JP2013175312A - 塗料付着防止碍子カバーおよびその装着方法 - Google Patents

塗料付着防止碍子カバーおよびその装着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 作業の安全性を担保することで迅速かつ容易な作業で碍子の保護を図ることができる塗料付着防止碍子カバーおよびその装着方法を提供する。
【解決手段】取付クランプ部1Aを、保護対象となる碍子連9の先端よりも先端側におけるアークホーン10に固定する工程と、複数のカバーフレーム7の各ガイドリング7Eを、保護カバー部8の開口部8A1〜8A7を貫通させることでカバーフレーム7の各骨格部材7A,7Bで保護カバー部8を下方から支持させる工程と、カバーフレーム7を、碍子連9を構成する最も手前の碍子91の上方に占位させるとともに、先頭のガイドリング7Eを誘導ロープ3に固着する工程と、開口部8A1〜8A7を貫通して上方に突出したガイドリング7Eに誘導ロープ3を挿通させた状態で、骨格部材7A,7Bにより下面が支持された保護カバー部8を誘導ロープ3の軸方向に沿う一方向へ移動させて碍子連9の各碍子91〜96を覆うように展開する工程とを有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は塗料付着防止碍子カバーおよびその装着方法に関し、特に送電線鉄塔の塗装作業の際に適用して有用なものである。
送電線鉄塔の防錆処理として定期的に支持物塗装が行われている。かかる塗装作業は、碍子の絶縁性能を低下させないよう、碍子に対する塗料の付着防止に細心の注意を払いながら実施する必要がある。このため多くの場合、碍子の周辺に塗料付着防止用のカバーを設置している。
この種の塗料付着防止碍子カバーに関連する公知文献として、例えば特許文献1や特許文献2が存在する。特許文献1は、「養生カバーおよびその使用方法」を開示するもので、作業員の手により碍子の周囲に養生カバーを巻き付けるというものである。特許文献2は、「がいし装置への塗料等付着防止カバーおよびその付着防止方法」を開示するもので、操作棒を用いて碍子の周囲に塗料付着防止カバーを巻き付けるというものである。
特開2006−120458号公報 特開2008−259937号公報
ところが、特許文献1が開示する技術は、碍子が送電鉄塔の腕金先端の不安定な箇所に設置されているのに対し、カバー設置のため、作業員が碍子に乗り出す必要がある。すなわち、図7(a)に示すように、作業員03は送電線鉄塔01から張り出した腕金01Aの先端で、碍子02に足を掛けて乗り出すことによりカバーを設置するか、作業員04のように、碍子02上にかがみ込んでカバーを設置する必要がある。したがって、腕金01Aの先端部が非常に狭い場所であることとも相俟って、危険な作業姿勢をとらざるを得ず、かかる姿勢、体勢が安全上問題があるばかりでなく、作業性を低下させる原因となっている。また,感電防止のため碍子連に沿わせて設置している作業用アースと干渉する恐れもあり、このことからも、さらに作業性が低下する恐れがある。
特許文献2が開示する技術は、碍子に付属しているアークホーン(防雷装置)を利用し、作業員が碍子に乗り出すことなく、カバーを設置することができるため、特許文献1のような危険性は回避することができる。しかしながら、設置のために長い操作棒2本で保護シートを操作する必要があり、風の影響等でバランスの保持が難しいこととも相俟って作業性が悪い。すなわち、図7(b)に示すように、作業員05は長尺物である2本の操作棒06を持ち、高所の狭い作業場所となる送電線鉄塔01の腕金01Aの先端部において所定の作業を行う必要がある。このため、図中に矢印で示す風等の影響も受け、鉄塔上での作業に危険を伴うことがある。また、リング形状のアークホーンのない箇所では設置ができないという問題もある。
本発明は、上記従来技術に鑑み、作業の安全性を担保することで迅速かつ容易な作業で碍子の保護を図ることができる塗料付着防止碍子カバーおよびその装着方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
送電線鉄塔に配設された複数の碍子からなる碍子連の全体を覆う塗料付着防止碍子カバーであって、
前記送電線鉄塔に付属する固定部に固定し得る取付クランプ部を最先端部に有するロッド状部材である操作棒と、
軸周りに回転可能な滑車を備えて前記操作棒の先端部に配設されている滑車部と、
前記滑車部の滑車に挿通される誘導ロープと、
前記誘導ロープの軸方向に亘る複数箇所に配設される一方、前記誘導ロープの軸方向に交差する方向の左右に張り出している骨格部材を有するとともに、それぞれが有するガイドリングを介して前記誘導ロープの先頭に位置するものが前記誘導ロープに固定され、残りのものに前記誘導ロープが挿通される複数のカバーフレームと、
前記カバーフレームの骨格部材により下面が支持され、開口部を介して上方に貫通する前記ガイドリングを介して前記誘導ロープに支持されることにより前記誘導ロープの軸方向に沿う一方向への移動により前記碍子連を覆うように展開される保護カバー部とを有することを特徴とする塗料付着防止碍子カバーにある。
本発明の第2の態様は、
第1の態様に記載する塗料付着防止碍子カバーにおいて、
前記カバーフレームの骨格部材は、基端部がヒンジ部を介して回動可能に連結された2本の部材を有して、それぞれの先端部の間隔を調整可能に形成されていることを特徴とする塗料付着防止碍子カバーにある。
本発明の第3の態様は、
第1または第2の態様に記載する塗料付着防止碍子カバーにおいて、
前記カバーフレームの骨格部材は、碍子の外周面形状に沿う曲線部を有することを特徴とする塗料付着防止碍子カバーにある。
本発明の第4の態様は、
第1〜第3の何れか一つの態様に記載する塗料付着防止碍子カバーにおいて、
前記操作棒は、先端部の取付クランプ部を碍子連の近傍に配設されたアークホーンに固定して作業時のアースを確保する架空送電用アースフックで兼用したものであることを特徴とする塗料付着防止碍子カバーにある。
本発明の第5の態様は、
第1〜第4の何れか一つの態様に記載する塗装付着防止碍子カバーの装着方法であって、
滑車部に誘導ロープが挿通された操作棒の先端部の取付クランプ部を、保護対象となる碍子連の先端よりも先端側における構造物に固定する操作棒の取付け工程と、
複数のカバーフレームの各ガイドリングを、保護カバー部の開口部を貫通させることでカバーフレームの各骨格部材で保護カバー部を下方から支持させる工程と、
前記カバーフレームを、前記碍子連を構成する最も手前の碍子の上方に占位させるとともに、先頭のカバーフレームのガイドリングを前記誘導ロープに固着する展開準備工程と、
保護カバー部の開口部を貫通して上方に突出したガイドリングに誘導ロープを挿通させた状態で、前記カバーフレームの骨格部材により下面が支持された保護カバー部を前記誘導ロープの軸方向に沿う一方向への移動により前記碍子連の各碍子を覆うように展開する保護カバー部展開工程とを有することを特徴とする塗料付着防止碍子カバーの装着方法にある。
本発明によれば、作業に必要な操作棒は一本で良いので、操作性のみならず、安全性、作業性を向上させることができる。また、保護カバー部の展開のための準備作業は、操作棒の基端部で行うことができ、その後の保護カバー部の展開作業も操作棒の基端部で誘導ロープの端部を引っ張るだけで良く、作業の安全性および迅速性が飛躍的に向上する。また、操作棒の先端部にクランプ部を設置して操作棒の先端を固定するように構成したので、リング形状でないアークホーンにも確実に設置でき、汎用性にも優れるものとなる。
さらに、作業用のアースを設置する箇所では、作業棒の代わりに作業用アースを使用することもできるので、この場合には、従来のような作業用アースとの干渉を考慮する必要がなく、その分作業性が向上する。また、保護カバー部の展開作業時に風等の影響を受け難く、送電線鉄塔の腕金の先端部における作業であってもこれを良好に進めることができる。
本発明の実施の形態に係る塗料付着防止碍子カバーの操作棒を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る塗料付着防止碍子カバーの滑車部を示す図で、(a)はその正面図、(b)はその本体固定部を示す側面図、(c)はその可動部を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係る塗料付着防止碍子カバーのカバーフレームを示す図で、(a)はカバーフレームを閉じた状態で示す側面図、(b)はカバーフレームを開いた状態で示す側面図である。 本発明の実施の形態に係る塗料付着防止碍子カバーの保護カバー部を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る塗料付着防止碍子カバーのカバーフレームに保護カバー部を装着した状態を示す図で、(a)が収縮時の斜視図、(b)が展開時の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る塗料付着防止碍子カバーの装着作業を時系列的に示す図で、(a)は操作棒の取付け状態を示す正面図、(b)および(c)はカバーフレームの開閉時の態様を示す側面図、(d)および(e)は保護カバー部を装着した状態のカバーフレームを誘導ロープに装着した縮小時の状態を示す正面図、(f)は保護カバー部を碍子上で展開した状態を示す正面図である。 従来技術に係る作業の態様を概念的に示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本形態に係る塗料付着防止碍子カバーの操作棒を示す正面図である。同図に示すように、操作棒1は、基端部1Cに対し先端部1Bがその軸方向に伸縮可能に形成された2段構造のロッド状部材であり、最先端には取付クランプ部1Aが設けられている。また、本形態における操作棒1は、先端部の取付クランプ部1Aを碍子連(図1には図示せず)の近傍に配設された送電線鉄塔の付属物であるアークホーン(図1には図示せず)に固定して作業時のアースを確保するための架空送電用アースフックを兼用したものである。このため、先端が取付クランプ部1Aに接続され、基端にアース電極4Aが接続されているアース線4を有している。
操作棒1の先端部1Bの先端には、滑車部2が装着してあり、この滑車部2に誘導ロープ3が通してある。
ここで、滑車部2を図2に基づき詳述する。図2は、滑車部を抽出して示す図で、(a)はその正面図、(b)はその本体固定部を示す側面図、(c)はその可動部を示す側面図である。図2に示すように、滑車部2は、本体固定部2A、可動部2Bおよび滑車2Cからなる。本体固定部2Aは、操作棒1の外周面形状に合わせて形成した二つ割のリング状部材からなり、各リング状部材を操作棒1の外周面に当接させた状態で両者をボルト5およびナット6で締結することで操作棒1に装着される。可動部2Bは本体固定部2Aの外周面に装着されたリング状の部材で、操作棒1の軸周りに回動可能に構成されている。ここで、可動部2Bは本体固定部2Aの軸方向に関する2箇所で外周面から突出する凸部2Dによりその軸方向の位置が規制される。可動部2Bには下方に伸びる脚部2Eが一体的に形成されており、左右の脚部2E間に滑車2Cが回転軸2Fを介して回転可能に取り付けてある。
前記誘導ロープ3は滑車2Cに挿通されており、一端部を引くことにより誘導ロープ3の端部のカバー取付フック3Aに係止したカバーフレームの一つを操作棒1の先端に向けて移動させるともに、他端部を引くことにより前記カバーフレームを操作棒1の先端から退避する方向に移動させることができる。
ここで、カバーフレームを図3に基づき詳述する。図3は、カバーフレームを抽出して示す図で、(a)はカバーフレームを閉じた状態で示す側面図、(b)はカバーフレームを開いた状態で示す側面図である。図3に示すように、カバーフレーム7は、円弧状の骨格部材7A,7B、ヒンジ部7C、取付金具7Dおよびガイドリング7Eを有する。ここで、骨格部材7A,7Bはその基端部がヒンジ部7Cを介して回動可能に連結してあり、この結果、図3(b)に点線で示すように、骨格部材7A,7Bの先端部間の間隔を大きくすることができる。すなわち、骨格部材7A,7Bの先端部間はヒンジ部7Cを回動中心として骨格部材7A,7Bを回動することで開閉することができる。取付金具7Dはヒンジ部7Cの上方でヒンジ部7Cの近傍に固定してあり、この取付金具7Dを介してリング状のガイドリング7Eが取り付けられている。
かかるカバーフレーム7は、その複数個を用いて保護カバー部を支持する。図4は、保護カバー部を抽出して示す平面図である。同図に示すように、保護カバー部8は、送電線鉄塔に対する塗装工事に伴う塗料が碍子に付着するのを防止するために碍子の外周側を覆うものであり、誘導ロープ3の軸方向に伸縮させる必要があるため、布やビニール等で構成される。本形態における保護カバー部8は、長方形の平面部材であるが、その長手方向の寸法は、碍子を軸方向に並べて送電線鉄塔に取り付けられた碍子連(図4には図示せず)の長さを考慮して決定されている。また、短手方向の寸法は、碍子の径(周囲長さ)を考慮して決定される。いずれにしろ保護カバー部8で碍子連の外周を完全に覆うためである。
保護カバー部8の幅方向の中央部には、長手方向に亘って等間隔に複数(本形態では7個)の開口部8A1,8A2,8A3,8A4,8A5,8A6,8A7が形成されている。また、長手方向で隣接する開口部8A1〜8A7の間には、開口部8A1〜8A7で区画される複数(本形態では6個)の領域8B1,8B2,8B3,8B4,8B5,8B6が形成されている。領域8B1〜8B6は、後に詳述するが、碍子連を構成する各碍子の位置に対応させてある。
図5は、カバーフレームに保護カバー部を装着した状態を示す図で、(a)が収縮時の斜視図、(b)が展開時の斜視図である。図5に示すように、複数個(図では7個)のカバーフレーム7の骨格部材7A,7Bを保護カバー部8の下面に当接させてガイドリング7Eを、開口部8A1〜8A7を貫通させて上面側に引き出すことで骨格部材7A,7Bで保護カバー部8を支持することができる。ここで、隣接するカバーフレーム7間の距離を縮小させれば、図5(a)に示すように、保護カバー部8も軸方向に縮小させることができるとともに、隣接するカバーフレーム7間の距離を拡大させれば、図5(b)に示すように、保護カバー部8も軸方向に展開させることができる。また、ヒンジ部7Cを介して骨格部材7A,7Bの先端部の間隔を調節することにより碍子の径に合わせて前記間隔を適切に調節することができる。
ここで、図6に基づき上記実施の形態に係る塗料付着防止碍子カバーの装着作業の態様を説明しておく。
先ず、図6(a)に示すように、滑車部2の滑車2Cに誘導ロープ3を挿通した状態で操作棒1の取付クランプ部1Aで送電線12に近い先端側のアークホーン10を噛ませて固定する。具体的には、取付クランプ部1Aをアークホーン10に装着した状態で軸周りに回転することで取付クランプ部1Aを締める。かかる作業により、塗料付着防止碍子カバーで覆われる碍子連9を構成するよう軸方向に並べて連結された複数個(本形態では6個)の各碍子91,92,93,94,95.96の上方に操作棒1が占位される。
次に、図6(b)に示すように、各カバーフレーム7の骨格部材7A,7Bを開いて碍子連9の最も手前の碍子91の上方に占位させる。
カバーフレーム7を碍子91の上方に占位させた後、図6(c)に示すように、カバーフレーム7の骨格部材7A,7Bを閉じることにより保護カバー部8の展開の準備が完了する。かかる状態を図6(d)に示す。図6(d)に示す状態では、カバーフレーム7に対する保護カバー部8の装着が完了していても良いし、またカバーフレーム7のガイドリング7Eに誘導ロープ3を挿通させる直前にガイドリング7Eが、開口部8A1〜8A7を貫通するようにしても良い。いずれにしても誘導ロープ3に挿通された状態ではガイドリング7Eを、開口部8A1〜8A7に貫通させておく。この際、図6(e)に示すように、最先端のガイドリング7Eは誘導ロープ3のカバー取付フック3Aに係止しておく。このことによりカバー取付フック3Aの移動方向にカバーフレーム7を移動させることができる。
図6(e)の状態から操作棒1の基端側を、基端側のアークホーン11等の適当な固定部に固定し、誘導ロープ3の一端を引いてカバー取付フック3Aを操作棒1の先端側へ移動させる。
この結果、図6(f)に示すように、碍子91〜96の周囲を完全に保護カバー部8で覆うことができる。ここで、各碍子91〜96には保護カバー部8の領域8B1〜8B6がそれぞれ対応している。したがって、かかる状態では送電線鉄塔の塗装工事に伴う塗料が飛散しても碍子91〜96は保護カバー部8で覆われて保護されるので、塗料で汚損されることはない。
一方、塗装作業が終了し、保護カバー部8を取り外す場合には、誘導ロープ3の他端部を持ってカバー取付フック3Aが反対方向に移動するように引っ張れば良い。このことにより保護カバー部8が縮小されるので、最も縮小された状態でガイドリング7Eを誘導ロープ3から取り外す。
なお、本発明は、上述の如き実施の形態の構成に限定する必要はない。例えば、操作棒1は先端に取付クランプ部1Aを有し、送電線鉄塔に付属するアークホーン10等の固定部に取付クランプ部1Aを介して固定し得る構造であれば、図1のものに限定する必要はない。
また、カバーフレーム7は、誘導ロープに懸架された状態で、碍子の上方空間に張り出していれば良いので、骨格部材7A,7Bがヒンジ部7Cを回動中心として回動する構成となっている必要は必ずしもない。また、骨格部材7A,7Bが曲線となっている必要も必ずしもない。ただ、ヒンジ部7Cを回動中心として回動する構成となっていることにより、碍子の径が異なる場合の用途にも柔軟かつ適切に対処し得る。また、曲線部とすることにより、保護カバー部8を碍子の円形形状により適切に沿わせることができる。このため、風が強い雰囲気での作業であっても保護カバー部8が風に煽られる等の不都合を除去して良好な所定の作業を遂行することができる。
本発明は送電線鉄塔の防錆のための塗装作業を実施する電力業界等の産業分野において有効に利用することができる。
1 操作棒
1A 取付クランプ部
2 滑車所部
2C 滑車
3 誘導ロープ
7 カバーフレーム
7A,7B 骨格部材
7C ヒンジ部
7E ガイドリング
8 保護カバー部
8A1〜8A7 開口部
9 碍子連
91〜96 碍子

Claims (5)

  1. 送電線鉄塔に配設された複数の碍子からなる碍子連の全体を覆う塗料付着防止碍子カバーであって、
    前記送電線鉄塔に付属する固定部に固定し得る取付クランプ部を最先端部に有するロッド状部材である操作棒と、
    軸周りに回転可能な滑車を備えて前記操作棒の先端部に配設されている滑車部と、
    前記滑車部の滑車に挿通される誘導ロープと、
    前記誘導ロープの軸方向に亘る複数箇所に配設される一方、前記誘導ロープの軸方向に交差する方向の左右に張り出している骨格部材を有するとともに、それぞれが有するガイドリングを介して前記誘導ロープの先頭に位置するものが前記誘導ロープに固定され、残りのものに前記誘導ロープが挿通される複数のカバーフレームと、
    前記カバーフレームの骨格部材により下面が支持され、開口部を介して上方に貫通する前記ガイドリングを介して前記誘導ロープに支持されることにより前記誘導ロープの軸方向に沿う一方向への移動により前記碍子連を覆うように展開される保護カバー部とを有することを特徴とする塗料付着防止碍子カバー。
  2. 請求項1に記載する塗料付着防止碍子カバーにおいて、
    前記カバーフレームの骨格部材は、基端部がヒンジ部を介して回動可能に連結された2本の部材を有して、それぞれの先端部の間隔を調整可能に形成されていることを特徴とする塗料付着防止碍子カバー。
  3. 請求項1または請求項2に記載する塗料付着防止碍子カバーにおいて、
    前記カバーフレームの骨格部材は、碍子の外周面形状に沿う曲線部を有することを特徴とする塗料付着防止碍子カバー。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一つに記載する塗料付着防止碍子カバーにおいて、
    前記操作棒は、先端部の取付クランプ部を碍子連の近傍に配設されたアークホーンに固定して作業時のアースを確保する架空送電用アースフックで兼用したものであることを特徴とする塗料付着防止碍子カバー。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一つに記載する塗装付着防止碍子カバーの装着方法であって、
    滑車部に誘導ロープが挿通された操作棒の先端部の取付クランプ部を、保護対象となる碍子連の先端よりも先端側における構造物に固定する操作棒の取付け工程と、
    複数のカバーフレームの各ガイドリングを、保護カバー部の開口部を貫通させることでカバーフレームの各骨格部材で保護カバー部を下方から支持させる工程と、
    前記カバーフレームを、前記碍子連を構成する最も手前の碍子の上方に占位させるとともに、先頭のカバーフレームのガイドリングを前記誘導ロープに固着する展開準備工程と、
    保護カバー部の開口部を貫通して上方に突出したガイドリングに誘導ロープを挿通させた状態で、前記カバーフレームの骨格部材により下面が支持された保護カバー部を前記誘導ロープの軸方向に沿う一方向への移動により前記碍子連の各碍子を覆うように展開する保護カバー部展開工程とを有することを特徴とする塗料付着防止碍子カバーの装着方法。
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