JP7017449B2 - 可撓性容器用ホルダー - Google Patents

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Description

本発明は、可撓性容器用ホルダーに関し、特に、天面部に注出口部が設けられた可撓性容器と組み合わせて用いる可撓性容器用ホルダーに関する。
近年、環境負荷の低減や省資源化等を目的として、内容液を収容する容器として、容器本体がプラスチック製やガラス製等の硬質の容器からなるものに代えて、好ましくは可撓性を有する樹脂製のシート材料を用いて形成された、袋状の容器本体(袋本体)を備える袋容器が、可撓性容器として多用されている。このような袋容器等の可撓性容器では、容器本体の上端部に設けられた注出口部を介してディスペンサーを着脱可能に取り付けたものも知られている(例えば、特許文献1参照)。ディスペンサーは、内容液を容器から汲み上げて吐出させる公知の吐出具であり、吸上げ筒部、ノズルヘッド等を備えている。ディスペンサーは、例えば固定用のキャップ部を介して、可撓性容器の上端部に設けられた注出口部(口首部)に着脱可能に取り付けて用いられ、着脱可能となっていることで、可撓性容器を交換等しながら、繰り返し使用することが可能である。
また、可撓性容器にディスペンサーを装着して用いる場合、可撓性容器の容器本体は、軟質の柔らかいシート材料等の可撓性材料を用いて形成されており、ディスペンサーのノズルヘッドへの押し下げ力を、容器本体によって安定した状態で支持させることが困難なことから、特許文献1では、容器本体に設けられた注出口部を、例えば底板部と、底板部から立設して設けられた立設部と、立設部の上端部から張り出して設けられた、U字状の切欠き係止部を有する張出し係止部とを備える容器ホルダーに、着脱可能に装着して、この容器ホルダーによって押し下げ力を支持させるようになっている。
実用新案登録第3066831号公報
軟質の柔らかい可撓性材料を用いて容器本体が形成された、ディスペンサーを装着して用いる袋容器等の可撓性容器は、ディスペンサーのノズルヘッドへの押し下げ力をホルダーによって支持させることで、内容液を吐出させる際の安定性を向上させることが可能になるが、その一方で、容器本体が柔らかくなっており、例えば可撓性容器をホルダーに装着する際の形状が安定しないことから、容器本体に設けられた注出口部をホルダーのU字状の切欠き係止部に係止する操作に手間がかかると共に、例えば形状が安定しないまま容器本体を露出させた状態で、可撓性容器がホルダーに装着されると、全体の意匠性が損なわれることになる。
また、可撓性材料からなる容器本体を露出させることなくその全体をホルダーの内部に収容することによって、意匠性を向上させることが可能になると考えられるが、容器本体の全体をホルダーの内部に収容する場合には、ホルダーに設けられたU字状の切欠き係止部に、容器本体に設けられた注出口部を係止する操作を簡易に行えるようにすると共に、容器本体の全体をホルダーの内部にスムーズに収容できるようにするための工夫が必要である。
本発明は、容器本体に設けられた注出口部をU字状の係止切欠き部に係止する操作を簡易に行えるようにすると共に、容器本体の全体をホルダーの内部にスムーズに収容して、全体の意匠性を向上させることのできる可撓性容器用ホルダーを提供することを目的とする。
本発明は、可撓性材料を用いて形成され、上端部に内容液を吐出させるディスペンサーが装着される注出口部が設けられた可撓性容器と、組み合わせて用いる可撓性容器用ホルダーであって、前記可撓性容器の前記注出口部の外周部分には、外側に円環状に張り出して、二段の張出しフランジが、上下に間隔をおいて設けられており、当該可撓性容器用ホルダーは、前記可撓性容器の容器本体が収容される筒状収容部と、前記注出口部の前記張出しフランジが係止されるU字状切欠き係止部を天板部に備えると共に、前記筒状収容部の上端部外周面に沿ってスライドして前記筒状収容部の上端部に着脱可能に一体として取り付けられる、スライドキャップ部とを含んで構成されており、前記筒状収容部の上端部外周面は、前記筒状収容部の上端開口面を挟んだ両側に互いに平行に配置された、一対のスライド外側面を備えており、前記スライドキャップ部は、前記一対のスライド外側面の外幅と同様の内幅で互いに平行に配置された、一対のスライド内側面を備える内周面形状を有していると共に、前記天板部の前記U字状切欠き係止部への導入部が形成された一辺部の下方の側面領域が、側部開口面となっており、前記スライドキャップ部をスライドさせながら装着し、前記筒状収容部の前記一対のスライド外側面と前記スライドキャップ部の前記一対のスライド内側面とを重ね合わせた状態で、前記U字状切欠き係止部に係止した前記注出口部を前記天板部から上方に突出させて、前記可撓性容器の容器本体の全体が、前記スライドキャップ部の前記天板部によって上端開口面が覆われた前記筒状収容部の内部に収容される可撓性容器用ホルダーを提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の可撓性容器用ホルダーによれば、容器本体に設けられた注出口部をU字状の係止切欠き部に係止する操作を簡易に行えるようにすると共に、容器本体の全体をホルダーの内部にスムーズに収容して、全体の意匠性を向上させることができる。
本発明の好ましい第1実施形態に係る可撓性容器用ホルダーに、可撓性容器である袋容器を装着した状態の斜視図である。 本発明の好ましい第1実施形態に係る袋容器用ホルダーの分解斜視図である。 スライドキャップ部をスライドさせながら筒状収容部に装着する操作を例示する斜視図である。 スライドキャップ部の上面図である。 本発明の好ましい第1実施形態に係る可撓性容器用ホルダーと組み合わせて用いる、可撓性容器である袋容器を例示する側面図である。 (a)は、可撓性容器である袋容器の上端部に取り付けられる注出口部材の斜視図、(b)は側面図である。 可撓性容器である袋容器の、注出口部材が取り付けられた上端部分の斜視図である。 スライドキャップ部をスライドさせながら筒状収容部に装着する、他の操作を例示する斜視図である。 本発明の好ましい第2実施形態に係る袋容器用ホルダーの要部分解斜視図である。 スライドキャップ部の側部開口面側から見た斜視図である。 本発明の好ましい第2実施形態に係る袋容器用ホルダーと組み合わせて用いる可撓性容器の斜視図である。 袋容器用ホルダーの他の形態を例示する分解斜視図である。
図1~図3に示す本発明の好ましい第1実施形態に係る可撓性容器用ホルダー10は、可撓性容器として、好ましくは可撓性を備えるシート材料を用いて形成された袋容器20を装着した状態で、袋容器20と組み合わせて用いられる(図3参照)。袋容器20は、内容液を収容する袋本体(容器本体)21の上端部を形成する天面部24に、ディスペンサー(吐出具)として例えばポンプディスペンサー30が取り付けられて、ポンプディスペンサー付きの袋容器(図5参照)として用いられる。第1実施形態の可撓性容器用ホルダー10は、袋容器20に取り付けられたポンプディスペンサー30の押圧操作部であるノズルヘッド33を押し下げて、内容液を吐出させる際に、押し下げ力を支持するための支持部材として用いることができる。また、第1実施形態の袋容器用ホルダー10は、可撓性を有する軟質の柔らかいシート材料を用いて形成された、形状が安定しない袋容器20の袋本体21を、これの全体を覆うようにして内部に収容することで、意匠性を向上させると共に、袋本体21の全体を覆うようにして内部に収容する場合でも、袋本体21に設けられた注出口部22をU字状切欠き係止部15に係止する操作を、簡易に行えるようにする機能を備えている。
そして、第1実施形態の可撓性容器用ホルダー10は、可撓性材料として、好ましくは可撓性を備えるシート材料を用いて形成され、上端部となる天面部24に、内容液を吐出させるポンプディスペンサー30(図5参照)が装着される注出口部(口首部)22が設けられた袋容器20と、組み合わせて用いるホルダーである。可撓性容器である袋容器20の注出口部22の外周部分には、外側に円環状に張り出して、二段の張出しフランジ22a,22bが、上下に間隔をおいて設けられている。可撓性容器用ホルダー10は、袋容器20の袋本体21が収容される筒状収容部11と、注出口部(口首部)22の張出しフランジ22a,22bが係止されるU字状切欠き係止部15を天板部16に備えると共に、筒状収容部11の上端部外周面に沿ってスライドして筒状収容部11の上端部に着脱可能に一体として取り付けられる、スライドキャップ部14とを含んで構成されている。筒状収容部11の上端部外周面は、筒状収容部11の上端開口面11aを挟んだ両側に互いに平行に配置された、一対のスライド外側面12を備えている。スライドキャップ部14は、一対のスライド外側面12の外幅と同様の内幅で互いに平行に配置された、一対のスライド内側面17を備える内周面形状を有していると共に、天板部16のU字状切欠き係止部15への導入部15aが形成された一辺部の下方の側面領域が、側部開口面14aとなっている。スライドキャップ部14をスライドさせながら装着し、筒状収容部11の一対のスライド外側面12とスライドキャップ部14の一対のスライド内側面17とを重ね合わせた状態で、U字状切欠き係止部15に係止した注出口部22を天板部16から上方に突出させて、袋容器20の袋本体21の全体が、スライドキャップ部14の天板部16によって上端開口面11aが覆われた筒状収容部11の内部に収容されるようになっている(図1参照)。
また、第1実施形態では、筒状収容部11の一対のスライド外側面12の各々の下端縁部に沿って、スライドキャップ部14のスライド方向を案内する線状ガイド部12aが、上端開口面11aと平行に延設して設けられており、スライドキャップ部14の一対のスライド内側面17の各々の下端縁部に沿って、線状ガイド部12aに案内される線状被ガイド部17aが、天板部16と平行に延設して設けられている。
さらに、第1実施形態では、スライドキャップ部14の天板部16に設けられたU字状切欠き係止部15の周縁部分は、二段に配置された係止フランジ19a,19bを有する二段構造を備えており、袋容器20の注出口部22は、二段の係止フランジ19a,19bの各々に係止される二段の張出しフランジ22a,22bを備えている。
第1実施形態では、可撓性容器用ホルダー10と組み合わせて用いる可撓性容器である袋容器20は、図5に示すように、可撓性を備える軟質の柔らかいシート材料を用いて形成された袋本体21と、袋本体21の上端部に設けられた注出口部(口首部)22とを含んで構成されている。袋容器20の上端部は、袋本体21の好ましくは天面シート24aによる天面部24によって形成されている。注出口部(口首部)22は、袋容器20の上端部を形成する袋本体21の天面部24に、注出口部材23(図6(a)、(b)参照)を取り付けることによって、袋容器20の上端部に設けられている。袋本体21の天面部24による袋容器20の上端部には、注出口部材23による注出口部22を介して、ポンプディスペンサー30を取りけることができる。
袋本体21は、例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)といったポリオレフィン樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)などのポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂等からなる合成樹脂製のフィルム材シート、合成樹脂製のフィルムとアルミニウム等の金属との積層体からなるフィルム材シート、或いは合成樹脂製のフィルムにアルミニウム等の金属を蒸着したフィルム材シート等、又はこれらの組み合わせからなる単層、若しくは多層の積層シートによって形成されているが、これらに制限されるものではない。第1実施形態では、公知の各種の方法により、天面シート24aと側面シート25aと底面シート26aとを接合することで、天面シート24aによる天面部24と、側面シート25aによる側面部25と、底面シート26aによる底面部26とを含む、有底及び有天の縦長筒状の袋本体21が形成されている。
なお、袋本体21は、側面部を構成する正面シートの側部と背面シートの側部との間に2つ折りされた側面シートを挟み込むことによって形成される、ガセット形状等を備える袋本体であっても良い。また、袋本体21は、天面シートや底面シートを含むものである必要は必ずしも無く、パウチ形状等を備える袋本体であっても良い。
袋本体21の天面シート24aによる天面部24に取り付けられる注出口部材23は、図6(a)、(b)に示すように、例えばPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等のポリオレフィン樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)などのポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ乳酸等の合成樹脂からなる公知の射出成形品であって、円筒形状の注出口部(口首部)22と、注出口部22の下端から外方に向かって平坦に延出する、好ましくは矩形状(正方形状を含む)の平面形状を備える接合プレート23aとを有している。注出口部材23は、注出口部22を、袋本体21の天面部24に設けられた貫通孔に挿通させるとともに、天面部24の下面に接合プレート23aの上面を接合することによって、袋本体21に取り付けられる(図5、図7参照)。
また、注出口部22の外周部分には、外側に円環状に張り出して、二段の張出しフランジ22a,22bが、上下に間隔をおいて設けられている。これらの二段の張出しフランジ22a,22bの間の部分の注出口部22は、張出しフランジ22a,22bよりも一回り小さな円形断面における、正方形状の接合プレート23aの各辺部に面した部分が直線状に面取りされた、略八角形の横断面形状を備える挿入スライド部22cとなっている。下段の張出しフランジ22aよりも下方部分、及び上段の張出しフランジ22bよりも上方部分の注出口部22は、挿入スライド部22cの面取りされた背向する一対の平行な面の間の横幅と同様の外径の、円筒形状の部分となっている。注出口部22における上段の張出しフランジ22bよりも上方の外周部分には、雄ネジ凸条22dが設けられている。この雄ネジ凸条22dに、ポンプディスペンサー30の固定用キャップ部31(図5参照)を螺着することにより、ポンプディスペンサー30を、注出口部材23による注出口部22を介して袋本体21の天面部24に、取り付けることができるようになっている。
ポンプディスペンサー30は、例えば実開平6-39752号公報に記載のポンプ式吐出容器に使用したものと同様の構成を備える、ポンプ式のディスペンサーを用いることができる。ポンプディスペンサー30は、固定用キャップ部31、ポンプハウジング(図示せず)、吸上げ筒部(図示せず)、ノズルヘッド33等を備えている。固定用キャップ部31は、内側面に雌ネジ凸条が形成された円筒状部分を有しており、上述のように、外周部分に雄ネジ凸条22dが形成された注出口部材23による注出口部22に螺着することによって、ポンプディスペンサー30を袋本体21の天面部24に取り付け可能となっている。
ポンプディスペンサー30のポンプハウジングは、内部に設けられたポンプ室を拡縮するピストン(図示せず)、ポンプ室と連通可能な吐出通路を備えるステム(図示せず)、ボール弁(図示せず)等を備える公知のものであり、ポンプハウジングから外部に突出するステムの端部には、ステムの吐出通路と連通するノズル部33aを備えたノズルヘッド(押圧操作部)33が装着されている。ポンプディスペンサー30のポンプハウジングによる吐出機構では、ノズルヘッド33を押し下げることにより、ステムが往動してピストンが下降すると、そのピストンによって圧縮されたポンプ室内の内容液が、ステム内の吐出通路を経てノズル部33aから吐出される。他方、内容液の吐出後に、バネ等の付勢力等によりステムが復動すると、袋本体21に収容された内容液が、吸上げ筒部を介して、ポンプハウジング内の減圧されたポンプ室に吸い込まれる。このようなノズルヘッド33への押圧操作を所定回数行うことによって、必要量の内容液を袋本体21から吸い上げて、ノズル部33aを介して吐出させることができるようになっている。
第1実施形態では、上端部に注出口部23が設けられた可撓性容器である上述の袋容器20と、組み合わせて用いる可撓性容器用ホルダー10は、図1~図3に示すように、袋容器20の袋本体21が収容される筒状収容部11と、筒状収容部11の上端部に着脱可能に取り付けられるスライドキャップ部14とを含んで構成されている。
筒状収容部11は、例えばPP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)、アクリル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PCT(ポリシクロへキシレン・ジメチレン・テレフタレート)などのポリエステル樹脂、SAN(スチレンアクリロニトリルコポリマー)等の合成樹脂からなる射出成形品となっており、好ましくは一辺部の長さが50~75mm程度の大きさの、矩形状(正方形状を含む)の平面形状を備えている。また筒状収容部11は、好ましくは袋容器20の袋本体21の横断面形状よりも大きな、中空の矩形状(正方形状を含む)の横断面形状を有している。また筒状収容部11は、底面部が開口面となった底抜き形状を備えると共に、上端部に上端開口面11aを備えており、四方の側面板11b、11c、11dを矩形環状に連設させた角筒形状を有している。また筒状収容部11は、袋容器20の袋本体21の底面部26による底部から天面部24までの高さと同様の、好ましくは165~175mm程度の高さ(角部脚部11eの下端から上端開口面11aまでの高さ、即ち角部脚部11eの下端から一対のスライド外側面12の上端までの高さ)を有するように形成されている。これらによって、筒状収容部11は、注出口部22を上端開口面11aよりも上方に突出させた状態で、袋本体21の全体を、筒状収容部11の内部に収容できるようになっている(図3参照)。
筒状収容部11を形成する四方の側面板11b、11c、11dは、背面部側面板11bと、一対の側面部側面板11cと、正面部側面板11dとを含んで形成されている。各々の側面板11b、11c、11dは、下端部から上方に向けて横幅を滑らかに減少させた、縦長の等脚台形状の正面形状を有している。筒状収容部11の下端部には、四方の側面板11b、11c、11dが接合される4箇所の角部分から下方に突出して、角部脚部11eが設けられている。これらの角部脚部11eを載置面に載置することによって、スライドキャップ部14に注出口部22を係止して袋容器20が収容されている可撓性容器用ホルダー10を、安定した状態で載置面から立設させると共に、ポンプディスペンサー30のノズルヘッド33への押圧力を、可撓性容器用ホルダー10によって安定した状態で支持させることが可能になる。
第1実施形態では、四方の側面板11b、11c、11dのうちの背面部側面板11bの上端部は、他の三方の側面板11c、11dの上端部よりも、僅かに高い位置まで延設して設けられている。背面部側面板11bの上端部は、後述するスライドキャップ部14が筒状収容部11の上端部に一体として装着された際に、スライドキャップ部14の側部開口面14aを閉塞する閉塞板部11fとして機能する。背面部側面板11bの上端部による閉塞板部11fの上縁部からさらに上方に突出して、スライドキャップ部14の天板部16に形成されたU字状切欠き係止部15への導入部15aを閉塞する、導入部閉塞部11gが設けられている。導入部閉塞部11gは、U字状切欠き係止部15への導入部15aを挟んで両側に配置された、二段構造の係止フランジ19a,19bの端面も同時に覆うことができるように、閉塞板部11fの上縁部の両端部を除いたこれらの両端部の間の部分に設けられている。
また、第1実施形態では、筒状収容部11の上端部外周面を構成する、四方の側面板11b、11c、11dのうちの一対の側面部側面板11cの上端部に、筒状収容部11の上端開口面11aを挟んだ両側に互いに平行に配置された、一対のスライド外側面12が形成されている。スライド外側面12は、一対の側面部側面板11cの各々の上端部外側面において、段部11hを介してこれらの下方部分よりも当該側面部側面板11cの厚さ方向内面側に一段低くなるように形成された、横長矩形形状を備える平坦な面として設けられている。また、本実施形態では、これらの横長矩形形状のスライド外側面12には、段部11hが形成された各々の下端縁部に沿って、スライドキャップ部14のスライド方向を案内する凹溝状の線状ガイド部12aが、上端開口面11aと平行に直線状に延設して、側面部側面板11cの上端部の横幅方向の全長に亘って設けられている。
一対の側面部側面板11cの上端部に各々設けられたスライド外側面12には、後述するスライドキャップ部14を筒状収容部11の上端部に一体として取り付ける際に、スライドキャップ部14の一対のスライド内側面17が、当該スライド外側面12に沿って、当該スライド外側面12に重ね合わされるまでスライド移動する。一対のスライド外側面12の各々の下端縁部に設けられた線状ガイド部12aには、後述するスライドキャップ部14の一対のスライド内側面17の各々の下端縁部に設けられた線状被ガイド部17aが係止される。これによって、線状ガイド部12aの方向に案内させながら、スライドキャップ部14のスライド内側面17を、筒状収容部11の上端部のスライド外側面12に沿って、安定した状態でスライド移動させることが可能になる。
さらに、第1実施形態では、四方の側面板11b、11c、11dのうちの正面部側面板11dの上端部に、側面部側面板11cの段部11hと同様の高さ位置に設けられた段部11iを介して、これの下方部分よりも当該正面部側面板11dの厚さ方向内面側に一段低くなるように形成された、横長矩形形状の平坦な重合せ外側面11jが形成されている。この重合せ外側面11jには、後述するスライドキャップ部14が筒状収容部11の上端部に一体として取り付けられた際に、スライドキャップ部14の正面部側板部14cが、密着するようにして重ね合わされる。
さらにまた、第1実施形態では、筒状収容部11は、上述のように、角部脚部11eの下端から一対のスライド外側面12の上端までの高さが、袋容器20の袋本体21の底面部26による底部から注出口部22の下段の張出しフランジ22aの上面までの高さと、同様の高さを備えるように形成されている。これによって、後述するように、袋容器20の袋本体20が筒状収容部11に予め収容されている場合に、スライドキャップ部14を筒状収容部11の上端部に対して横方向にスライド移動させて、U字状切欠き係止部15に注出口部22を押し込む際に、スライドキャップ部14の位置合わせをスムーズに行うことが可能になって、スライドキャップ部14を自然な動作で横方向にスライド移動させるだけの操作によって、注出口部22を、U字状切欠き係止部15に納めた状態で容易に係止することが可能になる。
また、第1実施形態では、筒状収容部11は、上述のように、角部脚部11eの下端から一対のスライド外側面12の上端までの高さが、袋容器20の袋本体21の底面部26による底部から注出口部22の下段の張出しフランジ22aの上面までの高さと同様の、好ましくは165~175mm程度の高さを有するように形成されており、筒状収容部11の上端(一対のスライド外側面12の上端)から2~8mm下方の領域の内周面から、0.5~2mmの高さで内側に突出して、周方向に延設する内リブ11kが設けられている。これによって、袋容器20の袋本体21が筒状収容部11に収容された際に、内リブ11kが設けられた高さ位置、又は内リブ11kに近接する高さ位置に、袋本体21の上端部に接合された注出口部材23の接合プレート23aが配置されることで、筒状収容部11の内部で袋本体21が所定の方向を向くように、袋本体21をスムーズに案内することが可能になる。
筒状収容部11と共に可撓性容器用ホルダー10を構成するスライドキャップ部14は、筒状収容部11と同様に、例えばPP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)、アクリル、ポリエステル、PCT(ポリシクロへキシレン・ジメチレン・テレフタレート)、SAN(スチレンアクリロニトリルコポリマー)等の合成樹脂からなる射出成形品となっており、好ましくは一辺部の長さが50~75mm程度の大きさの、矩形状(正方形状を含む)の平面形状を備えている。スライドキャップ部14は、図2~図4に示すように、筒状収容部11の上端開口面11aよりも一回り大きな、矩形状(正方形状を含む)の平面形状を備える天板部16と、天板部16の三方の辺部から天板部16に対して垂直下方に延設する、横長矩形形状を有する一対の側面部側板部14b及び正面部側板部14cとを含んで形成されている。これらの側板部14b、14cが下方に延設していない残りの一辺部の下方の側面領域は、側部開口面14aとなっている。これらによって、スライドキャップ部14は、下端面及び側部開口面14aが開口していると共に、筒状収容部11のスライド外側面12の縦幅と同様の高さを備える、箱形形状を有するように成形されている。
ここで、スライドキャップ部14の一対の側面部側板部14bは、互いに平行に配置されて設けられており、これらの側面部側板部14bの互いに対向する内側面が、筒状収容部11の上端部の一対のスライド外側面12の外幅と同様の内幅で平行に配置された、一対のスライド内側面17となっている。各々のスライド内側面17は、スライド外側面12と同様の大きさ及び形状の、横長矩形形状を備える平坦な面として設けられている。また各々のスライド内側面17には、これの下端縁部に沿って、突リブ状の線状被ガイド部17aが、天板部16と平行に直線状に延設して、側面部側板部14bの横幅方向の全長に亘って設けられている。線状被ガイド部17aは、上述のように、スライドキャップ部14を筒状収容部11の上端部に一体として取り付ける際に、筒状収容部11のスライド外側面12の線状ガイド部12aに係止される。これによって、スライドキャップ部14のスライド内側面17を、筒状収容部11の上端部のスライド外側面12に沿って、線状ガイド部12aの方向に案内させながら安定した状態でスライド移動させることが可能になる。
また、第1実施形態では、スライドキャップ部14の側面部を構成する一対の側面部側板部14bの各々の外側面に、間隔をおいて平行に配置されて縦方向に延設する、複数の滑止めリブ14dが、好ましくはローレット加工を施すことによって形成されている。本実施形態では、滑止めリブ14dは、例えば8~12mm程度の間隔をおいて設けられていることにより、幅広ローレットを形成している。各々の側面部側板部14bの外側面に、複数の滑止めリブ14dが設けられていることにより、例えばスライドキャップ部14を横方向にスライド移動させる際に、指の腹部が滑り止めリブ14dにひっかかることで、スムーズなスライド移動が可能になる。また複数の滑止めリブ14dが幅広ローレットを形成していることにより、例えばスライドキャップ部14を下方にスライド移動させる際に、指の腹部が滑り止めリブ14dの間の平らな部分に大きな接触面積で接触することで、相当の摩擦力を確保して、袋容器20が重たい場合であっても、手から滑らせることなくスライドキャップ部14のスムーズなスライド移動が可能になる。
スライドキャップ部14の正面部側板部14cは、一対の側面部側板部14bの側部開口面14aとは反対側の側縁部を連結して、これらの間の部分を仕切るようにして設けられる板状の部分となっている。正面部側板部14cは、筒状収容部11の正面部側面板11dの上端部に形成された重合せ外側面11jと、同様の大きさ及び形状を備えており、上述のように、スライドキャップ部14を筒状収容部11の上端部に一体として取り付けた際に、筒状収容部11の重合せ外側面11jの外側に密着するようにして重ね合わされる。
そして、第1実施形態では、スライドキャップ部14の天板部16には、下方の側面領域が側部開口面14aとなっている残りの一辺部から、これとは反対側の正面部側板部14cが設けられた対向辺部に向けてU字形状に切り込まれた、U字状切欠き係止部15が設けられている。U字状切欠き係止部15は、下方が側部開口面14aとなっている一辺部の中央部分に、当該U字状切欠き係止部15への導入部15aを開放させると共に、天板部16の中央部を超えて対向辺部側の領域に至るまで、切り込まれた状態で設けられている。U字状切欠き係止部15は、対向辺部側の端部が湾曲凹状に曲折した曲折端部15bとなっており、この曲折端部15bに袋容器20の注出口部22が至るまで、スライドキャップ部14を注出口部22に押し込んだ際に、注出口部22は、天板部16の中央部分に配置された状態で、U字状切欠き係止部15に係止されて納められるようになっている(図1)。
第1実施形態では、注出口部22がU字状切欠き係止部15の曲折端部15bに至って納められる領域が、U字状切欠き係止部15における奥部収納部15cとなっている。また本実施形態では、U字状切欠き係止部15において注出口部22が納められる奥部収納部15cよりも導入部15a側の部分には、U字状切欠き係止部15の両側の側縁部から内側に各々突出して、乗越えリブ15dが設けられている。U字状切欠き係止部15の導入部15aから挿入されて、後述するストレートガイド部15eによって案内されて乗越えリブ15dに至った袋容器20の注出口部22は、乗越えリブ15dを乗り越えることによって、適度なクリック感を伴いながら、U字状切欠き係止部15の奥部収納部15cに、係止された状態で納められることになる。
また、第1実施形態では、U字状切欠き係止部15は、注出口部22が係止された状態で納められる奥部収納部15cよりも導入部15a側の部分である、乗越えリブ15dよりも導入部15a側の部分に、両側の側縁部が注出口部22の横幅と同様の間隔をおいて平行に延設する、ストレートガイド部15eを備えている。本第1実施形態では、後述するように、注出口部22に設けられた二段の張出しフランジ22a,22bが、U字状切欠き係止部15の周縁部分に二段に配置された係止フランジ19a,19bの各々に、上方から係止されるようになっている。ストレートガイド部15eは、注出口部22の横幅と同様の間隔として、注出口部22に設けられた二段の張出しフランジ22a,22bの間の部分の、略八角形の横断面形状を備える挿入スライド部22c(図6(a)、(b)参照)における、直線状に面取りされた背向する一対の平行な面の間の横幅と同様の間隔をおいて、平行に延設して設けられている。
これによって、袋容器20の注出口部22は、斜めに倒れた状態で挿入されるのを回避しつつ、挿入スライド部22cにおける背向する一対の平行な面をストレートガイド部15eの側縁部に各々沿わせるようにして案内させながら、奥部収納部15cに至るまで、安定した状態で誘導されてスライド移動するようになっている。このような観点から、U字状切欠き係止部15のストレートガイド部15eは、奥部収納部15cから導入部15a側に向けて、注出口部22の横幅の50%以上の長さ領域に設けられていることが好ましく、80%以上の長さ領域に設けられていることが更に好ましい。また、U字状切欠き係止部15のストレートガイド部15eは、奥部収納部15cから導入部15a側に向けて、10mm以上の長さ領域に設けられていることが好ましく、15mm以上の長さ領域に設けられていることが更に好ましい。
さらに、第1実施形態では、スライドキャップ部14の天板部16に設けられたU字状切欠き係止部15の周縁部分は、上述のように、二段に配置された係止フランジ19a,19bを備える二段構造を有している。すなわち、本実施形態では、天板部16におけるU字状切欠き係止部15の周縁部に沿った、U字状切欠き係止部15の外周の例えば3~5mm程度の幅の帯状領域が、下段の係止フランジ19aとして機能するようになっている。また、下段の係止フランジ19aと同様の帯状形状を備える上段の係止フランジ19bを、これの外周縁部から下方に折れ曲がって設けられた支持脚部19cを介して、天板部16におけるU字状切欠き係止部15の外周部分に支持させることで、下段の係止フランジ19aの上方に重ねるようにして配置する。これらによって、下段の係止フランジ19aの上方に、これと同様の帯状形状を備える上段の係止フランジ19bが、注出口部22の挿入スライド部22cの高さ(二段の張出しフランジ22a,22bの間の間隔)と同様の間隔おいて並べて配置された、二段構造の係止フランジ19a,19bが天板部16に設けられることになる。
第1実施形態では、二段に配置されたこれらの係止フランジ19a,19bは、同様の形状を備えており、各々の係止フランジ19a,19bが、U字状切欠き係止部15の周縁部分を構成している。また少なくとも上段の係止フランジ19bは、これらの内側に、各々、U字状切欠き係止部15の奥部収納部15cや、乗越えリブ15dや、導入部15aと乗越えリブ15dとの間のストレートガイド部15eを備えている。さらに、少なくとも上段の係止フランジ19bには、U字状切欠き係止部15の乗越えリブ15dよりも奥側の奥部収納部15cの周縁部に、ストレートガイド部15eの周縁部よりも一段高くなった、乗上げ段部15fが設けられている。乗上げ段部15fには、乗越えリブ15dよりも導入部15a側に設けられたスロープ部15gを介して、注出口部22の少なくとも上段の張出しフランジ22bが乗り上げた状態で、注出口部22が、奥部収納部15cに係止された状態で納められるようになっている。少なくとも上段の係止フランジ19bの乗越えリブ15dよりも奥側の奥部収納部15cの周縁部に、乗上げ段部15fが設けられていることより、注出口部22の少なくとも上段の張出しフランジ22bを、より安定した状態で、奥部収納部15cの上段の係止フランジ19bに係止することが可能になる。
また、これらの二段の係止フランジ19a,19bには、注出口部22に設けられた好ましくは二段の張出しフランジ22a,22bが、各々係止されても良い。すなわち、上段の係止フランジ19bには、上段の張出しフランジ22bが、上方から係止されると共に、下段の係止フランジ19aには、下段の張出しフランジ22aが、上方から係止される。またこれによって、二段の張出しフランジ22a,22bの間の挿入スライド部22cは、上段の係止フランジ19bによるU字状切欠き係止部15の周縁部によって、背向する一対の平行な面の方向が規制された状態で、乗上げ段部15fに向けてより安定した状態でスライド移動することが可能になる。
スライドキャップ部14の天板部16に設けられたU字状切欠き係止部15の周縁部分が、二段に配置された係止フランジ19a,19bを有する二段構造を備えていることにより、U字状切欠き係止部15の誤った位置に注出口部22の張出しフランジ22a,22bが挿入されるのを回避して、U字状切欠き係止部15の奥部収納部15cまで、袋容器20の注出口部23をスムーズに誘導することが可能になる。
上述の構成を備える可撓性容器用ホルダー10に、袋容器20を取り付けるには、例えば図3に示すように、筒状収容部11の上端部にスライドキャップ部14を一体として装着するのに先立って、袋容器20の袋本体21を、注出口部22を筒状収容部11の上端開口面11aよりも上方に突出させた状態で、上端開口面11aから筒状収容部11の内部に収容する。筒状収容部11は、袋容器20の袋本体21の高さと略同様の高さを有すると共に、底抜き形状を備えているので、袋容器20の袋本体21を、筒状収容部11を載置した載置面に着底させることによって、筒状収容部11の上端開口面11aよりも注出口部22を所定の高さで上方に突出させた状態で、筒状収容部11の内部に収容することができる。
ここで、第1実施形態では、袋容器20の袋本体21の天面部24の下面には、図7に示すように、注出口部材23の接合プレート23aが接合されており、接合プレート23aは、筒状収容部11の上端開口面11aの例えば正方形状の平面形状よりも一回り小さな、正方形状の平面形状を有している。これによって、袋容器20の袋本体21を、上端開口面11aから筒状収容部11の内部に収容する際に、袋本体21の上端部の方向を簡易に規制することが可能になる。例えば、袋本体21が筒状収容部11に斜めに挿入された場合でも、好ましくは袋本体21の上端部に取り付けられた、注出口部22の挿入スライド部22cの背向する一対の平行な面が、筒状収容部11の上端部のスライド外側面12と平行な方向に沿うように、袋本体21の上端部をスムーズに位置決めすることが可能になる。特に、第1実施形態では、筒状収容部11の上端(一対のスライド外側面12の上端)から2~8mm下方の領域の内周面から、0.5~2mmの高さで内側に突出して、周方向に延設する内リブ11kが設けられている(図2参照)。これによって、袋容器20の袋本体21が筒状収容部11に収容された際に、内リブ11kが設けられた高さ位置、又は内リブ11kに近接する高さ位置に、注出口部材23の接合プレート23aが配置されるようになっているので、例えば袋本体21が筒状収容部11に斜めに挿入された場合でも、接合プレート23aの方向をより効果的に規制して、袋本体21の上端部をさらにスムーズに位置決めすることが可能になる。
袋容器20の袋本体21を筒状収容部11の内部に収容したら、スライドキャップ部14をスライドさせながら、筒状収容部11の上端部に一体として取り付ける。すなわち、図3に示すように、スライドキャップ部14の側部開口面14aを、筒状収容部11の正面部側面板11dの上端部に設けられた重合せ外側面11jに対向させると共に、一対のスライド内側面17の各々の下端縁部に設けられた線状被ガイド部17aを、筒状収容部11の一対のスライド外側面12の各々の下端縁部に設けられた線状ガイド部12aに係止して案内させながら、両側のスライド内側面17を両側のスライド外側面12に沿って各々重ね合わせるようにして、スライドキャップ部14を筒状収容部11の上端部に対して横方向にスライド移動させる。スライドキャップ部14を横方向にスライド移動させる際に、袋容器20の注出口部22は、筒状収容部11の上端開口面11aよりも所定の高さで上方に突出した状態となっているので、二段の張出しフランジ22a,22bの高さ位置を適宜調整して、上段の張出しフランジ22bが上段の係止フランジ19bに、下段の張出しフランジ22aが下段の係止フランジ19aに各々上方から係止されるようにしながら、注出口部22を、導入部15aを介してU字状切欠き係止部15の内側に導入する。
しかる後に、スライドキャップ部14を横方向にさらにスライド移動させて、スライドキャップ部14の側部開口面14aが、筒状収容部11の背面部側面板11bの上端部の閉塞板部11fに至ると、側部開口面14aは、閉塞板部11fによって覆われて、閉塞されることになると共に、U字状切欠き係止部15への導入部15aや、導入部15aを挟んで両側に配置された二段構造の係止フランジ19a,19bの端面は、閉塞板部11fの上縁部からさらに上方に突出して設けられた導入部閉塞部11gによって覆われて、閉塞されることになる。またこれによって、注出口部22は、U字状切欠き係止部15に押し込まれ、乗越えリブ15dを乗り越えて、奥部収納部15cの納められた状態で係止されると共に、天板部16の中央部分に配置された状態となる。
これらによって、第1実施形態によれば、スライドキャップ部14をスライドさせながら筒状収容部11の上端部に装着し、筒状収容部11の一対のスライド外側面12とスライドキャップ部14の一対のスライド内側面17とを重ね合わせた状態とすることで、U字状切欠き係止部15に係止した注出口部22を天板部24から上方に突出させて、袋容器20の袋本体21の全体が、スライドキャップ部14の天板部16によって上端開口面11aが覆われた筒状収容部11の内部に収容されることになる。
袋本体21の全体が筒状収容部11の内部に収容された袋容器20の、天板部16から上方に突出する注出口部22には、上述の構成を備えるポンプディスペンサー30が、着脱可能に装着されて用いられる。ポンプディスペンサー30のノズルヘッド33に負荷される押圧力は、スライドキャップ部14と筒状収容部11とが一体となった可撓性容器用ホルダー10によって、支持されることになる。
また、第1実施形態では、可撓性容器用ホルダー10に袋容器20を取り付ける操作は、図8に示すように、スライドキャップ部14のU字状切欠き係止部15に注出口部22を押し込むことにより係止して、袋容器20をスライドキャップ部14から吊り下げるようにした状態で、上端開口面11aを介して上方から筒状収容部11の内部に袋本体21を挿入することによって行うこともできる。すなわち、スライドキャップ部14の一対のスライド内側面17を、筒状収容部11の一対のスライド外側面12に各々重ね合わせるようにしながら、袋容器20を吊り下げたスライドキャップ部14を、筒状収容部11の上端部のスライド外側面12に沿って、下端縁部に設けられた線状被ガイド部17aが、スライド外側面12の下端縁部に設けられた線状ガイド部12aに係止されるまで下方にスライド移動させる。スライド内側面17が形成されたスライドキャップ部14の一対の側面部側板部14bは、一方の側縁部が側部開口面14aと各々連接していることにより、外側に広がるようにして弾性変形可能となっている。これによって、突リブ状の線状被ガイド部17aをスライド外側面12に乗り上げさせながら、スライドキャップ部14をスライド外側面12に沿って、下方にスライド移動させることが可能になる。
線状被ガイド部17aが、筒状収容部11のスライド外側面12の線状ガイド部12aに係止されるまで、スライドキャップ部14を下方にスライドさせることにより、スライドキャップ部14の側部開口面14aは、筒状収容部11の背面部側面板11bの上端部による閉塞板部11fによって閉塞されることになる。また袋容器20の袋本体21の全体が、U字状切欠き係止部15に係止した注出口部22を天板部24から上方に突出させた状態で、スライドキャップ部14の天板部16によって上端開口面11aが覆われた筒状収容部11の内部に収容されることになる。
さらに、第1実施形態では、可撓性容器用ホルダー10に袋容器20を取り付ける操作は、スライドキャップ部14のU字状切欠き係止部15に注出口部22を押し込むことにより係止して、袋容器20をスライドキャップ部14から吊り下げるようにした状態で、上端開口面11aを介して上方から筒状収容部11の内部に袋本体21を挿入すると共に、スライド内側面17の下端縁部に設けられた線状被ガイド部17aが、スライド外側面12の下端縁部に設けられた線状ガイド部12aに係止されるまで、スライドキャップ部14をスライド外側面1に沿って斜め下方にスライド移動させることによって行うこともできる。また、可撓性容器用ホルダー10に袋容器20を取り付ける操作は、例えば袋容器20の袋本体21を筒状収容部11の内部に半分程度挿入した状態で、注出口部22をスライドキャップ部14のU字状切欠き係止部15に押し込むことにより係止して、袋容器20にスライドキャップ部14を取り付けた状態で、スライド内側面17の下端縁部に設けられた線状被ガイド部17aが、スライド外側面12の下端縁部に設けられた線状ガイド部12aに係止されるまで、スライドキャップ部14をスライド外側面1に沿ってスライド移動させることによって行うこともできる。
これらによって、第1実施形態によれば、袋本体21に設けられた注出口部22をU字状の係止切欠き部15に係止する操作を、簡易に行えるようにすることが可能になると共に、袋本体21の全体をホルダー10の内部にスムーズに収容して、全体の意匠性を向上させることが可能になる。
また、第1実施形態では、筒状収容部11は、可撓性を備えるシート材料を用いて形成された袋容器20の袋本体21の全体を覆って設けられており、筒状収容部11は、保形剛性を備える四方の側面板11b、11c、11dによって形成されているので、これらの四方の側面板11b、11c、11dの好ましくは全体を覆って、例えば加飾シートを取り付けることにより、筒状収容部11の外周面に立体加飾模様を施して、加飾性や意匠性に優れた製品として可撓性容器用ホルダー10を形成することもできる。筒状収容部11の外周面に立体加飾模様を施すための加飾シートとして、例えば特願2017-181806に記載された、合成樹脂素材を用いて一体成形された、シート状基部と、シート状基部の表側の面から突出する立体加飾部とを含んで構成される加飾用シートを用いることができる。特願2017-181806に記載の加飾用シートは、シート状基部と立体加飾部とが、同一の合成樹脂素材を用いて形成されており、シート状基部は、湾曲可能な50~1000μmの厚さを備えている。立体加飾部は、中実の立体形状を備えており、突出方向先端部の、シート状基部の表側の面からの高さが、シート状基部の厚さ以上の高さとなっている。
このような加飾用シートは、射出成形によって立体模様をより厚く作製することが可能になるので、筒状収容部11の外周面に取り付けることにより、例えば立体模様の稜線がシャープなダイヤモンド調のブリリアントカットの乱反射による光表現が可能になる。これによって、筒状収容部11の外周面に、さらに多彩な凹凸模様を形成することが可能になると共に、立体模様に稜線がシャープな部分となだらかな部分の両者が混在する、多彩な表現を施すことが可能になる。またこれによって、ホルダー10の全周に、奥行感と輝度感を備える立体模様を表現することが可能になる。
さらに、第1実施形態では、筒状収容部11は、底面が開口面となった底抜き形状を備えているので、ホルダー10の内部に水が侵入しても、侵入した水を溜めることなく、速やかに水切りして排除することが可能になる。
図9は、本発明の好ましい第2実施形態に係る袋容器用ホルダー50の要部を示すものである。図9に示す第2実施形態の袋容器用ホルダー50は、上記の第1実施形態の袋容器用ホルダー10と略同様の構成を備えているが、スライドキャップ部のU字状切欠き係止部の周縁部分の係止フランジの形態、及び筒状収容部の上端部の形態が、上記の第1実施形態の袋容器用ホルダー10のものと相違している。なお、図9に示す第2実施形態の袋容器用ホルダー50に関して、上記の第1実施形態の袋容器用ホルダー10と異なる構成部分について主として説明し、同様の構成部分については同一の符号を付して説明を省略している。特に言及しない構成部分については、上記の第1実施形態の袋容器用ホルダー10に関する説明が適宜適用される。
第2実施形態に係る袋容器用ホルダー50は、第1実施形態の袋容器用ホルダー10と同様に、袋容器20の袋本体21が収容される筒状収容部51と、袋容器20の注出口部(口首部)22の張出しフランジ22a,22bが係止されるU字状切欠き係止部55を天板部56に備えると共に、筒状収容部51の上端部外周面に沿ってスライドして筒状収容部51の上端部に着脱可能に一体として取り付けられる、スライドキャップ部54とを含んで構成されている。筒状収容部51の上端部外周面は、筒状収容部51の上端開口面51aを挟んだ両側に互いに平行に配置された、一対のスライド外側面52を備えている。スライドキャップ部54は、図10にも示すように、一対のスライド外側面52の外幅と同様の内幅で互いに平行に配置された、一対のスライド内側面57を備える内周面形状を有していると共に、天板部56のU字状切欠き係止部55への導入部55aが形成された一辺部の下方の側面領域が、側部開口面54aとなっている。
筒状収容部51は、第1実施形態の袋容器用ホルダー10の筒状収容部11と同様に、四方の側面板11b、11c、11dを矩形環状に連設させた角筒形状を有しており、四方の側面板11b、11c、11dは、背面部側面板11bと、一対の側面部側面板11cと、正面部側面板11dとを含んでいる。また、筒状収容部51の上端部外周面を構成する一対の側面部側面板11cの上端部に、筒状収容部51の上端開口面51aを挟んだ両側に互いに平行に配置された、一対のスライド外側面52が形成されている。スライド外側面52は、一対の側面部側面板11cの各々の上端部外側面において、段部11hを介してこれらの下方部分よりも当該側面部側面板11cの厚さ方向内面側に一段低くなるように形成された、横長矩形形状を備える平坦な面として設けられている。また、第2実施形態では、これらの横長矩形形状のスライド外側面52に、背面部側面板11bの上端部による閉塞板部11fとの接続角部分に沿って、凹溝状の線状ガイド係止部51bが設けられている。凹溝状の線状ガイド係止部51bは、閉塞板部11fとは反対側に隣接して配置された凸状の線状マウンド部51cと共に、縦方向に直線状に延設して、スライド外側面52の縦幅方向の全長に亘って設けられている。
さらに、筒状収容部51の上端部外周面を構成する正面部側面板11dの上端部には、第1実施形態の袋容器用ホルダー10の筒状収容部11と同様に、側面部側面板11cの段部11hと同様の高さ位置に設けられた段部11iを介して、これの下方部分よりも当該正面部側面板11dの厚さ方向内面側に一段低くなるように形成された、横長矩形形状の平坦な重合せ外側面11jが形成されている。第2実施形態では、この重合せ外側面11jの下端縁部に沿った段部11iの中央部分を下方に凹状に切り欠くようにして、嵌込み凹部51dが形成されている。この嵌込み凹部51dには、被係合爪51eが配置されている。この被係合爪51eには、スライドキャップ部54が筒状収容部51の上端部に一体として装着された際に、スライドキャップ部54の正面部側板部54cの中央部分から下方に突出して設けられた嵌込み凸部54fの内側に配置された、係合爪54g(図10参照)が係合されることになる。
さらにまた、第2実施形態では、図9に示すように、第1実施形態の筒状収容部11と同様に、筒状収容部51の上端(一対のスライド外側面52の上端)から2~8mm下方の領域の内周面から、0.5~2mmの高さで内側に突出して、周方向に延設する内リブ11kが設けられている。これによって、袋容器として、好ましくは図11に示すような、袋本体21’の上端部に形成された環状シール部21a’が、正面側の側面シート25a’の上端縁部及び天面シート24a’の一方の端縁部をシールすると共に、背面側の側面シート25a’の上端縁部及び天面シート24a’の他方の端縁部をシールして形成されたシール部21b’,21b’を有しており、これらのシール部21b’,21b’が、上方に向けて凸となる台形状に屈曲している袋容器20’を用いた場合に、当該袋容器20’の袋本体21’を、筒状収容部51の内部に収容する際に、これらの台形状のシール部21b’,21b’の斜辺部21c’,21c’や、斜辺部21c’,21c’の下端接合角部21d’を、筒状収容部51の上端内側の内リブ11kに沿わせるようにすることが可能になる。これによって、筒状収容部51の内部で袋本体21’が所定の方向を向くように、袋本体21’をスムーズに案内することが可能になると共に、例えば筒状収容部51に袋本体21’が斜めに挿入された場合でも、袋本体21’の方向をより効果的に規制して、袋本体21’の上端部をさらにスムーズに位置決めすることが可能になる。
第2実施形態の袋容器用ホルダー50を構成するスライドキャップ部54は、図9及び図10に示すように、第1実施形態の袋容器用ホルダー10のスライドキャップ部14と同様に、天板部56と、天板部56の三方の辺部から天板部56に対して垂直下方に延設する、横長矩形形状を有する一対の側面部側板部54b及び正面部側板部54cとを含んで形成されている。これらの側板部54b、54cが下方に延設していない残りの一辺部の下方の側面領域は、側部開口面54aとなっている。スライドキャップ部54の一対の側面部側板部54bは、互いに平行に配置されて設けられており、これらの側面部側板部54bの互いに対向する内側面が、筒状収容部51の上端部の一対のスライド外側面52の外幅と同様の内幅で平行に配置された、一対のスライド内側面57となっている。また各々のスライド内側面57には、これの側部開口面54a側の端縁部に沿って、突リブ状の線状被ガイド係止部54dが、直線状に延設して、側面部側板部54bの縦幅方向の全長に亘って設けられている。線状被ガイド係止部54dは、スライドキャップ部54を筒状収容部51の上端部に一体として取り付ける際に、筒状収容部51のスライド外側面52の凹溝状の線状ガイド係止部51bに係止される。
また、スライドキャップ部54の正面部側板部54cには、これの中央部分に、縦幅方向に延設する帯状肉厚部54eが形成されていても良い。帯状肉厚部54eは、これの下端部が、正面部側板部54cの下端縁部よりも下方に突出していても良い。正面部側板部54c、又は帯状肉厚部54eの下方に突出する部分が、筒状収容部51の正面部側面板11dの上端部に形成された重合せ外側面11jの下端縁部の嵌込み凹部51dに嵌め込まれる、嵌込み凸部51fを形成している。嵌込み凸部51fの内側面には、重合せ外側面11jの嵌込み凹部51dに設けられた被係合爪51eに係合される、係合爪51gが形成されている。
そして、第2実施形態の袋容器用ホルダー50のスライドキャップ部54には、第1実施形態のスライドキャップ部14と同様に、天板部56における下方の側面領域が側部開口面54aとなっている一辺部から、これとは反対側の正面部側板部54cが設けられた対向辺部に向けてU字形状に切り込まれた、U字状切欠き係止部55が形成されている。U字状切欠き係止部55の周縁部分は、袋容器20,20’の注出口部22,22’に円環状に張り出して設けられた二段の張出しフランジ22a,22b,22a’,22b’(図7、図11参照)のうちの、上段の張出しフランジ22b,22b’が係止される、係止フランジ58を形成している。またU字状切欠き係止部55の周縁部分の係止フランジ58には、U字状切欠き係止部55の延設方向に延設するスペーサリブ59が、袋容器20,20’の注出口部22,22’の二段のフランジ22a,22b,22a’,22b’の上下の間隔に応じた突出高さで、下面から下方に突出して設けられている。
第2実施形態では、係止フランジ58は、U字状切欠き係止部55の周縁部分の例えば3~5mm程度の幅の帯状領域を、当該帯状領域の外周部分の段差スロープ部58aを介して持ち上げるようにすることで、天板部56の上面よりも1段高く配置された状態で設けても良い。係止フランジ58には、第1実施形態の係止フランジ19a,19bと同様に、これの内側に、U字状切欠き係止部55の奥部収納部55bや、乗越えリブ55cや、導入部55aと乗越えリブ55cとの間のストレートガイド部55dを備えている。また、係止フランジ58には、U字状切欠き係止部55の乗越えリブ55cよりも奥側の奥部収納部55bの周縁部に、ストレートガイド部55dの周縁部よりも一段高くなった、乗上げ段部55eが設けられている。乗上げ段部55eには、袋容器20,20’の注出口部22,22’をスライドキャップ部54のU字状切欠き係止部55の奥部収納部55bまで押し込んだ際に、乗越えリブ55cよりも導入部55a側に設けられたスロープ部55fを介して注出口部22,22’の上段の張出しフランジ22b,22b’が乗り上げた状態で、注出口部22、22’が、奥部収納部55bに係止された状態で納められるようになっている。
スペーサリブ59は、袋容器20、20’の注出口部22,22’を、上段の張出しフランジ22b,22b’を係止フランジ58に上方から係止しながらU字状切欠き係止部55に押し込んで行く際に、下端面を下段の張出しフランジ22a,22a’の上面に当接させる。これによってスペーサリブ59は、係止フランジ58の上面と、下段の張出しフランジ22a,22a’の上面との間に、注出口部22,22’の上段の張出しフランジ22b,22b’と下段の張出しフランジ22a,22aとの間の間隔と同等の、所定の間隔を保持するスペーサとして機能するようになっている。スペーサリブ59の下端面を、下段の張出しフランジ22a,22a’の上面に当接させながら、袋容器20、20’の注出口部22,22’をU字状切欠き係止部55に押し込んで行くことにより、上段の張出しフランジ22b,22b’の下面を係止フランジ58の上面に強固に密着させて、より安定した状態で、袋容器20、20’の注出口部22,22’を、スライドキャップ部54のU字状切欠き係止部55に係止することが可能になる。
また、第2実施形態では、スペーサリブ59におけるU字状切欠き係止部55の導入部55a側の端部に、傾斜スロープ部59aが設けられている。第2実施形態では、傾斜スロープ部59aは、斜め下方に向けて凸の状態で緩やかに湾曲する、湾曲傾斜部となっている。スペーサリブ59の導入部55a側の端部に、傾斜スロープ部59aが設けられていることにより、スペーサリブ59の下端面を、下段の張出しフランジ22a,22a’の上面にスムーズに乗り上げさせて、袋容器20、20’の注出口部22,22’を、U字状切欠き係止部55の奥部収納部55bに向けて安定した状態で押し込んで行くことが可能になる。
上述の構成を備える第2実施形態の袋容器用ホルダー50によれば、第1実施形態の袋容器用ホルダー10と同様に、例えばスライドキャップ部54のU字状切欠き係止部55に注出口部22,22’を押し込むことにより係止して、袋容器20,20’をスライドキャップ部54から吊り下げるようにした状態で、上端開口面51aを介して上方から筒状収容部51の内部に袋本体21,21’を挿入すると共に、スライドキャップ部54の線状被ガイド係止部54bdを筒状収容部51の線状ガイド係止部51bに係止した状態で、スライドキャップ部54の嵌込み凸部54fの係合爪54gが、筒状収容部51の嵌込み凹部51dの被係合爪51eに係合されるまで、スライドキャップ部54を筒状収容部51のスライド外側面52に沿って下方にスライド移動させることにより、袋本体21,21’の全体を、注出口部22,22’を天板部56から上方に突出させた状態で、袋容器20,20’を筒状収容部51の内部に収容することができる。
また、袋容器20,20’の袋本体21,21’を、注出口部22,22’を筒状収容部51の上端開口面51aよりも上方に突出させた状態で、上端開口面51aから筒状収容部51の内部に収容した後に、スライドキャップ部54を筒状収容部51のスライド外側面52に沿って横方向にスライド移動させたり、袋容器20,20’を吊り下げたスライドキャップ部54を、スライドキャップ部54の係合爪54gが、筒状収容部51の被係合爪51eに係合されるまで、スライドキャップ部54を筒状収容部51のスライド外側面52に沿って斜め下方にスライド移動させたりすることによって、袋本体21,21’の全体を、注出口部22,22’を天板部54から上方に突出させた状態で、袋容器20,20’を筒状収容部51の内部に収容することもできる。
これらによって、第2実施形態の袋容器用ホルダー50によれば、第1実施形態の袋容器用ホルダー10と同様に、袋本体21,21’に設けられた注出口部22,22’をU字状の係止切欠き部55に係止する操作を、簡易に行えるようにすることが可能になると共に、袋本体21,21’の全体をホルダー50の内部にスムーズに収容して、全体の意匠性を向上させることが可能になる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、可撓性容器用ホルダーと組み合わせて用いる注出口部が設けられた可撓性容器は、可撓性を備えるシート材料を用いて形成された袋容器である必要は必ずしもなく、薄肉容器等の、その他の種々の可撓性を備える容器であっても良い。筒状収容部やスライドキャップ部は、矩形状の平面形状を備えている必要は必ずしもなく、例えば半長円形状等の、一対のスライド外側面や一対のスライド内側面を形成可能なその他の種々の平面形状を備えていても良い。スライド外側面の下端縁部やスライド内側面の下端縁部に、線状ガイド部や線状被ガイド部が設けられていなくても良い。スライドキャップ部を筒状収容部の上端部に係止させる係止手段は、例えば図12に示すように、スライドキャップ部54の一対の側面部側板部54bに設けられた、内側面に係合爪を備える弾性変形可能な押ボタン部54hと、スライド外側面52を形成する筒状収容部51の一対の側面部側面板11cの上端部に設けられた、外側面に被係合爪を備える弾性変形可能なヘラ板部11kとからなるものであっても良い。
10,50 可撓性容器用ホルダー
11,51 筒状収容部
11a,51a 上端開口面
11b 正面部側面板
11c 側面部側面板
11d 背面部側面板
11e 角部脚部
11f 閉塞板部
11g 導入部閉塞部
11j 重合せ外側面
11k 内リブ
12,52 スライド外側面
12a 線状ガイド部
14,54 スライドキャップ部
14a,54a 側部開口面
14b,54b 側面部側板部
14c,54c 背面部側板部
14d 滑止めリブ
15,55 U字状切欠き係止部
15a,55a 導入部
15b 曲折端部
15c,55b 奥部収納部
15d,55c 乗越えリブ
15e,55d ストレートガイド部
15f,55e 乗上げ段部
15g,55f スロープ部
16,56 天板部
17,57 スライド内側面
17a 線状被ガイド部
19a 下段の係止フランジ
19b 上段の係止フランジ
19c 支持脚部
20,20’ 袋容器(可撓性容器)
21,21’ 袋本体(容器本体)
22,22’ 注出口部(口首部)
22a,22a’ 下段の張出しフランジ
22b,22b’ 上段の張出しフランジ
22c 挿入スライド部
22d 雄ネジ凸条
23 注出口部材
23a 接合プレート
24 天面部
25 側面部
26 底面部
30 ポンプディスペンサー
31 固定用キャップ部
33 ノズルヘッド
58 係止フランジ
59 スペーサリブ
59a 傾斜スロープ部

Claims (12)

  1. 可撓性材料を用いて形成され、上端部に内容液を吐出させるディスペンサーが装着される注出口部が設けられた可撓性容器と、組み合わせて用いる可撓性容器用ホルダーであって、
    前記可撓性容器の前記注出口部の外周部分には、外側に円環状に張り出して、二段の張出しフランジが、上下に間隔をおいて設けられており、
    当該可撓性容器用ホルダーは、前記可撓性容器の容器本体が収容される筒状収容部と、前記注出口部の前記張出しフランジが係止されるU字状切欠き係止部を天板部に備えると共に、前記筒状収容部の上端部外周面に沿ってスライドして前記筒状収容部の上端部に着脱可能に一体として取り付けられる、スライドキャップ部とを含んで構成されており、
    前記筒状収容部の上端部外周面は、前記筒状収容部の上端開口面を挟んだ両側に互いに平行に配置された、一対のスライド外側面を備えており、
    前記スライドキャップ部は、前記一対のスライド外側面の外幅と同様の内幅で互いに平行に配置された、一対のスライド内側面を備える内周面形状を有していると共に、前記天板部の前記U字状切欠き係止部への導入部が形成された一辺部の下方の側面領域が、側部開口面となっており、
    前記U字状切欠き係止部の周縁部分の係止フランジには、前記U字状切欠き係止部の延設方向に延設するスペーサリブが、前記可撓性容器の前記注出口部の二段の張出しフランジの上下の間隔に応じた突出高さで、下面から下方に突出して設けられており、
    前記スライドキャップ部をスライドさせながら装着し、前記筒状収容部の前記一対のスライド外側面と前記スライドキャップ部の前記一対のスライド内側面とを重ね合わせた状態で、前記U字状切欠き係止部に係止した前記注出口部を前記天板部から上方に突出させて、前記可撓性容器の容器本体の全体が、前記スライドキャップ部の前記天板部によって上端開口面が覆われた前記筒状収容部の内部に収容される可撓性容器用ホルダー。
  2. 前記可撓性容器は、可撓性を備えるシート材料を用いて形成された袋容器であり、前記注出口部は、前記袋容器の上端部に注出口部材を取り付けることによって設けられている請求項1記載の可撓性容器用ホルダー。
  3. 前記筒状収容部の一対のスライド外側面の各々の下端縁部に沿って、前記スライドキャップ部のスライド方向を案内する線状ガイド部が、前記上端開口面と平行に延設して設けられており、前記スライドキャップ部の一対のスライド内側面の各々の下端縁部に沿って、前記線状ガイド部に案内される線状被ガイド部が、前記天板部と平行に延設して設けられている請求項1又は2記載の可撓性容器用ホルダー。
  4. 前記U字状切欠き係止部は、係止される前記注出口部が納められる奥部収納部よりも前記導入部側に、両側の側縁部が前記注出口部の横幅と同様の間隔をおいて平行に延設するストレートガイド部を備えている請求項1~3のいずれか1項記載の可撓性容器用ホルダー。
  5. 前記U字状切欠き係止部の周縁部分は、二段に配置された係止フランジを有する二段構造を備えている請求項1~4のいずれか1項記載の可撓性容器用ホルダー。
  6. 前記スペーサリブにおける前記U字状切欠き係止部の前記導入部側の端部に、傾斜スロープ部が設けられている請求項1~5のいずれか1項記載の可撓性容器用ホルダー。
  7. 前記スライドキャップ部の側面部の外側面に、間隔をおいて平行に配置されて縦方向に延設する、複数の滑止め用のリブが形成されている請求項1~6のいずれか1項記載の可撓性容器用ホルダー。
  8. 前記筒状収容部は、底抜き形状を備えている請求項1~7のいずれか1項記載の可撓性容器用ホルダー。
  9. 前記筒状収容部は、前記一対のスライド外側面の上端までの高さが、前記可撓性容器の底部から前記注出口部の下段の前記張出しフランジの上面までの高さと、同様の高さを備えるように形成されている請求項1~8のいずれか1項記載の可撓性容器用ホルダー。
  10. 前記筒状収容部は、前記一対のスライド外側面の上端までの高さが、前記袋容器の袋本体の底部から前記注出口部の下段の前記張出しフランジの上面までの高さと、同様の高さを備えるように形成されており、前記筒状収容部の上端から2~8mm下方の領域の内周面から、0.5~2mmの高さで内側に突出して、周方向に延設する内リブが設けられており、前記袋容器の袋本体が前記筒状収容部に収容された際に、前記内リブが設けられた高さ位置、又は前記内リブに近接する高さ位置に、前記袋本体の上端部に接合された前記注出口部材の接合プレートが配置される請求項2記載の可撓性容器用ホルダー。
  11. 前記筒状収容部及び前記スライドキャップ部は、矩形状の平面形状を備えている請求項1~10のいずれか1項記載の可撓性容器用ホルダー。
  12. 前記筒状収容部の外周面に、立体加飾模様が施されている請求項1~11のいずれか1項記載の可撓性容器用ホルダー。
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