JP6611326B2 - 金属間化合物を含有する構造物の製造方法 - Google Patents

金属間化合物を含有する構造物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属間化合物を含有する構造物の製造方法に関する。
金属間化合物は高融点、高温強度に優れるものが多い。シリサイドは、このような金属間化合物の一例であり、金属とSiとからなる化合物である。シリサイドは複雑な結晶構造を有するため、高融点を有する。シリサイドの中でも特に、遷移金属とSiとを1:2の比率で含有する遷移金属シリサイドは、融点が高く、高温強度に優れる。シリサイドはさらに、Siを多量に含有するため、高温域で酸化被膜を形成し、耐酸化性に優れる。そのため、1600℃での使用に耐えうる次世代の超高温材料として注目されている。
しかしながら、シリサイドに代表される金属間化合物は、結晶構造が複雑であるために、難加工性を示す。そのため、高温環境で使用されるタービンブレード等の精密な内部構造を有する構造物を、金属間化合物を含有する素材で製造することは困難である。
本発明者らは、積層造形法を用いた金属単結晶の製造方法を特開2015−189618号公報(特許文献1)にて提案している。この製造方法は、種結晶を準備する準備工程と、付加製造技術を用いて、種結晶上に無機材料を供給し、熱エネルギーにより無機材料を溶融して、種結晶上に単結晶を育成する育成工程とを備える。
特開2015−189618号公報
上記特許文献1の製造方法を用いた場合、金属の単結晶を製造できる。しかしながら、難加工性を示す金属間化合物を含有する構造物を製造する場合、特許文献1と異なる他の製造方法も望まれる。
本発明の目的は、難加工性を示す金属間化合物を含有する構造物の製造方法を提供することである。
本実施形態による積層造形法による金属間化合物を含有する構造物の製造方法は、混合層形成工程と、造形工程とを備える。混合層形成工程は、金属基台上に構造物の出発材料となる粉末粒子からなるパウダーベッドを形成した後、パウダーベッド及び金属基台の表層を溶融して混合層を形成する。造形工程は、混合層上にパウダーベッドを形成した後、パウダーベッドを溶融して、金属間化合物を含有する構造物を形成する。造形工程は、ベッド形成工程と、溶融工程とを含む。ベッド形成工程は、上記パウダーベッドを形成する。溶融工程は、パウダーベッドを溶融して金属間化合物を含有する凝固層を形成する。造形工程は、ベッド形成工程と溶融工程とを交互に繰り返して、複数の凝固層が積層された構造物を形成する。
本実施形態による製造方法は、金属基台と構造物との間に混合層を形成する。混合層の化学組成は、金属基台の組成と、パウダーベッドを構成する粉末粒子の組成とが混合する。そのため、混合層の熱膨張率及び熱伝導率は、金属基台及び構造物の間の値となる。その結果、積層造形法による製造途中において、金属基台と構造物との熱膨張率差、熱伝導率差に起因した剥離や割れの発生が抑制され、安定して構造物を製造できる。
好ましくは、混合層形成工程では、造形工程よりも高いエネルギー密度での1又は複数回の熱源の走査でパウダーベッド及び金属基台の表層を溶融して混合層を形成する。
この場合、混合層形成工程において、パウダーベッドとともに金属基台の表層も溶融しやすくなり、混合層を形成しやすくなる。
好ましくは、混合層形成工程は、ベッド形成工程と、傾斜層形成工程とを含む。傾斜層形成工程は、パウダーベッド及びパウダーベッド下の領域を溶融して組成傾斜層を形成する。混合層形成工程は、ベッド形成工程と傾斜層形成工程とを交互に繰り返して、複数の組成傾斜層が積層された混合層を形成する。傾斜層形成工程では、下層の組成傾斜層よりも粉末粒子の成分比率が高い組成傾斜層を形成する。
この場合、混合層では、上層の組成傾斜層ほど、金属基台の成分よりも、パウダーベッドを構成する粉末粒子の成分の比率が高ければ、下層の組成傾斜層ほど、金属基台の熱膨張率及び熱伝導率に近く、上層の組成傾斜層ほど、粉末粒子の熱膨張率及び熱伝導率に近くなる。そのため、熱膨張率差及び熱伝導率差に起因した割れの発生をさらに抑制できる。
好ましくは、各溶融工程での高エネルギー熱源の走査方向は互いに並行である。
この場合、構造物中の結晶が特定結晶方位へ配向しやすくなる。
上記製造方法において、金属間化合物はたとえばシリサイドである。シリサイドはたとえば、Mo及び/又はNbを含有する遷移金属シリサイドである。また、上記積層造形法は、たとえば、レーザー積層造形法である。
図1は、本実施形態の製造方法に利用される積層造形装置の構成図である。 図2は、本実施形態の製造方法の概要を説明するための模式図である。 図3は、本実施形態の製造方法により(Nb,Mo)Si2の構造物を製造し、複数の組成傾斜層を含む混合層を形成した場合の、金属基台、混合層及び凝固層近傍部分のSEM画像と、SEM画像中の各位置における各元素の含有量(原子%)の関係を示すグラフとを示す図である。 図4は、本実施形態の製造方法の製造工程を示すフロー図である。 図5は、図4中のステップS4の詳細を示すフロー図である。 図6は、図4に示す製造フロー中の一工程を示す模式図である。 図7は、図6に続く一工程を示す模式図である。 図8は、図7に続く一工程を示す模式図である。 図9は、図8に続く一工程を示す模式図である。 図10は、図9に続く一工程を示す模式図である。 図11は、図10に続く一工程を示す模式図である。 図12は、図4中のステップS5の詳細を示すフロー図である。 図13は、図12に示す製造フロー中の一工程を示す模式図である。 図14は、図13に続く一工程を示す模式図である。 図15は、図14に続く一工程を示す模式図である。 図16は、シリサイドからなる構造物の外観を示す写真画像である。 図17は、図12に示す製造フロー内の溶融工程における高エネルギー源の走査方向を説明するための模式図である。 図18は、MoSi2単相の構造物を製造したときの、走査方向ごとのXRD測定結果を示す図である。 図19は、MoSi2単相の構造物を製造したときの、走査方向及び造形方向での逆極点図である。 図20は、指向性エネルギー堆積法に基づく本実施形態の製造方法を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
本実施形態による金属間化合物を含有する構造物の製造方法では、たとえば、図1に示す積層造形装置を使用する。
[積層造形装置の構成]
図1を参照して、積層造形装置100は、レーザー積層造形装置である。積層造形装置100は、制御装置10と、レーザー装置14と、レンズ系15と、ミラー(ガルバノミラー)16と、チャンバ20とを備える。
レーザー装置14は熱エネルギー源であり、レーザー光を出射する。レーザー装置14はたとえば、ファイバーレーザーやYAGレーザー等の固体レーザー、CO2レーザー等である。レンズ系15は、レーザー装置14からレーザー光を受け、レーザー光を収束してレーザー30を形成する。ミラー16は、レーザー30の照射操作を行う。つまり、ミラー16により、レーザー30が照射される位置が調整される。
チャンバ20は、ベッド形成室201と、粉末供給室202と、造形テーブル203と、リコータ205とを備える。
ベッド形成室201は、筒状であり、上端に開口を有する。造形テーブル203は、ベッド形成室201に収納され、上下方向に昇降可能に支持される。造形テーブル203は、図示しないモータにより昇降する。造形テーブル203上には、金属基台208が配置される。金属基台208は、Fe等の金属からなる。金属間化合物を含有する構造物は、金属基台208上に形成される。
粉末供給室202は、ベッド形成室201の隣に配置される。粉末供給室202は筒状であり、上下方向に昇降可能なピストン204を内部に備える。ピストン204上には、金属間化合物を含有する構造物の出発材料となる粉末粒子40が積層される。ピストン204が上昇することにより、粉末供給室202の上部開口から粉末粒子40が排出され、ベッド形成室201に供給される。
リコータ205は、粉末供給室202の上部開口の近傍に配置される。リコータ205は、図示しないモータにより特定方向(水平方向)に移動し、粉末供給室202及びベッド形成室201の間を往復する。図1では、リコータ205は、X方向に往復移動する。
リコータ205は、X方向に移動することにより、粉末供給室202から排出された粉末粒子40を水平方向に移動させてベッド形成室201に供給する。ベッド形成室201内の造形テーブル203の金属基台208上に堆積された粉末粒子40により、パウダーベッド(粉末床)206が形成される。リコータ205がX方向に移動することにより、粉末粒子40が水平方向に移動し、パウダーベッド206の表面が平坦に整えられる。
なお、リコータ205に代えて、ローラを用いてもよい。ローラを用いた場合、粉末粒子40に対してローラで任意に加圧しながら、パウダーベッド206を形成できる。
制御装置10は、図示しない中央演算処理装置(CPU)と、メモリと、ハードディスクドライブ(以下、HDDという)とを備える。HDDには、周知のCAD(Computer Aided Design)アプリケーションとCAM(Computer Aided Manufacturing)アプリケーションとが格納される。制御装置10は、CADアプリケーションを利用して、製造したい構造物の3次元形状データを作成する。
制御装置10はさらに、CAMアプリケーションを利用して、3次元データに基づいて、加工条件データを作成する。積層造形法では、レーザー30により形成される複数の凝固層が積層されて金属間化合物を含有する構造物が形成される。加工条件データは、各凝固層が形成されるときの加工条件を含む。つまり、加工条件データは、各凝固層(各パウダーベッド206)ごとに作成される。制御装置10は、加工条件データに基づいてレーザー装置14、レンズ系15及びミラー16を制御して、レーザー30のエネルギー密度を決定する条件(出力、走査速度、走査間隔及び照射位置)を調整する。
[製造方法の概要]
シリサイドに代表される難加工性を示す金属間化合物の融点は高い。金属基台208の素材には、金属間化合物を形成する金属元素(たとえばFe)を選択するが、通常、金属基台208を構成する金属元素の融点と、形成される金属間化合物の融点との差は大きい。一般に融点の差が大きければ、熱膨張率及び熱伝達係数(以下、熱膨張率等という)の差も大きくなる。熱膨張率等の差が大きく異なれば、積層造形法による製造工程途中において、形成途中の構造物が、金属基台208から剥離したり、割れたりする。この場合、所望の形状の構造物を安定して作製できない。
そこで本実施形態では、次の方法により熱膨張率等の差を解消する。図2は、本実施形態の製造工程途中の構造物IC周辺を示す模式図である。図2を参照して、本製造方法では、金属基台208と、複数の凝固層SO1〜SO4を含む構造物ICとの間に、混合層MLを形成する。混合層MLは、金属基台208を構成する金属と、粉末粒子とが混合された化学組成を有する。この場合、混合層MLの熱膨張率等は、金属基台208の熱膨張率等と、金属間化合物を含有する構造物ICの熱膨張率等との間の値となる。その結果、積層方向での熱膨張率等の不連続性を抑制でき、熱膨張率等の差が大きいことに起因した剥離や割れを抑制できる。
混合層MLは1層からなるものであってもよい。しかしながら、好ましくは、混合層MLは、複数の組成傾斜層ML1〜ML3が積層して形成される。ここで、組成傾斜層ML1中における粉末粒子の成分比率は、組成傾斜層ML2よりも小さい。さらに、組成傾斜層ML2中における粉末粒子の成分比率は、組成傾斜層ML3よりも小さい。要するに、複数の組成傾斜層で形成された混合層中では、上層に向かうにしたがって粉末粒子の成分比率が高くなり、下層に向かうにしたがって金属基台208の成分比率が高くなる。
図3は、本実施形態の製造方法により(Nb,Mo)Si2の構造物を製造し、複数の組成傾斜層を含む混合層を形成した場合の、金属基台、混合層及び凝固層近傍部分のSEM画像と、SEM画像中の各位置における各元素の含有量(原子%)の関係を示すグラフとを示す図である。各位置での各元素の含有量はエネルギー分散型X線分析(EDS)により求めた。金属基台にはFe基板を用いた。
図3中の横軸では、紙面の左から右に向かうにしたがって、金属基台から離れる。図3を参照して、金属基台は、実質的にFeからなる。混合層内では、金属基台側から構造物側に向かうにしたがって、各元素(Fe、Si、Mo及びNb)が増減する。具体的には、構造物側に向かうにしたがって、Fe含有量が徐々に低下し、構造物内では0%になる。一方、構造物側に向かうにしたがって、Si、Mo及びNb含有量が徐々に増加し、最終的には構造物内の各元素の含有量と同等になっている。つまり、図3の混合層では、金属基台側から構造物側に向かうにしたがって、金属基台を構成する金属の比率(Fe比率)が徐々に低下し、粉末粒子の組成比率(Si、Mo、Nb)が徐々に増加している。
このように、混合層MLを複数の組成傾斜層で構成し、かつ、各組成傾斜層中の成分比率を調整することにより、混合層MLに対して、積層方向における熱膨張係数等を段階的に変化させる傾斜機能を持たせることができる。この場合、熱膨張率等の差に起因した剥離や割れをさらに抑制できる。
なお、図2を参照して、金属基台208の表面から組成傾斜層ML1の底までの深さΔDはたとえば、50〜1000μmである。つまり、金属基台208の表層は、少なくとも50μm以上溶融されるのが好ましく、さらに好ましくは300μm以上溶融されるのが好ましい。
以下、本製造方法を詳述する。
[製造方法の詳細]
図4は、本実施形態の金属間化合物を含有する構造物の製造方法の詳細を示すフロー図である。以下、金属間化合物の具体例を遷移金属シリサイドとし、構造物の具体例をタービンブレードとして説明する。しかしながら、本製造方法は、遷移金属シリサイド以外の他の金属間化合物を含有する構造物にも適用でき、タービンブレード以外の他の構造物にも適用できる。
制御装置10は初めに、CADアプリケーションを用いて構造物の3次元データを作成する(S1)。作成された3次元データは制御装置10内のメモリに格納される。続いて、制御装置10はCAMアプリケーションを用いて、3次元データに基づいて加工条件データを作成する(S2)。
加工条件データは、凝固層ごとに作成される。初めに、構造物(本例ではタービンブレード)を、予め設定された凝固層SOk(kは自然数であり、最大数はkmax)の積層数kmax(個)でスライスした場合を想定する。このとき、構造物がスライスされて形成される複数の凝固層SOkの各々の形状が異なる場合がある。したがって、加工条件データは、各凝固層SOkごとに製造される。これにより、所望の3次元形状の構造物が製造される。
第k層(k=1〜kmax)の凝固層SOkの加工条件データは次の方法で作成される。ここで、第1層は最下層であり、第kmax層は最上層である。
制御装置10はまず、3次元データに基づいて、第k層における凝固層SOkの断面形状データを作成する。続いて、制御装置10は、断面形状データに基づいて、加工条件データを作成する。加工条件データは、領域条件とレーザー条件とを含む。制御装置10は、断面形状データに基づいて、レーザー30を照射する領域を決定し、領域条件として定義する。続いて、凝固層を形成するために必要なエネルギー密度(J/mm2)に応じて、レーザー条件(レーザー30の出力、走査速度、走査間隔)を決定する。レーザー条件に関する情報は、粉末粒子40の組成に対応して、制御装置10内のHDDに予め格納されている。以上の工程により、各層(凝固層SOk)における加工条件データが作成される。作成された複数の加工条件データは、制御装置10内のメモリに格納される。
制御装置10はさらに、構造物の場合と同様に、混合層MLの加工条件データを作成する。具体的には、初めに、混合層MLを、組成傾斜層MLn(nは自然数であり、最大数はnmax)の積層数nmax(個)でスライスした場合を想定し、各組成傾斜層MLnごとに加工条件データを作成する。各凝固層SOkにおける加工条件データの場合と同様の方法で、各組成傾斜層MLnの加工条件データを決定する。
混合層の各組成傾斜層MLnを形成するときのエネルギー密度は、各凝固層SOkを形成するときのエネルギー密度よりも大きい。後述のとおり、各組成傾斜層を形成する場合、パウダーベッドだけでなく、パウダーベッド下の領域(下層となる組成傾斜層又は金属基台の表層)も溶融して、金属基台の組成を粉末粒子の組成と混合する必要があるためである。なお、混合層MLを1層のみで形成する場合、混合層の加工条件データは1つで足りる。
続いて、真空ポンプを用いて、チャンバ20を真空に引く(S3)。チャンバ20内が真空になった後、混合層を形成する(S4:混合層形成工程)。
[混合層形成工程(S4)]
図5は、図4中の混合層形成工程(S4)の詳細を示すフロー図である。図5を参照して、制御装置10は初めに、カウンタnを「1」に設定し(S41)、最下層となる第1層の組成傾斜層ML1の作製を開始する。
チャンバ20内に不活性ガス(アルゴン、窒素、ヘリウム等)を供給し、造形テーブル203上に配置された金属基台208を予熱する(S42)。なお、予熱時において、真空に引いた後、不活性ガスを供給することなく金属基台208を予熱してもよい。また、真空にせずに、不活性ガスを供給した後、金属基台208を予熱してもよい。
続いて、制御装置10は、パウダーベッド206を形成する(S43:ベッド形成工程)。制御装置10は、粉末供給室202のピストン204を上昇して、粉末粒子40を排出するよう指示する。粉末供給室202は、制御装置10からの指示に応じて、粉末粒子40を排出する。このとき、図6に示すとおり、リコータ205がX方向に移動する。これにより、排出された粉末粒子40がX方向に移動して、ベッド形成室201に供給される。粉末粒子は金属基台208及び造形テーブル203上に堆積し、パウダーベッド206が形成される。
リコータ205はさらに、金属基台208上のパウダーベッド206の表面上を水平(X方向)に移動する。このとき、粉末粒子40が水平方向に移動する。最上層のパウダーベッド206の厚さはたとえば、5〜1000μm程度である。
次に、制御装置10は、パウダーベッド206を予熱する(S44)。種々の方法で予熱することができる。たとえば、パウダーベッド206にレーザを照射して予熱してもよいし、造形テーブル203を昇温することによりパウダーベッド206を予熱してもよい。ベッド形成室201内の粉末粒子40をヒータで加熱することにより、パウダーベッド206を予熱してもよい。
次に、レーザー30により第1層の組成傾斜層ML1を形成する(S45:傾斜層形成工程)。制御装置10は、ステップS2で作成された複数の加工条件データのうち、第1層の組成傾斜層ML1の加工条件データをメモリから読み出す。読み出された加工条件データに基づいて、制御装置10はレーザー30を制御する。
具体的には、制御装置10は、加工条件データ内の領域条件に基づいて、パウダーベッド206の所定の領域にレーザー30を照射する。制御装置10はさらに、加工条件データ内のレーザー条件に基づいてレーザー30の出力、走査速度及び走査間隔を調整する。
このとき、パウダーベッド206だけでなく、金属基台208の表層部分も溶融できるエネルギー密度で、組成傾斜層ML1を形成する。その結果、図7に示すとおり、金属基台208の表層部分が溶融して粉末粒子40と混合し、組成傾斜層ML1が形成される。パウダーベッド206のうち、組成傾斜層ML1以外の領域に配置された粉末粒子40は、溶融しておらず、焼結もしていない。
第1層の組成傾斜層ML1が形成された後、制御装置10は、カウンタがnmaxか否かを判断する(S46)。ここでは、カウンタn=1であるため(S46でNO)、制御装置10はカウンタnをインクリメントしてn+1=2とする(S47)。そして、制御装置10は、第2層の組成傾斜層ML2の作製を準備する。
制御装置10は、造形テーブル203を積層ピッチΔhだけ降下する(S48)。その結果、図8に示すように、パウダーベッド206の表面が、図7と比較して、Δhだけ低下する。
ステップS48が完了した後、ステップS43に戻る。このとき、制御装置10は、組成傾斜層ML1が形成されたパウダーベッド206上に、新たなパウダーベッド206を形成する(S43:ベッド形成工程)。具体的には、制御装置10の指示に応じて、粉末供給室202内のピストン204が上昇し、粉末粒子40が再び排出される。このとき、図9に示すように、リコータ205がX方向に移動する。そのため、粉末粒子40はX方向に移動して、厚さΔhを有する新たなパウダーベッド206を形成する。新たなパウダーベッド206の表面は、リコータ205により平坦に整えられる。
続いて、制御装置10は、パウダーベッド206を予熱し(S44)、第2層の組成傾斜層ML2を形成する(S45:傾斜層形成工程)。このとき、制御装置10は、第n層(ここではn=2)の加工条件データに基づいて、レーザー30をパウダーベッド206に照射する。その結果、図10に示すとおり、レーザー30が照射された領域内のパウダーベッド206及びそのパウダーベッド206下の組成傾斜層ML1が溶融して凝固し、組成傾斜層ML2が形成される。
以上の工程により、組成傾斜層ML2は組成傾斜層ML1上に積層される。組成傾斜層ML2の形成時、組成傾斜層ML1の表層が溶融されてパウダーベッド206の溶融部分と混合する。そのため、組成傾斜層ML2は、組成傾斜層ML1と同様に、金属基台208の金属(以下、基板内金属という)を含有する。ただし、組成傾斜層ML2内での基板内金属の比率(含有量)は、組成傾斜層ML1内での基板内金属の比率(含有率)よりも小さい。そのため、組成傾斜層ML1の熱膨張率等は、組成傾斜層ML2よりも金属基台208の熱膨張率等に近い。好ましくは、組成傾斜層MLn形成時のエネルギー密度は、組成傾斜層MLn−1形成時のエネルギー密度以下である。これにより、混合層内での組成の傾斜を実現できる。
続いて、ステップS46に進み、n=nmaxとなるまで、つまり、最上層の組成傾斜層MLnmaxが形成されるまで、制御装置10は、ステップS43〜ステップS48までの動作を繰り返す。要するに、制御装置10は、混合層MLが完成するまで、ベッド形成工程(S44)と傾斜層形成工程(S45)とを繰り返す。
ステップS43〜ステップS48を繰り返した結果、カウンタn=nmaxであるとき、つまり、最上層nmaxの組成傾斜層MLnmaxが形成されたとき(S46でYES)、図11に示すように、混合層MLが完成する。
上述のとおり、混合層MLの熱膨張率等は、金属基台208と構造物ICとの間の値となる。したがって、金属基台208上に構造物ICを直接形成する場合と比較して、熱膨張率等の差を抑えることができる。そのため、次工程の造形工程(図4中のS5)において、熱膨張率等の差に起因した剥離や割れを抑制できる。
[造形工程(S5)]
図4に戻って、混合層MLを形成した後、造形工程(S5)を実施して金属間化合物を含有する構造物を作製する。
図12は、図4中の造形工程(S5)の詳細を示すフロー図である。図12を参照して、制御装置10は初めに、カウンタkを「1」に設定し(S51)、最下層となる第1層の凝固層SO1の作製を開始する。
図13を参照して、制御装置10は、ステップS43と同様に、混合層ML上にパウダーベッド206を形成する(S52)。パウダーベッド206を予熱した後(S53)、第1層である凝固層SO1の加工条件データに基づいて、レーザー30を制御しながらパウダーベッド206を溶融して凝固層SO1を形成する(S54:溶融工程)。このとき、パウダーベッド206に付与するエネルギー密度は、ステップS45よりも小さい。凝固層SO1の下層となる混合層MLの表層を過度に溶融する必要がないためである。
以上の製造工程により、図14に示すとおり、混合層ML上に凝固層SO1が形成される。凝固層SO1と金属基台208との熱膨張率等の差よりも、凝固層SO1と混合層MLとの熱膨張率等の差は小さい。そのため、凝固層SO1は、金属基台208上に直接形成される場合よりも、剥離しにくく、割れにくい。
続いて、ステップS55に進み、k=kmaxとなるまで、つまり、最上層の凝固層SOkmaxが形成されるまで、制御装置10は、ステップS52〜ステップS57までの動作を繰り返す。つまり、制御装置10は、構造物ICが完成するまで、ベッド形成工程(S52)及び溶融工程(S54)を繰り返す。なお、凝固層SOkの形状は、下層の凝固層SOk−1の形状に拘束されず、凝固層SOk−1よりも大きな形状にすることもできるし、小さな形状にすることもできる。さらに、凝固層SOkの形状に1又は複数の孔を形成できる。この場合、構造物は、閉空間を有したり、複雑な孔形状を有する等、通常の切削加工では得られない形状を有することができる。
以上のとおり、積層造形法では、構造物を構成する各凝固層SOkの形状を自由に形成できる。そのため、混合層を形成する本製造方法では、難加工性を示すシリサイドに代表される金属間化合物を含有しても、自由な形状の構造物を形成できる。
以上の製造工程により、図15に示すとおり、金属間化合物を含有する構造物ICが完成する。完成された構造物はチャンバ20から取り出され、混合層が切断される(S6)。図16(A)は本実施形態の製造方法で製造されたNbSi2の構造物であり、図16(B)はMoSi2の構造物である。図16(C)は、(Mo0.85Nb0.15)Si2の構造物である。いずれの構造物においても、混合層を形成することにより、剥離や割れが抑制され、安定して製造されている。
図4に戻って、必要に応じて、構造物ICに対して熱処理を実施してもよい(S7)。たとえば、図16(C)に示す(Mo0.85Nb0.15)Si2の構造物を製造した後、1400℃で168時間保持する。この場合、構造物のマトリクス組織にて、延性相であるC11b相と、強化相であるC40相とのラメラ組織が得られる。この場合、構造物の室温靭性及び高温クリープ特性が高まる。なお、ステップS7の熱処理は実施しなくてもよい。
[各凝固層の溶融工程での高エネルギー源の走査方向について]
図17に示すとおり、各凝固層SOkの溶融工程(S54)において、高エネルギー源であるレーザー30の走査方向SDkは、下層の凝固層SOk−1を形成するときの走査方向SD1と鈍角又は鋭角で交差していてもよいし(図17(A))、略直角に交差してもよいし(図17(B))、並行してもよい(図17(C))。ここで、並行とは、幾何学における平行及び平行から±10°以内の範囲を意味する。要するに、走査方向は特に限定されない。
好ましくは、各凝固層SOkでのレーザー30の走査方向SDkは、図17(C)に示すとおり互いに並行する。この場合、走査方向又は造形方向に対する特定の結晶面の配向度を高めることができ、構造物の組織制御が可能となる。
図18は、遷移金属シリサイドであるMoSi2単相の構造物を図17(A)〜(C)の走査方向で製造した場合の、図17のP方向から見たX線回折結果(XRD)を示す図である。なお、図17中のZ方向は造形方向である。図18では、構造物の製造工程(溶融工程)中のレーザー出力を100W、走査間隔を0.06mm、走査速度を600mm/s、エネルギー密度を2.78J/mm2としてMoSi2単相の構造物を製造した。
図18中の“rotated”は、走査方向を図17(A)とした場合の回折パターンである。本例では、SDkとSDk−1との交差角を67°とした。図18中の“XY alternative”は、走査方向を図17(B)とした場合(つまり、SDkとSDk−1との交差角が90°)の回折パターンである。図18中の“X only”は、走査方向を図17(C)とした場合(つまり、SDkとSDk−1との交差角が0°)の回折パターンである。図18中の“powder”は、製造に用いた粉末(つまり、結晶方位がランダム状態)の回折パターンである。各回折パターンのグラフの横には、測定方向における(001)のロットゲーリングファクター(Lotgering Factor)=L(001)を示す。
図18を参照して、各凝固層の溶融工程における走査方向を互いに並行にした場合(図18中の“X only”)、ロットゲーリングファクターL(001)が最も高い。つまり、走査方向に(001)が強く優先配向する。
図19は、図18と同じMoSi2単相の構造物のレーザー走査方向の逆極点図(A)及び造形方向の逆極点図(B)である。図19は、電子線後方散乱回折法(EBSD)により得られた。図19を参照して、本実施形態の製造方法で製造されたMoSi2単相の構造物では、レーザー走査方向には(001)が優先配向し、造形方向には(100)が優先配向する。したがって、各凝固層の溶融工程における走査方向を互いに並行にすれば、結晶集合組織をある程度制御することができる。
[他の実施形態]
上述の製造方法は、Mo及び/又はNbを含有する遷移金属シリサイドに代表される、シリサイドの構造物を例に説明している。しかしながら、本実施形態の製造方法で製造される構造物は、シリサイドに限定されず、他の金属間化合物であってもよい。たとえば、上記製造方法により、TiAl系金属間化合物の構造物を製造してもよい。TiAlの化学式で記述される化学組成に幅を有するL10構造のγ相、Ti3Alの化学式で記述されるDO19構造のα2相、体心立方(bcc)構造のβ相等を、単独、又は複数組み合わせた金属間化合物又は合金の総称である。TiAl系金属間化合物は、層状組織となる場合もある。
金属間化合物であるシリサイドはたとえば、C11b構造を有するMoSi2、WSi2及び、ReSi2や、C40構造を有するNbSi2、CrSi2、TaSi2及びVSi2や、さらに異なる結晶構造を有するMo5Si3、Nb5Si3、ZrSi2、Mo5SiB2、Mo3Siや、これらの組み合わせ、及び、これらのシリサイドと高融点金属、高融点合金との組み合わせである。
さらに、上述の製造方法で製造される構造物は、金属間化合物からなる必要はなく、金属間化合物を含有していればよい。構造物が金属間化合物をある程度含有していれば、上記製造方法の効果がより有効に発揮される。構造物が体積%で30%以上の金属間化合物を含有する場合、上記効果は特に有効に発揮される。好ましくは、構造物の金属間化合物の含有量は体積%で50%以上であり、さらに好ましくは60%以上であり、さらに好ましくは70%以上である。構造物の金属間化合物の含有量は実質的に100%であってもよい。
上述の製造方法では、ステップS42、S44(図5参照)及びS53(図12参照)において、予熱を実施する。しかしながら、予熱を実施しなくてもよい。
上述の製造方法では、一例として、積層造形法に属する粉末床溶融結合法のうち、熱源をレーザーとするレーザー積層造形法を利用した。しかしながら、上記製造方法は、熱源を電子ビームとする電子ビーム積層造形法を利用してもよい。
本発明による製造方法は、積層造形法による製造方法に限定されない。たとえば、本発明による製造方法は、指向性エネルギー堆積法による製造方法にも適用できる。
図20は、本実施形態の指向性エネルギー堆積法による製造方法の模式図である。図20を参照して、指向性エネルギー堆積法では、ノズル200の中央から熱源(ここではレーザー30)を出力しながら、ノズル200から熱源に粉末粒子40を供給して、粉末粒子40を溶融しながら凝固層SO1を形成する。レーザー30を出力中、金属基台208は、X200方向に移動している。
このような指向性エネルギー堆積法を用いた製造方法の場合でも、上述の積層造形法と同様に、初めに混合層MLを形成し、その後、複数の凝固層SO1〜SOkを形成して、構造物を製造できる。
つまり、本発明による製造方法は、金属基台208上に供給された粉末粒子40と、金属基台208の表層とを溶融して混合層MLを形成し、次いで、粉末粒子40を混合層ML上に供給して溶融し、構造物を形成できれば、積層造形法を用いても、指向性エネルギー堆積法を用いても、効果を生ずる。
なお、上述の構造物は、複雑な形状の製造対象物を造形中に支持する、メッシュ形状等のいわゆるサポート材も含む。したがって、混合層ML上にサポート材を形成し、サポート材の上に実際に製造したい製造対象物を製造してもよい。混合層ML自体をメッシュ形状としてもよい。この場合、混合層MLはサポート材としても機能する。
上記製造方法で製造される構造物は、1400℃以上の耐熱材料として広く利用可能である。上記構造物はたとえば、発電用等のタービンブレードや配管、炉心管、発熱体、航空宇宙用途(ボディー、エンジン部材)として使用可能である。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
40 粉末粒子
206 パウダーベッド
208 金属基台
ML 混合層
MLn 組成傾斜層
IC 構造物
SOk 凝固層

Claims (10)

  1. 金属間化合物を含有する構造物の製造方法であって、
    金属基台上に供給された前記構造物の出発材料となる粉末粒子と、前記金属基台の表層とを溶融して混合層を形成する混合層形成工程と、
    前記粉末粒子を前記混合層上に供給して溶融し、前記構造物を形成する造形工程とを備える、金属間化合物を含有する構造物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法であって、
    前記製造方法は、積層造形法による製造方法であり、
    前記混合層形成工程では、前記金属基台上に前記粉末粒子からなるパウダーベッドを形成した後、前記パウダーベッド及び前記金属基台の表層を溶融して前記混合層を形成し、 前記造形工程では、前記混合層上に前記パウダーベッドを形成した後、前記パウダーベッドを溶融して、前記構造物を形成し、
    前記造形工程は、
    前記パウダーベッドを形成するベッド形成工程と、
    前記パウダーベッドを溶融して金属間化合物を含有する凝固層を形成する溶融工程とを交互に繰り返して、複数の前記凝固層が積層された前記構造物を形成する、製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法であって、
    前記混合層形成工程では、前記造形工程よりも高いエネルギー密度での1又は複数回の熱源の走査で前記パウダーベッド及び前記金属基台の表層を溶融して前記混合層を形成することを特徴とする、製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法であって、
    前記混合層形成工程は、
    前記ベッド形成工程と、前記パウダーベッド及び前記パウダーベッド下の領域を溶融して組成傾斜層を形成する傾斜層形成工程とを交互に繰り返して、複数の前記組成傾斜層が積層された前記混合層を形成し、
    前記傾斜層形成工程では、下層の前記組成傾斜層よりも前記粉末粒子の成分比率が高い前記組成傾斜層を形成することを特徴とする、製造方法。
  5. 請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の製造方法であって、
    前記各溶融工程での高エネルギー熱源の走査方向に応じて、前記走査方向又は造形方向に対する特定の結晶方位の配向度を高めることを特徴とする、製造方法。
  6. 請求項に記載の製造方法であって、
    前記各溶融工程での前記高エネルギー熱源の走査方向は互いに並行であることを特徴とする、製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法であって、
    前記高エネルギー熱源の走査方向は互いに並行であり、前記走査方向に結晶面(001)を優先配向させることを特徴とする、製造方法。
  8. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の製造方法であって、
    前記金属間化合物はシリサイドであることを特徴とする、製造方法。
  9. 請求項に記載の製造方法であって、
    前記シリサイドは、Mo及び/又はNbを含有する遷移金属シリサイドであることを特徴とする、製造方法。
  10. 請求項2に記載の製造方法であって、
    前記積層造形法は、レーザー積層造形法であることを特徴とする、製造方法。
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