JP7014118B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サイドエアバッグ装置に関する。
車両の側突等によって、乗員の着座するシートの側方から車両に衝撃が加わった場合に、その衝撃から乗員を保護するサイドエアバッグ装置が広く知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のサイドエアバッグ装置は、膨張ガスを供給するインフレータと、膨張ガスによって展開するエアバッグとを備えている。エアバッグは、2枚の略楕円形状のシートを重ね合わせ、周囲を縫製により接合することで袋体を形成している。エアバッグの前縁部には、下側を向いたベントホールが形成されている。ベントホールは、2枚に重ねられたシートの前縁部に水平に延びるスリットを形成し、そのスリットの下側部分を三角形状に内側に折り込んだ状態で、同折り込んだ部分を縫製して封止することによって形成されている。
特開2013-14266号公報
ところで、特許文献1に記載のサイドエアバッグ装置では、ベントホールが常に内外を連通するものであることから、エアバッグの展開膨張途中にベントホールを通じてエアバッグ内の膨張ガスが排出されるおそれがある。そのため、エアバッグの内圧が不足することによって乗員の拘束性能が損なわれるおそれがある。
本発明の目的は、ベントホールに起因したエアバッグの内圧不足によって乗員の拘束性能が損なわれることを抑制できるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
上記目的を達成するためのサイドエアバッグ装置は、車室内のシートの側部に設けられ、車両の衝突時に、前記シートに着座する乗員と車室内の側壁との間でエアバッグをガスの供給により車両前方に向けて膨張展開させるものにおいて、車両の前後方向を前後方向とするとき、前記エアバッグの前縁部には、前記エアバッグ内のガスを排出するベントホールが設けられており、前記ベントホールの開口周縁部には、前記ベントホールを封止する一方、前記エアバッグの膨張圧力によって破断される封止部が設けられている。
同構成によれば、エアバッグの前縁部に設けられたベントホールが封止部により封止されているため、ガスの供給によりエアバッグが車両前方に向けて膨張展開される際に、ベントホールを通じてエアバッグ内のガスが排出されることを抑制できる。また、エアバッグ内の圧力が上昇すると、封止部が破断されることによってベントホールが開口され、ベントホールを通じてエアバッグ内のガスが排出されることから、エアバッグの内圧の上昇を抑制することができる。したがって、ベントホールに起因したエアバッグの内圧不足によって乗員の拘束性能が損なわれることを抑制できる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記エアバッグは、外側基布部と、前記外側基布部の車幅方向の内側にて前記外側基布部と重ね合わされた内側基布部と、前記外側基布部及び前記内側基布部の外周部分を縫合する縫合部とを有するバッグ本体を備え、前記ベントホールは、前記外側基布部及び前記内側基布部の双方の前縁部に形成された切欠部によって形成されている。
同構成によれば、外側基布部及び内側基布部の双方の前縁部に形成された切欠部によって、エアバッグの前縁部にベントホールを形成することができる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記封止部は、前記切欠部同士の周縁部を接合することにより形成されている。
同構成によれば、各基布部の切欠部同士の周縁部を接合することによって封止部が形成されている。このため、ベントホールの開口を封止する蓋体などの封止部材を設けることなく、ベントホールを封止することができる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記外側基布部及び前記内側基布部は、合成樹脂繊維により形成されており、前記切欠部同士の周縁部は、溶着されている。
同構成によれば、外側基布部及び内側基布部が合成樹脂繊維により形成されており、各基布部の切欠部同士の周縁部が溶着されることによって封止部が形成されている。このため、接着剤などの別部材を用いることなく、切欠部同士の周縁部を接合することができる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記外側基布部及び前記内側基布部の前記切欠部を含む前縁部に各々重ね合わされて縫合された第1補強布及び第2補強布を備え、前記第1補強布及び前記第2補強布の双方には、前記ベントホールを形成する切欠部が形成されている。
同構成によれば、高温高圧のガスの圧力を受けるベントホールの開口周縁部を補強布によって補強することができる。
上記サイドエアバッグ装置において、前記ベントホールは、前記エアバッグの前縁部の下部に設けられるとともに膨張展開が完了した状態で斜め前下方を指向する。
同構成によれば、エアバッグ内のガスは、エアバッグの前縁部の下部から斜め前下方、すなわち、乗員の顔や腕などの肌が露出した部分から遠ざかる方向へ排出されることとなるため、高温のガスが乗員に接触することを抑制できる。
本発明によれば、ベントホールに起因したエアバッグの内圧不足によって乗員の拘束性能が損なわれることを抑制できる。
一実施形態におけるサイドエアバッグ装置が設けられた車両用のシートを乗員とともに示す側面図。 展開状態のエアバッグを拡大して示す側面図。 (a)~(d)は、同実施形態のエアバッグの形成途中の状態を順に示す説明図。 同実施形態のエアバッグを車両前方から視た正面図であって、(a)は、膨張展開の途中のエアバッグを示す図、(b)は、ベントホールが開口した状態のエアバッグを示す図。
以下、図1~図4を参照して、車両用のサイドエアバッグ装置の一実施形態について説明する。なお、以降において、車両の前後方向を前後方向として説明する。また、車両の車幅方向Wにおける中央部を基準とし、その中央部に近づく側を「車内側」とし、中央部から遠ざかる側を「車外側」として説明する。
図1に示すように、車両の室内には、運転席として機能するシート10が配置されている。
シート10は、シートクッション11、シートクッション11の後端部から起立し、且つ傾斜角度を調整可能に設けられたシートバック12、及びシートバック12の上端部に取り付けられたヘッドレスト13を備えている。また、シート10には、衝突試験用のダミーと同様の体格を有する乗員Pが着座しているものとする。
シートバック12の内部には、その骨格をなすシートフレームが配置されている。シートバック12の内部におけるシートフレームの車外側には収納部(共に図示略)が設けられている。この収納部には、サイドエアバッグ装置の主要部をなすエアバッグモジュールABMが組み込まれている。
エアバッグモジュールABMは、ガス発生器30、エアバッグ40、衝撃センサ71、及び制御装置72を備えている。
ガス発生器30は、長尺状をなし、膨張ガスを供給するインフレータと、インフレータを覆うとともにガスの噴出する方向を制御するディフューザとして機能するリテーナ(共に図示略)とを備えている。リテーナにはボルト(図示略)が固定されている。
図1及び図2に示すように、ガス発生器30は、シートバック12の上下方向に沿って延びる姿勢にされるとともに、自身の一部がエアバッグ40内に挿入された状態で、リテーナのボルトによってエアバッグ40と共に、シートバック12のシートフレームに対して取り付けられている。
エアバッグ40は、エアバッグ40が膨張展開したときに、乗員Pの上半身の少なくとも一部、本実施形態では、肩部PSから腰部PTにかけての領域の側方に位置する形状及び大きさに形成されている(図1参照)。
衝撃センサ71は加速度センサ等からなり、車両の側壁等に設けられ、側壁に側方から加えられる衝撃を検出する。
制御装置72は、衝撃センサ71からの検出信号に基づきガス発生器30の作動を制御する。
次に、エアバッグ40の構成について詳細に説明する。
図1~図3に示すように、エアバッグ40のバッグ本体41は、1枚の基布42をその幅方向における中央部に設定された折り線L1において二つ折りして車幅方向Wに重ね合わせ、その重ね合わされた部分を縫合することによって形成されている。基布42を構成する繊維材料としては、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる、ナイロンなどのポリアミド繊維が適している。なお、以降において、バッグ本体41を構成する基布42のうち車外側の部分及び車内側の部分をそれぞれ外側基布部43及び内側基布部44として説明する。
図3(a)に示すように、外側基布部43及び内側基布部44の外形は共に略楕円形状をなし、折り線L1を対称軸として互いに線対称の関係にある。
図2に示すように、外側基布部43及び内側基布部44の前縁部の下部には、第1補強布53及び第2補強布54がそれぞれ設けられている。補強布53,54の前縁部は、基布部43,44の前縁部とそれぞれ一致する円弧状をなしている。
図3(a)に示すように、外側基布部43の内側(同図の紙面手前側)に第1補強布53が重ね合わされており、外側基布部43の外周部分を除く第1補強布53の外周部分には、第1補強布53と外側基布部43とを縫合する円弧状の縫合部56が設けられている。内側基布部44の内側に第2補強布54が重ね合わされており、内側基布部44の外周部分を除く第2補強布54の外周部分には、第2補強布54と内側基布部44とを縫合する円弧状の縫合部57が設けられている。
図3(b)に示すように、折り線L1に沿って基布42が二つ折りされた状態において、基布部43,44同士及び補強布53,54同士が重ね合わされている。基布部43,44の外周部分には、基布部43,44同士を縫合する縫合部45が設けられている。ただし、基布部43,44の外周部分のうち補強布53,54が重ね合わされている部分のうち縫合部56,57の円弧の内周側には、上記縫合部45が設けられていない。
図3(c)に示すように、基布部43,44の外周部分のうち縫合部56,57と縫合部45の端との一対の合流部には、基布部43,44及び補強布53,54を縫合する一対の縫合部46が設けられている。したがって、バッグ本体41のうち一対の縫合部46によって挟まれた部分Rは、補強布53,54同士(基布部43,44同士)が縫合されていない。
図2及び図3に示すように、基布42における折り線L1を含む部分の下部には、スリット51が設けられている。スリット51は、折り線L1に直交するとともに基布部43,44に跨がって延在している(図3(a)参照)。
バッグ本体41には、二つ折りされた基布42のうちスリット51よりも下側の部分がバッグ本体41の内側へ折り込まれた内折り部52が設けられている(図3(b)及び図3(c)参照)。
バッグ本体41の下縁部には、基布部43,44のうち内折り部52を覆う部分と内折り部52とを縫合する縫合部55が設けられている(図3(d)参照)。
図2に示すように、スリット51を通じてガス発生器30がエアバッグ40内へ挿入されている。
図1及び図2に示すように、バッグ本体41の前縁部の下部には、膨張展開が完了した状態で斜め前下方を指向するベントホール61が設けられている。ベントホール61は、基布部43,44及び補強布53,54を切り欠いた切欠部63,64,65,66によって構成されている。また、切欠部63,64,65,66の周縁部同士を溶着にて接合することで封止する封止部62が設けられている。封止部62の破断強度は、エアバッグ40の内圧(膨張圧力)が上昇する際の所定の大きさに設定されている。
図3(d)に示すように、切欠部63,64,65,66は、バッグ本体41のうち一対の縫合部46によって挟まれた部分Rをレーザ裁断機にて裁断することにより形成される。このとき、レーザ光による熱によって基布部43,44及び補強布53,54を構成する繊維が溶融されることで切欠部63,64,65,66の周縁部同士が溶着される。本実施形態では、切欠部63,64,65,66をレーザ裁断機によって形成することによりベントホール61が形成されると同時に、切欠部63,64,65,66の周縁部同士がレーザ光による熱によって溶着されることによってベントホール61を封止する封止部62が形成される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
車両の側突等によって、乗員Pの着座するシート10の側方から車両に所定値以上の衝撃が加わり、そのことが衝撃センサ71によって検出されると、その検出信号に基づき制御装置72からガス発生器30に対し、これを作動させるための作動信号が出力される。
この作動信号に応じて、インフレータからガスがエアバッグ40内へ噴出される。噴出されたガスによりエアバッグ40の内圧が上昇し、同エアバッグ40が膨張を開始する。
エアバッグ40の膨張は、その一部を収納部に残した状態で、バッグ本体41が前方への展開を伴いながらなされる。
図4(a)に示すように、エアバッグ40が膨張展開を開始した当初において、エアバッグ40の前縁部に設けられたベントホール61の封止部62は、封止されている。
一方、図4(b)に示すように、エアバッグ40が膨張展開していき、エアバッグ40内の圧力が上昇して所定の大きさに達すると、封止部62が破断され、ベントホール61が開口する。このとき、ベントホール61を通じてエアバッグ40内のガスが斜め前下方へ向けて排出される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)サイドエアバッグ装置は、車室内のシート10の側部に設けられ、車両の衝突時に、シート10に着座する乗員Pと車室内の側壁との間でエアバッグ40をガスの供給により車両前方に向けて膨張展開させる。エアバッグ40の前縁部には、エアバッグ40内のガスを排出するベントホール61が設けられており、ベントホール61の開口周縁部には、ベントホール61を封止する一方、エアバッグ40の膨張圧力によって破断される封止部62が設けられている。
こうした構成によれば、上述した作用を奏することから、ガスの供給によりエアバッグ40が前方に向けて膨張展開される際に、ベントホール61を通じてエアバッグ40内のガスが排出されることを抑制できる。したがって、ベントホール61に起因したエアバッグ40の内圧不足によって乗員Pの拘束性能が損なわれることを抑制できる。
(2)エアバッグ40は、外側基布部43と、外側基布部43の車幅方向Wの内側にて外側基布部43と重ね合わされた内側基布部44と、外側基布部43及び内側基布部44の外周部分を縫合する縫合部45とを有するバッグ本体41を備えている。ベントホール61は、外側基布部43及び内側基布部44の双方の前縁部に形成された切欠部63,64によって形成されている。
こうした構成によれば、外側基布部43及び内側基布部44の双方の前縁部に形成された切欠部63,64によって、エアバッグ40の前縁部にベントホール61を形成することができる。
(3)封止部62は、切欠部63,64同士の周縁部を接合することにより形成されている。
こうした構成によれば、各基布部43,44の切欠部63,64同士の周縁部を接合することによって封止部が形成されている。このため、ベントホール61の開口を封止する蓋体などの封止部材を設けることなく、ベントホール61を封止することができる。
(4)外側基布部43及び内側基布部44は、合成樹脂繊維により形成されており、切欠部63、64同士の周縁部は、溶着されている。
こうした構成によれば、外側基布部43及び内側基布部44が合成樹脂繊維により形成されており、各基布部43,44の切欠部63,64同士の周縁部が溶着されることによって封止部62が形成されている。このため、接着剤などの別部材を用いることなく、切欠部63,64同士の周縁部を接合することができる。
(5)外側基布部43及び内側基布部44の切欠部63,64を含む前縁部に各々重ね合わされて縫合された第1補強布53及び第2補強布54を備え、第1補強布53及び第2補強布54の双方には、ベントホール61を形成する切欠部65,66が形成されている。
こうした構成によれば、高温高圧のガスの圧力を受けるベントホール61の開口周縁部を補強布53,54によって補強することができる。
(6)ベントホール61は、エアバッグ40の前縁部の下部に設けられるとともに膨張展開が完了した状態で斜め前下方を指向する。
こうした構成によれば、エアバッグ40内のガスは、エアバッグ40の下部から斜め前下方、すなわち、乗員Pの顔や腕などの肌が露出した部分から遠ざかる方向へ排出されることとなるため、高温のガスが乗員Pに接触することを抑制できる。
<変更例>
上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・エアバッグ40は、その略全体が上記実施形態のように膨張するものであってもよいし、ガスが供給されず膨張することのない非膨張部を一部に有するものであってもよい。
・ベントホール61の位置及び指向方向を適宜変更することができる。
・強度の高い基布42を用いる場合には、補強布53,54を省略することもできる。
・上記実施形態では、レーザ裁断機を用いて切欠部63,64,65,66の形成及び封止部62の形成を同時に行うようにしたが、機械的な裁断機を用いて切欠部63,64,65,66を形成した後に、切欠部63,64,65,66同士の周縁部を接着剤などによって接合するようにしてもよい。
・封止部62は、切欠部63,64,65,66同士の周縁部を接合して形成されるものに限定されず、バッグ本体41とは別体の蓋体などの封止部材によってベントホール61の開口を封止するものであってもよい。
・折り線L1がエアバッグ40の他の端部、例えば、前端部、上端部、下端部などに位置するように基布が二つ折りされてもよい。また、エアバッグ40は、折り線L1に沿って分割された2枚の基布からなるものであってもよい。さらに、エアバッグ40は、3枚以上の基布からなるものであってもよい。
・例えば接着剤によって基布部43,44の外周部分同士を結合するようにしてもよい。また、基布部43,44と補強布53,54との結合態様についても同様にして変更することができる。
・基布42を構成する繊維材料として、ポリエステル繊維などその他の合成樹脂繊維を採用することもできる。
・上記サイドエアバッグ装置は、助手席や後席に対して適用することもできる。
・サイドエアバッグ装置は、乗員Pの上半身のうち上記実施形態とは異なる領域を保護するサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
・上記サイドエアバッグ装置が適用される車両には、自家用車に限らず各種産業車両も含まれる。
10…シート、11…シートクッション、12…シートバック、13…ヘッドレスト、30…ガス発生器、40…エアバッグ、41…バッグ本体、42…基布、43…外側基布部、44…内側基布部、45,46…縫合部、51…スリット、52…内折り部、53…第1補強布、54…第2補強布、55,56,57…縫合部、61…ベントホール、62…封止部、63,64,65,66…切欠部、71…衝撃センサ、72…制御装置、L1…折り線、P…乗員。

Claims (3)

  1. 車室内のシートの側部に設けられ、車両の衝突時に、前記シートに着座する乗員と車室内の側壁との間でエアバッグをガスの供給により車両前方に向けて膨張展開させるサイドエアバッグ装置において、
    車両の前後方向を前後方向とするとき、
    前記エアバッグの前縁部には、前記エアバッグ内のガスを排出するベントホールが設けられており、
    前記ベントホールの開口周縁部には、前記ベントホールを封止する一方、前記エアバッグの膨張圧力によって破断される封止部が設けられており、
    前記エアバッグは、外側基布部と、前記外側基布部の車幅方向の内側にて前記外側基布部と重ね合わされた内側基布部と、前記外側基布部及び前記内側基布部の外周部分を縫合する縫合部とを有するバッグ本体を備え、
    前記ベントホールは、前記外側基布部及び前記内側基布部の双方の前縁部に形成された切欠部によって形成されており、
    前記封止部は、前記切欠部同士の周縁部を接合することにより形成されており、
    前記外側基布部及び前記内側基布部は、合成樹脂繊維により形成されており、
    前記切欠部同士の周縁部は、溶着されている、
    サイドエアバッグ装置。
  2. 車室内のシートの側部に設けられ、車両の衝突時に、前記シートに着座する乗員と車室内の側壁との間でエアバッグをガスの供給により車両前方に向けて膨張展開させるサイドエアバッグ装置において、
    車両の前後方向を前後方向とするとき、
    前記エアバッグの前縁部には、前記エアバッグ内のガスを排出するベントホールが設けられており、
    前記ベントホールの開口周縁部には、前記ベントホールを封止する一方、前記エアバッグの膨張圧力によって破断される封止部が設けられており、
    前記エアバッグは、外側基布部と、前記外側基布部の車幅方向の内側にて前記外側基布部と重ね合わされた内側基布部と、前記外側基布部及び前記内側基布部の外周部分を縫合する縫合部とを有するバッグ本体を備え、
    前記ベントホールは、前記外側基布部及び前記内側基布部の双方の前縁部に形成された切欠部によって形成されており、
    前記外側基布部及び前記内側基布部の前記切欠部を含む前縁部に各々重ね合わされて縫合された第1補強布及び第2補強布を備え、
    前記第1補強布及び前記第2補強布の双方には、前記ベントホールを形成する切欠部が形成されている、
    サイドエアバッグ装置。
  3. 車室内のシートの側部に設けられ、車両の衝突時に、前記シートに着座する乗員と車室内の側壁との間でエアバッグをガスの供給により車両前方に向けて膨張展開させるサイドエアバッグ装置において、
    車両の前後方向を前後方向とするとき、
    前記エアバッグの前縁部には、前記エアバッグ内のガスを排出するベントホールが設けられており、
    前記ベントホールの開口周縁部には、前記ベントホールを封止する一方、前記エアバッグの膨張圧力によって破断される封止部が設けられており、
    前記ベントホールは、前記エアバッグの前縁部の下部に設けられるとともに膨張展開が完了した状態で斜め前下方を指向する、
    サイドエアバッグ装置。
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