JP7018697B2 - 太陽光発電ユニット - Google Patents
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Description
太陽電池アレイを頂上部と谷間部とが交互に形成されるように密着させて山型に設置している。そのため、複数の太陽電池アレイは、その受光面が山型の一方向と他方向に傾く傾斜面をそれぞれ形成している。
また、受光面である表面から取り付ける場合には、太陽電池モジュールの表面上の部材と架台の横桟との間に太陽電池モジュールを挟み込み、表面側からボルトで固定している。通常は部材点数削減のために太陽電池アレイの表面側と裏面側のどちらか一方側に固定している。
また、保守や施工等に際して表面側から太陽電池モジュールの取り外しや取り付けを行うと太陽電池アレイの上端部付近では設置面からの高さが大きいため作業が困難であった。
複数の太陽電池モジュールを配列した太陽電池アレイの一端部は設置面に近接され、他端部は設置面から離間した頂部に位置するように傾斜して配設され、
前記一端部側の前記太陽電池モジュールは表面側から固定具によって架台に固定され、前記他端部側の前記太陽電池モジュールは裏面側から固定具によって前記架台に固定され、前記太陽電池アレイは前記架台の取付部材によって傾斜して支持されていて、前記他端部における前記取付部材の先端よりも前記太陽電池モジュールが先端側に突出しており、前記取り外し機構は、前記スライド機構によって最上部の位置までスライドされた、又は最上部の位置に配置された前記太陽電池モジュールを、前記取付部材の先端を支点として回動させて下方に取り外すことを特徴とする。
本発明によれば、架台に傾斜して取り付けた太陽電池アレイにおいて一端部側の太陽電池モジュールを表面側に固定した場合には、表面側から故障等した太陽電池モジュールの着脱交換等を行えるため、修理や保守等の作業を容易に行うことができる。また、他端部側の太陽電池モジュールを裏面側に固定した場合には、より強い強風等を受けても太陽電池モジュールの外れ等を防ぐことができる。
本発明では、太陽電池アレイを効率化のために密接して設置しても、太陽電池アレイの裏面側に設置した作業スペースで容易に保守や点検の作業を行うことができて便利である。
太陽電池アレイを支持する第二支持部材を頂部である他端部から偏った位置に設置することで作業スペースの横幅を確保できて作業を行い易い。
作業スペースの他端部と設置面との距離を180cm~250cmの範囲に設定することで、立った状態で歩行や作業を行うことができて便利で作業が容易になる。
隣り合う山型の太陽電池アレイの一端部同士の間隙を20cm~60cmの範囲にすることで、太陽電池アレイの一端部に作業者が接近することが可能である上に、除草可能なスペースを確保できると共に太陽電池モジュールを設置していない空間を最小化できる。
山型の対向する一対の太陽電池アレイを東西方向に配設することで、日中の午前と午後にも太陽光を受光できる。
図1から図7は本発明の第一実施形態による太陽光発電ユニット1を示す図である。第一実施形態による太陽光発電ユニット1は、図1及び図2に示すように、例えば地表面等の設置面2に設置された架台3の上部に複数の太陽電池モジュール4を配列した太陽電池アレイ5を配設して構成されている。
太陽電池アレイ5は傾斜方向に見て設置面2に最も近い下端部(一端部)5aと最も高い頂部をなす上端部(他端部)5bを有している。なお、本明細書において、太陽電池アレイ5の設置面2側を裏面、裏面側といい、太陽光が当たる受光面側を表面、表面側というものとする。
梁部材9の上部には垂木をなす取付部材10が傾斜状態で固定されている。梁部材9と取付部材10は平面視で互いに直交する方向に配列されている。
作業スペース11において、設置面2から上端部5bまでの高さは例えば180cm~250cm程度、第二支持部材8Bの高さは例えば100cm~170cm程度、一対の第二支持部材8B間の距離は例えば150cm程度以上である。
また、図1に示すように、山型をなす一対の太陽電池アレイ5を複数組配列する場合、一組の太陽電池アレイ5の下端部5aと隣の組の太陽電池アレイ5の下端部5aとの隙間Lを作業者が通行したり作業ができる程度の隙間に設定することが好ましい場合がある。
その一方で、太陽電池モジュール4の設置効率を高めるためには、隙間Lの幅を極力狭くすることが好ましい。そのため、隙間Lの幅は例えば20cm~60cmの範囲に設定した。間隙Kと隙間Lを最小化することで、敷地内で太陽電池モジュール4を設置していないスペースを最小化できる。
図1及び図2に示す一対の太陽電池アレイ5は左右対称に配置されているが、必ずしも対称である必要はない。
図1及び図2に示す太陽電池アレイ5の取付部材10の傾斜方向に配列された6枚の太陽電池モジュール4において、下端部5aと上端部5bの太陽電池モジュール4を除く中間部の太陽電池モジュール4は、図6(a)、(b)、(c)に示すように断面略コの字状の取付部材10の上部裏面10aと太陽電池モジュール4の断面略E字状の枠部4aの下部4bとのネジ穴にねじ16を捩じ込むことで固定されている。即ち、中間部に配列された太陽電池モジュール4は裏面側からねじ16によって固定されている。
太陽電池アレイ5の下端部5aと上端部5bを除く太陽電池モジュール4は設置面2からの高さが比較的高いので作業者が裏面側からねじ16を着脱して太陽電池モジュール4を着脱する作業が容易である。
なお、下端部から2つ目の太陽電池モジュール4の上部側の枠部4aは図6に示すものと同様に裏面側からねじ16を捩じ込んで固定している。
なお、太陽電池アレイ5の上端部5bから下端部5aに向けて裏面側でねじ止めする太陽電池モジュール4に対して、下端部5aまたはその近傍における表面側からねじ止めする太陽電池モジュール4の枚数はその設置面2からの高さに応じて作業員が作業し易い高さを選択して適宜の数に設定できる。
また、太陽電池アレイ5の上端部5b側では設置面2からの高さが高く作業がし易いため、裏面側からねじ16の着脱を行うことで太陽電池モジュール4の取り外しや取り付けを容易に行うことができる。しかも、上端部5b側では表面側から太陽電池モジュール4の着脱を行うことは手間がかかり容易ではない。
そのため、山型をなす一対の太陽電池アレイ5の間の作業スペース11において、第二支持部材8Bに固定された電力変換装置20が入力する電力によって発熱しても、熱は太陽電池アレイ5の裏面の傾斜面に沿って上昇して一対の上端部5b間の間隙Kから外部に放出される。
また、雨等が降ったり設置面2に水溜まり等ができたりすると太陽電池アレイ5の裏面側に湿気が溜まるが、湿気も同様に間隙Kを通して外部に放出できる。
また、一対の太陽電池アレイ5の上端部5b同士の間に間隙Kを形成したため、太陽電池アレイ5の裏面側に電力変換装置20の熱気が生じたり雨水等による湿気が溜まったりしても、太陽電池アレイ5の傾斜面と上端部5b間の間隙Kを通して外部に放出できる。
しかも、本実施形態による太陽光発電ユニット1は東西方向に傾斜面が位置するように太陽電池アレイ5を設置したため、太陽電池アレイ5の設置間隔を狭くできて単位敷地当たりの設置容量を増大できる。また、日中は午前も午後も両側の太陽電池アレイ5で太陽光を受光できる時間が長く一方の太陽電池アレイ5が他方の太陽電池アレイ5の影になる時間帯が少ないという利点もある。
この構成によって、本変形例による太陽光発電ユニット1は風応力に対する強度を高めることができる。
従って、本発明では下端部5aから上端部5bにかけて太陽電池モジュール4を複数配列した太陽電池アレイ5において、少なくとも下端部5aと上端部5bの一方の1または2枚の太陽電池モジュール4を表面側からねじ16で固定し、中間部を含めたその他の領域の太陽電池モジュール4は裏面側からねじ16で固定することができる。
本第二実施形態による太陽光発電ユニット1は一対の太陽電池アレイ5が山型に傾斜配置されている。図8(a)に示すように、太陽電池アレイ5を支持するために傾斜して配設された取付部材10は先端部10aが太陽電池アレイ5の上端部5bよりも後退した位置に設置されている。
そのため、対向する取付部材10の先端部10a間の隙間をオープンスペースQとして太陽電池モジュール4の着脱に利用することができる。各太陽電池モジュール4にはその下面に例えば、延伸方向に直交する断面が略コの字状の受け部材22が一体に連結されて支持している。受け部材22には太陽電池モジュール4を固定するためのネジ穴等の固定穴を設けてもよく、これにより、受け部材22を介して取り付け部材10に固定できる。
最上部の太陽電池モジュール4及び受け部材22の上端部5b側部分が取付部材10よりも上方に突出している。取付部材10の後退長さは適宜設定できるが、本実施形態では最上部の太陽電池モジュール4の長さの1/2程度とした。
このようにして所望の太陽電池モジュール4に到達するまで太陽電池モジュール4及び受け部材22を順次取り外していけばよい。なお、上端部5bに設けた太陽電池モジュール4及び受け部材22は裏面側からねじ16で取付部材10に固定してもよい。なお、図8(a)と(b)に示すように、その延伸方向に直交する断面が略コの字状の受け部材22を利用する場合は、受け部材22は、コの字の開口方向を下方に向けて取付部材10に上方から被せるように配置して、取付部材10に取り付けてもよい。受け部材22を上記の方向に向けて取付部材10に取り付けることにより、太陽電池アレイ5の厚さ方向に生じる太陽電池モジュール4同士の高さの差を抑えることができる。なお、これに代えて、受け部材22は、その断面がL字状、枠状、板状等の部材であってもよい。
また、太陽電池モジュール4と取付部材10との固定具は、ねじ16、第一係止金具17、第二係止金具18等を含む。
2 設置面
3 架台
4 太陽電池モジュール
5 太陽電池アレイ
8 支持部材
8A 第一支持部材
8B 第二支持部材
10 取付部材
10a 先端部
11 作業スペース
16 ねじ
17 第一係止金具
18 第二係止金具
20 電力変換装置
22 受け部材
K 間隙
L 隙間
Claims (4)
- 一対の太陽電池アレイが山型に傾斜配置されてなる太陽光発電ユニットであって、
最上部の太陽電池モジュールを取付部材の先端を支点として回動させて下方に取り外す取り外し機構と、
所望の位置の太陽電池モジュールを、取付部材に沿って最上部の位置までスライドさせるスライド機構と、
を備え、
複数の太陽電池モジュールを配列した前記太陽電池アレイの一端部は設置面に近接され、他端部は前記設置面から離間した頂部に位置するように傾斜して配設され、
前記一端部側の前記太陽電池モジュールは表面側から固定具によって前記太陽電池アレイの架台に固定され、
前記他端部側の前記太陽電池モジュールは裏面側から固定具によって前記架台に固定され、
前記太陽電池アレイは前記架台の取付部材によって傾斜して支持されていて、前記他端部における前記取付部材の先端よりも前記太陽電池モジュールが先端側に突出しており、
前記取り外し機構は、
前記スライド機構によって最上部の位置までスライドされた、又は最上部の位置に配置された前記太陽電池モジュールを、前記取付部材の先端を支点として回動させて下方に取り外すことを特徴とする太陽光発電ユニット。 - 前記太陽電池アレイは山型に対向して配設され、前記太陽電池アレイ同士の対向する前記他端部及びその近傍の設置面からの高さは人が立って作業できる程度に設定された作業スペースとされている請求項1に記載された太陽光発電ユニット。
- 前記太陽電池アレイを支持していて傾斜して配設された前記架台の取付部材と、前記取付部材を支持していて前記一端部側に設置された第一支持部材と、前記他端部側に設置された第二支持部材とを備え、対向して山型に配設された前記太陽電池アレイにそれぞれ設置された前記第二支持部材は前記太陽電池アレイの前記他端部から前記第一支持部材側に偏った位置に設置されていて、前記第二支持部材の間の空間は前記作業スペースを形成した請求項2に記載された太陽光発電ユニット。
- 前記他端部と設置面との距離は180cm~250cmの範囲に設定されている請求項2または3に記載された太陽光発電ユニット。
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