JP6157002B2 - 溶融層の積層構造の製造装置、溶融層の積層構造の製造方法及び溶融層の積層構造 - Google Patents

溶融層の積層構造の製造装置、溶融層の積層構造の製造方法及び溶融層の積層構造 Download PDF

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Description

本発明は、溶融層の積層構造の製造装置、溶融層の積層構造の製造方法及び溶融層の積層構造に関する。
近年、多孔質金属薄層は、電池用の金属電極、集電体としての使用が検討されている。特にチタンで作製された多孔質金属薄層は、医療用及び歯科用への有効性が見出され、種々の作製技術が検討されている。
多孔質金属薄層の作製技術として、打ち抜き或いはエッチングにより金属薄層に多数の孔を形成する技術をはじめとして、金属粉を薄く成形し焼結する技術(特許文献1、非特許文献1、2)、金属繊維を放電プラスマ焼結(SPS(Spark Plasma Sintering))により焼結する技術(非特許文献3)などが検討されている。
しかし、これらの技術は、いずれも、一度に1つの多孔質金属薄層しか作製することができず、効率が悪い。しかも、さまざまな形状の多孔質金属薄層を作製することが困難である。
特開2002−317207号公報 Z.S.Rak and J.Walter:"Porous titanium foil by tape casting technique", J. Mate. Proc. Tech., 175(2006)358-363 小笠原忠司、多田健一、東和臣、大西隆:「バインダを利用したTiシート材の開発」分体および粉末冶金、49-9(2002)829-833 Y. Tamaki, W.S. Lee, Y. Kataoka and T. Miyazaki:"A modified Porous Titanium Sheet prepared by Plasma-Activated Sintering for Biomedical Applications", J. Tissue Engineering, (2010)5-
ところで、さまざまな形状の固化薄層を積層して3次元造形物を作製する技術として、粉末積層造形装置を用いた粉末積層造形方法が知られている。
従来の粉末積層造形方法では、昇降台の上で、基材を形成し、基材上に、順次、粉末材料の薄層を積層し、エネルギービームにより選択的に溶融し固化して最終造形物のスライス形状に応じた固化薄層を形成し、積層して、3次元造形物を作製している。
従来の粉末積層造形方法では、固化薄層の反りを防止するために、固化薄層を基材に固着させている。また、積層した固化薄層同士は、一体化させるため、かつ3次元造形物の強度を確保するため、相互に固着されている。したがって、固化薄層同士を容易に分離することが難しい。仮に分離できたとしても、形成される固化薄層は、内部に多数の空隙を含む多孔質構造となっていない。
このように、従来、エネルギービームを用いた粉末焼結法により、もしくは、粉末積層造形方法により、多孔質構造薄膜を形成した例がない。
本発明は、上述の問題点に鑑みて創作されたものであり、多孔質構造を有するさまざまな形状の溶融層を、反りを抑制しつつ作製することができる溶融層の積層構造の製造装置、溶融層の積層構造の製造方法及び溶融層の積層構造を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明の一観点によれば、粉末材料の薄層を加熱するエネルギービームを出射する加熱用エネルギービーム出射手段と、第1の粉末材料の薄層を形成し、前記エネルギービームにより前記第1の粉末材料の薄層を溶融して第1溶融層を形成し、前記第1溶融層上に第2の粉末材料の薄層を形成し、前記第1溶融層と融着しないように前記エネルギービームにより前記第2の粉末材料の薄層を加熱して前記第1溶融層上に前記第2溶融層を形成する制御部とを備えた溶融層の積層構造の製造装置が提供される。
本発明の他の一観点によれば、第1の粉末材料の薄層を形成する工程と、前記第1の粉末材料の薄層にエネルギービームを照射することにより、第1溶融層を形成する工程と、前記第1溶融層の上に第2の粉末材料の薄層を形成する工程と、前記第1溶融層と融着しないように前記エネルギービームにより前記第2の粉末材料の薄層を加熱して前記第1溶融層上に前記第2溶融層を形成する工程とを有することを特徴とする溶融層の積層構造の製造方法が提供される。
本発明の別の一観点によれば、複数の溶融層が積層され、各前記溶融層は多孔質構造を有し、かつ相互に剥離可能であることを特徴とする溶融層の積層構造が提供される。
本発明によれば、第1溶融層上に第2の粉末材料の薄層を形成し、第1溶融層と融着しないようにエネルギービームにより前記第2の粉末材料の薄層を加熱して第1溶融層上に第2溶融層を形成している。
エネルギービームを走査できるため、さまざまな形状の第2溶融層を形成できる。
また、第1溶融層上に第2の粉末材料の薄層を形成し、第2の粉末材料の薄層にエネルギービームを照射して第2溶融層を形成するときに、第1溶融層の熱で第2の粉末材料の薄層が温められるため、加熱により形成された第2溶融層と周辺領域との温度差を小さくすることができる。これにより、基材を用いなくても第2溶融層の反りを抑制できる。
しかも、第1溶融層と融着しないようにエネルギービームにより第2の粉末材料の薄層を加熱して第2溶融層を形成しているため、第1溶融層から第2溶融層を容易に剥離できる。
また、第2の粉末材料の薄層は、粉末材料が十分に溶融するように加熱されないため、粉末粒子の形状が分かる程度に溶融し、それによって形成された第2溶融層の内部には多数の空孔が残る。
以上のように、本発明によれば、多孔質構造を有するさまざまな形状の溶融層を、反りを抑制しつつ作製することができる。
本発明の実施形態に係る溶融層の積層構造の製造装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る溶融層の積層構造の製造装置のうち、レーザ光出射部を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る溶融層の積層構造の製造装置のうち、薄層形成部の構成を示す上面図であり、(b)は、(a)のI-I線に沿う断面と、薄層形成部の上方に配置されたレーザ光出射部を示す図である。 本発明の実施形態に係る薄層形成部のコントローラの第1制御方法を示す断面図(その1)である。 本発明の実施形態に係る薄層形成部のコントローラの第1制御方法を示す断面図(その2)である。 本発明の実施形態に係る第1制御方法の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る薄層形成部のコントローラの第2制御方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る薄層形成部のコントローラの第3制御方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る第3制御方法の変形例を示す断面図である。 本発明の第1実施例に係る溶融層の積層構造の製造方法により作製された溶融層を観察した写真である。 本発明の第2実施例に係る溶融層の積層構造の製造方法により作製された溶融層を観察した写真である。 本発明の第3実施例に係る溶融層の積層構造の製造方法により作製された溶融層を観察した写真である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)溶融層の積層構造の製造装置の構成
図1は、本発明の実施形態に係る溶融層の積層構造の製造装置の構成を示す図である。なお、下記の説明では、「溶融」及び「焼結」という2つの用語を使っているが、「溶融」は、対象粉末粒子を完全に溶融するのではなく、粉末粒子の形状が確認できる程度に溶融するという意味で、「焼結」と同じ意味で使っている。
粉末材料の薄層の加熱を行う加熱用エネルギビームを出射する加熱用エネルギービーム源として、レーザ光を出射するレーザ光源、電子ビームその他の粒子ビームを出射する電子ビーム源その他の粒子ビーム源があり、本発明に適用できるが、以下では、レーザ光源を用いて説明する。
当該製造装置は、排気口11に排気装置12が接続されて減圧可能なチャンバ(減圧用容器)101と、チャンバ101内に設置されたレーザ光出射部102及び粉末材料の薄層を形成する薄層形成部103と、チャンバ101の外部に設置された制御部104と、チャンバ101の容器壁に設けられた赤外線の透過窓13から薄層形成部103で加熱処理中の粉末材料などの表面温度を検出する赤外線温度検出器14とを備えている。
なお、レーザ光出射部102は、チャンバ101の外部に設置されてもよいが、その場合、チャンバ101の仕切り壁にレーザ光の透過窓が設けられる。
本製造装置の制御部104は、粉末材料の薄層を形成し、粉末材料の薄層にレーザ光を照射して粉末材料を焼結し、多孔質構造を有する溶融層を形成する制御を行う。この場合、粉末材料の薄層に選択的にレーザ光を照射することで、所望の形状の溶融層を形成することができる。
以下に、本製造装置における各部の詳細について説明する。
(i)レーザ光出射部102の構成
図2は、本発明の実施形態に係る溶融層の積層構造の製造装置のうち、レーザ光出射部102の構成を示す図である。
レーザ光出射部102は、レーザ光源23と、光学系21、22と、XYZドライバ24とを備えている。
レーザ光源23は、主に、波長1,000nm程度のレーザ光を出射するYAGレーザ光源、あるいは、ファイバレーザ光源などが用いられるが、粉末材料の波長吸収率だけでなくコストパフォーマンスなどを考慮して、使用波長を適宜変更できる。例えば、波長10,000nm程度のレーザ光を出射する高出力のCO2レーザ光源を用いてもよい。
光学系21は、ガルバノメータミラー(Xミラー、Yミラー)21a、21bを有し、光学系22は、レンズを有する。Xミラー21a、Yミラー21bは、それぞれ、レーザ光の出射角度を変化させてレーザ光をX方向、Y方向に走査する。また、レンズは、X方向及びY方向に走査されるレーザ光の動きに従ってZ方向に移動し、レーザ光の焦点距離を粉末材料の薄層の表面にあわせる。
XYZドライバ24は、制御部104からの制御信号により、Xミラー21a、Yミラー21b、及びレンズを動作させる制御信号を送出する。
なお、加熱用エネルギービーム源として、レーザ光の代わりに、他のエネルギービーム源を用いた場合、エネルギービーム源に応じて光学系を適宜変更できる。例えば、電子ビーム源の場合、電磁レンズ及び偏向系を用いることができる。
(ii)薄層形成部103の構成
図3(a)は、薄層形成部103の構成を示す上面図である。図3(b)は、図3(a)のI-I線に沿う断面図で、同図には、薄層形成部101のほかに、その上方に配置されているレーザ光出射部102も示している。図3(a)、(b)ではチャンバを省略している。
薄層形成部103では、図3(a)、(b)に示すように、レーザ光の照射により粉末材料の薄層35aの加熱が行われる薄層形成容器31と、その両側に設置された第1及び第2粉末材料収納容器32a、32bとを備えている。粉末材料の酸化や窒化を防ぐため、薄層形成部103は、減圧可能なチャンバ101内に設置される。
さらに、各容器31、32a、32b内に収納された粉末材料や、容器31内の薄層を加熱し、昇温するため、図示しないヒータや加熱用光源その他の加熱手段を有する。加熱手段は各容器31、32a、32bに内蔵されてもよいし、各容器31、32a、32bの周辺に設けられてもよい。
薄層形成容器31では、パートテーブル(第2昇降テーブル;昇降台)33a上で、粉末材料の薄層35aが形成され、粉末材料の薄層35aをレーザ光の照射により加熱して、下地加熱層35bや多孔質薄層35cが形成される。パートテーブル33aを順次下方に移動させて下地加熱層35b及び多孔質薄層35cを積層させることができる。
第1及び第2粉末材料収納容器32a、32bでは、第1及び第2フィードテーブル(第1及び第3昇降テーブル)34aa及び34ba上に粉末材料35が収納される。第1及び第2粉末材料収納容器32a、32bのうち、いずれか一方を供給側とした場合、他方を、粉末材料の薄層を形成した後に残った粉末材料を収納する側とする。
パートテーブル33a、第1及び第2フィードテーブル34aa、34baには、それぞれ、支持軸33b、34ab及び34bbが取り付けられる。支持軸33b、34ab及び34bbは、支持軸33b、34ab及び34bbを上下に移動させる図示しない駆動装置に接続されている。
駆動装置は制御部104からの制御信号により制御される。粉末材料の供給側の第1又は第2フィードテーブル34aa又は34baを上昇させて粉末材料35を供給するとともに、収納側の第2又は第1フィードテーブル34ba又は34aaを下降させて薄層の形成後に残った粉末材料35を収納する。
更に、薄層形成容器31、第1及び第2粉末材料収納容器32a、32bの上面上を全領域にわたって移動するリコータ36が設けられている。リコータ36は、粉末材料の供給側の第1又は第2フィードテーブル34aa又は34baの上昇により粉末材料収納容器32a又は32bの上面に突出した粉末材料を、表面を均しながら掻き取って薄層形成容器31まで運搬し、パートテーブル33a上に粉末材料の表面を均しながら収納し、粉末材料の薄層35aを形成する。粉末材料の薄層35aの厚さは、パートテーブル33aの下降量で決まる。そして、粉末材料の薄層を形成した後に余った粉末材料を収納側の粉末材料収納容器32b又は32aまで運搬し、第2又は第1フィードテーブル34ba又は34aa上に収納する。
このようなリコータ36の移動は、制御部104からの制御信号により制御される。
(粉末材料)
使用可能な粉末材料35として、金属粉末材料やセラミックス粉末材料などが挙げられる。
金属粉末材料として、アルミニウム(Al)(融点660℃)、アルミニウム合金、又は、アルミニウム或いはアルミニウム合金の少なくともいずれか一と他の金属との混合物が挙げられる。
アルミニウム合金には、アルミニウム(Al)に、例えばSi、Mg、Cu、Mn、又はZnのうち少なくとも1種を含有したものがある。また、アルミニウム或いはアルミニウム合金の少なくともいずれか一と他の金属との混合物には、アルミニウム(Al)或いはアルミニウム合金の少なくともいずれか一に、Mg、Cu、Ni、Cu3P、CuSnよりなる群から選ばれた少なくとも1種を適当な割合で混ぜ合わせたものがある。Mgは還元作用を利用するためであり、Niは濡れ性を改善するためである。
粉末材料の平均粒径は、主に下限に関しては、特に限定されないが、流動性を維持できるような大きさであればよい。そうでないと、粉末の凝集性が強くなり、より薄い粉末材料の薄層を形成することが難しくなるためである。また、主に上限に関しては、粉末材料の平均粒径は、溶融後の溶融層の膜厚に影響するので、この点を考慮して決める必要がある。
金属粉末材料として、アルミニウム或いはアルミニウム合金のほか、チタン(融点1668℃)或いはチタン合金(例えば、64チタンの場合、融点1540〜1650℃である)、ニッケル(融点1450℃)、白金(融点1768℃)、金(融点1064.2℃)、銅(融点1083℃)、マグネシウム(融点649℃)、タングステン(融点3400℃)、モリブデン(融点2610℃)或いはこれらの金属の合金、ステンレス(SUS304で融点1400〜1450℃)、コバルトクロム又はインコネル(融点1370〜1425℃)などの金属粉末を用いることができる。
また、粉末材料35として、上述の金属粉末材料に、使用する特定波長のレーザ光を吸収可能な金属、顔料或いは染料などのレーザ吸収剤を混ぜたものを用いてもよい。
また、セラミックス粉末材料として、アルミナ(融点2054℃)、シリカ(融点1550℃)、ジルコニア(融点2700℃)、マグネシア(融点2800℃)、窒化ホウ素(BN;融点2700~3000℃)、窒化ケイ素(Si3N4;融点1900℃)、炭化ケイ素(SiC;融点2600℃)などを用いることができる。
(iii)制御部の構成及び機能
制御部104は、レーザ光出射部102のコントローラと、薄層形成部103のコントローラとで構成される。
(レーザ光出射部102のコントローラ)
レーザ光出射部102のコントローラは、XYZドライバに制御信号を送り、次のような制御を行う。
すなわち、下地加熱層(溶融層)35bや、多孔質構造を有する溶融層35cの形成領域に対して設定された走査線に基づき、Xミラー21a及びYミラー21bの角度を変化させてレーザ光を走査するとともにレーザ光源23を適宜ON/OFFさせる。この間、レーザ光の動きに合わせて、レーザ光が粉末材料の薄層の表面に焦点を結ぶように絶えずレンズを動かす。このようにして、粉末材料の薄層にレーザ光を特定の領域に選択的に照射して加熱する。レーザ光源に加える電力を制御することで、昇温した下地加熱層35bや、各粉末の一部が相互に連結し、多孔質構造を有する溶融層35cを形成させる。
(薄層形成部103のコントローラ)
薄層形成部103のコントローラは、パートテーブル33a、第1及び第2フィードテーブル34aa、34baの昇降と、リコータ36の移動とを制御するとともに、ヒータや加熱用光源その他の加熱手段による加熱を制御する。
図3乃至図5を参照して、多孔質構造を有する溶融層35cを形成するための3種の制御方法について説明する。
(第1制御方法)
薄層形成部103のコントローラは、まず、チャンバ内を排気し、圧力を10-2Pa以下に保つ。
次いで、図3(b)に示すリコータ36を第1粉末材料収納容器32aの上面縁部に配置する。また、コントローラは、積層造形を行う間、粉末材料中の水分を除くため、粉末材料の温度が水の飽和蒸気圧温度或いは気化温度以上に維持されるように、ヒータなど各容器31、32a、32bの加熱手段を制御する。
なお、下地加熱層35b及び溶融層35cの形成が、酸素、窒素及び水分を除いた後に引き続き減圧雰囲気中で行われるように制御してもよいし、減圧雰囲気をアルゴンなどの不活性ガスで置換し、不活性ガス雰囲気中で行われるように制御してもよい。
次いで、バッファ層を形成するため、粉末材料35を載せた第1フィードテーブル34aaを上昇させ、粉末材料35を第1粉末材料収納容器32a上に突出させる。また、パートテーブル33aを薄層一層分だけ下降させる。また、第2フィードテーブル34baを、粉末材料35の薄層35aを形成後に残った粉末材料が十分に収納される程度に下降させる。
次いで、リコータ36を右側に移動させて第1粉末材料収納容器32a上に突出した粉末材料35を掻き取って薄層形成容器31に運搬する。そして、表面を均しながら薄層形成容器31に収納して、パートテーブル33a上に第1層目の粉末材料の薄層35aを形成させる(図4(a))。残った粉末材料35は、リコータ36をさらに右側に移動させて第2粉末材料収納容器32bまで運搬し、第2のフィードテーブル34ba上に収納する。
次いで、バッファ層を形成するため、粉末材料35を載せた第2フィードテーブル34baを上昇させるとともに、パートテーブル33aを薄層一層分だけ下降させる。また、第1フィードテーブル34aaを薄層の形成後に余った粉末材料35が十分に収納される程度に下降させる。
次いで、リコータ36を左側に移動させて第2粉末材料収納容器32b上に突出した粉末材料35を掻き取って薄層形成容器31に運搬する。そして、表面を均しながら薄層形成容器31に収納してパートテーブル33aの第1層目の粉末材料の薄層35aの上に第2層目の粉末材料の薄層35aを形成する(図4(a))。残った粉末材料35は、リコータ36をさらに左側に移動させて第1粉末材料収納容器32aまで運搬させ、第1のフィードテーブル34aa上に収納する。
次いで、下地加熱層(第1溶融層)を形成するため、第2層目の薄層35aの上に、第1層目と同様にして第3層目の粉末材料の薄層35aを形成させる(図4(b))。この場合、パートテーブル33aの下降量は、粉末材料の薄層35aの一層分に対応する。その厚さは、下地加熱層の上に形成する溶融層となる粉末材料35の薄層35aを予熱するという下地加熱層の役割に応じて、レーザ光のエネルギが薄層35aの少なくとも上層部分を所望の温度に加熱するのに十分な厚さ以上であればよい。
その後に、図4(b)に示すように、作製すべき下地加熱層のスライスデータ(描画パターン)に基づき、レーザ光出射部102のコントローラにより、光学系21、22のミラー21a、21b及びレンズの動きを制御しながらレーザ光を選択的に照射し、第3層目の粉末材料の薄層35aを加熱して、昇温させた下地加熱層35bを形成させる。
このとき、レーザ出力を、溶融層35cを形成する際の最大レーザ出力の10−50%程度とする。また、下地加熱層35bは、蓄熱して、上方に形成される溶融層35cとなる第4層目の粉末材料の薄層35aを予熱する役割があるため、下地加熱層35bの温度(T (K))は、粉末材料の溶融温度(Tm (K))よりも低いが、ある程度以上の温度範囲、例えば、T=0.35×Tm乃至0.80×Tmの温度範囲に保たれる。
次いで、多孔質構造を有する溶融層(第2溶融層)35cを形成するため、第3層目の下地加熱層35bの上に、第2層目と同様にして第4層目の粉末材料の薄層35aを形成させる(図5(a))。この場合、パートテーブル33aの下降量は、形成すべき粉末材料35の薄層35aの一層分の厚さに相当し、レーザ出力及びレーザ光の走査速度に応じて、例えば、粉末粒子の平均粒径の2〜10倍程度とする。すなわち、粉末材料35の薄層35aのうち、少なくとも表面の粉末粒子の平均粒径の1乃至2個分の厚さを焼結し、未焼結の粉末粒子の層、或いは、相互の結合が弱い粉末粒子の層を残すのに十分な厚さとする。
その後に、図5(a)に示すように、作製すべき溶融層35cのスライスデータ(描画パターン)に基づき、レーザ光出射部102のコントローラにより、光学系21、22のミラー21a、21b及びレンズの動きを制御しながらレーザ光を選択的に照射し、第4層目の粉末材料の薄層35aを加熱して、溶融層35cを形成させる。
このとき、レーザ出力及びレーザ光の走査速度については、第4層目の粉末材料の薄層35aの表面から粉末粒子1乃至2個分の厚さで、粉末材料の溶融が起こるが、粉末材料の粒子形状が確認でき、かつ、各粉末の一部が相互に連結して一固まりの粉末材料の集合体となるような条件とする。
溶融層35cの作製に必要な、レーザ光による単位面積当たりのエネルギーE(J/m2)は、次の式で表される。
E=k・(Tm-T)・t・C・ρ・τ/α
ここで、k:比例定数(0.2〜5.0程度の値となる)、Tm:粉末材料の融点(K)、T:予熱温度(K)、t:溶融厚さ(m)((1.0〜2)×do)、do:粉末粒子の平均粒径(m)、C:粉末材料の充填率(凡そ0.5)、ρ:金属の密度(kg/m3)、τ:金属の比熱(J/kg・K)、α:レーザの吸収率である。
このような加熱により、例えば、空孔が貫通孔として溶融層35cの全体積の5〜10%程度残ることになる。
そして、溶融層35cは、昇温させた下地加熱層35bにより周辺領域が予熱されて溶融層35cと周辺領域との温度差が小さくなっている。これにより、溶融層35cの反りを抑制することができる。或いは、下部が下地加熱層35bに弱くではあるが結合されて反りにくくなっており、溶融層35cの反りをより一層抑制することができる。
また、溶融層35cの下面と下地加熱層35bの上面との境界には、焼結するかしないかの粉末粒子同士の結合が弱い層が残るか、図6に示すように、未焼結の第4層目の粉末材料の薄層35a0が残るため、溶融層35cと下層の下地加熱層35bとの結合は弱くなっている。これにより、後に溶融層35cを下地加熱層35bから容易に剥離させることができることになる。
なお、その後、図5(b)に示すように、薄層形成容器31から下地加熱層35bとともに溶融層35cが取り出される。そして、下地加熱層35b及び溶融層35cの周りの粉末が除去された後、図5(c)に示すように、溶融層35cが下地加熱層35bから剥離されて、単独の溶融層35cが作製される。
以上のように、本実施形態に係る、第1制御方法を行うコントローラを備えた溶融層の積層構造の製造装置によれば、基材を用いなくても溶融層35cの反りを抑制でき、しかも、溶融層35cを隣接する下地加熱層35bから容易に剥離させ、多孔質構造を有する溶融層35cを作製させることができる。
また、粉末材料の薄層に加熱用エネルギービームを選択的に照射できるため、さまざまな形状の多孔質薄層を作製することができる。
また、非特許文献1、2の技術と異なり、真空中或いは不活性ガス雰囲気中、粉末粒子の分布が密でかつ均一な状態で粉末材料の薄層を加熱させ、焼結させることができるため、粉末粒子の表面酸化を抑制し、多孔質薄層が脆くなるのを防止できるとともに、多孔質薄層の強度の均一性を確保することができる。
また、非特許文献3のようなカーボンダイを用いなくてよいため、多孔質薄層の炭化を防止して高い品質を確保できる。
また、打ち抜きによる製造方法と異なり、金型を用いなくてよいため、生産性の向上や生産コストの低減を図ることができる。
(第2制御方法)
第1制御方法では、1層の下地加熱層(第1溶融層)35bの直上に下地加熱層35bと接して多孔質構造の溶融層35cを形成したが、第2制御方法では、第1制御方法と異なり、図7(a)に示すように、複数の下地加熱層(溶融層)35bを、下層から、順次、レーザ出力を増大させながら、隣接する層が相互に接するように形成する。レーザ出力は、下地加熱層35bを形成する際の最大レーザ出力の10−50%程度から始めてその最大レーザ出力まで、複数の下地加熱層35bの総層数に応じて少しずつ増大させていく。
そして、複数の下地加熱層35bを形成後に、図7(b)に示すように、最上層の下地加熱層35b上に、第1制御法と同様にして、多孔質構造を有する溶融層35cを形成する。
ところで、下地加熱層35bの上に溶融層35cを形成する場合、下地加熱層35bが一層だと、下地加熱層35bと周囲の温度差が大きくなるため、下地加熱層35b自体が反り、したがって、下地加熱層35b上に形成する溶融層35cもその形状を引き継ぎ、反ってしまう。
第2制御方法のように、複数の下地加熱層35bを、下層から、順次、レーザ出力を増大させながら形成することで、下地加熱層35bと周囲の温度差を小さく保ちながら、下地加熱層35bを形成することができる。このため、各下地加熱層35b自体の反りを抑制することができるので、最上層の下地加熱層35b上に形成する溶融層35cも反りを抑制することができる。
(第3制御方法)
第1及び第2制御方法では、1層又は複数層の下地加熱層(第1溶融層又は溶融層)35bの上に1層の溶融層35cを形成しているが、第3制御方法では、第1及び第2制御方法と異なり、図8(a)に示すように、1層又は複数層の下地加熱層(溶融層)35bの上に、複数層の溶融層35cを形成する。各溶融層35cは、第1制御方法と同様にして、形成する。なお、上層の溶融層35cは、下層の溶融層35cの形成領域内に含まれるように形成されているが、下層の溶融層35cから上層の溶融層35cに均一に予熱が行き渡るようにするためである。また、図8(a)では、層数を3層としているが、これに限られない。
積層された複数の溶融層35cは、それぞれ、溶融層35c内部の粉末粒子同士の結合よりも隣接する下層の溶融層35c或いは下地加熱層35bとの結合の方が弱いので、隣接する溶融層35c同士、或いは、溶融層35cと下地加熱層35bとは容易に剥離することができる。
このように、本実施形態に係る、第3制御方法を行うコントローラを備えた溶融層の積層構造の製造装置によれば、第1又は第2制御方法を行うコントローラを備えた溶融層の積層構造の製造装置と同様な効果のほかに、効率良く、一度に複数の溶融層35cを形成することができるという効果がある。
なお、複数の溶融層35cを形成する場合、図9に示すように、厚さの異なる溶融層35c0、35c1を積層することができる。この場合、厚さに応じて、適宜、レーザ出力を変えてもよい。
(2)溶融層の積層構造の製造方法の説明
次に、上記溶融層の積層構造の製造装置を用いた溶融層の積層構造の製造方法について説明する。
まず、粉末材料の薄層を形成する前に、減圧雰囲気中で粉末材料から酸素、窒素及び水分を除く。
次いで、上述の薄層形成部103のコントローラに基づく第1乃至第3制御方法に従って、多孔質薄層の製造方法を行う。第1制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、図4(a)、(b)、図5(a)〜(c)、図6に示し、第2制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、図7(a)、(b)に示し、第3制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、図8(a)〜(c)に示す。
第1乃至第3制御方法と説明が重複する溶融層の積層構造の製造方法の詳しい説明については省略する。なお、粉末材料の薄層を形成する工程以降の工程を、酸素、窒素及び水分を除いた後に引き続き減圧雰囲気中で行ってもよいし、減圧雰囲気をアルゴンなどの不活性ガスで置換し、不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。
この溶融層の積層構造の製造方法により完成した溶融層35b, 35cの積層構造は、薄層形成容器31中で粉末材料に埋もれているので、粉末材料を取り除いてから取り出す。取り出された溶融層35b, 35cの積層構造は、第1制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、図5(b)に示す。なお、図6のように、溶融層35b, 35cの間に未焼結の粉末材料を挟んでいる場合、薄層形成容器31から溶融層35b, 35cを各々分離して取り出すことができる。第2制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、複数の溶融層35bが形成されていることを除き、図5(b)と同じであるので、図5(b)に準ずる。第3制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、図8(b)に示す。
さらに、溶融層35cを溶融層35bから剥離して、或いは、溶融層35c、35c同士を剥離して、多孔質構造の溶融層35cを得る。このとき、結合した層35bと35c、又は35cと35c同士は、層35b、35c内部の粉末粒子同士の結合よりも弱く結合しているため、各溶融層35cを破損させることなく容易に分離することができる。第1制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、図5(c)に示す。第2制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、図5(c)に準ずる。第3制御方法による溶融層の積層構造の製造方法については、図8(c)に示す。
以上のように、本実施形態の溶融層の積層構造の製造方法によれば、上述の第1制御方法乃至第3制御方法に従って溶融層を製造しているので、第1制御方法乃至第3制御方法を行うコントローラを備えた溶融層の積層構造の製造装置に対応した効果を得ることができる。
(3)実施例
(i)第1実施例
第1実施例では、粉末材料として、粒径150μm以下で平均粒径約80μmのチタン合金(Ti-6Al4V)の粉末材料(商品名Tailop-150、大阪チタニウム製)を用いた。
積層ピッチ(粉末材料の薄層の厚さ)を0.2mmとし、レーザ出力を200Wとし、走査速度を2m/secとした。また、走査ピッチを0.08mmとし、粉末材料の薄層の同一領域に対して、x方向、y方向、x方向、y方向と4回のレーザ照射を行った。1回あたりに加えた熱量は、1.25MJ/m2である。第1層目の粉末材料の薄層から、積層厚さ4mm(第20層目の粉末材料の薄層)までを予熱域とし、各薄層に対して、レーザ出力を80W(40%)から、200W(100%)まで約6W刻みで変化させて、レーザ光を照射した。
積層後、ブラスターにより焼結により付着した粉末を除去し、各薄層を剥離することにより、それぞれ厚さ約120μmの、十分にしなやかな多孔質チタン箔を得た。
図10(a)、(b)は、作製された溶融層について、レーザ光の照射面(上面)及び裏面(下面)を観察した写真である。レーザ光の照射面(上面)及び裏面(下面)の配置は、図8(c)に示す。
観察によれば、溶融層は、レーザ光の照射面の方が裏面よりも、粉末粒子の形が特定しにくくなっている。すなわち、レーザ光の照射面の方が裏面よりも、焼結度合いが大きく、溶融面積が広くなっている。このことは、溶融層の内部の粉末粒子同士の結合よりも、溶融層の下面における隣接する層との結合の方が弱くなっていると判断できる。このため、隣接する溶融層同士の剥離を容易に行うことができる。なお、この実施例では、多孔質構造の溶融層と下地加熱層とを区別する必要はないが、予熱域の溶融層を下地加熱層に対応させてもよい。以下の実施例でも同じ。
(ii)第2実施例
この実施例では、粉末材料として、チタン合金(Ti-6Al4V)の粉末材料(商品名Tailop-150、大阪チタニウム製)を目幅70μmの篩にかけて選別して得た、粒径50μm以上、70μm以下で、平均粒径約60μmの粉末材料を用いた。
積層ピッチ(粉末材料の薄層の厚さ)を0.2mmとし、レーザ出力を200Wとし、走査速度を2m/secとした。また、走査ピッチを0.08mmとし、粉末材料の薄層の同一領域に対して、x方向、y方向、x方向、y方向と4回のレーザ照射を行った。1回あたりに加えた熱量は、1.25MJ/m2である。第1層目の粉末材料の薄層から、積層厚さ4mm(第20層目の粉末材料の薄層)までを予熱域とし、各薄層に対して、レーザ出力を80W(40%)から、200W(100%)まで約6W刻みで変化させて、レーザ光を照射した。
積層後、ブラスターにより焼結により付着した粉末を除去し、各薄層を剥離することにより、それぞれ厚さ約100μmの、十分にしなやかな多孔質チタン箔を得た。
図11(a)、(b)は、作製された溶融層について、レーザ光の照射面(上面)及び裏面(下面)を観察した写真である。レーザ光の照射面(上面)及び裏面(下面)の配置は、図8(c)に示す。
観察によれば、第2実施例でも、第1実施例の場合と同じく、溶融層の内部の粉末粒子同士の結合よりも、溶融層の下面における隣接する層との結合の方が弱くなっていると判断できるため、隣接する溶融層同士の剥離を容易に行うことができる。
(iii)第3実施例
この実施例では、粉末材料として、粒径45μm以下で平均粒径35μmのチタン合金(Ti-6Al4V)の粉末材料(商品名Tailop-45、大阪チタニウム製)を用いた。
積層ピッチ(粉末材料の薄層の厚さ)を0.2mmとし、レーザ出力を200Wとし、走査速度を2m/secとした。また、走査ピッチを0.1mmとし、粉末材料の薄層の同一領域に対して、x方向、y方向、x方向、y方向と4回のレーザ照射を行った。1回あたりに加えた熱量は、1MJ/m2である。第1層目の粉末材料の薄層から、積層厚さ4mm(第20層目の粉末材料の薄層)までを予熱域とし、各薄層に対して、レーザ出力を80W(40%)から、200W(100%)まで約6W刻みで変化させて、レーザ光を照射した。
積層後、ブラスターにより焼結により付着した粉末を除去し、各薄層を剥離することにより、それぞれ厚さ約30−40μmの、十分にしなやかな多孔質チタン箔を得た。
図12(a)、(b)は、作製された溶融層について、レーザ光の照射面(上面)及び裏面(下面)を観察した写真である。レーザ光の照射面(上面)及び裏面(下面)の配置は、図8(c)に示す。
観察によれば、第3実施例でも、第1実施例の場合と同じく、溶融層の内部の粉末粒子同士の結合よりも、溶融層の下面における隣接する層との結合の方が弱くなっていると判断できるため、隣接する溶融層同士の剥離を容易に行うことができる。
以上、実施の形態によりこの発明を詳細に説明したが、この発明の範囲は上記実施の形態に具体的に示した例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の上記実施の形態の変更はこの発明の範囲に含まれる。
例えば、第1乃至第3実施例では、積層ピッチ(粉末材料の薄層の厚さ)を0.2mmとし、レーザ出力を200Wとし、走査速度を2m/secとし、走査ピッチを0.1mmとして、粉末材料の薄層の同一領域に対して、x方向、y方向、x方向、y方向と4回のレーザ照射を行っているが、これに限られない。種々変更できる。
また、第1〜第3実施例では、粉末材料として粒径45μm以下で平均粒径約35μmのチタン合金、粒径70μm以下で平均粒径約60μmのチタン合金、粒径150μm以下で平均粒径約80μmのチタン合金を用いているが、その他、用途などにより適宜材料及び粒径を変更して使い分けることができる。
また、溶融層の積層構造の製造装置を、昇降台を備えたものとしたが、昇降台を備えていない製造装置も本発明の範囲に含まれる。昇降台を備えていない製造装置では、次第に厚くなる溶融層の積層構造上に粉末材料の薄層を形成するため、粉末材料の供給手段とそれを移動させる手段を設けるとともに、溶融層の積層厚さに応じて、光学系自体を上に移動するか、光学系の焦点を調整する手段を設ける必要がある。
以下に、上述した実施形態に基づき、本発明を付記としてまとめた。
(付記1)
粉末材料の薄層を加熱するエネルギービームを出射する加熱用エネルギービーム出射手段と、
第1の粉末材料の薄層を形成し、前記エネルギービームにより前記第1の粉末材料の薄層を溶融して第1溶融層を形成し、前記第1溶融層上に第2の粉末材料の薄層を形成し、前記第1溶融層と融着しないように前記エネルギービームにより前記第2の粉末材料の薄層を加熱して前記第1溶融層上に前記第2溶融層を形成する制御部と
を備えた溶融層の積層構造の製造装置。
(付記2)
前記第2溶融層は多孔質構造を有することを特徴とする付記1に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
(付記3)
前記第1溶融層と前記第2溶融層の間は剥離可能であることを特徴とする付記1に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
(付記4)
前記第1溶融層は、前記粉末材料の融点(Tm (K))より低く、0.35×Tm〜0.80×Tmの温度範囲に加熱することを特徴とする付記1に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
(付記5)
前記第2溶融層は、少なくとも前記粉末材料の表面を前記粉末材料の融点(Tm (K))以上に加熱することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
(付記6)
前記粉末材料の薄層が形成される昇降台を有することを特徴とする付記1に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
(付記7)
前記昇降台を収納する減圧用容器を有することを特徴とする付記6に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
(付記8)
前記粉末材料は、金属粉末又はセラミックス粉末であることを特徴とする付記1に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
(付記9)
第1の粉末材料の薄層を形成する工程と、
前記第1の粉末材料の薄層にエネルギービームを照射することにより第1溶融層を形成する工程と、
前記第1溶融層上に第2の粉末材料の薄層を形成する工程と、
前記第1溶融層と融着しないように前記エネルギービームにより前記第2の粉末材料の薄層を加熱して前記第1溶融層上に前記第2溶融層を形成する工程と
を有することを特徴とする溶融層の積層構造の製造方法。
(付記10)
前記第2溶融層は多孔質構造を有することを特徴とする付記9に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
(付記11)
前記第1溶融層と前記第2溶融層の間は剥離可能であることを特徴とする付記9に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
(付記12)
前記第1溶融層は、前記粉末材料の融点(Tm (K))より低く、0.35×Tm〜0.80×Tmの温度範囲に加熱することを特徴とする付記9に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
(付記13)
前記第2溶融層は、少なくとも前記粉末材料の表面を前記粉末材料の融点(Tm (K))以上に加熱することを特徴とする付記9に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
(付記14)
前記粉末材料の薄層を昇降台上に形成することを特徴とする付記9に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
(付記15)
前記粉末材料の薄層の形成は、減圧環境下或いは不活性ガス雰囲気中で行われることを特徴とする付記9に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
(付記16)
前記粉末材料は、金属粉末又はセラミックス粉末であることを特徴とする付記9に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
(付記17)
複数の溶融層が積層され、各前記溶融層は多孔質構造を有し、かつ相互に剥離可能であることを特徴とする溶融層の積層構造。
11…排気口、12…排気装置、21、22…光学系、21a…ガルバノメータミラー(Xミラー)、21b…ガルバノメータミラー(Yミラー)、23…レーザ光源(加熱用エネルギービーム源)、24…XYZドライバ、31…薄層形成容器、32…粉末材料収納容器、32a…第1粉末材料収納容器、32b…第2粉末材料収納容器、33a…パートテーブル(第2昇降テーブル;昇降台)、33b、34b、34ab、34bb…支持軸、34a…フィードテーブル、34aa…第1フィードテーブル(第1昇降テーブル)、34ba…第2フィードテーブル(第3昇降テーブル)、35…粉末材料、35a…粉末材料の薄層、35a0…未焼結の粉末材料の薄層、35b…下地加熱層(第1溶融層又は溶融層)、35c、35c0、35c1…多孔質構造を有する溶融層(第2溶融層又は溶融層)、36…リコータ、101…チャンバ、102、102a、102b…レーザ光出射部、103…薄層形成部、104…コントローラ(制御部)。

Claims (8)

  1. 粉末材料の薄層を加熱するエネルギービームを出射する加熱用エネルギービーム出射手段と、
    第1の粉末材料の薄層を形成し、前記エネルギービームにより前記第1の粉末材料の薄層を溶融して第1溶融層を形成し、前記第1溶融層上に第2の粉末材料の薄層を形成し、前記第1溶融層と融着しないように前記エネルギービームにより前記第2の粉末材料の薄層を加熱して前記第1溶融層上に前記第2溶融層を形成する制御部と
    を備えた溶融層の積層構造の製造装置。
  2. 前記第2溶融層は、多孔質構造を有することを特徴とする請求項1に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
  3. 前記第1溶融層と前記第2溶融層の間は剥離可能であることを特徴とする請求項1に記載の溶融層の積層構造の製造装置。
  4. 第1の粉末材料の薄層を形成する工程と、
    前記第1の粉末材料の薄層にエネルギービームを照射することにより、第1溶融層を形成する工程と、
    前記第1溶融層の上に第2の粉末材料の薄層を形成する工程と、
    前記第1溶融層と融着しないように前記エネルギービームにより前記第2の粉末材料の薄層を加熱して前記第1溶融層上に前記第2溶融層を形成する工程と
    を有することを特徴とする溶融層の積層構造の製造方法。
  5. 前記第2溶融層は、多孔質構造を有することを特徴とする請求項4に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
  6. 前記第1溶融層と前記第2溶融層の間は剥離可能であることを特徴とする請求項4に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
  7. 前記粉末材料は、金属粉末又はセラミックス粉末であることを特徴とする請求項4に記載の溶融層の積層構造の製造方法。
  8. 複数の溶融層が積層され、各前記溶融層は多孔質構造を有し、かつ相互に剥離可能であることを特徴とする溶融層の積層構造。
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