JP7017823B1 - 石材構造物 - Google Patents
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Abstract
Description
大型の石材構造物においては、近年、地震等による石材の倒壊を防ぐための耐震化が要求されるようになった。
ここで墓石構造物10は、基礎11、上台12、棹石13が積み重ねられた構造となっている。このうち基礎11と上台12は、下端のL字部15Bが基礎11に埋め込まれ、上台12の貫通孔12Cを貫通し、上部15Aの雄ネジがナット16と螺合するL字型連結ボルト15によって互いに連結されて、強固に固定される。
また、本願の第3の発明によれば、縦長の直方体である前記第2の石材の底面対角線上に2つの穿孔が形成され、前記第1の石材の前記第2の貫通孔が前記2つの穿孔と対応する位置に2つ形成されているため、第2の石材の強度を保持しつつ、第2の石材が揺れて該第2の石材の縦の辺、又は、横の辺の何れの辺に沿って倒れかかっても倒れ難くなる。これは、2つの第2の穿孔を例えば第2の石材の縦の辺に平行に並べて形成すると横方向の揺れに弱くなり、横の辺に平行に並べて形成すると縦方向の揺れに弱くなるからであり、連結ボルトを対角線上に配置だけで揺れに強い構造にすることができる。
図1は、本発明の墓石構造物(石材構造物)等の石材間の固定に用いられるアンカーボルト100を示す斜視図である。
アンカーボルト100は、ボルト本体110と、第1の円筒部(第1の筒部)120、第2の円筒部(第2の筒部)130と、アンカーボルト100の中心から外側に向かって広がるテーパー状の第1の駒部材140、同じくアンカーボルト100の中心から外側に向かって広がるテーパー状の第2の駒部材150と、六角フランジ160とによって構成されている。
前記頭部111の外周の径は、少なくとも、回動部112や雄ネジ113より大きく形成され、ボルト本体110に第1の駒部材140が装着された時に、この頭部111がストッパーとして機能し、第1の駒部材140がボルト本体110から脱落しないようになっている。
また、回動部112の断面形状は、ボルト本体110に六角フランジ160が挿入された際、その外周が、六角フランジ160の内壁面(多角形)と嵌合するように多角形(この実施の形態では、六角フランジ160の内壁面、回動部112の断面共に六角形)となっている。また、回動部112はボルト本体110の頭部111側の径より小さく、かつ、雄ネジ113側の径より大きくなっており、六角フランジ160の挿入に際して、雌ネジ113側から挿入され、ボルト本体110の頭部111側の段差で止められる構造となっている。
第1の駒部材140の中空部140Aの内径は、前記ボルト本体110が挿入された際、第1の駒部材140とボルト本体110とが相対的に回転するように、ボルト本体110の外径より大きくなっている。一方で、中空部の140Aの内径は前記頭部111の外径より小さく、これによりボルト本体110から脱落しないようになっている。
第1の円筒部120は、その内部に前記第1の駒部材140が挿入され、この状態で、該第1の円筒部120がボルト本体110の頭部110A側に押しやられると第1の駒部材140の形状に沿ってスリット121、121、…が広がって開口部120A側が拡張する。
アンカーボルト100の使用時、第1の円筒部120側は、第1の対象物(この実施形態では、上台270)に設けられた穿孔(上台270の穿孔273、273)に挿入され、第1の円筒部120が頭部111側に押しやられることで、拡張した第1の円筒部120のが穿孔(穿孔273、273)をグリップし、アンカーボルト100の一端側(第1の円筒部120側)が穿孔内で固定される。
なお、第1の円筒部120には位置決め用突起123、123が形成され、この突起123、123により、使用時に第1の円筒部120が第1の対象物(上台270)に対して回転しないようになっている。なお、第1の円筒部120の頭部111側への移動は、打込み棒30等によって行われる(図3参照)。
このうちスリット132には、第2の駒部材150の案内用突起153が嵌合され、第2の駒部材150を第2の円筒部130内で案内する案内孔としても機能する。
この第2の円筒部130は、他方の開口部130Bが、前記第1の円筒部120側となるようにボルト本体110に挿入される(図1、図2(2))。
第2の駒部材150の中空部150Aには雌ネジ152が形成され、該第2の駒部材150が前記ボルト本体110に挿入されたときに、ボルト本体110側の雄ネジ113と螺合するようになっている。
この第2の駒部材150には案内用突起153、153が設けられ、この案内用突起153,153が、スリット132内で案内されることで、第2の駒部材150は、ボルト本体110が回動されたときでも、第2の円筒部130に対して回動することなく、ボルト本体110の軸方向中心側に移動する。
なお、第2の円筒部130にも位置決め用突起133が形成され、使用時に、この突起133が第2の対象物(棹石280)側の凹部(図示省略)に嵌合されて、第2の円筒部130が第2の対象物に対して回転しないようになっている。
穿孔273内に挿入された状態のアンカーボルト100の第1の円筒部120を打込み棒30で打ち込むと(図3(B))、第1の円筒部120の端部120Aが拡張し、穿孔273内で固定される(図3(C))。
このとき上台270の上面と棹石280の下面との間には、目地棒4、4によって所定間隔の隙間(6mm)が設けられる(図3(F))。
目地棒4、4によって隙間を設けることで、スパナ等による六角フランジ160の回動が可能になり、ボルト本体110を回動することができる。
特に、第1の対象物(上台270)と第2の対象物(棹石280)との間に補完的に接着剤を充填する場合には、2つの対象物の間に揺れによる僅かなひずみも生じないため、接着剤にストレスがかからなくなり、当該接着効果が低下することを防ぐことができる。
図4、図5に示すように、墓石構造物200は、基礎地盤201上に設けられたコンクリート基礎210に、根石220、腰石(第3の石材)230、芝石(第4の石材)240、段石250、中台260、上台(第1の石材)270、棹石(第2の石材)280が多段重ねられた大型の墓石構造物(石材構造物)である。なお。この実施の形態では、上台(第1の石材)270が設置される「土台」は、中台260より下側の石材(特に、芝石240、腰石230)によって構成されている。
中台260、上台270、棹石280は、その中心が同軸上に、かつ、互いの4つの辺が平行となるように設置される。これら中台260、上台270、棹石280は、段石250に対しては、墓石構造物200の背面側(図6中、上方)に偏って設置され、前面側に香炉291、水鉢293が設置される。
なお、図6中、一点鎖線は、上台270の上面での棹石280の設置位置を示す。
墓石構造物200では、芝石240から棹石280までは、第1連結部40によって固定され(図4、図5)、コンクリート基礎210から芝石240までは、第2連結部(図4、図5)50によって固定されている。
同図に示すように、コンクリート基礎210には、3本のステンレス製L字型連結ボルト(第2の連結ボルト)51、51、51の下端のL字部分が埋め込まれ、垂直方向に立てられる。
なお、芝石240の上面240Aから突出したL字型連結ボルト51、51、51の上端51A、51A、51Aは、段石250の下面250Bに形成された凹部251、251内に収容される。また、芝石240には2つの貫通孔242、242が設けられている(図7)。
芝石240の上面240Aに設置される段石250、中台260、上台270には、芝石240の貫通孔242、242と対応する位置に、各々、貫通孔252、252、貫通孔262、262(以上、図8)、貫通孔272、272(図9)が形成されている。
このとき連結ボルト41,41の上端41A、41Aにはナット43、43が螺合され、下端41B、41Bにはナット42、42が螺合されて、芝石240、段石250、中台260、上台270が連結ボルト41によって互いに強固に固定される(図8、図9)。
なお、連結ボルト41、41は、固定時に、その上端41A、41Aが、上台270の上面270Aから棹石280の1/2に至る高さとなるように全長が決められている(図10)。
上台270の上面270Aに設置される棹石280には、その下面280Aに穿孔(第2の穿孔)282、282が設けられ(図6参照)、設置時、前記連結ボルト41、41の上端41A、41Aが、これら穿孔282、282に挿入される。
また、棹石280の設置の際には、上台270の上面270Aに設けられた穿孔(第1の穿孔)273、273(図6参照)に予めアンカーボルト100の一方の端部(第1の円筒部120側)が挿入される(図3参照)。
これら芝石240、段石250、中台260、上台270及び棹石280は、2つの連結ボルト(第1の連結ボルト)41、41と4つのナット42、42、43、43からなる第1連結部40によって連結されている。
このように2つの穿孔282、282を底面の対角線上に形成することにより、この穿孔282、282に挿入される2本の連結ボルト41が直方体の棹石280の対角線上となるため、横揺れがあっても倒壊し難くなる。
これは直方体の物体に横揺れが生じた場合、直方体は、その底面の4つの辺の何れかを軸として傾きやすくなるからである。
この穿孔283、283が形成される位置は、棹石280の強度の低下を招かない位置であって、かつ、アンカーボルト100の六角フランジ160の回動作業がし易い、最適な位置(底面の辺から50~60mm)に形成される。
更に、この状態で、六角フランジ160を回動させると、棹石280が上台270側に引き寄せられて、棹石280と上台270が強固にかつ密着して固定される。
本件出願人は、本発明を実際の墓石構造物(石材としては、花崗岩を使用)に適用し、その効果を実証した。
この実施例で用いるアンカーボルトの寸法は、ボルト本体の軸方向の長さが約85mm、回動部の長さが約25mm、可動部の対辺が約8mmとなっている。
また、第1、第2の円筒部は、長さが約32mm、外径が約13.5mm、内径が約10.5mm、スリットは幅約1mm、長さ23mm、案内孔を兼ねたスリットは幅2.2mm、長さ23mmである。
また、六角形フランジは、内径の対辺が約8mm、外径の対辺が約17mm、厚さが約4.5mmである。
根石220は、幅210mm、長さ684mm、高さ120mmの縦長の石材を4つ組み合わされたものである。
また、最上部の棹石280は、縦×横が240mm×240mm、高さが600mmである。
また、穿孔(第3の穿孔)283、283は、棹石280の側面から50mm~60mm程度奥まった位置に形成される。また、穿孔(第3の穿孔)283.283の深さと径は、アンカーボルト100の上端側(第2の円筒部130側)が挿入可能な大きさ(径が16.5mm、深さ620mm)に形成される。
この長さは、連結ボルト41の上端41Aが、上台270の上面より300mm程度突出する値となっている。
なお、第2の連結ボルト51の長さはその上端51Aが、段石250の下面250Aに形成された凹部251、251、251内に収まる長さとなっている。
次に、図11~図15を用いて、上記実施例の墓石構造物200がどの程度の衝撃に耐えられるかを実際に実験により確認した結果を説明する(耐震性能評価実験)。
図11は、高さ約2mの墓石構造物200に対して行った石材構造物の様子を示す図である。
耐震性能評価実験では、重錘の水平方向の振り幅に着目し、墓石構造物200の衝突面からの距離が水平方向に1m、2m、3m、4mとなるように重錘を静止させ、これらの位置から解き放ち(リリース)、棹石280に衝突したときの衝撃度(加速度)を棹石280に設置した加速度センサーACC1で検出した。
また、その衝撃が加わった際、墓石構造物200の各接合面(特に棹石280と上台270との間)に亀裂が生ずるか否かを目視した。
重錘を衝突面から水平方向1m離れた位置からリリースしたときの衝撃度は、加速度センサーACC1の値(図12)から、その最大値が6000Galであることが分かった。このとき亀裂は生じなかった。
重錘を衝突面から水平方向3m離れた位置からリリースしたときの衝撃度は、加速度センサーACC1の値(図14)から、その最大値が略40000Galであることが分かった。このときも亀裂は生じなかった。
この水平方向4m離れた位置からのリリースにより、上台270と棹石280との間に亀裂が生じたことが目視できた。この僅かな亀裂が生じた状態で耐震性がどの程度残っているかを引き続き実験で確認した(図15(b)(c))。
3回目の衝突実験では、2回目で亀裂が拡大したと考えられ、その分、衝撃が吸収されたが墓石構造物200は、依然、35000Gal程度の衝撃に耐えた。
(a)2本のステンレス製の連結ボルト41が、棹石280の重心の位置まで挿入され、
(b)上台270の穿孔273と、棹石280の穿孔283にそれぞれ挿入されたアンカーボルト100によって上台270と棹石280とが固定されているので、最上部の棹石280が脱落しない構造でしかも上台270と棹石280とが強固に密着して固定されて墓石構造物200全体としての耐震化が図られている。
また、棹石280と上台270との間が、2つのアンカーボルト100、100で強固に密着して固定されているので、地震の揺れが加わっても、上台270と棹石280との間は微動すらしない。
また、地震が繰り返し生じて、墓石構造物200に微動が繰り返されても、上台270と棹石280との接合面には、ストレスが生じることかく、この部分での疲労がなくなり、長期に亘って強固で密着した連結が維持できる。
なお、上記した実施の形態では、墓石構造物200の棹石280と上台270とを、連結ボルト41とアンカーボルト100とで固定した例について説明したが、更に棹石280と上台270との間に接着剤を追加して更なる耐震化を図ってもよい。この場合、上台270と棹石280が密着して固定されているので、地震等があっても、この接合部が微動すらしないため、接着剤にストレスがかからず、接着剤による接着効果も向上する。
また、第4の石材(芝石240)とコンクリート基礎210との間に、貫通孔を形成した他の石材を配置し、貫通孔に第2の連結ボルトを挿通して固定してもよい。
さらに、2つの接合面に取付孔(穿孔)が形成可能であれば、他の如何なる材質、例えば木材やプラスティックの接合にも本発明を利用できる。
41 連結ボルト
42 ナット
50 第2連結部
51 L字型連結ボルト(第2の連結ボルト)
52 ナット
100 アンカーボルト
110 ボルト本体
111 頭部
112 回動部
113 雄ネジ
120 第1の円筒部(第1の筒部)
130 第2の円筒部(第2の筒部)
140 第1の駒部材
150 第2の駒部材
152 雌ネジ
160 六角フランジ
200 墓石構造物(石材構造物)
210 コンクリート基礎
220 根石
230 腰石(第3の石材)
231 貫通孔(第4の貫通孔)
240 芝石(第4の石材)
241 貫通孔(第3の貫通孔)
242 貫通孔(第2の貫通孔)
250 段石
260 中台
270 上台(第1の石材)
272 貫通孔(第1の貫通孔)
273 穿孔(第1の穿孔)
280 棹石(第2の石材)
282 穿孔(第2の穿孔)
283 穿孔(第3の穿孔)
Claims (5)
- 土台上に設置される第1の石材と、該第1の石材の上面に設置される第2の石材とを含んでなる石材構造物において、
前記第1の石材には、上面から下面に至る1又は2以上の貫通孔が形成されると共に上面に1又は2以上の第1の穿孔が形成され、
前記第2の石材の下面には、前記第1の石材の前記貫通孔と対応する位置に1又は2以上の第2の穿孔が形成されると共に前記第1の石材の前記第1の穿孔と対応する位置に1又は2以上の第3の穿孔が形成され、
前記第1の石材の前記貫通孔には、上端が前記第1の石材の上面から突出し下端が土台に固定された連結ボルトが挿入され、
前記第2の石材は、前記第2の穿孔に前記第1の石材の上面から突出する前記連結ボルトの上端が挿入され、
前記第1の石材の第1の穿孔と前記第2の石材の前記第3の穿孔に、回動部の回動により両端が拡張するアンカーボルトであって両端が拡張した後の前記回動部の回動により両端が互いに引き付けられる構造のアンカーボルトが装着されて前記第2の石材が前記第1の石材の上面に密着して固定されていることを特徴とする石材構造物。 - 前記第2の穿孔は、少なくとも当該第2の石材の重心の高さに至るまで形成され、前記連結ボルトは、前記第1の石材の上面から前記第2の石材の重心の高さに至るまで挿入されることを特徴とする請求項1に記載の石材構造物。
- 前記第2の石材は縦長の直方体で形成され、
前記第2の穿孔は、前記第2の石材の底面対角線上に少なくとも2つ形成され、
前記第1の石材の前記貫通孔は、前記第2の石材の前記第2の穿孔と対応する位置に少なくとも2つ形成され、前記第3の穿孔は前記対角線から離れた位置に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の石材構造物。 - 前記土台は、少なくとも基礎上に設置された第3の石材と、該第3の石材の上面に設置された第4の石材とを含んでなり、
前記第4の石材には、前記第1の石材の前記貫通孔と対応する位置に1又は2以上の第2の貫通孔が形成されると共に1又は2以上の第3の貫通孔が形成され、
前記第3の石材には、前記第4の石材の前記第3の貫通孔と対応する位置に1又は2以上の第4の貫通孔が形成され、
前記第1の石材と前記第4の石材とが、前記貫通孔と前記第2の貫通孔を貫通し下端が該第4の石材に固定された前記連結ボルトで連結され、
前記第3の石材と前記第4の石材とが、前記第3の貫通孔と前記第4の貫通孔を貫通し下端が前記基礎に固定された第2の連結ボルトで連結されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の石材構造物。 - 請求項1から請求項4に記載のアンカーボルトは、
一端に頭部が形成され、他端に前記頭部より小さい径の雄ネジが形成され、中間に前記頭部より小さい径の回動部が形成されたボルト本体と、
軸芯に形成された中空部に、前記頭部によって脱落しないように前記ボルト本体が挿入されて前記ボルト本体と空転可能な第1の駒部材と、
筒状に形成され、一方の開口部が拡張可能で、かつ、該拡張可能な開口部の内側に前記第1の駒部材が位置するように前記ボルト本体と空転可能に挿入され、他方の開口部の側から前記頭部に向かって打ち込まれることで前記ボルト本体と空転可能なまま前記一方の開口部が前記第1の駒部材の形状に応じて拡張される第1の筒部と、
拡張可能な一方の開口部が前記雄ネジ側となるように、かつ、他方の開口部が前記第1の筒部の側となるように前記ボルト本体に挿入される第2の筒部と、
軸芯に形成された中空部の内壁に雌ネジが形成され、前記第2の筒部の前記拡張可能な一方の開口部の内側に位置するように前記中空部に前記ボルト本体が挿入されると共に前記雌ネジが前記ボルト本体の前記雄ネジと螺合される第2の駒部材とからなり、
前記雄ネジが前記雌ネジと螺合する状態でボルト本体の前記回動部が回動することで、前記第2の駒部材が前記頭部に向かって移動し、もって前記第2の筒部の前記一方の開口部が前記第2の駒部材の形状に応じて拡張されることを特徴とする石材構造物。
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