JP7010615B2 - 皮膚貼付用ゲル組成物及び積層物 - Google Patents
皮膚貼付用ゲル組成物及び積層物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7010615B2 JP7010615B2 JP2017144198A JP2017144198A JP7010615B2 JP 7010615 B2 JP7010615 B2 JP 7010615B2 JP 2017144198 A JP2017144198 A JP 2017144198A JP 2017144198 A JP2017144198 A JP 2017144198A JP 7010615 B2 JP7010615 B2 JP 7010615B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gel composition
- water
- present
- skin
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Description
(A)抱水力10%以上の抱水性油剤 1~25質量%、
(B)リン脂質 0.4~6質量%、
(C)アクリル酸系ポリマー 0.1~10質量%、
(D)ゲルを形成可能な水溶性多糖類 0.1~10質量%、及び
(E)水
を含有する皮膚貼付用ゲル組成物を提供する。
本発明の一つの実施態様に従い、前記(A)成分の50℃における抱水力は50%以上でありうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記(A)成分の融点は25℃以上でありうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記(C)成分は、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム部分中和物、架橋型ポリアクリル酸、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム、及びアクリル酸及び/又はアクリル酸塩と他の単量体との共重合体から選ばれる1つ又は2つ以上の組合せでありうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記(C)成分は、100万~1000万の分子量を有しうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記(D)成分は、45℃以上のゲル再溶融温度を有しうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記(D)成分は、寒天、カラギーナン、ペクチン、ジェランガム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ローカストビーンガム、及びタマリンドガムから選ばれる1つ又は2つ以上の組合せでありうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記皮膚貼付用ゲル組成物は、水中油型エマルジョンのゲルでありうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記皮膚貼付用ゲル組成物は、30℃~50℃に温めた後に皮膚に貼付されてよく又は皮膚に貼付された後に30℃~50℃に温められてもよい。
本発明の一つの実施態様に従い、前記皮膚貼付用ゲル組成物は、目の周囲の皮膚に貼付されるものでありうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記(A)成分は、25℃でペースト状を呈するものでありうる。
また、本発明のゲル組成物は、肌への密着性に優れている。すなわち、本発明のゲル組成物は、皮膚への貼付後に、ゲル組成物が皮膚から剥がれにくい。当該密着性により、皮膚とゲル組成物とが接触している状態を保つことができ、上記保湿作用がより効果的に発揮されうる。
また、本発明のゲル組成物は、保型性に優れている。すなわち、本発明のゲル組成物は、皮膚から剥がす時にゲル組成物が切れたり又は欠けたりしづらい。また、本発明のゲル組成物は、皮膚から剥がした時に皮膚表面にゲル組成物の片が残存しにくい。
以上のとおり、本発明のゲル組成物は、保湿作用、密着性、及び保型性に優れている。これらの特性は、本発明のゲル組成物の上記組成によるものである。
本発明のゲル組成物を皮膚に貼付することで、当該ゲル組成物中の抱水性油剤が、ゲル組成物内から皮膚へと移行する。その結果、皮膚に対する抱水性油剤の保湿作用が発揮されうる。このように、本発明において、抱水性油剤は、本発明のゲル組成物が保湿作用を発揮することに特に寄与する。
抱水性油剤とは、水を抱え込む性質を有する油剤をいう。本発明において、抱水力とは、50℃の油剤がどの程度の量の水を抱え込むことができるかを示す指標である。本発明において、油剤の抱水力は以下のとおりに評価される。すなわち、50℃に加熱した試料(油性成分)10gを200mLビーカーに秤り取る。ディスパーミキサーにて3000rpmで攪拌しながら、50℃の水を徐々に、水が試料から排液されるまで添加する。試料からの水の排液が始まるまでの水の添加量(質量)を測定する。当該添加量を試料の質量10gで除して商が得られる。当該商を100倍した数値が抱水力(%)である。
本発明において用いられる抱水性油剤は、好ましくは50%以上、より好ましくは75%以上、さらにより好ましくは100%以上、特に好ましくは120%以上、の抱水力を有する油剤でありうる。より高い抱水力によって、より優れた保湿効果が奏されうる。
本発明において用いられる抱水性油剤の抱水力の上限は、例えば800%、特には600%、より特には550%、さらにより特には500%でありうる。
本発明において用いられうる10%以上の抱水力を有する油剤の例として、例えばワセリン(抱水力約18%)を挙げることができる。
ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル又はフィトステリル/べへニル/オクチルドデシル)、及びラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル又はフィトステリル/オクチルドデシル)等のアシルグルタミン酸エステル;
シア脂;
イソステアリン酸ポリグリセリル-6、カプリル酸ポリグリセリル-6、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/エイコサン二酸)ポリグリセリル-10、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10、デカマカデミアナッツ脂肪酸ポリグリセリル-10等のポリグリセリン脂肪酸エステル;
ペンタ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、及びヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル等のジペンタエリトリット脂肪酸エステル;
コレステロール又はコレステロール誘導体、例えばコレスタノール、デヒドロコレステロール、ラノリン脂肪酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、リシノール酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリルなど;
フィトステロール又はフィトステロール誘導体、例えばオレイン酸フィトステリル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリルなど;
ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)、及びダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビスイソステアリル等のダイマー酸エステル;
(エチルへキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル、及びビスジグリセリルポリアシルアジペート-2等のアジピン酸エステル;及び
ラノリン、吸着精製ラノリン、液状ラノリン、又はラノリン誘導体、例えば還元ラノリン、酢酸液状ラノリン、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、及びラノリン脂肪酸、並びにこれらをポリオキシアルキレンで変性したものなど。
本発明において用いられる抱水性油剤は、好ましくは25℃以上、より好ましくは28℃以上、さらにより好ましくは30℃以上の融点を有するものでありうる。このような融点を有する抱水性油剤は室温(25℃)では流動性が低い。そのため、このような融点を有する抱水性油剤を本発明のゲル組成物が含むことで、室温での当該ゲル組成物の保型性が向上しうる。
本発明において用いられる抱水性油剤は、好ましくは70℃以下、より好ましくは65℃、さらにより好ましくは60℃以下、さらにより好ましくは55℃以下の融点を有しうる。抱水性油剤がこのような融点を有することによって、例えば皮膚への貼付又は発熱体による加熱などによってゲル組成物が温められた場合に、抱水性油剤の流動性が増す。その結果、抱水性油剤が肌へ移行することが促進されうる。
また、本発明において用いられる抱水性油剤は、好ましくは半固形状であり、より特には25℃でペースト状を呈しうる。抱水性油剤が半固形状であることにより、ゲル組成物内から肌へ移行した抱水性油剤が流失することなく肌上に留まるため、本発明のゲル組成物がより保湿効果の持続性に優れるとともに、密着性及び保型性が優れたものとなりうる。
ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(抱水力は470%程度である)、
ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(抱水力は300%程度である)、
オレイン酸フィトステリル(抱水力は100%超である)、
ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル(抱水力は170%程度である)、
ビスジグリセリルポリアシルアジペート-2(抱水力は190%程度である)、及び
マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリル(抱水力は300%程度である)
から選ばれる1つ又は2つ以上の組み合わせでありうる。
これらの抱水性油剤は、抱水性が高く、粘度が高く、且つ融点が30℃以上であるので、本発明の組成物に特に適している。
本発明の特に好ましい実施態様において、抱水性油剤としてオレイン酸フィトステリル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、又はこれらの組み合わせが用いられうる。
リン脂質は、グリセリン又はスフィンゴシンに脂肪酸及びリン酸が結合した構造を有し、当該リン酸には例えばアルコール又はコリンなどがエステル結合しうる。すなわち、リン脂質には、グリセリンを基本骨格とするグリセロリン脂質と、スフィンゴシンを基本骨格とするスフィンゴリン脂質とが包含される。グリセリンのC1及びC2位に脂肪酸が結合し且つC3位にリン酸がそれぞれエステル結合した分子をホスファチジン酸という。ホスファチジン酸のC2位から脂肪酸が外れた分子をリゾホスファチジン酸という。リン脂質中のリン酸には、例えばコリン、エタノールアミン、イノシトール、セリン、又はグリセリンなどが結合されうる。
グリセロリン脂質に包含される化合物として例えば、ホスファチジルコリン(即ち、レシチン。PCともいう。)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルグリセロール(PG)、ジホスファチジルグリセロール(DPG)、リゾホスファチジルコリン(即ち、リゾレシチン。LPC)及びホスファチジン酸(PA)、並びにこれらの水素化物を挙げることができる。スフィンゴリン脂質に包含される化合物として例えば、スフィンゴミエリン(SM)を挙げることができる。本発明において用いられるリン脂質は、これらグリセロリン脂質及びスフィンゴリン脂質に包含される化合物のうちの1つ又は2つ以上の混合物でありうる。
本発明の一つの実施態様において、リン脂質の少なくとも一部がホスファチジルコリン及びホスファチジルエタノールアミンでありうる。また、本発明の一つの実施態様において、リン脂質の少なくとも一部が、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジン酸でありうる。
本発明において、ポリアクリル酸塩部分中和物は、アクリル酸及びアクリル酸塩を含む単量体混合物の水溶液、又は、アクリル酸を含む単量体と例えば水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムなどの酸を中和させる化合物とが混合された水溶液をラジカル重合させることにより得られうる。すなわち、ポリアクリル酸塩部分中和物は、カルボキシル基の一部が中和されたポリアクリル酸である。すなわち、ポリアクリル酸塩部分中和物は、アクリル酸とアクリル酸塩との共重合体であるとも言える。
本発明において、アクリル酸系ポリマーとしてアクリル酸及び/又はアクリル酸塩と他の単量体との共重合体が用いられてもよい。当該他の単量体は例えば、α-ヒドロキシアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、及びフマル酸などの不飽和カルボン酸およびそれらの塩、又は、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸などの不飽和スルホン酸およびそれらの塩でありうる。特殊ポリアクリル酸ナトリウムとして、例えば(アクリル酸Na/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸Na)コポリマーを挙げることができる。当該共重合体の製造において、例えば当該他の単量体の1種又は2種以上が、アクリル酸及びアクリル酸塩の合計量に対して50モル%以下、特には40モル%以下、より特には30モル%以下の割合で用いられうる。すなわち、特殊ポリアクリル酸ナトリウムは、例えば、アクリル酸及び/又はアクリル酸塩と他の単量体との共重合体であって、当該他の単量体をアクリル酸及びアクリル酸塩の合計量に対して50モル%以下の割合で用いて重合された前記共重合体でありうる。
また、当該水溶性多糖類によって、本発明のゲル組成物をより容易に皮膚から剥がすことが可能となる。特には、当該水溶性多糖類によって、本発明のゲル組成物を皮膚から剥がす際に、皮膚に当該ゲル組成物の片が残ることが抑制される。
また、当該水溶性多糖類とアクリル酸系ポリマーとの組合せによって、ゲル組成物から水分が蒸発することが抑制される。これにより、本発明のゲル組成物の使用可能期間がより長くなる。
本発明において用いられる水溶性多糖類のゲル化温度は、例えば0~80℃であり、好ましくは10~70℃、より好ましくは30~60℃でありうる。本発明において、ゲル化温度とは、水溶性多糖類の溶液を当該温度以下にすることで当該溶液のゲルが形成される温度のことをいう。
本発明において用いられる水溶性多糖類のゲル再溶融温度は、好ましくは45℃以上、より好ましくは55℃以上でありうる。例えば、当該ゲル再溶融温度は好ましくは45~100℃、より好ましくは55~100℃でありうる。本発明において、ゲル再溶融温度とは、(D)成分1gを100℃の熱水99gに溶かした溶液を冷却することにより得られるゲルが再溶融する温度である。
油剤としては、例えばミネラルオイル、スクワラン、及びジメチコン等を挙げることができる。酸化防止剤としては、例えばトコフェロール、アスコルビン酸、及びジブチルヒドロキシトルエン等を挙げることができる。保湿剤としては、例えばグリセリン、1,3-ブチレングリコール、及びポリエチレングリコール等を挙げることができる。抗菌剤としては、例えばエタノール及びフェノキシエタノール等を挙げることができる。防腐剤としては、例えばメチルパラベン及びサリチル酸等を挙げることができる。金属封鎖剤としては、例えばEDTA-2Na及びクエン酸等を挙げることができる。
例えば、本発明のゲル組成物はさらに、グリセリンを、ゲル組成物の質量に対して例えば5~20質量%、特には7~15質量%の含有割合で含みうる。また、本発明のゲル組成物はさらに、1,3-ブチレングリコールを、ゲル組成物の質量に対して例えば5~20質量%、特には7~15質量%の含有割合で含みうる。
本発明のゲル組成物のより具体的な製造方法は、例えば以下のとおりである。まず、上記(A)成分を含む油性成分に上記(B)成分を添加しそして加熱及び混合して油相を得る。一方で、上記(C)及び(D)成分を上記(E)成分に添加しそして加熱及び混合して水相を得る。前記油相と前記水相とを混合して水中油型エマルジョンを得る。当該エマルジョンを所望の形に成形しそして冷却することで、本発明のゲル組成物が得られる。
上記油相及び上記水相を得るための加熱手段及び混合手段、並びに、上記エマルジョンを得る為の混合手段として、当業者に既知の装置が用いられてよい。
上記冷却のための温度は、例えば上記(D)成分のゲル化温度に基づき決定されうる。
また、本発明のゲル組成物は、室温で固形でありうる。これにより、肌へより容易に肌へ張り付けることが可能となる。
また、本発明のゲル組成物は皮膚の保湿に適している。すなわち、本発明のゲル組成物は、皮膚保湿用でありうる。また、本発明のゲル組成物は、化粧料として用いられてよく、特には美容のために用いられうる。
取扱いの容易さの観点から、本発明のゲル組成物はシート状でありうる。当該シートの厚みは、好ましくは1~20mm、より好ましくは1.5~15mm、さらにより好ましくは2~10mmでありうる。このような厚みによって、ゲル組成物がより破れにくくなり且つより優れた保湿効果が奏されうる。
当該シートの形状は、例えば円形、楕円形、又は多角形、例えば矩形など、でありうる。本発明において、円形には略円形が包含される。
下記表1~3に示される組成を有する水中油型ゲル組成物を下記製造方法により調製した。製造された水中油型ゲル組成物それぞれの(イ)保湿効果、(ロ)保湿効果の持続、(ハ)肌への密着性、及び(ニ)保型性を、以下に記載された評価方法及び判定基準により評価及び判定した。結果も下記表1~3に示す。下記表1~3において、%は質量%である。
*2:ニッコール HCO-20(日本サーファクタント工業社製)
*3:アロンビスSX(東亜合成社製)
*4:ウルトラ寒天 AX-100CS(伊那食品工業社製)
*5:グリロイド6C(大日本住友製薬社製)
1.成分(1)~(8)を70℃にて加熱溶解する。
2.成分(9)~(19)を混合し、70℃に加熱する。
3.1.において得られた溶解物に、2.において得られた混合物を添加し、乳化物を得る。
4.3.において得られた乳化物を2mm厚となるように延展成型した後冷却し、水中油型ゲル組成物を得た。
(評価方法)
5人の健常人の前腕内側部に各ゲル組成物を30分間貼付しそして剥離した。剥離から5分後に、皮膚水分量の指標として皮膚の電気伝導度を皮表角層水分量測定装置(SKICON-200EX、アイ・ビイ・エス社製)により4回測定した。得られた電気伝導度(単位:μS)の平均値から、下記4段階判定基準に従って各ゲル組成物の保湿効果を評価した。
A :250以上
B :150以上250未満
C :50以上150未満
D :50未満
(評価方法)
5人の健常人の前腕内側部に各ゲル組成物を30分間貼付しそして剥離した。剥離から60分後に、皮膚水分量の指標として皮膚の電気伝導度を皮表角層水分量測定装置(SKICON-200EX、アイ・ビイ・エス社製)により4回測定した。得られた電気伝導度の平均値から、下記4段階判定基準に従って各ゲル組成物の保湿効果の持続性を評価した。
A :150以上
B :100以上150未満
C :50以上100未満
D :50未満
(評価方法)
5名の化粧料評価専門パネルの顔面頬部に各ゲル組成物を30分間貼付した。当該30分間の各ゲル組成物の付着状態を、下記4段階判定基準に従って評価した。
A :頬の曲線形状に沿ってゲル組成物が付着した状態が維持され、皮膚から剥がれている部分が生じない。
B :頬の曲線形状に沿ってゲル組成物が付着しているが、皮膚から剥がれている部分がわずかにある。
C :頬の曲線形状に沿ってゲル組成物が付着しておらず、皮膚から剥がれている部分が多数ある。
D :ゲル組成物を頬へ付着させても顔面から剥離し、落下する。
(評価方法)
5名の化粧料評価専門パネルの顔面頬部に各ゲル組成物を30分間貼付し、そして、剥離した。剥離後の各ゲル組成物の表面及び肌表面の状態を、下記4段階判定基準に従って評価した。
A:ゲル組成物表面に欠け又は崩れが観察されない。剥離後の肌表面にはゲル組成物が残存しない。
B:ゲル組成物表面に微細な欠け・崩れが観察される。剥離後の肌表面にわずかにゲル組成物が残存する。
C:ゲル組成物表面に欠け・崩れが観察される。剥離後の肌表面にゲル組成物が多く残存する。
D:ゲル組成物全体に欠け・崩れが多数観察される。肌表面にゲル組成物が多量に残存する。
以上の結果より、本発明のゲル組成物は、抱水性油剤を1~20質量%、リン脂質を0.5~5質量%、アクリル酸系ポリマーを0.1~10質量%、及びゲルを形成可能な水溶性多糖類を0.1~10質量%含むことにより、優れた保湿作用、優れた密着性、及び優れた保型性を有することが分かる。
101 ゲル組成物
102 支持体
103 発熱体
104 ポケット
Claims (12)
- (A)抱水力10%以上の抱水性油剤 1~25質量%、
(B)リン脂質 0.4~6質量%、
(C)アクリル酸系ポリマー 0.1~10質量%、
(D)ゲルを形成可能な水溶性多糖類 0.1~10質量%、及び
(E)水
を含有する皮膚貼付用ゲル組成物。 - 前記(A)成分の50℃における抱水力が50%以上である、請求項1に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 前記(A)成分の融点が25℃以上である、請求項1又は2に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 前記(C)成分が、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム部分中和物、架橋型ポリアクリル酸、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム、及びアクリル酸及び/又はアクリル酸塩と他の単量体との共重合体から選ばれる1つ又は2つ以上の組合せである、請求項1~3のいずれか一項に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 前記(C)成分が、100万~1000万の分子量を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 前記(D)成分が、45℃以上のゲル再溶融温度を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 前記(D)成分が、寒天、カラギーナン、ペクチン、ジェランガム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ローカストビーンガム、及びタマリンドガムから選ばれる1つ又は2つ以上の組合せである、請求項1~6のいずれか一項に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 水中油型エマルジョンのゲルである、請求項1~7のいずれか一項に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 30℃~50℃に温めた後に皮膚に貼付される又は皮膚に貼付された後に30℃~50℃に温められる、請求項1~8のいずれか一項に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 目の周囲の皮膚に貼付されるものである、請求項1~9のいずれか一項に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 前記(A)成分は、25℃でペースト状を呈するものである、請求項1~10のいずれか一項に記載の皮膚貼付用ゲル組成物。
- 請求項1~11のいずれか一項に記載された皮膚貼付用ゲル組成物と支持体との積層物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017144198A JP7010615B2 (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | 皮膚貼付用ゲル組成物及び積層物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017144198A JP7010615B2 (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | 皮膚貼付用ゲル組成物及び積層物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019026562A JP2019026562A (ja) | 2019-02-21 |
JP7010615B2 true JP7010615B2 (ja) | 2022-01-26 |
Family
ID=65477734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017144198A Active JP7010615B2 (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | 皮膚貼付用ゲル組成物及び積層物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7010615B2 (ja) |
Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001031556A (ja) | 1999-07-23 | 2001-02-06 | Kanae Co Ltd | 保湿用ゲルシート |
JP2002000636A (ja) | 2000-06-19 | 2002-01-08 | Lion Corp | 含水ゲル組成物を有する粘着性アイマスク |
JP2003286126A (ja) | 2002-03-26 | 2003-10-07 | Kose Corp | 水中油型乳化化粧料 |
JP2003334212A (ja) | 2002-05-20 | 2003-11-25 | Maikooru Kk | 美顔用発熱体 |
JP2004143063A (ja) | 2002-10-23 | 2004-05-20 | Kose Corp | 乳化化粧料 |
JP2005008613A (ja) | 2003-05-28 | 2005-01-13 | Kanae Technos:Kk | パック用ゲルシート |
JP2007269712A (ja) | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Kanebo Cosmetics Inc | 剥離型パック化粧料 |
JP2007531776A (ja) | 2004-04-05 | 2007-11-08 | コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | ペンタエリスリトールエステルまたはそのオリゴマーを含むo/wゲル組成物 |
JP2009073764A (ja) | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Fujifilm Corp | 生体用粘着ゲルシートおよびそれを用いたシート状化粧料 |
JP2009108007A (ja) | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Fujifilm Corp | ゲルシートおよびそれを用いたシート状化粧料 |
JP2011026261A (ja) | 2009-07-28 | 2011-02-10 | Kracie Home Products Ltd | パック化粧料 |
JP2016169209A (ja) | 2015-03-11 | 2016-09-23 | 御木本製薬株式会社 | シート状化粧料 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5449334A (en) * | 1977-09-27 | 1979-04-18 | Riido Kemikaru Kk | Pack agent |
JPS5993012A (ja) * | 1982-11-17 | 1984-05-29 | Watanabe Yakuhin Kogyo Kk | パツク用基剤 |
-
2017
- 2017-07-26 JP JP2017144198A patent/JP7010615B2/ja active Active
Patent Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001031556A (ja) | 1999-07-23 | 2001-02-06 | Kanae Co Ltd | 保湿用ゲルシート |
JP2002000636A (ja) | 2000-06-19 | 2002-01-08 | Lion Corp | 含水ゲル組成物を有する粘着性アイマスク |
JP2003286126A (ja) | 2002-03-26 | 2003-10-07 | Kose Corp | 水中油型乳化化粧料 |
JP2003334212A (ja) | 2002-05-20 | 2003-11-25 | Maikooru Kk | 美顔用発熱体 |
JP2004143063A (ja) | 2002-10-23 | 2004-05-20 | Kose Corp | 乳化化粧料 |
JP2005008613A (ja) | 2003-05-28 | 2005-01-13 | Kanae Technos:Kk | パック用ゲルシート |
JP2007531776A (ja) | 2004-04-05 | 2007-11-08 | コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | ペンタエリスリトールエステルまたはそのオリゴマーを含むo/wゲル組成物 |
JP2007269712A (ja) | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Kanebo Cosmetics Inc | 剥離型パック化粧料 |
JP2009073764A (ja) | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Fujifilm Corp | 生体用粘着ゲルシートおよびそれを用いたシート状化粧料 |
JP2009108007A (ja) | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Fujifilm Corp | ゲルシートおよびそれを用いたシート状化粧料 |
JP2011026261A (ja) | 2009-07-28 | 2011-02-10 | Kracie Home Products Ltd | パック化粧料 |
JP2016169209A (ja) | 2015-03-11 | 2016-09-23 | 御木本製薬株式会社 | シート状化粧料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019026562A (ja) | 2019-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI451877B (zh) | Emulsion composition | |
JP5489206B2 (ja) | パック化粧料 | |
JP5961071B2 (ja) | 乳化組成物 | |
JP6588568B2 (ja) | バイセル構造体を含有する組成物 | |
JP6139206B2 (ja) | 半透明性乃至透明性組成物 | |
TW200413020A (en) | Vesicle dispersion and cosmetic containing the same | |
JP2013006790A (ja) | O/w型エマルジョン | |
JP3729789B2 (ja) | 水中油型乳化化粧料 | |
TW200922631A (en) | Vesicle composition and external preparation for skin | |
TWI646976B (zh) | 油中水型乳化組成物 | |
JP7010615B2 (ja) | 皮膚貼付用ゲル組成物及び積層物 | |
JP2015157874A (ja) | アデニン化合物を含有するゲル状外用組成物 | |
JPH08208420A (ja) | 付着を引き起こす脂質系を含有する化粧乳濁液 | |
JP6174449B2 (ja) | 水中油型乳化化粧料 | |
JP6185477B2 (ja) | ベシクル組成物及びそれを配合した皮膚外用剤及び化粧料 | |
JP2017153871A (ja) | 超音波伝達効率向上組成物、超音波診断用ゲル組成物及び超音波撮影方法 | |
JP2009234972A (ja) | 乳化化粧料 | |
JP6984394B2 (ja) | 水中油型乳化化粧料 | |
TW201002357A (en) | Oily solid-form cosmetic | |
JP2004352643A (ja) | ゲル状化粧料 | |
JPH0669532B2 (ja) | 水中油型乳化組成物 | |
JP6018482B2 (ja) | W/o/w型エマルジョン組成物 | |
JP2009062493A (ja) | 油類除放用ゴム質部材 | |
JP2008081426A (ja) | 液体入浴剤 | |
JP2008231056A (ja) | 乳化化粧料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200602 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210601 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210730 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211221 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220113 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7010615 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |