特許法第30条第2項適用 (1)公開日 令和1年9月9日~令和2年2月25日 ウェブサイトのアドレス:https://www.amazon.co.jp/dp/B07WRYC7NS ウェブサイトのアドレス:https://apps.apple.com/jp/app/id1451804678 ウェブサイトのアドレス:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.bandai.zzard (2)ウェブサイトの掲載日及びウェブサイトの掲載アドレス ・掲載日 令和1年5月16日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=_NyLVRHtY2s ・掲載日 令和1年5月17日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=QFCLfSniz_w ・掲載日 令和1年6月21日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=5jBBmkkxa3I ・掲載日 令和1年7月9日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=G4yFXs5MqpU ・掲載日 令和1年7月26日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=BHVeKlkzs8I ・掲載日 令和1年8月21日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=Gt8Ou43BH0Y ・掲載日 令和1年8月30日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=CjpuEEWGf6I ・掲載日 令和1年9月20日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=t_7aMoj4dRc ・掲載日 令和1年10月11日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=ySyM9gqzC9c ・掲載日 令和1年10月18日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=Q3tqigJw15U ・掲載日 令和1年10月23日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=fBTC6FMMwLk
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[全体構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、ゲームシステムは、ゲームのプレーヤA,B毎に用意されるプレーヤ端末1と、ゲームサーバ2とを備えて構成される。プレーヤ端末1とゲームサーバ2とは、通信回線Nに接続可能で、相互に通信可能である。
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
プレーヤ端末1は、ゲームプログラムを実行することのできるコンピュータであり、無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、ゲームサーバ2とデータ通信を行うことができる。プレーヤ端末1は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ等である。プレーヤ端末1は、基本的には、複数存在し、各プレーヤにより操作される。
ゲームサーバ2は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。ゲームサーバ2は、本実施形態のゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲームの運営に必要なデータの管理や、プレーヤ端末1でのゲームの実行に必要なゲームプログラムやデータの配信等を行うことができる。
図2は、プレーヤ端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。図2に示すように、プレーヤ端末1は、ディスプレイ11と、ディスプレイ11と一体構成されるタッチ操作パネル12と、スピーカ13とを備える。また、プレーヤ端末1には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル12のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
本実施の形態では、上述のようなゲームシステムを、第1プレーヤAに対応付けられた第1ゲーム要素と、対戦相手となる第2プレーヤBに対応付けられた第1ゲーム要素とを使用した対戦ゲームに適用した例を説明する。
ここで、第1ゲーム要素はキャラクタであり、画像、仮想的又は実体のある物品等に化体して表現される。画像は、静止画及び動画を含む。仮想的又は実体のある物品の一例としては、例えば、コンピュータに表示される仮想的なカードや、実体のあるカード等である。尚、物品は、物品に対応付けられたゲーム要素を特定可能に構成された物品であれば、カードに限られるものではない。物品は、例えばゲーム要素の外観を有するフィギュア等の造形物であってもよい。
以下の説明では、実行するゲームにおいて、カードの使用により登場させることが可能となる第1ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)の操作に基づいて行動制御がなされるキャラクタであるものとし、カードには対応するキャラクタの図柄(該キャラクタの外観を示した画像)が付されるものとして説明する。更に、これに限られるものではなく、実行されるゲームのゲーム要素を特定する用途のカードは、キャラクタのようなゲーム要素を特定可能に構成されるものに限らず、アイテムや発動する効果等、その他のゲーム要素を特定するものであってもよいことは言うまでもない。
デッキは、所定数の第1ゲーム要素から構成される。所定数の第1ゲーム要素がプレーヤのデッキとして設定される。例えば、第1ゲーム要素がコンピュータに表示される仮想的なカードに化体される場合、デッキは所定枚数のカードから構成されたカード群である。本実施形態において設定可能なデッキは、通常デッキと、推奨デッキとを含む。通常デッキとは、プレーヤによる操作に従って、通常のデッキ編成機能により編成されるデッキである。これに対して、推奨デッキとは、対戦ゲームでの使用に推奨されるデッキである。推奨デッキは、例えば、第1ゲーム要素(カード)のパラメータのバランスや、対戦ゲームにおける勝率、使用率、人気度、使い易さ等に基づいて、デッキの構成(デッキに含まれるカード)が定められたデッキである。推奨デッキは、第1推奨デッキと第2推奨デッキとを含む。第2推奨デッキは、プレーヤに関する情報を用いて取得された推奨デッキであるため、第1推奨デッキよりも、プレーヤにより適したデッキとなる。本実施形態では、推奨デッキに含まれる第1ゲーム要素(カード)の全てをプレーヤが保有していない場合には、プレーヤが保有する第1ゲーム要素(カード)から、未保有の第1ゲーム要素(カード)の代わりとなる第1ゲーム要素(代替カード)を選出してプレーヤに提案することができる。
第1ゲーム要素(カード)には、複数の属性の少なくともひとつの属性が対応付けられる。この属性の各々は例えば色により特定される。この場合、第1ゲーム要素には、複数の異なる色(例えば、赤、白、黄、青、緑、紫)のいずれかが対応付けられる。なお、色の種類はこれに限定されず、他の色を用いてもよい。
更に、本実施の形態が適用される対戦ゲームでは、第1ゲーム要素とは異なる第2ゲーム要素が加わる。第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素と同様にキャラクタではあるが、必ずしも仮想的又は実体のある物品と対応付けられる必要はない。
第2ゲーム要素は、プレーヤが保有する第1ゲーム要素をゲーム内において使用する。第1ゲーム要素を使用するとは、ゲーム内において第1ゲーム要素の選択又は行動を決定することを含む。第1ゲーム要素が例えばカードに化体したキャラクタであるとすると、第2ゲーム要素は、ゲーム内の対戦において、プレーヤが保有するカードの選択又は行動を自律的又は自発的(能動的)に決定する。別の言い方をするならば、コンピュータに操作されるノンプレーヤの機能のように、プレーヤによって行われる第1ゲーム要素の選択又は行動等の決定と同様な動作を行うということである。但し、従来からあるノンプレーヤは、人間のプレーヤの代わりにコンピュータに操作されるものであるが、第2ゲーム要素は人間のプレーヤと別個独立に存在し、プレーヤが保有する第1ゲーム要素を使用する点で異なる。そして、従来からあるノンプレーヤとは異なり、プレーヤと第2ゲーム要素とは一つのグループ(ペア)を構成することになる。第2ゲーム要素は、必ずしも一つとは限らず、複数種類存在しても良い。プレーヤは複数種類の第2ゲーム要素から、自分とグループを構成する一つ又は複数の第2ゲーム要素を選択できる。複数の第2ゲーム要素が存在する場合は、各第2ゲーム要素は、後述するキャラクタ情報の初期値が異なり、第2ゲーム要素の自律的又は自発的(能動的)な行動等に影響を与える。
第2ゲーム要素は、キャラクタ情報を持つ。キャラクタ情報は、第2ゲーム要素の自律的又は自発的(能動的)な行動(第1ゲーム要素の使用)に影響を与える。別の言い方をするならば、キャラクタ情報は第2ゲーム要素の能力であり、この能力の相違によって第2ゲーム要素の自律的又は自発的(能動的)な行動が異なるということである。キャラクタ情報は、ゲームの進行等に伴って変化する。キャラクタ情報は、複数のパラメータを含んでもよい。例えば、本実施の形態では、キャラクタ情報は、レベルと、カード理解度と、シンクロレベルと、パーソナリティのパラメータを含む。
レベルは、第2ゲーム要素の基本的なレベルを表し、対戦結果により得られる経験値によって上昇する。そして、レベルがアップすると、第2ゲーム要素の思考力が上昇可能である。思考力が高いほど、ゲームの状況に応じて適切に第1ゲーム要素を使用することができる。
カード理解度は、対戦における第1ゲーム要素の種類の使用状況や使用頻度等によって変化するパラメータであり、第1ゲーム要素に対する理解度を示す。理解度が高いほど、その第1ゲーム要素(カード)を適切なタイミングで使用することができる。
シンクロレベルは、ゲームの進行に応じて上昇する。シンクロレベルは、ゲーム内の所定のイベントを達成することによっても上昇する。所定のイベントとは、ゲームへのログイン、ゲーム内でプレーヤと共に行動すること、カードの購入、特定のカードの取得を含む。シンクロレベルが高い程、より親密度の高い動作を示す。シンクロレベルは、プレーヤと第2ゲーム要素との関係を示すパラメータともいえる。
パーソナリティは、第2ゲーム要素の性格に関連する属性である。パーソナリティには、複数の属性(色)のいずれかが設定される。パーソナリティは、対戦で使用された第1ゲーム要素の属性(色)の使用頻度に応じて変更される。
第2ゲーム要素による自律的又は自発的(能動的)な行動は、ゲームサーバ2が備えるAI機能によって与えられる情報に基づいて行われる。このAI機能は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等を教師データとし、機械学習して得られたAI機能である。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)、強化学習、又は、それらの組み合わせが代表的なものであるが、これに限られない。
更に、第2ゲーム要素による自律的又は自発的(能動的)な行動は、ゲームサーバ2が備えるAI機能の性能によって変化するのみならず、第2ゲーム要素のキャラクタ情報によっても左右される。例えば、第2ゲーム要素のキャラクタ情報によっては、ゲームサーバ2が備えるAI機能の能力の全てを引き出すことは出来ず、そのAI機能の能力の一部しか引き出すことが出来ない場合がある。すなわち、第2ゲーム要素のキャラクタ情報の上昇にともない、ゲームサーバ2が備えるAI機能の能力が順次解放されるイメージである。例えば、最適解を求めるアルゴリズムを使用し、第2ゲーム要素のキャラクタ情報が上昇するほど、解の探索時間を増加させ、より最適な解を求められるようにしてもよい。また、精度の異なる複数のアルゴリズムを用意し、第2ゲーム要素のキャラクタ情報が上昇するほど、より高精度のアルゴリズムを用いるようにしてもよい。尚、上述した第2ゲーム要素を、以下の説明ではバディと記載する。
[ゲーム内容の概略]
次に、実施の形態の説明の理解を助けるために、プレーヤ端末1のディスプレイ11の表示画面を用いて、ゲームの概要を説明する。
本実施形態のゲームでは、プレーヤA,Bは、ゲームオブジェクトである仮想的なゲームカード(キャラクタが化体した第1ゲーム要素、以下、単に「カード」という。)をゲーム内で用いる。カードは複数種類用意され、各々に関連付けられたキャラクタの能力、属性、コスト、レアリティ等の組合せによって区別される。キャラクタの能力は、例えば、コンピュータ制御の敵キャラクタや他プレーヤ等の対戦相手との対戦プレイ(バトル)に用いるレベルや攻撃力、HPといった能力パラメータ値が定められている。
カードは、アカウント登録時において対戦プレイ(バトル)に最低限必要な枚数が付与される他、ゲーム中に取得したり、課金アイテムとして購入によって取得したり、ガチャと呼ばれる抽選によって取得することができる。加えて、カードは、実体のあるゲームカード(以下、「リアルカード」という。)を入手し、入手したリアルカードをゲーム内で使用可能とするための登録手続きをすることによっても獲得できる。具体的には、プレーヤA,Bは、リアルカードの登録手続きを行うと、そのリアルカードと対応付けられたカード種類のカードを取得することができる。
そして、プレーヤAは、保有しているカードのうちの所定枚数(例えば40枚)でデッキを編成し、デッキを用いた対戦プレイ(バトル)に挑む。デッキを用いた対戦プレイ(バトル)は、デッキを構成するカード(デッキカード)に定められているキャラクタの能力パラメータ値、属性、コスト、レアリティ等の設定値を用いて、対戦相手との勝敗を決めるものである。
ゲームを開始する際に、プレーヤA,Bは、アカウント登録をする。このアカウント登録時において、プレーヤ端末1により提示された複数種類の第2ゲーム要素(以下、バディと記載する)から好みのバディを選択することにより、各プレーヤA,Bと共にグループを構成するバディがそれぞれ設定される。この選択したバディの性格により、後のゲームプレイスタイルが変化する可能性がある。そして、各プレーヤA,Bは、保有しているカードのうちの所定枚数(例えば40枚)でデッキを編成する。デッキの編成は、ホーム画面等からカードメニューをタッチ操作し、その1つとして提示されるデッキ編成メニューから行うことができる。対戦プレイ(バトル)は、ログイン後に表示されるホーム画面からバトルメニューを選択操作することで開始される。
図3はプレーヤ端末1のディスプレイ11に表示される対戦ゲームのバトル画面の一例を示した図である。ディスプレイ11に表示されるバトル画面は、自プレーヤの領域である第1プレーヤ領域40と、対戦する相手プレーヤの領域である第2プレーヤ領域41とを備えている。また、第1プレーヤ領域40と第2プレーヤ領域41との境界には、現在実行することが可能な操作の情報を表示する操作情報42が表示される。
第1プレーヤ領域40、第2プレーヤ領域41の各領域は、手札領域43と、フィールド領域44と、ベース領域45と、ライフ領域46とを備える。手札領域43は、自デッキより取得されたカード(手札)が配置される。フィールド領域44には、手札領域43又ベース領域45からプレーヤにより選択されたカードが配置される。所定のコストを消費することにより、手札領域43のカードをフィールド領域44に配置することができる。フィールド領域44に配置されたカードは、カードの行動又は効果を発動することができる。ベース領域45は、フィールド領域44にカードを配置するためのコストとして消費されるカードやマナアイテムが配置される。ライフ領域46は、ライフ(HP)を持つプレーヤの領域であるプレーヤライフ領域47と、同様にライフを持つ第1オブジェクト(フォース)の領域であるフォースライフ領域48とを備える。プレーヤライフ領域47には、プレーヤに対応する第2オブジェクトと、プレーヤが持つライフの値とが表示される。フォースライフ領域48には、第1オブジェクトと、第1オブジェクトが持つライフの値とが表示される。第1オブジェクトは、ゲームにおいて特定の効果を発揮するものである。
バトルは、プレーヤAのターンと、対戦相手であるプレーヤBのターンとが交互に実行される。各ターンは、スタンバイフェーズ、マナフェーズ(カード使用準備フェーズ)、メインフェーズ(対戦フェーズ)等の複数のフェーズから構成される。
スタンバイフェーズは、デッキから1枚引いたカードを手札領域43に配置する等のステップから構成される。マナフェーズでは、プレーヤが自分のベース領域45にカード又はマナアイテムを配置することができる。
メインフェーズでは、プレーヤは、キャラクタの召喚、相手への攻撃(アタック)、カード効果の発動、カードの移動等を実行することができる。キャラクタの召喚とはコストの消費を条件としてカードをフィールド領域44に配置することである。
相手への攻撃(アタック)は、アタック指定ステップ、フラッシュタイミングステップ、ブロック指定ステップ、バトル解決ステップ等の複数のステップから構成される。アタック指定ステップは、自プレーヤが攻撃対象を相手のプレーヤとフォースから選択するステップである。フラッシュタイミングステップは、特殊効果を有する特定のカードを自プレーヤと相手プレーヤが互いに使用できるステップである。ブロック指定ステップは、相手プレーヤが、第2プレーヤ領域41のフィールド領域44に配置されているカードを用いて、自プレーヤからの攻撃をブロックするか否かを選択することができるステップである。バトル解決ステップは、アタックの結果を判定し、判定結果に基づいて、アタック側のカードやブロック側のカードを消滅させる、相手のプレーヤ又はフォースのライフを減らす等の解決処理を行うステップである。
カード効果の発動は、手札領域43に配置されている、特殊効果を有する特定のカード(例えば、マジックカード)について、その効果を、コストの消費を条件として発動するものである。また、カードの移動は、フィールド領域44とベース領域45との間でカードを移動させるものである。なお、プレーヤは、キャラクタの召喚、相手への攻撃(アタック)、カード効果の発動、カードの移動等のいずれも行わずに対戦フェーズを終了してもよい。
このような一連のフェーズからなるターンを、プレーヤAのチームと対戦相手のプレーヤBのチームとが交互に繰り返し、いずれかのプレーヤのライフが0になる、又は、デッキのカードが0枚になることにより、勝敗が決定する。ゲームの対戦結果によって、プレーヤのランク、バディの経験値及びバディのキャラクタ情報等が変化する。ゲームの対戦結果により変化する情報(バディの経験値、バディのキャラクタ情報、エレメント、プレーヤのランク等)を変化能力情報と呼ぶ。
[機能構成]
図4は、プレーヤ端末1の機能構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、プレーヤ端末1は、操作入力部50と、記憶部51と、処理部52と、画像表示部53と、音出力部54と、通信部55とを備える。
操作入力部50は、プレーヤがゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部52に出力する。操作入力部50の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接プレーヤが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。図2では、タッチ操作パネル12がこれに該当する。
記憶部51には、プレーヤ端末1を動作させ、プレーヤ端末1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部51は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
記憶部51には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、プレーヤ端末1のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部52をゲーム演算部61として機能させるためのプログラムである。このプログラムは、プレーヤがアカウント登録を済ませるとゲームサーバ2又は他のアプリ配信サーバ等から配信される。
更に、記憶部51には、カード設定データ、ユーザ情報データ、推奨デッキデータが格納される。尚、その他にも、ゲーム要素の画像を表示するためのモデルデータやテクスチャデータ、モーションデータ、エフェクトデータ、ゲーム画面の背景画像、効果音等の音データ、等が適宜ゲームに必要なデータとして配信され、記憶部51に格納される。
カード設定データは、プレーヤが保有するカードのキャラクタの能力及びカードの属性等に関する情報であり、カード毎に用意される。図5は、プレーヤが保有するカードのカード設定データの一例を示した図である。図5では、カード識別情報”001”で特定される1枚のカードのカード設定データを示している。カード設定データは、カード識別情報、キャラクタ名、カード画像、種族、能力、攻撃力、ヒットポイント、レアリティ、コスト情報、属性(色)等を含んでいる。なお、図5はカード設定データの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。カード設定データは、プレーヤが保有するカードが増減することにより、増減する。
ユーザ情報データは、ゲームの進行において使用される、プレーヤに関する各種データである。図6は、ユーザ情報データの一例を示す図である。図6の例では、ユーザ情報データは、プレーヤID、ランク、エレメント(現在までの累計勝利ポイント)、バディ設定データ、保有カード情報、デッキ設定データ、戦績データ(プレーヤ及びバディの対戦毎の成績)、残高情報等を含んでいる。バディ設定データは、アカウント登録時に複数種類のバディの中からプレーヤにより選択されたバディに関するデータであり、バディ識別情報、キャラクタ画像、バディ名、バディ経験値、キャラクタ情報(レベル、カード理解度、パーソナリティ、シンクロレベル)等のデータを含む。パーソナリティは、その時点でバディに対応付けられている色(属性)と、色毎のポイント(累計値)とのデータを含む。保有カード情報は、プレーヤが保有するカードのカード識別情報を含む。デッキ設定データは、プレーヤの保有する各デッキに関するデータであり、各デッキを構成するカードのカード識別情報を含む。なお、ユーザ情報データは、図6の例に限定されず、他のデータ構成を有してもよい。
推奨デッキデータは、推奨デッキの編成において使用されるデータである。図7は、推奨デッキデータの一例を示す図である。図7の例では、推奨デッキデータは、各推奨デッキについて、推奨デッキ識別情報、デッキ名、デッキを構成するカードのカード識別情報等を含んでいる。
処理部52は、記憶部51に格納されるプログラムやデータ、操作入力部50からの操作入力信号等に基づいてプレーヤ端末1の動作を統括的に制御する。処理部52の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部52は、主な機能部として、ゲーム演算部61と、画像生成部62と、音生成部63と、通信制御部64とを備える。
ゲーム演算部61は、本実施形態のゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部62や音生成部63に出力する。ゲーム演算部61は、カード提供部70と、カード管理部71と、デッキ設定部72と、推奨デッキ設定部73と、バディ設定部74と、カード操作制御部75と、ゲーム管理部76と、を含む。
カード提供部70は、カードの提供に関する処理を行う。カードは所定の条件を満たすことによりプレーヤに提供される。前記所定の条件には、代価(金銭やゲーム内貨幣、インターネット上で実施されるくじ引きイベントに参加することによりプレーヤが取得したポイント等)の支払い、ゲーム内又はゲーム外でプレーヤの行動に対して得た対価との交換、ユーザアカウントの登録等がある。カード提供部70は、カード提供要求をゲームサーバ2に送信し、カードの提供条件が満たされる場合にゲームサーバ2から送信されるカードのデータを通信部55を介してゲームサーバ2から受信し、記憶部51のカード設定データに追加する。
カード管理部71は、プレーヤが保有している保有カードを管理する。
デッキ設定部72は、通常デッキの設定処理を行う。通常デッキの編成は、例えば、ホーム画面からカードメニューをタッチ操作し、その1つとして提示されるデッキ編成メニューから行えるようになっている。図8はデッキ編成メニュー画面の一例である。図8のデッキ編成メニュー画面は、通常デッキを編成するための通常デッキボタンB1と、複数の推奨デッキを選択可能に提示する推奨デッキ領域R1と、プレーヤにより適した推奨デッキ(第2推奨デッキ)の提示を要求するためのアドバイスボタンB3とを含んでいる。
デッキ編成メニュー画面では、推奨デッキの方が通常デッキボタンよりも推奨されているように提示される。例えば、推奨デッキ領域R1及びアドバイスボタンB3の方が通常デッキボタンB1よりも画面の上方に表示される。また、例えば、推奨デッキ領域R1の方が通常デッキボタンB1よりも画面に大きく表示される。
通常デッキボタンB1が押下されると、デッキ設定部72は、デッキ編成画面を表示し、プレーヤによる操作に応じて、通常デッキを編成する処理を行う。図9は、デッキ編成画面の一例である。図9のデッキ編成画面は、プレーヤが保有するカードが表示される保有カード領域31と、デッキを構成するカードが表示されるデッキ領域32とを備えている。保有カード領域31に表示されたカードをプレーヤが選択し、デッキ領域32にスライド操作することにより、操作されたカードがデッキに含まれる。また、デッキ領域32のカードを、デッキ領域32の外にスライド操作することにより、操作されたカードがデッキから除外される。デッキ編成画面におけるデッキ保存ボタンが押下されると、デッキ設定部72は、デッキ領域32に配置された全てのカードのカード識別情報を含むデッキ設定データを生成して記憶部51に記憶する。このようにして、通常デッキが作成される。
推奨デッキ設定部73は、推奨デッキの設定処理を行う。デッキ編成メニュー画面(図8参照)の推奨デッキ領域R1は、複数の推奨デッキの各々に対応する推奨デッキボタンB2を含む。各推奨デッキボタンB2には、対応する推奨デッキのデッキ名等が表示されている。推奨デッキ領域R1における推奨デッキボタンB2のいずれかが押下されると、推奨デッキ設定部73はプレーヤによる操作に応じて、推奨デッキを編成する処理を行う。この処理において、推奨デッキ設定部73は、画面表示をデッキ編成画面(図9)に遷移させる。推奨デッキ設定部73は、押下された推奨デッキボタンB2に対応する推奨デッキの推奨デッキデータを記憶部51から取得し、その推奨デッキに含まれるカードのカード識別情報を取得する。そして、取得したカード識別情報に対応するカード画像等を記憶部51のカード設定データから取得し、デッキ編成画面のデッキ領域32に表示する。このとき、推奨デッキ設定部73は、推奨デッキに含まれるカード識別情報と、記憶部51のユーザ情報データにおける保有カード情報のカード識別情報(プレーヤが保有しているカードのカード識別情報)とを照合し、推奨デッキのカードのうち、プレーヤが保有しているカードと、プレーヤが保有していないカード(未保有カード)と、を異なる表現形態によりデッキ領域32に表示する。例えば図10に示すように、プレーヤが保有しているカードの画像をカラー表示し、未保有カードの画像をグレー表示するようにしてもよい。また、未保有カードであることを示すマークを該当するカード画像上に表示してもよい。デッキ領域32に表示された未保有カードについては、そのカードをデッキ領域32の外にスライドする操作によってデッキから除外することができる。未保有カードを除外すると、デッキを構成するカードが不足するが、通常デッキの編成の場合と同様に、保有カード領域31のカードをデッキ領域32にスライド操作を行うことにより、カードをデッキ領域32に追加できる。そして、デッキ編成画面におけるデッキ保存ボタンが押下されると、推奨デッキ設定部73は、デッキ領域32に配置された全てのカードのカード識別情報を含むデッキ設定データを生成して記憶部51に記憶する。このようにして、推奨デッキ(第1推奨デッキ)が作成される。
また、アドバイスボタンB3が押下されると、表示画面は、第2推奨デッキ提示画面に遷移する。第2推奨デッキ提示画面を図11に例示する。第2推奨デッキ提示画面は、プレーヤにより適した第2推奨デッキを選択可能に提示する画面である。本実施形態における第2推奨デッキ提示画面には、デッキ編成メニュー画面(図8)の推奨デッキ領域R1に提示された推奨デッキ(第1推奨デッキ)から選出された推奨デッキ(第2推奨デッキ)が提示される。第2推奨デッキ提示画面には、第2推奨デッキの各々に対応する推奨デッキボタンB2が表示される。各推奨デッキボタンB2には、対応する推奨デッキのデッキ名等が表示されている。第1推奨デッキが提示される画面とは異なる画面において第2推奨デッキを提示することから、第2推奨デッキと第1推奨デッキは区別可能に提示されるといえる。なお、第1推奨デッキから、プレーヤに適した第2推奨デッキを選出する処理はゲームサーバ2側で実行される。この選出処理については後述する。
第2推奨デッキ提示画面における推奨デッキボタンB4のいずれかが押下されると、推奨デッキ設定部73は、デッキ編成画面(図9)に画面表示を遷移させる。推奨デッキ設定部73は、押下された推奨デッキボタンB4に対応する推奨デッキの推奨デッキデータを記憶部51から取得し、その推奨デッキに含まれるカードのカード識別情報を取得する。そして、取得したカード識別情報に対応するカード画像等を記憶部51のカード設定データから取得し、デッキ編成画面のデッキ領域32に表示する。このとき、推奨デッキ設定部73は、推奨デッキに含まれるカード識別情報と、記憶部51のユーザ情報データにおける保有カード情報のカード識別情報(プレーヤが保有しているカードのカード識別情報)とを照合し、推奨デッキのカードのうち、プレーヤが保有しているカードと、プレーヤが保有していないカード(未保有カード)と、を異なる表現形態(例えば、カラー表示とグレー表示等)によりデッキ領域32に表示する。また、照合の結果、推奨デッキのカードに未保有カードがある場合、推奨デッキ設定部73は、例えば図12に示すように、未保有カードがある旨のメッセージと、未保有カードの代替となるカード(代替カード)の提案をプレーヤが要求するための提案要求ボタンB5と、プレーヤがデッキを編成するためのボタンB6とを画面に表示する。また、図12に示すように、未保有カードがある旨のメッセージをバディからのコメントであるようにバディの画像とともに表示してもよい。バディの音声データによりメッセージを出力してもよい。
提案要求ボタンB5が押下されると、推奨デッキ設定部73は、代替カードが提示される提案画面に画面表示を遷移させる。提案画面を図13に例示する。提案画面では、未保有カードと、それに対応する代替カードとが提示される。図13に示すように、代替カードの提案が、バディからの提案であるようにバディの画像とメッセージを出力(表示及び/又は音声出力)してもよい。また、提案画面は、代替カードの提案をプレーヤが採用する場合に押下される採用ボタンB7を含む。採用ボタンB7が押下されると、推奨デッキ設定部73は、推奨デッキについて、未保有カードのカード識別情報の代わりに代替カードのカード識別情報を含むデッキ設定データを生成して記憶部51に記憶する。このようにして、推奨デッキが作成される。また、提案画面は、プレーヤ自身がデッキ編成を行うためのボタンB8を含む。提案が採用されず、ボタンB8が押下されると、推奨デッキ設定部73は、デッキ編成画面を表示し、プレーヤによる操作に応じてデッキを編成する処理を行う。
バディ設定部74は、複数種類のバディの中からプレーヤにより選択されたバディを設定する等、バディに関する各種設定処理を行う。
カード操作制御部75は、バトルにおけるプレーヤの操作により、カードの選択やカードの行動を決定し、決定したカードの選択やカードの行動に応じた画像表示、行動選択情報の生成の処理を行う。また、カード操作制御部75は、生成した行動選択情報を、通信部55を介して、ゲームサーバ2に送信する。
ゲーム管理部76は、ゲーム全体の進行を管理する。例えば、ゲーム管理部76は、メニュー画面等を表示し、プレーヤにより選択された処理を実行する。また、ゲーム管理部76は、ゲームの勝敗が決定すると、対戦結果や、対戦により変化した各種情報(変化能力情報)をゲームサーバ2から受信して、記憶部51に記憶(更新)する。変化能力情報には、ランク、エレメント、バディ経験値、レベル、カード理解度、パーソナリティ、シンクロレベル等がある。ゲーム管理部76は、更新された各種情報を表示してもよい。例えば、プレーヤのランク、バディ経験値、バディのレベル、カード理解度、パーソナリティ、シンクロレベルの少なくとも一部を画面に表示してもよい。
画像生成部62は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部53に出力する。画像生成部62の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
音生成部63は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいてゲームに関する効果音やBGM、操作補助情報の音声情報、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部54に出力する。音生成部63の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
通信制御部64は、ゲームサーバ2とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
画像表示部53は、画像生成部62から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示する。画像表示部53の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。図2では、画像表示部53は、ディスプレイ11に該当する。
音出力部54は、音生成部63から入力される音信号に基づいてゲームに関する音声や効果音等を音出力するためのものである。図2では、音出力部54は、スピーカ13に該当する。
通信部55は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部55の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
次に、ゲームサーバ2の構成を説明する。図14は、ゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
ゲームサーバ2は、記憶部91と、処理部92と、通信部93とを備える。
記憶部91には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、ゲームサーバ2のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部92を、プレーヤ管理部101と、ゲーム管理部102と、AI処理部103と、推奨デッキ処理部104と、情報更新部105と、カード提供管理部106として機能させるためのプログラムである。
更に、記録部91には、カードデータと、推奨デッキデータと、ユーザ情報データと、対戦データが格納されている。
カードデータは、本ゲームで使用されるカード全てのカードデータである。基本的に、上述した図5のカード設定データと同様なデータを、ゲームで使用される全てのカードについて格納している。
推奨デッキデータは、プレーヤ端末1で管理されている推奨デッキデータ(図7参照)と同様のデータ構成を有する。推奨デッキデータは、例えば、カードのパラメータや、複数のプレーヤの対戦ゲームに関する情報(デッキ又はカードの勝率、使用率、人気度、使い易さ等)に基づいて、ゲームサーバ2により取得された、推奨デッキの構成(カード識別情報)を示すデータである。ゲームサーバ2は、所定のタイミング(例えば、ゲームプレグラムの更新、所定時間毎、ログイン等)で、推奨デッキデータをプレーヤ端末1に送信する。
ユーザ情報データは、ゲームに参加しているプレーヤの基本データであり、プレーヤ毎のユーザ情報データが記憶される。記憶部91に記憶されるユーザ情報データは、プレーヤ端末1で管理されているユーザ情報データ(図6参照)と同様のデータ構成を有する。
対戦データは、各プレーヤの各対戦の内容及び結果に関するデータであり、プレーヤ毎に記憶される。プレーヤの対戦には、そのプレーヤによる対戦と、そのプレーヤのバディによる対戦とが含まれる。図15は、対戦データの一例を示す図である。図15の例では、対戦データは、プレーヤのユーザ識別情報に関連付けられており、対戦ID、対戦結果(勝敗)、対戦日時、対戦者(プレーヤかバディか)、使用デッキ情報(対戦に使用されたデッキのカード識別情報)、対戦詳細情報等の情報を含む。対戦詳細情報は、対戦内容の詳細に関する情報であり、例えば、対戦においてプレーヤ又バディが使用したデッキに含まれる全カードのカード識別情報、各ターンで使用されたカードのカード識別情報、各ターンの対戦の結果等の情報を含む。ここで、各ターンで使用されたカードとは、例えば、各ターンにおいて、そのプレーヤがカードに設定されたコストを支払ってフィールドに召喚したカードを含む。なお、対戦詳細情報の内容はこれに限定されず、対戦に関する種々の情報を含んでもよい。
処理部92は、プレーヤ管理部101と、ゲーム管理部102と、AI処理部103と、推奨デッキ処理部104と、情報更新部105と、カード提供管理部106とを備える。
プレーヤ管理部101は、ユーザ情報データを用いて、アカウントやゲームの進行状況等を、接続されるプレーヤ端末1毎に管理する。
ゲーム管理部102は、各プレーヤ端末1からのカード配置状況を示すカード設定情報や行動選択情報等を受信し、カード設定情報や行動選択情報、カードデータを用いて対戦処理を行い、その処理結果を出力する。また、ゲーム管理部102は、いずれかのプレーヤのライフ又はデッキが0となり、対戦が終了すると対戦データを生成し、そのプレーヤのユーザ識別情報に関連付けて記憶部51に記憶する。
AI処理部103は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等の教師データを機械学習して得られた学習モデルを有する。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)が代表的なものであるが、これに限られない。AI処理部103は、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報、プレーヤ端末1のプレーヤのバディのキャラクタ情報等を入力し、そのカード設定情報の状況におけるバディのカード操作情報を出力する。学習モデルは、バディのキャラクタ情報に応じて、出力内容が異なる。バディのキャラクタ情報(能力)が高い程、より最適な解が得られるような処理(例えば、最適解の探索時間を長くする、又は、より最適な解が得られる学習モデルが使用される等)が実行される。
推奨デッキ処理部104は、プレーヤ端末1からの所定要求に応じて、プレーヤに関する情報を用いて、第1推奨デッキから第2推奨デッキを選出する第2推奨デッキ選出処理を行う。第2推奨デッキ選出処理では、例えば、第1推奨デッキのうち、デッキを構成するカードに、プレーヤが保有するカードが所定枚数以上含まれているデッキを第2推奨デッキとして選出するようにしてもよい。この場合、推奨デッキデータに含まれるカード識別情報と、プレーヤのユーザ設定データのカード保有情報に含まれるカード識別情報とを推奨デッキデータ毎に照合し、合致数が所定数以上の推奨デッキを選出する。また、選出処理では、例えば、第1推奨デッキのうち、プレーヤが対戦に使用したデッキに近いデッキを選出してもよい。この場合、推奨デッキデータに含まれるカード識別情報と、プレーヤの対戦データの使用デッキ情報に含まれるカード識別情報とを推奨デッキ毎に照合し、合致数が所定数以上の推奨デッキを選出する。選出処理に用いられるプレーヤに関する情報は、例えば、プレーヤのカードの保有状況や、対戦におけるプレーヤのカードの使用傾向等を含む。プレーヤのカードの保有状況は、例えばユーザ情報データにおける保有カード情報等から取得可能である。対戦におけるプレーヤのカードの使用傾向は、例えば、対戦データにおける使用デッキ情報、対戦詳細情報等から取得可能である。
また、推奨デッキ処理部104は、プレーヤ端末1からの要求に応じて、プレーヤが選択した第2推奨デッキにおける未保有カードの代替カードを、プレーヤが保有するカードから選出する。この選出処理では、プレーヤの保有カード(ユーザ情報データにおける保有カード情報)から、第2推奨デッキにおける未保有カードと類似度が高いカードを求める。例えば、未保有カードとプレーヤが保有する各カードについてカード設定データのパラメータの相関値を求め、相関値が最大の保有カードを、その未保有カードと類似度が高いカードとして選出してもよい。
情報更新部105は、記憶部91に記憶された対戦データ等を用いて、プレーヤのユーザ情報データにおける、バディの経験値、レベル、カード理解度、パーソナリティ、シンクロレベル、エレメント、ランク等の変化能力情報を更新して、更新した情報をプレーヤ端末1に送信する。
情報更新部105は、エレメントの更新処理において、対戦データにおける勝敗結果に応じて、エレメントに所定値を加算又は減算する。また、ランクの更新処理については、ランクはエレメントに連動して決定されるため、変更後のエレメントに応じて、ランクを上昇又は下降又は維持する。また、バディ経験値の更新処理については、情報更新部105が、対戦データにおける勝敗結果に応じて所定値を加算する。また、レベルの更新処理については、レベルはバディ経験値に連動して決定されるため、変更後のバディ経験値に応じてレベルを上昇又は下降又は維持する。また、情報更新部105は、パーソナリティの更新処理において、対戦で使用されたカードの属性毎の使用頻度に応じて更新する。また、情報更新部105は、対戦において使用された各カードの使用頻度等に基づいてカード理解度を所定率だけ上昇させる。また、シンクロレベルについては、勝敗結果や使用されたカードの情報に関わらず、所定のイベント(例えば、対戦の終了等)により、その値を所定率だけ上昇させる。
カード提供管理部106は、プレーヤ端末1からのカード提供要求に応答して、カードの情報を記憶部91から読み出してプレーヤ端末1に送信する。プレーヤ端末1からカードの購入要求を受信した場合、代価の支払いが確認された後、カード設定データに対応するデータに対応するデータを記憶部91から読み出してプレーヤ端末1に送信する。また、プレーヤにより取得されたカードの情報をプレーヤ管理部101に供給する。代価の支払いは、例えば、記憶部91に記憶されているユーザ情報データにおける残高(ゲーム内通貨やポイントの残高)から代価を減額するようにしてもよく、他の支払い方法でもよい。
通信部93は、通信回線Nと接続して通信を実現する。
[各装置の動作]
次に、各装置の動作を説明する。図16及び図17は、プレーヤ端末1とゲームサーバ2を含むシステム全体のシーケンス図である。
まず、プレーヤは、例えば、プレーヤ端末1においてログインした後、メニュー画面から「カードメニュー」を選択する。これに応じて、プレーヤ端末1のデッキ設定部72は、記憶部51に記憶されている推奨デッキデータから各推奨デッキのデッキ名等のデータを取得し(Step11)、推奨デッキのデッキ名を用いたデッキ編成メニュー画面を表示する(Step12)。デッキ編成メニュー画面(図9参照)は、通常デッキボタンB1と、複数の推奨デッキ(第1推奨デッキ)を選択可能に提示する推奨デッキ領域R1と、アドバイスボタンB3とを含む。
プレーヤによりアドバイスボタンB3が押下されると(Step13:アドバイスボタン)、推奨デッキ設定部73は、第2推奨デッキ要求を、プレーヤのユーザ識別情報とともにゲームサーバ2に送信する(Step14)。
ゲームサーバ2の推奨デッキ処理部104は、プレーヤ端末1からの要求に応じて、第2推奨デッキを選出する第2推奨デッキ選出処理を行う(Step15)。
ゲームサーバ2による第2推奨デッキ選出処理を図18を参照して説明する。
推奨デッキ処理部104は、記憶部91のユーザ情報データのうち、受信したユーザ識別情報に対応するユーザ情報データの保有カード情報を取得する(Step151)。
推奨デッキ処理部104は、記憶部91に記憶されている、総数Mの第1推奨デッキに対応する推奨デッキデータのうち、i番目(i=1,・・・,M)の第1推奨デッキの推奨デッキデータに含まれるカード識別情報を取得する(Step152)。
推奨デッキ処理部104は、Step152で取得したi番目の第1推奨デッキのカード識別情報と、Step151で取得した保有カード情報に含まれるカード識別情報とを照合し、合致するカードの数を計数し、計数値をワーク領域に記憶する(Step153)。
推奨デッキ処理部104は、全ての第1推奨デッキについて処理が完了したかを判定し(Step154)、完了していない場合には(Step154:No)、iに1を加算して(Step155)、Step152の処理に戻る。また、全ての第1推奨デッキについて処理が完了した場合(Step154:Yes)、ワーク領域の計数値を参照して、合致したカードの数が所定値以上の第1推奨デッキを、第2推奨デッキとして選出する(Step156)。推奨デッキ処理部104は、選出した第2推奨デッキのデッキ識別情報を要求元のプレーヤ端末2に送信する(Step157)。
図16のシーケンス図に戻って、説明を続ける。プレーヤ端末1の推奨デッキ設定部73は、記憶部51の推奨デッキデータのうち、ゲームサーバ2から受信したデッキ識別情報に対応する推奨デッキデータにおけるデッキ名等のデータを取得し(Step16)、取得したデッキ名を用いた第2推奨デッキ提示画面を表示する(Step17)。図11の例では、推奨デッキ3と推奨デッキ5と推奨デッキ8が、選出された第2推奨デッキとして提示されている。
推奨デッキ設定部73は、第2推奨デッキ提示画面で提示された第2推奨デッキからプレーヤによるデッキの選択操作(推奨デッキボタンB4の押下)を検出すると(Step18)、選択された第2推奨デッキの推奨デッキデータに含まれるカード識別情報を記憶部51から取得する(Step19)。推奨デッキ設定部73は、推奨デッキデータに含まれる各カード識別情報と、記憶部51のユーザ情報データにおける保有カード情報のカード識別情報とを照合し(Step20)、照合結果を用いて、デッキ編成画面を表示する(Step21)。このとき、推奨デッキ設定部73は、デッキ編成画面のデッキ領域32にStep19で取得したカード識別情報に対応するカード画像等を表示するが、Step20の照合でカード識別情報が合致したカード(プレーヤが保有しているカード)と、Step20の照合でカード識別情報が合致しなかったカード(プレーヤが保有していないカード)と、ではその表現形態を変える。図10の例では、プレーヤが保有しているカードをカラー表示し、プレーヤが保有していないカードをグレー表示する。
また、推奨デッキ設定部73は、Step20の照合の結果、推奨デッキデータのカード識別情報のうち、カード保有データのカード識別情報と合致しなかったカード(未保有カード)がある場合(Step22:Yes)、例えば図12に示すように、未保有カードがある旨のメッセージと、未保有カードの代替となる代替カードの提案を要求するための提案要求ボタンB5と、プレーヤ自身がデッキ編成を行うための編成ボタンB6と、を画面に表示する(Step23)。
プレーヤにより提案要求ボタンB5が押下されると(Step24:Yes)、推奨デッキ設定部73は、代替カード要求を、プレーヤのユーザ識別情報と、プレーヤにより選択された第2推奨デッキのデッキ識別情報とともにゲームサーバ2に送信する(Step25)。
ゲームサーバ2の推奨デッキ処理部104は、プレーヤ端末1からの要求に応じて、第2推奨デッキの未保有カードの代替カードを選出する代替カード選出処理を行う(Step26)。
ゲームサーバ2による代替カード選出処理を図19を参照して説明する。
推奨デッキ処理部104は、記憶部91のユーザ情報データのうち、受信したユーザ識別情報に対応するユーザ情報データの保有カード情報を取得し(Step261)、また、記憶部91の推奨デッキデータのうち、受信したデッキ識別情報に対応するカード識別情報を取得する(Step262)。そして、Step262で取得した推奨デッキデータの各カード識別情報と、Step261で取得した保有カード情報のカード識別情報を照合し、Step262で取得した各カード識別情報のうち、照合で合致しない未保有カードのカード識別情報を取得する(Step263)。
Step263で取得した未保有カード(総数L)のカード識別情報のうち、k番目(k=1,・・・,L)の未保有カードのカード識別情報に対応するカード設定データを記憶部91から取得し(Step264)、また、Step261で取得した保有カード情報が示す保有カード(総数N)のうち、j番目(j=1,・・・,N)の保有カードのカード識別情報に対応するカード設定データを記憶部91から取得し(Step265)、Step264とStep265で取得したカード設定データを用いて、k番目の未保有カードと、j番目の保有カードとの類似度を算出してワーク領域に記憶する(Step266)。
類似度の算出では、例えば、未保有カードのカード設定データの各パラメータの値と、保有カードのカード設定データの各パラメータの値とを用いて相関値を算出して類似度としてもよい。例えば、未保有カードのカード設定データ(パラメータ1、パラメータ2、・・・)と、保有カードのカード設定データ(パラメータ1、パラメータ2、・・・)と、のユークリッド距離dを求め、距離dが最も近い(最小)のカードを類似度が最も高いカードとしてもよい。例えば、距離dの逆数を類似度とし、類似度が最も高いカードを選んでもよい。
推奨デッキ処理部104は、保有カード情報の全ての保有カードについて処理が完了したかを判定し(Step267)、完了していない場合には(Step267:No)、jに1を加算して(Step275)、Step265の処理に戻る。また、全ての保有カードについて処理が完了した場合(Step267:Yes)、推奨デッキ処理部104は、ワーク領域の類似度を参照して、類似度が最大の保有カードを選出し、そのカード識別情報を、k番目の未保有カードの代替カードのカード識別情報として決定し、ワーク領域に記憶する(Step268)。
推奨デッキ処理部104は、Step263で取得した全ての未保有カードについて処理が完了したかを判定し(Step269)、完了していない場合には(Step269:No)、kに1を加算して(Step270)、Step264の処理に戻る。また、全ての未保有カードについて処理が完了した場合(Step269:Yes)、推奨デッキ処理部104は、全ての未保有カードの各々について、カード識別情報と、代替カードのカード識別情報とのセットを生成し、プレーヤ端末1に送信する(Step271)。
図17のシーケンス図に戻って、説明を続ける。プレーヤ端末1の推奨デッキ設定部73は、受信した未保有カードのカード識別情報とこれに対応する代替カードのカード識別情報を用いて、各カードの画像等のデータを記憶部51カード設定データから取得し、例えば図13に示すような、未保有カードの代替カードを提案する形式の提案画面を生成して表示する(Step27)。
プレーヤにより、提案画面に配置された採用ボタンB7が押下されると(Step28:採用ボタン)、推奨デッキ設定部73は、Step18で選択された第2推奨デッキについて、未保有カードのカード識別情報の代わりに、提案画面に表示された代替カードのカード識別情報を含むデッキ設定データを生成して記憶部51に記憶する(Step29)。このようにして、第2推奨デッキが作成される。
なお、Step20の照合の結果、推奨デッキデータに含まれる全てのカード識別情報が、カード保有データのカード識別情報と合致した場合(未保有カードがない場合)(Step22:Yes)、推奨デッキ設定部73は、推奨デッキデータのカード識別情報を含むデッキ設定データを生成して記憶部51に記憶する(Step30)。
また、Step24において、編成ボタンB6が押下された場合(Step24:編成ボタン)、推奨デッキ設定部73は、Step21で表示したデッキ編成画面と同様の画面を表示し、プレーヤの操作に従って第2推奨デッキを編成するデッキ編成処理を行う(Step31)。
推奨デッキ設定部73によるデッキ編成処理を図20を参照して説明する。
推奨デッキ設定部73は、Step21で表示したデッキ編成画面と同様の画面を表示する(Step301)。推奨デッキ設定部73は、デッキ編成画面において、保有カード領域31又はデッキ領域32に配置されたカードに対するスライド操作を検出した場合(Step302:スライド操作)、操作されたカードについて、デッキに追加又はデッキから除外する処理を行う(Step303)。また、デッキ編成画面において、保存ボタンが押下された場合(Step302:保存ボタン)、推奨デッキ設定部73は、デッキ領域32に配置された全てのカードのカード識別情報を含むデッキ設定データを生成して記憶部51に記憶する(Step303)。これにより、第2推奨デッキが作成される。
また、Step13において、推奨デッキボタンB2が押下されると(Step13:推奨デッキボタン)、推奨デッキ設定部73は、選択された第1推奨デッキを編成する第1推奨デッキ編成処理を行う(Step32)。
推奨デッキ設定部73による第1推奨デッキ編成処理を図21を参照して説明する。
推奨デッキ設定部73は、選択された第1推奨デッキの推奨デッキデータに含まれるカード識別情報を記憶部51から取得する(Step311)。推奨デッキ設定部73は、推奨デッキデータに含まれる各カード識別情報と、記憶部51のユーザ情報データにおける保有カード情報のカード識別情報とを照合し(Step312)、照合結果を用いて、デッキ編成画面を表示する(Step313)。このとき、推奨デッキ設定部73は、デッキ編成画面のデッキ領域32にStep311で取得したカード識別情報に対応するカード画像等を表示するが、Step312の照合でカード識別情報が合致したカード(プレーヤが保有しているカード)と、Step312の照合でカード識別情報が合致しなかったカード(プレーヤが保有していないカード)と、ではその表現形態を変える(図10参照)。推奨デッキ設定部73は、デッキ編成画面において、保有カード領域31又はデッキ領域32に配置されたカードに対するスライド操作を検出した場合(Step314:スライド操作)、操作されたカードについて、デッキに追加又はデッキから除外する処理を行う(Step315)。また、デッキ編成画面において、保存ボタンが押下された場合(Step314:保存ボタン)、推奨デッキ設定部73は、デッキ領域32に配置された全てのカードのカード識別情報を含むデッキ設定データを生成して記憶部51に記憶する(Step316)。このようにして、第1推奨デッキが作成される。
また、Step13において、通常デッキボタンB1が押下されると(Step13:通常デッキボタン)、デッキ設定部72は、通常デッキを編成する通常デッキ編成処理を行う(Step32)。
デッキ設定部72による通常デッキ編成処理を図22を参照して説明する。
デッキ設定部72は、例えば図10に示すようなデッキ編成画面を表示する(Step321)。そして、デッキ編成画面において、保有カード領域31又はデッキ領域32に配置されたカードに対するスライド操作を検出した場合(Step322:スライド操作)、操作されたカードについて、デッキに追加又はデッキから除外する処理を行う(Step323)。また、デッキ編成画面において、保存ボタンが押下された場合(Step322:保存ボタン)、デッキ設定部72は、デッキ領域32に配置された全てのカードのカード識別情報を含むデッキ設定データを生成して記憶部51に記憶する(Step324)。このようにして、通常デッキが作成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、対戦ゲームでの使用に推奨される推奨デッキを提示し、プレーヤにより選択された推奨デッキを、プレーヤが保有する第1ゲーム要素(カード)を用いて設定する。このような構成によれば、プレーヤは自分が保有するカードを用いて、対戦での使用に推奨される推奨デッキを作成することができるため、ゲームの興趣性が向上する。また、プレーヤの情報を用いた推奨デッキ(第2推奨デッキ)をプレーヤに提示する。このような構成により、プレーヤは、自分の保有カードや自分の対戦内容等に適合した推奨デッキを作成することができる。
<実施形態の変形例>
上記実施形態では、第2推奨デッキが第1推奨デッキから選出されるようにしたが、これに限定されない。第2推奨デッキは、第1推奨デッキとは独立に、プレーヤに関する情報を用いて取得され、プレーヤ端末1に提示されるようにしてもよい。
本変形例におけるゲームサーバ2の推奨デッキ処理部104は、第1推奨デッキと第2推奨デッキのそれぞれについて、デッキの構成を決定し、推奨デッキデータを生成して、プレーヤ端末1に送信する。第1推奨デッキについては、上記実施形態と同様であり、例えば、カードのパラメータや、複数のプレーヤの対戦ゲームに関する情報(デッキ又はカードの勝率、使用率、人気度、使い易さ等)に基づいて、デッキの構成を決定する。これにより、第1推奨デッキは、一般的なプレーヤに向けて推奨される構成内容のデッキとなる。第2推奨デッキについては、第2推奨デッキの要求元のプレーヤに関する情報(例えば、プレーヤのカードの保有状況や対戦におけるプレーヤのカードの使用傾向等)に基づいて、デッキの構成を決定する。例えば、予め用意された複数のデッキの中から、プレーヤのカードの使用傾向に合う(プレーヤの使用頻度の高いカードが多く含まれる)デッキを選択し、第2推奨デッキとしてもよい。また、予め用意された、対戦に推奨されるカードの中からプレーヤが保有しているカードを特定し、それらのカードが多く含まれるように、デッキの構成を決定してもよい。これにより、第2推奨デッキは、第2推奨デッキの要求元のプレーヤに適した構成内容の推奨デッキとなる。
本変形例では、図16のシーケンス図におけるStep15の第2推奨デッキ選出処理の代わりに、上記の第2推奨デッキを取得する処理が実行される。この場合、ゲームサーバ2の推奨デッキ処理部104は、取得した第2推奨デッキの推奨デッキデータ(デッキ名、デッキ識別情報、デッキに含まれるカード識別情報)を要求元のプレーヤ端末1に送信する。プレーヤ端末1は、受信した推奨デッキデータを記憶部51に記憶し、第2推奨デッキを提示する画面(第2推奨デッキ提示画面)を表示して、プレーヤからの選択を受け付ける。
なお、第2推奨デッキが提示される画面(第2推奨デッキ提示画面、図11)からプレーヤが所望のデッキを選択すると、推奨デッキ設定部73が、例えば図23に示すように、未保有カードがある旨のメッセージ等に加えて、カードを提供するカード提供画面(ショップ画面)に遷移するためのボタンB9を表示するようにしてもよい。ボタンB9が押下されると、カード提供部70が、カードを提供する画面を表示し、代価の支払い等を条件として、プレーヤにカードを提供する処理を行う。また、カード提供画面において、複数枚単位(パック)でカードを提供する場合、未保有のカードが入っている可能性のあるカードのパックが提供対象として提示されるようにしてもよい。
プレーヤが保有していないカードの代替カードの選出方法は上記実施形態に限定されない。例えば、プレーヤが保有していないカードと所定関係にあるカードを選出するようにしてもよい。例えば、複数の異なるカードから構成されるカードのグループが複数定められ、プレーヤが保有していないカードが属するグループを特定し、そのグループに属する他のカードの中から、プレーヤが保有しているカードを探し、代替カードとして選出するようにしてもよい。この場合、同一グループに属する複数のカードは、互いの類似度が所定値以上であるカードであることが望ましい。
推奨デッキを使用した初めの対戦ゲームでは、当該推奨デッキを使用したプレーヤが勝利するように制御されてもよい。この場合、記憶部51のユーザ情報データのデッキ設定データは、推奨デッキであるか否かを示す推奨デッキフラグと、推奨デッキである場合に、そのデッキを用いたプレーヤによる初戦が完了したか否かを示す初戦フラグとをさらに備える。プレーヤ端末1のゲーム管理部76は、例えば、プレーヤによる対戦の開始前に、プレーヤが使用するデッキ設定データを取得し、ゲームサーバ2に送信する。ゲームサーバ2のゲーム管理部102は、受信したデッキ設定データにおける推奨デッキフラグと初戦フラグとを参照し、推奨デッキフラグが推奨デッキであることを示し、かつ、初戦フラグが初戦が未完了であることを条件として、プレーヤの対戦相手(バディ)のレベルの調整する。対戦相手(バディ)のレベルの調整は、プレーヤが勝利するような調整方法であればよく、例えば、所定のレベル値(例えば0や1等の低い値)、プレーヤのランクを用いて算出されるレベル値(例えばプレーヤのランクと同等のバディのレベル値から10だけ差し引いたレベル値等)等を設定するようにしてもよい。対戦の完了後、プレーヤ端末1のゲーム管理部76は、デッキ設定データにおける初戦フラグを、初戦が完了したことを示すように更新する。
また、上記実施形態では、推奨デッキとカードとプレーヤの保有カードとを照合し、未保有カードの代替カードを選出して提示する処理は第2の推奨デッキのみに行うようにしている。第2の推奨デッキは例えばプレーヤの保有するカードの情報を用いて選出されたものであるため、第1推奨デッキと比べて未保有カードが少ない。その効果として、完成度の高い推奨デッキを作成することができる。第1推奨デッキについても第2推奨デッキと同様に、未保有カードの代替カードの選出・提示処理を行うことはできるが、その場合、第2の推奨デッキと比較して、完成度の高いデッキが作成できるとは限らない。
上記実施形態では、プレーヤに提供されるカードのカード設定データ及をカード提供時にプレーヤ端末1が受信するようにしているが、これに限定されない。予め(ゲームプログラムのダウンロード時等)、ゲームで使用される全てのカード(プレーヤに未提供のカードも含む)のカード設定データをプレーヤ端末1がゲームサーバ2から受信して記憶部51に記憶してもよい。この場合、プレーヤ端末1は、カードが提供される場面において、ゲームサーバ2から提供対象のカードのカード識別情報を受信し、受信したカード識別情報に対応するカード設定データ情報を記憶部51から読み出して設定するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
[付記1]
複数の第1ゲーム要素から構成され、対戦ゲームでの使用に推奨される推奨デッキを提示する提示手段と、
プレーヤによる前記推奨デッキの選択を受け付ける受付手段と、
前記プレーヤにより選択された推奨デッキを、前記プレーヤが保有する第1ゲーム要素を用いて設定する推奨デッキ設定手段と
を備える端末。
[付記2]
対戦ゲームの進行の制御を行うゲーム管理装置であって、
実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記メモリは、プレーヤの対戦を識別する対戦識別情報と前記対戦の対戦結果情報とを関連付けて記憶し、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
プレーヤに関する情報を取得する第1取得処理と、
複数の第1ゲーム要素から構成され、対戦ゲームでの使用に推奨される推奨デッキを、前記プレーヤに関する情報を用いて取得する第2取得処理と、
前記推奨デッキを出力する出力手段と、
を実行する
ゲーム管理装置。
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することができる。