JP7013992B2 - 架線の撤去方法及び架線撤去用具 - Google Patents

架線の撤去方法及び架線撤去用具 Download PDF

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Description

本発明は、例えば架空配電設備の一対の電柱の間に架設された架線を撤去する際に用いて好適な架線の撤去方法及び架線撤去用具に関する。
例えば、架空配電設備の一対の電柱の間に架設された架空地支線は、数十年にわたって電柱に架設されているものもあり、腐食などの劣化度に応じて撤去する必要が生じる。
高圧本線とともに一対の電柱の間に架設された架空地支線を撤去する手法は、大別して、送電状態を確保するためのバイパス線を設けるとともに高圧本線の充電(送電/通電)を停止して架空地支線を撤去する手法、高圧本線の充電を停止せずに行う手法がある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
さらに、図10に示すように、高圧本線1の充電を停止せずに架空地支線2を撤去する手法は、例えば、作業者が高圧ゴム手袋、活線胴衣などの保護具を着用し、作業範囲の高圧本線(充電部)1を絶縁性シートなどの防護具100で被覆し防護を行う。
そして、一方の電柱3にガイドロープ支持具101を取り付け、他方の電柱4にガイドロープ支持具101及び逆行防止ガイド102を取り付け、一方の電柱3から他方の電柱4間にカラビナ付ガイドロープ103を配線/延線する。このガイドロープ103の配線作業では、カラビナ104を架空地支線2に取り付けて一方の電柱3から他方の電柱4にガイドロープ103を送り込んでゆく。
次に、一対の電柱3、4間のガイドロープ103の弛みを取り、架空地支線2の両端を切断する。そして、逆行防止ガイド102を使用して、切断した架空地支線2を地上に送り、リール架台に支持されたリールで巻き取りながら取り外してゆく。最後に、カラビナ付ガイドロープ103、ガイドロープ支持具101、逆行防止ガイド102、防護具100を取り外し、作業が完了する。
特開2007-116835号公報 特開2006-180659号公報 特開平10-23627号公報
一方、図10に示した従来の架空地支線(架線、線材)2の撤去方法においては、高圧本線1が充電の状態で作業を実施するため、すなわち、活線接近作業であるため、保護具、防護具100を着用、設置する必要があり、これら保護具や防護具100の着用、設置によって作業性が著しく低下する。
また、高圧本線1の充電部の防護、カラビナ付ガイドロープ103の延線、ガイドロープ支持具101、逆行防止ガイド102の取り付け、取り外し作業にも多大な労力と時間を要する。
さらに、架空地支線2に損傷があるような場合には、予め損傷個所を補強することが必要になるが、この補強を施すことによって撤去対象の架空地支線2の一部が太くなると、カラビナ104や逆行防止ガイド102に補強部分が引っ掛かるなどして、好適に上記手法で架空地支線2を撤去できなくなることもある。
本発明は、上記事情に鑑み、従来と比較し、一対の柱の間に架設された線材(架線)を効率的に撤去することを可能にする架線の撤去方法及び架線撤去用具を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の架線の撤去方法は、一対の柱の間に架設された線材を撤去する方法であって、一方の柱と他方の柱の線材支持部付近にそれぞれ作業床を配置する作業床配置工程と、一方の作業床から一方の柱側の線材に、他方の作業床から他方の柱側の線材にそれぞれ、巻き上げ装置から繰り出された仮支持ロープの一端を接続した線材把持具を間接活線作業で取り付ける線材把持具取付工程と、後端側を中心に回動可能で起伏可能に設けられた架線撤去用具の仮支持アームの先端側に前記仮支持ロープを繰り出し/巻き上げ可能に支持させる仮支持ロープ/仮支持アーム取付工程と、前記巻き上げ装置を駆動して前記仮支持ロープに所定の張力を付与しつつ、前記一方の柱と該一方の柱側に取り付けた一方の線材把持具との間、及び前記他方の柱と該他方の柱側に取り付けた他方の線材把持具との間の部分の前記線材の2箇所を切断し、前記線材把持具と前記仮支持ロープと前記仮支持アームと前記巻き上げ装置からなる一対の線材仮支持装置で、切断分離した線材を所定の張り状態で支持する線材切断作業工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明の架線の撤去方法においては、前記線材切断作業工程で一対の仮支持アームを回動して伏した状態とし、前記線材を切断分離した後に一対の仮支持アームをそれぞれ回動して起こすとともに、切断分離した線材を所定の張り状態を確保しつつ原位置から離し、前記作業床を降下させ、及び/又は前記巻き上げ装置を駆動して前記仮支持ロープを繰り出し、切断分離した線材を所定位置に下す線材撤去工程を備えることが望ましい。
本発明の架線撤去用具は、上記のいずれかの架線の撤去方法で用いる架線撤去用具であって、前記架線撤去用具である前記仮支持アームは、先端側に、前記仮支持ロープの繰り出し方向から見た正面視で前記仮支持ロープを囲繞するように設けられ、前記仮支持ロープを繰り出し/巻き上げ可能に支持する仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構を備えることを特徴とする。
また、本発明の架線撤去用具においては、前記仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構が、前記仮支持アームを伏して水平にした状態で、互いの回転軸線が前記仮支持アームの回動軸線に沿い、前記仮支持ロープを間に上下に所定の間隔をあけて配設される上下一対の支持ローラー、及び互いの回転軸線が前記仮支持アームの回動軸線に直交し、前記仮支持ロープを間に左右に所定の間隔をあけて配設される左右一対の支持ローラーの少なくとも4つの支持ローラーを備えて構成されていることが望ましい。
さらに、本発明の架線撤去用具においては、前記少なくとも4つの支持ローラーのうち、少なくとも一つの支持ローラーが前記4つの支持ローラーのそれぞれの回転軸線に直交する軸線周りに回動可能に支持されていることがより望ましい。
本発明の架線の撤去方法及び架線撤去用具によれば、従来と比較し、一対の柱の間に架設された線材(架線)を効率的に撤去することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る架線の撤去方法を用いて架空地支線を撤去している状況を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る架線の撤去方法を用いて架空地支線を撤去している状況を示す平面図であり、線材把持具を架空地支線に取り付けた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る架線の撤去方法を用いて架空地支線を撤去している状況を示す平面図であり、一方の電柱側の架空地支線に線材把持具を取り付けた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る架線の撤去方法を用いて架空地支線を撤去している状況を示す平面図であり、一方の電柱側の架空地支線を切断し、仮支持アームを回動して起こす状況を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る線材把持具を示す図である。 本発明の一実施形態に係る仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構を示す正面図であり、仮支持ロープの繰り出し方向から見た正面視図である。 図7のX1-X1線矢視図であり、本発明の一実施形態に係る仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構を示す側面図である。 図7のX2-X2線矢視側からの本発明の一実施形態に係る仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構を示す側面図であり、蓋部を開いた状態を示す図である。 従来の架線の撤去方法を用いて架空地支線を撤去している状況を示す斜視図である。
以下、図1から図9を参照し、本発明の一実施形態に係る架線の撤去方法及び架線撤去用具について説明する。
ここで、本実施形態では、本発明に係る架線の撤去方法及び架線撤去用具を適用し、一対の電柱の間に高圧本線などとともに架設された架空地支線(架線、線材)を撤去するものとして説明を行う。
本実施形態の架線の撤去方法では、図1及び図2(図3、図4)に示すように、隣り合う一方の電柱(一方の柱)3と他方の電柱4(他方の柱)の架空地支線支持部(線材支持部)付近にそれぞれ、作業者が乗って撤去作業を行うための作業床5、6を配置する(作業床配置工程)。
本実施形態では、例えば、各電柱3、4付近にアウトリガーを張り出して高所作業車を配置し、高所作業車のバケットなどの作業床5、6に作業者が乗り、ブームを伸ばして各電柱3、4の架線支持部がある頂部側の作業に適した所定位置に作業床5、6ひいては作業者を配置する。
ここで、本実施形態の架線の撤去方法では、2台の高所作業車の他に、それぞれの高所作業車の作業床5、6に設けられて架空地支線2を仮支持するための線材把持具7と仮支持ロープ8と仮支持アーム(架線撤去用具)9と巻き上げ装置10からなる線材仮支持装置(一対の線材仮支持装置)11を用いる。
そして、一方の高所作業車の作業床5に乗った作業者が、架空地支線2の一方の電柱3側に線材把持具7を取り付ける。また、他方の高所作業車の作業床6に乗った作業者が、架空地支線2の他方の電柱4側に線材把持具7を取り付ける。
線材把持具7は、例えば、図5(及び図3)に示すように、上下一対のクランプ部材15、16からなる把持部17と、ホットスティック18を接続するとともにホットスティック18の回転操作によって上下一対のクランプ部材15、16の間隔を変えて架空地支線2をクランプ保持/解放するための操作部19とを備えて構成されている。また、本実施形態の線材把持具7は、カラビナ14を備えている。
この線材把持具7を架空地支線2に取り付ける際には、図1から図4、図5に示すように、操作部19にホットスティック18を接続し、作業者がホットスティック18を操作して架空地支線2が上下一対のクランプ部材15、16の間に配されるように線材把持具7を仮設置する。そして、線材把持具7を架空地支線2に仮設置した後、ホットスティック18を回転操作して上下一対のクランプ部材15、16の間隔を小さくし、上下一対のクランプ部材15、16で架空地支線2をクランプ保持させる(線材把持具取付工程)。これにより、線材把持具7を架空地支線2の所定位置に間接活線作業で着脱可能に固着して取り付けることができる。
また、各線材把持具7には、予めウィンチなどの巻き上げ装置10に巻き回され、この巻き上げ装置10から繰り出されたワイヤーロープなどの仮支持ロープ8の先端(一端)を接続しておく。
ここで、本実施形態では、図1から図4に示すように、高所作業車の作業床5、6の側部に、巻き上げ装置10とともに仮支持アーム9が設けられている。仮支持アーム9は、例えば金属製で断面方形状の各棒柱状に形成され、後端部側を回動可能に支持して設けられている。仮支持アーム9は、例えば、作業床であるバケット5、6から外側に水平に延出した状態からバケット5、6の側部の直上で垂直に延びた状態まで後端部側を中心に回動するように構成されている。なお、本実施形態の仮支持アーム9は、電動モータなどの駆動によって回動し、駆動停止とともに任意の傾斜角度で固定可能に構成されている。また、仮支持アーム9は上下方向に延びる軸線周りに回転可能に設けられていてもよい。
仮支持ロープ8は、仮支持アーム9の後端部側に設けられた巻き上げ装置10から繰り出され、仮支持アーム9の材軸方向に沿って(略材軸方向に沿って)先端部側に延び、仮支持アーム9の先端部に一体に設けられた仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20に円滑に繰り出し/巻き上げ可能に支持されている(仮支持ロープ/仮支持アーム取付工程)。仮支持ロープ8は、仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20によって、その延在方向を仮支持アーム9の材軸方向に交差する任意の方向に屈曲するように巻き掛け支持されて、先端が線材把持具7に接続されている。
具体的に、仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20は、図6から図9(図1から図4)に示すように、巻き上げ装置10から仮支持アーム9の材軸方向O1に沿って繰り出された仮支持ロープ8の繰り出し方向T1から見た正面視で、仮支持ロープ8を囲繞するように設けられ、円滑に仮支持ロープ8を繰り出し/巻き上げ可能に支持するための機構である。
本実施形態の仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20は、仮支持アーム9を伏して水平にした状態で、互いの回転軸線O2が仮支持アーム9の回動軸線に沿い、仮支持ロープ8を間に上下に所定の間隔をあけて配設される上下一対の支持ローラー21、22と、互いの回転軸線O3が仮支持アーム9の回動軸線に直交し、仮支持ロープ8を間に左右に所定の間隔をあけて配設される左右一対の支持ローラー23、24とを備えて構成されている。
さらに、本実施形態の仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20は、1組(1段)上下一対の支持ローラー21、22が仮支持アーム9の材軸方向O1に間隔をあけて2組(2段)並設され、1組(1段)左右一対の支持ローラー23、24が2組の上下一対の支持ローラー21、22を間に配するように仮支持アーム9の材軸方向O1に間隔をあけて2組(2段)並設され、計8本の支持ローラー21~24を備えて構成されている。そして、仮支持ロープ8の繰り出し方向T1から見た正面視で計8本の支持ローラー21~24で囲まれた空間が仮支持ロープ8を挿通する挿通空間Hとされている。
本実施形態の仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20は、方形筒状に形成され、仮支持アーム9の先端部に嵌合させるとともにボルト接合などで固定して取り付けられる接続部25と、接続部25に一体に設けられた方形筒状のローラー支持ボックス26とを備え、ローラー支持ボックス26の内部に計8本の支持ローラー21~24が軸支して設けられている。
これにより、接続部25を仮支持アーム9の先端部に嵌合させてボルト締めするだけで、容易に仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20を仮支持アーム9の先端部に装着、具備することができる。
さらに、ローラー支持ボックス26は、例えば、仮支持アーム9を水平に伏した状態で上面を形成する一側壁部(26a)が蝶番(ヒンジ部)27によって仮支持アーム9の材軸方向O1に沿う軸線O4周りに回動可能で扉部26aとされ、扉部26aを回動することによってローラー支持ボックス26の内部が開閉可能とされている。この扉部26aの一側壁部の内側に2段の上方の支持ローラー21が軸支して取り付けられている。
これにより、扉部26aを回動して開くことにより、扉部26aに支持された2段の上方の支持ローラー21が回動し、挿通空間Hに仮支持ロープ8を容易に挿入配置することができる。
また、ローラー支持ボックス26には、扉部26aを閉めた状態でこれを保持するための扉固定部28が設けられている。
そして、本実施形態の架線の撤去方法では、図1から図4(図6から図9)に示すように、仮支持ロープ8の先端を接続した線材把持具7を間接活線作業で架空地支線2に取り付けた後に、扉部26aを開閉して8本の支持ローラー21~24で囲まれて形成される挿通空間H内に仮支持ロープ8を挿入配置する。また、仮支持アーム9が伏して高所作業車のバケットの作業床5、6から外側に延出した状態にしつつ巻き上げ装置10を駆動して仮支持ロープ8ひいては架空地支線2に「所定の張力」を付与する。
このとき、架空地支線2を両電柱3、4側からそれぞれ外側に引っ張るように仮支持ロープ8に張力を付与することになるが、仮支持ロープ8が仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20の8本の支持ローラー21~24で囲まれているため、確実にいずれかの支持ローラー21~24(このとき、本実施形態では2段の左右一対の支持ローラー23、24)に当接して支持される。
これにより、仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20によって、仮支持ロープ8を、円滑に且つその延在方向を任意の方向に屈曲するように、自動的に巻き掛けて支持することができる。
次に、仮支持ロープ8ひいては架空地支線2に「所定の張力」を付与した状態で、一方の電柱3とこの一方の電柱3側に取り付けた一方の線材把持具7の間と、他方の電柱4とこの他方の電柱4側に取り付けた他方の線材把持具7の間の架空地支線2の2箇所S1、S2をそれぞれ、高所作業車の作業床5、6に乗った作業者が切断する(線材切断作業工程)。
このように架空地支線2の2箇所S1、S2を切断すると、切断分離した架空地支線2が各高所作業車に設けられた線材把持具7と仮支持ロープ8と仮支持アーム9と巻き上げ装置10からなる線材仮支持装置11(一対の線材仮支持装置11)で支持される。
なお、本実施形態において、上記の仮支持ロープ8に付与する「所定の張力」とは、架空地支線2を切断分離した際に、切断分離した架空地支線2が高圧本線1に接触することを防止できる程度の張力を意味し、本発明においては、切断分離した架空地支線2と他の隣接物とが所定の離間距離を確保できる程度の張力を意味する。
また、本実施形態では、線材把持具7を間接活線作業で架空地支線2に取り付けた後に、扉部26aを開閉して仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20の挿通空間H内に仮支持ロープ8を挿入配置するようにしているが、仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20の挿通空間H内に仮支持ロープ8を挿入配置してから架空地支線2に線材把持具7を取り付けても構わない。言い換えれば、架空地支線2に線材把持具7を取り付ける前に仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20の挿通空間H内に仮支持ロープ8を挿入配置しても構わない。
さらに、撤去対象の架空地支線2を切断分離した際に、各電柱3、4に支持されて残った架空地支線2側が電柱3、4の架線支持部から外れて落下することも考えられる。このような場合には、例えば、図3(図5)に示すように、架空地支線2を切断分離する前の段階で、別途、残る側の架空地支線2に本実施形態と同様の線材把持具7’を取り付け、線材把持具7’のカラビナ14に環状にしてロープ30を接続し、環状のロープ30に頂部から電柱3、4を通して引っ掛けておけば、架空地支線2を切断分離した後に、残った架空地支線2が電柱3、4の架線支持部から外れても、別途設けた線材把持具7’及び環状のロープ30によって電柱3、4で支持でき、落下することを確実に防止できる。
次に、図1から図4(図6から図9)に示すように、切断分離した架空地支線2を各高所作業車に設けられた一対の線材仮支持装置11で支持した後に、一対の仮支持アーム9をそれぞれ回動させて起こすとともに、切断分離した架空地支線2を所定の張り状態を確保しつつ引き上げて、架設されていた元の位置(原位置)から離す(線材撤去工程)。
このとき、仮支持アーム9の回動とともに架空地支線2を支持する仮支持ロープ8が仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20の挿通空間H内で移動することになるが、仮支持ロープ8が仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20の8本の支持ローラー21~24で囲まれているため、確実にいずれかの支持ローラー21~24(このとき、本実施形態では2段の上下一対の支持ローラー21、22)に当接して支持される。
これにより、切断分離した架空地支線2を所定の張り状態を確保しつつ引き上げて、架設されていた元の位置(原位置)から離す際にも、仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20によって、仮支持ロープ8を円滑に且つその延在方向を任意の方向に屈曲するように自動的に巻き掛けて支持することができる。
そして、切断分離した架空地支線2を一対の仮支持アーム9の回動によって離すことができるため、一対の仮支持アーム9の回動範囲を考慮して架空地支線2の切断作業を行うことで、高圧本線1との離間距離を十分に確保し、架空地支線2が高圧本線1に接触するようなことがない状態で、切断分離した架空地支線2を原位置から移動させることができる。
原位置から架空地支線2を離した段階で、高所作業車のブームを操作して作業床5、6を降下させたり、巻き上げ装置10を駆動して仮支持ロープ8を繰り出すなどし、切断分離した架空地支線2を地上などの所定位置に下すことができる(線材撤去工程)。
したがって、本実施形態の架線の撤去方法(及び架線撤去用具9)においては、高圧本線1とともに一対の電柱3、4に架設された架空地支線2を撤去する場合に、作業者が高圧ゴム手袋、活線胴衣などの保護具を着用する必要がなく、また、高圧本線1の充電部を絶縁性シートなどの防護具100で防護することなく、架空地支線2を切断撤去することが可能になる。
また、従来方法における高圧本線1の充電部の防護、カラビナ付ガイドロープ103の延線、ガイドロープ支持具101、逆行防止ガイド102の取り付け、取り外し作業のような多大な労力と時間を要する煩雑な作業がなく、容易に架空地支線2を切断撤去することができる。
さらに、架空地支線2に損傷があって予め損傷個所を補強した場合であっても、架空地支線2の撤去作業に全く影響を及ぼすことなく、好適に架空地支線2を切断撤去することが可能になる。
よって、本実施形態の架線の撤去方法(及び架線撤去用具9)によれば、従来と比較し、一対の電柱3、4の間に架設された架空地支線(架線、線材)2を効率的に撤去することが可能になる。
以上、本発明に係る架線の撤去方法及び架線撤去用具の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、本発明に係る架線の撤去方法及び架線撤去用具9を適用し、一対の電柱3、4の間に高圧本線1などとともに架設された架空地支線(架線、線材)2を撤去するものとして説明を行ったが、本発明は、架空地支線2の撤去にその適用を限定する必要はなく、電柱3、4に限らず、一対の柱に架設されている線材(架線)を撤去するあらゆるケース/架線撤去作業に適用可能である。
また、本実施形態では、仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20が、8本の支持ローラー21~24を備えて構成されているものとした。
これに対し、本発明に係る仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20は、仮支持ロープ8の繰り出し方向から見た正面視で仮支持ロープ8を囲繞するように設けられ、仮支持ロープ8を繰り出し/巻き上げ可能に支持することができ、且つ、仮支持アーム9を回動した際に、仮支持ロープ8を円滑に且つその延在方向を任意の方向に屈曲するように自動的に巻き掛けて支持することが可能であればよい。
よって、本発明に係る仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構20は、支持ローラー21~24の数を限定する必要はなく、また、支持ローラー21~24で構成する必要もない。例えば、仮支持ロープ8を内部に挿通する筒状に形成されるとともに、その仮支持ロープ8が当接する内面がポリテトラフルオロエチレン(例えばテフロン:登録商標)などを用いた滑動部材で形成されていてもよく、この場合においても本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
また、本発明に係る作業床は、高所作業車の作業床5、6に限定する必要もない。
1 高圧本線
2 架空地支線(線材、架線)
3 一方の電柱(一方の柱)
4 他方の電柱(他方の柱)
5 作業床
6 作業床
7 線材把持具
7’ 線材把持具
8 仮支持ロープ
9 仮支持アーム(架線撤去用具)
10 巻き上げ装置
11 線材仮支持装置
14 カラビナ
15 クランプ部材
16 クランプ部材
17 把持部
18 ホットスティック
19 操作部
20 仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構
21 上方の支持ローラー
22 下方の支持ローラー
23 左方の支持ローラー
24 右方の支持ローラー
25 接続部
26 ローラー支持ボックス
26a 扉部
27 蝶番
28 扉固定部
30 ロープ
100 防護具
101 ガイドロープ支持具
102 逆行防止ガイド
103 カラビナ付ガイドロープ
104 カラビナ
H 挿通空間
O1 材軸方向
O2 回転軸線
O3 回転軸線
O4 軸線
S1 切断箇所
S2 切断箇所

Claims (5)

  1. 一対の柱の間に架設された線材を撤去する方法であって、
    一方の柱と他方の柱の線材支持部付近にそれぞれ作業床を配置する作業床配置工程と、
    一方の作業床から一方の柱側の線材に、他方の作業床から他方の柱側の線材にそれぞれ、巻き上げ装置から繰り出された仮支持ロープの一端を接続した線材把持具を間接活線作業で取り付ける線材把持具取付工程と、
    後端側を中心に回動可能で起伏可能に設けられた架線撤去用具の仮支持アームの先端側に前記仮支持ロープを繰り出し/巻き上げ可能に支持させる仮支持ロープ/仮支持アーム取付工程と、
    前記巻き上げ装置を駆動して前記仮支持ロープに所定の張力を付与しつつ、前記一方の柱と該一方の柱側に取り付けた一方の線材把持具との間、及び前記他方の柱と該他方の柱側に取り付けた他方の線材把持具との間の部分の前記線材の2箇所を切断し、前記線材把持具と前記仮支持ロープと前記仮支持アームと前記巻き上げ装置からなる一対の線材仮支持装置で、切断分離した線材を所定の張り状態で支持する線材切断作業工程とを備えることを特徴とする架線の撤去方法。
  2. 請求項1記載の架線の撤去方法において、
    前記線材切断作業工程で一対の仮支持アームを回動して伏した状態とし、前記線材を切断分離した後に一対の仮支持アームをそれぞれ回動して起こすとともに、切断分離した線材を所定の張り状態を確保しつつ原位置から離し、前記作業床を降下させ、及び/又は前記巻き上げ装置を駆動して前記仮支持ロープを繰り出し、切断分離した線材を所定位置に下す線材撤去工程を備えることを特徴とする架線の撤去方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の架線の撤去方法で用いる架線撤去用具であって、
    前記架線撤去用具である前記仮支持アームは、先端側に、前記仮支持ロープの繰り出し方向から見た正面視で前記仮支持ロープを囲繞するように設けられ、前記仮支持ロープを繰り出し/巻き上げ可能に支持する仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構を備えることを特徴とする架線撤去用具。
  4. 請求項3記載の架線撤去用具において、
    前記仮支持ロープ繰り出し/巻き上げ支持機構が、前記仮支持アームを伏して水平にした状態で、互いの回転軸線が前記仮支持アームの回動軸線に沿い、前記仮支持ロープを間に上下に所定の間隔をあけて配設される上下一対の支持ローラー、及び互いの回転軸線が前記仮支持アームの回動軸線に直交し、前記仮支持ロープを間に左右に所定の間隔をあけて配設される左右一対の支持ローラーの少なくとも4つの支持ローラーを備えて構成されていることを特徴とする架線撤去用具。
  5. 請求項4記載の架線撤去用具において、
    前記少なくとも4つの支持ローラーのうち、少なくとも一つの支持ローラーが前記4つの支持ローラーのそれぞれの回転軸線に直交する軸線周りに回動可能に支持されていることを特徴とする架線撤去用具。
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