通して、さらに透明材2を透過させて、前駆体1に照射することにより、前駆体1を加熱して、前駆体1を発泡させる。
これにより、前駆体1が発泡して発泡金属が形成される。
このようにして、発泡金属を製造することができる。
本実施の形態では、チャンバー20内で前駆体1を発泡させて発泡金属を形成するので、チャンバー20内を真空又は所望のガス雰囲気とすることができる。そして、例えば、上述したように、チャンバー20の内部の雰囲気を、真空又は不活性ガスとした場合には、発泡金属の酸化を防ぐことができる。
また、チャンバー20に透明な窓8を設けたことにより、チャンバー20の外部に配置した光源から、透明な窓8を通して、前駆体1に光Lを照射することができる。
そして、光源は、チャンバー20の外部に配置しているので、チャンバー20の内部の雰囲気の影響が及ばない。これにより、チャンバー20の内部に光源を設けた場合や、チャンバー20の内部に加熱源を設けた場合と比較して、前駆体1を加熱するための構成を簡略化することができる。
(変形例)
上述した第9の実施の形態に対して、透明材2を金網に代えることも可能である。
この場合、第2の実施の形態と同様に、金網の開口部を通じて前駆体に光を照射することにより、金網によって成型された発泡金属が形成される。
また、上述した第9の実施の形態に対して、前駆体1を囲う透明材2に代えて、平板状の透明材や平板状の金網を使用することも可能である。
(第10の実施の形態)
本発明の第10の実施の形態を、図11A~図11Bの概略断面図に示す。
本実施の形態は、当初は型を用いないで前駆体に直接光を照射して前駆体を発泡させて、前駆体の発泡中に金網でプレス加工を行って形状を付与する構成である。
1個の前駆体に光Lを照射することにより、前駆体を発泡させて、図11Aに示すように、発泡中(発泡直後の柔らかい状態のものを含む)の金属31を形成する。
次に、図11Bに示すように、発泡中の金属31の上方から、支持体33に支持された金網32を用いてプレス加工を行う。これにより、発泡中の金属31は、金網32により形状が付与され、金網32の上面の高さに沿った高さにプレスされる。
その後は、光Lを金網32の開口部を通じて発泡中の金属31に照射して、発泡を継続させる。これにより、金網32の内部に沿った形状に制御された発泡金属を作製することができる。
本実施の形態によれば、金網32でプレス加工を行うので、発泡前の前駆体の高さよりも金網32の高さを低くすれば、発泡前の前駆体の高さよりも低い形状の発泡金属を作製することが可能である。
そして、発泡中にプレス加工を行うため、低い荷重でプレス加工を行うことができる。
さらに、金網32でプレス加工を行うので、金網32の形状を複雑な形状とすれば、複雑な形状の発泡金属を作製することも可能になる。
(変形例1)
上述した第10の実施の形態では、1個の前駆体から発泡金属を作製していたが、間を空けて配置した複数個の前駆体を発泡させて、発泡中にプレス加工を行って、形状を付与すると共に、それぞれの前駆体から発泡させた発泡金属を接合させることも可能である。
この場合を、本発明の第10の実施の形態に対する変形例1として、図12A~図12Cの概略断面図に示す。
まず、図12Aに示すように、間を空けて2個の前駆体34,35を配置して、2個の前駆体34,35に光Lを照射する。
そして、図12Bに示すように、それぞれの前駆体34,35を発泡させて、2個の発泡中(発泡直後の柔らかい状態のものを含む)の金属36,37を形成する。
次に、図12Cに示すように、発泡中の金属36,37の上方から、支持体33に支持された金網32を用いてプレス加工を行う。これにより、発泡中の金属36,37は、金網32により形状が付与され、金網32の上面の高さに沿った高さにプレスされると共に、2個の発泡中の金属36,37が接合される。
その後は、光Lを金網32の開口部を通じて発泡中の金属36,37に照射して、発泡を継続させる。これにより、金網32の内部に沿った形状に制御された発泡金属を作製することができる。
(変形例2)
上述した第10の実施の形態及びその変形例1では、金網32で発泡中の金属31,36,37にプレス加工を行った。
これに対して、金網32の代わりに、透明材で発泡中の金属にプレス加工を行い、その後透明材を透過させて光を発泡中の金属に照射して、発泡金属を作製することも可能である。
実際に、型を使用して光を照射することにより、発泡金属の作製を行った。
(前駆体の作製)
まず、図13Aに示すように、2枚のADC12(Al-Si-Cu系アルミニウム合金)からなる板材11で、発泡剤及び増粘剤12を挟んだ。発泡剤としては水素化チタン(TiH)を使用し、増粘剤としてはアルミナを使用した。
次に、図13Bに示すように、先端部にプローブ14を備えた摩擦攪拌ツール13を使用して、摩擦攪拌ツール13を高速回転させて、板材11に押し込み、板材11の上を走査させた。回転速度は1000rpmとし、走査の移動速度は100mm/分とした。
そして、図13Cに示すように、摩擦攪拌ツール13を4列走査させたら、図13Dに示すように、反対側から同じ箇所を4列走査させて、さらに、これらの往復をもう一度行った。
このようにして、板材11の中に発泡剤及び増粘剤12を混合・分散させた。
その後、図13Eに示すように、15mm×15mm×6mmの大きさに切り出して、前駆体15とした。
このようにして作製した前駆体15を使用して、発泡金属の作製を行った。
(発泡金属の作製)
サファイア製の平板状の型を使用して、図3Aに示した前駆体上に直接型を載せた状態とする代わりに、台を使用して前駆体15の上方に配置し、発泡した際に発泡金属が型に接触するようにした。
そして、型を通して光を前駆体15に照射して前駆体15を加熱することにより、前駆体15を発泡させて発泡金属を作製した。
光の照射は、ハロゲンランプを4本使用して、4本合計の出力2kWで行った。
作製した発泡金属を、X線CTで観察した。作製した発泡金属のX線CT像を、図14に示す。図14に示すように、内部に気孔21を有する発泡金属22が形成されている。
(金網を型に使用した場合)
また、型をスチール製の金網に代えて、同様の条件で光照射を行って、発泡金属を作製した。金網は、金属線の太さが約0.5mm、金属線の間隔が0.67mm,1mm,2mmのものを使用した。
この金網を型に使用して作製した発泡金属を、X線CTで観察した。作製した発泡金属のX線CT像を、図15に示す。図15に示すように、内部に気孔21を有する発泡金属22が形成されている。
また、金属線の間隔が0.67mm及び1mmの場合には、発泡金属の表面がほぼ平面となった。金属線の間隔が2mmの場合には、金網の開口部に対応する部分で外側に少し膨らんで、発泡金属の表面に少し凹凸が見られた。
(型の有無による温度挙動への影響)
ここで、サファイア製の平板状の型を使用して型を通して前駆体15へ光を照射した場合と、型を使用しないで直接に前駆体15へ光を照射した場合とで、温度挙動の違いを調べた。
それぞれ前駆体15に熱電対を接触させた状態で、光照射による前駆体15の加熱を行い、測定温度が約650℃に達した時点で光の照射を停止して、その後は自然に冷却させた。
それぞれの場合の経過時間(発泡時間)と温度との関係を比較して、図16に示す。図16では、型を使用した場合を実線で示し、型を使用しない場合を破線で示している。
図16に示すように、0~200秒までは、型の使用の有無に関わらず、同様の温度挙動を示しているため、サファイア製の型が光源と前駆体の間にあっても、エネルギーのロスが殆ど無いことが分かる。また、200秒以降で温度挙動が変わるのは、発泡した前駆体がサファイアに接触することによって、前駆体の熱がサファイアに奪われて、より多くの熱エネルギーが必要になるためである。このことから、0~200秒までは、光の照射によってサファイアがそれほど温められることなく、ほぼ全ての光エネルギーが前駆体に与えられたことになると考えられる。
従って、光を透過するサファイア製の型を使用した場合には、型による熱エネルギーのロスを抑えることができ、省エネルギーとなる。
1,1A,1B 前駆体、2 透明材、3,3A,3B 発泡金属、4,4A,4B,32 金網、5 緻密金属材、6 マスク、7 他の発泡金属、8 窓、10 基盤、11 板材、12 発泡剤及び増粘剤、13 摩擦攪拌ツール、14 プローブ、15 前駆体、20 チャンバー、21 気孔、22 発泡金属、31,36,37 発泡中の金属、33 支持体、L,L1,L2 光

Claims (14)

  1. 金属に発泡剤が混合された前駆体と、光を透過する型を使用し、
    前記型として、金属製の網を使用し、
    前記型を透過させて前記前駆体に光を照射することにより、前記前駆体を加熱して発泡させて発泡金属を作製すると共に、前記型によって発泡金属の形状を制御する
    発泡金属の製造方法。
  2. 金属に発泡剤が混合された前駆体と、光を透過する型を使用し、
    前記型として、網目状のセラミックス、又はセラミックスハニカムを使用し、
    前記型を透過させて前記前駆体に光を照射することにより、前記前駆体を加熱して発泡させて発泡金属を作製すると共に、前記型によって発泡金属の形状を制御する
    発泡金属の製造方法。
  3. 前記型を、前記前駆体を囲う形状として、前記型によって発泡金属を成型する請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法。
  4. 前記前駆体の周囲に緻密金属材を配置して、前記前駆体から発泡して形成される前記発泡金属により前記緻密金属材を接合する請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法。
  5. 前記前駆体の周囲に他の発泡金属を配置して、前記前駆体から発泡して形成される前記発泡金属により前記他の発泡金属を接合する請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法。
  6. 前記前駆体と緻密金属材を使用して、前記前駆体から発泡して形成される前記発泡金属と前記緻密金属材を接合する請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法。
  7. 前駆体と緻密金属材と他の発泡金属を使用して、前記前駆体から発泡して形成される前記発泡金属によって、前記緻密金属材と前記他の発泡金属を接合する請求項1又は請求項2に記載の発泡金属の製造方法。
  8. 光源のフォーカスを設定することにより、前記光の照射範囲を選定する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発泡金属の製造方法。
  9. 開口を有するマスクを設けて遮蔽することにより、前記光の照射範囲を選定する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発泡金属の製造方法。
  10. 前記型として筒状の型を使用する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発泡金属の製造方法。
  11. 金属に発泡剤が混合された前駆体と、光を透過する型を使用して、
    融点の異なる複数種の金属をそれぞれ使用して作製された前記前駆体を、発泡後にそれぞれの発泡金属が接合されるように配置して、前記型を透過させて各前記前駆体に光を照射して加熱することにより、前記前駆体を発泡させて発泡金属を作製すると共に、前記型によって発泡金属の形状を制御し、特性が位置によって異なる傾斜機能材料を作製する
    発泡金属の製造方法。
  12. 融点の異なる金属が接合され、それぞれの金属に発泡剤が混合された前記前駆体の各金属に光を照射して加熱することにより、特性が位置によって異なる傾斜機能材料を作製する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発泡金属の製造方法。
  13. 前記型として開口を有する材料を使用し、前記金属の融点が低い方の前記前駆体に対応する部分における前記開口の開口率が小さくなるように、各前記前駆体に対応する部分の前記型の前記開口の開口率を選定する
    請求項11又は請求項12に記載の発泡金属の製造方法。
  14. 金属に発泡剤が混合された前駆体と、光を透過する型を使用して、
    前記前駆体に光を照射することにより、前記前駆体を加熱して発泡させて、
    前記前駆体の発泡中に前記型で前記前駆体にプレス加工を行って形状を付与し、
    その後前記型を透過させて前記前駆体に光を照射して、発泡金属を作製すると共に、前記型によって発泡金属の形状を制御する
    発泡金属の製造方法。
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