JP7017227B2 - 板材 - Google Patents

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Description

本発明は、板材に関する。
合成樹脂製の板材は軽量で取扱い性に優れていることから、例えば、書籍や小物等を陳列する飾り棚に使用される板材や、書籍や靴等を収納する収納箱に使用される板材に適用することが知られている。特許文献1には、箱状の枠体に対して板材からなる棚板を組み付けて、靴等を収納する収納箱として使用することが記載されている。ここで開示される合成樹脂製の棚板は、上板部、下板部、前板部及び後板部からなる四角形板状に形成され、下板部に形成されたダボ受け凹部を、収納箱の内面に突設されたダボ凸部上に係止することにより、収納箱内の所定位置に取り付けるものである。また、ダボ凸部は複数段に亘って形成されており、係止するダボ凸部の位置を変更することにより、収納箱内での棚板の位置を適宜変更することができる。
特開平9-10061号公報
ところで、こうした棚板の位置を変更する際、誤って棚板を落下させてしまう場合がある。特許文献1に記載されるように、棚板は、通常四角形板状に形成されているため、落下時に棚板の角部が床に当たると、その衝撃が角部に集中して変形してしまう場合がある。
本発明は、従来のこうした問題を解決するためになされたものであり、その目的は、強度に優れた多角形板状の板材を提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明は、多角形板状のコア層と、前記コア層の両面に設けられるスキン層を備えた板材であって、前記コア層は、発泡体及び複数のセルが並設されてなる中空体の少なくともいずれかからなり、板材の端部では、前記コア層が厚み方向に圧縮されているとともに、少なくとも一方の前記スキン層が他方の前記スキン層側に折り曲げられて側面が形成されており、前記側面では、一方の前記スキン層の端縁と他方の前記スキン層の端縁との間に、前記コア層が圧縮されてなる圧縮部が介在されており、板材の角部には、該角部以外の前記端部に比べて前記圧縮部が広く形成された平坦部が設けられている。
上記の構成によれば、多角形板状の板材の角部では、コア層が厚み方向に圧縮されてなる平坦部が形成されている。平坦部は、角部以外の端部に比べて圧縮部が広く形成されている。そのため、角部では、圧縮されたコア層により角部以外の端部に比べて強度が向上する。板材に対する衝撃が角部に集中したとしても、角部における変形を抑制することができる。強度に優れた多角形板状の板材が得られる。
上記の課題を解決するため、本発明は、多角形板状のコア層と、前記コア層の両面に設けられるスキン層を備えた板材であって、前記コア層は、発泡体及び複数のセルが並設されてなる中空体の少なくともいずれかからなり、板材の端部では、前記コア層が厚み方向に圧縮されているとともに、少なくとも一方の前記スキン層が他方の前記スキン層側に折り曲げられて側面が形成されており、板材の角部には、該角部以外の前記端部に比べて厚みが薄く形成された平坦部が設けられており、前記平坦部は、厚み方向に圧縮されている。
上記の構成によれば、多角形板状の板材の角部では、板材が厚み方向に圧縮された平坦部が設けられている。平坦部は、角部以外の端部に比べて、その厚みが薄く形成されている。つまり、平坦部では、板材の圧縮率が角部以外の端部に比べて大きくなっている。そのため、角部では、角部以外の端部に比べて強度が向上する。板材に対する衝撃が角部に集中したとしても、角部における変形を抑制することができる。強度に優れた多角形板状の板材が得られる。
上記の発明において、前記平坦部の内方に斜面が連設されていることが好ましい。
上記の発明において、前記斜面の面積は、前記平坦部の面積より広いことが好ましい。
上記の発明において、前記平坦部の端縁は曲線状に形成されていることが好ましい。
本発明によれば、強度に優れた多角形板状の板材が得られる。
本実施形態の板材を棚板として適用した収納箱の斜視図。 棚板の全体斜視図。 棚板の部分斜視図。 (a)はコア層の斜視図、(b)は(a)におけるα-α線断面図、(c)は(a)におけるβ-β線断面図。 棚板の角部について説明する図。 (a)は図5におけるγ-γ線断面図、(b)は図5におけるσ-σ線断面図。 (a)はコア層を構成するシート材の斜視図、(b)は同シート材の折り畳み途中の状態を示す斜視図、(c)は同シート材を折り畳んだ状態を示す斜視図。 (a)、(b)、(c)、(d)は、棚板の製造方法について説明する図。 棚板の角部の変形例。 棚板の角部の変形例。 (a)、(b)は棚板の端部(側面)の変形例。
本実施形態の板材について、書籍や靴等を収納するための収納箱に適用される棚板として説明する。
図1に示すように、収納箱は、底壁1a、上壁1b、側壁1c、及び奥壁1dで囲まれた収納箱体1と、長方形板状の棚板2とで構成されている。収納箱体1の対向する側壁1c、1cには、内面から内方へ突出するとともに、側壁1cの幅方向に延びる支持部11が上下方向に複数段形成されている。支持部11は、同じ高さ位置に形成された左右一対の支持部11を一組として、該一組の支持部11が複数段形成されている。
棚板2は、長方形板状に形成されている。棚板2の長辺の長さは、収納箱体1の対向する側壁1c、1cの内面間の長さより僅かに短く形成され、棚板2の短辺の長さは、側壁1cの幅より僅かに短く形成されている。こうした形状の棚板2の長手方向両端部を、収納箱体1に形成された複数段の支持部11から選択された一組の支持部11上に載置することにより、棚板2を収納箱体1の所定位置に取り付けて、収納箱体1の内部空間を複数の空間に区画することができる。また、棚板2を取り外して、載置する一組の支持部11を変更することにより、収納箱体1の内部空間を区画する複数の空間の形状を変更することができる。
図2に示すように、棚板2の上面2aは全面に亘って平滑面とされている。また、棚板2の下面2bは、4つの角部2c以外の部分では、全面に亘って平滑面とされている一方、4つの角部2cには、後に説明する補強部3が形成されている。補強部3は、棚板2の下面2bから上方に向かって凹んだ形状とされている。
図3、図4(a)に示すように、棚板2は、内部に複数のセルSが並設された長方形板状の熱可塑性樹脂製のコア層20と、その上下両面でコア層20全体を覆うように接合された熱可塑性樹脂製のスキン層30、40とで構成されている。なお、図3、図4は、棚板2を短手方向の中央部分で切断した状態を示す部分斜視図である。
図3に示すように、角部2cを除く棚板2のすべての端部では、コア層20が、その厚み方向に圧縮されて薄くなった圧縮部20aが形成されている。ここで、コア層20が圧縮されるとは、後で説明する成形工程において、プレス成形によって、コア層20を構成する熱可塑性樹脂のほぼ全部が溶融し、コア層20を形成するセルSにおいて、側壁部23が、その形状を識別できない程度に変形して、上壁部21及び下壁部22と一体化している状態を言うものとする。
図3に示すように、角部2cを除く棚板2のすべての端部では、下側のスキン層40は、その端部において圧縮されたコア層20の圧縮部20aに向かって上方に折り曲げられている。また、上側のスキン層30は、その端部において折り曲げられることなく水平方向に向かって延びている。そして、スキン層30の端縁30aとスキン層40の端縁40aは、コア層20の圧縮部20aを間に挟んで突き合わされた状態とされている。
図3に示すように、本実施形態の棚板2は、角部2cを除くすべての端部で下側のスキン層40のみが上方に折り曲げられている。下側のスキン層40が折り曲げられた部分より端縁40a側の部分は、コア層20を側方から覆う端面40bを形成している。そして、下側のスキン層40の端面40b、コア層20の圧縮部20a、及び上側のスキン層30の端縁30aにより、棚板2の側面2dが構成されている。
図3に示すように、棚板2の側面2dでは、下側のスキン層40が折り曲げられた部分はR形状とされている。また、下側のスキン層40の端面40bの傾斜角度、つまり、棚板2の下面2bに対する端面40b(側面2d)の傾斜角度θは、70~90゜程度である。
図3及び図4(a)に示すように、コア層20は、所定形状に成形された1枚の熱可塑性樹脂製のシート材を折り畳んで形成されている。そして、コア層20は、上壁部21と、下壁部22と、上壁部21及び下壁部22の間に立設されてセルSを六角柱形状に区画する側壁部23とで構成されている。以下で説明するように、コア層の上壁部21及び下壁部22は、1層構造と2層構造とが混在した構造とされているが、図3及び図4(a)では、コア層20の上壁部21及び下壁部22を1層構造で示している。
図4(b)及び図4(c)に示すように、コア層20の内部に区画形成されるセルSには、構成の異なる第1セルS1及び第2セルS2が存在する。図4(b)に示すように、第1セルS1においては、側壁部23の上部に2層構造の上壁部21が設けられている。この2層構造の上壁部21の各層は互いに接合されている。また、2層構造の上壁部21には、コア層20成形時の熱可塑性樹脂の熱収縮により、図示しない開口部が形成されている。第1セルS1においては、側壁部23の下部に1層構造の下壁部22が設けられている。
一方、図4(c)に示すように、第2セルS2においては、側壁部23の上部に1層構造の上壁部21が設けられている。また、第2セルS2においては、側壁部23の下部に2層構造の下壁部22が設けられている。この2層構造の下壁部22の各層は互いに接合されている。2層構造の下壁部22には、コア層20成形時の熱可塑性樹脂の熱収縮により、図示しない開口部が形成されている。
図4(b)及び図4(c)に示すように、隣接する第1セルS1同士の間、及び隣接する第2セルS2同士の間は、それぞれ2層構造の側壁部23によって区画されている。この2層構造の側壁部23は、コア層20の厚み方向中央部に互いに熱溶着されていない部分を有する。したがって、コア層20の各セルSの内部空間は、2層構造の側壁部23の間を介して他のセルSの内部空間に連通している。なお、図4(b)及び図4(c)では、図示されている複数のセルSのうち、最も左側のセルSに代表して符号を付しているが、他のセルSについても同様である。
図4(a)に示すように、第1セルS1はX方向に沿って列を成すように並設されている。同様に、第2セルS2はX方向に沿って列を成すように並設されている。第1セルS1の列及び第2セルS2の列は、X方向に直交するY方向において交互に配列されている。そして、これら第1セルS1及び第2セルS2により、コア層20は、全体としてハニカム構造をなしている。
コア層20を構成する熱可塑性樹脂は、従来周知の熱可塑性樹脂であればよく、例えばポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。本実施形態のコア層20はポリプロピレン樹脂製とされている。コア層20の厚みは、10~30mm程度である。
上面側のスキン層30は、図示しない熱可塑性樹脂製の接着層を介してコア層20の上面に接合されている。また、スキン層40も同様に、図示しない熱可塑性樹脂製の接着層を介してコア層20の下面に接合されている。スキン層30、40を構成する熱可塑性樹脂は、従来周知の熱可塑性樹脂であればよく、例えばポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。スキン層30、40を構成する熱可塑性樹脂は、コア層20と同じ熱可塑性樹脂であることが好ましく、本実施形態のスキン層30、40は、ポリプロピレン樹脂製とされている。また、本実施形態では、スキン層30とスキン層40の厚みは同一とされており、それぞれ0.5mm~数mm程度である。
図5に示すように、棚板2の4つの角部2cには、それぞれ補強部3が形成されている。なお、図5は、棚板2の下面2bを上方に向け、上面2aを下方に向けた状態を示している。以下、図6、図9~図11も同様である。
図5及び図6(b)に示すように、補強部3は、棚板2の端縁に向かうほど徐々に棚板2の厚みが薄くなる形状の斜面32と、棚板2の最も端縁寄りの部分で斜面32に連設される形状の平坦部31を有している。
図5に示すように、斜面32は、棚板2の角部2cにおいて、上面2a側から下面2b側の内方に向けて傾斜するようにプレスされた形状に形成されている。斜面32は、棚板2の角部2cにおいて、互いに直交する側面2d同士の仮想交点を2eとしたとき、棚板2の上面2aにおける仮想交点2eから長さmとなる位置と、棚板2の下面2bにおける仮想交点2eから長さnとなる位置とを結ぶ形状とされている。長さmは、2~30mm程度であることが好ましく、3~15mm程度であることがより好ましい、また、長さnは、10~40mm程度であることが好ましく、20~30mm程度であることがより好ましい。長さnは長さmより長くされている。こうした形状の斜面32は、外方に向かって湾曲膨出する曲面形状とされている。
斜面32に連設される平坦部31は、棚板2の上面2aから略水平方向に延び、棚板2の厚みが最も薄い平板状に形成されている。平坦部31の端縁31aは、外方に向かって湾曲膨出するR形状とされている。端縁31aの曲率は、5~20mm程度であることが好ましく、5~10mm程度であることがより好ましい。
棚板2を正面視(上面2a側から上面視)したとき、平坦部31が占める面積は、斜面32が占める面積より狭い。斜面32の形状を決める長さm、nの値が上記範囲であり、平坦部31の端縁31aの曲率が上記範囲であることにより、平坦部31の面積が狭すぎたり広すぎたりすることがない。平坦部31では、スキン層30、40の間に圧縮部20bが介在される構成とされているが、角部2cに対する衝撃によってこれらが剥離することを効果的に抑制することができる。
棚板2における下面2bと側面2dとの境界部分はR形状とされている(図3参照)。また、下面2bと斜面32との境界部分、斜面32と平坦部31との境界部分、及び斜面32と側面2dとの境界部分もR形状とされている。これらのうち、下面2bと側面2dとの境界部分でのR形状の曲率に比べて、下面2bと斜面32との境界部分、斜面32と平坦部31との境界部分、及び斜面32と側面2dとの境界部分でのR形状の曲率が大きくされている。そのため、棚板2の角部2cに対する衝撃が分散されやすい。
図6(b)に示すように、補強部3では、棚板2の端縁に向かうほどコア層20が厚み方向に徐々に圧縮され、平坦部31において、コア層20の厚みが最も薄くなった圧縮部20bが形成されている。圧縮部20bは、補強部3(角部2c)以外の端部に形成されたコア層20の圧縮部20aと同様に、後で説明する成形工程において、プレス成形によって、コア層20を構成する熱可塑性樹脂のほぼ全部が溶融し、コア層20を形成するセルSにおいて、後に説明する側壁部23が、その形状を識別できない程度に変形して、上壁部21及び下壁部22と一体化している状態とされている。補強部3に形成されたコア層20の圧縮部20bは、補強部3以外の棚板2の他の端部に形成されたコア層20の圧縮部20aとほぼ同一の厚みとされている。
また、図6(a)及び図6(b)に示すように、補強部3に形成されたコア層20の圧縮部20bは、補強部3以外の棚板2の他の端部に形成されたコア層20の圧縮部20aより広く形成されている。つまり、平坦部31は、棚板2の角部2以外に形成された側面2dより水平方向に突き出した平板状に形成されており、棚板2の側面2dに形成された圧縮部20aより広い圧縮部20bが介在している。ここで圧縮部20aより広いとは、棚板2の周囲に形成された圧縮部20aの幅より、圧縮部20bの幅が広いことをいう。このように、棚板2の各角部2cには、他の端部よりコア層20の圧縮部20aより広い圧縮部20bを有する平坦部31と、平坦部31に連設された曲面形状の斜面32とからなる補強部3が形成されている。
次に、棚板2を製造する方法を、図7及び図8に従って説明する。棚板2を製造する方法は、コア層20を形成する工程、コア層20及びスキン層30、40をプレス加工して中間体50を得る成形工程、中間体50の端面の形状を整えて棚板2を得る後加工工程に分けることができる。
先ず、コア層20を形成する工程について説明する。コア層20は、第1シート材100を折り畳むことによって形成される。
図7(a)に示すように、第1シート材100は、1枚の熱可塑性樹脂製のシートを所定の形状に成形することにより形成されている。第1シート材100には、帯状をなす平面領域110及び膨出領域120が、第1シート材100の長手方向(X方向)に交互に配置されている。膨出領域120には、上面と一対の側面とからなる断面下向溝状をなす第1膨出部121が膨出領域120の延びる方向(Y方向)の全体にわたって形成されている。なお、第1膨出部121の上面と側面とのなす角は90度であることが好ましく、その結果として、第1膨出部121の断面形状は下向コ字状となる。また、第1膨出部121の幅(上面の短手方向の長さ)は平面領域110の幅と等しく、かつ第1膨出部121の膨出高さ(側面の短手方向の長さ)の2倍の長さとなるように設定されている。
また、膨出領域120には、その断面形状が正六角形を最も長い対角線で二分して得られる台形状をなす複数の第2膨出部122が、第1膨出部121に直交するように形成されている。第2膨出部122の膨出高さは第1膨出部121の膨出高さと等しくなるように設定されている。また、隣り合う第2膨出部122間の間隔は、第2膨出部122の上面の幅と等しくなっている。
なお、こうした第1膨出部121及び第2膨出部122は、シートの塑性を利用してシートを部分的に上方に膨出させることにより形成されている。また、第1シート材100は、真空成形法や圧縮成形法等の周知の成形方法によって1枚のシートから成形することができる。
図7(a)及び図7(b)に示すように、上述のように構成された第1シート材100を、境界線P、Qに沿って折り畳むことでコア層20が形成される。具体的には、第1シート材100を、平面領域110と膨出領域120との境界線Pにて谷折りするとともに、第1膨出部121の上面と側面との境界線Qにて山折りしてX方向に圧縮する。そして、図7(b)及び図7(c)に示すように、第1膨出部121の上面と側面とが折り重なるとともに、第2膨出部122の端面と平面領域110とが折り重なることによって、一つの膨出領域120に対して一つのY方向に延びる角柱状の区画体130が形成される。こうした区画体130がX方向に連続して形成されていくことにより中空板状のコア層20が形成される。
上記のように第1シート材100を圧縮するとき、第1膨出部121の上面と側面とによってコア層20の上壁部21が形成されるとともに、第2膨出部122の端面と平面領域110とによってコア層20の下壁部22が形成される。なお、図7(c)に示すように、上壁部21における第1膨出部121の上面と側面とが折り重なって2層構造を形成する部分、及び下壁部22における第2膨出部122の端面と平面領域110とが折り重なって2層構造を形成する部分がそれぞれ重ね合わせ部131となる。
また、第2膨出部122が折り畳まれて区画形成される六角柱形状の領域が第2セルS2となるとともに、隣り合う一対の区画体130間に区画形成される六角柱形状の領域が第1セルS1となる。本実施形態では、第2膨出部122の上面及び側面が第2セルS2の側壁部23を構成するとともに、第2膨出部122の側面と、膨出領域120における第2膨出部122間に位置する平面部分とが第1セルS1の側壁部23を構成する。そして、第2膨出部122の上面同士の当接部位、及び膨出領域120における上記平面部分同士の当接部位が2層構造をなす側壁部23となる。なお、こうした折り畳み工程を実施するに際して、第1シート材100を加熱処理して軟化させた状態としておくことが好ましい。
次に、コア層20及びスキン層30、40をプレス加工して中間体50を得る成形工程について説明する。
まず、棚板2に使用するコア層20として、先に製造したコア層20を、棚板2より大きな形状に切断したものを準備する。例えば、棚板2の大きさより、長手方向及び短手方向にそれぞれ50mm程度大きな長方形状に切断したものを準備する。なお、図8では、コア層20の中空構造を省略して示している。また、棚板2に使用するスキン層30、40も、棚板2より大きな形状、具体的にはコア層20と同程度の大きさに切断したものを準備する。
コア層20及びスキン層30、40をそれぞれ所定温度で所定時間加熱する。加熱温度及び加熱時間は、コア層20及びスキン層30、40を構成する熱可塑性樹脂の材質等に応じて適宜設定することができる。
図8(a)に示すように、プレス加工用の金型の下型82には、棚板2の形状に沿う長方形状の凹部82aが形成されている。凹部82aの各角部は、棚板2の補強部3の形状に沿う形状とされている。また、凹部82aの全周には、凹部82aより浅い凹部82bが形成されている。上型81の下面は、平滑面として形成されている。
下型82上に、加熱されたコア層20及びスキン層30、40を位置合わせした状態で載置する。コア層20、及びスキン層30、40は、棚板2より大きな長方形状に切断されていることから、下型82上に載置した状態では、コア層20及びスキン層30、40は、凹部82aから外方へ突出し、凹部82aの全周に形成された凹部82b内に収まるように載置される。
本実施形態の上型81及び下型82は、所定温度に加熱されている。加熱温度は適宜設定することができるが、本実施形態では、下型82の加熱温度が部位によって異なるように設定されている。具体的には、凹部82aの周壁と、凹部82bの加熱温度が高く設定され、凹部82aの周壁以外の他の部位の加熱温度が低く設定されている。また、上型81及び下型82の加熱温度は、いずれの部位でも、コア層20及びスキン層30、40を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度より僅かに高く設定されている。
続いて、図8(b)に示すように、上型81を下型82に向けて下降させて型締めして、コア層20及びスキン層30、40をプレスすることにより成形する。上型81及び下型82には図示しない吸引孔が複数形成されており、型締め時にはコア層20及びスキン層30、40を吸引することで、金型81、82内部に位置決め状態で密着させることができる。プレス時の圧力、プレス時間は、適宜設定すればよい。
図8(b)に示すように、コア層20及びスキン層30、40は、下型82の内面形状、すなわち、凹部82a、82bの形状に成形されて中間体50となる。中間体50は、棚板2の周囲に平板状の周辺部51がついた形状となっている。
成形工程では、下型82のうち、凹部82aの周壁と、中間体50の周辺部51を形成する凹部82bの加熱温度が高くされているため、周辺部51、及び中間体50における棚板2の角部2cや側面2dに対応する部分では、コア層20及びスキン層30、40を構成する熱可塑性樹脂が溶融して一体化する。これにより、棚板2の側面2dに対応する部分では圧縮部20aが形成され、棚板2の角部2cに対応する部分や中間体50の周辺部51では圧縮部20bが形成されて、その厚みが薄くなる。また、圧縮部20a、20bとスキン層30、40とが強固に接合される。
また、下型82のうち、4つの角部及び周壁を除いた凹部82aの他の部位の加熱温度は低く設定されており、かつ、コア層20及びスキン層30、40を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度より僅かに高く設定されているため、中間体50における棚板2の角部2c及び側面2dに対応する部分以外の部分では、コア層20及びスキン層30、40を構成する熱可塑性樹脂が溶融して、コア層20とスキン層30、40とが熱溶着される。
図8に示すように、凹部82aでは、4つの角部及び周壁での加熱温度が、他の部位の加熱温度より高いことから、コア層20は、最も端部側の1列目のセルS及び2列目のセルSが厚み方向に圧縮される一方、端部側から3列目のセルSは圧縮されず、その形状を保持している。
図8(c)に示すように、下型82から上型81を離間させて中間体50を冷却した後、中間体50を下型82から取り出す。成形工程を経て得られた中間体50は、コア層20の上下両面にスキン層30、40が接合され、棚板2に相当する大きさ、形状を有する部分の端部全周に亘って周辺部51が形成された形状となる。
次に、中間体50の端面の形状を整えて棚板2を得る後加工工程について説明する。
図8(d)に示すように、中間体50の周囲に形成された周辺部51を、トムソン刃等の切断冶具やレーザ等で切断する。これにより、棚板2の角部2c以外の端部では、図3及び図6(a)に示すように、スキン層30の端縁30aとスキン層40の端縁40aとの間にコア層20の圧縮部20aが介在しており、スキン層30の端縁30a、スキン層40の端面40b、及びコア層20の圧縮部20aによって、棚板2の側面2dが形成されている。また、棚板2の角部2cでは、図6(b)に示すように、平坦部31と斜面32とからなる補強部3が形成され、平坦部31では、スキン層30とスキン層40との間に、棚板2の外方側に延び、棚板2の側面2dに形成された圧縮部20aより広い圧縮部20bが介在している。
その後、切断された部分を研磨、塗装等して、側面2dや補強部3の形状を整える。以上の各工程を経て、棚板2が得られる。
本実施形態の棚板2の作用について記載する。
本実施形態の棚板2は、収納箱体1に形成された一組の支持部11上に載置されて、収納箱体1の内部空間を複数の空間に区画することができる。また、棚板2を載置する一組の支持部11を変更すると、収納箱体1の内部空間の形状を変更することができる。
棚板2を載置する一組の支持部11を変更する際に、棚板2を不用意に落下させてしまうと、棚板2の角部2cが床に当たって角部2cに落下の衝撃が加わる場合がある。本実施形態の棚板2は、各角部2cに補強部3が形成され、補強部3は、コア層20の圧縮部20bを有する平坦部31と、平坦部31に連設された斜面32とからなる。また、平坦部31に形成されたコア層20の圧縮部20bは、他の端部に形成されたコア層20の圧縮部20aより広い。そのため、平坦部31では、コア層20を構成する熱可塑性樹脂が密となった部分を広く有しており、角部2cに加わった衝撃に対する耐性が得られる。また、平坦部31では、圧縮部20bとスキン層30、40とが強固に接合されている。そのため、角部2cに衝撃が加わった場合に、スキン層30、40同士が剥がれにくい。さらに、平坦部31に連設された斜面32は、外方に向かって湾曲膨出する曲面形状に形成されており、角部2cに加わった衝撃は、平坦部31から斜面32に向けて分散される。
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の棚板2の角部2cには、補強部3が形成されている。補強部3は、棚板2の角部2c以外の他の端部での圧縮部20aよりも幅の広い圧縮部20bが介在された平坦部31を有している。圧縮部20bでは、コア層20を構成する熱可塑性樹脂が溶融して冷却固化することにより、上壁部21、下壁部22、及び側壁部23が一体化された塊状となっている。そのため、平坦部31では、コア層20を構成する熱可塑性樹脂が密となった部分を広く有しており、棚板2の角部2cに落下等の衝撃が加わったとしても、角部2cにおける変形等を抑制することができる。
(2)平坦部31では、圧縮部20bとスキン層30、40とが強固に接合されている。そのため、棚板2の角部2cに落下等の衝撃が加わったとしても、角部2cにおけるコア層20及びスキン層30、40の剥離を抑制することができる。
(3)平坦部31の端縁31aは、外方に向かって湾曲膨出するR形状とされている。そのため、平坦部31の端縁31aに衝撃が加わったとしても、衝撃を効果的に分散させることができる。平坦部31では、スキン層30、40の間に圧縮部20bが介在される構成とされているが、これらが剥離することを抑制することができる。
(4)補強部3は、平坦部31と、平坦部31の内方に連設される曲面形状の斜面32を有している。そのため、平坦部31に加わった衝撃は、平坦部31に連設される斜面32により効果的に分散される。また、斜面32が曲面形状とされているため、つまり、斜面32が外方へ膨出する湾曲形状とされているため、棚板2の角部2cの凹みが目立ちにくくなる。
(5)平坦部31と斜面32とは、棚板2を正面視したときに、平坦部31が占める面積が、斜面32が占める面積より狭くなる大きさで形成されている。つまり、斜面32の占める面積が広い。そのため、平坦部31に加わった衝撃が、斜面32に効果的に分散される。
(6)棚板2の側面2dは、コア層20の圧縮部20aが、上側のスキン層30と下側のスキン層40との間に介在している。コア層20の圧縮部20aは、コア層20を構成する熱可塑性樹脂が溶融して冷却固化することにより、上壁部21、下壁部22、及び側壁部23が一体化された塊状となっている。そのため、支持部11に対して安定して支持されることができる。
(7)棚板2の端部では、コア層20の端部側1列目のセルS及び端部側2列目のセルSが厚み方向に圧縮されている一方、端部側3列目のセルSは圧縮されておらず、その側壁部23は立設状態を維持している。そのため、端部でもコア層20のハニカム構造が維持されて、その強度が保持されている。
(8)棚板2の端部では、上側のスキン層30は折り曲げられることなく水平方向に向かって延びている。そのため、棚板2に物を載置する面である上面2aの面積を広く確保することができる。
(9)棚板2の側面2dでは、下側のスキン層40が折り曲げられた部分はR形状とされ、また、下側のスキン層40の端面40bの傾斜角度、つまり、棚板2の下面2bに対する端面40b(側面2d)の傾斜角度θは、70~90゜程度である。そのため、収納箱体1の支持部11上に安定して保持される。
(10)棚板2における下面2bと側面2dとの境界部分でのR形状の曲率に比べて、下面2bと斜面32との境界部分、斜面32と平坦部31との境界部分、及び斜面32と側面2dとの境界部分でのR形状の曲率が大きくされている。そのため、棚板2の角部2cに対する衝撃が分散されやすい。その一方で、下面2bと側面2dとの境界部分でのR形状の曲率は小さいため、収納箱体1の支持部11の突出幅が小さい場合であっても、支持部11上に安定して保持される。
(11)棚板2の成形工程では、下型82での加熱温度を部位によって異ならせている。そのため、平坦部31と斜面32を有する補強部3と、圧縮部20aを有する側面2dが形成された棚板2を、一度のプレス成形で得ることができる。棚板2の成形工程を簡素化することができる。
上記実施形態は以下のように変更してもよく、また、これらの変更例を適宜組み合わせて適用してもよい。
・ 本実施形態では、板材を収納箱の棚板2に適用する場合について説明したが、棚板2に限らず、板状の部材であれば適宜適用することができる。例えば、テーブル、パレット、或いは、車両用のラゲッジボード等に適用してもよい。
・ 本実施形態の棚板2は、補強部3の平坦部31にコア層20の圧縮部20bが介在されている構成としたが、圧縮部20bが介在されていなくてもよい。この場合、成形工程の前に予め平坦部31の部分のコア層20を取り除き、成形工程では、平坦部31の部分では、スキン層30、40同士が接合されるようにする。この場合、成形工程で、スキン層30、40をプレス加工することにより、スキン層30、40の厚みより薄くなるまで圧縮して平坦部31を形成することで、その剛性を高めることができる。また、斜面32の部分もその一部にコア層20が介在しないようにしてもよい。
・ 本実施形態の棚板2は、平面状の板材としたが、これに限定されない。例えば湾曲形状の板材であってもよい。
・ 本実施形態の棚板2では、平坦部31の端縁31aはR形状としたが、これに限定されない。例えば、図9に示すように、棚板2の角部2cにおいて、互いに直交する側面2d同士の仮想交点を2eとしたとき、仮想交点2eより内方の位置で、互いに鈍角で交差する2つの端縁31b、31bを有する形状(略L字形状)としてもよい。
・ 平坦部31の表面に突起が設けられていてもよく、凹部が設けられていてもよい。また、斜面32の表面に突起が設けられていてもよく、凹部が設けられていてもよい。
・ 平坦部31は、棚板2の上面2aから略水平方向に延びているが、その形状はこれに限定されない。例えば、平坦部31の端縁31a、31bが上方に湾曲した形状であってもよい。また、平坦部31が棚板2の上面2aに対して傾斜していてもよい。この場合、平坦部31の傾斜角度は、斜面32の傾斜角度より小さくされている。
・ 本実施形態の棚板2では、補強部3は、棚板2の端縁に向かうほど徐々に棚板2の厚みが薄くなる形状の斜面32と、棚板2の最も端縁寄りの部分で斜面32に連設される形状の平坦部31とで構成されているが、補強部3の形状はこれに限定されない。例えば、図10(a)に示すように、棚板2の角部2cが立方体形状に切り欠かれ、切り欠かれた内方に三角錐状に斜面32が形成されるとともに、その外方に平面状の平坦部31が形成されていてもよい。この場合、棚板2を正面視したとき、平坦部31が占める面積が、斜面32が占める面積より広くなっていてもよく、同程度であってもよい。また、図10(b)に示すように、立方体状に切り欠かれた部分全体に三角錐状の斜面32が形成されるとともに、その外方に平面状の平坦部31が形成されていてもよい。
・ 本実施形態の棚板2では、斜面32が、棚板2の上面2aにおける仮想交点2eから長さmとなる位置と、棚板2の下面2bにおける仮想交点2eから長さnとなる位置とを結ぶ形状とされている。つまり、互いに直交する側面2dにおいて、仮想交点2eから等距離離れた位置を結ぶ形状とされている。しかし、これに限定されず、仮想交点2eからの長さは、互いに直交する側面2dにおいて異なっていてもよい。棚板2の上面2aにおける仮想交点2eから長さと、棚板2の上面2aにおける仮想交点2eから長さのいずれも異なっていてもよく、一方のみが異なっていてもよい。
・ 本実施形態の棚板2は、下面2bに補強部3が設けられているが、上面2aに設けられていてもよく、上面2a及び下面2bの両方に設けられていてもよい。
・ 本実施形態の棚板2の端部では、下側のスキン層40が折り曲げられており、上側のスキン層30は、その端部において折り曲げられることなく水平方向に向かって延びている。スキン層30、40の形状はこれに限定されるものではない。上側のスキン層30が折り曲げられており、下側のスキン層40が、その端部において折り曲げられることなく水平方向に向かって延びていてもよい。
また、図11(a)に示すように、上側のスキン層30が下側のスキン層40側に少し折り曲げられており、下側のスキン層40が上側のスキン層30側に折り曲げられてコア層20の端面の大部分を覆っている状態であってもよい。棚板2の側面2dは、下側のスキン層40の端面40b、コア層20の圧縮部20a、及び上側のスキン層30の少し折り曲げられた部分30bで形成されているが、この場合には、上側のスキン層30が、棚板2の側面2dを形成する部分は僅かである。
・ 棚板2の側面2dは、スキン層30の端縁30aとスキン層40の端縁40aは、コア層20の圧縮部20aを間に挟んで突き合わされた形状とされているが、側面2dの形状はこれに限定されない。図11(b)に示すように、スキン層30の端縁30a、及びスキン層40の端縁40aがそれぞれ外方に延び、外方に延びた端縁30aと端縁40aとの間に圧縮部20aが介在していてもよい。この場合も、圧縮部20aの幅は、圧縮部20bの幅より狭くされている。こうした形状の側面2dは、中間体50から周辺部51を切断する際、周辺部51の最も内方側ではなく、周辺部51を僅かに残した状態で切断することにより得られる。この場合、側面2dにおいて、圧縮部20aとスキン層30、40との接合部分が広くなり、接合面を確保することができて、側面2dでのスキン層30、40の剥離を抑制することができる。
・ 本実施形態のスキン層30、40は、熱可塑樹脂製のシート材で構成したが、少なくともいずれか一方を不織布とすることもできる。スキン層30、40を不織布とする場合、一方の面に熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)製の接着層を塗布し、接着層を介してコア層20の外面に接合することができる。スキン層30、40を構成する不織布は、例えば、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維などの従来公知の各種繊維で成形することができる。スキン層30、40をいずれも不織布とする場合、スキン層30とスキン層40とは同一の構成であってもよく、異なる構成であってもよい。
・ スキン層30、40は、樹脂フィルムに印刷されたものであってもよい。棚板2の意匠性を向上させることができる。
・ 本実施形態の棚板2は、コア層20の上下両面にスキン層30、40が接合させてなるが、さらに、他の層が設けられていてもよい。例えば、スキン層30、40の上下両面に不織布等からなる加飾層、保護層等が設けられていてもよい。また、棚板2の強度を向上させるために、コア層20とスキン層30、40の間の少なくともいずれかに、適宜の大きさの鋼板を積層してもよい。なお、不織布等が設けられた棚板2では、成形工程後に中間体50の周辺部51を切断すると、スキン層30、40の端面が露出した状態となる。これにより、スキン層30、40同士が接合されているかどうかを目視で確認することができる。
・ 本実施形態の棚板2の上面2aは全面に亘って平滑面とされ、棚板2の下面2bは、4つの角部2c以外の部分では、全面に亘って平滑面とされているが、必ずしも平滑面でなくてもよい。上面2a、2bの少なくともいずれかに適宜凹部を形成してもよい。また、凹部以外にも凸部を形成したり、孔部を形成してもよい。なお、凹部、孔を形成する場合は、板材を削り加工してもよい。また、この場合、削り加工した凹部、孔の端面を熱溶融させて封止してもよい。
・ 本実施形態の棚板2は長方形板状としたが、その形状は特に限定されない。角部が存在する多角形状であればよい。また、規則的な多角形状でなく、不規則的な多角形状であってもよい。
・ コア層20は、中空板材でなくてもよい。例えば、軟質ポリウレタンフォーム、硬質ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、エチレン酢酸ビニル共重合体架橋発泡体、ポリエチレンテレフタレート樹脂発泡体、フェノールフォーム、シリコンフォーム等の各種発泡体からなる板材で構成してもよい。
・ コア層20は、一枚の第1シート材100を折り畳み成形して構成するのに限らない。例えば、複数の帯状のシートを所定間隔毎に屈曲させて配置してセルの側壁を構成し、これら帯状のシートの上下両側にシート層を配置してセルの上壁及び下壁を構成するようにしてもよい。
・ 本実施形態では、コア層20の内部に六角柱状のセルSが区画形成されているが、セルSの形状は、特に限定されるものでない。例えば、四角柱状、八角柱状等の多角形状や円柱状としてもよい。また、セルSの形状は、接頭円錐形状であってもよい。その際、異なる形状のセルが混在していてもよい。また、各セルは隣接していなくともよく、セルとセルとの間に隙間(空間)が存在していてもよい。
・ コア層20は、柱形状のセルSが区画されたものに限らない。例えば、所定の凹凸形状を有するコア層の上下両面にシート層を接合したものであってもよい。このような構成のコア層としては、例えば特開2014-205341号公報に記載のものが挙げられる。また、断面がハーモニカ状のプラスチックダンボール等であってもよい。
・ 本実施形態では、一枚の第1シート材100を折り畳み成形して、コア層20の内部に六角形状のセルSが区画形成されたハニカム構造体としてのコア層20を形成したが、成形方法はこれに限定されない。例えば、特許第4368399号に記載されるように、断面台形状の凸部が複数列設された三次元構造体を順次折り畳んでいくことにより、ハニカム構造体としてのコア層20を形成してもよい。
・ スキン層30、40は一層構造としたが、多層構造であってもよい。
・ コア層20、スキン層30、40を構成する熱可塑性樹脂として、各種機能性樹脂を添加したものを使用してもよい。例えば、熱可塑性樹脂に難燃性の樹脂を添加することにより、難燃性を高めることが可能である。コア層20、スキン層30、40のすべてに対して各種機能性樹脂を添加したものを使用することも可能であり、また、コア層20、スキン層30、40の少なくともいずれかに対して使用することも可能である。
・ 本実施形態では、成形工程において、金型81、82の加熱温度を部位によって異なるように調整した。これに代えて、または、これに加えて、コア層20、スキン層30、40の加熱温度、つまり、金型81、82に載置する前のコア層20、スキン層30、40の加熱温度を部位によって異なるように調整してもよい。この場合、加熱温度を調整するために、コア層20の表面に、適宜、パンチングメタル、金網、鋼板等の遮蔽材を設置して熱を遮るようにする。遮蔽材に形成された孔の大きさや数等を変えることによって加熱温度を調整することができる。
2…棚板(板材)、2a…上面、2b…下面、2c…角部、2d…側面、3…補強部、20…コア層、20a…圧縮部、20b…圧縮部、21…上壁部、22…下壁部、23…側壁部、30、40…スキン層、30a…スキン層の端縁、40a…スキン層の端縁、31…平坦部、31a…平坦部の端縁、31b…平坦部の端縁、32…斜面、S…セル、S1…第1セル、S2…第2セル。

Claims (5)

  1. 多角形板状のコア層と、前記コア層の両面に設けられるスキン層を備えるとともに、端部において支持される板材であって、
    前記コア層は、発泡体及び複数のセルが並設されてなる中空体の少なくともいずれかからなり、
    前記端部では、前記コア層が厚み方向に圧縮されているとともに、少なくとも一方の前記スキン層が他方の前記スキン層側に折り曲げられて側面が形成されており、
    前記板材の主面に対する一方の前記スキン層の傾斜角度は、70~90゜であり、
    前記側面では、一方の前記スキン層の端縁と他方の前記スキン層の端縁との間に、前記コア層が圧縮されてなる圧縮部が介在されており、
    前記板材の角部の前記端部には、該角部以外の前記端部に比べて前記板材の主面方向への広さが広い前記圧縮部を有する平坦部が形成されており、
    前記角部以外の前記端部における前記圧縮部は、前記側面から前記板材の主面方向へ突出しておらず、
    前記平坦部の内方には斜面が連設されており、
    前記平坦部と前記斜面との境界部分は直線状に延びており、
    前記斜面は平坦面として形成されており、
    一方の前記スキン層での前記角部における前記主面と前記斜面との境界部分、一方の前記スキン層での前記角部以外における前記主面と前記側面との境界部分は、いずれもR形状とされているとともに、前記角部における前記主面と前記斜面との境界部分での曲率は、前記角部以外における前記主面と前記側面との境界部分での曲率に比べて大きいことを特徴とする板材。
  2. 多角形板状のコア層と、前記コア層の両面に設けられるスキン層を備えるとともに、端部において支持される板材であって、
    前記コア層は、発泡体及び複数のセルが並設されてなる中空体の少なくともいずれかからなり、
    前記端部では、前記コア層が厚み方向に圧縮されているとともに、少なくとも一方の前記スキン層が他方の前記スキン層側に折り曲げられて側面が形成されており、
    前記板材の主面に対する一方の前記スキン層の傾斜角度は、70~90゜であり、
    前記側面では、一方の前記スキン層の端縁と他方の前記スキン層の端縁との間に、前記コア層が圧縮されてなる圧縮部が介在されており、
    前記板材の角部の前記端部には、該角部以外の前記端部に比べて前記板材の主面方向への広さが広い前記圧縮部を有する平坦部が設けられており、
    前記平坦部の内方には斜面が連設されており、
    一方の前記スキン層での前記角部における前記主面と前記斜面との境界部分、一方の前記スキン層での前記角部以外における前記主面と前記側面との境界部分は、いずれもR形状とされているとともに、前記角部における前記主面と前記斜面との境界部分での曲率は、前記角部以外における前記主面と前記側面との境界部分での曲率に比べて大きいことを特徴とする板材。
  3. 前記コア層は、前記両面を構成する上壁部及び下壁部と、前記上壁部及び前記下壁部の間で厚み方向に延びる側壁部を有する熱可塑性樹脂製の前記中空体であり、
    前記圧縮部では、前記コア層が溶融して、前記側壁部がその形状を識別できない程度に変形しているとともに、前記上壁部及び前記下壁部と一体化している請求項1又は2に記載の板材。
  4. 前記角部以外のすべての前記端部では、一方の前記スキン層が他方の前記スキン層側に折り曲げられて前記側面が形成されているとともに、他方の前記スキン層は一方の前記スキン層側に折り曲げられていない請求項1~3のいずれか一項に記載の板材。
  5. 前記コア層は、前記中空体であり、
    前記板材における最も端部側の1列目及び2列目の前記セルは、厚み方向に圧縮されているとともに、端部側から3列目の前記セルは、圧縮されずにその形状を保持している請求項1~4のいずれか一項に記載の板材。
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